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町でうわさの天狗の子 5

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町でうわさの天狗の子』(まちでうわさのてんぐのこ)は、岩本ナオによる日本の漫画作品。『月刊flowers』(小学館)で連載されており、単行本は2010年4月時点で既刊6巻。

TV Bros.マンガ賞『輝け!第2回ブロスコミックアワード2009』大賞、2010年に第55回(平成21年度)小学館漫画賞少女向け部門をそれぞれ受賞。

あらすじ

天狗を信仰する町、緑峰町。その町でうわさになっているのは、天狗の神様・康徳坊の一人娘、秋姫

天狗と人間の間に生まれたハーフである秋姫は、幼なじみの瞬から「早く天狗になる修行を始めろ」と言われ続けているが、彼女の頭の中は同級生のタケル君のことでいっぱいで……。

登場人物

刑部 秋姫(おさかべ あきひめ)
父は康徳神社の康徳坊。母は普通の人間。緑峰山太郎坊秋姫という天狗としての名があり、お山では「太郎坊」と呼ばれるがその名を嫌っている。天狗の血を引いているせいか、脱輪した2トントラックを簡単に持ち上げてしまうなど、非常に力持ちで、大食いである。力持ちの特性は町の人々にも重宝されている。週に一度、山の上の父に会いに行く。
同じクラスのタケルのことが好き。高校でも同じクラスになることができ、意を決して告白、付き合うことになる。
榎本 瞬(えのもと しゅん)
秋姫の幼なじみ。人間だがワケあって、天狗になるための修行中。天狗としての名は緑峰山次郎坊瞬
幼い頃、緑峰山のふもとに捨てられていたところを康徳坊に発見され、秋姫と一緒に育てられたため、秋姫とは乳姉弟の仲。
松中 緑(まつなか みどり)
秋姫の親友。祖父は緑峰町の町長で、名前の「緑」も町の名前から取るほど、緑峰山を贔屓している。小学生の頃、「町長の孫」と言われるのが嫌で、同じく「天狗の娘」と言われるのを嫌がっていた秋姫と仲良くなった。読書家で怪しい本が好き。メガネを取ると美少女。
神谷 武(かみや たける)
秋姫が好きな男の子。家は大工で、康徳神社を建てたのは先祖。なぜか妖(あやかし)を引きつけてしまう。「天狗の娘」と言われる秋姫に偏見なく接してくれた。休日にホームセンターへ行くのが好き。
烏丸 紅葉(からすま もみじ)
鞍馬山の烏天狗の娘。天狗名は鞍馬山三十八郎坊紅葉。群青高校に転校して来る。
康徳坊(こうとくぼう)
秋姫の父親。康徳神社の僧正天狗。非常に親バカで秋姫を溺愛しており、彼女に嫌われることを恐れている。
刑部 春菜(おさかべ はるな)
秋姫の母親。夏祭りの夜に、450歳年上の康徳坊と恋に落ちた。最初は子どもは康徳坊が引き取るという約束だったが、母性本能に勝てず、「秋姫を取り上げたら天狗は人攫いだと言いふらす」などと脅し、手元で育てることにした。
西城 隼人(さいじょう はやと)
タケルの親友。割れアゴ、濃い髭、リーゼント、はだけた胸元が特徴的。タケルと同じくホームセンターをこよなく愛す。
三郎坊(さぶろうぼう)/四郎坊(しろうぼう)/五郎坊(ごろうぼう)/八郎坊(はちろうぼう)
順に、キツネ/タヌキ/ウサギ/イノシシ。眷属(神の守護やお使いをするもの)になるための修行中。人型にもなれる。
モコモコ
正体不明の妖。タケルにつきまとう。
金田一(きんだいち)・武蔵境(むさしさかい)
高校で秋姫と同じクラスになった赤飯中出身の女子。天狗を信仰している緑峰中出身の生徒や、天狗の娘と噂される秋姫をバカにしていたが、後に和解。金田一は秋姫に様々なアドバイスをしてくれる。
赤沢 千洋(あかざわ ちひろ)
秋姫とは中学時代からの知り合い。さらさらの長い黒髪が自慢。はじめは秋姫と同じくタケルの追っかけをしていたが、人間の姿になった三郎坊を見て一目惚れをする(?)

用語

緑峰町(りょくほうちょう)
天狗を信仰する町。「山には天狗、川にはカッパ」という考えが浸透しており、天狗は神のような存在である。緑の祖父が町長を務める。
康徳神社(こうとくじんじゃ)
「神の領域」と見なされ、普通の人間は入ることができない禁足地。まだ天狗になりきれていない瞬は、ここでは天狗の面を外すことができない。タケルの祖先が建てた。
緑峰山(りょくほうざん)
康徳神社がある山。康徳坊が治めている。
群青高校(ぐんじょうこうこう)
秋姫たちが通う高校。
緑峰中学校(りょくほうちゅうがっこう)
秋姫たちが通っていた中学校。
赤飯中学校(せきはんちゅうがっこう)
金田一たちが通っていた中学校。
鞍馬山(くらまやま)
京都の山。紅葉の出身地。鞍馬天狗は義務教育を終えたら鞍馬以外の山での修行が認められている。
神谷家(かみやけ)
タケルの家系。昔から何人かに一人、力のある人物が出てきて、妖魔などに狙われやすいため、康徳坊が「末代まで守ってやる」と約束した。

単行本収録作品

手をとって、そのままで
『flowers』2005年12月号掲載
両親の再婚により姉弟になったマミとたつみだが、たつみはマミのことを姉と思ったことがなかった。恋人がいる様子が伺われないマミに、母がお見合い話を持ち込む。

書誌情報

岩本ナオ 『』 〈小学館・フラワーコミックスα〉

  1. 2007年12月10日発売、ISBN 978-4-09-131393-5、「手をとって、そのままで」収録
  2. 2008年7月10日発売、ISBN 978-4-09-131692-9
  3. 2009年1月10日発売、ISBN 978-4-09-132258-6
  4. 2009年6月10日発売、ISBN 978-4-09-132518-1
  5. 2009年11月10日発売、ISBN 978-4-09-132819-9
  6. 2010年4月9日発売、ISBN 978-4-09-133178-6

外部リンク