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番長連合/阿部秀司

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著者: 阿部秀司
巻数: 16巻

阿部秀司の新刊
番長連合の新刊

最新刊『番長連合 第16巻


番長連合』(ばんちょうれんごう)は、2003年から2006年まで「週刊少年チャンピオン」で連載されていた阿部秀司作の漫画である。

続編、もしくはスピンオフ的位置付けの作品として『堂本ルール』がある。

ストーリー

東照美堂本勘二横山修一らを中心とした大日本全学連合会(全学会、通称「番長連合」)が3年で全国制覇を成し遂げる過程を綴った物語。作品では、三中との抗争「橋船事件」、上総連合との抗争、池袋での神山との抗争「池袋戦争」が記録されている。全学会はそれらすべてに勝利を収め、後に全国制覇を成し遂げる。

登場人物

大日本全学連合会(全学会)

東照美(あずま てるみ)
主人公の一人。あだ名は東っち。秋志野中(モデルは作者の出身中学習志野市立第七中学校と思われる)2年にして頭を張っている。全学会の総番長であり、喧嘩は魂(イノチ)だと言う。砕けた拳、折れた指などを治してしまう超人である。喧嘩がかなり好きだという。喧嘩天才(バカ)であるがかなりの友達思い。対三中戦では立花に横山を人質に取られ、指を折る姿に怖がり、屈辱の土下座をしてしまう。その後堂本、横山とともに三中に殴りこみ立花に雪辱を果たし、報復にきた源をも'魂'の一発で倒す。その後また横山を人質にとられ埠頭で決戦をした際に不利な状況からも神山と対等な勝負をして、それを見た源を共鳴させる。上総戦では源を半殺しにした吉野をボディブロウとキックの2発で倒し、廃人のようになっていた堂本に'魂'を吹き込み、畠山、吉田を圧倒的に不利な状況から破り、千葉を統一した。池袋での戦争では心眼を使った。堂本とのタイマンで2度勝っている。2年後堂本、修一とともに全学会を引退。
堂本勘二(どうもとかんじ)
主人公の一人。路地裏で喧嘩をしていた修一、東の前に現れた転校生。番長連合の結成をもくろみ、東とタイマンをし、それをきっかけに東と修一との3人で全国制覇を目指すこととなる。かつて全国の暴走族を纏め上げた銚子沙仁威・初代総長・岩橋健一郎や伝説のケンカ師・尾崎一には、その頭脳と、たとえ親友でも弱点を攻めることを厭わないその非情さを評価され、全学会が全国制覇を成し遂げた後の段階ではタイマンでは実力的に東よりも上だと称されるほど。また、全学会のあだ名はすべて堂本が考えたものである。全学会の幹事長。頭がかなりキレる策士であるが、上総連合との戦争の際に策に溺れたこともある。修一をよくからかう。2年後東、修一とともに全学会を引退。再び東とタイマンを張り、今度は東、修一と共に東大進学、そして国会議員、果ては総理大臣になることを目指す。
横山修一(よこやましゅういち)
主人公の一人。あだ名は修ちゃん。東に心酔している。自称全学会、秋志野中No.2。全学会の新衛隊長である。基本的にはヘタレキャラでケンカも強くない(東いわく弱くはない)が、尾頭とタイマンを張った際に、東をバカにされて平手打ちをしようとした以外は「俺は女は殴らねえ」と全く手を出さず、男気はある。池袋の戦いでは東への忠誠心の強さで高野の洗脳を破るなど、親衛隊長としての矜持を示す場面も描写される。2年後堂本、東とともに全学会を引退。
源太一(みなもとたいち)
三中元No.2(現No.1)。全学会特攻隊長。橋船事件中に三中(モデルは第七中学校の隣の中学・第三中学校と思われる。ヤンキーこそ実在しないが両校は実際にもライバル的存在。)小学校のころいじめを受けていて、いじめていた本人を椅子で殴り半殺しにして以降、喧嘩の実力を伸ばしその強さによる恐怖によって人を支配しようとするようになる。その実力は相当でまた、喧嘩相手が失神しても延々と殴り続け頭蓋骨陥没で半年入院させたりと冷酷だった。年上で実力者の立花をも恐れさせ、小馬鹿にしている。中2にして大人をも戦慄させる凄みを持つ。東とのタイマンにおいても強さと冷酷さを発揮するが、その拳には魂(イノチ)がのってない指摘され、ワンパンで敗れる。その後神山に使われる自分の存在に疑問を抱くようになり、堂本とのタイマンでの啓示も効いてNo.1の神山に愛想を尽かし、当時3人で構成されていた番長連合に4人目として参加する。彼の存在は全学会結成の大きな契機になったが、後半は上総との抗争で大怪我をおい、池袋抗争でもビリー・ブラッシーに半殺しにされるなど、不幸な境遇にあることが多かった。
立花薫(たちばなかおる)
三中元No.3。全学会特攻副隊長。修一とはケンカ友達。

上総連合

千葉県の大半を支配下に置く暴走族。構成員はおよそ600人。幹部4人は四天王と呼ばれ、絶対的な上下関係で統率されている。3年前の全学会との抗争で全学会に吸収される。

吉田雄一(よしだゆういち)
上総連合四天王の一人。実質上、上総の総長。中学校の頃から手のつけられない不良少年で、その頃から畠山とつるむようになる。その後、畠山とともに某ヨットスクールに入学させられ、その時高野と出会う。畠山とともに高野に騙され独房に入れられた後、どういう経緯があったのかは不明だが上総連合に入る。異常なまでの「一番」への執着でたびたび暴力事件を起こし、幹部から問題児扱いされるがただ一人味方してくれた当時総長だった川崎には心を開くようになる。しかしその川崎も、引退前に吉田のあまりの暴力的な姿を見て、次期総長を吉田ではなく高見にすることを決定し、それを会長の裏切りととってしまい、上総連合にクーデターを起こし、力で上総の頂点に立つ。その際に川崎をケガさせようと、畠山と共に川崎の単車に細工をするが、それにより会長が事故で死んでしまう。全学会戦争時までは会長を殺めてしまったことに後悔はしていなかったが、東との激闘の末、火の海に落ちそうになったときに川崎の特攻服に守られ、川崎の亡霊に会い、すべてが吹っ切れて畠山とともに上総連合を引退する。その後は岩崎のもとで働きながら生活していたが、池袋攻略戦の際にタッグマッチに参加し、三回戦で高野とのタイマンが実現するがヨットスクールで掛けられていた洗脳を再発させられ、雪辱を果たすことなく敗北してしまう。高野に負けた後は再び岩崎の元で生活をする。もともとは県内きっての進学校でトップの成績だった程頭がよく、三年後(全学会が全国統一した年)には東大理Ⅲの学生となっている。

その他

神山聰司(かみやまそうじ)
元三中No.1。総合的な天才。冷血非情の「GOD」。外見は同作者の「エリートヤンキー三郎」に登場する桐山秀樹に似ている。2度目の東との勝負の後少年院に送致される。後に池袋に君臨し、再び全学会と抗争を起こす。