破壊王ノリタカ!/刃森尊

『破壊王ノリタカ!』（はかいおうノリタカ!）は、刃森尊による日本の格闘技漫画作品。原作は村田ひでお。

概要

1991年から1994年まで『週刊少年マガジン』（講談社）で連載された。単行本は全18巻、ワイド版全9巻。

刃森尊の初連載作品である。貧弱でスケベな主人公・沢村典隆（通称・ノリタカ）が、様々な特訓を経て強敵と戦い、強くなっていく話。時事ネタが多く、当時の流行や時の人をネタにしている事が多い。

不良を題材とし、2ちゃんねるにおけるコアな読者である「ハモリスト」からはネタ漫画として扱われる事の多い刃森漫画には珍しく、正当派な格闘技漫画である。

当初は格闘技を学ぶ高校生の強者との戦いから、ロシアからの留学生や、拳法を学んだ中国人など様々な連中が相手になり、最後にはアメリカに渡り、格闘技大会に世界の強豪を相手に出場する事となる。大会後半は急ぎ足な展開が目立ち、最終戦は行われた事は確認されたものの、試合内容は描写されることは無かった。

登場人物

メインキャラクター

沢村典隆（さわむら のりたか）

主人公。15歳。泉谷（いずみや）高等学校1年E組。中学生までは、弱虫で貧弱、クラスメイトにまで馬鹿にされるようなダメ人間だったが、高校生になったことを機に変わろうと決意する。入学初日に隣の席になった女の子・中山美樹に一目惚れし、デートに誘うまでこぎつけるも、ソフトボールの授業中に恐怖心からボールを避けた事で中山に怪我をさせてしまい、「弱い人嫌いなの」と言われて振られてしまう。めげないノリタカは、中山に振り向いてもらうために強くなることを決意し、様々な格闘系の部に入部を希望するも、素質が無いと門前払いをくってしまう。そんなある日、部室も設備もボロボロ、部員も1名しかいない寂れた蹴道部を発見。そこのコーチ・丸山に渡されたビデオを見てキックボクシングに惹かれ、蹴道部に入ることを決意。この時からノリタカの人生が変わり始める。次々と現れる強敵の前に、丸山の考える様々なトレーニング（一見すると遊びにしか見えないものもある）で強さを身に付け、それを武器に強敵に立ち向かっていく。少年サッカーの経験があり、強靭な足腰を持っている。キャラのモデルは「バタアシ金魚」の花井薫と思われる。

中山美樹（なかやま みき）

ヒロイン。泉谷高校1年E組。黒髪ロングの巨乳な女の子。中学から柔道を嗜んでおり、高校でも柔道部に所属している。ノリタカを「弱い人嫌いなの」と言って振ってしまうが、次々と現れる強敵に立ち向かい、強くなっていくノリタカの姿に、次第に惹かれていく。父親は警察官。

泉谷高校蹴道部

丸山（まるやま）

泉谷高校蹴道部のコーチ。スキンヘッドに髭を生やした陽気なおっちゃん。入部してきた沢村に様々なトレーニングを課し、鍛え上げる。かつては“鬼の丸山”と呼ばれ、極真空手の最高師範であり、その後タイ王国へケンカ修行に渡ったと言う過去を持つ。

チャンプア

タイ王国からの留学生。ノリタカが入部するまでは、唯一の蹴道部の部員だった。幼い頃からムエタイに親しんでおり、実力はかなりのものである。人当たりの良く優しい性格だが、ムエタイを馬鹿にされると本気で怒る。

泉谷高校生徒

男子

中矢健（なかや けん）

泉谷高校ボクシング部の副将で、学校のスター。学年は不明だが「卒業したらプロになる、既にいくつかのジムから誘いが来ている」との発言からおそらくは3年生と推測される。相当のスケコマシで、狙った女は逃がさない。目を付けた中山を強引に誘おうとするが、助けに入ったノリタカにケンカを売られ、善戦するも最後はノリタカのローキックでKOされてしまう。その後はノリタカの実力を認め、良き解説者となる。

山崎竜二（やまざき りゅうじ）

1年生。元ボクシング中学生チャンプ。KO率100%の腕前を持ち、“暗殺者（ヒットマン）”等と恐れられるほどの強者。素人同然のノリタカに、ケンカとはいえ中矢が敗れた事に腹を立て、ボクシング部の面子にかけて沢村に挑む。激闘の末ノリタカに敗れるが、最後はノリタカの実力を認め、男らしく去っていく。

山川（やまかわ）

柔道部のエース。相撲取りのような巨体から様々な投げ技を繰り出す。中学大会優勝の経験を持つ。山崎を倒したノリタカを自らが倒した事で柔道部が最強と豪語するが、その発言に怒った空手部の布袋茂に完膚なきまでに倒されてしまう。

榎本明宏（えのもと あきひろ）

山川を破ったと噂されている柔道部員。ノリタカに尾行され、山川を破る秘密を目撃された。布袋との戦いで突然現れ、ノリタカにヒントを与えた。

布袋茂（ほてい しげる）

1年B組。空手部のエース。実戦空手を教える正心塾に通っている。素手での正拳突きは鉄柱にめり込み、曲げてしまうほどの威力を持つ。空手に対して非常に真摯で厳しい性格で、空手を侮辱する者は許さないが、一方で非常に誇り高い性格でもあり、故意ではないとはいえ空手部の看板を破ったノリタカを、自らのプライドを守るためではあったが、あえて許す度量を持つ。

今では強面だが、中学校時代までは大人しく、穏やかな性格であった。しかしある日、皆で植えた苗木にイタズラした不良を、習っていた実戦空手で叩きのめしてしまってから皆の見る目が変わってしまい、それが原因で一時グレたが、皆が謝罪した事で相手を許す事を学んだ。しかし一度キレてしまうと理性を失ってしまう癖は残ってしまい、本気で怒らせると容赦がなくなる。意外と動物好き。幼馴染の三井ちさとに密かに思いを寄せている。

非常に硬派な性格で、女にだらしない男を嫌う。ちさととノリタカが、土手から落ちた事故でもつれあっていたところを目撃した時は、誤解の為に本気でノリタカに制裁を加えようとしたほどである。後に、温子の嘘からノリタカがちさとの胸を揉んだと思い込んだ布袋は、怒りから無実のノリタカを襲う。その直後、ノリタカより戦いを挑まれ、それを受けて立ち、戦いでは特訓を重ねたノリタカとの激闘の末に倒される。

ビル・ライト

1年A組。アメリカからの姉妹校からの交換留学生。

ケン・ジャクソン

1年B組。アメリカからの姉妹校からの交換留学生。黒人。前の学校では主席をとった秀才。一見ニコニコと穏やかで軽そうな雰囲気だが、本性は日本人をジャップと言い放ち、蔑視する極悪な性格。キレると手の付けられない乱暴者になり、相手を徹底的に叩きのめす。

ミハエル・ゴラーエフ

ロシアから来た転校生で、軍隊格闘技の使い手。穏やかだが、バカにされると相手を叩きのめしてしまう。ノリタカの行為（わざとではない）に怒り、中山を連れて行こうとした。

女子

温子（あつこ）

1年E組。中山の親友の女の子。不細工。

三井ちさと（みつい ちさと）

1年B組。泉谷高校一の資産家の我が侭娘。山崎との戦いを観て、ノリタカのファンになる。空手部の布袋とは中学からの幼馴染。

山田ふみえ（やまだ ふみえ）

1年B組。布袋との戦いでファンになり、蹴道部にマネージャーとして入る。

クリスティ・早乙女（クリスティ・さおとめ）

1年E組。アメリカからの姉妹校からの交換留学生。日系2世。

横浜編

チェン・リー

中国拳法が最強と信じて疑わない格闘家。性格と言動は短気なチンピラそのものであるが、キレると相手を完膚までに叩きのめしてしまう冷酷な男でもある。

とにかく強さにこだわっており「真の格闘家になるのに愛や恋はいらない」と言っていたが、ノリタカの起死回生の発勁パンチに敗れる。ヌンチャクを使ってノリタカに襲いかかったが、ノリタカの発勁パンチを食らってグロッキー状態になったため、自爆した。

ノリタカの足ツボマッサージ攻撃により、痔、虫歯、肩凝り症、水虫であることが判明した。

「力こそ総て」という信念を持ち、弱い者に対する優しさの欠片もない男であったようだが、ノリタカに敗れてからは

変わったようである。

キラウェア

ハワイ出身の相撲部員。強烈な張り手が武器。ノリタカの試合後、チェンの発言にキレて襲いかかったが、返り討ちに遭ってしまった。

珍老人（ちんろうじん）

拳法の達人として知られている老人で、虎の穴老人ホームに住んでいる。19番目の中国拳法をノリタカに伝授させた。

マイキー

珍老人の弟子。弱い者いじめを許さない熱血漢である。ノリタカに「発勁パンチ」を伝授させた。

キューちゃん

マイキーの妹で「気ざし」の使い手。珍老人が打倒チェンのために呼んだ。ノリタカに気ざしを伝授させた。

周（しゅう）

チェンの師匠であり、実戦中国拳法を作り上げた男。チェンを最強に育て上げたと豪語していたが、ノリタカに敗れた後のチェンの暴走を見て自分の育て方が間違っていたと気づいた。

アメリカ編

テリー

ノリタカがチンピラに絡まれていたところに出会った。全米ストリートファイト大会の出場経験あり。コンボイを持っている。元FBI捜査官。RDを追いかけていた。

チャーリー

テリーの元同僚。

RD（リアルディール）

凶悪チンピラグループの頭（ヘッド）。刑務所に収容されたことがある。部下がノリタカに敗れたことを知り、ノリタカを捜す。山崎と布袋とケンを病院送りにした。ノリタカと闘ったが、FBIが来たので勝負は大会までお預けにした。全米ストリートファイト大会の優勝候補と言われていたが、ミーシャに敗れる。

最後は決勝戦の様子を観に来ていた。

ミーシャ・ジリノフスキー

RDを撃破したロシア人格闘家。試合では出場選手全員を秒殺している。戦いではとても計算高く、相手のデータを集める。中山とデートしているノリタカに襲いかかった。決勝戦でノリタカはミーシャと闘ったが、試合内容は不明。

th:ถึงจะเห่ยแต่ก็สู้นะเฟ้ย