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神さまの言うとおり弐/藤村緋二

共有

著者: 藤村緋二
巻数: 1巻

藤村緋二の新刊
神さまの言うとおり弐の新刊

最新刊『神さまの言うとおり弐 11


神さまの言うとおり』(かみさまのいうとおり)は、金城宗幸原作・藤村緋二作画による日本の漫画シリーズ。『別冊少年マガジン』(講談社)2011年3月号から2012年11月号まで第壱部となる『神さまの言うとおり』が連載された。『週刊少年マガジン』(講談社)2013年7号から第弐部となる『神さまの言うとおり弐』が2017年4・5合併号まで連載。

2014年11月に実写映画が公開。同月、ムービーコミック化された。また、2015年5月にDVDが発売された。

概要

本シリーズは基本的には第壱部の『神さまの言うとおり』と第弐部の『神さまの言うとおり弐』の二つの漫画で構成されている。

『漂流教室』や『バトル・ロワイアル』、『リアル鬼ごっこ』など、死の因果に薄い一般人が突然に命を懸けた不条理に巻き込まれるサバイバル・シチュエーション・ホラーの流れを汲む作品。古来から知られている遊びや事物を基にした殺人ゲームの意外性と、滑稽なほどに単純明快なルールの下で生死を分かつ非情さのコントラストが特徴的で、その奇想天外な進行は仕掛けた首謀者も事態の全容も全く見当をつかせぬほどのスケールを出している。なお、単行本の次回予告はかなり特徴的。

神さまの言うとおり (第壱部)
第壱部とも言われる。単行本は全部で5巻。高畑瞬という少年を主人公として物語が展開され、未完のまま終了となる。
神さまの言うとおり弐
第弐部とも言われる。『第壱部』の終了後に連載を開始した。単行本は全21巻。
『弐』の物語の主となる時間軸の最初は『第壱部』で「だるま」が始まるよりも前である冒頭に学生服・マフラー姿の高畑瞬が載っている。。『第壱部』とは別の場所で起こっていた殺人ゲームを『第壱部』の登場キャラクターとは別の登場キャラクターで新たに描く。第1話・第2話では青山仙一と明石靖人の2人を主人公とし、第3話以降は明石靖人を単一主人公としている。連載開始時の紹介では、「第壱部を読んでいなくても独立して楽しめるが、読んでいればより楽しめる」作品としている。
最初は『第壱部』とは平行に近い形で描かれており、時々『第壱部』の登場キャラクターが断片的に描かれ、「影踏み」が行われている時期には明石達が高畑瞬をはじめとする『第壱部』の登場キャラクターと関わるシーンがある。しかし、第104話「物語は」の終盤で『第壱部』の続編でもある作品となり漫画シリーズで起こった事件の顛末が描かれる。

あらすじ

神さまの言うとおり (第壱部)

高畑瞬がこの世に生を授かって16年。ごく普通のありふれた高校生として粛々と、つつがなく平穏な日常を生き続けてきた。今日もいつもと同じような時間を過ごし、いつもと同じような退屈に気を倦ませていた。

そんなある日、瞬たちの教室に教師の頭部から一体の「だるま」が出現。それにより、教師は斬首される。さらに、教室が隔離され、クラスメイトが次々とだるまに射殺されていく。これが「だるまさんがころんだ」だと気づいた瞬はクラスメイトと共にゲームをクリアする。しかしクラスの中で生き残ったのは、だるまを止めた瞬ひとりだけだった。

同じようにだるまの試練をクリアした別のクラスの秋元いちかと共に、体育館で行われる次なる試験「まねきねこ」に挑む。ふたりの力によってこれをクリアするが、学校の問題児天谷武も生き残っていた。その直後、外部との隔絶が解けた体育館に警察が駆けつけ、病院へ強制連行される。

病院で目覚めた瞬は、同じように連れてこられた生き残りたちと試練の本質について調べ始める。しかし病院に巨大な立方体が衝突し、新たな試練「こけし」に挑むことになる。こけしの試練を経て新たな仲間たち、そして天谷と再び合流し、瞬たちは立方体の内部へ招待される。

立方体内では他の生き残りたちと「しょうべんこぞう」の試練に挑む。一方で、裏で一連の試練を取り仕切る謎の男・神小路かみまろの正体が明らかになり、この試練が全世界で行われていることが発覚する。 最後の試練「うらしまたろう」をクリアした瞬たちは日常を取り戻す。しかし立方体を脱出した者は「神の子」として崇められ、彼らの知る日常はそこにはなかった。すべての立方体での試練が終わった時、かみまろが瞬たちの前に登場し、瞬たちに試練の真相を明かす。

後日、「神の子」らが再び立方体に召集される。そこで更なる試練「うんどうかい」が行われることになる。瞬は天谷と協力してかみまろに報復を与えようとするも、かみまろの力により失敗。ふたりは立方体の外、上空から地上へと落とされてしまい、高畑瞬が左手を伸ばした所で『第壱部』は終了してしまう。

神さまの言うとおり弐

青山仙一明石靖人はかつてある部に所属していた小学校以来の親友同士。大学進学を控えた冬のある朝、青山と明石は進学後もある部を続けるか否かで大喧嘩してしまう。2人はかつて地方大会の決勝戦で勝利を逃したという苦い過去を抱えていた。勇気を出して挑み敗北の原因となった青山、立ち向かうことに臆して勝負から逃げた明石。その過去を克服させるかのように試練は降りかかる。青山にはもう一度勝利のチャンスを与えるかのように、明石には一度は逃れた試練に立ち向かわせるかのように。

青山は教室に閉じ込められ、クラスメイトと共に「だるま」の試練に挑む。 しかし生き残ったのは、だるまを止めた青山ただひとりだった。絶望に暮れる青山、だが試練は次々と襲い掛かる。

一方、学校を欠席した明石の前には「二宮金次郎尊徳」の像が現れ、彼を「ごみ箱」へ連行する。道中で出会った持田涙とともに、ごみ箱学苑でセイン・カミが取り仕切るオーディションに挑むことになる。

カミが割ったくす玉の中から現れた鬼たち。鬼は容赦なく他の学生らを殺していく。試練の本質が「まめまき」であると気づいた明石は、新たに出会った丑三清志郎らと共にこれをクリアする。試練後、カミが見せた生中継の映像で青山の生存を確認、そして青山らにも別の試練が行われていることを知った明石は、「生きて謝りたい」と改めて意志を固める。

次なる試練「くりすますぷれぜんと」の「すなとり」「いすとり」「あやとり」の試練から、明石・涙・丑三が選んだのは「すなとり」の試練。しかしそれは「見猿」が進行を務める見えない砂山崩しだった。明石は同席となった夏川めぐの冷静な対処と、丑三の機転で必勝法を掴み、彼らを含む12人の仲間が生き残った。

その後校庭へ案内された彼らを待っていたのは、「といれのはなこ」さんによる「学校の七×七不思議」の試練だった。 3チーム対抗で行われる試練の中、明石はすべてのチーム全員が生き残れる方法を考える。しかし試練は容赦なく仲間を襲い、明石は恋心を抱いていた涙と共に九死に一生かと思われたが、お互いの気持ちを伝え合った直後、涙は明石をかばう為に負ってしまった怪我により死亡。怒りを乗り越えながら、明石は残った仲間たちと共に試練に挑む。しかし「七×七不思議」最終日、明石は敵チームの撃った銃弾を頭部に浴びてしまい、死亡。しかしカミ曰く「仮死ってただけ」であり、起床力という声を聞いて目覚める。最終的に22名のメンバーが生き残った。

カミの気まぐれで最終オーディションの予定が変更となり、今までのしりとり「にのみやそんとく」→「くすだま」→「まめまき」→「きゅうしょく」→「くりすますぷれぜんと」→「といれのはなこ」の次で最後の「こぶし(拳)」によるじゃんけんが行われることになる。生き残った22名のメンバーはそれぞれの思いを胸にカミとじゃんけんを行い、最後のオーディションに挑む。仲間達が次々と生き、または死んでいく中、遂に明石の番が来た。明石はルールを逆手にとり、カミを一発殴ることに成功する。結果、生き残ったのは明石、丑三、ナツメグを含む8人だけであった。

そしてカミーズjr.のレッスンが始まった。レッスン1は「帰宅」。48時間以内に一番大切なものをとってくるというものだった。明石は帰宅中に青山が生き残り神の子となっていること、しかしその経験で精神崩壊をおこしていることを知る。そのことにショックをおこすが、ナツメグに励まされなんとか立ち直った。

レッスン2は「鬼退治」。2チーム分かれて敵を倒すというものだった。凶悪な敵を倒すための鍵は「戯(あじゃら)」。それは大切なものを使った超能力であった。敵との戦いの中、明石達はそれぞれ戯を発動させて敵を倒すことに成功する。しかし、その中で3人が命を落とした。

レッスン3は「影踏み」。最初にかみまろの試練から生きて帰った5人の影をばれないように踏むというものだった。明石は自分の影踏みの相手である瞬と話し、瞬が自分達と同じ境遇であること、自分達の敵は神の子ではなくカミであることを悟りカミを殺す決意をする。しかし、影を踏んで戻った明石が見たもの、それはカミの姉、アシッド・マナに殺されるカミの姿であった。そして、マナによって明石は新たな試練に参加させられることになった。

そしてマナによる新たな選別が始まった。それは神の子100人と行う地上634mでの「空中ケンパ」であった。ルールの凶悪さ、丑三の乱入、仲間の裏切りなどがあったが、明石は何とか生き残ることができた。その頃丑三は試練に乱入したことでマナによって捕らわれていた。しかし、カミがあらかじめセットしておいた仕掛けにより、影を通ることで脱出。丑三が出た先、それはかみまろによって空中に捨てられた天谷の影であった。そして同じく落下中の瞬の手をとった。

神に抗う出席者と欠席者の物語は遂に交わり、1つとなった。

遂に始まった最後の選抜「地獄変」。それは世界中の人々を巻き込んだものであった。その中で明石は選抜に参加している青山を見つけた。青山に謝るために彼を追うが、生きるという本能に従ってのみ動いている青山は明石を気にせず進んでいく。青山を追っていった先にあったのはルールが逆の意味になる「天邪鬼迷宮」。青山と同じ選抜に参加した明石は必死に青山に声をかけ続ける。そして明石が命を投げ出した時、遂に青山に心が戻った。明石と青山は仲直りを果たし、共に試練のクリアを目指す。スタート地点がゴールであることに気づいた明石達はスタート地点に戻るがそこでは最後の試練が待っていた。明石と青山は生き残るために最後の試練に挑むが最後の最後に青山が大当たりを引いてしまった。青山は最後に明石に「世界を救うくらいのヒーロー」になれという約束をした後にこの世を去った。

地獄変第2ステージ、それは世界中の神の子と共に行う1200対1200対1200の「三国ドロケイ」だった。そして明石に与えられた役職は最も重要な「王」であった。明石は最も重要な王でありながら前線に立つことで仲間達を鼓舞していく。しかし、ルールを無視して殺しにかかってくる太陽の国に動揺してしまい、牢屋に転送されてしまった。後は明石の処刑を待てばゲームは終了となるはずであった。しかし、完全勝利を目指す太陽の国は星の国の王を狙い、星の国もまた、自分達の王であるファトマの予知絵に従い、月の国と同盟を結んだ。これにより一時は形勢を取り戻した月と星の国であったが、太陽の国を率いる六糞野郎の圧倒的な力に追い詰められてしまう。誰もが諦めかけたその時、ゲーム会場に三つの流星が落ちた。それは再び試練に参加するために現れた、瞬、天谷、丑三であった。明石は、無事牢屋から処刑される寸前に脱走に成功するも、出遅れた数人の仲間が犠牲になった。

瞬たちは星の国と月の国の同盟、星月(スタルナ)軍に仮所属することになる。 その後彼らの活躍により太陽の国を追い詰めるも、太陽の国の王であるリリィは捕まらないように全力で粘る。それは当たれば60秒間動きを止める銃の攻撃にも逆らうほど。 その頃ファトマとその兄である月の国のメルトは六糞野郎の一人であるオスメスの襲撃によりファトマが死亡する予知絵を再現させてしまう。 それによりオスメスにより捕らえられたファトマはナツメグと共に処刑される。 それと同時にゲームは終了し、星の国は全滅した。 次にマナが最終合格者を発表する。 生き残った者は全体59人。 合格者は13人。 (リリィ、オスメス、丑三清志郎、天谷武、高畑瞬、ハンナ、紫村影丸、秋元いちか、天馬遊、イバネマ、アルフ・E、メルト、明石靖人) なおこの13人はマナが面白かったと思う者。 その他の46人は『つまらない』ものとされ、頭部が破裂して死亡した。 この13人は最終選別、『神罰ババ抜き』へと挑む。

最終選抜「神罰ババ抜き」上記の13人に加えて「joker」神小路かみまろが参戦。 初ターンにいきなり紫村がカードを引いた瞬間死亡してしまう。紫村が引いたカードは「引いたら死」カード。その後もイパネマが「引かれたら死」カードをオスメスに引かれて死亡。

登場キャラクター

ゲーム参加者(『第壱部』) / ゲーム参加者(『弐』) / ゲーム関係者 / その他の登場キャラクター

ゲーム参加者(『第壱部』)

一部は『弐』にも登場するが、基本的には『第壱部』の内容を記述する。すべて「出席者」である。

演は実写映画、声はムービーコミックのもの。

主要登場キャラクター(ゲーム参加者・『第壱部』)

高畑 瞬(たかはた しゅん)
演 - 福士蒼汰 / 声 - 江口拓也
『第壱部』の主人公である少年。おとなしくマイペースな性格の平凡な高校生。母子家庭。都立みそら高校2年B組に所属。年齢は16歳。
10歳の頃に、回る自転車の車輪になんとなく手を出して右手人差し指が切断される事故にあったことがある(指には傷跡が残ったものの元通りにつながっている)。また、蜘蛛の巣に虫を引っ掛けて興奮するなど、精神にいささか問題を抱えていた。本人にとってはその出来事の他には特に心揺さぶられるほどの刺激もなかった人生に漠然とした退屈を感じていた折、突然の試練に巻き込まれる。
特に秀でた能力を持ってはいないが、かつての自転車の怪我の一件が無意識に反映されているようで、ここぞの局面では抜きん出た勇気と集中力を出し、機転の利いた行動を取っている。時には自らの命でさえも投げ打つような思考と判断には、天谷に「自分と同類」だと言わしめる程。
仲間思いであり、当初は天谷の異常さを批判したり幾度もかみまろに対して怒りの矛先を向けたり「うんどうかい」の「ぜつぼうたおし」では誰一人死なない方法を思いついて実行をしているが「こけし」でのユウタらに対する発言・「しょうべんこぞう」に対する姿勢・『弐』での描写いから必ずしも仲間思い以上の良心・正義感を持った人物というわけではなくむしろ仲間思いな面を除けば善良さは標準以下であるような描写もある「こけし」の「縄跳び」でユウタらに手をかしたのはあくまでもゲームクリアのためであり「しょうべんこぞう」においては瞬側が勝利すれば敵側が死ぬと分かっていても負ければ瞬側が死亡すとはいえ特に葛藤もなくゲームに取り組んでおり上記の「ぜつぼうたおし」での行動も敵側に自身が恋をしていた相手である翔子の面影がある響子がおり響子を翔子と同じように死なせたくなかった事もあった。『弐』では「神罰ババ抜き」の選別の時に選ばれたメンバー以外が虐殺されてもこれといったリアクションはしておらず「神罰ババ抜き」で天谷や殺人を行う時に明石が天谷に何をするのかと言った時に天谷の衝動は神さまでも止められないと明石や天谷に冷静に話しており明石が天谷を止めようと話した時も明石の正義感を批判はしなかったものの良くも悪くも天谷の擁護を示唆するような発言をしており瞬自身には死んだ人達を生き返らせたいという考えはなくかみまろを殺そうとする事についてもただかみまろを殺す事が目的になっていた事が明らかとなった。
突然の出来事に動揺しながらもゲームを乗り越えていき、数々の出逢いと別れを経験する。「神の子」として崇拝されるようになってからは全ての原因を突き止めなければ前へ進めないと結論し、ゲームを仕掛けた首謀者を突き止めて対決することを胸に誓う。
「ぜつぼうたおし」の最中、天谷と共にかみまろへの攻撃を決行するが失敗に終わり、瀕死の状態で会場の外へと捨てられる。本人は必死に左手を伸ばした所で『第壱部』は終了してしまう。
『弐』では、冒頭の1シーンに登場する。レッスン3「影踏み」の明石靖人にとっての影踏みの相手にされ、レッスン3「影踏み」が行われている時期にも登場して『弐』の主人公である明石靖人と出会い、戦いを仕組んだ人物をつきとめて殺すことを話し、去っていく。なお、彼がお明石と話をしていた時期は『第壱部』の第6ゲーム「うんどうかい」が行われる時期よりも前である。また、作中で怒りを露わにするシーンなども見られた。天谷とともに会場の外に捨てられたときセイン・カミがカミーズJrに渡していたカミーズフォンのタイマーが発動し一緒に捨てられた天谷の影からカミーズJrの一人の丑三清志郎がワープしてきた。瞬が左手を伸ばしたのは丑三の腕を掴んだためと判明した。その後、丑三の戯によって助けられ病院で治療を受けるが、かみまろを殺すため再び立方体へと向かう。これ以降の『弐』においての彼は復讐者としての印象が強く描かれている。「三国ドロケイ」ではピンチに陥るいちかの元に出現した。その後「神罰ババ抜き」でかつての宿敵かみまろを「神罰シンクロ」カードと「引かれたら死」カードの併用で道連れにしようとするも幾度となく失敗している。
選別の中で、様々な人との出逢いや別れを経験し、退屈だったのは世界じゃなく自分自身であったことに気づいたこと、そして自分は神ではなく人として生きることを宣言した。
選別終盤、いちかの死により4のペア(引かれたら死)と9のペアが揃ったが、明石の説得を振り切り、あえて9だけ捨て、手札に確実に道連れにできる「引かれたら死」2枚を残し、「人として生きる」ことより「かみまろと共に死ぬ」ことを選んだ。死に際に壱部のシーンが走馬灯のように流れた。「引かれたら死」カードによりかみまろ共々死亡。
秋元 いちか(あきもと いちか)
演 - 山崎紘菜 / 声 - 安済知佳
『第壱部』のヒロインである少女。都立みそら高校2年C組に所属する女子生徒。気丈な性格で、言いたいことははっきり言う性格。瞬とは幼い頃からの付き合いで、それなりに親近感と信頼は持っている。その後、純子からの指摘で瞬への愛情を自覚する。死に瀕すると性的に興奮するという性癖を隠し持ち、密かにゲームを楽しんでいた。
「神の子」と崇拝される中で生きる指針を見失わない瞬に共感し、共に進むことを決め、自らの意志で「うんどうかい」に参加する。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。
『弐』では、冒頭の1シーンに登場する。レッスン3「影踏み」の夏川めぐにとっての影踏みの相手にされ、レッスン3「影踏み」が行われている時期にも登場して夏川めぐと出会う。夏川めぐがパンツをはいていない事を知り、興味を持っていた。その後天谷達と合流し、天谷に忠告をするシーンが見られた。「三国ドロケイ」にも登場し、月の国に所属しておりジョブはオペレーターである。「神罰ババ抜き」では瞬と原宿でデートしたいと告白する。幾度も自らの命と引換にかみまろを殺そうとする瞬に対して共に生きようと涙を流す。
どうしてもかみまろと共に死亡しようとする瞬をなんとか上がらせるために、彼に「引かれたら死」のカードを引かせたために死亡した。後に、かみまろが引いた方はリリィの手に渡り、瞬が所持していた方は明石の手に渡り、JOKERを持つリリィの策で明石があがることとなった。
実写映画版では、原作の平井翔子の役割を担い、「まとりょーしか」においてはずれを引き、瞬に告白した直後に「まとりょーしか」にビームを撃たれて死亡する。
天谷 武(あまや たける)
演 - 神木隆之介 / 声 - 羽多野渉
都立みそら高校2年E組に所属する男子生徒。相手かまわず喧嘩に明け暮れる不良で、生徒たちから恐れられている。己の欲望のままに行動し、暴力で他者を破壊することにのみ喜悦と自己実現を感じるサイコパス気質で、殺人にも何ら躊躇を感じない危険人物。その体は筋肉質で、縄跳びを7000回飛び続けてなお余裕を保てるほど身体能力は極めて高い。幼い頃に実母の育児放棄と義父からの身体的虐待の狭間で狂気を芽生えさせ、両者への復讐と共に生まれ変わり現在に至った。
突然に始まった死のゲームにも全く臆せず、世界が自分を肯定したゆえの転換と解釈し、嬉々として他の生徒たちを殺そうとする。ゲームに臨む姿勢も型破りで、他者を利用して自分のリスクを軽減したり、ルールを無視して強引に突破しようとしたりするなど、優れた身体能力のみならず狡猾な知力も併せ持つ。ゲーム中に面識を得た秋元を気に入っている。瞬に対し「お前は俺と同じニオイがする」と言ったことから、少なからず瞬を認めている様子。皆を犠牲にしてでも神になりたいと考えている。
「ぜつぼうたおし」の中で瞬が提案したかみまろ抹殺に乗り、かみまろへ攻撃を仕掛けるが失敗。瞬と共に会場の外へと捨てられる。『第壱部』では会場の外へと捨てられた後の事は描かれる事はなかった。
『弐』では、レッスン3「影踏み」の丑三清志郎にとっての影踏みの相手にされ、レッスン3「影踏み」が行われている時期に登場して丑三清志郎と出会い戦いへ発展した。一度は丑三を殺そうとするものの、丑三のことを「面白いやつ」と言い殺すのをやめている。そのとき髪の毛を丑三に切ってもらっている(『第壱部』において天谷の髪型が変わっていたのはそのため)。その後はいちかなどと合流し、いちかから忠告を受けた。会場の外に捨てられたとき自分自身の影からワープしてきた丑三に瞬とともに救助されていたことが判明する。その後神となるために再び立方体へと向かう。丑三の「戯」によって乱入した「三国ドロケイ」では太陽の国の六糞野郎の1人ミケを圧倒するも、太陽の国の王であるリリィに歯がたたず、窓から落とされてしまう。その後丑三、ユキオ、ハンナとの共闘によりリリィを追い詰める。しかしその直前に別場所でオスメスがファトマを処刑したことにより選別終了。「神罰ババ抜き」では「全ての人を生き返らせて今より平和な世界を作りたい」と唱える『弐』の主人公・明石と対立。大理石のテーブルの破壊やアルフeを失神させるほどのデコピンによって強引にカードを揃え、選別合格する。「神罰ババ抜き」第一の合格者。その後アシッドマナから神の力を受け取った天谷は東京でビームを吐いて「破壊神」として破壊に勤しんでいた。その後外の世界に出ようとし、失敗する。その後、明石の中にあったナツメグの記憶を壊したことで自ら考案した「DICE‼︎」というゲームで1人の神を決めることを決意。一方的に明石の中にあった人の記憶を壊し、明石自身の記憶までも破壊するが、何度殴られても瞬の記憶が消えず苦しみだし、自分自身を殴りまくった結果、自分にとって瞬が一部になっていたことに気づき寂しさを抱えながらゲームを続ける。明石に殴られた後、肉体に限界がきて最後に自分を殴って記憶を破壊し10ターンが経過し死亡した。
実写映画版では、瞬たちの味方となっていた原作とは異なり、敵役に近い形で描かれる。生き残った者が善で死んだ者が悪という考えを持つ。原作では生死を賭ける事時代を楽しんでいる描写すらあったが実写映画版では自分が死ぬと思わされた時に怒りを露わにした。

都立みそら高校の高校生

佐竹(さたけ)
演 - 染谷将太
瞬のクラスメイトである少年。眼鏡をかけている。アヤに恋心を抱く。「だるま」のゲーム中、アヤの死に錯乱してだるまが振り向いている時に動いてしまい死亡。
実写映画版では、「サタケ」となっている。常に冷静な性格の少年であり、瞬と共に大量のゲームソフトを万引きする等、かなり素行不良。「だるま」のゲームで瞬と共に終盤まで生き残り、自らを踏み台にして瞬を飛ばせ、クリアさせることに成功するも、裏ルールの「押した人間以外は死亡」によって死亡した。
アヤ
瞬のクラスメイトである少女。「だるま」のゲームでタイマーを発見し、いち早く突入を決意するが、止まった時に佐竹のカバンが引っかかってしまい、耐え切れずに動いて死亡。
委員長 (『第壱部』)
瞬のクラスメイトである少年。瞬のクラスで突然起こったデスゲームの正体が「だるまさんがころんだ」に基づいた物である事に気付いた。アヤ・佐竹が死亡し、クラスメイトのほとんどが「だるま」によって死亡した後に彼と瞬だけが生き残り、時間が少ない事もあり、瞬の一度目でギリギリまで詰めて二度目でボタンを押す提案に対して二度目がある保障がどこにあると問い、結果的に一度目でボタンを押す事にし、瞬と共にだるまへ突っ込んだ。結果は瞬がボタンを押してゲームが終了したが、直後に裏ルールの「押した人間以外は死亡」によって死亡する。
実写映画版では、佐竹と立場が逆転し、「だるま」のゲームでかなり早い段階で死亡する。
委員長と話をした少年
瞬のクラスメイトである少年。感情的になると言葉を選ばない一面があるが、アヤが動きそうな状態になった時に動くなと忠告するなど良心がないわけではない。
「だるま」のゲーム中で委員長と言い争いに発展した。アヤと佐竹の死亡後に彼は生きることを決意、ボタンを押すため瞬と委員長以外の生き残っている瞬のクラスメイト達も彼と一緒にだるまの方に走ったが、「だるま」のゲームによって一緒にだるまの方に走ったクラスメイト達と共に滅ぼされる。
吉川 晴彦(きっかわ はるひこ)
演 - 村上虹郎
「まねきねこ」に登場。瞬の同級生である少年。2年D組の「だるま」生還者。幼い頃に父親を亡くし、母親の再婚後は家庭内で孤立していた。孤独の中バスケットボールに惹かれ、背が低いにも関わらず卓越したセンスを磨く。しかし、名門校ではその実力も通用せず、バスケから離れて怠惰な人生を送っていた。もう1度勝利のチャンスを与えるかのように「まねきねこ」で鈴をつけるチャンスを得るが、まねきねこに鈴を取られてしまい、投げ返された鈴が直撃して死亡。
森川
「まねきねこ」に登場。都立みそら高校の3年生である少年。彼も「だるま」の生還者である。生徒会長をやっている。招き猫の落下とほぼ同時に潰される。
松尾
「まねきねこ」に登場。瞬の同級生である少年。眼鏡をかけている。彼も「だるま」の生還者である。「まねきねこ」終了時あたりで天谷 武に刀で殺される。
花岡
「まねきねこ」に登場。都立みそら高校の3年生である少女。彼女も「だるま」の生還者である。招き猫に潰される。

「こけし」 - の登場キャラクター

城崎 優(しろさき ゆう)
有名進学校唯一の生き残りである少年。瞬と同じ病室になり、共に「こけし」のゲームに巻き込まれる。陰鬱とした性格で他人を見下す。突然の殺人ゲームを肯定し、世界が壊れることを望んでいる。こばやしに「かごめかごめ」を誘われた際、明確に承諾する返答をしなかったため、ビームを撃たれて死亡。
三神(みかみ)
巽高校3年である少年。瞬と同じ病室になり、共に「こけし」のゲームに巻き込まれる。誰もが状況を見極められない中でも平静に努め、殺人ゲームに対しても城崎同様肯定的で楽しんでいるような節がある。「かごめかごめ」で間違った答えを出し、だいごろうにビームを撃たれて死亡。
こばやし
瞬の病室へ現れたこけし。瞬たちを「かごめかごめ」に誘った3体の内のひとりで、壱部単行本2巻のおまけ漫画では自分がリーダーだと主張している。瞬曰く「調子のいい甲高い声」で喋り、語尾に音符マークがつく。性別は不明。
実写映画版では、名前は「たろう」に変更されている。
だいごろう
瞬の病室へ現れたこけし。しょうこと同様に「えんがちょ」に襲われ、こけしにされた生存者。声質は瞬曰く「嫌味っぽいハスキー声」。瞬が「かごめかごめ」をクリアした後、どこかへと去っていった。その後の動向は不明だが、「こけし」の終了と共に死亡したと考えられる。壱部単行本2巻のおまけ漫画にも登場する。
実写映画版では、名前は「けんいち」に変更されている。
平井 翔子(ひらい しょうこ)
声 - 福原香織
都立牛尾女子高校1年生である少女。「こけし」のゲーム中、瞬が出逢った少女。「えんがちょ」によってこけしに変えられていたが、瞬が「かごめかごめ」をクリアしたことで元の姿に戻り、以後行動を共にする。こけしの時は、声の調子から瞬に「ほんわかバカ女」と評された。大人しい性格だが度胸は人一倍強い。瞬に救われたことがきっかけで信頼を寄せるようになり、互いに淡い恋心を抱いていた。「うらしまたろう」において×を引き死亡。×の意味に早く気付いたため、殺される直前に瞬に告白した。
『弐』では冒頭の1シーンに登場している。また、「神罰ババ抜き」の時の瞬の回想にも登場していた。
実写映画版では、名前は「高瀬翔子」であり、瞬やいちかの中学生時代の同級生という設定に変更されている。詳細は後述の通り。
前田 小太郎(まえだ こたろう)
演 - 高橋直人
盤多院高校1年生である少年。小柄な体格にマッシュルームカットが特徴的な少年。「こけし」においてこけしへと変えられたが秋元に助けられた後、瞬たちと合流し行動を共にする。非力で気弱なところがあるが頭の回転は速い。「うらしまたろう」において×を引き死亡。
『弐』では「神罰ババ抜き」の時の瞬の回想にも登場していた。
奥 栄治(おく えいじ)
演 - 入江甚儀
都立大天道学園3年生である少年。ラウンド髭を生やし、筋肉質な身体を持つ大柄な少年。「こけし」においてこけしへと変えられたが瞬たちが縄跳びをクリアしたことで元の姿に戻り、その後行動を共にする。良くも悪くも直情傾向な性格の筋肉バカで、普段からクリスにフォローされることが多い。「うらしまたろう」において×を引き死亡。
『弐』では、冒頭の1シーンに登場しており、秋本クリストファー健人に流れ星を見たかどうか聞いていた。「神罰ババ抜き」の時の瞬の回想にも登場していた。
秋本クリストファー健人(あきもと クリストファー けんと)
都立大天道学園3年生である少年。通称クリス。大きく丸々と太った体の少年で、並外れた大食漢。空腹の状態で時間を推測できる「腹時計」の特技を持つ。アメリカ人の祖父を持つ生い立ちから英語を交えて話すのが特徴。性格は温厚だが、かなり呑気。「こけし」においてこけしへと変えられたが瞬たちが縄跳びをクリアしたことで元の姿に戻り、その後行動を共にする。栄治とは同じ高校の同級生同士。
立方体から生還してからは「神の子」の1人として名を馳せ、ダイエットした後イケメン歌手「クリスタルA」としてデビューする。最初は「うんどうかい」への参加を渋っていたが、スポンサーの宣伝のため結局参加する。
冠城敬宏に対し食ってかかる、坂東純子に対し色目を使う、やむを得ないとは言え「どきょうそう」中に自分のファンを見捨てるなど、やや軽薄な面が目立つようになっていた。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。
『弐』では、冒頭の1シーンに太った姿で登場し、レッスン3「影踏み」の蓬莱やえにとっての影踏みの相手にされ、レッスン3「影踏み」が行われている時期にダイエットした後の姿で登場。やえの手元にあった彼の写真はダイエット前の物だったので、あまりの変わりようにやえが戸惑う場面が見られた。「地獄変」の「天邪鬼迷宮」にも登場(時間的に『第壱部』のその後)し、明石と対面する。「天邪鬼迷宮」のルールを「あっちこっちハッチの部屋」で違反したため、呆気なく死亡してしまう。瞬達「第1の箱」のメンバーにおける最初の犠牲者となった。「神罰ババ抜き」の時の瞬の回想にも太った姿で登場している。
実写映画版では登場しない。
ユウタ
「縄跳び」の時に登場した少年。マコとは恋人関係で、生きる原動力となっている程愛していた様子である。
マコ、生き残りの二人と共に「縄跳び」に挑戦するも、目の前でマコが惨死し悲嘆に暮れる。
その後、瞬と翔子の助けが入り生き残ろうと前向きになるも、結局縄に引っ掛かってしまい生き残りの少女諸共死亡。
マコ
「縄跳び」の時に登場した少女。ユウタとは恋人同士。
ユウタ、生き残りの二人と共に「縄跳び」に挑戦するも、恐怖に怯え最後まで縄に入れずにいた。
意を決して飛び込むも、縄に引っ掛かってしまい両足が切断され、助けを求めるように手を伸ばしていた時に再び縄が当たり死亡した。
ユウタ・マコと一緒にいる少年(仮称)
「縄跳び」の時に登場した少年で名前は不明。ユウタ・マコ・生き残りの少女と共に「縄跳び」に挑戦する。
先陣を切って縄に飛び込むも、マコの次に縄に引っ掛かり死亡。
ユウタ・マコと一緒にいる少女(仮称)
「縄跳び」の時に登場した少女で名前は不明。ユウタ・マコ・生き残りの少女と共に「縄跳び」に挑戦する。
マコの死に悲嘆に暮れながら縄を飛ぶユウタを罵るなど気が強い一面も見られた。
瞬と翔子の助けに喜んぶがそれも束の間、結局縄に引っ掛かりユウタ共々死亡。
たかまつ
「えんがちょ」によってこけしにされた「まねきねこ」までのゲーム生還者。
瞬に助けを求めるも、程無くこけしに変えられてしまい、何故か「えんがちょ」に感謝した後にどこかへ去っていった。
後にかみまろが読み上げた311人の神の子の中に該当する名前が無かった為、「こけし」あるいは「しょうべんこぞう」で死亡したと思われる。
はまうら
まさくん
天谷に対し「縄跳び」を仕掛けていたこけし二体。「えんがちょ」によってこけしにされたゲーム生還者と思われる。
まさくんは事ある毎にはまうらの言に同意し彼の事を「兄さん」と呼んでいるが本当に兄弟かどうかは不明。
はまうらは天谷に「一人で何回跳んでも意味が無い」と警告するも無視され、反抗的な態度に激怒し縄を振る速度を上げる。
しかし天谷は引っ掛かる事は無く、速度についていけなくなったまさくんの縄となっていた右腕がちぎれてしまい
「縄跳び」は強制終了となり、直後に天谷によって二体とも破壊された。

「しょうべんこぞう」 - の登場キャラクター

真田 ユキオ(さなだ ユキオ)
演 - 大鶴佐助
「しょうべんこぞう」において瞬たちと敵対したチームのメンバーとして登場した、尋常でない身体能力を誇る長躯の少年。
まるで鯉のぼりのごとき生気のない眼をしており、瞬やクリス以上にマイペースな性格の持ち主。また、生への執着心が極端に薄く、命懸けのゲームの最中でも緊張感に欠ける。デスゲームとはいえ敵のチームを死に追いやったり、自分の嫌いな人が死んでも悲しくないなど非情な一面を持つ。ただし『弐』で助言をくれた明石の危機を救うなど純粋な悪というわけではない。
「兄ちゃん」と呼ぶ双子の兄と共に生き残り、「しょうべんこぞう」においては兄との絶妙なコンビネーションで2人だけで瞬たちの陣営のチームを圧倒した(理由は不明だが他のメンバーはこの双子に殺された模様)。ただし、当のユキオは内心兄を嫌っていたらしく、兄の死にもノーリアクションだった。「うらしまたろう」で兄を失いながらも、瞬たちと共に生還を果たし「うんどうかい」にも参加した。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。
『弐』では、レッスン3「影踏み」の紫村影丸にとっての影踏みの相手にされ、動物園で直立不動で動物を見物していた結果、影が紫村の前まで伸びて来ていたため、あっさりクリアされた。「地獄変」の「天邪鬼迷宮」にも登場し、明石・青山と対面をする。明石に「天邪鬼迷宮」の「ルールが逆の意味になる」ことを教えてもらい、「釈迦蜘蛛」の部屋において心を失った青山に殺されそうになった明石を助けている。多くの神の子が「釈迦蜘蛛」の部屋で犠牲になっていくなかで、明石・青山とともに「釈迦蜘蛛」の部屋を突破した。
「三国ドロケイ」では「星の国」に所属している。太陽の国に攻め込まれ、劣勢の星の国に対して、放送によって鼓舞し、太陽の国の六糞野郎の1人ダンデライオンの斧攻撃を脇腹に受けつつも、ダンデライオンを捕獲。そしてその斧を持って柴村とファトマのピンチに駆けつける。
明石や丑三達と共にリリィを倒そうとするも、星の王であるファトマが処刑され、王が処刑された国は全滅というルールで自国の仲間と共に死亡した。
実写映画版では、最も設定が変更されているキャラクター。原作のような高い身体能力やマイペースな性格などの設定は軒並みオミットされたごく普通の少年であり、双子の兄も登場しない。「こけし」のゲーム中、「えんがちょ」に襲われた瞬や翔子と合流し、以降行動を共にするが、「しろくま」において嘘をついていると疑われ、最初に「しろくま」に捻り潰されて死亡。
真田 ムラオ(さなだ ムラオ)
「しょうべんこぞう」において瞬たちと敵対したチームのメンバーとして登場した少年で、真田ユキオの双子の兄。ユキオからは「兄ちゃん」と呼ばれている。弟同様、驚異的な身体能力を誇る。
「しょうべんこぞう」でユキオとの絶妙なコンビネーションにより、2人だけで瞬たちの陣営のチームを圧倒した。弟同様にデスゲームとはいえ敵のチームを死に追いやるなど冷酷な一面を持つが、「しょうべんこぞう」が終了した時近づいて来る天谷を制止するなど無駄な争いは避ける主義でもある。
「うらしまたろう」の「くじ引き」で×を引いたため死亡する。なお「しょうべんこぞう」時は彼が長髪で、ユキオは丸刈りであった。

瞬たちの「うらしまたろう」終了から3ヶ月後 - の登場キャラクター

ここで記述するキャラクターは瞬や瞬の関係者とは関係ない描写で初登場したキャラクターで全てのキャラクターが瞬たちと関わるわけではない。

板東 純子(ばんどう じゅんこ)
第34の箱の生還者。左側頭部の髪を刈り上げた、つり目の少女。
クリスを助けるためとはいえ他のゲーム参加者を危険にさらす事もあり、仲間意識は強くないが義理に厚い性格。度胸のある男性には好意的で、瞬を認めている。作中で「濡れた」などの発言をしていた。
「うんどうかい」では1年生チームに所属。彼女の生還した箱では他に二名の生還者がいたが「うんどうかい」には出席していなかった為、無断欠席か「空中ケンパ」に参加させられたものと思われる。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。
『弐』では「地獄変」の「天邪鬼迷宮」に登場し、明石と対面する。「天邪鬼迷宮」のルールを「あっちこっちハッチの部屋」で違反してしまい死亡した。
井村 無道(いむら むどう)
第107の箱の生還者である少年。破戒僧風の巨漢。佐田六村出身で「神の子」ブームに便乗した家族や村民に祭り上げられる中、期待を背負い「うんどうかい」に参加する。自分こそ神になるべき人間と信じ、他の参加者に対しても非常に攻撃的で殺人をも行おうとするなど冷酷な一面を見せた。
「うんどうかい」では5年生チームに所属。「どきょうそう」で開始直後にユキオに攻撃を加えユキオを最下位にしてクリアしようとするが、怒り狂ったユキオの反撃によって実行委員の餌食となる。
山田 元気(やまだ げんき)
第99の箱の生還者。大柄で肥満気味の少年。『第壱部』では幼い子供達(彼の兄弟なのかどうかは不明)の面倒を見ていた。『第壱部』では死亡した描写はない。
『弐』では「空中ケンパ」に登場し明石と対面する。「うんどうかい」には参加しないつもりだったらしい。ピカキンに無理にスタートさせようとする佑に、明石と天馬遊と共に抗議する場面も見られた。ゲーム開始後「空中ケンパ」のルールを理解する前にKの足場を両足で踏もうとした為ルール違反と見做され地上に落下、住宅地を歩いていた母子のすぐ近くの地面に激突し死亡した。
多田野 平太(ただの へいた)
大塚 真希(おおつか まき)
第6の箱の生還者二人。多田野は少年、大塚は少女であり、恋人同士と思われる。
二人共「うんどうかい」に不参加の意志を固め、一緒に暮らそうと話し合っていたが、後に二人と思われる「お仕置」と書かれただるまによって射殺された男女の首無し死体が登場した。
志田 康平(しだ こうへい)
第11の箱の生還者。パソコンで電子掲示板と思しきサイトに書き込みをしていた。『第壱部』では死亡した描写はない。
徳田 拓人(とくた たくと)
第58の箱唯一の生還者。ピアノを弾いていた。『第壱部』では死亡した描写はない。
『弐』では「空中ケンパ」に参加していた事が判明する(アシッド・マナが神の子達から「空中ケンパ」の参加者を抽出する際の映像に、ピアノを弾いている最中に「空中ケンパ」フィールドへ連行されようとしている様子が映し出されてる)が、ゲーム終了時の生き残りリストには載っていなかった為、地上に落下し死亡したと思われる。

「うんどうかい」の登場キャラクター

1年生チーム
第1の箱の生還者(瞬たち)・板東 純子も所属するチーム。「うんどうかい」開始時人数10人(「どきょうそう」終了時8人)。
冠城 敬宏(かぶらぎ たかひろ)
第13の箱の生還者。通称カブ。自らが生き残る事を優先し、仲間(しかも身体的な弱者)ですら犠牲にすることも厭わない性格。さらに平野を裏切って死なせておきながら、瞬たちの前では悲しむ素振りを見せていた(冠城の裏切り行為について瞬たちは気づいていない)。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。第2部での動向は不明だが最後のゲームに選ばれてないので最終的には死亡したと思われる。
大熊 正史(おおくま まさし)
第13の箱の生還者。図体は大きいが気弱な性格。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。第2部での動向は不明だが最後のゲームに選ばれてないので最終的には死亡したと思われる。
影裏 章太(かげうら しょうた)
第13の箱の生還者。片方の頬に×印のように二本の傷跡がある。
どきょうそうで不正解のゴールへと走ってしまい、ゴールテープで体を切断され死亡した。
平野 道生(ひらの みちお)
第13の箱の生還者。知識が豊富で頭の回転も速い。生まれつき左足が悪く、肉体のハンデを頭脳で全面的にカバーしている。
冠城との連携で「どきょうそう」をクリアしようと作戦を立てるも、冠城の裏切りに遭い死亡。
4年生チーム
「ぜつぼうたおし」では1年生チームと敵対する。しかし、瞬は4年生チームを滅ぼそうとは考えておらずむしろ4年生チームも助けようとしていた。
平井 響子(ひらい きょうこ)
第32の箱の生還者。平井翔子の双子の妹。「うんどうかい」では4年生チームに所属し「どきょうそう」の時に瞬と対面する。
「ぜつぼうたおし」では守備を担当した。4年生チームのほとんどが1年生チームに倒された後に瞬と対峙する形となる。棒を渡すように説得され、戦って死ぬ覚悟はあると一度は拒否するもしかし、瞬に決意を述べた際に涙目になり震えていたり、『弐』の天邪鬼迷宮での様子を見るに実際は覚悟しきれていなかった様子である、結局は瞬の説得を受ける形で棒を手渡した。瞬が棒を持ってかみまろに特攻を仕掛ける際、真田ユキオに抱えられ退避、1年生チームと共に瞬と天谷の特攻を見届ける。『第壱部』では最後まで死亡する事はなかった。
『弐』では「地獄変」の「天邪鬼迷宮」に登場し、明石と対面をする。他のメンバーが次々脱出していく中、涙を流しながら必死に脱出口を探していたのを見かねた明石に脱出口を譲られ飛び込む。しかし「天邪鬼迷宮」ではルールが逆になる為、ルール違反となり死亡してしまった。
白戸 一平(しらと いっぺい)
第48の箱の生還者。4年生チームのリーダー。眼鏡をかけている。責任感・勇気共に強く理詰めを得意とする。場の状況を将棋に例えることが多い。
「ぜつぼうたおし」で1年生チームに叩きのめされる。『第壱部』では死亡した描写はない。第2部での動向は不明だが最後のゲームに選ばれてないので最終的には死亡したと思われる。
2年生チーム
第80の箱の生還者の勝俣 亜土夢(かつまた あとむ)をリーダーとして、3年生チームとの「ぜつぼうたおし」に挑むが、時間切れにより死亡する。「うんどうかい」開始時人数41人(「どきょうそう」終了時26人/「ぜつぼうたおし」終了時0人)。
3年生チーム
第101の箱の生還者の世良 りょう(せら りょう)と第55の箱の生還者の水原 武蔵(みずはら むさし)をリーダーとするチーム。世良を攻撃の要(水原が守備の要)として、攻撃側が「ぜつぼうたおし」で自らを犠牲にして棒を倒そうと進撃するが、土壇場で臆して失敗。そのまま時間切れにより死亡する。「うんどうかい」開始時人数27人(「どきょうそう」終了時22人/「ぜつぼうたおし」終了時0人)。
5年生チーム
井村 無道も所属するチーム。「うんどうかい」開始時人数54人(「どきょうそう」終了時31人)。
『弐』では青山仙一も所属していた事が判明する。6学年中最も数が多い。
6年生チーム
「うんどうかい」開始時人数25人(「どきょうそう」終了時15人)。

ゲーム参加者(『弐』)

基本的には『弐』の内容を記述する。

主要登場キャラクター(ゲーム参加者・『弐』)

明石 靖人(あかし やすと)
『弐』の主人公(『弐』の第1話・第2話では主人公の一人。『弐』の第3話以降では単一主人公)。東京都播磨生高校の3年。青山とは親友同士でサッカー部のパサーだったため、サッカーで培った驚異的な動体視力を持つ。
1年前の地方大会の決勝戦で勝負のPKで臆して挑まず、それ以来心の重荷となっている。その一件が元で青山と喧嘩して学校を出ていったのが原因で試練を逃れ、その夜に欠席者が集められた「ごみ箱学苑」での試練に挑み、「まめまき」終了後に青山の生存を確認した事で生きて青山に謝る事を誓った。「欠席者」。
幼い頃に両親が離婚し、それ以来父と二人暮らし。母が家を出る時に言われた「サッカーをやりなさい」という言葉を信じてサッカーを続けてきたが、内心ではいつも孤独に苛まれていた。
仲間思いな性格であり優しい心と強い正義感の持ち主である。
上記の驚異的な動体視力に加え、命をかけられる覚悟も持っており、アシッド・マナからも神の力を持つにふさわしい人物に近い存在として注目されている。
「拳」では最後から二番目の挑戦者として挑むが、カミにナツメグの死を侮辱されたこと実際にはナツメグは生きており、明石はカミにからかわれていた。 とこれまで何人死んでいったかも覚えておらず、人の死をルール上の事故で済ませてしまう態度に激怒し、じゃんけんのルールを逆手に取り、カミの顔面に向け凄まじいグーを出す(殴りつける)。じゃんけんには勝っていたため「ルールはルール」として7番目にカミーズJr.に入る。
レッスンで選んだ一番大切なものはサッカーボール。「戯」は、ファンタジスタジャラ。機械的な空間(フィールド)を自由に支配できる。
試練に挑戦している途中で『第壱部』の主人公である高畑瞬と出会い、その後は第1モード「空中ケンパ」に参加する。東浜 佑、天馬 遊、安 千夏ら神の子と協力して「空中ケンパ」に挑み、一度佑に裏切られ千夏が死んでしまったが、それでも祐を信じ協力して遊を救い出す。その後祐とともにクリアするつもりだったが、このゲームには24時間の時間制限がありそれに気づいた祐が自分自身を犠牲にしたことにより「空中ケンパ」最後の生還者となる。
これまで自分が信じた人達が次々死んでいった事で一時的に他人を拒絶し、他人を危うく見捨てかけた事もあったが、かつての彼を取り戻していった。
三国ドロケイでは月の国に所属。彼に与えられた役職は、一国全ての運命を背負う“王”だった。明石は王としても一人の兵とし、ハンナやジェイクと共に前線へと進んでいく。ナツメグが自分の為に身代わりに牢屋に転送され、諦めることになるも、乱入してきた丑三の言葉により救出に行くことを選ぶ。三国ドロケイ終了時には今まで死んでいった仲間達を生き返らせることを胸に誓う。そのために、神になるための最終選別へと挑む。
「神罰ババ抜き」では、丑三とのコンビネーションにより、大戦争を起こし第2のキングを探そうとしていたオスメスを撃破。その後「全ての人を生き返らせて今より少しでも平和な世界を作る」ことを宣言。「全てのものを破壊する」ことを目論む天谷武と対立する。瞬がかみまろを道連れに神罰を受け死亡した後、JOKERを持つリリィの手によりあがることとなったが、その際、リリィに「生きる理由は未来にしかない」と諭し、上がった。「神罰ババ抜き」第2の合格者。神の力で天谷を止めようとするものの神の力は平等のため失敗する。まずナツメグを蘇生させるが、それはあくまで明石から見たナツメグ像でしかなく、死んだ人間を本当に生き返らせることはできないと悟り、ショックを受け、今生きている人たちのために「DICE‼︎」に挑み、今まで出会った仲間や丑三の記憶までも消えてしまう。だが、記憶は消えてももらった感情は忘れずに天谷に挑み天谷を倒した。それと同時に肉体的ダメージが限界を超えていたため、死亡。
青山 仙一(あおやま せんいち)
東京都播磨生高校3-Cに所属する少年で『弐』の第1話・第2話の主人公。「出席者」。
『第壱部』では名前のみ登場し、東浜佑と子門隼人と共に第41の箱から生還したことが判明していた。
明石とは小学校時代からの親友同士でサッカー部のストライカーを務める。1年前の地方大会にて決勝戦のPKに挑んだが敗れ、そのことで負い目を感じていた。明石と高校卒業後もサッカーを続けるか否かで喧嘩し、明石が学校を飛び出した後に始まった最初の出席者の試練「だるま」に巻き込まれ、明石と和解できないまま離れ離れとなる。
「ビーフ」が口癖。女性に対しては胸の方に関心がある。些か直情的ではあるが明るく勇敢な性格。明石曰く「馬鹿」。「ビーフ」という単語が「牛」を意味すると思っていたらしく、明石と喧嘩している際に彼から「牛」を意味するのは「カウ」であると指摘された。
小学校時代、転校生で友達が居らず孤立していた時、明石と出会い共にサッカーをしようと持ち掛けられたことがきっかけでサッカーを始めた。最初は「世界一になる」と豪語する明石を馬鹿にしていたが彼と交流していく内に考えを改め、共に「世界一になる」という夢を叶えようと志すようになり、二人は親友同士となっていった。サッカーに関しては人一倍練習に励んでいたらしく、蹴ったボールが曲がって落ちるシュート(マタドール・シュートと命名)を編み出し「だるま」をクリアする際に発揮される。
『弐』の序盤の「だるま」では、若林や角谷みれい含むクラスメイトが次々死んでいく中、たまたま彼の近くに転がってきた明石との思い出のサッカーボールを蹴ってだるまのボタンに見事命中させ、クリアに成功する。高橋ら生き残ったクラスメイトと生還を喜び合うが程無く「だるま」の裏ルールにより、ボタンを押した青山以外のクラスメイトは全員殺害されてしまう。大きなショックを受けながらも青山はだるまに促されるまま体育館へと向かい「まねきねこ」に挑戦、他二名の生徒と共に「まねきねこ」を突破する。その際重傷を負ったらしく担架に乗せられ搬送される途中に学校を飛び出た明石と再会した。朦朧とする意識の中明石に「サッカーをしよう」とうわ言のように語りかけ、状況が飲み込めず混乱する明石の目の前で病院へと搬送されていった。それ以降は「欠席者」である明石を軸に物語が展開され、それ以降の彼については彼が参加させられる「出席者の試練」が『第壱部』の内容と重複する事もあってか、主人公としては扱われなくなっていき何らかの形で少しだけ登場する程度となっている。
欠席者の試練の「まめまき」終了後の「きゅうしょく」時に明石をはじめとした欠席者達に見せられた生中継映像で同じく「まねきねこ」を突破した三国と共に「こけし」の「縄跳び」に挑戦している様子が映し出された。この際、三国は縄に引っ掛かり死亡し、青山一人になったところで映