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神様ドォルズ 6

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神様ドォルズ』(かみさまドォルズ)は、やまむらはじめによる日本の漫画作品。『月刊サンデージェネックス』(小学館)にて、2007年1月号より連載中。2010年9月現在、単行本は第7巻まで発売されている。2010年7月にアニメ化が発表された。

ストーリー

閉鎖的な故郷を離れ、東京で一人暮らしを始めた大学生・匡平。彼のもとにある日、匡平の故郷で神と崇められている「案山子」という人形を操ることのできる「隻」の資格を持つ実の妹・詩緒が訪れる。詩緒は、匡平の幼馴染でもあり、過去に村へ惨劇をもたらした男・阿幾が、匡平を追って村から逃げ出したことを告げる。姿を現した詩緒と同じく「隻」の資格を持つ阿幾は「案山子」を操り、匡平に襲いかかる。

こうして今、神々たちの戦いが始まる。

登場人物

枸雅 匡平(くが キョウヘイ)
本作品の主人公。時間の止まっているかのような故郷の空守村に嫌気が差して、高校卒業と共に上京し、学生生活を送る大学生。N大学に通っている。
平凡な生活を送っていたが、好意を寄せている日々乃に告白しようとした日に斬殺死体を発見、更には村に残ったはずの妹の詩緒が現れ、平穏な生活は終わりを告げる。
阿幾の襲撃に部屋が使い物にならなくなったため、日々乃の父親も空守村の出身だという誼で、詩緒と共に日々乃の家の世話になることとなる。
経験的事なかれ主義で、世の中を多少甘く見ている節がある。詩緒に対してはしっかりと兄らしく対応する。以前は玖吼理の隻だったが、ある一件にて隻を降りている。
阿幾曰く、枸雅の血統に伝わる巨大で黒い能力を受け継いでいる。
史場 日々乃(しば ヒビノ)
匡平が好意を寄せている同じ学部の女子生徒。本作品のヒロインB。巨乳。
幼き頃から父子家庭であるがゆえに、母性が強い。また、異常事態に対しても物怖じすることが無い。父親は「メトネル」という喫茶店を経営している。
父親が空守村の出身ではあるが、日々乃自身は村の伝統などについては全く知らないままであって、匡平らと同居する際になって初めて案山子や隻の存在を知った。
空張 久羽子(からはり クウコ)
日々乃の友人で、N大学「真・科学部」部長。
退屈な世の中にウンザリしていて、面白みのあるメチャクチャな非日常を求めている破壊願望を持つ快楽主義者。
真・科学部に強制退去が命じられたため、部室に篭城しようとしていた時に、玖吼理と遭遇し、案山子の虜となる。
その後、偶然にも阿幾を捕まえることに成功するも、逆に彼に軟禁されてしまうが、半ば利害一致しつつ、共同生活を送っている模様。
空張 恭助(からはり キョウスケ)
久羽子の父である刑事。基本的には娘と同じ性質を持つ。独特の勘を持ち、匡平らのことを捜査している。

枸雅家・日向家の血縁者のみが隻になる資格を持てる。

枸雅 詩緒(くが ウタオ)
匡平の妹であり、本作品のヒロインA。腕の生えた茸のような形状の案山子・玖吼理(ククリ)を操る。
逃亡した阿幾を追って東京へとやってきた。阿幾を捕まえることには成功するが、修行という名目でそのまま東京に留まることになった。
ポテンシャルは高いらしいが、隻としては未熟で、プレッシャーに弱い。また、すぐ頭に血が上る直情的な性格。
兄のことが大好きで、日々乃にもよく懐いている。
枸雅 阿幾(くが アキ)
匡平の幼馴染である青年。2本の巨大な鎌を武器とする案山子・暗密刀(クラミツハ)を操る。
過去にある事件を起こし、隻の資格を剥奪され、長年座敷牢に幽閉されていたが、最近になって匡平が村から出ていったことを知り、脱走、匡平を追って東京へとやってきた。
匡平の持つ「力」に執着し、彼の前に現れては挑発的な言動を繰り返す、危険な男。
日向 勾司朗(ひゅうが コウシロウ)
阿幾を捕らえるために日向家より送り込まれてきた男。瞬間移動の能力を持つ宇輪砲(ウワヅツ)を操る。
眼鏡をかけ、下唇にピアスを付けている。見た目はややいかついが、常識のある人物。現在は桐生の保護者も兼ねる。愛妻家で奥さんは「きいちゃん」。
桐生(キリオ)
詩緒の双子の弟。これまで秘密裏に日向家の奥の蔵にて匿われ、育てられてきた。
電撃を放つ案山子・武建雷(タケミカヅチ)を駆る。生い立ちから少々屈折してはいるが、根は詩緒と同じく単純で、すぐアツくなる性格。
枸雅 紫音(くが シオン)
匡平や詩緒の従姉。眼鏡愛用。迦喪建角(カモタケツノ)を操る。
日向 まひる(ひゅうが まひる)
日向家の少女。容姿は可憐、性格は過激。特殊なワイヤーで思念波を遮断する結界を作り、案山子を行動不能にする能力を持つ禍津妃(マガツヒ)を操る。
かつて阿幾・匡平と共にある事件に巻き込まれ、その際に命を助けられたことから、匡平のことを様付けで呼ぶほど恋い慕っている。

器師

案山子の修理や整備を行う一族。

杣木 靄子(そまき モヤコ)
器師の娘で、匡平の同級生。夢見るお年頃だが、ノリは親父。
杣木 由良子(そまき ユラコ)
靄子の妹で、詩緒を溺愛している。
おじいちゃん
器師の頭領で、靄子のおじいちゃん。声が小さいので、靄子が代弁している。

案山子

玖吼理(ククリ)
詩緒の操る案山子。久羽子曰く、「でっかいコケシのお化け」。
頭部からツインテールの様に2本の腕が生えており、右腕のナイフや頭部から放たれる光線を武器とする。以前は匡平の案山子であった。
名前の由来は菊理媛神(くくりひめのかみ)から。
暗密刀(クラミツハ)
阿幾の操る案山子。普段は収納されている2本のアームに取り付けられた、巨大な鎌を武器とする。
名前の由来は闇御津羽神(くらみつはのかみ)から。
宇輪砲(ウワヅツ)
勾司朗の操る案山子。他の案山子には無い瞬間移動の能力を持っており、『百発百中の「宇輪砲」』の異名を持つ。
名前の由来は上筒之男命(うわつつのおみこと)から。
武未禍槌(タケミカヅチ)
桐生の操る案山子。電撃を放つことができる。
名前の由来は建御雷(たけみかづちのみこと)から。
迦喪建角(カモタケツノ)
名前の由来は賀茂建角身命(かもたけつぬみ)から。巨大な鳥のような姿をしており、航空機並みの優れた飛行能力を持つ。
隻は紫音。
禍津妃(マガツヒ)
まひるの操る案山子。アンカーの付いた特殊なワイヤーを展開することで、カムノチを遮断する結界を張ることが出来、結界内に捕らわれた案山子は行動不能に陥る。
名前の由来は禍津日神(まがつひのかみ)から。
天照素 (アマテラス)
匡平・阿幾・まひるが過去に対峙した案山子、理由は不明だが、人の心を食らう事で、隻を必要とせず稼働ができる。強力な砲撃力を持つ。
弥隈利(ミクマリ) 
火官土(カグツチ)
現在まで未登場。能力も不明。
常絶(トコタチ)
過去の天照素との戦いで行方不明。能力も不明。

その他

平城 毅(ひらしろ タケシ)
空守村初の国会議員で、枸雅家・日向家に対して暗躍している模様。
下山(しもやま)
平城の秘書。
瀬能 千波野(せのう チハヤ)
空守村に赴任してきた教師で、匡平・阿幾に深く関わる重要人物。

用語

空守村(からかみむら)
匡平たちの故郷。N県K郡に属する。かなり僻地らしく、空張曰く、「国道が通っているのが奇跡」。
人口が少なく閉鎖的な村で、「案山子」を神として祀るという奇妙な伝統に縛られている。村では「枸雅家(くがけ)」と「日向家(ひゅうがけ)」の2つの家が特権階級にあり、その両家の合議制で運営されている「お社」によって、案山子の管理、隻の選定・授与が行われている。
案山子(カカシ)
空守村で「神様」として祀られている人形。村のお社によって管理されている。
単独で動くことはないが、「隻」と呼ばれる資格を持つ者が案山子に魂を入れて操ることができる。強大な力を持っていて、空間移動や物体の通過、種類によっては電撃や光線の発射など様々なことが出来る。代々村での土木工事や、村へ侵入する外敵を撃退することで役立っている。
様々な種類があり、案山子ごとに名前が付けられており、能力などにも差がある。村では「神様の媒介物・抜け殻」と言われているが、起源や正体、本当に神であるかなどは全て不明。
案山子それぞれの名前は日本神話の神々の名から取られている。
隻(せき)
空守村において、案山子を操ることの出来る者に与えられる資格。役職でもあり、神職のような立場にある。
案山子を操る力は枸雅家と日向家にしか受け継がれないため、隻も枸雅家と日向家、両家の者に限られている。年齢は小学生以上、30歳前後までが慣習となっている。
作者によれば、名前の元ネタはThat's!イズミコから。

単行本

  • 神様ドォルズ 1 小学館(2007年7月19日) ISBN 9784091570970
  • 神様ドォルズ 2 小学館(2008年3月19日) ISBN 9784091571267
  • 神様ドォルズ 3 小学館(2008年9月19日) ISBN 9784091571496
  • 神様ドォルズ 4 小学館(2009年1月19日) ISBN 9784091571595
  • 神様ドォルズ 5 小学館(2009年7月17日) ISBN 9784091571830
  • 神様ドォルズ 6 小学館(2010年2月19日) ISBN 9784091572004
  • 神様ドォルズ 7 小学館(2010年7月17日) ISBN 9784091572264

外部リンク