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空の昴/本島幸久

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著者: 本島幸久
巻数: 21巻

本島幸久の新刊
空の昴の新刊

最新刊『空の昴 21


出版社: 講談社
シリーズ: 講談社コミックス


空の昴の既刊

名前発売年月
空の昴 1 2000-09
空の昴 2 2000-10
空の昴 3 2000-12
空の昴 4 2001-02
空の昴 5 2001-04
空の昴 6 2001-07
空の昴 7 2001-09
空の昴 8 2001-11
空の昴 9 2002-01
空の昴 10 2002-04
空の昴 11 2002-06
空の昴 12 2002-08
空の昴 13 2002-11
空の昴 14 2003-01
空の昴 15 2003-04
空の昴 16 2003-06
空の昴 17 2003-08
空の昴 18 2003-10
空の昴 19 2004-06
空の昴 20 2004-09
空の昴 21 2005-03

空の昴』(そらのすばる)は、本島幸久による日本の漫画作品。講談社刊行『週刊少年マガジン』で連載され、途中からは移行して『マガジンSPECIAL』で連載されていたゴルフ漫画。全21巻。

あらすじ

北渡小学校のバスケ部に所属していた運動好きの少年・星野昴は、ある日前触れも無く急性腎炎という病気に侵されてしまう。急性腎炎によって、激しい運動は出来ないと医者に宣告されてしまった。昴は、大好きだったスポーツが出来なくなり、悲嘆に暮れる毎日だったが、ある日上方から飛んで来たゴルフボールを辿って、ゴルフ場に迷い込んだ。そして、そこでゴルフを嗜む一人の老人と出会う。その出会いがきっかけで、昴はゴルフの世界にのめり込む事となった。

小学生編

単行本1巻から9巻迄の昴が小学生時の内容。

登場人物

主要人物

星野昴(ほしの すばる)
本作品の主人公。初登場時は小学5年生。北海道・北渡小学校に通っている。運動神経抜群で、バスケ部のエースとして活躍していたが、ある日急性腎炎に侵されてしまい、激しい運動は出来なくなってしまった。
大好きだったスポーツが出来なくなり、やるせない思いで一杯だったが、ある日上方から飛んで来たゴルフボールを辿って、ゴルフ場に迷い込んだ。そして、そこでゴルフを嗜む一人の老人と出会う。その老人から、「力が無くてもゴルフは出来る」という事を教えて貰い、今の急性腎炎に侵された自分でも可能ではないかと思い立ち、本格的にゴルフを始める事を決心した。
元バスケ部な為、バスケで鍛えた距離感をゴルフでも活かしている。その距離感のお陰で、柄石とのアプローチ勝負で勝利を収めた。また、そのアプローチ勝負で「ロブショット」を編み出した。
父・大地同様、サンドウェッジの事を「相棒」と呼ぶ。昴の愛用する名器ボーケイウェッジや、クラブを回す癖は大地譲り。
三島との勝負では、パー4でサンドウェッジしか使えないという大きいハンデがありながらも、何とかチップインバーディを決め、三島を「パットを決めても引き分け」という状況まで追い込んだ(しかし、グリーンキーパーに勝手にゴルフ場に忍び込んだのが見つかり、勝負はつかなかった)。
兵藤正祀とラウンドした際に、兵藤正祀に競技ゴルフを勧められ、「ジュニアフレンドカップ」に出場した。兵藤芯との決戦にも勝ち、見事優勝を果たした。
大地同様、真のアスリートだけが持っているという究極の集中力“聖域(ゾーン)”を持っている。
フレンダーという名の犬を飼っている。
ゴルフスタイルは、「攻め続けるゴルフ」。また、十八番のボーケイウェッジを最大限に活かしたアプローチを得意とする。パットは苦手。
腎臓の病気にかかっている為、体力が無い。その為、ジュニアフレンドカップの終盤では体力が限界に達し、クラブの重さに負けて振り切れなくなり、打ったボールは右に曲がるか、酷ければダフるという事態まで陥った。だが、ジュニアフレンドカップ後はその弱点を克服する為に毎日トレーニングを重ね、体力をつけた。
小学6年生の夏休みに、名門・蒼北学院のスポーツ受験「ゴルフ部門」を受験した。受験番号は9番(ゼッケンでの表記は009)。そこで、スライスの究極進化形ショット「パワーフェード」を披露した。
公式スコアは、ジュニアフレンドカップ初日「+1」、ジュニアフレンドカップ2日目「-7」。最大飛距離はジュニアフレンドカップ初日に約200ヤード、ジュニアフレンドカップ2日目に約220ヤード、蒼北学院のスポーツ受験時約260ヤード。持ち球は“右曲がり”(スライス)。
名前の由来は、おうし座のプレアデス星団の別名、『昴』。
兵藤芯(ひょうどう しん)
昴のライバル。日本ゴルフ界の頂点に君臨するプロゴルファー・兵藤正祀の息子。千葉県・明生学園小学校に通っている。兵藤邸は、ホームコースを見下ろす丘の上にある。父・正祀と一緒にゴルフするのを夢見ている。
初登場時は子供らしい感情的な性格だったが、ジュニアフレンドカップ出場時は一転して大人びたクールな性格になっていた。
公式スコアは、ジュニアフレンドカップ初日「-4」、ジュニアフレンドカップ2日目「-7」。最大飛距離はジュニアフレンドカップ出場時、約240ヤード。
名前には、クラブの“芯に当たる”という意味が込められている。
西尾翠(にしお みどり)
本作品のヒロイン。ジュニアフレンドカップ出場者。パッティングの腕前は一際優れていて、ほぼ全てのコースを1パットで押さえている。兵藤芯も当初は度外視していたものの、パッティングの腕を見せつけられ、試合の相手として認める。独特な音色のパター、「PINGパター」を愛用する。
公式スコアは、ジュニアフレンドカップ初日「+1」、ジュニアフレンドカップ2日目「-1」。最大飛距離はジュニアフレンドカップ出場時、約220ヤード。

ジュニアゴルファー

後藤一彦(ごとう かずひこ)
昴と同じく、蒼北学院のスポーツ受験を受けに来た小学生。ドローが打てる。いつもクラブ13本でゴルフをしている。受験時の番号は15番。
御方歳朗(みかた としろう)
昴と同じく、蒼北学院のスポーツ受験を受けに来た小学生。受験時の番号は36番。
相沢光(あいざわ ひかる)
昴と同じく、蒼北学院のスポーツ受験を受けに来た小学生。受験時の番号は24番。
浅堀清一郎(あさぼり せいいちろう)
昴と同じく、蒼北学院のスポーツ受験を受けに来た小学生。東北ジュニアチャンピオン。
名前の由来は、プロゴルファーの深堀圭一郎だと思われる。
魚崎将一郎(うおざき しょういちろう)
力と柔軟性を兼ね備えているジュニアゴルファー。ジュニアフレンドカップ出場時、小学6年生(昴より1歳年上)。アイアン5本を軽々しく振り回す程の剛力。3番アイアンで210ヤード飛ばす。「ジョーズ魚崎」の異名を持つ。
魚崎兄弟の渾名は「フェアウェイの“嘘つき兄弟”(アンフェアブラザーズ)」。その渾名の通り、兄弟揃って他のゴルファーを騙す戦法を多用してくる。
最大飛距離は約300ヤード。
名前の由来は、プロゴルファーの尾崎将司(ジャンボ尾崎)だと思われる。
魚崎健二(うおざき けんじ)
ジュニアフレンドカップ出場時、小学5年生(昴と同年齢)。
魚崎兄弟の渾名は「フェアウェイの“嘘つき兄弟”(アンフェアブラザーズ)」。その渾名の通り、兄弟揃って他のゴルファーを騙す戦法を多用してくる。
最大飛距離は約240ヤード。
名前の由来は、プロゴルファーの尾崎健夫だと思われる。
三島一樹
中学生。北海道ナンバーワンのジュニアゴルファーで、イメージトレーニングの為にゴルフゲームをやっている。運動センス抜群で、シーマ(「頂点」という意味と、苗字の「三島」を掛け合わせた渾名と思われる)と呼ばれている。非情な性格。熱い勝負が好き。
昴との対戦において、ドライバーで240ヤード飛ばしており、「木に当たらなければあと20ヤードは飛んだ」という台詞から推測し、最大飛距離は恐らく260ヤード。

登場人物の家族

星野大地(ほしの だいち)
昴の父親。本業の弁護士の仕事と、趣味の天体観測に明け暮れている。車椅子に乗っている。兵藤正祀、武田晴彦とは大学のゴルフ部で同期だった。
28歳の時、アマチュアゴルファーとして、日本ゴルフ界の頂点を決める日本オープンに出場し、兵藤正祀と同スコアでトップ争いをし、互いにトップで並んだまま3日目を終えた。だが、最終日に何かあったらしく、途中棄権された様子だった。
ある日、兵藤正祀と“大事なモノ”を賭けてパッティングの勝負をした。勝負の内容は、其々カップから距離10メートルで、先に外した方が負けというもの。結局勝負はつかず、互いが108発目を決めた所で中断された。
昴の名器ボーケイウェッジや、クラブを回す癖は大地譲り。切り札は「ロブショット」。真のアスリートだけが持っているという究極の集中力“聖域(ゾーン)”を持っている。
昴の母親
昴の母親。名前は不明。
兵藤正祀(ひょうどう まさし)
兵藤芯の父親。日本ゴルフ界の頂点に君臨するプロゴルファー。自分の認めた相手としかゴルフをしない。星野大地、武田晴彦とは大学のゴルフ部で同期だった。
ある日、星野大地と“大事なモノ”を賭けてパッティングの勝負をした。勝負の内容は、其々カップから距離10メートルで、先に外した方が負けというもの。結局勝負はつかず、互いが108発目を決めた所で勝負は中断された。
星野大地に頼まれ、昴のコースデビューの相手を引き受けた。昴が星野大地の息子にしては変哲もない只の子供だった事に失望していたが、昴の“聖域”を目の当たりにし、昴が非凡な才能の持ち主だと悟った。
西尾誠一郎(にしお せいいちろう)
翠の祖父。昴がゴルフを始めるきっかけを与えた人物。昴からは「じーちゃん」と呼ばれている。
本業は医者だが、北渡ゴルフクラブの理事長も務める。

その他の人物

めぐ
昴のクラスメートの女子。苗字は神崎。昴に想いを寄せている。
ザイアン
昴のクラスメートの男子。苗字は安西。めぐに想いを寄せている。ゴルフゲームをやっているからか、ゴルフには詳しい。三島とゴルフゲームで賭けて、負けが合計で10万円になってしまい、昴に助けを求めた。三島との一件以来、それまではきつく当たっていた昴とも友達になった。
武田晴彦(たけだ はるひこ)
兵藤正祀の専属キャディ。渾名は「武晴(タケハル)」。兵藤正祀、星野大地とは大学のゴルフ部で同期だった。
柄石(がらいし)
ゴルフ好きの中年。翠の祖父曰く、アプローチはシングル級の腕前。昴のボーケイウェッジを没収したり、昴が打つ瞬間にビール瓶をわざと落として妨害する等、悪徳さが際立っている。渾名は「寄せの柄ちゃん」。昴が「サンドウェッジ」の事を「サンドイッチ」と誤って呼んでいた事を指摘した。ゴルフ仲間からは「専務」と呼ばれている。子供嫌い。
余談だが、本島幸久が作画担当するゴルフレッスン漫画『宮里道場』(アルバトロス・ヴューにて連載)の冒頭で脇役として登場している。(名前は出ず。)

中学生編

単行本9巻から19巻迄の昴が中学生時の内容。

登場人物

蒼北学院

昴達の中学校。 道内有数の進学校で、通常の入試ではかなり難しいらしい。

吾妻(あづま)
中学2年生。ゴルフ部の部長。黒いボーケイウェッジを切り札とし、同じボーケイ使いの昴をライバル視していた。昴以上にボーケイを巧みに使いこなし、ロブショットも自在に操る。素振りもせずに、正確にティーショットで270ヤード飛ばす程の天才。ストロングハイドローパワーフェード等の高等技術が要るショットも打てる。
最大飛距離は約300ヤード。
沢渡守(さわたり まもる)
中学3年生。ダフリ軍団の団長。まともにボールを打った事が無かった。ゴルフに関しては博学。
父親は昔、蒼北学院のゴルフ部に所属していて、現在はアマチュアで活躍する競技ゴルファー。そんな父親を見てゴルフに興味を持った。しかし、運動が苦手だった為小学生の頃はゴルフは始めず、本を読んで独学で研究していた。蒼北学院には一般受験で入った。父と母は別居しており、自分は母の方に付いて行き、進は父の方に付いて行った。
吾妻・沢渡進ペアとの4サムで昴とパートナーを組み、試合に出た。試合当初はダフッてばかりだったが、昴の協力もあり、何とかダフリ性を試合中に克服した。
最大飛距離は約250ヤード。
沢渡進(さわたり すすむ)
中学2年生。ゴルフ部の副部長。肌が黒い。ダフリ軍団の兄・守を嫌っていた。
後藤一彦(ごとう かずひこ)
中学1年生。昴の親友で、意外に女好きだった。
御方歳朗(みかた としろう)
中学1年生。中学に上がるまで山に籠もって修行を積み、髪がかなり伸びた。
相沢光(あいざわ ひかる)
中学1年生。中学に上がるまでトレーニングを積み、身長がかなり伸びた。
ダフリ軍団の2人
中学3年生。ゴルフ部に所属している。
水谷透子(みずたに とうこ)
中学2年生。女子ゴルフ部の副部長。
金宮肇(こんぐう はじめ)
蒼北学院ゴルフ部の顧問。37歳。
スポーツ受験・ゴルフ部門の試験官を務めた。
試験の後に学院を離れ実家の寺に戻っていたが、再びゴルフ部顧問となる。
ジュニア時代は全国レベルで活躍していた。

黒龍中学

全日本ジュニア対抗戦の1回戦で蒼北学院と対決した、東北代表の中学校。

市村(いちむら)
キャプテン。
桐下(きりした)
ゴルフ部顧問。ジュニア時代は金宮とライバル関係にあった。

東京誠信中学

全日本ジュニア対抗戦の2回戦で蒼北学院と対決した、北関東代表の中学校。蒼北や黒龍の様なシード校とは違い、地区予選から上がってきた無名校。

蒲生武士(がもう たけし)
ゴルフ部部長。強面の不良。
鳥海(とりうみ)
ゴルフ部員。不良。蒲生には「トリ」と呼ばれている。

クラブ

昴のクラブ(小学生時)
ドライバー:タイトリスト 975Dチタン
アイアン:タイトリスト 591
パター:ピン Anser F
芯のクラブ(小学生時)
ドライバー:ブリヂストンスポーツ ツアーステージX100
3W(スプーン):ブリヂストンスポーツ ツアーステージC300
アイアン:ブリヂストンスポーツ ツアーステージNB32
サンドウェッジ:ブリヂストンスポーツ ツアーステージMR23
パーシモンの4W(バフィー)
昴が愛用する4W。

ショット系

ロブショット
昴の得意ショット。ボールを凄まじい回転量で高く上げ、そこから落下して着地した時にはボールの回転力が丁度解け、落としたほぼその場にボールを止めるショット。吾妻のロブは昴のロブとは違い、「回転力のコントロール」が可能で、それによりチップインの確率を大幅に上げる事に成功した。作中では昴、大地、吾妻が使用。
パワーフェード
並外れた身体能力を持つ、世界のトップアスリート達が生み出したスライスの究極進化形ショット。昴、吾妻が使用。
ストロングハイドロー
キャリーも飛距離も両方出せるドロー系の最終兵器。吾妻が使用。

用語

ジュニアフレンドカップ
北海道のジュニアゴルファーの大会。主催は北渡ゴルフクラブ。最初は出場者がたった5人だったが、年々数が増え、10年目にて20人は超えた。昴達が出場したのは第10回。
16番ホール「魔術師の谷」
北渡ゴルフクラブ一番の名物ホール。一見、何の変哲もないホールだが、ピンの奥には「魔術師の谷」と呼ばれる急斜面があり、そこにボールを落としてしまったら脱出は極めて困難。
17番ホール「罪の丘」
北渡ゴルフクラブの難関ホール。
聖域(ゾーン)
真のアスリートだけが持っているという究極の集中力。作中で使用が確認されているのは星野昴、大地の2人。
全日本ジュニア対抗戦
正式なゴルフ部同士が激突する全国規模の公式戦。
「神童」と呼ばれた兵藤正祀が唯一勝てなかった公式戦。