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空色のメロディ/水沢めぐみ

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著者: 水沢めぐみ
巻数: 5巻

水沢めぐみの新刊
空色のメロディの新刊

最新刊『空色のメロディ 5


出版社: 集英社
シリーズ: 集英社文庫コミック版


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

comicBUNKO http://t.co/sGYZLNFy そして水沢めぐみ先生のコミック文庫既刊はこちらからご覧いただけます。アニメ化「姫ちゃんのリボン」が最も有名ですが「ちゃいむ」「空色のメロディ」「ポニーテール白書」もぜひ(宣伝です)

空色のメロディの既刊

名前発売年月
空色のメロディ 1 2006-04
空色のメロディ 2 2006-04
空色のメロディ 3 2006-05
空色のメロディ 4 1988-12
空色のメロディ 5 1990-07

空色のメロディ』(そらいろのめろでぃ)は、水沢めぐみによる少女漫画作品。

概要

初出は、『りぼん』(集英社)1987年6月号から1988年8月号まで。本編は全15回で、1回の休載もなく連載されている。この他、『りぼんオリジナル』昭和63年(1988年)秋の号、『りぼん』平成元年(1989年)2月号、同3月号、同10月号別冊に、番外編が掲載されている。本作は、作者にとって『ポニーテール白書』につぐ2番目の長期連載であり、『ポニーテール白書』『姫ちゃんのリボン』などと並んで、代表作の1 つに数えられる。水沢は87年春に大学を卒業しているから、『空色のメロディ』は作者が社会人(本格的なプロの漫画家)となって最初の連載ということになる。在学中に書かれた『ポニーテール白書』は日本の中学校が舞台であったが、ここで心機一転、新しい世界へ、という意味で、作者にしては珍しく外国物に挑んだのであろうか。2008年3月の時点で、水沢作品の中で日本以外の場所を舞台に設定したものは、おそらくこの作品だけであろう。

連載の始まった1987年に、作者は、漫画家で友人の柊あおい、編集の「みーやん」こと宮永正隆(さくらももこの前夫)らと共に13日間のヨーロッパ取材旅行を行っている。詳細な時期は不明であるが、『りぼん』1987年9月号(9月1日発売)の208~209ページに「わたしたちの欧州旅行ご報告~!」と題する報告が掲載されているから、同年の春から夏の間の事であると思われる(この時点では3人とも独身)。同報告のカットは、水沢、柊の2人による共作である。それによれば、一行はパリ(フランス)→ウィーン(オーストリア)→ザルツブルク(オーストリア)→ミュンヘン(ドイツ)→ロンドン(イギリス)の順にヨーロッパ各国を歴訪。帰国直後の空港では、偶然松坂慶子に出会う、という「得なおまけ」もついていたそうである。こうした貴重なヨーロッパ取材の経験が、『空色のメロディ』に生かされているものと思われる。

全体的にファンタジーの要素が強い作品である。1986年に公開されたスタジオジブリ作品で宮崎駿監督の『天空の城ラピュタ』と物語の設定において非常に似通った部分がある。連載の時期も映画公開の翌年なので多少の影響を受けていると思われる。また、舞台となる架空の村「グリーン・フィールド」の名称は、有名な『赤毛のアン』の舞台「グリーン・ゲイブルス」を連想させる。ただし、同名作の舞台はヨーロッパではなくカナダである。

コミックスは全5巻で、現在は絶版となっている。2006年に発売された文庫版は、全3巻。第1巻の巻末に、谷山浩子による解説エッセイ「シンプルでピュアな『空色のメロディ』の世界」が掲載されている。

谷山浩子プロデュース・笠原弘子歌で、全10曲から成るイメージアルバム『空色のメロディ 水沢めぐみ作品集』が発売されている(レコードは1987年、CDは1988年)。同アルバムの前半5曲は、『ポニーテール白書』など、他の水沢作品にもとづく楽曲であり、後半の5曲が、『空色のメロディ』にもとづく楽曲となっている。尚、このアルバムにはミニドラマも収録している(ポニーテール白書#イメージ曲参照)。

各曲のタイトルは、次の通りである。6、空色のメロディ~大好きなグリーンフィールド / 7、いつか きみと / 8、不思議な少女 / 9、ハチのお散歩(インストゥルメンタル) / 10、女の子気分。

『空色のメロディ』には当時アニメ化の企画もあったが、作者の妊娠・出産と重なったため中止となり、漫画の連載も無理やり終わらせたと、水沢自身が柊あおいの育児漫画『「おかあさん」の時間』(2001年6月、学習研究社)の巻末付録「柊あおい&水沢めぐみ ママ漫画家対談」で語っている。

あらすじ

両親を亡くしたメロディは、愛犬ハチを連れて、祖父のいるグリーン・フィールドに移り住む。そして、飛行機作りに熱中するアークや多くの友達もでき、楽しい毎日を送る。そんなある日、メロディは屋根裏部屋で不思議な肖像画を見つける。その肖像画に描かれている女性は、何とメロディにそっくりだった。メロディは不思議に思うが、そのことを知ったダンに、二度と屋根裏部屋に入ってはいけないと厳しく叱られる。……学校の芸術祭に、ブルーストーン王国の使節団が訪れる。当日、メロディの祖父ダンと使節の人が話し込むのを目撃したアークは、メロディと王国の関係を独自に調査し、彼女が王位継承者であることを知ってしまう。……メロディがバークレイ家に監禁されて数日後、跡取り息子エドとの結婚式が強引に始まる。夫婦の誓いを拒否して逃げだしたメロディは、塔の上に追い詰められる。そして、物語はクライマックスを迎える(以上、文庫版の内容紹介を適当に編集)。

主な登場人物

メロディ・ブルー
明るく元気な女の子。物語の主人公。両親を亡くし、ダンをたよってグリーン・フィールドにやって来た。実は、王国の血をひいているお姫様。3月5日生まれ。O型。
アーク・ライト
メロディのことが大好き。飛行機少年で、将来の夢は、パイロットになること。7月12日生まれ。O型。
グレイ・キートン
アークの親友。物静かで知的。メロディの初恋の人。
エリザベス・ブラウン
メロディの親友。愛称はリズ。
ダンじいさん
孤児のメロディを引き取り、面倒を見てくれる。普段は気難しいが、実はやさしい一面もある。 
ハチ
メロディの愛犬。のほほんとした表情の、大きな白犬。ただし耳の一部だけは黒い。種類は不明。