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紺碧の艦隊/

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巻数: 20巻

の新刊
紺碧の艦隊の新刊

最新刊『紺碧の艦隊 20



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

hekikaikantai 「そうか…そうだったのか‼俺はあの時赤城に乗っていたんだ…」 〜漫画版紺碧の艦隊 高杉英作中将〜
mtmt203 #紺碧の艦隊1 運命の開戦・帝都初空襲 #荒巻義雄 ¥700 http://t.co/MBJfwEDPBq #荒巻義雄 31
hekikaikantai 「日本の造船技術の枠を集めて造られた戦艦だ 新しい艦隊の旗艦です」 〜漫画版紺碧の艦隊5巻 大石蔵良中将〜
kbmetto 《お買い得Kindle本》 #紺碧の艦隊2 濠州封鎖作戦・原爆阻止作戦 #荒巻義雄 ¥700 http://t.co/Ukvh0m9NUt #読んでたらRT 15
misdo_3797 【紺碧の艦隊〈6〉風雲マダガスカル (トクマ・ノベルズ)/荒巻 義雄】を読んでる本に追加 →http://t.co/Mwt5JzZ9Kq #bookmeter

紺碧の艦隊』(こんぺきのかんたい)は荒巻義雄原作の戦記シミュレーション小説である。1990年に執筆を開始し、1996年に完結した。居村眞二によって漫画化されたほか、1993年 - 2003年にかけてOVA化されている。

概要

『旭日の艦隊』とは表裏一体の関係にあり、また同時期の話として『紺碧の艦隊 特別編 蒼莱開発物語』および『旭日の艦隊 後世欧州戦史』がある。続編は『新・紺碧の艦隊』および『新・旭日の艦隊』。

小説版は徳間書店より新書全21巻が刊行されている他、2004年12月より順次文庫版が発売された。アニメ版は全32話。

いわゆる架空戦記ブームを引き起こした作品。同一の世界設定を元に「紺碧」「旭日」という2シリーズを同時並行的に執筆しただけでなく(登場人物もクロスオーバーする)、それぞれのシリーズを別々の出版社から出版するという、出版業界として極めて異例の形を取ったことでも話題になった。

ゲーム化もされ、スーパーファミコン版・PCゲーム版・3DO版・PC-FX版が存在する。

漫画版において台詞部分が日本語会話部分は通常の縦書きだが、英語会話部分は横書き、さらにドイツ語会話部分は仮名をカタカナに変えて横書きにしている。

小説版

小説の時系列順の題名リストはノートを参照。

あらすじ

昭和18年4月18日、ブーゲンビル島上空で戦死した大日本帝国海軍連合艦隊司令長官山本五十六は、38年前の後世世界に高野五十六として生まれ変わる。前世と同じ悲劇を繰り返さないため、高野は、前世の日本より転生したものたちを集め、紺碧会を結成する。同じく、前世より転生した大日本帝国陸軍大臣大高弥三郎率いる青風会とともにクーデターを起こすものの、戦争への流れは変わらず「照和」 16年12月8日午前零時、運命の開戦を迎えてしまう。高野らが前世の記憶を元に開発した「紺碧艦隊」は日本を、世界を救えるのか。

登場人物

『紺碧』の登場人物(日本)の名は、明治維新で活躍した志士の名前からきているものが多い。一方、読者や挿絵画家の名前を使っているときもある。

日本(大日本帝国)

大高弥三郎:声 - 藤本譲
大日本帝国陸軍中将。前世日本からの生まれ変わりの一人であり、陸軍内から同じ志を持つ精鋭を集めて「青風会」を結成する。高野五十六率いる紺碧会とともにクーデターを起こし新政府を樹立、内閣総理大臣となる。陸軍の軍人でありながら海軍力を重視するという当時の陸軍ではきわめて珍しい人間である。恒久平和を目指すため、あえて戦争へと踏み切った。本人もそれを悔やんでいる。勝つ戦より負ける戦、つまりはより良き負けを目標に掲げている。趣味は碁。腕前はプロ並の実力を持つ。コミックとOVAとでは容姿が大きく違う。照和16年のクーデター直後に組閣の大命が下ったことから、皇族と何らかの交流を有していることが暗示され、コミック版では明確に描写されている。
前世で該当する人物は不明(前世も陸軍軍人で昭和20年末に病没したという)。大日本帝国海軍中将小沢治三郎をモチーフとして創作された説あり。
高大弥四郎
大高の腹違いの兄弟で瓜二つ(高大弥四郎というのはペンネーム)。
高野五十六:声 - 屋良有作
軍令部総長(クーデター後に就任)。前世では山本家に養子縁組して山本五十六となったが、後世では高野姓のまま。また、コミック・OVAでは前世で日本海海戦の時に失われた指が暴漢の発砲により亡くなったが、原作では亡くなる事がない。軍国主義に走る日本の将来を危惧するとともに海軍から同じ志を持つ者を集めて精鋭集団「紺碧会」を結成し、大高弥三郎率いる青風会と一緒にクーデターを起こす。海軍の軍人としては初めて航空機による戦闘の重要性にいち早く気づいた人物である。「紺碧艦隊」及び「旭日艦隊」の生みの親。
西郷南州:声 - 塩屋浩三
後世日本の副総理(後に大高の後を受け総理)。鹿児島県出身で、薩摩弁を喋る。
幕末の志士であり、明治の大日本帝国陸軍元帥兼明治政府参議西郷隆盛(号は「南洲」)をモチーフとして創作されたと思われる。
OVAでは西郷隆盛の風貌そのものであるが、コミック版ではまったく違う。
木戸孝義:声 - 飛田展男
後世日本の外相である。大高とは若き日からの付き合いであり、結成時からの青風会メンバー。
明治政府の総裁局顧問専任(実質的な初代宰相)木戸孝允をモチーフとして創作されたと思われる。
九重:声 - 菅原淳一
前世でいう近衛文麿。公爵。OVA版では、貴族院の重鎮として、東方エルサレム共和国建国に関して、亡命ユダヤ人代表ラビとの交渉役を担う。
前原一征:声 - 田中秀幸
海軍少将。表向きは照和16年12月のハワイ奇襲攻撃において戦死したとされ、日本海軍が誇る秘匿潜水艦隊「紺碧艦隊」の艦隊司令長官として活躍している。前世日本からの転生者の一人。紺碧会のメンバー。彼の生存は軍事機密とされ、大高や高野を初めとする軍上層部や政府幹部、東野源一郎らしか知らない。陸上において情報収集や基地の視察などには従軍画家、富嶽太郎(とみたけ たろう)画伯に変装し行動する。実際、絵の腕前は本物の画家にも引けを取らない実力を持つ。原作では超能力を持ち、海上にいる敵を察知したりできるが、OVAではその描写はほぼ皆無。
名前は前原一誠をモチーフとして創作されたと思われる。
入江九市:声 - 飛田展男
海軍大佐。紺碧艦隊旗艦伊601潜富嶽号艦長。後に亀天号・須佐之男号に転属する。実質的副司令官。前世日本からの転生者の一人。紺碧会のメンバーである。
名前は入江九一をモチーフとして創作されたと思われる。
蔵田育之進:声 - 新田三士郎→千葉一伸
海軍大佐。富嶽号・亀天号・須佐之男号の航海長をつとめており副司令官と同等の地位の人物。前世では商船に乗っていて機雷により亡くなった。
品川弥治郎(矢冶郎とも記されることもある 声:大滝進矢→佐藤正治
海軍中佐。イ601潜富嶽号先任士官。入江と同じく亀天号・須佐之男号に転属することになる。一時、新日本武尊に乗艦していたこともあった。
名前は品川弥二郎をモチーフとして創作されたと思われる。
寺島丑三郎:声 - 掛川裕彦→相沢正輝
イ601潜富嶽号水雷長。大尉。
名前は寺島忠三郎をモチーフとして創作されたと思われる。
大竹馬太郎:声 - 森川智之→中博史
航空特務大尉。イ601潜富嶽号搭載双発水上攻撃機「雷洋」1番機パイロット兼紺碧艦隊飛行長。コミックとOVAでは容姿が大きく違う。
山根周介
伊601聴音手。元は横須賀海兵団の海軍軍楽隊に所属していたが、音楽をやる者は耳がいいのではないかと思った前原が引き抜いて訓練した。二等兵曹。
楢木滋之
海軍大佐。伊502潜快竜号艦長で後に富嶽号艦長になる。
尾崎克彦
海軍中佐。伊503潜爽海号艦長で後に亀天号艦長になる。
伊藤正典
海軍中佐。伊501潜水神号艦長で後に須佐之男号に転属する。
山崎正登
伊901潜艦長。
高杉英作(たかすぎ えいさく):声 - 銀河万丈
海軍中将。航空機動艦隊司令長官。前世日本からの転生者の一人で、ミッドウェー海戦で赤城に乗っていた。紺碧会のメンバー。
幕末の志士で奇兵隊創設者高杉晋作をモチーフとして創作されたと思われる。
人物像としては、毘沙門天(=多聞天)に関する会話から、山口多聞海軍中将がモデルという説がある。
九鬼鷹常:声 - 宝亀克寿→中嶋聡彦
海軍中将。前原の士官学校時代の友人。特務海兵師団の司令官。前世日本からの転生者の一人。紺碧会のメンバー。
先祖が紀州の海賊という設定から九鬼水軍で有名な戦国武将九鬼嘉隆をモチーフとして創作されたと思われる。
川崎弘:声 - 吉川虎範→江川央生
紅玉艦隊司令長官。前世日本からの転生者の一人。紺碧会のメンバー。後に戦時特例で元帥に昇格した。
戦闘で負傷した際、入院先のコーチンの病院で担当になった看護婦を見染め、結婚したが、OVAでは触れられていなかった。
また、コミック版とOVA版では容姿、背丈が全く違う。OVA版の容姿のモデルは明らかにドクトル・ジャパン(森下仁丹商標の大礼服の人物)である。
坂元良馬(さかもと りょうま):声 - 掛川裕彦→相沢正輝
初期は「坂本龍馬」と表記されている。
主力艦隊司令長官。海軍中将。海軍の主力艦隊の指揮をとり、高杉艦隊の後詰や本土防衛を担当する。
幕末の志士で海援隊創設者坂本竜馬をモチーフとして創作されたと思われる。
東郷兵八郎(とうごう へいはちろう):声 - 郷里大輔
海軍少将。対潜航空護衛艦隊司令長官。朝日島設営輸送艦隊を護衛し、独潜水艦隊を撃滅した。前世日本からの転生者の一人。紺碧会のメンバー。
明治時代の大日本帝国海軍元帥東郷平八郎をモチーフとして創作されたと思われる。
松島大佐
轟大尉
松島大佐は朝日島設営輸送部隊の隊長。寅髭を生やしている。桜木大佐とは年来の親友である。轟大尉は松島大佐の副官。両人の設定・名前とも押川春浪の『海底軍艦』登場人物にちなむ。
桜木重雄
海軍大佐。紺碧艦隊の印度洋作戦展開のため、急遽設営された前線基地、朝日島(第二紺碧島)の基地司令官を努める。名前は押川春浪の『海底軍艦』の登場人物にちなむ。
臼井丈男:声 - 松本保典
海軍大佐、土浦水爆飛行団司令。超大艇「富士」3機を率い、独原爆工場を破壊した。
日向昭了:声 - 中博史
高野五十六の側近。前世日本からの転生者の一人。紺碧会のメンバー。
厳田新吾
海軍所属だったが後に日本空軍の指揮官となる。紺碧会のメンバー。
苗字から日本海軍を経て航空自衛隊の幹部となった源田実がモデルと見られる。
桂虎五郎(かつら こごろう):声 - 長嶝高士
陸軍元帥兼参謀総長。青風会のメンバー。第2次大戦後半で登場しなくなり退役したものと見られる。
幕末の志士桂小五郎をモチーフとして創作されたと思われる。
熊谷直(くまがい なお):声 - 水鳥鐵夫
陸軍少将。後に戦時特例で元帥に昇格する。陸軍機甲師団「夜豹師団」を率いる。前世日本からの転生者の一人。青風会のメンバー。
源平合戦で活躍した武将熊谷直実に由来すると見られる。
本郷義昭(ほんごう よしあき):声 - ?→古澤徹→松本保典
陸軍少佐。諜報機関「東機関」指揮官。ナチスドイツに潜入し、ヒトラーの重要機密文書を盗み出す等、世界を股にかけて活躍している。青風会のメンバー。1931年、作家山中峯太郎が『亜細亜の曙』にて創作した同名の諜報員がモチーフ。
瀬戸基(せと もとい(もとき)):声 - 細井治
陸軍少将。熊谷の下、戦車連隊を指揮する。第三次大戦では中将に昇進し機甲師団を率いてアフリカ、欧州を転戦した。
伊唐秋彦(いとう あきひこ):声 - 千葉一伸
陸軍大佐。熊谷付の参謀長。第三次大戦では瀬戸機甲師団の参謀長を務めた。
井上門多(いのうえ もんた)
高杉艦隊参謀長で海軍大佐。名前は幕末志士の井上馨(通称は聞多)から採られていると推測される。
二本柳勝利:声 - 宮田浩徳
紅玉艦隊航空参謀。川崎長官より、前原一征の素性をある程度知らされ、紺碧艦隊と共同で印度洋のUボート狩りを行う。
柳本柳作海軍少将をモデルとして創作されたと思われる。
川州芳子:声 - 折笠愛
表向きは満州で活躍する女優だが、正体は諜報員。大高首相の命で戦略会議に出席するため大陸に渡った前原を護衛した。得物はモーゼルC96。
前世でいう川島芳子。
東野源一郎:声 - 菅原淳一
後世日本を技術において支援する泰山航空工業株式会社社長。前世日本からの転生者の一人。
山内太介:声 - 鈴木勝美
泰山航空工業の技術者。熱源誘導式のTY式航空爆弾の発明者。臼井丈男に協力し、独逸原爆工場爆撃のための天極作戦に貢献する。OVA版では山内大介となっている。
昔原侃時(せきはら かんじ):声 - 西村知道
東洋戦略研究所所長。大高の師匠であり、重要なブレーン。通称奇想将軍。
前世でいう石原莞爾。
室生直毅(むろう なおき)
大高の経済面でのブレーン。堅苦しい生活を嫌い、下町の長屋で一人暮らしをしている。後に『新・旭日』で前世江戸時代から転生してきた杉田玄白の門人であったことが明らかになった。
尾崎英雄(おざき ひでお):声 - 千葉一伸
東京日売新聞記者。弦月作戦に先立ち、大高首相の命を受け、雷洋からワシントンに降下。以後連邦刑務所に4年収監されたが日米和睦直前にトルーマンの親書を携え帰国した。彼から紺碧艦隊の情報が何故漏れなかったかは謎。名前はワシントンに撒かれる日米友好のシンボル、ソメイヨシノとハナミズキのビラにちなみ、尾崎咢堂から取られたと思われる。
前原紫都(まえはら しず)
前原の妻。高野五十六のはからいで、照和20年、満州国ハルピンで開かれた統合戦略会議の宿舎にて、公式には戦死とされていた前原一征と再会を果たす。のちに紺碧島に移住する。OVAでは登場しない。
前原千鶴(まえはら ちづる)
コミック版終盤から活躍する前原の娘。前世では宇宙飛行士だったが軍産複合体の陰謀によって乗っていた宇宙船を破壊されて転生した。『新・紺碧』ではメインキャラの一人である。前世が宇宙飛行士という設定はOVA版での前原の裏設定が元ネタと思われる(スペースシャトルの乗員。この設定はコミック版『新・旭日』最終巻の劇中で明らかにされた)。
尾方某
元旭日新聞記者。九重のブレーンだが、正体はコミンテルンの諜報員。大高はそれを見抜き、逆に利用して米ソに「日本の原爆開発」という欺瞞情報を流した。
前世でいう尾崎秀実。
南条英機:声 - CDドラマ版塩屋浩三
陸軍大将。開戦直前に首相となったが、開戦決定の御前会議直後、12月1日の青風会・紺碧会合同クーデターで失脚。前世でいう東条英機。
CDドラマ版「デジタルストーリー紺碧の艦隊」第一部『運命の開戦前夜』ではクーデター成功後、収監され、獄中より大高の非を鳴らすが、米国の策謀に乗せられたことを指摘され完全に論破される会話がある。
綾:声 - 椎名へきる
CDドラマ『運命の開戦前夜』に登場するオリジナル・キャラクター。紺碧艦隊発足準備のため、富嶽太郎として行動していた前原の下宿先の娘。富嶽太郎に好意を持ち、彼も開戦前のひとときの安らぎを過ごすが、正体を見抜き、出征直前の別れの際に軍神八幡神のお守りを渡す。

旭日艦隊関係者は旭日の艦隊を参照。

アメリカ(アメリカ合衆国)

ヘンリー・ルーズベルト:声 - 徳丸完
アメリカ合衆国大統領。『海の目』と結託し日本を戦争へ引きずり込んだが、敗北が続き遂には前世同様原子爆弾の実戦使用を思い立つ。しかし、研究所を爆破された報告を受けた時、脳溢血で「憤死」した。
前世でいうフランクリン・ルーズベルト。
ルイス・マッカーサー:声 - 菅原淳一
米陸軍元帥。一時、ニューギニアでの作戦失敗で職務を解かれオーストラリアで隠遁同然となるも、米三軍クーデターで復権した。
前世でいうダグラス・マッカーサー。
ハリエット・アイゼンハワー:声 - 西村知道
米陸軍元帥、後に米大統領。マッカーサー、リーガンと連合し、クーデターを敢行、日本と和睦した。
前世でいうドワイト・D・アイゼンハワー。
ドナルド・ダック・リーガン:声 - 池田勝
米海軍少将、クーデター成功後に元帥。ダッチハーバー沖海戦で高杉艦隊に敗れた後は、日米和睦を推進する立場にまわり、大統領選にも立候補した。ダッチハーバー沖海戦の後、高杉とは親友の間柄になり、戦後に大統領になったときも高杉に深く感謝していた。
慰問部隊としての軍役体験しか持たないが、在職中は親日家・タカ派政治家として知られたロナルド・レーガン元大統領、レーガン大統領時代に首席補佐官を勤めたドナルド・トマス・リーガンをモチーフに創作された説あり。なお「アヒル男」と悪口を言われることがある。
ウイリアム・モルガン
米海軍第7艦隊司令官。オーストラリア防衛を担っていたが、ニューカレドニアの海戦で艦隊と共に沈んだ。OVA版では眼鏡をかけていた。
アーノルド・フレッチャー:声 - 千葉一伸
米海軍提督。トレス海峡で紺碧艦隊に艦隊を壊滅させられた。
前世でいうフランク・J・フレッチャー。
キンメル:声 - 沢木郁也
開戦時の米太平洋艦隊司令長官。日本艦隊に有効な手を打てず、降伏し、艦艇を奪われた。
前世でいうハズバンド・E・キンメル。
マジソン:声 - 塩屋浩三
米空軍大佐。B32に座乗し、日本が占領した真珠湾を空爆したが、クリスマス島に着陸したところを高杉艦隊旗艦比叡の砲撃を受け戦死。
ビル・トルーマン:声 - 掛川裕彦
米大統領。ルーズベルトの後をうけたが、『海の目』に次第に反発するようになり、ついには暗殺されかけるが、これを事前に察知して事なきを得、アイゼンハワーに政権を譲る、という形で失脚した。
補給線を断たれ、豪州戦線で苦戦するマッカーサー軍が日本軍兵士より物資を支援され、「我々はA-rayだ」と名乗られた話を聞いて当惑する描写がある。
前世でいうハリー・S・トルーマン。
ヴィクトリー・ノイマン:声 - 飛田展男
米国務長官。トルーマンが唯一信頼できる男。
ハリマン:声 - 長嶝高士
米「ワシントン・ポスト」編集長。大高からの米国民への手紙に感激し、尾崎英雄を支援するとともに日米和睦の論壇を築く。パールの上司でもある。
ハーマン・ペルー:声 - 飛田展男
表向きは銀行家だが素性は『海の目』の幹部。大統領への使節の役割を担う。漫画版とアニメ版では容姿が大きく違う。

ドイツ (ナチス第三帝国 後に神聖欧州帝国)

ハインリッヒ・フォン・ヒトラー:声 - 沢木郁也
ナチス第三帝国の総統である。後に神聖欧州帝国の皇帝として即位する。その矛先はヨーロッパだけでなく、全世界に向けられる。アドルフ・ヒトラーとは違い、ユンカー出身。覡王(げきおう、呪術によって統治する者)として霊能力を持ち、連合軍の動きを察知したり、自らの危険も回避したことも少なくない。メディアによっては吸血鬼の如く、若い白人女性を生贄に霊力を得たり、マゾヒストの面も持っていたりする。
エアハルト・ゲーリング:声 - 大滝進矢
独国家元帥兼空軍長官。どちらかといえば禁欲的な生活をしているヒトラーとは違い、毎晩のように盛大なパーティーをしており、そこからさまざまな情報を仕入れてくる。『理性の術策』作戦の際の行動が災いして国家反逆罪で銃殺刑に処せられた。
前世でいうヘルマン・ゲーリング。
ヨアヒム・ペーター・ゲッベルス:声 - 飛田展男
独宣伝相。前世でいうヨーゼフ・ゲッベルス。前世以上の「プロパガンダの天才」ながら、後世ヒトラーの強烈な個性の前にやや影が薄い。
ルーデンドルフ:声 - 中博史
独陸軍参謀総長・上級大将。高官粛清で追放された。
第一次世界大戦でのドイツ軍参謀次長で、ミュンヘン一揆にも参加したエーリッヒ・ルーデンドルフをモチーフとして創作されたと思われる。
ヒンデンブルク:声 - 掛川裕彦
マイントイフェルの前のOKR参謀総長。ヒトラー曰く「ただの飾り」。高官粛清後追放。OVAでは『旭日の艦隊』7巻にしか登場しない。
モデルとなった人物は不明だが、名前はパウル・フォン・ヒンデンブルクから取られたと思われる。
アルフレート・ヒムラー:声 - 菅原淳一→中博史
親衛隊指揮官。前世でいうハインリヒ・ヒムラー
クルツ:声 - 中博史
ヴィルヘルム・ヨードル:声 - 江川央生
独海軍提督。大将。独海軍主力艦隊を率いて紅海を南下中、紺碧艦隊の飽和攻撃の前に乗艦と共に戦死。
前世でいうアルフレート・ヨードル。
コンラッド・フォン・ロンメル:声 - 池水通洋
独陸軍元帥。印度戦線から登場。後にヒトラーが自分を抹殺しようと企んでいることを知り、数十万の将兵と共に蒙古へ脱出し、亡命臨時政府『自由ドイツ政府』を樹立。大高弥三郎の盟友となるが、前世記憶を持つ描写は皆無である。
前世でいうエルヴィン・ヨハネス・オイゲン・ロンメル。
ワルター・G・F・マイントイフェル:声 - 堀秀行
血の純潔と思想的な信頼を誇る金髪碧眼のエリート集団『新貴族』の一人である。原作では高官粛清の後にOKR最高司令部参謀総長となって『月の兎撃ち作戦』以降は登場していないのだが、OVAでは、大高が仕掛けた「理性の術策」作戦から危機に瀕したヒトラーを守った功績から参謀総長になっている(このため、顔に傷がある)。後に旭日艦隊を潰そうとするも、旗艦日本武尊の撃沈には失敗し、蒙古決戦で敗れたため、ヒトラーの逆鱗に触れ、粛清される。漫画版では『紺碧』のほうはヒムラーの手引きで『海の目』の一員になったり(ただし、ヒムラーとは犬猿の仲だった)、『旭日』では日本側の手引きで合衆国へ亡命しそのまま成功を収めるなど、それぞれ展開にばらつきがある。
モデルとなった人物は不明だが、名前はハッソ・フォン・マントイフェルから取られたと思われる。
フリードリヒ・フォン・ゴットシャルク:声 - 鈴置洋孝
独海軍大佐。砲撃潜水艦「UX-99」艦長。米核施設を破壊し帰国の途上、紺碧艦隊に乗艦を拿捕され、部下達と共に捕虜となった。
カール・ブルークシュ:声 - 広瀬正志
独海軍少将。インド洋でUボート艦隊を指揮して紅玉艦隊に大打撃を与えたが、東郷艦隊との戦闘で乗艦を撃沈され戦死。
ハウエッセン:声 - 菅原淳一
独陸軍大将。ロンメルの部下で一目おかれていた男だったが、インド戦線で壮絶な戦死を遂げる。
フリッツ・フォン・リップス:声 - 中博史
独陸軍少将。ロンメルの部下である。ロンメル曰く、勇猛果敢な男だが複雑化した戦況では判断力に欠ける。熊谷が仕掛けた罠にかかり、英印軍の捕虜となった。
プンゼン:声 - 堀秀行
独陸軍大佐。リップスの副官であり、ロンメルにも一目おかれていた男だった。しかし、日本海軍のジャルガーオン空襲で戦死した。
トマス・フォン・ドルーテ:声 - 菅原淳一
独海軍第3航空艦隊司令官・大将。南大西洋で紺碧艦隊の一斉雷撃の前に歯が立たず、戦死。
カール・フォン・ローブ:声 - 宮田浩徳
独海軍第2航空艦隊司令官・大将。セント・ヘレナ島沖での高杉艦隊との戦闘で戦死。
アンドレアス・ゴジェット:声 - 中博史
独海軍少将。ドルーテの副官。コミックでは亀天号に拾い上げられて捕虜となったが、OVAでは戦死。

イギリス(大英帝国)

キィストン・チャーチル:声 - 佐藤正治
英国公爵。日英同盟復活まで首相だったが、チェンバレンに政権を譲る。その後チェンバレン政権がヒトラーに降伏してからはインバネスに臨時政府を樹立し、抵抗を続けた。
前世でいうウィンストン・チャーチル。
マウントバッテン:声 - 宮田浩徳
インド方面英国軍司令官。大将。博識だが頑固な性格で、熊谷達から「山×(やまばつ)将軍」と渾名をつけられた。
前世でいうルイス・マウントバッテン。

ロシア・その他

レオン・トロッキー:声 - 千葉一伸
本郷の手引きで日本に亡命後、大戦末期にハバロフスクを首都として『東シベリア共和国』を建国。
前世でいうレフ・トロツキー。
ネロヴィッチ・K・スターリン:声 - 相沢正輝
ソ連を率いていたが、独軍に敗北を続け、ウラル要塞崩壊後、行方不明になった。
前世でいうヨシフ・スターリン。
周恩来:声 - 中博史
人民中国首相。前世と同名。
劉邦:声 - ?
人民中国の将軍。天山山脈方面から侵攻した独軍を撃破した。OVA最終巻でわずかながら登場する。漢(いわゆる前漢)を建国した劉邦をモチーフとして創作されたと思われる。
ナルメル
『海の目』の首領(正式には独裁最高総監。『海の目』については艦隊シリーズの用語集を参照)。OVAでは登場しない。
ボース:声 - 菅原淳一
ドイツの迫害を逃れてきたマダガスカル島の有力者。逃亡先の上海で前原に会い、協力した。紺碧艦隊の偉容の一端に触れ、「まるで『海底二万哩』だ」と感嘆している。スバス・チャンドラ・ボースをモチーフとして創作されたと思われる(スバス・チャンドラ・ボースもマダガスカル島で日本軍に合流している)。
サラ:声 - 永島由子
ボースの孫娘。ゲシュタポに拷問を受けた過去あり。前原に惚れていた。
ナターシャ・バレンボイム:声 - 鷹森淑乃
ユダヤ系ロシア人。ウラル山脈以西のロシアをほぼ支配下においた第三帝国の圧制から、夫ともに逃亡したが、夫はナチの臨検から彼女を守り死亡、一人で逃避行を続けるも、印度にて旅費がつき途方にくれていたところを視察旅行中の前原と出会い、援助を受け、前原と一夜を共にする。前原の指示どおり順調に行けば、マダガスカルのサラのもとに保護されているはずだが、その後は描かれていない。

登場兵器

日本(艦船)

特潜伊601 富嶽号
紺碧艦隊初代旗艦。鶴翼陣形の「艦隊殲滅雷撃」を行う際は、扇のかなめに当たる位置に陣取り、僚艦へは音通を持って連係攻撃を指揮する。
潜伊3001 亀天号
紺碧艦隊2代目旗艦。トリウム融塩炉・電磁推進の実験艦。初代と違い、攻撃よりも情報収集に特化した艦でもある。
超潜伊10001 須佐之男号
紺碧艦隊3代目旗艦。核融合炉・電磁推進を活かして最大速度100ノット(巡航60ノット)の高速を誇る。後の第3次大戦でその真価を最大限に発揮した。なお、漫画と小説ではかなりデザインが違う。
潜伊500型
紺碧艦隊主力型潜水艦。水上戦闘爆撃機「春嵐」3機を搭載。建造艦は伊501水神号、伊502快竜号、伊503爽海号の3隻。OVA12巻ではカタパルトを旋回させて噴式春嵐を発艦させていた。
潜補伊700型:紺碧艦隊付補給潜水艦。電子水上偵察機「星電改」2機を搭載。同型艦は浦島号、竜宮号の2隻。
海中要塞 鳴門
12隻の潜水艦が連結する海中移動基地。無艦橋型呂号潜の支援を行う。

艦内では大規模な手術ができるほか風呂など支援潜乗組員のためのレクリエーション設備がある。原作では12隻全て同じ形状だが、OVAではうち4隻が水上機格納庫を有していた。武装は主に防御用の対空噴進弾や対潜短魚雷などしかないため護衛があることが多い。

潜揚大伊900型
兵士500人を搭載できる輸送潜水艦。サモア・マダガスカル攻略戦で活躍した。船体は富嶽と同じだが機関の大きさが違うため速度では劣っている。また対空能力が優れており、紺碧艦隊でも900型が対空警戒をすることが多い。補給艦能力も持ち、揚陸作戦などがない時は輸送の任務についている。同型艦は9隻。
潜補伊1000型
紺碧艦隊及び水上機用補給潜水艦。司令塔が艦尾にあるため、甲板はB32を乗せられるほど広い。
無艦橋型特呂号潜
鳴門が支援する小型潜水艦。主な使い方は諜報活動、輸送艦攻撃。また艦底に海底匍匐装置(無限軌道)を装備。
巡洋潜水艦呂200型
大戦初期、豪州封鎖戦より使用された巡洋潜水艦。後世艦籍種別『潜高中』の中規模高速潜、前世「潜中型」と「潜高型」の折衷型艦種前世はさらに小型の「潜高小型」という艦種が存在したである。主機ワルター機関によるポンプジェット推進器一基を艦尾に持つ。船首と船尾に魚雷発射管を持ち、対潜攻撃や通商破壊作戦に従事した。紺碧艦隊旗下に連絡潜として201〜5までの5艦が先行配備された。
伊一六八型潜水艦
原作、コミック版でのハワイ作戦時、前原司令官は伊一六八潜に座乗していた。史実でも『ハワイ作戦』で活躍した艦型である。劇中ではハルゼー座乗の空母エンタープライズに打撃を与え、随伴していた巡洋艦、駆逐艦を撃沈した(その後、前原はハワイ沖にて富嶽号に移乗した)。OVAでは登場していない。
伊号第一八潜水艦
巡潜丙型2号艦だった 前世同名艦と異なり、改高型(前世『巡潜乙型』相当。前世「巡潜特型」や「巡潜改甲型」に相当する後世「海大型」と「呂号潜」などの「海高型」の折衷タイプ)潜水艦であり、偵察任務などに就いていた。劇中では艦型は登場しないが艦載機を使ってダッチハーバーに潜伏していたリーガン艦隊を発見している。この際に使用した艦載機は原作、コミックでは「星電改」だったがOVAでは「春嵐」であった。
因みに前世「艦載機搭載潜水艦」として「巡潜甲型」が計画、建造されている。
戦略空母「建御雷」(たけみかづち)
印度戦線から投入された帝国海軍最新鋭の大型航空母艦。前世信濃の生まれ変わりであるが、艦の能力はそれを凌ぐ
戦艦「比叡」
高杉艦隊旗艦。前世とは違い電子・対空装備が充実しており建御雷登場まで日本水上部隊の主役として活躍した。物語終盤で撃沈される。OVAでは高角砲に全周防盾が装備され、終盤では煙突が現代風になっている。
戦艦「長門」
坂元艦隊所属。前部甲板に対空噴進弾の垂直発射筒を8基装備。マダガスカル島攻略戦の時は旗艦を勤め、空中投下型V1で攻撃を行ったヨルムンガンドを撃破し窮地を脱している。後に退役したが琵琶州大震災時には被災者を艦内に宿泊させていた。
航空爆撃戦艦「米利蘭土」(メリーランド)
紅玉艦隊旗艦。ハワイ海戦で拿捕した米戦艦を大改装したもの。改装後の速力は29ノットに上がった。同型艦は軽掘尼亜(カリフォルニア)、西処女阿(ウエストヴァージニア)、手音使(テネシー)。前部主砲及び後部3番主砲を外し、艦橋を改造して格納庫を設け「爆龍」・「鮫龍」をカタパルトで発艦させる。他にも水防に新しいシステムを取り入れたり、後部に魚雷艇を搭載したりと実験艦としても作られている。カタパルトは対地攻撃用ン式噴進弾3発を発射可能。軽掘尼亜が戦没し、残りの3隻は老朽化で退役した。
航空特殊戦艦「筆汁芭斤」(ペンシルヴァニア)
米利蘭土と同じくハワイ海戦で拿捕した米戦艦を大改装した艦で同型艦は根婆太(ネヴァダ)。この2艦は思ったより速力が伸びず(筆汁芭斤26.5ノット、根婆太25.5ノット)、燃料タンクを増やして油槽艦能力を付加し春嵐を搭載した航空特殊戦艦になった。双方とも戦没。
航空巡洋艦「東光」
対潜航空護衛艦隊旗艦。全通飛行甲板を装備した航空巡洋艦。旭日艦隊の「信玄型」を「虎狼型」サイズに縮小した艦と言える。当然前世に該当する関係は存在しないが、サイズは『隼鷹』級に近く、装備や艦型は『妙高』級に近いようだ。対潜哨戒機「仙狩」及び20.5サンチ連装主砲の対潜弾や短魚雷等の対潜装備を活かして、Uボート艦隊を撃滅し朝日島設営隊を守った。自衛用の「対魚雷自動反撃用速射装置(現代でいうCIWSの対潜版)」による「マ式豆爆雷」を初めて使用したのもこの艦である。作中、活躍の機会はなかったが、「10サンチ65口径連装高角砲」などの防空装備も持っていた。
航空母艦「瑞鷹」(ずいよう)
坂元艦隊に所属する航空母艦。姉妹艦は「雲鶴」。
航空母艦「紅鶴」(べにつる)
紅玉艦隊に所属する支援空母。姉妹艦は「白鶴」。
対潜水雷艇母艦「洋鯨」(ようげい)
艦尾に捕鯨母艦のような「大型開口スリップウェー参考画像:http://ja.wikipedia.org/wiki/ファイル:Tonan_Maru_no._2_(1937).jpg」を持つ特務母艦。小型水雷艇の発進・収容や補給などを行う。米ロスアラモス原子爆弾研究所攻撃を主目的とした『弦月』作戦において、高杉艦隊パナマ運河攻撃隊に随伴し、水雷艇部隊と共に敵航空機部隊を誘う欺瞞行動に活躍した。
雪嵐級駆逐艦(ゆきあらしきゅう)
ガダルカナル島長駆夜襲攻撃で登場した公称戦速37ノットを誇る駆逐艦、旗艦雪嵐。前世陽炎級の近代改修型という設定か、艦型も同等であり、戦速は同吹雪級並みにまでなっている。 同型艦は稲妻・雨風・時雨・白雪・潮風。レーダー照準式5インチ連装砲3基・4連装九九式魚雷(音響追尾式)発射管2基、電探連装機銃などを装備。高速凌波性能を持って約1,000kmを長駆、ルンガ・ツラギ両泊地で米駐留艦隊相手に暴れ回った。
黒潮型軍用貨物船
自衛用の対潜・対空装備を施した高速輸送船兼海洋土木工作艦。軍艦のように艦体は細く、巡速20ノット、戦速30ノットを誇る高速艦。型式名称から、前世米海軍に習った「高速駆逐艦(陽炎級『黒潮』)」を元に改修されたの転用輸送船と思われる。港湾工事用のアースドリルを装備し、印度領ラカディブ諸島内の紺碧艦隊インド洋支援基地「朝日島」建設に同型艦5隻が投入された。コミック・OVAでは前世の一等輸送艦と同様の外観であった。

日本(航空機)

電征
後世太平洋戦争劈頭、やがて航空戦力として能力不足が見えている零戦に代わる新型艦上戦闘機として、リーガン艦隊誘き寄せの大欺瞞作戦『天元作戦』から登場。後世第2次大戦を通して日本海軍主力艦戦として活躍し、イギリスにも供与された。原作小説では当初よりターボプロップ機として設定されているが、コミック版では後の改良型がターボプロップに換装した事になっている。零戦より運動性は悪化しているが、大型化により居住性が向上し、また操縦士の適性によって大口径機銃と小口径機銃の多数装備を選べるようになっている。
噴式零戦(嶺花/れいか)
マダガスカル攻略戦から使用された噴式艦上戦闘機。零式艦上戦闘機にちなんでの命名。OVAでは旭日艦隊の艦載機としても使用された。形状はF-86Fセイバー艦載機なので正確には『FJ フューリー』。に似ている。この名称は前世における正式の命名規則(零式艦上戦闘機の零式は、皇紀2600年制式採用によるものである)をかなり逸脱している。そのためコミック版においては、嶺花が制式名称であり、噴式零戦は外見が零戦に似ているがための通称であると設定され、外観も零戦に類似したものにデザインが直されているしかし、その機体形状は前世ソ連機『MiG-15』を低翼化し、帝国海軍機風にリデザインしたものだった。。OVA版でも嶺花が制式名称という設定にされたが、外観はF-86類似である。
閃電改
OVA版で艦上対戦車攻撃機『殲鬼』の代わりに登場する噴式艦上戦闘機、対地・征空両用機として大活躍した。外観はホーカー ハンターそのものだった。旭日艦隊でも使用され、後半の主力戦闘機を勤めた。前世では計画だけに終わったものの同名の戦闘機が存在するが、デ・ハビランド バンパイアのような双ブーム形式で中央胴体後部にエンジンを持つ、単発推進式のプロペラ機である(バンパイアはジェット機)。
緑電改
モルガン艦隊殲滅戦で艦隊攻撃の主役となった水上攻撃機。外観は前世『新司偵』を水上機化したような形状で、細身の主胴は舟形構造となり、高翼ガル式の主翼と短距離離水性能を高める翼上エンジンナセルが特徴的である。支援潜伊1000型と共に運用する事で、事実上の作戦半径は無限。
紫式水戦
モルガン艦隊殲滅戦で「緑電改」と共に投入された水上戦闘機。外観は水滴型風防に少数改良された前世三式戦(キ61 III型)「飛燕」を水上機化した形状である。引き込み式脚の代わりに2個の大型フロートを機体下部に引き込み格納する。単独行動半径は狭めだが、緑電改同様、支援潜伊1000型と共に運用する事で、事実上の作戦半径は無限。
木零戦
字のとおり、木製の零戦。電波吸収塗料を塗っており、ステルス性が高く、被弾にも強い。通常型より速度が速いという。
余談だが作中においても、前世においてキ106という木製戦闘機が試作されている事が紹介されているが、キ106は四式戦闘機の木製化戦闘機であり、後世の木零戦のほうが逆にスペックダウンしている事になる。またキ106は既存の機体を木製化した事で、最初から木製機として設計されたYak-9などよりも低性能であると評価されており、木零戦はある意味前世の失敗を繰り返している事になる。ただし作中では同時に、高分子工学の発展による接着剤の改善と「閃燕」などにも使われている『画期的木製合板製造技術』により、前世よりも木製機の製造技術が向上した事も述べられている。
春嵐(「しゅんらん」または「はるあらし」)
伊500型に搭載された水上機。晴嵐の後世版に当たる。前世の晴嵐は爆撃機であるが、後世の春嵐は戦闘爆撃機であり、戦闘機としても爆撃機としても使用可能である。フロートを引き込み式にして空気抵抗低減を図っており、前世の晴嵐よりも速度性能は向上している。
春嵐改
戦局の変化に合わせて春嵐の機銃が強化され、20mm機関砲2門となった機体。
噴式春嵐
母艦改装に伴って配備された新型の噴式(ジェット)戦闘機。名前こそ春嵐を襲名しているものの、後述する噴式蒼莱のような春嵐の噴式型ではなく、全くの新設計の機体である。原作表紙絵では双ブーム形式でかつエンテ式という極めて特異な外観であり、フロート形式の水上機。コミック版ではXF2Y-1に尾翼と先尾翼を付加したような外観であり、水上スキー形式を採用している。
蒼莱
震電の生まれ変わりとして開発された高高度局地戦闘機。機首の57mm機関砲で敵重爆撃機を粉砕する。デビュー戦となった帝都初空襲において米国高高度爆撃機B30を全機撃墜するなど、その戦果は著しいものである。
蒼莱改(噴式蒼莱)
噴式化した改良型。艦載機としても使用可能。
桜花
前世のような特攻機ではなく、戦時増産型噴式迎撃戦闘機。蒼莱はかなりの強さを持っているが大量生産向きでは無いため、大量生産ができ、かつ整備もしやすいように桜花は設計されている。離陸はカタパルト射出で行い、着陸はスキーによって行う。前世の桜花に背負い式にジェットエンジンを付加した無骨、かつ生産性の高いデザインの機体に、コクピットの背後に装備した40mm傾斜機関砲を搭載する。コミック・OVA版ではデザインがより洗練され、両側にインテークを装備しジェットエンジンは内蔵式。機関砲は機首に装備されている(ちなみにコミック版では、原作小説の無骨なデザインの桜花が、マスコミによる予想図として登場している)。
雷洋
伊601潜に搭載された双発水上攻撃機。前世陸軍機キ45改「屠龍(とりゅう)」に引き込み式フロートを付けて水偵化し、機首に「Bf110」のようなレーダーアンテナを装備した機体である。胴体に魚雷ないしクラスター爆弾を装備する。紺碧艦隊所属艦が大改装によって噴進弾を装備してからは出番が減り、最終的に退役した。コミックでは機首に電探アンテナが確認できると共に魚雷・爆弾を外付けしているが、OVAでは胴体の爆弾倉に格納し、アンテナも確認できない。
緑電改
モルガン艦隊殲滅戦で投入された攻撃用小型飛行艇。機体形状は「新司偵IV型」をベースに飛行艇化されており、高翼ガル型主翼に翼端引き上げ式フロートを付けた形状となっている。紫式水戦と共に、支援潜伊1000型を使う事により予想外の場所を攻撃できる。OVAでは片翼に魚雷を搭載していた(原作、コミック共に胴体格納式)。
爆龍
紅玉艦隊専用特殊爆撃機、各艦に2機ずつ搭載される。胴体下に無線誘導式のレシプロ子機爆弾(コミック版では再登場時に噴進弾に変更)を搭載し、敵重要施設のピンポイント爆撃を専門とする。ロスアラモス原爆研究所破壊作戦「弦月作戦」で初めて使用された。その後の重要施設破壊作戦で機体が失われていき、バスラ港攻撃作戦で最後まで残っていた4機も2機撃墜・2機海没となり、ついに全機が失われた。
コミックでは無骨な形状をしているが、OVAでは流線型となってすっきりした形状になっている。
爆龍改
胴体下の子機の代わりに、フロートを装着した対潜哨戒型。
鮫龍(こうりゅう)
爆龍の後継機である双発噴式特殊爆撃機。米利蘭土型の格納庫に格納するため可変翼を採用しているが、遙かに大型になってしまったため1機しか格納できず、特務機故2機しか製造されなかった。インド戦線でロンメルを奇襲したが、1機は致命弾を受けてデリー総司令部に突っ込み失われた。
吼星
OVA版で登場するオリジナル噴式重艦上攻撃機。閃電改と同様、インド戦線で登場し独地上部隊を空爆した。発艦時には外装ロケットブースターを使う。前世の陸上爆撃機「銀河」を噴式化したものであり、急降下爆撃も可能。
金鳶(きんし)
超高空電子偵察機、P-38 ライトニング風のエンジンナセル形状を持ち、胴体部は姉妹機であろう「星電」風。インド戦線に投入され、連日、超空母「建御雷」から飛び立ち、超高性能カメラによる写真撮影による敵情視察に活躍した。
海王
原作で登場する双発噴式艦上爆撃機。
前世でいう海軍「銀河」陸上爆撃機、もしくは陸軍四式重爆撃機「飛龍」をジェット化した大型艦爆である。
殲鬼(せんき)
原作・コミックで登場する35mm高速機関砲を搭載した噴式艦上対地攻撃機。機体形状は「日本版スツーカ」といえる逆ガル翼が特徴の前世『九九式襲撃機』を引き込み脚にした性能向上型「キ-71」を噴式化したものである。
印度戦線においてドイツ機甲軍団相手に圧倒的な戦闘能力を見せ付けた。旭日艦隊でも使用され、独重爆撃機アースから艦隊を守った。なお、『旭日』の挿絵、コミック版では形状が大きく違う。
海山
前世でいう天山艦上攻撃機。諸元は『天山12型甲』相当。
蒼山
前世でいう流星艦上攻撃機。
銀星
前世でいう彗星艦上爆撃機。機首13mm固定機銃2挺に換装した『一二甲型(D4Y2a)』相当である。
泰皇
単発式ターボプロップ艦上爆撃機。上記『銀星』の改修型。固定武装は30mm機関砲になり、火力が強化されている。
空中戦艦 富士
世界を半周できる航続距離(2万2000km)を持つ双胴飛行艇。飛行時間と高高度飛行の関係上ターボプロップ式ワルター機関を使用している。飛行艇ということで、伊1000型など潜補の支援さえあれば世界中のどこまでも攻撃が可能。搭載したTY誘導爆弾で独・ニュルンベルク原爆工場を破壊した。
原作では二式大艇2機を連結した形状だが、OVA版ではその面影を残しつつ、B17を双胴化した形状をしている。
星電
開戦当初から使用されたが改修を重ね、長い間使われ続けた艦上電子偵察機。武装は7.7mm機銃だけ(初登場時)だが高速を活かした強行偵察、警戒管制・敵通信傍受など、日本の勝利に大きく貢献した。水上機型は「星電改」で伊700型や比叡の水偵として使用された。
コミック版では双胴機だが、OVA版では新司偵にレドーム2基が付いたものになっている。
飛鴎
原作に登場する対潜攻撃能力を持つ警戒管制機。水上機でもある。
コミック版では海軍水上機ではなく陸軍重爆「飛龍」からの改造機であり、星鵬の前身となる電子作戦機である。上部警戒レーダと機体下部の可倒式八木型送受信アンテナを装備し、上部警戒レーダー形状は米海軍早期警戒機EC-121 ウォーニングスターに用いられたレドームと同様である。の死角を極力抑えるために水平尾翼両端に垂直方向舵が移設された。
星鵬(鳳とも書く)
コミック版で「飛鴎」の後継機としてインド戦線から投入された電子作戦機。下部アンテナの代わりに電子作戦用レドームが付いた「飛鴎改修型」と意識して描かれているが機体形状は前世九六式陸上攻撃機をデザインベースに機首観測窓が追加された艦爆型である。警戒管制、チャフ散布、妨害電波発信と、活躍の場は広い。OVAでの外観はE2ホークアイで機体下部にレドームが追加されていた。
対潜哨戒機『雲電』
コミックでのマダガスカル攻略戦の際に坂本艦隊にも配備されていた新鋭の双発ターボプロップ式艦上対潜哨戒機。
後継機である『仙狩』登場後は、滞空性能を生かした『偵察・弾着観測機』などへと運用転換が図られた。
雲流
OVAでのマダガスカル攻略戦の際に雲電の代わりに旭日艦隊軽空母「尊氏作戦支援のために、坂本艦隊へ旭日艦隊から回された事になっている。」に搭載されていた対潜哨戒機。外観はジェットエンジンを外したP2Vそのものだった。
仙狩(せんしゅう)
東光の艦載機として登場した艦上対潜哨戒機。雲竜とは違い飛行艇型の機体。改良型の「仙狩改」があり、旭日艦隊で使用された。
仙空(二式大艇改)
翼端にワ式推進器を搭載した哨戒飛行艇。尾部に搭載したMED磁気探知機(後のKMX)を駆使して多くのガトー級潜水艦を葬った。原作・コミックでは二式大艇の改良型とされ、外観はあまり変わりないがOVA版での外観はPS-1そのものだった。

徳間書店刊行の「大公開!『紺碧の艦隊』超丸秘ファイル」巻末の『紺碧辞典』においては前世では輸送型だった「二式三二型「晴空」輸送飛行艇」と同じ型式がこの機体に割り振られている。

嵐龍
陸軍に所属する重爆迎撃用掃射機。機体形状はコンベア社のB-32 ドミネーター。上下2段構造になっており、2列に並べた20mmガ式機関砲計16基で弾幕を張り敵機を粉砕する。コミック・OVA版では、編隊殲滅攻撃のコード名を「ミシン縫い」と呼称している(原作では「ミシン縫いの様だ」としか形容していない)。
帝都爆撃に本土侵入したヨルムンガンド部隊を迎撃、これを壊滅させた。
永電
原作17巻で登場した陸軍長距離偵察機。挿絵イラストで描かれた機体は"九七式重爆撃機"。独逸機甲軍と亜細亜国連軍による蒙古決戦に備え開発された砂漠戦仕様機である。
天嶺(てんれい)
原作17巻で登場した、空挺作戦用に開発された新鋭噴式輸送機。登場した余談の記述に「給油のための着陸経由地」の記載が無い事から、航続距離は北京近郊から帝都までを無給油で飛べるだけの能力があると見られる。前世太平洋戦争後のどの機体に相当するかは不明。
因幡
同じく17巻で存在がほのめかされた、超短距離(100メートル)で離陸可能な支援偵察機。搭乗人数3名で、長時間滞空可能

。前世大戦末の傑作機『三式指揮連絡機』の後世版と見られる。

長距離旅客飛行艇「碧雲」
原作18巻にて登場する噴式双発飛行艇。「軍用旅客機」とも言える「白鳳」と違い、内地から南洋諸島を結ぶため、非武装であり、乗客60名余りを乗せる事が出来る。17巻に出てくる「首相専用機」に改造された飛行艇(米国の「エアフォースワン」に相当)と同等かどうかは不明。
高速武装飛行艇『天神』
コミックオリジナル。前世では試作に終わった『二式三二型「晴空」』輸送飛行艇だが、仙空開発とその後のジェット技術の進展を元に製造されたガル式高翼型の噴式双発飛行艇である。軍用とは思えない、静粛性に優れたジェットエンジンや予圧式の乗客室を持ち、平時になれば武装を外して民間転用する事を前提に開発された。原作の『首相専用機』に当たる機体として15巻に登場した。

上記以外にも、(機体名称は出ないものの、原作挿絵の形状から)「LR-1」に似た小型偵察機、OVAのみの『4発化したC-1輸送機劇中では名称は語られなかったが、原作の『天嶺』に相当すると思われる』なども登場している。

日本(陸上兵器)

五式中戦車改
前世大戦末、試作に終わった五式中戦車の後世改良型、通称「チリ改」。印度戦線から登場。熊谷少将(戦時特例により元帥に昇進)率いる機械化師団に約600両が配備された。側面からなら、十分な距離で独軍の重戦車の装甲を打ち抜ける「五式七糎半戦車砲(長)II型」75mm戦車砲を搭載する。バックギアが3段階になっており後退速度が速い。また蒙古決戦では車高が高いため囮用の改修が施されて使われた。OVAでは砲塔こそ変わらないものの車体は61式戦車そのものだった。
菊式自走砲
原作の印度戦線から登場する自走砲。熊谷機械化師団に約800門配備。最大射程19kmの155mm榴弾砲を装備している。コミック版の外観は四式十五糎自走砲そのものであった。
九式戦車「蒙虎」
蒙古決戦で使用された、五式中戦車改に代わる陸軍主力戦車。おそらく前世の記憶を持つ設計者により、前世の74式戦車の情報を元に「印度戦線での戦訓」を考慮し設計されている。武装は105mm戦車砲、7.62mm機関銃、12.7mm重機関銃、60mm迫撃砲。全備重量は45t。五式中戦車改と同じく速度が速い(路外速度43km/h)。しかしいろいろな新機能を取り入れたため、1台の値段が高くメンテナンスも難しい。初期生産だけで終わり、後の第3次世界大戦では改修版が少数使われただけだった。コミック・OVAでの外観は完全に74式戦車であったが、文庫版扉絵では発煙弾発射機が8連装2基となり、車体正面には爆発反応装甲と見られるパネルが確認できる。
鉄槌砲
上記の蒙虎と共に原作の蒙古決戦に登場した特殊火砲。一見すると通常の野戦加農砲と変わらないが、最大の特徴は使用される「特殊砲弾」にあり、砲弾尾部に感圧式などの信管が仕込まれており、「砲撃散布型地雷」として機能する所にある。数少ない新型戦車と、敵の進軍を阻むように撃ち込まれたこの特殊砲弾によって、精鋭で鳴らした独逸機甲師団のティーゲル戦車部隊を、完膚無きまでに撃破する事が出来た。中国軍が用いた「円盤投擲型地雷発射機」のような即時展開性はないが、日頃の猛訓練と想定戦場の精密測量により、その力を存分に発揮したといえよう。
六式装輪指揮通信車
OVAでのみ登場する指揮官専用装甲車。外観は82式指揮通信車そのもの。原作ではこの車両に関する記述はないが、熊谷機械化師団に「高機動兵員輸送車」約1,200両が配備されており、指揮官用に通信・部隊管制機器を搭載した専用車両もあったものと思われる。コミックにおいても「それらしい車両正確には『82式指揮通信車』のフロント形状の「96式装輪装甲車」といった形状。対地レーダーらしきものと89式装甲戦闘車の『重MATコンテナ』を搭載していた。」が登場していた。
この他、OVAでは制式名こそ明らかにされないものの、96式装輪装甲車や73式小型トラック(新)にしか見えない車両の姿も確認することが出来る。

アメリカ(艦船)

スペリオル(OVAではスペリオール)
米海軍が照和17年に配備した6万トン級の新鋭超大型空母。同型艦は「ヒューロン」。リーガン艦隊の旗艦を務めていたが、艦載機を高杉艦隊に潰され、甲板にダメージを負って着艦不能になった赤城の電征をハワイまで運ぶ羽目になった。コミック版での外観は戦後に登場した大型空母ミッドウェイそのものである。

アメリカ(航空機)

B29
帝都初空襲の時点で既にB30が開発されており、B29は旧式機になっていたと思われるが、後に日本に中古機を譲り、