緋色の椅子/緑川ゆき

『緋色の椅子』（ひいろのいす）は、緑川ゆきによる日本の漫画作品。2001年から2004年に、『LaLa DX』（白泉社）に掲載された。

概要

2001年12月8日に発売された『LaLa DX』2002年1月号に発表。同誌2004年7月号まで連載され完結。全10話。単行本は同社の花とゆめコミックスから全3巻が発売された。学生を主人公とした作品を描いてきた作者が、初めて異世界をテーマに描いた作品。

あらすじ

貧しく小さな村・ニオルズに住むセツは、幼馴染みのルカに会うために王都バーゼンへと向かう。5年前、王室から来た男とともに村を出て行ったルカは、実は国王の妾腹の子で、王に対抗するバジ一族を王位に着けないためにと男に頼まれて王都へ向かったのだった。王都への道中、セツはルカが新国王に即位したと聞く。しかし、王都で目にした王はルカとは別人だった。バジ一族の令嬢・クレアの助けで城に潜入したセツは王と対面。王位にいるルカの替え玉から、ルカは王都への道中で暴漢に襲われ、行方不明になったと聞かされる。セツは、ルカを捜す旅に出るため、王都を後にする。

主な登場人物

セツ

主人公の少女。貧しく小さな村ニオルズで生まれ育つ。活発で、何事も決してあきらめない前向きな性格。剣術の腕が立つ。

ルカ

セツの幼馴染みの少年。セツと共にニオルズで育つ。王の妾腹の子。王室からの迎えとともに王都へ向かう途中で襲われ、行方不明になる。

ルカリア王（ルカリアおう）

ルカが即位するはずだった王位にいる少年。ニオルズの大きな橋の下に住む貧しい少年だったが、ルカがニオルズから王都へ向かう旅に同行。ルカが暴漢に襲われ行方不明になった後は、彼の身代わりになり王位に即位する。

カズナ

国王の世話役。ルカをニオルズに迎えに来た。元は傭兵。ルカリア王を支え、彼が身代わりである秘密を守ろうとする。

クレア

バジ家の令嬢。旅の途中で襲われていたところをセツに救われ、親しくなる。

ドリィ・ジン

バジ家の元刺客。ベルカンの出身。ルカを捜す道中のセツと出会い、彼女とともに旅をする。

書誌情報

• 緑川ゆき 『緋色の椅子』 白泉社〈花とゆめコミックス〉、全3巻
  1. 2002年12月10日初版発行、ISBN 4-592-17298-1単行本奥付による
  2. 2004年1月10日初版発行、ISBN 4-592-17299-X
  3. 2004年9月10日初版発行、ISBN 4-592-17300-7

脚注