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職業・殺し屋。/西川秀明

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著者: 西川秀明
巻数: 全15巻

西川秀明の新刊
職業・殺し屋。の新刊

最新刊『職業・殺し屋。 15


出版社: 白泉社
シリーズ: ジェッツコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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職業・殺し屋。』(しょくぎょう・ころしや。)は、西川秀明による日本の漫画。『ヤングアニマル』および『ヤングアニマル嵐』(共に白泉社刊)で連載されている。作中では『職・殺。』(しょくころ)と略される事もある。単行本は2010年7月で15巻まで刊行。2010年2号にて一時終了した。

あらすじ

インターネットのアンダーグラウンド(通称アングラ)と呼ばれる場所に存在するホームページ「職業・殺し屋。」。そこでは依頼者から提示された依頼料を基準に最も安い値段で競り落とす(但し無料は厳禁)逆オークションと呼ばれるシステムを使い、依頼者からの殺人依頼を請けている。奴らは「大金」に興味はない。逆オークションで獲得したちっぽけな依頼料のみをもらい、殺人という快楽を求めるだけの卑しい闇の住人なのだから…。

登場人物

登場人物の年齢はいわゆるサザエさん方式ではなく、作品内時間と共に進行していると思われる。職業・殺し屋。サイトを立ち上げたのは一巻で「1年前」、最終巻で「6年前」とされている。ただしエピソードごとに視点が入れ替わるため、それぞれのエピソード時点の時間を推定するのは困難。

職業・殺し屋。

志賀了(しが りょう) / イカレた銀髪の蜘蛛(ぎんぱつのくも)
山谷設備に勤める営業担当のサラリーマン、29歳(一巻初登場時、最終巻時点推定34歳)。普段はぼけっとして頼りがいのない男として見られ、普通のSEXでは勃たない(のちに太陽の息吹によって、通常時も勃起が可能になる。しかし、アベサダ編ラストで蟷螂と小夜子にさんざん搾り取られた挙句、萎えたイチモツをムリヤリ太陽の息吹で再勃起させられるというオチに)。
仕事の際は、左目の周囲に蜘蛛の、左右の肩から手首にかけて蜘蛛の巣の入れ墨がそれぞれ浮き上がり(初期は腕を螺旋状に回っていたが、作画の手間を考慮してか、やがて直線状に)、左の額・頬・顎に傷が出現、髪は逆立ち銀色となり、実力No.1の殺し屋「イカレた銀髪の蜘蛛」として依頼対象を殺していく。そこでようやく勃つ変態。ただ、蟷螂と小夜子、犬飼満代だけは、蜘蛛の性欲を満たすことができる。主に「蜘蛛の糸」と呼ばれる、鞭のようにしなる伸縮自在の剣を使ってぶった斬る。また、腰に下げたプレートには爆風から身を守る防護シートが仕込まれている。毒の類は全て効かない。
職業・殺し屋。を立ち上げた宮内啓が最初に接触した殺し屋で、一応は悪人専門の殺し屋。巻き込んだ女の子は殺した事にして密かに助けるなど偽善臭い一面もある(これは本来、職業・殺し屋。のルールからは違反する行為だが、彼を高く評価している啓からはほぼ黙認されている)。
殺し屋として活動する理由は、嫌なことを全部忘れられるから。独身に見えるが実は過去に妻子を持っており、何かの切っ掛けでその妻子を殺してしまい、そのときの記憶を完全に封印している。しかし彼の家にある開かずの間(妻と子供の記憶を呼び起こす場所)に入ってしまうと、そのことを忘れるために蜘蛛にならず志賀のまま人殺しを行ってしまう。
鞍馬めぐみ(くらま めぐみ) / 螳螂(マンティス)
山谷設備に勤める経理担当のOL、24歳(七巻44話時点)。表向きはほわほわしていつつも仕事はきっちりこなすが本性は怖い姉ちゃん、ツンデレというよりツンエロ。職業・殺し屋。の一員となる前はあるサーカスの団員で、殺しの手段である「鎌」はこのときに習得したもの。
仕事に際する姿勢はクールそのもので、表の顔と仕事の顔とを完璧に使い分ける仕事師。主に手袋の小型鎌、髪に仕込んでいる身の丈ほどの長さの大型鎌、脚部に仕込んだナイフなどで切り刻む。
元々は対象者の死体を相手にSEXする死姦愛好家で、銀髪の蜘蛛をして「とんでもない淫乱(ニンフォマニア)」と称される女性だったが、志賀と関係を持ってからはその性癖は薄れつつある。そして本人は否定しているものの、次第に志賀の事を愛し始めている。
初登場時のキャラはクールそのものだったが、徐々にギャグキャラの要素が強くなった。歯に衣着せぬ(着せなさすぎる)毒舌と態度のせいで同性の仲間からは嫌われている(めぐみ自身も彼女らを徹底して嫌っている)。弱点は異様に重い生理痛で、この時ばかりはまともに動くこともできずにのた打ち回るほど。小夜子とは犬猿の仲だったが、「アベサダ」事件以降は仲直りしたようである。
松田小夜子(まつだ さよこ) / 卑し姫(いやしひめ)
職業・殺し屋。によって壊滅させられたカルト宗教の聖プロミネンス教団教祖、日出神太公の娘。20歳。
殺人能力は皆無だが、「太陽の息吹」と呼ばれる治癒能力を持つ。その代わり、身体の成長が能力の発現に伴って止まり、併せて視力も失っている。
自分の人生を捻じ曲げた教団を自らの依頼で壊滅させた後は宮内啓の計らいにより志賀の家で居候生活中。恋のライバル(?)であるめぐみには腹黒い一面も。またひどい低血圧のため、寝起きが物凄く悪い。一度嫌がらせでめぐみの仕事を奪ってヘルプとしてこき使おうとしたが、その一件では見事なコンビネーションを発揮し、口は悪いながらもお互い認め合うようになった。
詩織(しおり) / 死織(しおり)
普段は一般家庭の主婦。幼稚園に通う子供(男の子)が居る。家庭環境は良好で、2人目を欲しがっている。目が見えないことを良いことに、ちょくちょく志賀の家に行って小夜子で着せ替えを楽しんでいる。
惨殺(拷問)専業の殺し屋で、一応悪人専門。悪い子(=依頼対象)を殺して煮込んで料理にする(大抵の場合「人も食えない代物」になる)。だが殺人能力自体は皆無なため、ヘルプのルールで仲間の殺し屋をこき使っている。
「殺し」に目覚めたきっかけは、「悪い子」だった双子の姉を用水路に落として殺したことから。中村とは、一般的に見れば不倫関係(アナルセックスオンリー。「前」はあくまで夫のもの)。不倫については本人は必死で否定し、あくまでも「ご褒美」であることを強調している。
中村忠(なかむら ただし) / モンド
普段はとある企業に勤める会社員。27歳。
都会暮らしのストレスから不眠症に悩まされていたが、ある日偶々死織の仕事を目撃したことからこの仕事に関わることになった。
「殺し」という非日常がもたらす超絶のカタルシスによって眠りを得られる。空手が得意だというが、人を殺せるレベルではないので基本的にヘルプで仕事(内部工作等)に関わっている(自ら殺人を行う場合は相手の隙を付いて高所から突き落とす方法をとる)。なかなかの二枚目の為同僚の女性からは結構モテているが、その割には女性経験が極端に少ない。童貞喪失の相手は御犬番の件の依頼人こと立花美礼。ついでに後ろも経験済み。死織やあゆみなど職・殺の女性陣には妙に気にいられている。後に同僚と付き合う事になるがそれに関しても嫉妬されるどころか応援されている。
Mr.AA(ミスターエーエー)
どこにもない、誰でもない殺し屋。
孤児院育ちで、生まれた場所も親の存在も知らない。定住所も無く、知り合った風俗嬢の家を転々としつつ根無し草の生活を送っている。関係を持った風俗嬢の話だと、森本レオのような安らぎを感じさせる声をしているらしい。
プリペイド式携帯電話とノートパソコンとデジタルカメラとモバイルケーブルの4つは必ず携帯する。シャイなので顔が出ない(ただしシルエットの顔立ちは比較的整っている)。そのため落札者が複数出ない限り、殺しは全て自分一人で行う。
彼が請ける依頼の落札価格は常に逆オークションの限界値(後述)である1円。悪人専門の殺し屋で、仕事の際はモバイルケーブルによる絞殺からの背負い投げ(発達した背筋と、柔道家の如くガッシリした太目の筋肉質な体型をしており、ジャンプ力も人並み以上)。
殺しに目覚めたきっかけは、孤児院の先生から「人に喜ばれることをしなさい」と教えてもらったことと、その先生が実は裏で臓器密売に関わっていたことを知り、更にその犠牲者の中にいつも一緒にいた女の子がいたことを知ったため。
あゆみ
解離性同一性障害持ちの女性。主人格はあゆみで、幼い頃の虐待が元であゆみの他に3人の人格が生まれた。
一郎(いちろう)
虐待者から守ってもらう存在。男でホモ。剛胆。モンドの肛門を虐待する。
エミ
愛を求める存在。小学生。
You(ユー)
虐待者を殺す存在。最強であり最弱。一番偉い。「職業・殺し屋。」としてはYouで登録している。
Youが表に出られる時間は1時間が限度であり、1時間が過ぎると全ての人格は6時間は目覚めないため、仕事は全てヘルプを必要とする。
赤松(あかまつ)
普段は場末のバーテンダー。元々は職業・殺し屋。の反逆者「双頭の蛇」の一件で知り合った依頼人が唯一心を許せるボディーガード。
寡黙にして冷徹、女々しい事を大いに嫌い(ロシアン・コンバット編で妻に携帯がつながらないことを嘆く四条に立腹、携帯を握りつぶしてしまった事も)、だが情には脆い巨漢の男である。元はプロボクサーだったが、生活を支えるための副業中に拳を負傷して、引退を余儀なくされる。荒みきっていた所を極道の組長に拾われた。その組自体は昔気質の真っ当な組であったが、組長の娘である薫を除いて「双頭の蛇」に皆殺しにされてしまう。その事で職業・殺し屋。を逆恨みし、志賀に襲いかかって彼の腕をヘシ折ったがその場は痛み分けに終わり、宮内啓の判断で裏切り者となった「双頭の蛇」を粛清するための臨時ヘルプとして志賀を手助けする事になる。
かつては心臓に障害を抱え、負担をかけすぎたため「双頭の蛇」抹殺後に一度死にかけたが、啓と薫の交渉の結果、太陽の息吹で一命を取り留め、数度の治療で完治。その後は恩返しと言う形でヘルプ専門の殺し屋となった。
阿修羅と菩薩の姿がそれぞれ彫り刻まれたナックルガードを装備しての拳闘「修羅の左」「菩薩の右」が武器。パンチ力は世界チャンプ級でスピードでも犬淵を凌ぐ。単純なパンチ力だけならば職業・殺し屋。で最強の存在。
自らのファイトスタイルをボクシングと呼ばれることを嫌い、その都度「ボクシングじゃねぇ馬鹿野郎、拳闘だ」と言って返す。
四条誠(しじょう まこと) / 死条誠
普段は幼稚園の保父。温厚な性格だが闘いの時には凶暴さを剥き出しにする。
その真の姿は、鎌倉時代に産み出され、天皇を護るために創り出された武術「死条皇神流(しじょうこうしんりゅう)」の最終継承者。極めた力を使う機会を求めて殺し屋となる。そのため、請ける仕事は強い相手がいるかどうかで決めており、強敵を求める貪欲さは時に蜘蛛にまで向けられる。
戦いに際して感情が極限まで高ぶり、後ろ髪を留めている髪飾りが解けると髪の色が白金に変色し、一般人ですら寒気を覚えるほど凄まじい殺気を放つ。作品中でも最強クラスの戦闘力を秘めているが、非ずの村編にて蜘蛛から余裕を持ちすぎる点と精神的な弱さを指摘されている。
かつてアルバイト中に女性をかばって酔っ払いにナイフで刺されそうになり、反射的に拳を叩き込んで死亡させてしまったことがあり、逃亡の果てに行き倒れたところを通りがかった水無月響子に救われ自首。裁判で正当防衛を勝ち取る。のちに響子と結婚、就職祝いに贈られた携帯電話で「職・殺」と出会う。 
細川一二三(ほそかわ ひふみ) / 数学大好き
白泉女子大学の数学助教授。学生時代はアーチェリーをやっていた。シュリニヴァーサ・ラマヌジャンに例えられるほどの卓越した数学者で、故に同業者から疎まれ孤立。現在の大学へ飛ばされている状態。しかし本人は数学の事以外に何の興味もないのでその事はどうでもよいと思っている。同じ大学の女生徒と肉体関係を持っており、唯一の関心事としている(後に結婚)。
職業・殺し屋。となったきっかけは完全犯罪の定理を周囲に証明するためなので殺しの際は必ずヘルプの立会いを必要とする。最初の殺人では田島綾子の立会いの元、血液に化学反応して瞬時に融解する氷の矢を使い、かつての恩師を射殺した。
「必ず自らの殺しを見てもらわなくてはならない」一二三と「誰にも自らを見られたくない」Mr.AAでコンビを組んでしまったこともある。
火室魔由香(ひむろまゆか) / 炎の魔女
日本屈指の大資本家・火室コンツェルンの総帥。16歳(初登場時)。10年前に放火で両親を失い、その際に全てを焼き尽くす赤い炎に魅せられる。性格は怒りっぽく我侭。風間に対してはツンデレ気味。大富豪のため、出来るだけ安く落札する逆オークションのシステムには不満がある。仕事の際は3000度の熱に耐える耐火服を身に纏い、風間が開発する薔薇型の特殊な試薬「炎香剤」を使用する。お気に入りは赤色の「炎の魔女(フランメヘクセ)」。
屋敷を放火した犯人を追っているため、標的は放火犯のみを狙っている。
風間(かざま)
火室魔由香に使える執事。魔由香とは「真紅の絆」で結ばれており、主従関係を超えた間柄。魔由香の仕事のサポートを一手に引き受けている専属ヘルプのような存在。「炎香剤」や専用の耐火服も彼が開発した。
顔の左半分に10年前の放火で負った火傷の跡があり、薔薇が描かれた布で隠している。
田島綾子(たじま あやこ)
普段は中学校で現代国語の教師として勤める、26歳(一巻初登場時、最終巻時点推定31歳)。依頼人として助けを求めた際、オーナーの宮内啓自らが参加。自らの意志でこの道を選んだ。仕事の際は鉄パイプによる殴打を用いる。恋人関係にある啓との生活を妨げるものは何であっても許さない。啓の母親に嫉妬している等、典型的なヤンデレ。似たような恋愛観を持つせいか、死織とは気が合う。
元ネタは、作者が「まみやこまし」名義で描いていたエロ漫画のキャラクター。
野村愛(のむら あい)
12歳(最終巻時点)。啓の近所に住む少女で、6年前・弱冠6歳にして「職業・殺し屋。」のサイトと、サーバーをランダムに高速移動して寄生運営する「ゴースト・システム」を開発した天才少女(幼女)。共働きのため昼間は家にいない両親から与えられたPCがコミュニケーションの主体となったことで、喋ることをやめたデジタルネイティブ。そのため会話はチャットで行わなければならない。
ネット内のオンラインゲームで出会って以来啓に好意を抱いており、綾子を情婦と呼ぶ。彼女が職業・殺し屋。のサイトを管理運営する為の機材、電力全てを啓が賄っている。
宮内啓(みやうち けい)
「職業・殺し屋。」のオーナー、14歳(一巻初登場時、最終巻推定19歳)。宮内建設の跡取り。暴力を奮う父親から愛する母親を助けるために職業・殺し屋。を立ち上げ、最初に召還した蜘蛛と共に父親を殺した。母親は植物状態であり、日々の身体のケアは欠かせない。
田島綾子とは教師と生徒の枠を超えた愛し合う関係。ほぼ内縁の夫婦に近い状態であり、当初は必ず名前の後に「先生」を付けていたが、最近では呼び捨てにする事も多い。立場上、仕事にはあまり参加しないが、時々大きな依頼など(聖プロミネンス、御犬番、平松流など)で指示を出す事がある。普段あまり笑うことはないが、父親を殺した時と、ESS.の狂信者のモニュメントとコメントを見て大爆笑している。
殺し屋サイトを立ち上げて以降、最初はあくまで管理人と言うスタンスだったが、大仕事でオーナー特権を以って蜘蛛や螳螂をこき使う様になる。それは彼なりの「信頼の証」であり常人とは違う次元ながら豊かな人間関係を築きつつある。
セカンドクラス(仮称)
「職業・殺し屋。」のメンバーだが蜘蛛たちトップクラスほど高い能力も持たない者たち。オーナー特権による大規模な作戦では死体の処分や証拠の隠滅などのバックアップを行う。
能力は一般人レベルだが、躊躇なく人を殺せる異常者たちで彼らに言わせれば職・殺は「自分が望む時に殺人が出来る居心地の良い場所」らしい。

殺し屋候補

幸せさがしの花子さん(しあわせさがしのはなこさん)
タレ目でぽっちゃりした風体の女性。本名は不明。
とにかくドが付く程に尋常ではない不幸体質で、結婚や同棲など、長い時間を共に過ごすと必ずその相手は死んでしまうという、極め付きに曰く付きの女性(死に至る理由、事象は完全にアトランダムであり、加えて彼女自身が何かをしているわけでもないので犯罪にすらならない)。
殺し屋として登録申請をしているが、結果はどうなったのかは今のところ判っていない。最終話で再び登場し、ホームページが削除されたことを悲しんでいた。

御犬番

犬飼満代(いぬかい みちよ)
警視庁警備局公安課総務第14課の課長、役職は警視。日本警察の創設者である犬飼源八郎直系・犬養一族の五代目当主。警察を護る組織「御犬番」を率いており、女の武器を駆使して御犬番を纏め上げる。共通の敵を殺す為に志賀と組む事になって彼と関係を持つが、彼女も志賀に惹かれ始めており、小夜子に嫉妬したり、しおらしくなったりと普通の女性らしい可愛らしい一面を覗かせている。後に平松流によって四肢を切断された上に、強姦されてしまうが、小夜子の治癒能力と犬保志の治療によって、かろうじて回復に成功した。
職業・殺し屋。との対決によって主力となる犬を失い、度々職・殺と関わる事になる。
犬淵(いぬぶち)
御犬番の一員。怪力ゴリラパンチ(蜘蛛談)で警察のためにならない人物を殴り殺す。右腕を失ってからはNASA製の義手と全身装甲を装着する。最後はモンドの機転により顔の一部を露出してしまい、蜘蛛に中から輪切りにされる。
小井沼(こいぬま)
御犬番の一員。鋼剣使いで、単純な性格の美少年。いわゆるショタキャラ。それなりに健闘したのだが、蜘蛛に細切れにされた。
狛犬(こまいぬ)
御犬番の一員。蟷螂に敗れたものの、重傷を負わせた。満代からはパピーちゃんと呼ばれていたらしい。
犬保志(いぬほし)
御犬番の一員。満代の世話係で、満代のあらゆる状況に対応できるよう躾けられており、服と帽子がその状況に応じて変形する。常に客観的に物事を見ている。色々な意味でロボットのような少女。

公安

戌亥(いぬい)
犬飼一族の転覆を狙う警視庁公安課が御犬番に送り込んだスパイ。野太刀使い。長い髪を立てた青年。最後は正体を明かして姿を消す。その後はある共産主義者の抹殺指令を受けている。マンティスと対峙しても余裕の表情を崩さず、互角にあしらうほどの凄腕。

その他の関係者

海華(ハイフォア)
中国系ボディーガード兼暗殺者、海姉弟の姉。青酸カリが入っている流星錘と全身の毒による房中術での毒殺を得意とする。弟とは近親相愛の関係。
海洋(ハイヤン)
中国系ボディーガード兼暗殺者、海姉弟の弟。拳法使い。規格外のパンチ力を持つが、突然自分達を裏切った依頼者が発砲した機関銃の掃射から姉を庇い、死亡した。
山背風(やませ)
職業・殺し屋。に属していた裏切り者の老人。普段は温泉旅館の支配人。除名理由は依頼人を殺したため。蟷螂によって処分される。
立花美礼(たちばな みれい)
「御犬番」事件を経て職業・殺し屋。と関係を持った女性。
ヘルス嬢として働いているが、元は婦警で、唯一の家族だった兄もまた警察に属していた。しかし、その兄が警察内部の汚職を突き止めたため、警察組織を守る名目で「御犬番」の犬淵によって事故に見せかけて殺される。また、汚職事件の証拠を保存したディスクを兄から託されており、それゆえ彼女もまた同様に「御犬番」から狙われている。
モンドの「初めて」の相手でもある。
双頭の蛇(そうとうのへび)
過去に職業・殺し屋。に属していた双子。三日月を横にしたような細目が特徴で、「嬉しい」「悲しい」が各々の口癖。本名は不明。
「殺し」の手段は昆虫標本のそれと似た長釘による串刺しのめった刺し。人間爆弾を使う事もある。
ホモの関係にあり、幼い頃に捕まえた昆虫に注射針を刺したことに端を発して「串刺し」の快感に目覚める。
上昇志向が強く、職業・殺し屋。も裏の社会で名を売るための足がかりとしか思っていなかった。
標的以外の人間を殺した上に金品を強奪していたことが発覚し、裏切り者として赤松と蜘蛛によって処分される。
平松流(ひらまつ ながれ)
犬飼満代が繰る剣術である葵真言流の剣術師範。心優しき美剣士であったのだが、悪性の脳腫瘍に侵され正気を失い、道場内の人間を皆殺しとした上に妹である円(まどか)を強姦して逃亡。逃走過程において無差別に人を斬り殺し、粛清の為に参じた犬飼満代をも四肢切断し強姦した。腫瘍の影響で感覚が果てしなく研ぎ澄まされており、本来の実力と相乗して恐るべき剣技を繰る妖剣士と化している。蜘蛛と蟷螂をもってしても殺せなかったばかりか、蜘蛛に深手を負わせ二度までも追い詰めるほどの人を超えた鬼神の如き強さを発揮したが、妹の円を斬り殺してしまったことで正気に返り、忘我のまま蜘蛛に人として止めを刺され「妹殺し」という業を抱えながら高層ビルから身を投げた。
岩男正安(いわお まさやす)
生真面目な中年のサラリーマン。52歳。殺人家族のリーダー。家族設定は父。名前は仮名であり本名は不明。
以前、職業・殺し屋。に名を置いており、自称「プロの殺し屋」。しかしオーナーである宮内啓には顔を知られておらず、殺人ランクが低いようである。蜘蛛たちによって処分される。
岩男ヒサエ(いわお ヒサエ)
殺人家族の一人。46歳。家族設定は母。
一見優しそうに見えるが、隣人の大型犬を包丁で刺殺し、ガスバーナーで黒コゲにするなど残忍な一面を持つ。背後から綾子に首を殴打され死亡。
岩尾マサキ(いわお マサキ)
殺人家族の一人。25歳。フリーター。粗暴な性格だが仕事は真面目。家族設定は長男。背後から蜘蛛に顔を切断される。
岩尾ユキ(いわお ユキ)
殺人家族の一人。20歳。美術系の専門学校生。家族設定は妹。
猫の生首で首飾りを作ろうとするなど、悪趣味を持つ。背後から蟷螂に顔を輪切りにされる。

一般人

部長(ぶちょう)
志賀、めぐみが勤める山谷設備の上司。人間的にはいい人だが、年中会社の経費で風俗に通うことしか考えていないような頭である。
山谷設備のOL
志賀、めぐみが勤める山谷設備の同僚。何の変哲もない一般人。志賀とめぐみをくっつけようとした事も。
薫(かおる)
赤松と共に酒場を切り盛りしている。赤松からは「薫お嬢さん」と呼ばれ、慕われている。歳は大きく離れているも、赤松を愛している。もとは極道の組長の娘であり、学生時代は白眼視された腹いせに同級生に暴力を振るっていたが、赤松の強いビンタと説得で心を入れ替えた。
水無月響子(四条響子?)(みなづき きょうこ)
ホステスにして四条の妻。ラブラブで激しい夜を過ごしている。
李紅蘭(り こうらん)
ロシアン・コンバット出場選手。四条との子を身篭っている。
武部(たけべ)
自衛隊員。階級は三佐。K・Cに犯された揚句、『WELCOME THE FOOL TO MY KINGDOM!(ようこそ愚者よ我が王国へ)』と烙印される。K・Cに孕まされ堕胎した。K・Cとの戦いの後、バートの見送りの際、愛の告白(言いかけ)に対し素っ気無く事務的に別れの言葉で返しながらも、彼の祖母の好物である沢庵の缶詰を大量に渡し、「ソレがなくなったら連絡してくれ…。私が持って行ってやろう」と告げる。
バート
米陸軍特殊作戦軍グリーンベレー所属。階級は軍曹。
K・Cに部隊を壊滅させられた揚句、自慢の髭を剃られ侮辱される。雪辱を果たさんと銀髪の蜘蛛に弟子入りし、左頬に迷彩用ペイントで蜘蛛の入れ墨を描き入れてもらい「怒れる金髪の蜘蛛」を名乗る。特徴的な喋り方をする。最初は武部を嘲笑していたが、その軍人魂に触れ、尊敬に転じる。最終的には恋慕の情を抱く。

ターゲット

日出神太光(ひずがみ たいこう)
聖プロミネンス教団の教祖。56歳。小夜子の父親。太陽の息吹の力を持ち、この世の神と謳われている。本名・松田有介(まつだ ゆうすけ)。歩く事すら困難な程の肥満体型で、昔の頃の面影は全くない。
15年前までは村役所の公務員であり、四国のある山村で末期の皮膚癌の中年農婦を完治させ、しばらくして自宅を本堂とし、聖プロミネンス教団の前身である太陽の光の会を創る。人々の信仰を得て、別人のようになった彼の奇行に心身疲れ果て娘を残し妻が失踪した。そして解脱し、日出神太光と名乗るようになった。金と欲に溺れるうちに太陽の息吹の力が退化してしまい、手に豆電球をつけ太陽の息吹に見せかけている。最期、蜘蛛に両足を切断され、小夜子に「よくもありがとう」と皮肉った別れを言われ、蜘蛛に殺害された。
イワノフ・ハシミコフ
ロシアの石油王。顔の左半分に大きな火傷の跡がある。
ロシアの最下層の階級の出身との事で、幼少時は相当に酷い過去を背負っていたと推測される。裸一貫で大富豪となり、幼少時代の反動からか人間的な良識がマヒしてしまい、エゴイストと成り果ててしまう。究極のスリルを求めて「ロシアン・コンバット」を開催するに至った。
ロシアン・コンバットへの参戦を一時は拒否したアイアン・ペガサスこと天野和馬の団体を卑劣な手段で潰し、半ば強制的にロシアン・コンバットへの参戦を承諾させる。和馬はグルガとの試合で死亡し、復讐を誓った和馬の娘、メイによってロシアン・コンバットで父が得た賞金のほぼ全てを逆オークションに掛け、ターゲットにされた。
その後メイの(自白剤による)自白によって赤松と四条の正体を知るが、それもまたスリルであると感じ取ったイワノフは堂々と赤松を迎え入れ、四条vsグルガ、赤松vsイワノフの「ダブル・頂上対決」と言う面目で勝負する。しかし部下を皆殺しにされ、一時は赤松を追い詰めるもメイの捨て身の行為で立場は逆転。赤松の「菩薩の右(ストレート)」によってグルガとほぼ同じ瞬間に頭を吹き飛ばされて死亡した。なお、会場にいたセレブ達の裏工作もあったのか、彼の死は事故死として処理された。
椿井茂(つばい しげる)
58歳。不動産・観光サービス業のトップクラスで、アルカディアを始めとするリゾートホテルの数は膨大。
趣味はゴルフだが、超がつく程のド下手糞。ゴルフコンペでは椿井が優位になるよう部下が小細工していた。
とある小さな不動産会社の社長に土壇場で覆され、金と権力で会社を潰した。
沢口真理(さわぐち まり)
男のイチモツを切り取ってコレクションし、それでオナニーに耽るというイカレた女性。蟷螂曰く「平成版アベサダ」
真理自身はコレクションを「愛する男達」と称しており、また自分から愛する者を奪った「私以外の女」に対して強い憎しみを抱いている。過去に沢山の男達を「とんでもないマニアックな方法」で殺してきた経験からか、蟷螂をして「プロ並に殺しに長けてやがる」「私らと同じ闇の住人」と言わせるほどの実力者で、(視界を奪われた状態とは言え)蟷螂ですら感知出来ないくらいに完全に気配を絶つ事が出来る。しかし、小夜子による『太陽の息吹』の力で魂の波動を感じる事により位置を特定され、蟷螂に殺害された。
K・C(キング・カーネル)
顔全体に包帯を巻いた老兵。本名・ロバート・ブラウン。84歳。1924年12月26日アメリカモンタナ州生まれ。
バート軍曹ら現在のグリーンベレー隊員からは『伝説のグリーンベレー』と呼ばれている。過去、退役軍人と称して教官職を任されていた際に訓練兵125名全てを虐殺しており、その際に訓練兵の未熟さと愛国心・忠誠心の無さを嘆き、兵としての価値が無い故に殺したと上官に語っている。彼自身その忠誠心と愛国心の2つの精神で鋼鉄の肉体を維持してきており、地球上・世界中で誰よりも米国を愛し、米国のために全身全霊で戦に貢献してきた。しかし、米国はそんな彼こそを危険分子と称し排除を試みた。彼が包帯を取り去った際の顔の傷痕はその際のもの。
天然痘の類似ウイルスから発展・改良したBC兵器『HK-13』を盗み出し、それを"誓いの証"と称して「自身の愛国心の源」「我が王国の象徴」「強さの象徴」としている。その狂おしいまでの脅威の下に自身のための独立国家を築き、富士樹海の洞窟に基地を造った。基地内は空調設備に自家発電、水に食料、武器弾薬と豊富な物資がある。調達元は在日米軍基地で、たった一人で潜入し、大規模な破壊活動を行い大量の軍事物資を盗み出している。
基地には『HK-13』を小型ミサイルに搭載して発射するための機構があり、米国が核攻撃の準備を始めた事をきっかけに発動を試みるが、奮い立ったバート軍曹と武部3佐によって『HK-13』を奪還される。隙を見せた所で蜘蛛による斬撃を受け、バート軍曹によるマシンガンの乱射と、グレネードランチャーによる砲撃で爆散した。
その戦闘能力は非常に高く、日本最強の精鋭部隊26人のうち武部3佐を除く25人を壊滅させ、遥か彼方の崖上から密集した原生林の中のグリーンベレー隊を狙撃、近接戦闘においてバート軍曹を除く全てを瞬く間に殺しつくした。凄まじいまでの筋力を有しており、自身をして「重さ2tの高速重爆」と称するほどの蹴り技を繰り出せるほか、蜘蛛ですら気付かぬ間に『蜘蛛の糸』に手榴弾を二つ括りつけるなどの俊敏な動きも可能。また、第103話の扉ページにて性交中の武部3佐を勃起力のみで持ち上げている描写があり、股間の筋力も常人の域を遥かに超えている事が伺える。
神野一(じんの はじめ)
今や世界最大の検索エンジンとなった『WORLD』を創設した天才プログラマー。地球上の全てのデータ化と完全保管を目的としている。その底知れぬ情報収集欲はまさに悪食であり、過去の情報、現在の情報に留まらず、未来までも手中にしようとしており、そのために未来検索サイト『ESS・(エス)』を開発した。この『ESS・』に職業・殺し屋の抹殺予告が掲載された事により、職業・殺し屋とWORLDの全面戦争が勃発する。
実は神野一は二人おり、しかも血の繋がった兄弟。彼は通称『白神』と呼ばれる弟の方である。後述の赤神曰く「マジメで心配性(ビビリ)」との事で、職業・殺し屋に手を出す事を躊躇っていたらしい。終盤で危機的な状況に陥り、本来は封印・削除対象であった禁断の言葉「ESS・の未来」をつい検索してしまう。しかし、白神の好奇心がそうさせる事を見抜いていた野村愛により、検索を発動キーとし、WORLDおよびESS・に関する情報全てに喰らいつき、ESS・自身を含む全てを消去するという超極悪ウイルスを仕込まれていた。全てが消滅して発狂する彼の背後にMr.AAのシルエットがある事から、トドメは彼によって為されたものと思われる。
神野一(じんの ひとつ)
神野一(じんの はじめ)の実兄で、漢字表記は同一。未来検索エンジン『ESS・』の発案者であり共同開発者。通称『赤神』
ネットの大海を航海している際に出くわした『職業・殺し屋』という"本物"にそそられ、トコトン追求したくなった挙句、最終的には「職・殺に"アホ"しとーなってん」と、『ESS・』に抹殺予告を書き込んだ。「愉快い(おもろい)」から「好奇心を満たすため」というただそれだけでESS・の信者を動かし、リスク度外視の総攻撃を仕掛けてきた。なお、その際は神野一(じんのはじめ)の部下として活動しており『金城』と名乗っていた。
頭部のリーゼントの中にレーザー砲を隠し持っており、不意打ちで蜘蛛の腹部を貫くも、二度目を発射する際は発射ボタンが押されるより早く攻撃されてしまい失敗に終わる。死ぬ間際もあの世の存在や天国地獄、幽霊などに対する好奇心がそそられ、愉快だと言って笑顔のまま絶命した。

長編

基本的に一話完結か前編後編で完結するが、長編となる話も多い。

警察の犬

単行本:第24話 - 第32話(4 - 5巻) 依頼人:立花美礼 落札者:蟷螂(追加仕事) ヘルプ:蜘蛛 死織 モンド ターゲット:御犬番

依頼を受けた蟷螂はターゲット始末に向かうも御犬番の狛犬に先を越され、戦闘となり重傷を負う。会社では無断欠席をするめぐみを同僚たちが心配し、様子を見に行った志賀はめぐみのマンションに潜入する。隠れていためぐみは志賀に襲いかかるが、侵入者を志賀と認識しそのまま昏睡状態に陥る。小夜子に傷を癒してもらい、何とか一命を取り留めるめぐみ。しかし、浮かれて仕事を失敗した事を悔やむが、志賀の説教で気を取り直す。宮内啓に許可を受けた志賀は一人でヘルスにいる依頼者立花美礼と接触をするが…。

双頭の蛇

単行本:第35話 - 第40話(6巻) 依頼人:宮内啓 落札者:宮内啓からの命令(蜘蛛 赤松 薫) ヘルプ:なし ターゲット:双頭の蛇

蜘蛛は一人仕事に行きターゲットを待っていたが、赤松と薫に嵌められ襲撃される。赤松の菩薩の右で右腕を複雑骨折させられ窮地に立たされるも、赤松の心臓の発作により立場は逆転する。蟷螂と合流し、彼らの素生を聞き出す蜘蛛。薫は極道の組長である父を職業・殺し屋。のメンバーに殺害され、自身も犯されていた。今回の仕事は、職業・殺し屋。のルールを破った新顔の二人組の殺し屋、双頭の蛇の処分であり、蜘蛛は赤松と薫と共に双頭の蛇の処分へと向かう。

ロシアン・コンバット

単行本:第46話 - 第57話(7 - 9巻) 依頼人:天野メイ 落札者:死条誠 ヘルプ:赤松 ターゲット:イワノフ・ハシミコフ

ロシアの石油王イワノフ・ハシミコフが開催したロシアン・コンバット。それはそれぞれの欲望を満たすための魔の巣窟であった。そんな裏のある試合に今回の依頼者の父アイアン・ペガサスは強制的に参加させられてしまう。次々と勝ち上がっていくアイアン・ペガサスの前に、ロシアン・コンバット最強の王者グルガが姿を表す。アイアン・ペガサスは有利に立つも、グルガの怒りの前には勝てず、最期、首を噛み千切られ絶命してしまう。父の仇を討つべく、今回の依頼者天野メイは死条、赤松と共にロシアへと向かう。

妖剣士

単行本:第59話 - 第69話(9 - 10巻) 依頼人:平松円 落札者:宮内啓の特権(蜘蛛 蟷螂) ヘルプ:なし ターゲット:平松流

蜘蛛と蟷螂は職業・殺し屋。のオーナー宮内啓に呼び出された。しかし、謎の武装集団に襲われる。圧倒的な力で敵を切り刻んでいく2人。そこへ突如現れた宮内啓により戦闘を中止させられ、引き合わされたのは警察庁御犬番の犬飼満代であった。満代は、職業・殺し屋。に駒を殺害されてしまい、仕方なく職業・殺し屋。に頼み込みに来ていた。今回の依頼者平松円からの、義兄である平松流殺害の依頼である。警視庁が平松流の捜査に全力を挙げる中、4人の小学生が無残にも惨殺される事件が起こり、犯人は平松流と断定される。そして武装部隊からの連絡で満代は街外れの古い工場跡地に向かうのだが…。

異色ユニット

単行本:第70話 - 第74話(10巻) 依頼人:椿井茂に恨みを持つ56人 落札者:数学大好き ヘルプ:Mr.AA ターゲット:椿井茂

細川一二三は同じ大学の生徒であり、恋人である須山京子と共に南の島のリゾートホテルに職殺の仕事として来ていた。2週間前、大好きな数式をメモしようとしたばかりにコーヒーをキーボードに溢してしまい、誤って1円で仕事を落札してしまう。オーナーである宮内啓に問い合わせるも、変更できないと言われ仕事を引き受けることとなった。同じく落札最低額の提示したMr.AAと仕事をすることになる。しかしMr.AAはウブで人に顔を見られることを嫌っており、一二三も誰かに見られていないと殺しの数式の証明が出来ず、ここに異色のユニットが誕生してしまった…。

非ずの村

単行本:第80話 - 第89話(11 - 12巻) 依頼人:水月 落札者:蜘蛛 ヘルプ:死条誠 ターゲット:日神火

志賀と四条はある山の奥地にある非ずの村へ来ていた。そこは一種の独特の田舎のような雰囲気が漂っている村であった。その夜、夜食中に水月の姉日神火が鬼と共に非ずの村へと襲撃してきた。志賀たちは困惑するも、すぐさま戦闘態勢に入り、一網打尽に鬼を蹴散らしていく。しかし、女鬼(義田)の腹部に死条が手刀を入れた後、体内で飼っていた4匹の蛇と蝮に手を噛まれ、さらに下僕たちが吐き出した毒虫・毒蛇と共に巨人となる。志賀の攻撃により崩れ落ち、日神火も一旦手を引く。そして水月の口からこの村の真相について語られる…。

戦士の王国

単行本:第96話 - 第104話(13 - 14巻) 依頼人:東條志郎 落札者:蜘蛛 ヘルプ:なし ターゲット:K・C

ワールド

単行本:第109話 - 第117話(15巻) 依頼人:宮内啓 落札者:宮内啓からの命令(殺し屋全般) ヘルプ:なし ターゲット:神野一

職業・殺し屋。逆オークションシステム

逆オークションルール

  • 依頼人から提示された金額からスタート。通常のネットオークションのように期限内に最高値を提示した者が権利を持つシステムではなく、期限内にゼロに近い値段を提示した者のみが依頼を請けることが出来るシステム。競争入札に近い。ただし無料落札は禁止されている。例外的に、即決の落札額もある。
  • 依頼料金は落札額以外の金額は、殆どの場合依頼者もしくはその家族に返却している(独り占めをしていると思われて反乱を招くのを防ぐ為)。但し、依頼者側が自分の意思で受け取らないケースもあり、その場合はオーナーである啓が責任を持って預かっている。
  • 競り落とした殺し屋は、オークションに参加した仲間をヘルプとして手伝わせることが出来る。但しこれは必ずという訳ではなく、表の仕事の都合などでどうしてもできないときは、代理を頼むか落札者の了承があれば良い。
  • 競り落とした殺し屋及びそのヘルプはオーナーからの特例を貰った場合以外、依頼者と直接接触・面会してはならない。
  • 競り落とした殺し屋は、何があっても仕事を完了しなければならない(そのため偶然にも落札者が複数発生した場合は、落札者同士の意思や主義・主張に関係なく協力しなくてはならなくなる)。
  • 競り落とした殺し屋は、仕事完了後に写真、ビデオ映像、デジタルカメラ画像、ネットカメラ、立会人(主にヘルプ)の証言等を用いて依頼者に仕事完了の報告をする義務がある。
  • 当初「職業・殺し屋。」の人間も殺害対象にできるシステム上の不備があったが、宮内啓の同級生が嫉妬から田島綾子殺害を依頼したことがあり、システムを修正した。なお、このとき、田島綾子は殺害されず、本人が依頼者の住居に侵入した上、殺そうとまでしたが、何らの処分もされていない。依頼を落札した殺し屋が誰で、どうなったかは不明。
  • 脱会はできる。脱会そのものは本人の自由でありペナルティは殆どないが、殺し屋であった時のデータなどはそのまま残され、脱会者が依頼の妨害、ハッキングなどと言った「職業・殺し屋。」の迷惑になる行為をした場合はそのまま粛正対象になる。

禁止事項

これらを過度に破った者は裏切者として認定され、オーナー命令により抹殺対象に指定される。

  • 無料での落札
  • 依頼人から依頼料以外の金や、高額の金(「職業・殺し屋。」用に用意した数ある架空口座に振り込まれた依頼料金そのまま等)を得ること。
  • オーナー指令外での依頼人への接触。
  • 依頼者の殺害。
  • 落札後のキャンセル(いかなる理由であっても)。
  • 自殺志願者の殺害。
  • 目撃者の未処分(これは例外あり)。
  • 裏切者、粛正者以外での「職業・殺し屋。」同士の殺し合い。

解説

  • 主人公・志賀了を始めとするキャラクターの造形やネーミングなどに、過去の様々な有名創作作品などへのオマージュが窺われる。特に、「個性的な必殺技を用いる殺し屋をメインキャラに据えている」「メンバーの一人、中村忠の愛称が『モンド』」「組織に来た殺しの依頼を競りにかけ、最安値で落札した構成員が依頼を請け負うシステム」等の点から、時代劇「必殺シリーズ」(中でも、入札制度が前面に出た「新・必殺仕置人」及び「必殺仕事人V・激闘編」)の強い影響が見て取れる。
  • 寺寒須などの地名のネーミング、職業・殺し屋。でのオークションでの書き込みなどに2ちゃんねるの影響も見受けられる。
  • シリアスもしくは殺しの場面の圧倒的な画と、ギャグの場面のファンシーな画のギャップが非常に強く、シリアスマンガ・ギャグマンガの双方の観点から楽しめる作品となっている。
  • 青年誌の中では性描写に寛容とされる『ヤングアニマル』作品の中でも特に表現が激しく、成年向け漫画との違いは局部描写の有無程度に過ぎない場面も多々ある。ただし、グロ描写の激しさも別な意味で「成年向け」に近く、またキャラクターの内面描写はさらに鬼気迫るものがあり、作品全体の「実用度」は著しく低い。

外部リンク