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花田少年史/一色まこと

共有

著者: 一色まこと
巻数: 5巻

一色まことの新刊
花田少年史の新刊

最新刊『花田少年史 5


出版社: 講談社
シリーズ: アッパーズKC


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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asariyositotter RT @hihay: 「うる星やつら」 「究極超人あ~る」 「寄生獣」 「花田少年史」 「CAPETA」 #フォロワーにぜひ読んで頂きたい漫画五選 …他にも「宇宙家族カールビンソン」とか「県立地球防衛軍」とか「あずみ」とかいっぱいある。
asariyositotter RT @mizumizumizui: パトレイバー・流れ星銀・ハガレン・花田少年史・まんがサイエンス・もやしもん・聖☆おにいさん・戦国BASARA2・夏目友人帳・ワッハマン #好きな漫画10冊晒して全部被ったら結婚 被るか!Σ(゚□゚)!!

花田少年史の既刊

名前発売年月
花田少年史 1 2002-09
花田少年史 2 2002-09
花田少年史 3 2002-09
花田少年史 4 2002-09
花田少年史 5 2003-12

花田少年史』(はなだしょうねんし)は一色まことによる幽霊コメディ漫画作品、及びこれを原作とするアニメ・映画作品。

  • 原作は1995年度 第19回講談社漫画賞受賞作品。
  • アニメは東京国際アニメフェア2003 テレビ部門最優秀作品賞及び第8回アジア・テレビジョン・アワード長編アニメーション部門最優秀賞受賞作品。

概要

「ミスターマガジン」(講談社)誌上において平成5年11号から平成7年10号まで連載。最初の単行本はミスターマガジンKCより全4巻で発売され、1999年には同じく全4巻で文庫化もされた。ミスターマガジンKCレーベルの廃止後、2002年のアニメ化決定に伴いアッパーズKCより4巻同時に再出版され、また「ヤングマガジンアッパーズ」の増刊として「花田少年史総集編」(後述)が5冊発売された。この「総集編」の4にはアニメ用に描き下ろされた新作が掲載されており(発表はアニメが先)、2003年にはこの新作を収録した5巻が番外編として発売されている。さらにアッパーズKCレーベルも廃止となり、2006年には映画化に伴いモーニングKCから全5巻で再々出版されている。なお、話は4巻までで完結しているため5巻はあくまで番外編であって4巻の続きではなく、時間軸としては4巻に収録されている28話と29話の間にあたる。

1970年代作中で明示されてはいないものの、最終回描写からの逆算とあべ静江の登場より、1973年から1979年の間のいずれかの2年間である事までは推定出来る。内容を見るとカラーテレビの登場や、オート三輪などから1950年代から1960年代だと思慮されるの日本の田舎を舞台に、突然オバケ正確には人間の霊である幽霊と妖怪だが、作中では幼児語である「オバケ」もしくは「おばけ」と表記されている。が見えるようになってしまった少年花田一路を中心に起こるさまざまな珍事を描く。

「一路の元に未練を果たす為に幽霊が現れ、数話をかけてその願い事を一路が果たすことによって成仏させる」というのが物語の基本構造となっている。幽霊の未練を取り扱うため自ずと人情話が多くなっているが、真骨頂とも言える作者の得意分野であり、どの話も非常に上手にまとまり、思わずほろっとさせられる物が多い。また同じく作者の得意とする愛らしい子供の描写も健在であり、内容・絵共に心温まる作品となっている。

単行本4+1冊と比較的短い作品ではあるが、1995年度 第19回講談社漫画賞受賞、アニメ・映画化、上述の通りレーベルの廃止毎に他のレーベルからの再出版と高評価を受けており、作者の代表作となっている。

『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』の制作以前に映画化の話があったが、その際は原作者の猛反対もあり制作中止となった。新聞や雑誌によると原作者から脚本に対して主人公の少年が生き生きと描かれていないという理由で制作中止を決定したということらしい。

2002年に日本テレビでアニメ化され、様々な賞を受賞する良作となっている(後述)。また、2006年には『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』として実写映画化された(詳細は該当ページ参照)。

あらすじ

近所でも有名な腕白小僧、花田一路は悪戯を叱る母親から逃げようと道路に飛び出し、車にはねられてしまう。頭を9針縫いながらも、奇跡的に助かった一路であったが、これ以降なぜか幽霊が見え会話出来る様になってしまう。そして様々なオバケ達が生前の未練や願いを果たす為にと、自分たちと会話可能な一路の元にやって来て無理難題を押し付けられる事となった。

※以下の編分けは正式な物ではなく、本稿執筆の便宜の為に主に依頼者を元として作成したものである。

ユキ編
  • 1巻に収録
生まれながらに病弱であった為に死んだユキが、成仏する為に必要な思い出の品を取って来ることを一路に依頼する。
吉川のバアちゃん編
  • 1巻に収録
吉川のバアちゃんが朝から花田家に上がり込んでくるが、それは幽霊であった。バアちゃんは残された子犬の面倒を見る様に一路に依頼する。
ひまわり小僧編
  • 1巻に収録
川で遊ぶ一路達をじっと見つめる少年は溺れ死んだ少年であった。自分の死によって心を閉ざしてしまった母親を助ける様一路に依頼する。
ちんちんジジイ編
  • 1巻に収録
裸で現れる幽霊ちんちんジジイが、虫の知らせで死期を感じ身辺整理を始めた妻のタツに見つからない様にと、生前の浮気の証拠となる手紙を処分を依頼。
結婚編1
  • 2巻に収録
運動会の近づいた時期、壮太の母親は見合いをする。相手の男性は壮太達と同じ学校に通う市村桂の父親であった。些細な事から壮太と桂はお互いが結婚に反対していると誤解する。
おっぱい織田編
  • 2巻に収録。
勉強はまるでできない一路が、突然テストで満点を取る。これは幽霊織田が一路の体を乗っ取った為であった。織田はテストのおかげで良い思いをした代償として、童貞のまま死んだ自分の未練を果たすためにと、一路の体を使って女性の胸の谷間に顔を埋める事を依頼する。
マダム・カトリーヌ編
  • 2巻に収録
帰宅途中の一路の前に現れた怪しい占い師マダム・カトリーヌ。彼女は生前の詐欺の報いで、地獄に行きかねない状態であった。地獄行きを避けるため、自身の生前の詐欺によって道に迷っている人達に自分の代わりに道を示す事を依頼する。
結婚編2
  • 2巻に収録。
壮太の母と桂の父の結婚式当日、一路と壮太は宴会を抜け出し墓場で遊んでいた。
俵崎春彦編
  • 2,3巻に収録
生霊となって現れた春彦は一路に一日体を交換する事を依頼する。身の危険をマダム・カトリーヌに予言された一路は、その危険を避ける為にと快諾するが、交通事故で瀕死の春彦の体と交換する事こそがカトリーヌの予言した危険であった。死ぬ前に大学時代の同棲相手を一目見て未練を果たそうとした春彦であったが、そこで自分の娘の存在を知る。
天の邪鬼編
  • 3巻に収録
中学生になった徳子のクラスに一人の男子が転校して来る。しかし彼は本来は女の子として生まれてくるはずであり、天の邪鬼のいたずらによって男として生まれてしまった少年であった。この悪戯の罰として少年の体に閉じ込められていた天の邪鬼は、過去に戻って自分の悪戯を失敗させる様に一路に依頼する。
ゴンパチ編
  • 3,4巻に収録
しつけに厳しく、威厳を持った人物と評されるそろばん塾のゴンパチは、餅を喉に詰まらせ死にかけ、生霊となって一路に助けを求める。一路の懸命の救助も空しく絶命したゴンパチであったが、一路に身辺整理を頼む。一路のおかげで成仏出来るかに思えたゴンパチで、あったがなぜか成仏が出来ない。
メロン編
  • 5巻に収録の番外編
洋平との約束を破った為にクラスメートから除け者にされている一路の元に一人の女性メロンが現れる。メロンの依頼は洋平に自分との約束を思い出させる事だったが、一路が洋平を問いただしたことで余計に孤立してしまう。
蕎麦屋編
  • 5巻に収録の番外編
橋で自転車同士の事故にあった一路は、相手のおじさんに中学校にいる息子に贈り物を届ける様に依頼される。しかし息子の貴人に会ってみると、父親はすで亡くなっていた。
りん子編
  • 4巻に収録。
山向こうの親戚の家から一路の家に訪れた少女りん子は、一路のお嫁さんになるという。りんこの頼みで一路は毎晩山に通い、谷底に落ちた地蔵を運んで上げて行った。ある日、寺の和尚によって彼女が幽霊である事を知る。

登場人物

※年齢・学年等は初登場時の物。単行本の3巻で学年が1つ上がっている。

花田家

花田 一路(はなだ いちろ)
本作の主人公で、中山田小学校に通う小学3年生。クラスは2組。近所でも有名な腕白坊主。勉強は苦手ながら、駆け足・喧嘩・早食いは一番。運動神経は抜群であり、後の高校時代には1年生でありながら野球の先発投手を任されている。初登場時からずっとカラーテレビを欲しがっている。
暴れん坊で怖い物なしだが、オバケは大の苦手。しかし交通事故での臨死体験を境に、オバケが見え、会話出来る様になってしまい、オバケ達から様々な無理難題を押し付けられる事となる。またこの事故の際に頭髪を剃ってツルツル頭となるが、なぜかそれ以降頭髪が生えてこなくなる。
最終回では家業を継いで大工になり、桂と結婚して千路と百子という2人の子供の父親となっている。千路曰く「話がわかるようでわからない父親」。
花田 大路郎(はなだ だいじろう)
一路の父親で大工をしており、近所では「大工の大ちゃん」で通っている。一路曰く「話がわかるようでひとつもわからない親父」。いかにもちゃらんぽらんな親父で、酒を飲んでご機嫌になっている描写が多い。釣りが趣味らしい。子育てには比較的放任主義で説教する事もほとんどなく、一路が学校をさぼっていても大してとがめもしない。ただし叱る時には強制力があり、言う事を聞かない場合は体罰を伴う。一路と同様に、幼少時に頭がツルツルの時があった。
最終回では孫の百子を溺愛するおじいちゃんとなっている。
花田 寿枝(はなだ ひさえ)
一路の母親で主婦。一路のいたずらにいつも手を焼いている。普段は怖い母親だが、実は子供想いで涙もろい。外見はお世辞にも美人とは言えず、いかにも「お母さん」と言った風貌。織田学の採点では、100点中3点。
最終回では、一路に変わり孫の千路のいたずらに手をやいている。
花田 徳子(はなだ とくこ)
一路の姉で小学6年生。母親に似ている。デブでブスだからと一路からは「デブスマン」と呼ばれており、姉弟仲が悪く喧嘩が絶えない。格好いい男に会う度に「初恋」をしている。宝物はリカちゃん人形で、中学生になっても人形遊びをしているらしく、クリスマスプレゼントにリカちゃんのボーイフレンドのワタルくんを欲しがっていた。一路程ではないにしても勉強は苦手な模様。
最終話では独身のまま東京でOLをしている。
花田 徳路郎(はなだ とくじろう)
一路の祖父で初登場時78歳。孫の一路を溺愛し、イタズラを受けても怒ることはない。一路、大路朗同様、幼少時に頭がツルツルの時期があった。最終話では既に亡くなっており、遺影のみで登場。
花田 二路(はなだ じろ)/ ジロ
花田家の飼い犬。一路と共に行動する事が多い。名前は花田家の次男坊と言う事で名付けられた。吉川のばあさんの飼い犬、チロの仔供。吉川のバアさんが亡くなった為に一時保健所へと預けられてしまうが、バアさんに脅された一路が引取ることになった。一路がバットで破壊した白黒テレビを犬小屋としている。
最期は一路を救うためトラックにひかれて死亡。この功績を讃え、花田家の庭には「名犬ジロ」の銅像がある。この銅像に乗っていいのは、千路と百子だけ。
花田 千路(はなだ せんろ)
最終回に登場した一路と桂の息子で、父と同じ中小に通う小学3年生。子供の頃の父に負けず劣らずの腕白坊主で、いつも母の桂や祖母の寿枝の手を焼かせている。彼もまた父、と同じくハゲになり・・・。
花田 百子(はなだ ももこ)
最終回に登場した一路と桂の娘で、千路の妹。2歳。無口だが噛み付き攻撃を得意とし、百子の近くで油断しているとくっきりとした歯形が残る事になる。祖父・大路郎のアイドル。

村上・市村家

村上 壮太(むらかみ そうた)
一路とは赤ん坊の頃からの付き合いの幼馴染で、学校のクラスも一緒。一路の事を「いっちゃん」と呼ぶ。同学年ながら腕白小僧・一路の後ろについて回る弟分であり、一路が用を足すときの便所の見張り役をやらされる。
一路とは対照的に運動は苦手で大人しく弱虫で泣き虫であり、些細な事ですぐにべそをかき、クラスメートからは桂との対比から「女みたい」と言われている。後に母の再婚によって桂と兄妹となる。同学年ながら誕生日の関係で壮太が兄であるが、しっかり者の桂には頭が上がらない様子。
最終回では未婚のまま両親と同居している。気の弱さは相変わらずの様で、桂曰く「千路の子分」。
市村 桂(いちむら けい)
一路達と同じ小学校に通う同学年の少女。クラスは3組。一路からは「男女」と言われており、男勝りな性格で腕っ節も強く一路と互角に喧嘩をしている。また運動神経も良く、リレーの代表選手にも選ばれている。
看護婦をしていた母が患者と駆け落ちし、地元にいられなくなった為に小学1年の途中から引っ越して来た。普段は気丈に振るまってはいるものの、実母に捨てられた事で深く傷ついている。後に父親が壮太の母親と再婚した事によって壮太と兄妹になる。
一路とは「喧嘩する程仲がいい」関係であり、一路がりん子と仲良くしているのを見て面白くなさそうにする描写がある。最終回では一路と結婚して花田家に同居しており、3人目も妊娠している。息子の千路には手を焼きながら、しっかりと畏れられてもいる存在。なお結婚は大学生時代に千路を宿した為のできちゃった結婚で、千路曰く「なかなかの玉」。
村上 猛(むらかみ たける)
他界した壮太の父親。9歳の時に父親(壮太の祖父)を戦争で失ったが為、家族を非常に大切にしていた。大路郎曰く、「男の中の男」。壮太にとっては死後もカッコよく大好きな父であり、それ故父の気持ちを思いやり母の再婚について悩む事となる。
村上 美代子(むらかみ みよこ)
壮太の母親。夫の死後女手1つで壮太を育てた。気だてのいい働き者であり、大路郎曰く「今のと取り替えたいくらい」。優しい性格故か息子に対しては多少過保護な模様。
最終回では夫と息子との3人で暮らしている。
桂の父(市村和夫)
市村桂の父。和夫の名は映画に拠る物で原作には登場しない。薬剤師として病院に勤めている。見るからに気が弱く生真面目な人間で、娘にも良い様にあしらわれている。作中で美代子と見合いを行うが、見合い前から既にべた惚れしていた。
気の弱さは老後も変わらず、最終回では孫の千路の言いなりとなっている。
桂の母
会話の中のみの登場。看護婦をしていた夫と娘を置いて患者と一緒に逃げてしまったため、「ふしだら」であったと噂されている。
幸子(さちこ)
会話の中のみの登場。猛の妹で壮太の叔母。近くの猛の生家で生活しており、美代子の再婚の際に猛の遺品を引き取る。

近隣の住民

吉川のバアちゃん(よしかわ - )
呼び方は他に吉川のバアさん / ババアとも。88歳と言う高齢の為、年でポックリ逝ってしまう。遺された仔犬ジロの面倒を見てもらうためにと一路の元へ現れる。
チロ
吉川のバアちゃんの飼い犬。出産間近の時期に車にはねられてしまい、幽体となって一路に助けを求める。
さつきバアさん
タバコ屋のおばあさん。縁組みが趣味であり、死ぬまでに100組まとめる事を目標としている。
山崎
花田家のお隣さん。納屋は一路を懲らしめる為にと閉じ込める際に使われている。
山崎
中山田小学校の教諭で、徳子の憧れの相手。
町田
一路の担任の女性教師。悪戯ばかりで勉強のできない一路に手を焼いており、一路がテスト全教科で100点を取った際には涙を流して喜んでいる。
吉岡(よしおか)/ ブタマン
一路の同級生。ポッチャリした体系。動物好きで、家には犬や鶏などをたくさん飼っているらしい。仮面ライダーの変身ベルトを持っている。
佐久間(さくま)
千路の友達。発売されたばかりのプレイステーションを持っている。

ユキ編

ユキ
生まれつき病弱であり、ずっと病院で生活をしていた少女。病院の外壁を塗装していた清司に頼み、祭りへと連れて行ってもらうが、無理がたたり出先で倒れ17歳で死亡した。なお、一路が初めて見た幽霊でもある。
青田 清司(あおた せいじ)
塗装業の青年で、左肩には彫り物がある。後におっぱい織田にまとわりつかれ困っている一路と再会し、あべスズエを紹介している。
キヨミ
清司と同棲もしくは結婚している女性。織田に言わせると20点。

ひまわり小僧編

新(しん) / ひまわり小僧
川で溺れて死んでしまった少年。息子が死んだ事で心の病にかかってしまった母を救う為、自分の心を母へと伝える事を一路に依頼する。一路の事を呼び捨てにしているが、実は一路より一歳年下。
新の母親
名前は不明。新が死んで以来心を閉ざし、誰とも口をきかず、新が種を撒いたひまわりを大事にし続けていた。
新の父親
名前は不明。中学校の教師をしている。息子の死によって心を閉ざした妻を常に気遣い、妻を守る為であれば鬼にでもなる。

ちんちんジジイ編

柳原 歳三(やなぎはら としぞう) / ちんちんジジイ
裸が一番好きで、いつも素っ裸で一路の前に現れる老人の幽霊。死期が近い事を虫の知らせで感じ、あちらこちらの浮気相手に体ごとであいさつしてるうちにポックリと逝ってしまった。
柳原 タツ
ちんちんジジイの妻で、見るからに怖そうで実際に怖い老婆。非常に厳つく、女性とは思えないような容姿をしている。

おっぱい織田編

織田 学(おりた まなぶ)
医者の家に生まれ、物心ついたときから、目指すは東京大学理科III類(医学部医学科進学課程)ただ一つであったため、感情も欲も抑えて勉強に明け暮れ、2浪の末にやっと受かったが、そのとたんに童貞のまま、ポックリ病でポックリ逝ってしまう。没年20歳。あべ静江が好みのタイプ。
あべ スズエ
クラブ「スター」のホステス。結構な美人。名前はあべ静江から。
麻丘 まぐみ・天地 マラ・アグネス 茶わん
クラブ「スター」のホステス。名前の由来はそれぞれ当時のアイドルだった麻丘めぐみ・天地真理・アグネス・チャン。

マダム・カトリーヌ編

マダム・カトリーヌ
ひび割れが入る程の厚化粧をしたおばさんの幽霊。生前はインチキ占い師だったが、死んだとたんに霊感が冴え渡り予知能力を得る。自身の願いを叶えてもらって以降も時々一路の前に現れては不幸を予言する。
水商売の女性
名前は不明。カトリーヌの生前のインチキ占いがたまたま立て続けに当たったが為にカトリーヌに心酔しており、カトリーヌの助言なしには何も決められなくなっていた。田舎に子供がいる。
マーくん
20歳を過ぎの多浪生。家は裕福な様子。
マーくんの母
マーくんを大学に合格させる為にとカトリーヌの占いを信じていろいろと金を使った。

俵崎春彦編

俵崎 春彦(たわらざき はるひこ)
俵崎財閥の跡取り息子の青年。25歳。交通事故で危篤となった際に、どうしても学生時代の同棲相手である加奈にもう一度会いたいと言う思いから生霊となって一路の前に現れる。
加奈(かな)
学生時代の春彦と同棲していた女性。春彦と別れた後に娘の夏を出産。小料理屋の「たぬき屋」に住み込みで働き育てている。
夏(なつ)
春彦と加奈の娘。人見知りが激しく母親以外誰にも懐かない。気は強く、小学生相手だろうと一歩も引かない。
春彦の両親
共に名前は不明。息子の将来の為と、春彦と加奈を別れさせた。
たぬきやの夫婦
ともに名前は不明。加奈の親代わりであり、小料理屋の「たぬき屋」を経営しながら加奈と共に夏を育てる。
小笠原 町子
春彦が入院した丸井第一総合病院の看護婦。小児科担当であるにも拘わらず、春彦が俵崎財閥の跡取りだと言う事を知り取り入ろうとする。
タケシ
「たぬき屋」の近所に住む男の子。

天の邪鬼編

天の邪鬼(あまのじゃく)
時間を自由に行き来し、人の心の隙間入り込んで乗り移り、トラブルを起こさせる妖怪。過去に犯した悪戯により横溝の運命を変えてしまった罰として横溝の体の中へと封印されていた。
横溝 人志(よこみぞ ひとし)
東京から転校してきた徳子のクラスメイト。徳子の何十何百回目かの初恋の相手。本来は女の子として生まれてくるはずが、天の邪鬼の悪戯によって男として生まれてきてしまった少年。
チイちゃん
徳子の友達で、中学のクラスメイト。新しい男性が現れる度に徳子の初恋話に付き合わされている。
横溝の父
名前は不明。13年前の天の邪鬼のいたずらによって飲めない酒を無理矢理飲まされ、子種の仕込みが一日遅れた為に子供が男として生まれる事となった。
鉄っちゃん
横溝の父親の友人。女房に逃げられたやけ酒に横溝を付き合わせている時に天の邪鬼に操られ、飲めない酒を無理矢理飲ませた。
古本屋の奥さん
名前は不明。裸で過去に送られた一路を見つけ、服を与えた人の良いおばさん。
古本屋の主人
見るからに文学者と言った風貌の男性で、有島武郎の弟子。過去を何度も巡る一路に様々な知識を与える。

ゴンパチ編

合田 優太郎(ごうだ ゆうたろう) / ゴンパチ
通称「ゴンパチ」。そろばんだけではなく躾もきちんとしてくれると評判の「合田そろばん塾」を営む老人。非常に厳しく、いたずらやら遅刻をしようものなら拳骨で「ゴン」と殴り、指で「パチン」と頭を弾く事から「ゴンパチ」と呼ばれている。
かつて中山田小学校に赴任してから校長まで勤め上げた人物で、近隣には大路郎をはじめ多くの教え子がいる。その当時から厳しさゆえに怖れられる存在である。大の甘党。
花さん(はなさん)
若き日のゴンパチと相思相愛だった女性。16歳の時にゴンパチの家の分家の男と意に沿わない結婚をさせられる。ゴンパチとの駆け落ちを決意していたが、約束の日ゴンパチは現れなかった。

メロン編

メロン
若い女性のオバケ。洋平に去年の夏に自分とした約束を思い出させる様に一路に依頼する。
斉藤 洋平(さいとう ようへい)
一路と同じクラスのガキ大将。父親の影響で「男気」、「男の友情」、「約束」というような事柄を重要視する。愛読書は「走れメロス」。「男の約束」を破った一路に激怒し大喧嘩する。
倫子が学校に現れた際に好意を持ったようで、一路が倫子と結婚すると言う話を聞いて猛烈に反対した。

蕎麦屋編

中嶋 貴人(なかじま たかひと)
徳子と同学年の少年で、いつも図書室にこもって読書をしている事から皆からは「本屋」と呼ばれている。暗く人を寄せ付けない雰囲気の持ち主。元は読書と野球が好きな明るい少年だった。
貴人の父
名前は不明。貧しい蕎麦屋の主で性格は温厚。子供の頃から丁稚奉公に出ていたため野球のルールも知らずキャッチボールもしたことがない。一年前のクリスマスの日、事故で帰らぬ人になる。

りん子編

倫子(のりこ) / りん子
正しくは「のりこ」だが漢字から「りんこ」と呼ばれる。縁切山の向こうからやって来た親戚の少女として突如花田家に入り込む。一路に恋をし、お嫁さんになると宣言するが、実はオバケである。
なまぐそ坊主(-ぼうず)
本名は不明。縁切山にある縁切り寺の住職で一路からは「まぐそ坊主」とあだ名される。作中一路以外に唯一霊能力がある生身の人間で、倫子を幽霊と見抜いて一路を助けようとする。
ヨウカン
なまぐそ坊主の飼い犬で、名前の由来は犬のくせに羊羹が好物である事から。動物の勘からか倫子が幽霊である事を見抜き襲いかかる。

主な舞台

花田家
田舎らしく大きめの家で2階建て。便所が別建てになっている。ジロの死後庭に墓が建てられさらに後には「名犬ジロ」の石像が建てられた。
村上家
近所の壮太の家。市村の家が狭かった為、母の再婚後には桂と父親が引っ越して来ている。
中山田小学校
花田家の子供が代々通っている小学校で通称「中小」。ゴンパチが新任教師として赴任し、そのまま校長までを勤め上げた学校でもある。
山の上中学校
途中より徳子が通う中学校。
末吉総合病院
ユキが入院していた病院で、一路も度々世話になっている。
隣町保健所
ジロが預けられた保健所。
丸井第一総合病院
俵崎春彦が入院していた病院。
たぬきや
加奈が住み込みで働いている小料理屋。
縁切山
かつて山向こうに貧村があり、町へと売られて行く子供が親との縁を切り山を越えて売られて行く事から縁切山と呼ばれる様になり、麓にある山寺も縁切寺と呼ばれる様になった。倫子とその母親を祭った母子地蔵があり、一路と倫子が出会った場所でもある。
縁切山向こうの村
倫子が生まれ育った村。全体的に貧しい故に男子は働き手、跡取りとして家に残されるが女子は町へと売られていく事が多かった。その後は地震等で地盤などが不安定な状態になっており、立ち入り禁止区域とされている。
町野スポーツ店
貴人の父がグローブを買った店。

総集編

2002年のアニメ化に伴い、当時一色が『ピアノの森』を連載していた「ヤングマガジンアッパーズ (YMA) 」の増刊として「花田少年史総集編」が全5冊刊行された。『花田少年史』全話に加え、アニメオリジナルとなっていた話が漫画として新たに描き下ろされた他、『ピアノの森』初期と単行本未収録となっている短編が掲載された。なお描き下ろしの話は時系列に合わせて28話と29話の間で掲載された。

収録作品

  • 花田少年史 総集編 1(「YMA」 2003年6月1日増刊号)
    • 花田少年史(1巻収録分)
    • 将ちゃん -ガキの頃から- (「ビッグコミックスピリッツ」1990年10月29日号初出)
    • ピアノの森(1 - 3話)
  • 花田少年史 総集編 2(「YMA」 2003年7月2日増刊号)
    • 花田少年史(2巻収録分)
    • 駒子 -ガキの頃から- 前・後編(「ミスターマガジン」1995年No14、15初出)
    • ピアノの森(4、5話)
  • 花田少年史 総集編 3(「YMA」 2003年8月1日増刊号)
    • 花田少年史(3巻収録分 + 第28話(4巻第1話))
    • 野郎なんかにゃわかるまい! (ビッグコミックスピリッツ増刊「スピリッツ21」1993年5/6号初出)
    • ピアノの森(6、7話)
  • 花田少年史 総集編 4(「YMA」 2003年12月1日増刊号)
    • 花田少年史(5巻収録分(描き下ろし))
    • ピアノの森(8、9話)
  • 花田少年史 総集編 5(「YMA」 2004年1月1日増刊号)
    • 花田少年史(第28話を除く4巻収録分)
    • ピアノの森

アニメ

  • 2002年に日本テレビにおいて全25話で原作に忠実なテレビアニメ化が行われた。ただし18話 - 21話はアニメ用に描き下ろされたオリジナルストーリーであり、これらは後に漫画化された。
  • 深夜枠の放送であったにも拘わらず、ノスタルジックな雰囲気、笑いあり涙ありのストーリーが老若男女幅広い年齢層の支持を呼び、またアジアをはじめ世界的にも高い評価を得、東京国際アニメフェア2003 テレビ部門最優秀作品賞、第8回アジアン・テレビジョン・アワード (w:en:Asian Television Awards) 長編アニメーション部門最優秀賞を受賞した。

声優・声の出演

  • 一路:くまいもとこ
  • 大路郎:矢尾一樹
  • 寿枝:田中真弓
  • 徳路郎:野沢那智
  • 徳子:竹内順子
  • 壮太:桑島法子
  • ジロ/洋平/マダム・カトリーヌ/さつきバアさん:松本梨香
  • 桂/夏:雪乃五月
  • ユキ:久川綾
  • 清司:小山力也
  • 吉川のバアちゃん:定岡小百合
  • 新:伊倉一恵
  • 新の母:皆口裕子
  • 新の父:家中宏
  • ちんちんジジイ:永井一郎
  • 柳原タツ:青木和代
  • 壮太の母:野沢由香里
  • 桂の父:龍田直樹
  • 壮太の父:井上倫宏
  • 織田:真殿光昭
  • 春彦:山口勝平
  • 加奈:小林沙苗
  • 横溝:緒方恵美
  • 天の邪鬼:喜安浩平
  • ゴンパチ:堀勝之祐
  • 花さん:大原さやか
  • メロン:金月真美
  • 中嶋貴人:高山みなみ
  • 貴人の父:田中秀幸
  • 倫子:かないみか

スタッフ

  • 原作 - 一色まこと(講談社 アッパーズKCDX)
  • 監督 - 小島正幸
  • キャラクターデザイン・総作画監督 - 兼森義則
  • プロップデザイン - 清水洋
  • 美術監督 - 池田祐二
  • 色彩設計 - 鎌田千賀子
  • 撮影監督 - 滝澤竜
  • 音楽 - 平野義久
  • 音響監督 - 本田保則
  • プロデューサー - 山下洋、田村学、丸山正雄
  • アニメーションプロデューサー - 吉本聡
  • アニメーション制作 - マッドハウス
  • 製作著作 - 日本テレビ、バップ

主題歌

オープニングテーマ「The One」
歌 - Backstreet Boys
エンディングテーマ「Drowning」
歌 - Backstreet Boys

各話リスト

話数サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督
1はじまりはじまり米村正二小島正幸中村賢太郎ふくだのりゆき
2ユキおばけの願い金春智子平田敏夫中村亮介君塚勝教
3花田ジロ田中敦子滝口禎一
4ひまわりの咲く家野口寛明
5ちんちんジジイ望月武高橋敦史根岸宏樹川口博史
6桂ちゃん金春智子島崎奈々子ふくだのりゆき
7ハムカツ小島正幸君塚勝教
8おっぱいに泣く藤田伸三増田敏彦蘇武裕子
9マダム・カトリーヌ高屋敷英夫友永和秀宮本佐和子
10家族金春智子高橋敦史中村亮介兼森義則
11人生最大の危機高屋敷英夫田中敦子蘇武裕子
12大切なもの志村錠児根岸宏樹川口博史
1313年目の相棒望月武中村賢太郎君塚勝教
14天の邪鬼島崎奈々子ふくだのりゆき
15ゴンパチ藤田伸三友永和秀宮本佐和子
16花さん蘇武裕子
17おばけ桜の下で増田敏彦田中敦子宮本佐和子
18約束望月武小島正幸中村亮介君塚勝教
19走れメロンおおそ独犬島崎奈々子ふくだのりゆき
20クリスマスプレゼント金春智子兼森義則中村亮介兼森義則
21雪降る夜に清水洋清水洋
22りん子望月智充友永和秀馬場健
23夜のおつとめ青山浩行小山田桂子野口寛明
24母子地蔵島崎奈々子ふくだのりゆき
25かたくりの花小島正幸君塚勝教

放送局

日本テレビ【製作局】火曜 24:50 -2002年10月1日 - 2003年3月25日再放送 2004/4/9-7/30 金16:00→8/6-10/8 金10:30
ミヤギテレビ火曜 24:50 -2002年10月8日 - 2003年3月25日1週遅れ→1月から同時ネット
*再放送 2006/7/24-8/16 月-水9:55-10:50
BS日テレ日曜 7:30 -2003年4月6日 - 9月BS、6ヶ月遅れ
中京テレビ月曜 25:38 -2003年4月7日 - 2003年9月22日6ヶ月遅れ
福岡放送月曜 25:33 -
山形放送月曜 25:23 -2003年10月 - 2004年3月1年遅れ
山口放送火曜 24:50 -2004年10月 - 2005年3月2年遅れ
広島テレビ火曜 24:50 -2006年7月4日 - 12月19日4年遅れ
よみうりテレビ月曜 26:42 -
(MONDAY PARK第3部)
2006年7月24日 - 8月28日1,2,3,6,7,10話のみ放送
福井放送水曜 15:30 - 2008年10月29日 -2009年3月18日6年遅れ

  • ミヤギテレビ(再放送)、広島テレビ、よみうりテレビの放送は映画化に伴うものである。いずれの局も実写映画の製作委員会に名を連ねている。
  • 福井放送では、『古代王者 恐竜キング Dキッズ・アドベンチャー』(メ〜テレ製作)の後番として放送された。また、本放送扱いとしては(2009年春の改編時点で)地上波で唯一、深夜以外の時間帯(全日帯)に放送されている。

ビデオ・DVD・VCD

日本では2003年に全9巻でビデオ・DVD化され販売。2006年にはDVD BOXも発売されている。

また、台湾では2006年に中国語吹き替え版と台湾語吹き替え版の正規品DVD(リージョン3)及びVCDが発売されている。

映画

2006年8月19日に全国松竹系にて『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』のタイトルで公開。広島県竹原市忠海でロケが行われた。

関連項目

  • 日本テレビ系アニメ
  • 深夜アニメ一覧
原作者の他作品
  • はなったれBoogie
  • 出直しといで!
  • ハッスル
  • 魚人荘から愛をこめて
  • ピアノの森

外部リンク

zh-min-nan:Hoa-Tiân Siàu-liân Sú