虹色仮面/高口里純

『虹色仮面』（にじいろかめん）は、高口里純によるコスメティック推理漫画作品である。

概要

「FEEL YOUNG」（祥伝社）において1998年4月号から2001年1月号まで連載された。フィールコミックス（祥伝社）より全7巻刊行されている。

あらすじ

FILE1 消えた女

依頼主は、7年前失踪した姉から電話を受けた妹。妹が姉のいるはずの場所へ行っても姉はいなかった。姉から連絡のあった場所は高級マンションの一室。ベガはその高級マンションで妙な少年と出会う。

FILE2 奇妙な忘れ物

OLから婚約者の浮気調査を依頼され、婚約者の部屋で見つけた化粧品が送られてくる。

FILE3 黄金の睫

人気女優、星崎香莉奈の睫が本物かどうかとの調査の依頼を受ける。

FILE4 指先の軌跡

奥山夕羽子から、交通事故で意識の戻らない女性入院患者の件で依頼を受ける。その患者は意識を失う直前、「わたしの赤ちゃん」と言っていた。

FILE5 捕われの口唇

ベガは8年ぶりに会った幼なじみ、棟方かれんから、ある女性のバッグの中身を調べて欲しいと依頼される。

FILE6 香り高き男

「クラブ華」で空也が自社ビルのエレベーターで不思議な香りがしていたと話す。数日後、空也が自社ビルで発砲され、空也を庇った真留寿が重体となる。

FILE7 不自然な表情

虹がホステスの同僚から不幸を呼ぶといわくつきのコンパクトをもらう。すると銀河探偵社のオフィスで死体が見付かった。その死体はベガが素行調査を終えたばかりの高校生だった。

FILE8 敏感肌のフェミニスト

空也にアレルギーがおきたので、真留寿からアレルギーの原因の調査を依頼される。

FILE9 皮膚下のささやき

FILE10 わたしのカルテ

FILE11 ボクの美しい人だから

FILE12 赤い化粧水

FILE13 エロティック・ゲーム

登場人物

織姫 ベガ（おりひめ -）

女。25歳。172cm。本名、天川織姫（てんかわ おりひめ）。銀河探偵社所長（社員は本人一人）。接触アレルギーで人に触れるとジンマシンが出る体質の為、依頼と調査報告は全て電子メールで行う。しかし虹と空也にだけはアレルギーが出ない。いつもすっぴんで、一見男に見える風貌をしている。世間知らずであまり常識が無い。元社長令嬢。理想の男性像は名探偵フィリップ・マーロウ。

江連 虹（えづれ こう）

男。17歳。女装してホステスをする二重生活を送る。銀座の一流クラブ「クラブ華」のNo.1ホステス。源氏名「ナナコ」。以前は事故で昏睡状態となり三年間入院していた。16歳以前の記憶が無い。生まれてからほとんど口をきいていないので女のような声を出せる。化粧、スキンケア、ネイルケア、エステティック、香水に関して物凄く詳しい。普段と女装した時とでは別の人物を好きになることになる。

鹿内 空也（しかうち くうや）

男。30歳前後。鹿内コンツェルン総帥。ベガの元婚約者で、今でもベガに恋している。「クラブ華」の常連で、ナナコ指名が多い。メンズトワレはドルチェ・ガッバーナのプールオム。

天川 真留寿（てんかわ まるす）

男。25歳。ベガの双子の兄。空也の筆頭秘書で、空也と始終共にいる。「クラブ華」で空也と共に「ナナコ」と同席する事が多い。メンズトワレはアルマーニのプールオム、ウッディノート。

スピカレディ

ベガに保険に入ってもらおうと、銀河探偵社に頻繁に訪れる保険会社（スピカ生命）の勧誘員。

奥山 夕羽子（おくやま ゆうこ）

虹を看護していた看護師。二年前、虹が意識を取り戻すきっかけを作った。虹が家出しているので保証人になっている。

伊武（いぶ）

女。185cm。警視庁捜査一課の警部。香水はレール・デュ・タンの金木犀の香り。

ラ・グランダム

祥伝社発行の「FEEL YOUNG」に2001年7月号から2002年1月号まで隔月連載された。コミックスは同社のフィールコミックスより全1巻刊行されている。

天川真留寿と鹿内空也との出会い、二人の大学時代が描かれる。

関連作品

少年濡れやすく恋成りがたし

伊武、蓮華、西宮は、この作品の主要登場人物である。

渋谷で会いましょう

主人公の新興ヤクザの組長、亜久里の事務所「ギャラクシー企画」の外観、内装と、「銀河探偵社」のそれがほとんど同じである。2007年3月、双葉社より文庫版が発売されている。

関連項目

• 化粧品
• 基礎化粧品
• ジェンダーフリー