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賭ケグルイ妄/河本ほむら

共有

著者: 河本ほむら
巻数: 全4巻

河本ほむらの新刊
賭ケグルイ妄の新刊

最新刊『賭ケグルイ妄 4



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

baohcool 賭ケグルイ妄のコミックPR用セリフ差し替え漫画最高だったので、またやってほしい。「買わねークズに用はねー」で吹いて「マ○ガワンでも読んでろ」で笑いが止まらなくなって「買わなかったら頃すからな」でしんだ。問題発言のオンパレードだけど、妄ちゃん普段からほぼ問題発言しかしてないからな…

賭ケグルイ妄の既刊

名前発売年月
賭ケグルイ妄 1 2017-07
賭ケグルイ妄 2 2018-01
賭ケグルイ妄 3 2018-08
賭ケグルイ妄 4 2020-06

賭ケグルイ』(かケグルイ)は、河本ほむら原作・尚村透作画による日本の漫画作品。それを原作とした各種作品群についても、本記事で解説する。

概要

『月刊ガンガンJOKER』(スクウェア・エニックス)にて2014年4月号から連載中。サブタイトルは「○女」及び「○女たち」。2017年11月時点で、シリーズ単行本の累計発行部数は370万部を突破している

独自の階級制度が採用された富裕層の生徒が通う名門学園で繰り広げられる学園ギャンブルストーリーであり、原作担当の河本が新都社に投稿していた『ドミニウム〜極色少女賭博伝〜』が原型となっている。

第2回次にくるマンガ大賞コミックス部門では、第3位を記録している。

スピンオフ作品

賭ケグルイ双(かケグルイツイン)
『月刊ガンガンJOKER』2015年10月号から連載中。作画は斎木桂。
賭ケグルイ(仮)(かケグルイカッコカリ)
『月刊ガンガンJOKER』2017年1月号、『マンガUP!』2016年12月1日から連載中。作画は川村拓。
賭ケグルイ妄(かケグルイミダリ)
『マンガUP!』2017年2月21日から連載中。作画は柊裕一。

ストーリー

創立122年を迎える名門校、私立百花王学園は、上流階級・政財界の子女が数多く通う名門校、圧倒的なギャンブルの腕を持つという生徒会長・桃喰綺羅莉のもと、生徒同士のギャンブルによる階級制度によって支配されていた。そこに、蛇喰夢子という少女が転校してくる。蛇喰夢子はおっとりした才媛に見えるが、実は生粋のギャンブル狂・賭ケグルイであった。

転校早々、2年華組を仕切っている級友・早乙女芽亜里に挑まれた夢子は、「投票ジャンケン」で120万円の借金を背負わせられるものの、芽亜里のイカサマを見抜いて勝利し、彼女に880万円の借金を背負わせる。「ポチ」の呼称で「家畜」扱いされている級友・鈴井涼太から芽亜里のイカサマに加担していたことを謝罪された夢子は、涼太に100万円を渡して「家畜」から脱却させる。

翌日、実家が大手トイメーカーの1年生・皇伊月に挑まれた夢子は、「ダブル神経衰弱」で2000万円の負けを喫してしまう。再戦を申し込む夢子に伊月は生爪を賭けるように告げ、2戦目が始まる。しかし、すでに夢子は伊月のイカサマを見抜いており、圧勝する。イカサマは実家の信用を失墜しかねない旨を挙げ、生爪を賭けての3戦目を強要する夢子に、伊月は泣きながら敗北を認める。

1週間後、夢子は伝統文化研究会の見学に出向く。丁度その時、「家畜」となった芽亜里が生徒会役員兼伝統文化研究会会長である西洞院百合子と「公式戦」を行っていた。しかし芽亜里は最終的に4960万円の大敗を喫する。その後百合子は夢子にオリジナルギャンブル「生か死か」での勝負を申し込み、夢子は快く承諾する。

夢子は百合子のイカサマに気づいた上で、百合子を追い詰める。しかしその時、生徒会長である綺羅莉たちが試合に介入する。夢子は綺羅莉が事前に仕込んでいたイカサマに嵌り、敗北。3億1000万円という巨額の借金を背負い、「家畜」となる。

債務整理大集会編
夢子と芽亜里は借金返済のため、生徒会主催の債務整理大集会に満を持して参加。
生徒会による組合せの結果、2人は2年椿組の木渡潤蕾奈々美と共に、ギャンブル「2枚インディアンポーカー」で対決する事となる。
芽亜里は生徒会が指定したルールの穴を上手く利用し、夢子と協力して木渡を罠に嵌め大勝。現金2億6000万円を入手し、「借金つけかえ」のルールによって1000万円に減った借金を全額返済する(なお、残りの2億5000万円は「夢子に借りを作りたくない」という理由で夢子に全額譲渡した)。
生志摩妄編
債務整理大集会を終えなお「家畜」となっている夢子は、かねてから熱望していた綺羅莉とのギャンブルを行うため、綺羅莉に「公式戦」を申し込みに向かう。しかしその道中、生徒会役員で美化委員長の生志摩妄に鈴井と共に監禁され、ギャンブル「ESPゲーム」を申し込まれる。
夢子は「ゲームは最大3セットまで」「鈴井をディーラーとする」「敗者は勝者に10億円支払う」という条件を課した上で、勝負を承諾する。
しかし妄は「わざと負けて夢子に殺される」ことを自らの勝利条件として勝負していた。だが夢子はこの妄の思惑を即座に見破り、「撃たず撃たれず」の引き分けに勝負を持ち込んだ。さらに妄を「ただの死にたがり」と称し、軽蔑の眼差しを向けた。
一方で芽亜里は債務整理大集会での戦績を綺羅莉に買われ、生徒会役員になるよう勧誘される。しかし芽亜里は、綺羅莉の「家畜」に対する考え方を聞き憤慨。綺羅莉の誘いを丁重に断った。
生徒会役員3連戦編
生徒会は、夢子によって生徒会の権威が揺らぐ事を危惧し、緊張を高めていた。そんな中、役員の1人でアイドルとしての活動もしている夢見弖ユメミが生徒会を代表して夢子と勝負することを決意。夢子に「一流アイドル決定戦 バトっていいとも!」という企画で共演を依頼する。夢子は承諾するが、夢子が敗れた場合「人生計画表」の内容を「ユメミとユニットを組んでアイドルデビューする」というものに変更、という人生を賭けた勝負であった。ユメミは勝利への確信を持っていたが、手違いと悪運が重なったことで敗北する。
企画終了後、夢子は観客に「何者かがユメミが破ったファンレターを自分に送り付けユメミを陥れようとした」という事実を告白。ユメミはその犯人が生徒会会計の豆生田楓だと断言。釈明の為に壇上に呼ばれた豆生田は自分は犯人ではないと主張(真犯人は豆生田である)。同時に自分が次期生徒会長の座を狙っていることを告白した。夢子は「ギャンブルで勝った者が正義」という学園の流儀のもと豆生田にギャンブルを要求。豆生田は断るが、夢子が「公式戦」の権利を行使した為、必然的にギャンブル「選択ポーカー」による勝負が成立した。この際、生徒会副会長がディーラーに立候補した(実際は変装した綺羅莉であった)。
資金力では豆生田が圧倒的に上回っていたため、夢子のチップはすぐに尽きる。だが皇伊月の協力を仰ぎゲームを続行。最終的に豆生田は皇を舐めていた事が災いし敗北。夢子は現金30億円と豆生田の人生の決定権を手にする。
生徒会役員の2連敗を目の当たりにした生徒会書記の五十嵐清華は、対決が終了し観客が撤収した直後、夢子を「疫病神」と称し大声で非難をし始めた。また、自分が忠誠を誓う綺羅莉が夢子と楽しそうに会話する様子を見て耐え難き屈辱を抱く。覚悟を決めた清華は夢子にギャンブルを申し込む。
2人のやり取りを楽しげに見ていた綺羅莉は2人にギャンブル「扉の塔」を提案する。
清華は自らの勇気と才能を信じ優勢でゲームを進めたが、夢子が塔の仕組みを理解しショートカットを行ったことで敗北。しかし綺羅莉は清華の「合理的さ」を買い、清華に自分の秘書になるよう推薦した。
生徒会長選挙編
夢子が生徒会役員に3連勝した翌日、綺羅莉は生徒会を解散し、生徒会長選挙の実施を宣言(この選挙は投票制ではなく、ギャンブルによって票をやり取りし、30日間の間で最も多くの票を獲得した者が生徒会長となる、というもの)。同時にこの選挙で、綺羅莉が籍を置く桃喰家を本家とする百喰一族の跡目争いを行うことを告げた。
夢子は借金を全額返済し「家畜」を返上した。生徒会長選挙では綺羅莉とのギャンブルに票を賭けたいと望んだ。そんな中、百喰一族の1人蟲喰恵利美が夢子にギャンブル「指切りギロチン」での勝負を要求。夢子は了承し、さらに賭場に偶然居合わせた妄も加え、3人での勝負が成立した。最終的な勝者は夢子1人で、夢子は2票獲得。
続いて夢子は百喰一族の陰喰三欲陽喰三理との対戦が組まれる。本人の希望により鈴井も参加。しかし中盤で、三欲が仕込んでいた毒により夢子が体調を崩す。事情を聞いた芽亜里が駆けつけ、夢子に代わって参戦。芽亜里はギャンブルの裏の性質に即座に気づき勝利。三欲が敗北を三理に押し付け多額の借金を負わせた為、三理は選挙戦に事実上敗退。

登場人物

賭ケグルイ

主要人物

蛇喰 夢子(じゃばみ ゆめこ)
声 - 能登麻美子(テレビCM)2015年12月SEコミックスPV - YouTube、早見沙織(テレビアニメ) / 演 - 浜辺美波(テレビドラマ)
本作の主人公。私立百花王学園生徒、2年華組、蛇喰家代表。
素性不明の転校生。黒髪ロングの姫カットと巨乳が特徴的な美少女。左手の親指に指輪をはめている。
普段はお淑やかな振る舞い誰に対しても丁寧語を用いているが、まれに子供じみた口調になることもある(例:怖気づいて勝負を降りた皇伊月に対し、「なんだ、つまんないの」と口にするなど)。をしているが、その実態は「リスクを負う極限のギャンブル」を異常なまでに好む、破滅的思考の狂ったギャンブル中毒者。
生徒会による身辺調査によると、両親はすでに他界している。大学病院に入院している姉がおり、その入院費は全額夢子が負担しているらしいが、資金の出所は不明。ただし、学園に持ち込んだ資金は、早乙女芽亜里との初戦で見せた1千万円だけの模様。
物腰柔らかで丁寧語を用いるが、含みのある嫌みな言い方をするため、相手の顰蹙を買うこともしばしば。ただし、その多くは相手の思考を混乱させるための策であり、本人も自覚している。
常人離れした博才を持ち、相手のイカサマや策略を瞬時に見抜く洞察力、ほんの些細なことも覚えておく記憶力、言葉巧みに相手を意のままに誘導する交渉術など、卓越した能力を遺憾なく発揮する天性のギャンブラー。手先も器用でサイコロの出目を操作する技術を有するが、運動神経が鈍く体力もないという弱点がある。『賭ケグルイ(仮)』では、ワサビが大量に入った寿司を顔色一つ変えずに完食する様子も描かれた。
勝負事には冷徹な面を覗かせるが、ギャンブルの「敗者は失うが、勝者は得るルール上の公平さ」を神聖視しており、自他に対する敗者ペナルティもこだわるという徹底主義者。一方で、「弱った相手にわずかの希望を与え、更なる絶望を叩き込む」といったやり口をする人間には嫌悪を抱き、また目先の快楽でルール無視やゲームをぶち壊す妄は特に嫌悪している。
転校早々、その容姿からクラスで人気を勝ち取り、芽亜里から「投票ジャンケン」勝負を挑まれ返り討ちにした。その後西洞院に勝負を挑むが、生徒会によるイカサマで敗れ3億1千万円という莫大な借金を負ってしまう。しかし、その状況さえも「トップクラスのギャンブラーである生徒会役員に挑む権利」と考え、芽亜里から受け取った大金を返済に使わないでいる(返却可能なレベルになると、「人生計画表」〈後述〉ではなく取り立てになってしまうため)。その後、生徒会長の桃喰綺羅莉に使うと思われていたその権利を、ギャンブルの舞台に上がろうとしない豆生田楓に対して使い、勝利。30億円以上もの大金を入手する(ついでに「豆生田楓の人生」も得ているが、彼の進退は伊月に委ねた)。
友人関係にある鈴井涼太や芽亜里に対し、密着気味なスキンシップを取ることが多々ある。特に芽亜里の場合は、キスをしようとして全力で拒まれている。また、鈴井に対しても無関心ではなく、妄に関係が「信頼」ではなく「依存」と指摘された帰りに彼の真意を伺う行為に及んだり、夢見弖ユメミに手を握られデレデレしている様子を見た際、笑顔ながら嫉妬の入り混じった黒い雰囲気を放っていた。
生徒会長選挙において、涼太に桃喰綺羅莉と同じ百喰一族に籍を置く者と告白した。
早乙女 芽亜里(さおとめ めあり)
声 - 田中美海 / 演 - 森川葵(テレビドラマ)
番外編『賭ケグルイ双』の主人公。私立百花王学園生徒、2年華組。誕生日は3月8日【賭ケグルイ】3月8日は芽亜里の誕生日★抽選でTシャツをプレゼント! - ガンガンJOKERおまけ
金髪ツインテールが特徴的な美少女。可憐な容姿とは裏腹に頭の回転が速く、ゲームの本質を把握する能力に長けるなど、総合的なスペックは高い。
高飛車な性格で強い反骨心を持ち、時に利に逆らってでも自分の未来を掴み取る姿勢を見せるなど、内に秘めた向上心は熱い。普段は年頃の女子高生らしい口調を用いているが、勝負時や激昂した際などは荒らげた口調に変わる。
冒頭で鈴井涼太に500万円の借金を負わせ、「家畜」に落とした張本人(ただし、涼太は「家畜」としては最上位となる下位100位)。蛇喰夢子が転校してくるまでクラスのトップに君臨していたが、「投票ジャンケン」で彼女に敗北したことにより、「家畜・ミケ」に陥落して自分もいじめにあうようになる。その後、自らの地位とプライドを取り戻すため西洞院百合子に「公式戦」を挑むが、イカサマを見抜けず再度敗北する。
満を持して臨んだ債務整理大集会では、夢子とタッグを組んで大勝。積み重なった借金と「家畜」の地位を返上し、その手腕を桃喰綺羅莉に買われて生徒会に勧誘される。しかし、かつて自分もそうであった「家畜」に対する考えを聞き、丁重に断る。スピンオフ「賭ケグルイ(仮)」では、無効となった「人生計画表」に「3億円拾う」「巨乳になる」などと好き放題を書いた後に黄泉月るなに返却する様子がおかしく描かれた。
当初は自分を苦境に追い込んだ夢子に対し、拒否気味の反応を示していたが、債務整理大集会で協力してからは押し切られる形で友達になる。また、鈴井涼太に対しても散々な扱いをしていたが、夢子の案内役を申しつけられて喜んでいる姿に不機嫌になったり、時折彼の様子を伺って顔を赤くしたりするなど、以前から好意を抱いていた模様好みのタイプは「馬鹿正直な人」と語っており、まさにストライクであり、彼を「家畜」として専属に置いたのも彼女なりの愛情表現の裏返しである。。鈴井涼太をめぐって夢子と対立する機会も時々みられる。
番外編『賭ケグルイ双』では、一般家庭の出身であることが明かされている。高校からの編入生として入学早々に、クラスメイトから読み取りコードつきのトランプで「時短大富豪」勝負を挑まれ、敗北。窮地に陥るがトリックを使って逆転する。そこからさらに賭場を得て日に30万円稼ぐことに成功するも、油断していた所に挑んできた生徒会会計の壬生臣葵に負けたことで運営資金さえも失ってしまう。それをきっかけに、葵による生徒会長潰しの計画を明かされ、資金不足もあってなし崩しに協力者となった。
なお、『賭ケグルイ双』本編では『賭ケグルイ』における悪辣な面は鳴りを潜め、他人思いの優しい面が強く描かれているその対象は、直前までギャンブルで競い合っていた相手も例外ではなく、葵が仮にも婚約者である咲良の想いを踏みにじった際は、今までにないほど激しく憤慨していた。
鈴井 涼太(すずい りょうた)
声 - 徳武竜也 / 演 - 高杉真宙(テレビドラマ)
本作の解説役ただし、債務整理大集会などその場に直接居合わせない場合は、他者が役割を担うこともある。。私立百花王学園生徒、2年華組。学級委員実際は名ばかりで、雑用を押し付けられるだけの存在。
常軌を逸したギャンブラーが横行する本作において、数少ない一般的な思考の持ち主。他人思いの心優しい性格だが、小心で博才は皆無ゲームにおける表面上の進行や単純な確率などの察しは悪くないが、相手を嵌めることやイカサマにまでは発想が及ばない。
作中における「良心的存在」であり、「家畜」に陥落した早乙女芽亜里に報復行為をせず、自分の手元に届いた2億6千万円もの小切手を躊躇なく返却している。また、「第三者」という地味なポジションのため、他者にモブキャラ扱いされることも少なくないが、そのことに不満を抱いている様子はない。逆に彼の善良さは蛇喰夢子や芽亜里にとっては好ましい人間的魅力である。そして、非常に稀有な特性は、ほとんどの登場人物が「自分のため」に動くのに対し、「誰かのため」に行動出来ることである。
当初は芽亜里に「ポーカー」で敗北し、ボーダーラインのワースト100に転落したことで「家畜・ポチ」となる。その後は散々な学園生活を送ることになるが、夢子が転校してきたことで状況が一変する。
学級委員を務めていたため、夢子に学園を案内する役割を仰せつかる。その際、学園内の階級制度とギャンブルについての説明を行い、夢子の身を案じる。しかし、「投票ジャンケン」の際は芽亜里側の片棒を担がされていた。決着後に夢子がそのことを知っていたことを知り、謝罪して学園を去ろうとするが、「おかげで刺激的なギャンブルができた」と夢子から資金を与えられた。
夢子の圧倒的な博才を目の当たりにして以降、彼女に絶大な信頼を寄せることになる。また、物語が進むにつれ夢子に好意を抱き始めているが、芽亜里ともいい雰囲気になりつつあり、結局どちらとも関係は進展していない。
生徒会長選挙では、夢子が1人で陰喰三欲・陽喰三理との選挙戦に挑むことを危惧し、自らも選挙戦に参加すると申し出た。三欲に盛られた毒により夢子が危機に陥った際も、夢子の「芽亜里の言うことを聞けば、面白いことになる」という指示を忠実に守り、勝利に貢献した。

私立百花王学園生徒会

桃喰 綺羅莉(ももばみ きらり)
声 - 沢城みゆき
私立百花王学園第百五代生徒会長。蛇喰夢子と並ぶ最強のギャンブラー、桃喰家代表。
三つ編みのツインテールを輪型に巻き結わえた、非常に特徴的な髪型をしている。「(己の肉眼で)見たことがないもの」に対し、異様なレベルで好奇心旺盛「目玉の裏側を見たことがない」という理由だけで、ギャンブルで大敗した生志摩妄の左目を摘出したことすらある。。冷徹な性格で、狂気じみた言動を絶えず繰り返す、夢子顔負けの狂った思考の持ち主。
本編開始の約2年前、百喰一族の本家桃喰家の当主の座を受け継ぎ、全国にいる有力者たちの子息が通う私立百花王学園に目をつけ、前生徒会長をギャンブルで打ち負かし、生徒会長の座を奪取する。それ以降、階級制度や「家畜」と「上納金」制度を築き上げる「改革」を断行した。
現制度を確立させたことにより、将来的に政治家や実業家などを掌握し、日本全土を手中に収めようと画策していたが、綺羅莉からしてみればアクアリウムを管理しているようなものに過ぎず、そこで夢子が現れたことで考えを一変する。
全校生徒はおろか百喰家分家も召集し、生徒会長の座と百喰家当主の座を賭けての生徒会長選挙を開催した。
桃喰 リリカ(ももばみ リリカ)
私立百花王学園生徒会副会長。仮面をかぶり、一言も喋らず常に桃喰綺羅莉の近くにいる女性。綺羅莉と顔が瓜二つで、芽亜里からは双子ではないかと糾弾されているが、真偽は不明。夢見弖ユメミのギャンブルの際にはひそかに入れ替わって桃喰家の当主としての会合に参加していた。夢子以外には誰も入れ替わりに気づかなかった。綺羅莉とは正反対の控えめな性格。 生徒会長選挙の際には、「何者かに命令されて」蛇喰夢子と陰喰三欲・陽喰三理の対戦の場を設けた。
「賭ケグルイ(仮)」では、綺羅莉の悪ふざけに付き合ったり大喜利に夢中になったりと、お茶目な様子が描かれた。
黄泉月 るな(よもつき るな)
声 - 鵜殿麻由 / 演 - 三戸なつめ(テレビドラマ)
私立百花王学園生徒、3年生。生徒会役員。
着ぐるみのようなパーカー(着ぐるみの表情とるなの表情が対応する)を着て、ゲームをしながらお菓子を食べている。生徒会へ返済不能だと判断されるレベルの借金をした者に対し、その後の人生を管理することで返済の代わりとする「人生計画表」について早乙女芽亜里に説明した。
振る舞いは幼い子供だが、時に冷酷なトリックスターらしい行動を見せるため何を考えているか分からない人物の1人で、豆生田楓や蛇喰夢子の策謀を見切っている様子が見られるなど、軽い性格に見えて深遠な思考の持ち主。
生徒会長選挙では、選挙管理委員長を務める。また、夢子と陰喰三欲・陽喰三理の対戦ではディーラーを務め、ギャンブル「ニム零式」を提案した。
五十嵐 清華(いがらし さやか)
声 - 福原綾香 / 演 - 中村ゆりか
私立百花王学園生徒、2年生。生徒会書記、桃喰綺羅莉の秘書。
債務整理大集会における司会と、蛇喰夢子たちの卓のゲームのディーラーを務めた。常に冷静沈着な性格で、長い黒髪のサイドポニーとハイライトがない黒眼といった容姿をしている。夢子のことは損得勘定で制御できない存在として警戒心を抱いている。
綺羅莉に心酔しており、「役員は全て会長に平伏すべし」と考えている。綺羅莉の思考を理解できているわけではないが、理解できないからこそ彼女に強く惹かれており、また、綺羅莉からも、清華の「理」を重んずる性質が「自分の理解の及ばないもの」として愛おしく思われている。
高校からの途中入学者で、全国トップの学力の成績を叩き出している。いわゆる勉強「しか」していない一面を西洞院百合子はただの学力馬鹿と評したが、妄はそれ「しか」やらない狂気だと語られている。コミックスオマケ漫画では、綺羅莉に面白みのために髪形の変更を提案された際はモヒカンなどを予想して生徒会長の想像を覆したことがある。
『賭ケグルイ(仮)』での登場回数はかなり多く、主にツッコミを担当している。
生志摩 妄(いきしま みだり)
声 - 伊瀬茉莉也 / 演 - 柳美稀
番外編『賭ケグルイ妄』の主人公。私立百花王学園生徒、2年生。生徒会美化委員長。
左目の眼帯と無数のピアスが特徴。変人・奇人揃いの同シリーズ内においても、際立った怪人物。一方、五十嵐清華の人間性を見抜くなど観察力が高く、蛇喰夢子と鈴井涼太の関係に楔を打ち込んだこともある。
「家畜」となった夢子に絡んでいた木渡潤に、ロシアンルーレットのギャンブルを持ちかけ、結果的に追い返した。そのことを夢子に感謝されたことがきっかけで、彼女に興味を持つ。
ロシアンルーレットに使う回転式拳銃は本物で、その生死のリスクを負うことが何よりの快感。メリットを放棄した挙句、下手をすれば自分が死にかねないようなルールを設けるため、桃喰綺羅莉に勝手な自滅行為は止められている模様。
眼帯をしているのは、生徒会長である綺羅莉とのギャンブルに負けた際、左目を賭け金の代わりとして支払ったから。この出来事がそれまでギャンブルに興奮を覚えることのできなかった妄を興奮させ、綺羅莉を「最高の女」と慕うようになる。
夢子に対して本物の回転式拳銃を使ったどちらかが死にかねないギャンブルを仕掛ける。当然イカサマは仕込んであったが、実はわざと見破りやすいように仕込んでおり、自分の勝利条件が「死ぬこと」という破滅的なものだった。これら全てを見破った夢子からは「ただの死にたがり」と称され、その希望を全て蹴散らすような勝ち方をされた結果、彼女を女神と称するようになる。が、夢子からしてみれば「自己満足のためだけにギャンブルのルールすら成立させようとしない、博徒としての価値が全くない女」としか見られず、やや嫌われ気味に敬遠されている。単行本のオマケ漫画などの番外編では相変わらずどちらかが死ぬようなギャンブルを提案しては拒絶されて落ち込んだり、少しマゾに目覚めてみたり(単純な痛みや拷問はもう卒業しており、最高の相手=夢子を求めている)とコミカルな様子が描かれている。
後の生徒会長選挙にて、蟲喰恵利美の仕掛けた「指切りギロチン」に夢子と共に参加、再び夢子とギャンブルできた事に感激し嬉々として進めていたが、最後は自己満足のためにルール違反を起こしたために反則負けとなり、ギロチンの刃が落ちない事に激怒したが、逆にルールを無視した彼女の動に憤慨した夢子に咎められ、三行半を突きつけられた。コミックスのおまけ漫画では、涼太を懐柔することで夢子との関係を持続させようと企んだが早乙女芽亜里に止められ、さらには通りかかった夢子に侮蔑の眼差しを向けられた上無視されるという仕打ちを受け、泣き出した。
西洞院 百合子(にしのとういん ゆりこ)
声 - 奈波果林 / 演 - 岡本夏美
私立百花王学園生徒、3年生。生徒会役員、伝統文化研究会会長。糸目と着物が特徴的な女子生徒。
研究会の部室にて、「公式戦」と呼ばれるポチ・ミケの復活戦を執り行っており、「ミケ」となった早乙女芽亜里の掛金1000万円の「公式戦」の相手になった。そのやり口は「ヤミ金融などと同じです」と蛇喰夢子に一蹴され、人間的な評価も「最低」「下の下」「糞のようなもの」と称されるただし、これらの発言はイカサマを使わせるための挑発であり、実際にどう思っていたのかは不明。
普段は毅然とした態度で振る舞っているが、小心で人情味ある面も覗かせており、自身の研究会に所属する会員の「家畜」化を防ぐため、多額の「上納金」を生徒会に納め、役員となった経緯が作中で語られている身内以外の人間からは容赦なく搾取して「人生計画表」送りにし、夢子戦後は保身に窮しているなど、魔窟たる生徒会役員ではワンランク劣る模様。
彼女のイカサマの特徴は「勝率は確かに上がるが確実に勝てるわけではない」ということ。大金を持って多くの戦いを挑む彼女にとって、相手よりも高い確率で勝てさえすれば地位を維持するだけの金額を稼げるため、このような不完全なイカサマでも充分であった。加えて、不完全であるがゆえに「西洞院百合子が確実に勝利するわけではない」という状況がイカサマの確信や警戒心を鈍らせるという、煙幕の役割も持つ。
夢子との勝負時はイカサマを、ひいてはどう賭ければ勝利できるか見破られたことで研究会破滅の危機に追い込まれる。しかし、本人も与り知らぬところで生徒会による、校舎建築時点ですでに仕込まれていたという常軌を逸するレベルのイカサマによって辛くも敗北は免れることになった。しかし、それはあくまでも生徒会の手助けにより脱したもので、結局、夢子に勝利する事は出来なかった、つまり、実質的には敗北だとも言える。
後の生徒会長選挙で召集された百喰一族に対して危惧し、桃喰綺羅莉に考え直すよう直訴するも他の役員も含め受け入れてもらえず、現状を維持しようと孤軍奮闘するが、陰喰三欲と陽喰三理に敗北した(実際は、三欲に毒を盛られたことで体調を崩したことが敗北の原因となった)。
夢見弖 ユメミ(ゆめみて ユメミ)
声 - 芹澤優
私立百花王学園生徒、2年生。生徒会広報。よく目と語尾に☆が入り、明るい髪をツーサイドアップにした華やかな美少女。インディーズでアイドル活動をしており、動画サイトの再生回数300万回以上を記録している。生徒会やライブなどではアイドルらしく笑顔で振るまっており、プロ意識や実利などから本心ではないもののファンを大切にする姿勢を崩さない。その一方で自分の応援に力を入れすぎて歌を聞かないファンに対しては不満をため込んでおり、楽屋では一転盛大に切れて全力で罵倒している。
夢はアメリカアカデミー賞を受賞することで、アイドル活動はその足掛かりに過ぎないと考えている。目的に対する思いは真摯であり本物だが、その夢のためには「現状でアイドル」という立場では完全に出遅れていると感じており、学園の力でトップアイドルを経て女優になろうと考えている。アイドルとしての実力は学園の力を借りるまでもなく本物であり、無関心だった早乙女芽亜里が1回ライブに参加しただけでしっかりハマっている。
沙織という女生徒をマネージャーとして側に置いている。沙織にとって夢見弖ユメミの夢は自分の夢であり、その夢が頓挫しそうになった時は涙を流しているなどその思いは本物である。
何者かの入れ知恵でギャンブルを仕掛けた自分を逆に脅迫してきた蛇喰夢子に憤慨し、賭け金の5000万円に加えて枕営業などをやらせるつもりでお互いの人生を賭ける(脅迫されるまでは腕が良ければ普通に組む予定だった)。「バトっていいとも」という九番勝負で勝敗を重ねるが、「何者か」の細工によって仕込まれた僅かなスキを突かれて敗北する(なお、夢見弖ユメミが全力でやれば九つの勝負全てでほぼ確実に勝利できるはずだったが、ドラマ性のためにわざと5回中3回敗北していた)。その後、「運の悪さでこのギャンブルに負ける様ではどうせ叶わない夢だった」と潔くギャンブルの条件に従って前述のファンへの暴言を公開するが、そのユメミの本音も受け入れた上でファンを続けてくれたことで事なきを得る。
敗北後はそのまま終了する流れだったが、夢子の追求と沙織の説得で真相を明らかにすることを決意。この状況を演出したであろう人物を明らかにする。
豆生田 楓(まにゅうだ かえで)
声 - 杉田智和、湯浅かえで(幼少期) / 演 - 中川大志
私立百花王学園生徒、2年生。生徒会会計。現生徒会で唯一の男子生徒。先輩に対しても厳しい言葉を吐く冷徹な性格。五十嵐清華によると、権力にこだわっているらしい。
前述の夢見弖ユメミにまつわる諸々を仕組んだ張本人。夢見弖ユメミが敗北すれば権力争いのライバルが減り、蛇喰夢子が敗北すれば勝負の手配をした自分の手柄とするつもりだった。しかし、自身が容疑者として暴露されたことで表舞台に立たざるを得なくなる。それでも彼の想定範囲内であり、確たる証拠がないために毅然とした態度で疑ったことを糾弾するも、予想を超えたギャンブル狂であった夢子に「公式戦」を挑まれてしまう。
「夢子は生徒会長と公式戦をするはず」と高をくくっていたため一時はあまりの想定外に唖然とするも、即座に彼女の性格を計算に入れるように持ち直し、生徒会副会長の提示する「選択ポーカー」に挑む。途中で皇伊月が夢子のパトロンとして呼ばれるも、会計という立場を利用しての30億円もの資金と夢子のギャンブル狂をも計算にいれた「王道」で勝負の流れを掌握しかける。しかし、そこで生徒会副会長に扮していたのが桃喰綺羅莉であったという予想外が発生、人生を担保にした100億円の借り入れを許可されてしまい、自身も人生を賭けての勝負に挑まざるを得なくなる。結果、伊月が「金を出しているだけのパトロン」ではなく「勝負に臨むギャンブラー」だったことを計算にいれなかったために欺かれて敗北(さらに言えば、会場のヒートアップに乗せられ、「王道」脱線していたことも夢子に指摘された)。30億円+自分の人生の決定権を失い、役員の座は解雇になってしまったことで髪が真っ白になってしまう。
その後は医務室へと運ばれ、伊月の看病の下で病床生活を送る。以前の強気な態度は一切見られず、すっかり消沈。「数合わせ」の為選挙戦「公共財ゲーム」で賭博に復帰するが、やる気は皆無であった。だが、同じ参加者である夢子の助言もあり頭脳明晰な一面を取り戻し、伊月の巧妙な策を完璧に推理する。
伊月のことはその野心を買っており、彼女の人生を奪ってしまっても悪いようにしないつもりだった。

その他の生徒

皇 伊月(すめらぎ いつき)
声 - 若井友希 / 演 - 松田るか
私立百花王学園生徒、1年華組。元生徒会役員、日本有数の玩具メーカーの社長令嬢唯一の娘。
パーマのかかった茶髪のショートボブに、ヘアバンドとネイルが特徴。生爪コレクターで、ギャンブルで敗北した人間の生爪を剥いでネイルとしてコレクションするのが趣味。
実家で製造しているトランプを用いたギャンブルを得意とする。その資金力で多額の「上納金」を払って生徒会入りした。蛇喰夢子に「ダブル神経衰弱」を挑む。
家業を利用してトランプにイカサマを仕込んでいるが、夢子にそれを見破られたことで逆に「実家の評判を落とされたくなかったら、お互いの生爪をかけて勝負を続行しろ」と暗に脅される羽目になる(その結果、無様に泣いて謝る姿を見て夢子が興味をなくし、お開きとなった)。
その後生徒会をクビになり、政財界にコネを作るために役員になるという入学の目的を潰されてしまう。そのため夢子に現生徒会を潰し、新たに生徒会長になってもらったうえで自分を役員にするという条件で夢子への協力を約束する。
彼女を生徒会に引き入れたのは豆生田楓であり、お互いそれなりに好意があったようであるが、結局は「実力不足」と見下されていた。夢子に要請される形で楓とのギャンブルに参加、お互い人生を賭けるという壮絶なレイズ合戦を繰り広げた結果、迫真の演技と覚悟で以て楓の計算を狂わせて勝利した。その後、文字通り真っ白になって果てた彼を好き放題罵倒していたが、夢子に諭されて頭を下げて搬送される彼を見送る。その後は彼の看病にも努めた。
選挙戦では、夢子らと「公共財ゲーム」に参加。ルールの隙を付いた罠で骨喰ミラスラーヴァを嵌め、1位でゲームを終える。しかし豆生田を救う為に等々喰定楽乃と密かに行っていた外馬ギャンブルに敗北したため大量票を失い(だがそれも彼女にとっては「勝利」であった)、選挙戦からの離脱を宣言する。
木渡 潤(きわたり じゅん)
声 - 江川央生 / 演 - 矢本悠馬
私立百花王学園生徒、2年椿組。「家畜」の生徒に対して容赦のないいじめやたかりを行っている。県知事の息子であり、自身が支配する側であるという意識が強い。一方で精神的にいたぶることはあっても直接肉体に手を出したがらない様子を見せる。
債務整理大集会にて登場。特に借金はしていなかったが、友人に1000万円を渡して無理矢理「借金をしている」状態となって金儲けを企む。しかし、早乙女芽亜里と蛇喰夢子の策にはまって惨敗。夢子の3億1千万円という莫大な借金を負う羽目になった上に、芽亜里にバカにされたことに、激昂して殴りかかろうとした所を、五十嵐清華にスタンガンで抑え込まれた(清華は暴力行為には、再三に渡って注意していた)。
「家畜」である蕾菜々美を利用してイカサマを行うもその内容が稚拙だったため夢子達には即座に見破られ、芽亜里のブラフにも後れを取り、イカサマ黙認勝負になった後も自分から手の内を露呈させるなど勝負においては最後まで翻弄されていた。なお、この組み合わせは清華によって意図的に決められたものであり、将来政治家になるであろう彼か正体がよく分からない夢子のどちらかを掌握下に置くためだった。
当初は精悍な顔立ちとして描かれたが、矮小な本性を剥き出しにしてからは崩れていった作者も「途中からブサイクになってしまった」と反省の弁を述べている。
蕾 菜々美(つぼみ ななみ)
声 - 井口裕香 / 演 - 松本妃代
私立百花王学園生徒、2年椿組。実家が裕福ではないため、「上納金」が払えず入学後すぐに「家畜」となってしまう。さらに小学校から伸ばしていた長い髪を木渡潤から「長い髪を切ってみたかった」という理由だけで切られたことで現状に抵抗する意思を失う。以後も潤から搾取され、債務整理大集会においても潤に協力させられていた。
最終戦で潤に一方的に復讐できるチャンスが訪れ、蛇喰夢子によって唆されたのもあり彼を最下位に陥れることに成功。結局は自身も夢子に騙された形で借金は変わらずだったが、「家畜」から脱却し前に進むことを決意し夢子にも感謝していた。
熊楠(くまぐす)
声 - 清水はる香
私立百華王学園生徒、伝統文化研究会の会員。研究会の部室にて芽亜里や夢子との「公式戦」では壺の振り子を務めた。
会員はイカサマの為だけに手にピアス(偽ホクロで隠している)を通している。公式戦で剣の中に一本だけ磁石を仕込んで、振り子の手に磁気を持たせて、イカサマを行っていたが夢子に見破られた。
沙織(さおり)
声 - 庄司宇芽香
名字不明、私立百華王学園生徒、夢見弖ユメミのマネージャー。
真能寺(しんのうじ)
声 - こぶしのぶゆき
私立百華王学園生徒、夢見弖ユメミのファンクラブ会長。熱狂的大ファンで、ユメミの本性を知っても率先して応援した。
城丸 穂露(じょうまる ほろ)
私立百華王学園生徒。彫りの深い顔で「学園屈指の美形」と名高い。
選挙戦では中間成績で9位に名を上げるほどの実力者だが、綺羅莉にテキサス・ホールデムで惜敗し、全ての票を失った。
大和 イナホ(やまと イナホ)
私立百華王学園生徒、生徒会長選挙において、選挙管理委員を務めた生徒。選挙管理委員長の黄泉月るなと同じような、着ぐるみのパーカーを纏っている(他の選挙管理委員も全員同様の服装をしている模様)。蛇喰夢子・生志摩妄・蟲喰恵利美の「指切りギロチン」による選挙戦でディーラーを務めた。さらに、早乙女芽亜里とリリカのギャンブルにもディーラーとして同席している(ただし実際にはギャンブルは成立しなかった)。
宇留 瑠美亜(うる るみあ)
私立百華王学園生徒、生徒会長選挙において、選挙管理委員を務めた生徒。ペンギンのような着ぐるみを纏っている。語尾を妙に長く伸ばす癖がある(よく「イラつく喋り方」と言われるらしい)。蛇喰夢子や尾喰茨らによる選挙戦のディーラーを務めた。

百喰一族

等々喰 定楽乃(ととばみ てらの)
等々喰家代表。足が不自由で車椅子に乗っている。綺羅莉・リリカとは付き合いが長く、百喰一族の均衡を揺るがそうとする桃喰綺羅莉を快く思っていないが、リリカとは親しい間柄となっている。
等々喰 ユミ(ととばみ ユミ)
等々喰定楽乃に付き添っている褐色肌の少女。「元気だけが取り柄」らしい。
尾喰 凛(おばみ りん)
尾喰家代表。百喰一族の中で唯一の男性代表。
尾喰 茨(おばみ いばら)
尾喰凛に付き従っている男。長身で茨状のヘアバンドに首輪と、一見ガラが悪そうに見えるが一般常識は相応にあり、凛に忠誠を誓っている。
コミックスのおまけ漫画では、三欲にヘアバンドと首輪がダサいと言われ、腹を立てた。
和楽喰 淑光(わらくばみ すみか)
和楽喰家代表。顔を前髪とマスクで隠している。
骨喰 ミラスラーヴァ(ほねばみ ミラスラーヴァ)
骨喰家代表。代々「掃除」を稼業としている。父親が日本人、母親がロシア人、ハーフ。巨乳が特徴的な帰国子女。バイリンガルで流暢な日本語とロシア語で話す。蛇喰夢子の「蛇喰家」については調査していた模様。
選挙戦では、夢子らとギャンブル「公共財ゲーム」に参加。だが、共謀を装った皇伊月の罠に嵌ってしまい脱落、ペナルティとして等々喰定楽乃に100票を支払った。しかし稼業の性質上謀をしないはずの自分を騙すことに成功した伊月を賞賛し、その「仲」を確かめた。
狗喰 希(こまばみ のぞみ)
狗喰家代表。ツインテールが特徴、セント・バーナードと一緒に行動している。
陰喰 三欲(いんばみ みよ)
陰喰家代表、代々「製薬」を稼業としている。腰まで伸びた長い髪に一本垂らした前髪が特徴。
生徒会長選挙では陽喰三理とタッグを組み、対戦相手に毒を盛ることで勝負を支配するという身も蓋もない戦法で票を獲得していった。
蛇喰夢子との対戦の際も、夢子に毒を盛って降板させる。しかし、夢子の代わりに登板した早乙女芽亜里の頭脳プレーに翻弄され、逆に追い詰められる。そこで「自分の方が優秀だから」という理由で三理に敗北を押し付けた。
陽喰 三理(ようばみ みり)
陽喰家代表、代々「製薬」を稼業としている。お団子頭が特徴。無愛想な性格。
陰喰三欲とは実の姉妹で、アイコンタクトで意思疎通が出来る程の深い絆を持つが、それを脅威だと判断した百喰一族により当時子供の居なかった陽喰家の養女となる。姉には絶対とも言える信頼を寄せ、二人の時には姉の判断に一任している。生徒会長選挙では三欲と協力し対戦を進めたが、早乙女芽亜里と勝負した際に頭脳負けし、全校生徒よりも多い1万票の借金を負い、選挙から事実上敗退した。さらに自らが追加したルールによって毒を2度浴び、体調を崩す。この際に姉のために自ら敗北をしようと決心していたが、その直前に姉の強要を受け精神的ショックを受けた。
蟲喰 恵利美(むしばみ えりみ)
蟲喰家代表、代々「拷問」を稼業としている。ゴスロリファッションで身を包み、「イモムッシーくん」という名前のぬいぐるみを抱えている。鈴井涼太など興味のない者をモブと呼び、他の代表たちにはお子様扱いされている。蛇喰夢子を最初に潰そうと勝負を挑み、賭場で偶然いた生志摩妄と3人で常に持ち歩いている拷問器具を用いた「指切りギロチン」で勝負する。ギロチンに安全用の鉄板を仕込んでいるため、当初は悠々と進めていたが、喜々として進める2人と夢子のふとした言葉から鉄板が外されていると思い込んで恐怖に圧倒され、妄の激昂と夢子の挑発の中で泣きつつも奮い立ち、最終的には敗北したものの意地を貫いた姿勢を夢子から称賛され、彼女を相応に認めた。単行本第7巻のギャンブル紹介でも、絶対に指を抜くはずがない「最狂コンビ」たる2人を対戦相手に選んだことが不運だったと語られている。コミックスオマケ漫画で、妄に苦手意識を抱いて克服の為に拷問道具で懐柔しようとするも失敗。また、埒外の相手に対してはさほど悪辣ではないのか、夢子に見限られて落ち込んでいる妄を慰めたりもしている。

賭ケグルイ双

先述に登場した人物は、各項目で参照。

主要人物(双)

花手毬 つづら(はなてまり つづら)
本編の解説役。私立百花王学園生徒、1年華組。早乙女芽亜里の幼馴染。
緩くウェーブのかかった長い黒髪とタレ目が特徴的な美少女。趣味は調理、編み物とピアノを弾く。私立百花王学園には中等部から在籍している。
裕福な実家の生まれであるが、他生徒に立ち向かう度胸や博才がなく、「家畜」になることを甘んじて受け入れていた。しかし、芽亜里の助力を得て「家畜」を返上し、彼女と行動を共にすることになる。
それ以降、芽亜里のことを密かに「王子様」と慕っているなど、百合属性を思わせる描写がある。また、世間知らずで異性に疎い面があり、後述するカップリングパーティーの「お泊り」の意味が理解できず、言われて初めて気づいた。
戸隠 雪見(とがくし ゆきみ)
本編のもう1人の解説役、私立百花王学園生徒、文芸部長。
黒縁眼鏡と後ろ髪の跳ねたボブカットが特徴的な美少女。1人称は「僕」。明朗快活な性格。第2図書準備室を部室としており、賭場としての活動もしていたが、「学園で最も人気のない賭場」だった。それゆえ賭場の使用料を払えず、生徒会から提案された早乙女芽亜里とのギャンブルに敗北し、賭場の使用権を取られる。しかし、部室としては使わせて欲しいと芽亜里に懇願し承諾を受ける。賭場の衣装としてメイド服を提案した。

私立百花王学園生徒会(双)

聚楽 幸子(じゅらく さちこ)
私立百花王学園生徒、3年生。生徒会役員、風紀委員長。
常に優雅な振る舞いを崩さない銀髪のクールビューティー。高慢な性格で極度のサディスト。
自分の気に入った生徒を支配することを目的としており、現在は「佐渡みくら」という名前の女生徒に首輪をつけ、自分専属の「家畜」として使役している(首輪は公的な場では見えない場所につける)。また、最近では芽亜里のことを気に入り、「家畜」にしようと目論んでいる。
表情や仕草などから相手の嘘を見抜く能力に非常に長けている。その能力を発揮し、イカサマ無しで芽亜里とのギャンブルを制した。
壬生臣 葵(みぶおみ あおい)
私立百花王学園生徒、3年生。元生徒会会計、「善咲会」会長。平安時代より1000年以上も続く、日本有数の名家出身。
爽やかな顔立ちをした長身のイケメン。軽薄そうな見た目とは裏腹に、芽亜里が仕掛けた巧妙なイカサマを容易く看破するなど、作中屈指の切れ者。
その手腕を買われ、1年生の頃から生徒会会計を務めている。綺羅莉の生徒会長就任に大きく貢献したらしいが、その一方で生徒会長を潰すことを企んでおり、生徒会制度を潰すための秘密組織「善咲会(ぜんしょうかい)」の会長を務めている。
明るく人当たりのよい柔和な性格。「家畜」に対しても分け隔てなく交流を持ち、周囲からの人望は厚い。しかし、その実態は敗者を容赦なく切り捨てる冷徹なリアリスト。
下記の咲良とは許嫁関係にあり、将来的に結婚することが内定している。しかし、葵本人は「利害による政略結婚」と割り切っており、彼女に対する愛情はない。
三春滝 咲良(みはるたき さくら)
私立百花王学園生徒、3年生。元生徒会役員、美化委員長、「善咲会」元役員。葵と同じく、日本有数の名家出身。
長い黒髪をポニーテールにした古風な日本美人。実直な性格であり、葵の右腕として「善咲会」の評議員を担ってきた。冷静沈着で卓越した分析力を持ち、ギャンブルでは相手のイカサマを逆用するという手段を取り、芽亜里も1人では敵わなかった。
許嫁である葵に対しては、家同士の都合抜きで心底惚れ込んでいる。そのため、芽亜里たちに敗北したことで評議員をクビにされた際は、落胆の様子を隠せなかったその際、咲良本人は婚姻関係も破談にされると思い込んでいたが、葵の意向でそれは免れた(彼の本意を知ってもなお、その想いは失っていない様子)。また、その一部始終を目の当たりにしていた芽亜里は、葵と敵対する道を選んだ。

その他の生徒(双)

愛浦 心(あいうら こころ)
私立百花王学園生徒、1年華組。
カールのかかったツインテールが特徴。傲慢な性格で、特待生の早乙女芽亜里をハメるためギャンブルを持ちかけるが、結果は敗北。その後クラスメイト全員を抱き込んで、芽亜里の立場を陥れるギャンブルを仕掛けるが再び敗れる。挙句、クラス中から侮蔑されるようになり、周囲から孤立してしまう。
佐渡 みくら(さど みくら)
私立百花王学園生徒。
聚楽幸子専用の「家畜」として使役されている。首輪をつけ常にそばにおり、聚楽の命令に従うことを何よりの快感としている。また、聚楽の校務の補佐としてカップリングパーティーのディーラーを務めたこともある。
聚楽が早乙女芽亜里に興味を持っていることに嫉妬しており、早く芽亜里を「家畜」とした後飽きて捨てられるということに期待している。その実、自らが飽きられているかもしれないということは一切考えにない。
乾 千歳(いぬい ちとせ)
私立百花王学園生徒、3年牡丹組。カップリングパーティーにおける早乙女芽亜里のチームメイト。過去に何度かカップリングパーティーに参加しているが、恋愛関係には至らなかった模様。カップリングパーティーで芽亜里のチームメンバーになるも、相手チームからの報酬目当てに裏切り、一度は彼女を負かす。しかし、手口を読んだ芽亜里によって非常に巧妙かつ不完全な対策を打たれたことで、読み切ることができず敗北した。
久留米 くるみ(くるめ くるみ)
私立百花王学園生徒、2年楼組。「善咲会」役員。カップリングパーティーにおける早乙女芽亜里のチームメイト。ギャルのような格好をしており、胸元に蝶のようなタトゥーを入れている。カップリングパーティーには特に目的を持って参加したわけではなく、彼氏狙いでもお金狙いでもいいと発言している。芽亜里たちのチームメンバーになり、2回戦に参加するための金を芽亜里たちに貸した。2回戦開始前に芽亜里がチームメンバー全員を疑っていることを察し、事前に立てた作戦を裏切るが、それも芽亜里は折り込み済みだった。
聚楽幸子とのギャンブルの際、芽亜里に恩を売り味方に引き入れるため、500万円を貸した。
結 奏(むすび かなで)
私立百花王学園生徒賭ケグルイ双2巻 160p「ひたすらモテない17年」との表記がある。。大企業の御曹司だが、残念な容姿と高望みが災いし全くモテない。ゲームの「特典」を目当てに4人のイケメンな腰巾着と共にカップリングパーティーに参加した。乾千歳に報酬を渡すことを条件にカップル成立させるための策に協力した。花手毬つづらのことを気に入ってたが、1回戦でその策のために戸隠雪見とカップル成立する。2回戦で「お泊り」をかけて雪見が自分に告白すると千歳からリークされるが、早乙女芽亜里の策によりカップル不成立となった。1回戦の「特典」の食事は果たせたものの、その場で芽亜里から「移り気な性格がムカつく」と指摘される。
その後、芽亜里に好意を持ったようで、度々アプローチを試みている。
下月売 奥理(しもつきうり おうり)
私立百花王学園生徒、1年華組。図書委員をしている。
中等部に特待生として入学して以来、成績優秀。見たものをそのまま記憶する「直観像記憶」を持っていることから、一度読んだ本や教科書の一言一句を正確に記憶している。おまけ漫画では日本国憲法の全段を暗唱してみせた。
壬生臣葵に誘われ、「善咲会」の評議員となる。「善咲会」や壬生臣の理念に心から賛同しており、その入会の誘いを断る早乙女芽亜里を敵視している。

賭ケグルイ妄

主要人物(妄)

濡羽 綾女(ぬれば あやめ)
私立百花王学園生徒。
学園におけるギャンブルで多額の借金を負ってしまい、絶望して屋上から飛び降りようとしたところに、生志摩妄に遭遇する(その場での自殺は結果的にやめた)。その後、妄の提案した勝てば借金が帳消しとなるギャンブルにおいて、覚悟が足りないクズと恫喝されたことから嗜虐性に目覚める。そのこと