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鉄鍋のジャン!/西条真二

共有

著者: 西条真二
巻数: 27巻

西条真二の新刊
鉄鍋のジャン!の新刊

最新刊『鉄鍋のジャン! 27



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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鉄鍋のジャン!の既刊

名前発売年月
鉄鍋のジャン! 1 1995-07
鉄鍋のジャン! 2 1995-09
鉄鍋のジャン! 3 1995-11
鉄鍋のジャン! 4 1996-01
鉄鍋のジャン! 5 1996-03
鉄鍋のジャン! 6 1996-06
鉄鍋のジャン! 7 1996-08
鉄鍋のジャン! 8 1996-10
鉄鍋のジャン! 9 1996-12
鉄鍋のジャン! 10 1997-02
鉄鍋のジャン! 11 1997-05
鉄鍋のジャン! 12 1997-07
鉄鍋のジャン! 13 1997-09
鉄鍋のジャン! 14 1997-12
鉄鍋のジャン! 15 1998-02
鉄鍋のジャン! 16 1998-05
鉄鍋のジャン! 17 1998-07
鉄鍋のジャン! 18 1998-09
鉄鍋のジャン! 19 1998-12
鉄鍋のジャン! 20 1999-02
鉄鍋のジャン! 21 1999-05
鉄鍋のジャン! 22 1999-08
鉄鍋のジャン! 23 1999-10
鉄鍋のジャン! 24 1999-12
鉄鍋のジャン! 25 2000-03
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鉄鍋のジャン!』(てつなべのジャン)は西条真二による日本の料理漫画作品。監修はおやまけいこ。

『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて1995年から2000年まで連載された。『週刊少年チャンピオン』の版元である秋田書店から発売された少年チャンピオンコミックス版単行本は全27巻、後にメディアファクトリーから発売されたMF文庫版単行本文庫版にはおやまけいこによるコラム「ジャンへの道」が収録されている。は全13巻。

また、2006年から2008年まで、『鉄鍋のジャン!R頂上作戦IRON WOK JAN! R :THE SUMMIT OPERATIONS)』が続編として連載された。単行本は全10巻。こちらも本項目で扱う。

概要

中華料理人である少年・秋山醤が本作の主人公。料理にケチを付けるために店に訪れた料理評論家を彼が料理の味を以て論破したり、彼の下へ挑戦しに訪れる料理人達を相手に料理勝負を繰り広げたりする。若手の中華料理人同士の大会が開催されるパートでは、主人公もこれに参加し、トーナメント方式で他の料理人達を相手にバトルを繰り広げる。

この点では他の並み居る料理漫画作品群と然程変わり映えはしないが、本作ならではの大きな特徴・読者の間で特に話題になる点として、「極悪非道な人格を持つ」「悪役顔のキャラクター」が主人公を務めるピカレスク・ロマン色を持つという点が挙げられる。その主人公と敵対するサブキャラクター達も、彼に負けず劣らずの悪役顔ばかりが揃っている。力強く、勢いがある西条の絵柄も、登場人物達の極悪非道ぶりを説得力あるものにしている。また、作中に登場する食材やその料理法もインパクトを重視したものが多い。そして、本作に登場する女性キャラクターはその殆どが巨乳・爆乳に描かれており、レギュラーキャラクター・ゲストキャラクター、問わずサービスカットが多い。そのうえ主人公ジャンのシャワーシーンも頻繁に出る。以上の点から、他の料理漫画にはない、独特の雰囲気を醸し出した怪作に仕上がっている。

多くの料理対決漫画に見られる「料理勝負は後に出したほうが必ず勝つ法則」は、この作品では当てはまらない。それどころか、戦術として、あえて「先に」出す場合すらある。なお、若手料理人を対象とした大会が開催されるパートは、本作の連載当時に巷でブームになったフジテレビのテレビ番組『料理の鉄人』の影響を強く受けている。

『週刊少年チャンピオン』2006年50号(2006年11月9日発売)より、本作の続編『鉄鍋のジャン!R頂上作戦』の連載が開始された。2007年17号(2007年3月22日発売)にて第1部が終了。2007年28号(2007年6月7日発売)より第2部として再開され、2008年52号(2008年11月27日発売)にて第2部が終了し、完結を迎えた。

主な登場人物

『鉄鍋のジャン!R 頂上作戦』のみの登場人物には(Rのみ)と文末に記入する。なお年齢は特に断りがない限り初登場時のもの。

秋山一族

秋山 醤(あきやま ジャン)
主人公。16歳。「中華の覇王」の異名を取っていた料理人・秋山階一郎の孫で、祖母が中国人なため日本人と中国人のクォーターである。物を刻む時や笑う時に「カカカカカカカカ!(またはケケケケケケケケ)」と叫ぶ事が多い。両親(父親・(ばく)、母親(名前不明))とは赤ん坊の頃に死別している。ワイルドだが整った顔立ちをしており、パーティーに潜入する為に女装をした際にも怪しまれる事はなかった。
幼少より祖父の階一郎に、虐待に等しい徹底した料理教育を受けており、背中には多数の傷跡があり、一部の例外を除いて背中を見られることは何よりも嫌う。「料理は勝負」という信念も、階一郎の受け売りである。そのため秋山の名への信念はかなりのものであり、祖父や父の料理を侮辱された際には相手を絶対に許さぬほどの怒りを見せ、敗退しても、人格者の李に諭されたとしても、決して自分の信念を曲げようとはしない。また、序盤にはミスや敗北を犯した際は泣きじゃくり、恥じて消えてしまいたいと願ったことすらある。
幼少からの教育の影響で、傲慢に等しい自信家かつ毒舌家でもある。階一郎に対しては師匠という事もあって常に敬語を使っていたが、その死後は「自ら死を選んだ負け犬」と断じてじじい呼ばわりし、墓前で話す場合などには普通にタメ口で話す。睦十に対しては、彼の貫禄と最終目標としての意識から、気圧されながら接していた。
若手にしてベテラン料理人も顔負けの中華料理の腕を持ち、当初は五番町飯店で見習いとして働いていたが、僅か数日で調理担当に回った。言っていることは殆ど間違っていないが、その性格と毒舌振りの為に周囲から怒りを買いやすく、料理勝負には徹底的にこだわり、ケンカ犬だとしばしば言われるように、料理勝負を挑まれたらそれを断ることを選択肢に入れることがなく、本人も「たとえ大統領が相手でも料理勝負は受けて立つ」と述べている。そのため、勝手に料理勝負を引き受けてキリコや弥一をしばしば困惑ないし激怒させている。何度も勝負を挑む湯水スグル(後述)を挑む限り何百回でも叩き潰すと宣言し、手間のかかる工程や自分の命の危険を晒す事でも一切妥協しない、など良くも悪くも勝つためには手段を選ばない。
彼の行いを例に挙げると全日本中華料理人選手権大会などの場において、他の中華料理人達と勝負をする際に、
  • 数十種類の茸の組み合わせからマジックマッシュルームと同じ覚醒作用の起こる料理で審査員達を幻覚状態に陥れ、彼らの採点基準を狂わせる連載当時はまだマジックマッシュルームは日本国内で禁止されていなかった。また、作中の茸の品種とブレンド作用はフィクションである。
  • 審査員達の味覚に訴えかけて対戦相手の料理の味に対する評価を貶めることを目的に、わざと先に糖分の高い糖水(たんすい)を出し、相手の料理を食べる前に満腹にさせ、かつ相手の料理が冷めてまずくなるのを待つ。
  • 炒飯を作る際に必要な火力を調達する為にガス管を潰して自分のコンロにガスが集中するようにしただけでなく、その火柱でスプリンクラーを作動させ、周囲を水浸しにして多くの対戦相手を調理続行不可能にする。さらに、その火力で油分を完全に飛ばした炒飯を作る事で、審査員達が一般的な油っぽい炒飯を受け入れられなくなる様にし、後続の選手をことごとく脱落させる。
  • ダチョウの肉を濃厚な味にし食感を改善する為、その肉に蛆を混入させておく。ただし、蛆自体は食用で当然無菌、安全であり、ジャン本人もバレた後食べて見せたただし作中のこの描写はフィクションであり、現実に存在する蛆入りチーズのカース・マルツゥは珍味とはされるものの、健康障害があるとして法律で販売が禁じられている。
こうした態度や行動により店の内外を問わず多くの敵を作っているが、その極悪ぶりは、あくまで料理勝負での勝利を何より優先したための結果である。とはいえ、勝利を最低限得るだけでは満足しないらしく、相手に精神的ダメージを完膚なきまでに与えた上での勝利も求めている部分があり、相手のやり方をに対抗して、敢えて安い物や普通の材料を使う場合から、敗北した相手を毒舌により罵り鞭打つことも決して怠らず、女性に対してすら言いがかりをつけて土下座まで要求し、果ては勝負前に酸をかけて対戦相手の包丁を使用不能にしたこと(本人いわく、相手のやる「気」を削ぐ最も効率よい手段)まであるただし、この時には対戦相手もジャンに特殊なお香を吸わせて味覚を破壊しようとする卑劣な行為に及んでいたので、お互い様と言える。。このように卑怯な手段も一切厭わず使うジャンであるが、作中には表面上は善良ぶっていながらその内面は極悪、または表も裏も極悪という人物が数多く出て来るため、そういう輩を彼がそれ以上の極悪ぶりで叩きのめす様が、読者のカタルシスを生み出す原因ともなっている。
自分以外の料理人を常に格下扱いしているが、実は意外にも料理自体を侮辱したことは望月(後述)の料理くらいである。それどころか敵の料理に対しては、皮肉交じりにせよ「旨い」「いい料理だ」と褒めていることが多い。
言葉は乱暴だが、実際に暴力をふるうことは少なく、劇中では料理勝負の邪魔への報復や修行中の喝程度で、キリコとの喧嘩でも彼が殴り返した事は一度もない。ただし、直接の暴力ではないが、Rで、後述の「秋山ノオト」をキリコに見られそうになった時は、取り返すやいなや凄まじい形相で睨み付け、その迫力でさすがのキリコをも謝らせた。反面、同僚の友人・小此木(後述)に対しては親身になって料理を教えてやったり、犬猿の仲であっても風邪を引いたキリコに風邪に良く効く料理を作ったり、調味料対決ではラー油を作る際に熱した油がレポーターとカメラマンにかかりそうになるのを身を挺して防いだりするなど、人間的で優しい一面も持っている。
実際は勝利を何よりも優先させる行動が結果として周囲に極悪非道と映ってしまうだけで、口の悪さや大谷に対する態度は除くと料理勝負以外で性格の悪さを見せる事はほとんどない。
その傲慢さ、口の悪さ、負けた相手への罵倒などもあり、大会での観客達には嫌われてブーイングも容赦なく浴びせられ、更には司会者にまで、『彼だけはここまで残ってほしくなかった』など公正な立場である事を忘れたような問題発言をされるが、前述のように、最高の料理を作るためには自分の身が危険に晒される事も厭わず全力で料理を続けるため、彼を嫌っている観客達も見直し、賛辞まで送る事もあるがジャンが勝ち誇って傲慢な態度や発言をした事で結局元に戻るのがお約束となっている。
頂上作戦(以下R)では、中国で大群の特級厨師を倒すシーンから始まる。キリコの弁では中国から帰国後すぐに五番町飯店を辞め半年以上も行方をくらましていたという。その間はアメリカを含むあちこちの店を渡り歩いていたが、その際エリザの勧誘を断ったが為に無人トラックで轢かれ、大怪我を負う。その復讐と奪われた『秋山ノオト』奪還の為にビッグ大谷杯に参加して、紆余曲折を経て優勝。その直後、第1回秋山杯として『秋山ノオト』を握る佐藤田十三に挑戦状を叩き付け、酢豚勝負・水料理勝負を挑むも、キリコの乱入もあって引き分ける。現在は、キリコに強く望まれて、五番町飯店において料理人たちに対するカンフル剤の役目を引き受けている。なお、この際にキリコたちによって頭を刈られ、再び坊主頭に戻っている。ちなみに、給料は以前からずっと月12万円らしい。
(痴話)喧嘩一辺倒だったキリコとの関係が多少変化しており、それが料理にも現れている模様。態度や口調は3年前と殆ど変化していないが、感動や心と言う言葉を口にしたり、キリコも「喧嘩腰の態度こそ変わらないが、作る料理は正反対の大人しい料理」と評した。
秋山 階一郎(あきやま かいいちろう)
ジャンの祖父で、かつては「中華の覇王」の異名で名を馳せた料理人だった。帝国大学医学部中退。「料理は魔法」が彼の信念で、この信念は孫のジャンに形を変えて受け継がれている。同僚に「鬼」と呼ばれるほど厳しい人物で、殴る蹴るは日常茶飯事だったらしい。しかしその反面、料理に対する愛情は、「自らが作った料理は我が子も同然」と例える程までに深く、時には自らの身を省みず、料理を守り抜こうとする姿勢までもを見せる。
五番町睦十とはライバルでありながら親友でもあり、若い頃はよく行動を共にしていた事が、百蘭王との餃子勝負の回想シーンや単行本24巻掲載の番外編「悪い奴ほどよく喰らう!」から伺える。またこの当時は、後のジャンの回想シーンとは別人のような明るく人懐こい性格であった。
現役引退後は群馬県の山中に住み移り、ジャンにマンツーマンで厳しく中華料理の全てを叩き込んでいたが、年齢と長年患っていた癌により自身の舌が衰えていたことを知ると、ジャンに用事を言い付けて外出させ、自宅にて焼身自殺をする。ジャンが下山し五番町飯店へと来たのは、その際に渡した手紙の遺言によるものである。死後もジャンの回想という形でたびたび登場、ジャンの歩んできた道を知る上での重要人物。Rでは大谷杯決勝戦にて「秋山ノオト」の存在が明らかにされた。
ジャンに「紅焼鹿筋(ホンシャオルーチン)」を作ってみせた際、鹿筋(鹿のアキレス腱を干した物)の下処理を含めて数日かかると答えたジャンに対して「わしはそれを一時間で作れるぞ!」と豪語したが、用意した鹿筋は10日間廃油に漬け込んだものだった(これは単行本第1巻巻末の読者コーナーでネタにされた)。
単行本最終巻のおまけ漫画では「一片の骨も残さずその身を焼いた」はずが、睦十と同様サイボーグとして復活する。
桃 明輝(とう みんき)
階一郎の妻で、ジャンの祖母。中国で蟇目と五行が働いていた店のオーナーでもある。少女時代は馬族の頭領を務めていた。母国で日本軍が好き勝手振舞っていた為に日本人を嫌っていたが、同じ日本人である階一郎と睦十の2人には世話になり、彼らには協力を約束した。その後、階一郎と所帯を持つ事になる。Rでは故人となっていて登場しない。
名前の元ネタはミンキーモモであると思われる。
秋山 爆(あきやま ばく)
階一郎の息子でありジャンの父。Rでその名前が明らかにされた。ジャンの母親(名前は不明)と共にジャンが赤ん坊の頃に死別しているが、スパイスウォーターの件では、ジャンは父から教わったとキリコに語っていたが「秋山ノオト」に書いてあったと弥一は推測。写真が残っていないのでジャンは彼の顔も人物像も知らず、階一郎と共に彼の料理のレシピが連ねられている「秋山ノオト」は、ジャンにとってこのノートの存在は秋山家三代にわたる歴史の重み、そして亡き父との繋がりを感じられる大切なものである。それゆえに、ジャンはそれを奪った佐藤田から何がなんでも取り返そうとしたが、現在ではジャンを五番町飯店に居続けさせるために、キリコによって保管されている。(Rのみ)

五番町飯店

五番町 霧子(ごばんちょう きりこ)
五番町飯店の跡取り娘で、本作のメインヒロイン。16歳。叔父の弥一と祖父の睦十の元、見習いとして店の厨房で働きながら日々中華の修行に励む。中華の腕前は若くして既に並の料理人以上の腕を持つが、店で見習いをしているのは将来店を背負った時に必要となること全てを学ぶ為。男顔負けな気性を持つ反面、作る料理は食べる人のことを第一に考えたもので、「料理は」を信条としている。手先も非常に器用で、料理に彫り物を盛り込むことも多い。料理の信念を巡っては、「料理は勝負」をモットーとして傲慢ともとれる行動をみせるジャンとたびたび衝突し、彼が勝手に料理勝負を行った際には客(作中ではスグル)まで殴ったことがある。しかし料理の腕前やその情熱と努力に関してはジャンを嫌う同僚達よりも認めている節もあり、自らの信条である、「心の料理」に気づいてほしいと願い、またジャンvs五行戦では、ジャンがそれに気付いたと思って嬉しそうな表情を見せた事もある。またジャンの背中の傷の存在を知っている数少ない1人でもある。
作者の趣味か胸の大きな女性キャラクターとしても描かれており、回を重ねるごとに巨乳化していく。そんな豊満なボディーでありながら、R冒頭では五番町飯店の料理人達に「色気なし」呼ばわりされた、女性としてはある意味扱いは不憫。調理時は長い茶髪を両側でシニヨンに格納しお団子にしている。
Rでは髪を下ろしたままで登場、テレビでビッグ大谷杯に出場しているジャンの姿を見つけ会場に駆けつけるが料理人として出場はしていない。本人曰く、3年間でジャンとは何も無かったとのことだが、喧嘩一辺倒だった以前に比べ、負傷したジャンの手当や傷が開いて動けなくなったジャンに活を入れ、食事を作ってやる等、以前よりジャンへの理解力を持っているようで関係の変化が伺える。そして劇中でジャンに対して直接、性格は最低でも腕だけは信用してると耳打ちする等何度も意味深な言動をしており、恋人とは言い辛いものの、お互いに良きパートナーとも言える間柄となっている。現在は睦十亡き後の五番町飯店のオーナーを務めており、経営者としても成長していた。
小此木 タカオ(おこのぎ たかお)
五番町飯店で見習い中の少年。16歳。ジャンや霧子とは同じ見習いであるが、中華料理の腕は2人と比べて大きく劣る。五番町飯店に1年間勤めても、賄いで失敗作を平気で出すなど成長ができておらず、一時は料理人をやめることを考えたこともあった。しかし、失敗したジャンを彼が励ましたことをキッカケに、ジャンが唯一心を許す相手となり、彼自身もジャンに素直に教えを請うようになってからは着実な成長を見せてゆく。ジャンが蟇目に両腕を潰された際には、小此木が代理で調理を行った程であるので、かなり信頼が厚い。また、小此木自身もジャンの事を理解する数少ない人物であり、彼の背中の傷の存在を知っている1人でもある。
固定観念や常識にとらわれない所がある。自由な着想の料理を作るなど彼のその性質は良い方向へ転がる事もあるが、一方で五行戦においてジャン本人よりも悪ノリし彼に悪魔のコスプレをさせたり、かつて窃盗を繰り返していたことを仄めかしたり、責任ある立場よりもジャンのサポートに回りたいという私心から仕事でわざとミスを繰り返し降格されるようにしたなど相当の問題児でもある。
全日本中華料理人選手権大会には第2回から参戦。「相手(大前孝太、後述)の料理を間違えて提出して勝利」「偶然の産物が審査員から意外にも高評価」と幸運と言うべき勝利を重ねたが、やはり実力の差はいかんともし難く餃子勝負で偶然、陸麗花(後述)と似たような餃子を作ろうと言う発想力をのぞかせてはいたものの惨敗している。
連載開始からしばらくは作中のお笑い担当のキャラクターであったが、元々努力家ではあったため、作中ジャンとキリコが中国に行っていた3年間の間に望月に代わり五番町飯店から厨房の鍋担当を任せられるほどにまで成長し、Rではジャンをして「俺の代理くらいできる」と言わしめた。ジャンをテレビで見つけた後、セレーヌ楊と共にビッグ大谷杯に駆けつける。ジャン帰国後、再び彼に師事する為にワザと失敗し続け、鍋番から降りていた。
ビッグ秋山杯終了後、五番町飯店のメニュー改革では3年間の努力で発想力に実力が追いつき、自らの発想力を活かしてチョコレートの回鍋肉を即興で作って見せた(この料理にはジャンや霧子、弥一や李も驚いており、蟇目も辛口交じりながら賞賛していた)。
五番町 睦十(ごばんちょう むつじゅう)
霧子の祖父で、五番町飯店のオーナーを務める人物。75歳。帝国大学文学部中退。「中華大帝」の異名を持ち、禿頭で顔に×字状の古痕がある。かつての修行仲間・秋山階一郎とは親友であり、ライバルでもあった。階一郎と共に日本の中華料理界の頂点に君臨していた人物で、現役を引退し店の経営に専念しているが、常に階一郎とのライバル関係を意識し、階一郎を超えたと自分の中で確信がつけるまでは鍛え続けると決めているためその腕は全く衰えていない。アジアの料理界を牛耳る白蘭王(後述)からもその実力を認められているが、見誤っている部分があった。階一郎の方はどう思っていたか不明だが、彼の方は袂を分かった後でも階一郎から連絡がない事を心配していた。得意技は中華鍋を高速で振り、熱を閉じ込める「熱氣圏」。祖父・階一郎亡き現在、ジャンにとって超えるべき目標となっていた。料理に対して感銘を受けた際には「デコポン」をすることで知られている。ジャンや霧子、黄蘭青とは同時勝負をすることを約束していたが、その直前に病に倒れ他界。その際『睦十X』というオリジナルの傑作調味料を残していったが、それがどうなったかは不明。墓参りには全国からかつての教え子とされる数多くの中華料理人が参列した。単行本最終巻掲載のおまけ漫画では、サイボーグとして冥府から黄泉返る。
五番町 弥一(ごばんちょう やいち)
霧子の叔父で、五番町飯店の総料理長を務める人物。45歳。料理の腕は超一流で、ジャンも睦十以外で自分と互角の勝負ができる者と認めている。30歳になる前から五番町飯店を切り盛りしていた。本作に登場する数少ない常識人で、劇中では料理の解説役を担当することも多い。ジャンの性格はともかく料理人としての腕は認めており、ジャンがどのような料理を作っても、決して嫌がる事無く試食を行い、他の料理人にもちゃんと試食をさせる。
Rでも立ち位置は変わらないが、オーナーの座は霧子に譲っている。
李 考英(り こうえい)
五番町飯店の司厨長(調理場の責任者)。34歳。香港から招かれた料理人で、その腕と人格性は確か。ジャンの事も、彼を毛嫌いしている他の同僚達よりは認めており、ジャンの方もある程度は彼を認めているのか、説教をうるさがる程度でさほど傲慢な面は見せていない。劇中では弥一と並び、解説役を務めることが多い。
Rでも登場。
柏原 工次(かしわばら こうじ)
五番町飯店の鍋担当料理人。35歳。パンチパーマの中年男性で、ベテランの域にある料理人であり、劇中で料理に関して腕が未熟な描写があまり見られない。ジャンと蟇目の料理勝負の時にはジャッジを務めていたが、蟇目編以降は新作の春巻を睦十に認められず、他のメンバーと共に落ち込んでいたり、扱いが殆ど変わらなくなってしまった。劇中の描写から、他の同僚よりはジャンの才能は認めているようである。小此木のこともよく叱責するが、他の料理人とは違い彼に成長してほしいが故である。
望月 貢(もちづき みつぐ)
五番町飯店の鍋担当料理人だが、料理人としての腕はそのいい加減な仕事ぶりから三流以下である。22歳。物語当初でジャンにいい加減な作り方をした炒飯を出す等、口先が達者なだけで、料理人としての姿勢がなっておらず、蟇目が五番町飯店に現れた際にもジャンの時と同じ失態を犯すなど、全然進歩していない。そのくせ、気に入らない事があると後輩の小此木に暴力を振るったり、ジャンに加熱させた鍋を投げつける悪辣な性格。他の料理人と一緒にジャンを批判する立場に回る事も多く、ジャンのあまりに辛辣な彼への評価に同情される事もあるのだが、その際にも彼自身の未熟を諭されたり、更にはかねてからのいい加減な仕事ぶりを指摘されたことがあるなど、本人は気付いてないようだが明らかに周囲からの評価は低い。スグルとジャンの対決で、ジャンの圧倒的不利な状況を他のメンバーが「一応」心配している側で、彼だけがはしゃいでいるシーンはその異常なまでのジャンへの憎しみをよく表しており、望月のジャンへの敵愾心は同じくジャンを嫌っている五番町メンバーから見ても異様に映るようである。
Rでも登場。いい加減にやってきた報いか、3年後にはコツコツ頑張ってきた小此木に鍋番を取られてしまっていた。小此木が料理に失敗し続けたために鍋番に戻るが、結局それはジャンに師事したい小此木の策略に利用されていただけであり、ジャンが復帰するや鍋番を再び小此木に取られてしまう。また、XO醤を貶した事で、それを誇りとして料理しているリュウジからは蹴りを顔面に叩き込まれ、KOされる。

闘いを繰り広げた料理人

セレーヌ 楊(せれーぬ やん)
神戸の中華料理店「シードラゴン」所属。17歳。香港人の父とフランス人の母を持つハーフの娘で、限界を見定めず料理を研究するという、「料理はコテコテ」が信条。繊細で優雅なフランス料理の要素を取り入れた中華料理の新しい形「ヌーベル・シノワ」を探求しているが、従来の中華料理にはない手法を取り入れる姿勢は、賛否両論となって点数に反映されている。
第1回全日本中華料理人選手権大会でジャンや霧子と三つ巴の闘いを繰り広げた後、一作目最終回前後まで五番町飯店の中華に最新のセンスをもたらすのと引き換えに伝統の中華を学ぶため五番町飯店に修行に来ていた。第2回全日本中華料理人選手権大会では、黄蘭青にはっきりと実力差を見せつけられ敗れた。彼女もまた爆乳の持ち主であり、その意味でもまた霧子と双璧を為す存在である。盛り付けのセンスは作中トップレベル。小此木とはボケとツッコミが絶妙ななかなかの名コンビ。
Rでは東京のビッグ大谷杯に駆けつけジャンのサポートをしている。R単行本のキャラクター紹介では「元・五番町飯店」の表記があり、大谷水月には「神戸・シードラゴンのセレーヌ楊さん」と呼ばれており、五番町飯店を辞めているようであり、神戸から来たのかは不明。
沢田 圭(さわだ けい)
六本木「昆崙」の料理人。「料理は」がモットー。二枚目風の青年で、美女の取り巻きが多い。第1回全日本中華料理人選手権大会1回戦でジャンと対戦し、派手なパフォーマンスで観衆や審査員の注目を集めるも、肝心の料理の味が平凡であったため敗退。蟇目が「昆崙」に現れた際にも、料理とすら見なされないまでに自身の料理を散々貶され、第2回大会においては第1回と同じ原因で霧子に敗れ、審査員から進歩していないと酷評されていた。
目立ちたがりで、ジャンがマジックマッシュルームで予選を勝ち上がりみんなの顰蹙を買ったところで、自分が目立つためという下心もあって出場選手を代表してジャンに宣戦布告したりする等パフォーマンスが好きだが基本的な性格は悪くなく、むしろ本作の敵側料理人の中では善良な部類に入る。
ファンの女の子達の事も大切にしており、この手の美系敵キャラによくある、「負けたとたん手の平を返したように女性ファンが離れて行く」というパターンに陥る事もなく、女性ファン達が変わらず応援してくれる事が、Rまでの3年間の成長の要因となった。
Rでは、『炎と氷の料理人』と名乗り、片方を熱しもう片方を冷やした鉄板を使いこなすことでついに非凡の域に達し、「自分の為にではなくファンの女の子達の為に勝つ」事を決意した事で大きく成長を遂げ、崔信典からも腕を上げたと賞賛されるまでに至った。ジャンに対しては敵意を見せる一方でその実力を認めている。荀からは、料理勝負では真面目に真正面から取り組んだ料理に弱いと評されている。2回戦で荀と対決し、料理自体は評価されたものの、筍と完全に票が分かれて引き分けに終わり、「勝った者のみが次に進める(引き分けでも再試合等は行われず、両者敗退となる)」という規定に引っかかり、敗退した。
荀 智秀(じゅん ともひで)
400年の歴史を持つ横浜東洋楼の料理人。肥満体の少年。登場時16歳。「料理は伝統」がモットーで細工物を得意とする。第1回では準決勝でセレーヌ楊に、第2回では餃子勝負にて陸顔王に敗退など、鳴り物入りで登場した割に大した見せ場も無く退場してしまった。
第1回大会から第2回大会までの間に体格も別人のように大きくなり、テレビ局のスタッフにも突っ込まれた。
Rでは刃物の爪付き手袋をつけて再登場し1回戦を突破した。沢田圭とはお互い表面的には親友を装っていた。沢田同様、ジャンの人物は兎も角、その実力は認めている。沢田からは、料理勝負では人目を引き注目させる勝負方法に弱いと評されている。2回戦で沢田と対決したが、上記のように決着がつかなかった事が災いし、敗退。負けが決まってからはお互い本性を現わし、喧嘩しながら水槽ごと退場させられた。その後ジャンの優勝が決まるまで取っ組み合いをしていた模様。
大前 孝太(おおまえ こうた)
浜松の中華料理店「麒麟飯店」所属。父親想いで研究熱心な心優しい少年。「料理は努力」がモットー。中学、高校と優等生でスポーツ万能、生徒会長を務めており、地元での信望はかなり厚い。第1回全日本中華料理人選手権大会にてジャンとレンコン料理で対戦。ジャンの悪意ある策略を用いた料理と駆け引きによって、ろくに試食をしてもらえず敗れ去る。ただし料理人としてはともかく、料理勝負に対しては少々甘すぎるのも敗因の1つであり、ジャンからはその事を負けた後からも酷評されており、父親も「料理勝負に向いていない」と評した。当然、ジャンを嫌っている料理人の1人。
第2回大会にも登場。再会したジャンを「有毒料理人」と罵っているが、ジャン本人からは存在そのものを忘れ去られていた。また、未熟で行動にもかなり問題がある小此木に対して侮辱を繰り返すなど、性格の悪化と思われる一面を見せていた。予選では周囲を意識しすぎたあまり、自分の作った炒飯と、それを真似て(見た目だけ)そっくりに仕上げた小此木の炒飯を取り違えて提出してしまい、予選敗退という悲惨な結果に終わった。
阿武隅 源次(あぶくま げんじ)
北海道「胡擯王」所属、人呼んで熊源。 熊、鯨、アシカの料理を得意とする異色の料理人で、TV出演歴も多く、自称お茶の間のアイドル。セレーヌ楊が天敵であり、初登場の第1回での予選敗退、髭を剃って再登場した第2回では本選での餃子勝負いずれにおいても彼女に辛酸を舐めさせられている。
Rでは剃髪して再戦。1回戦に進出したが、卵料理という課題で卵よりも熊肉がメインの料理を作り、味・技術等は申し分なかったものの、卵料理とは言い難い事や、熊肉に拘らず他の食材を使っていたほうがソースと合っていた点で評価が別れ敗退。しかし、自身の信念を貫いて「次は課題に熊も入れといてくれよ!」と笑いながら立ち去った男らしい態度により、観客から温かい拍手を得た。
藤田 貫一(ふじた かんいち)
中華薬膳「藤田」の代表。第1回全日本中華料理人選手権大会の予選で、ジャンに対し予選敗退を宣告し「祖父の七光り」等と発言して挑発行為を繰り返すも、ジャンのマジックマッシュルームを使ったスープの威力の前に崩れ去り、自身が予選敗退してしまう。第2回大会では本選にまで勝ち進み、サザビー本郷との餃子勝負で鼻の通りを良くする効果がある餃子を作ったが、審査員の1人、ケペルから「鼻の通りを良くするなら鼻をかめばいいんじゃないか」と身も蓋もない突っ込みをされてしまったあげくに惨敗している。
Rでも登場。ビッグ大谷杯に参加し、「薬膳のプリンス」と称された。予選を突破、1回戦に進出。料理はジャンにも誉められ、総合成績はなんと2位というほどの出来だったものの、ルールの定員制限により敗退する。
河原 祐司(かわはら ゆうじ)
河原クッキングスクールの後取り息子。最新鋭の真空調理機を用いて第1回全日本中華料理人選手権大会に挑む。予選、1回戦を突破しトーナメント2回戦の鳥料理対決でジャンと対戦する。ジャンの挑発に乗ってしまったこと、そして何より、料理経験の差からあっさり敗れる。従来の調理法、料理人を見下す言動が目立つため、ジャン同様かそれ以上に評判が悪い。第2回大会では予選突破後トーナメント初戦餃子対決でスグルと対戦。最新調理器に頼り切りになる事をやめており、実力は確かに成長していたが、スグルの創意工夫に敗れた。
尾藤 リュウジ(びとう りゅうじ)
流しの中華料理人で、またの名を「XO醤のリュウ」。「料理は速さ」がモットー。各地を転々としながら、中華料理屋に賭け料理勝負を挑んでは荒稼ぎしていた。大谷が最初にジャンの元に送り込んだ刺客で、自前のXO醤は弥一をして「すごい」と言わしめる出来栄えだったが、実際はそのXO醤に依存しきっていただけの小物であり、XO醤を使った料理対決であっさりジャンに敗れ、大谷からも散々打ち据えられる。
「R」では、湯水グループに所属し、「料理はXO醤」をモットーとしている。しかし、あれだけ大谷に悪態をつかれながらも、未だに料理界は彼が統べるべきだと支持し、スパイとして所属したものの、同僚になった蟇目や五行からも全く信用されておらず、裏切りに対し釘を刺されて青ざめる等、相変わらずの小物振りである事が伺われる。五番町飯店の面々からは名前を忘れられていた。五番町飯店内でジャンに対抗して回鍋肉を作った際、キノコを使ったオリジナルXO醤を披露。その出来はジャンをして「すごいものを作った」と、五番町メンバーが驚く程のベタ褒めぶりだったが、前回同様使用法をミスしてせっかくの回鍋肉を台無しにしてしまった。その後行われた一品1000円のフカヒレ料理対決では、勝負の序盤でジャンから不要な卵黄やスープをもらうなどしていたため、人からもらう事で材料費を浮かすのが目的と思われて、「人からもらっても材料費は発生するのに」「ここまで頭が悪いとは…」とスグルにも経同盟にも内心バカにされていたが、出来上がったアイスクリーム仕立ての前菜はXO醤もうまく使っており回鍋肉の時のようなミスもなく、また材料費に関しても1人1レンゲという事で課題はクリアーしており、全員から高評価を受けたが、その後の五行、蟇目、ジャンの料理がそれ以上だったため、相対評価としてはおそらく最下位。以前に比べれば、確かに非凡の域に達した実力者になったといえる。
代名詞であるXO醤には誇りを持っており、「R」で望月に「XO醤なんてもう珍しくも何ともない」と貶された事で、顔面に蹴りを入れてKOしていた。前述のフカヒレ料理勝負でジャンに負けたため、蟇目・五行と共に五番町飯店で働かされることになるが、仏頂面の2人と違い「XO醤と要領だけで生きてきた」と自負する通り、コロっと態度を変え、キリコにもおべっかを使い、比較的楽しんでいる模様。
蟇目 檀(ひきめ だん)
かつて五番町飯店で鍋を振るっていた料理人で、2年半の間中国へ修行に出ていた。野心に目覚め戻ってきた彼はジャン以上に傲慢で冷酷な人物になってしまっており、かつての厳しくも優しい好青年だった頃の面影はない。小此木に対しては殴るどころか蹴る、自分を「タレ目野郎」呼ばわりしたジャンに対しては腕を折るなどの暴行を働く。「料理は才能」をモットーとしているが、才能を維持する為の鍛錬は怠らない努力家でもあり、鍋の振りすぎで何度も疲労骨折を起こしている事をセレーヌ楊に見抜かれている。また、自分一人ですべてを思い通りにできると考えている訳でもなく、自らの野望を実現するためならば、ジャンの様な優れた料理人を引き入れようともする事もある。
修行の末、5万以上もの料理のレパートリーと卓越した技術を手に入れるが、その技術を五番町飯店のメンバーに一切伝えず、自らが総料理長として招聘されたホテル「ミラージュ」のレストラン「蜃気楼」へ移籍をしようとする。その際、自分を敗北させたジャンに惚れ込み、仲間に引き込もうとするが拒絶された。その時もう一度料理勝負をするが、双方合法ドラッグに近い料理を喰わせ合う事で痛み分けに終わる。その後、ジャンと勝手に勝負をした事と仲間に引き込もうとした事を咎められて大谷に「蜃気楼」の料理長を下ろされ、明輝の店に舞い戻る。
「R」では、明輝死後、彼女の店を乗っ取ろうとしたが結局失敗に終わり、湯水グループに所属。湯水グループの財力を利用して自らの牙城を作り上げ、更にはジャンを再び自分の仲間に引き入れようと目論む。新たに「龍王」の二つ名を名乗り、リュウジや五行など前座に過ぎないと言われるほどのフカヒレ料理を作ったがジャンには敗れ、五番町飯店で働かされることになる。古巣に戻った形になるが、給料は彼の能力には明らかに不釣り合いな12万円。日本に戻ってから彼女が出来たらしく、安月給になってあまりデートが出来なくなってしまったのを嘆いていた。
ジャンの中国修行時代には同僚として日常的に料理勝負を行うなどジャンのライバルを自負しており、また自信の野望のためにはジャンの腕が必要との発言からも彼の実力を高く評価していることが伺える。
五行道士(ごぎょう どうし)
本名は伍 行壊(ご ぎょうかい)。香港で料理店を営み、体に合う良い料理を作る料理人として町の人々から尊敬されていた。その力を持て余していたところを、大谷から蟇目の代わりに「蜃気楼」の総料理長として、またジャンへの刺客として招かれた。
その実態は裏食医で、「邪道士」「裏五行」と呼ばれ、食を悪用し人体を壊すことを極めている。その為、人の食欲を操る術とそれに用いる食材についての知識から作る「五行膳」は、ジャンの料理を凌ぐ禍々しさであった。彼のモットーはテレビ番組に出演した際には「料理は」と、ジャンに対しては「料理は」と言っていたが、本当は「料理は成仏」。
表向きは温厚な紳士だが、特殊なお香を用いてジャンの味覚を潰そうとする、ジャンが料理にドリアンを用いたのを見て審査員に食前酒を飲ませ昏倒させる(ドリアンと酒を一度に摂取すると人体に悪影響を与える事を利用したもの。実際には迷信とされる)、ホテル・ミラージュ社長の飼っている犬を殺して料理に用い、更に社長本人に食べさせるなど、裏の顔は極悪非道を絵に描いたような人物で、一度暴走すると残忍な本性をむき出しにする。実は料理のスタイルはジャンと非常に酷似しており、その事を小此木に指摘されている。ジャンとの勝負では料理の内容自体はジャンと互角であったが、互いの足の引っ張り合いにおいて一歩及ばず大会をぶち壊しにする結果となり、彼も料理"勝負"での敗北を認めた。ただし後に自身をジャンと互角とも発言しており、料理人の実力としては敗北を認めていないことが窺える。後に蟇目と同様に明輝の店に舞い戻るが、オーナーである明輝の言う事には全く従おうとしなかったようである。
「R」では、湯水グループに所属。ただし、スグルの思惑と違い、裏食医として全力でジャンを叩き潰す事しか考えていない。新たに「薬膳の帝王」の二つ名で呼ばれる。中国での修行により、陰陽五行のみならず七情(喜・怒・哀・懼・愛・悪・欲)までも操れるようになったとのことだが、フカヒレ料理でジャンに敗れ、12万円の給料で五番町飯店で働かされることになる。
湯水 スグル(ゆみず スグル)
湯水財閥の若き当主。勉強もスポーツも努力などしなくてもいつも一番だったらしく、自称「万能の天才」。中学卒業後は高校には進学せず、大検合格を取得して気ままな生活を送っている。性格はかなり天然ボケ気味で、強引な部分があるものの人懐こく何処か憎めない。毒舌家で傲慢なジャンも彼のことは面白い奴として比較的気に入っていたようである。
執事の花梨とは、歳は離れているが完全な恋人同士である。花梨に限らず、使用人達に対しては優しく、他人任せではなく自分で行動するためよく慕われている。
彼のモットーは「料理は変幻自在」。料理勝負で99人斬りを達成し、ジャンと料理勝負をするまでは本当に負け知らずだった。100人目のターゲットをジャンに定め、調味料の配置を変えて料理が失敗するよう仕向ける、自身の財力に物を言わせて最高級のフォアグラを取り寄せ勝負に用いるなどの手を使うがジャンには通用せず、2回の敗北を喫する。しかし懲りることを知らずに勝負を挑もうとしており、ある意味不屈の精神の持ち主。第2回大会から参加し、河原祐司を降して勝ち進むものの、サザビー本郷との対戦では、味だけなら上だったが審査の傾向がザザビーに傾いていたため敗退。それでも落ち込む事はなく刈井に甘えていたが、小此木が慰めのつもりで「一点差」を繰り返すとさすがに不愉快な表情をしていた。
Rのビッグ大谷杯では、仮面で正体を隠し、審査員「甘えん坊将軍」として登場。財閥当主として料理界を制覇するべく家庭でも手軽に食べられるという観点からまず冷凍食品の制覇を狙い、その担当に蟇目、五行、リュウの3人を迎え入れ、更にはジャンをも引き込もうとしている。財力や権力ではなく自らの実力のみが全てである料理の世界に自分の居場所を感じており、本当ならば自らも料理人としてジャンと対決したかったようであるが、財閥当主という立場上、自由に動けないでいた。仕事を抜け出してジャンと前述の3人との対決の場に赴こうとして、先回りしていた花梨に妨害されるが、どのように説得したのか彼女と共に五番町飯店で勝負を見届ける。
刈衣 花梨(かりい かりん)
湯水家の執事を務める女性。スグルのブレーンであり、事実上の恋人。彼のことを過保護気味ながらも陰に日向にと支えている。彼女のモットーは「料理は科学」。常にサングラスを掛けているが、これは幼少時に自家用飛行機の事故により左目を負傷したことが関係していると思われる。体力は並の人間以下ながら護身術の類が使え、スグルのサポートもあったが一般人で唯一ジャンに勝てた人物でもある。彼女の祖父も湯水家の執事で、スグルの父の知恵袋的な存在であったが、自家用飛行機の事故にて死亡している。
Rでは、髪を伸ばした状態で登場。表面的にはスグルに財閥当主としての責任を口出すものの、以前よりも自由に料理を振る舞えなくなってしまったスグルを不憫に思っている。
ジュリアーノ本郷(ジュリアーノ ほんごう)
大谷が仕組んだ第2回中華料理人選手権大会の宣伝番組でジャン、キリコ、セレーヌと戦ったフレンチの料理人。長身金髪で女口調。トゥール・ダルジャンのスペシャル鴨料理をも再現できる腕前を持っていたが中華の知識は無く、3人の独創性あふれる料理には太刀打ちできなかった。
ザザビー本郷(ザザビー ほんごう)
ジュリアーノの双子の弟で、「料理はユニバーサル」を口癖とするカリフォルニア帰りの料理人。長身金髪で女口調だが意外と血の気は多いく2人の兄とは違い完全なオカマではないらしく、普段着も男性的である。あらゆる人間を驚かせ楽しませるのが信条で、珍奇な食材や西洋の手法を取り入れた斬新かつ革新的な中華料理を作る。色物キャラだが実力は極めて高く、藤田貫一や湯水スグルを破っている。準決勝では僅差で敗退した。
俵屋朋次(たわらや ともつぐ)
新宿「菜々館」所属で、奇を衒った料理が過ぎると店長に警告を受けていた。客の受けがよいならジャンの料理に対する姿勢も認めている。第2回大会に登場。予選を勝ち進み黄蘭青との対戦で烏賊を使った餃子を作るも、料理自体が黄藍青の調理法から盛り付けまで細かいアドバイスにより出来上がったものと、自ら棄権する。
中田川
名古屋「NaNaキッチン」所属。担々麺審査にソバガキ風担々麺を出して敗退した。(Rのみ)
大谷水月(おおたに みづき)
Rから登場した「極東中華厨房(ファーイーストチャイニーズキッチン)」の女料理人。見た目はグラマラスな16才の美少女だが、怪力の持ち主で口癖は「料理はパワーや」。大谷日堂の遠い血縁であり、両親と死別後は大谷の養子になる。
ビッグ大谷杯に参加し、日堂にとって忌々しい存在であるジャンを倒す事に執念を燃やす。試合にスクール水着やメイド服、ナース服で挑んだり、審査員に色仕掛けをするなど、さまざまな策略を用いており、養父の日堂からは呆れられているが、料理の腕は驚異的で、決勝戦の3人に残り、「神の腕力」で挑み、牛肉料理で100点満点を叩き出すが、佐藤田十三(後述)の言によりジャンに破れる。負けを潔く認めたのは、かつて実父と同じ言葉をジャンが口に出したのも理由の一つである。
キリコやセレーヌのファンでもあり、強引に彼女等と友人関係になる。ちなみにその際、同性好みを公言していた。男性嫌悪者と言う訳ではなく、実父と養父に対しては彼女の独特な男性観に基づいた愛情を持っている。

陸一族

作中におけるアジアの料理界を支配する百蘭王とその一族にあたる。陸一族に生を受けたものは百蘭王の後継者候補とみなされ、ゆえに幼少の頃から過酷な修行によって篩いにかけられていく。第2回大会には後継者認定を受けた黄蘭青とそれに不満を持った者たちとの争いの一面もあった。

百蘭王(パイランワン)
代々アジアの料理界を表・裏から牛耳る。過去に階一郎、睦十の2人を相手に餃子数作り勝負をした際、同じ時間内で2人の合計個数を1人で作り上げたという程の実力の持ち主。性格は傲岸不遜そのもので、孫の黄蘭青をして「暴君」と言わしめる。しかし現在は料理人としての腕前・眼力ともに衰えており、後継者認定に不満を抱いた顔王らの反逆を招くなど、かつて程の勢いは無い。百蘭王は「称号」であり、実名は他にある(少なくとも、姓は「黄」)と思われる。
黄 蘭青(こう らんせい)
現在の百蘭王の孫。モットーは「料理は半歩先」。五味、香り、美観に続く4つ目の要素・「食感」を活かした料理を作る。相手の料理の特徴を瞬時に見抜く、卓越した眼力の持ち主。
見た目は寒いダジャレを連発する細目の好青年。幼少の頃から祖父によってさらに過酷な修行を積んできたため、体中には多くの傷がある。そのため、ジャンからはライバル視されている。祖父との関係は劣悪で、電話越しではあるが笑顔で容赦ない言葉を浴びせている。
劇中でも最強レベルの料理人だが、やや食感に頼り過ぎる傾向もあり、致命傷になりかねなかったほどのドジを踏んだり、大谷の付け入る隙を与えてしまった事もある。
百蘭王の称号には一切興味を持たず、『世界の初代・黄蘭青』を目指すという、より高い野心と志を持っている。百蘭王とは違い、睦十のことはその実力を認め、尊敬していたようで彼の葬儀の際には駆けつけていた。
陸 顔王(りく がんおう)
百蘭王後継者候補の1人。香港出身の禿頭巨躯の料理人で、癖の強い料理を得意とする。ジャンとオリジナル調味料対決によってネズミハタとその魚醤の料理を出すも、それに頼り過ぎたせいで敗退した。
Rでは、沢田の回想でのみ出ている。
陸 麗花(りく れいか)
百蘭王後継者候補の1人。台湾出身の女料理人で台湾郷土料理を得意とする。メガネっ娘。「料理は傾向と対策」がモットーで、事前に相手を観察し、撃破するための料理を作る。霧子とオリジナル調味料対決によって台湾バナナを使った「中華の王道」と言える料理を作り、その実力を見つけるが、霧子が冒険といえる挑戦をして完成させた、アボガドと仔牛の脳を使った料理の前に敗退した。
陸 延雀(りく えんじゃく)
百蘭王後継者候補の1人。上海出身の料理人で水餃子の早握りを得意とする。虚栄心が強く負けず嫌いの性格でジャンと似ているとまで言わしめた。
顔王によれば彼の実力は陸一族の中でも最弱の部類とのことだが、黄は百蘭王の称号に彼の名も入れており、技術はともかく精神面は脆く、餃子対決でジャンの技に動揺してしまい、300個の内の数個の餃子の口を完璧に仕上げられずにジャンに惨敗した。尚、敗戦後には、百蘭王の情報をジャンたちに教えた。

十三龍(サーティンドラゴン)

13の数字からも分かる通り、吸血鬼や魔物などに由来する名前が多い。
エリザ・バートリー
アメリカに200を超える支店を持つ、巨大資本十三龍の元締め・「バートリー・フーズ」の社長。傲慢、残忍で我が侭な性格で、新興チェーン店である十三龍の進出のため様々な策を弄するが、佐藤田と出会う以前は、仕事に忙しいあまり栄養剤しか摂取していなかった。佐藤田の献身で、体格こそ普通の美少女であるが常識を超えた大食家となる。ただし、料理自体は一見高カロリーの洋菓子に見えて、本当は佐藤田が計算に入れた低カロリーの上食べやすく水にも気を配っていたものである。佐藤田にはいわゆるツンデレ的な感情を持っており、何が何でも佐藤田を自分の側に置いておきたがったが、長年自分に仕えていた為、十三が体力不足という不戦敗を喫した事で自分の非を恥じ、十三の料理人復帰を認める。
ジャンをスカウトしに来たが、余りにも傲慢かつ尊大な態度だった為に勧誘を断られ、その腹いせに彼を無人トラックで跳ね、「秋山ノオト」を含む荷物を奪った。その事件が元となり、ジャンの復讐相手となる。(Rのみ)
名前の由来は吸血鬼のモデルになったエリザベート・バートリ。
佐藤田 十三(さとうだ じゅうぞう)
元XIANG FAN所属のシェフで多くの学問を修めている。現在は食育係としてエリザに仕える。彼女の強引な手腕に対して慇懃無礼に皮肉を述べるなど、彼とエリザの関係はそれほど単純なものではないようである。一度何もない処から料理を出して見せるという珍芸を披露しており、エリザは彼の手品を「魔法」と評している。彼のモットーは奇しくも秋山階一郎と同じく「料理は魔法」である。「秋山ノオト」を手に、ジャンとの戦いを望んでおり、決勝戦でジャンの料理を高評価して優勝させた。
そして「秋山ノオト」を賭けて秋山杯でジャンと勝負する事となり、1回戦目の男料理・2回戦目の水料理とジャンと互角の勝負を繰り広げるが、長年エリザの執事を遣っていた事が思わぬブランクとなって響き、二試合を終えた時点で、体力の衰え、久々の大観客のいる大舞台でのプレッシャー、などに体が耐えられずに料理を作れなくなってしまう。更にキリコからジャンが負傷している事を聞かされ(エリザがトラックでジャンを轢いたことは知っていた)、自分が「料理人」としても「執事」としても失格である事を思い知り、完全に負けを認める。(Rのみ)
ブルー・メナール
十三龍ロス支店所属。なぜか十三龍の制服を拒否しボンデージメイド服に身を包んだ筋肉質の巨漢。アフロヘアーに口髭で、ジュリアーノ、ザザビーに続く実力派のオカマキャラである。独自のゴージャスな料理は、佐藤田十三に引き抜かれるまで認められず鬱々とした日常を過ごし、料理人を辞める事まで考えていた程であった。しかし佐藤田にその実力を認められて引き抜かれたため、彼には深い恩義を感じている。料理の腕は確かで、ブラド曰く大谷杯に参加した十三龍の料理人では佐藤田を除けばナンバー1の実力者であり、ジャンを甘く見すぎている他の十三龍の料理人達と異なり、最もジャンの実力を警戒している。高級な食材と確かなセンスに裏打ちされた料理は「ゴージャス!ゴールド!エレガント!」と評される。1回戦では2番目に高い点数で通過し、2回戦ではブラドを下して決勝戦へ進出。決勝においてもいきなり100点満点を叩き出す等その力量を発揮したが、佐藤田の独断専行によりジャンに敗北する。しかし佐藤田の決定であった為、すんなり引き下がった。
2回戦で破れたソフィが大谷水月に罰ゲームを迫られた際にソフィを庇い、男(女?)を上げた。(Rのみ)
ブラド・アルカード
十三龍デトロイト支店。1回戦を3番目に通過。特徴的な鋭角モミアゲにサングラスをした十三龍随一の悪人面で、自信過剰で好戦的な性格。2回戦でブルーに7-3で敗れる。十三龍に入る前から常にブルーの後塵を拝して来たが、同時にブルーの事を高く評価しており、ブラドに取っては超えるべき目標でもある。休憩中に1回戦で敗退した十三龍の料理人の中華包丁を叩き割って見せた反面、自身の敗北時には罰ゲームを甘んじて受けるなど、良くも悪くもプライドの高さを見せた。(Rのみ)
名前の由来は吸血鬼ドラキュラのモデルになったヴラド・ツェペシュとドラキュラのアナグラムであるアルカード。
アリー・ストリゴイ
十三龍トロント支店。1回戦を5番目に通過。ロボコップのような金属質の遮光器をしている。スパイスの魔術師を名乗る。2回戦でスパイス油を用いた激辛のエビチリは高い評価を受けたが、ジャンのエビチリの前に惨敗を喫する。(Rのみ)
名前の由来はスラヴ語で吸血鬼を意味するストリゴイ。
ソフィ・ローテンベルク
十三龍オクラホマ支店。ツイスターの異名を持つ巨乳眉無し女性料理人で1回戦を4番目に通過した。ソフィの野望は壮大で、女性向けの料理の発展のため自分の手で十三龍を乗っ取る気だったが、2回戦のエビチリ勝負で水月に敗れ、バラエティの洗礼として水槽に落とされる。また、水月の実力を甘く見過ぎて彼女の罰ゲームを安請け負いしてしまった為に、ブルーに阻止されなければ、危うく赤っ恥をかく所であった。(Rのみ)
ユージー・ウルフマン
十三龍シンガポール支店。某ゲームの忍者のような風貌をした切り刻み魔。ホビロンを使用するという意欲的な姿勢を見せるも1回戦で敗退。洗い場降格となる。(Rのみ)
名前の由来は狼男。
ジャック・オケント
十三龍ハワイ支店。美味しいものに目がない大兵肥満の料理人。1回戦に於いて最初にキャビアとイクラ・エスカルゴの卵和えを出すも、鬼審査員達に、ただ高級で珍しい卵ばかりを使った「見てくれだけのもの」と評価され、最低点数で真っ先に1回戦を敗退。ジャンからは、散々こき下ろしたお返しといわんばかりに、「噛ませ犬のお試し君」と貶された。(Rのみ)
ルーシー・ウォルター
十三龍リッチモンド支店。肉厚の唇と[[