銭ゲバ/ジョージ秋山
著者: ジョージ秋山
巻数: 1巻
最新刊『銭ゲバ』
『銭ゲバ』(ぜにゲバ)とは、ジョージ秋山による日本の少年漫画作品。及び、それを原作にした日本映画もしくはテレビドラマ。
概要
『週刊少年サンデー』(小学館)に1970年(昭和45年)13号から1971年(昭和46年)6号まで連載された。極度の貧困から、殺人を繰り返しながら金銭と名誉を掴む1人の青年・蒲郡風太郎(がまごおり ふうたろう)の波瀾万丈ストーリー。。
尚、アナザーストーリーに風太郎の実の娘・風子(ふうこ)を主人公とした「銭ゲバの娘プー子」、風太郎が消費者金融の社長となっている「銭豚」がある。
単行本は2009年現在、幻冬舎から文庫版(上・下巻)が刊行されているのみで、他に電子書籍がある。
あらすじ
蒲郡風太郎は幼少の頃から左目に醜い傷が有った。父親は最低のろくでなし、母親は気だては良いが病弱。それゆえ家庭は極貧で、ときには5円の金も無いほどであった。
貧しいながらも懸命に生きてきた風太郎にとって、心の支えとなっていたのは、母親と風太郎に優しく接する近所の青年であった。しかし、治療費が払えない母は病死、自暴自棄になった風太郎は盗みに走り、それを咎めた青年を手にかけてしまう。
それを機に、風太郎は生まれ故郷を飛び出し、成長して大企業の社長一家に取り入って、陰で金銭の為に殺人を繰り返すことになる。遂には、社長一家を死に追い込み、企業の乗っ取りに成功し、政界進出も果たす。しかし、栄耀栄華を極めた風太郎は、誰もが予期せぬ末路を辿ることになる。
用語
- 銭ゲバ
- 作中で「金のためなら何でもする奴」と説明されている。ゲバとはドイツ語のゲバルト(暴利行為)という意味の略語で、『銭ゲバ』の原作が発表された昭和40年代当時、流行した左派政治運動に参加した学生の隠語で、国家に対する実力闘争を指す。略して「ゲバ」と言うことが多い。
- 大昭物産
登場人物
主人公
- 蒲郡風太郎(がまごおり ふうたろう)
- 長野県松本市出身。左目に生まれつき醜い傷がある。少し肥満体型で八重歯がある。口癖は「〜ズラ」。酒と女に溺れる父と、病弱な母のもとで育てられ、醜い風采ゆえに、貧しい幼少期を送る。みんなからバケモノ呼ばわりされ、容姿や家庭の事情を蔑まれた思い出しかなかった。それでも自分に優しく接してくれていた母を慕っていたが、病に倒れた母が、治療費が払えずに死んだ事で世の中は「金」が全てだと信じ始める。母の死後、盗みに走った風太郎を止めようとした青年を殺害してしまい故郷を離れることとなる。その後大企業の兄丸社長一家の車にわざとぶつかって住み込みの運転手として潜り込む。そして三枝子の妹の正美と結婚をする。さらに兄丸社長を殺し、三枝子をレイプし、正美を虐待して自殺へ追い込む。
メインキャラクター
- 兄丸三枝子(あにまる みえこ)
- 兄丸家の長女でかなりの美人。風太郎の憧れの人物でもある。かなり裕福な家庭で生まれ育ったため、少々高飛車なお嬢様。正美との結婚を祝福していたが、風太郎にレイプされてしまい気を失う。そして家を放火され、父親と共に死亡したと思われたが、復讐に来たと共に、風太郎との間に出来た風太郎とそっくりの子供と現れ、風太郎と愛の無い生活をする。そのことや家族を殺されたことで風太郎を憎悪するようになる。風太郎との子を風太郎に殺され、彼女をも殺そうとしたため、逃げようとするが、ナイフで刺殺される。風太郎の妄想の中では風太郎と結婚しており、子供を育て幸福な家族となっていた。
- 映画では初めは風太郎を薄汚いと言っていたが、正美との結婚により受け入れる。しかし、父の死により風太郎を疑い初め、ようやく風太郎の正体に気づくが、風太郎にレイプされる。そして旅行に行くと告げ、子供を出産し、復讐に来たと共に、風太郎との間に出来た子供を見せ、風太郎を追い詰めるが、ナイフで刺殺される。
- ドラマ版の登場人物「三國緑」に当てはまる人物。
- 兄丸正美(あにまる まさみ)
- 三枝子の妹。生まれつき目の周りに痣のような跡があり、足も不自由であるため、美人の姉と比較されることにコンプレックスを感じていた。風太郎と出会い、優しくしてくれる彼を好きになるが、彼女を利用しているとも知らず、後に結婚をする。幸せを掴んだと思われたが、家の火事により姉と父親を失ったと思い、風太郎だけが頼りになった。しかし、痣や足のことをネタに裸にされ酷い虐待を受ける。風太郎を愛していたがそれらが原因で自殺してしまう。名前は「正しく、美しい」から名付けられた。また、愛犬のメリー(コリー)を買っていたが、新星の遺体を掘り出そうとしていたので、風太郎に撲殺され、新星と同じように埋められてしまう。
- ドラマ版の登場人物「三國茜」に当てはまる人物。
- 兄丸秀吉(あにまる ひであき)
- 三枝子と正美の父親。有名な大昭工業の社長であり、かなりの財産を持っている。正美との結婚を祝福していたが、風太郎に家を放火して殺害され、会社と財産を乗っ取られてしまう。
- 映画では初めは風太郎のことを軽蔑していたが、正美との結婚により受け入れる。しかし、風太郎に首を絞められ、殺される。
- ドラマ版の登場人物「三國譲次」に当てはまる人物。
- 蒲郡兼三(がまごおり けんぞう)
- 風太郎の父親。飲んだくれで、いつも妻に暴力を振るっていた。妻が死亡したにも関わらず、風太郎が10歳の時に女を作って蒸発。そのため、風太郎からは子供の頃から激しく怨まれている。風太郎が兄丸社長の家を放火し、逃亡したところを偶然目撃。凶器を手に入れ強請に現れるが、お金で殺し屋を雇われたチンピラによって射殺される。
- ドラマ版の登場人物「蒲郡健蔵」に当てはまる人物。
- 蒲郡久仁子(がまごおり くにこ)
- 風太郎の母親。貧しいながらも優しく、心を大切にしている。しかし、夫の暴力や風太郎のために働き続けた無理が集り、病気をこじらせ、貧困が命を縮めた。風太郎が銭ゲバになる切っ掛けになった人物。
- ドラマ版の登場人物「蒲郡桃子」に当てはまる人物。
- 秋葉刑事(あきばけいじ)
- 熊田正吉の兄で、惨殺された弟の犯人を追っている刑事。フルネームは不明。弟と仲が良かった風太郎を犯人と疑っている。その風太郎に妻の病気の手術代を金で買収される。脅しに屈しなかったが、自分の息子が車でひき逃げされ、動揺を隠せなかった。しかし、それでも捜査を止めなかったため、風太郎の怒りを買い、車で轢き殺されてしまう。
- ドラマ版の登場人物「荻野聡」に当てはまる人物。
サブキャラクター
- 小畑純子(おばた じゅんこ)
- 高校生。風太郎の最後の希望であったが、自分の体を買って欲しいと風太郎に懇願したため、ショックを受けた風太郎に撲殺されてしまう。お金が欲しかった理由は不明。
- 相違点は多いが、高校生で売春を誘って来たという設定ではドラマ版の登場人物「野々村由香」に当てはまる人物。
- 新星(しんぼし)
- 風太郎と同じく、兄丸家の運転手。フルネームは不明。正美と結婚し、副社長の座を狙っていたが、風太郎の怒りを買う言葉を吐いたため、風太郎に灰皿で撲殺され、庭に埋められてしまう。
- 相違点は多いが、風太郎に殺され、庭に埋められるという点ではドラマ版の登場人物「白川正輝」に当てはまる人物。
- 熊田正吉(くまだ まさよし)
- 風太郎の家の近所に住んでいた青年。秋葉刑事の弟。風太郎の兄のように接していたが、悪魔の夜、風太郎にバットで撲殺されてしまう。
- ドラマ版の登場人物「荻野宏」に当てはまる人物。
- 秋葉宏子(あきば ひろこ)
- 秋葉刑事の妻。重い病気のため、手術をする必要がある。
- ドラマ版の登場人物「荻野加奈江」に当てはまる人物。
- 秋遊之助(あき ゆうのすけ)
- 新進作家。公害問題など政治家や大企業の社会悪を次々に作中で告発し、注目を浴びている社会派の青年作家。正義感が強く、風太郎の悪行を新たな標的として対決するかに思われたが、社会悪よりも風太郎の壮絶な生きざまそのものに興味を抱いていく。
アナザーストーリーのキャラクター
- 蒲郡風子(がまごおり ふうこ)
- 風太郎と三枝子の間に生まれた少女。父親によく似ており、黒髪の10代から20代前後の女性。標準的な言葉で毒を吐いている。黄緑色の肩出し服にミニスカートをはいており、赤いマニキュアがされている。
映画
1970年、唐十郎主演・東宝配給により映画化。
スタッフ
- 監督:和田嘉訓
- 製作:奥田喜久丸
- 脚本:小滝光郎 高畠久
- 撮影:安藤庄平
- 音楽:広瀬健次郎
- 主題歌:唐十郎 『銭ゲバ大行進』 作曲:浜口庫之助
- 挿入歌:唐十郎 『銭ズラよ!』
キャスト
名前が原作と若干変わっているなど、幾つかの相違点がある。
- 唐十郎 (蒲郡風太郎)
- 雷門ケン坊 (少年時代の風太郎)
- 加藤武 (蒲郡兼三)
- 稲野和子 (蒲郡久仁子)
- 曽我廼家明蝶 (兄丸秀吉)
- 緑魔子 (兄丸三枝子)
- 横山リエ (兄丸正美)
- 信欣三 (秋葉刑事)
- 桜井浩子 (秋葉宏子)
- 左とん平 (俊次郎)
- 藤木悠 (石井総務課長)
- 国景子 (ヒデ子)
- 長尾敏之助 (隅田医師)
- 應蘭芳 (みどり)
- 鈴木いづみ (綾子)
- 岸田森 (新星)
テレビドラマ
日本テレビ系列で、2009年1月17日から3月14日までの毎週土曜日の21:00-21:54(JST)に放送されていた。全9回。初回は15分拡大スペシャル(21:00-22:09)。ハイビジョン制作。主演は松山ケンイチ。
概要
脚本は原作の内容を概ね踏襲したものとなっているが、場面設定としては原作が発表された1970年代を再現するものではなく、派遣切りなど2009年現在の世相を色濃く反映させたものとなっている。
登場人物は風太郎や健蔵などの一部のキャラを除き、ドラマオリジナルの人物が多い。また、主人公の風太郎の左目にある傷は、原作では先天的な障害でついたものに対し、本作では小学生の頃に父親から突き飛ばされ、引き出しの角に顔が当たって出来た設定である。
キャッチコピーは「金のためなら、なんでもするズラ」。
キャスト
- 蒲郡風太郎(23):松山ケンイチ
- 主人公。工場で働く派遣労働者。最初は「蒲田合板工場」で働いていたが、生産調整のため解雇される。その2日後から、「三國造船(株)京浜工場」で働き始める。静岡県伊豆半島出身。学歴は(自称)小学校中退。普段は温和で物静かな青年だが、それは仮の姿で時には残忍で非情な「銭ゲバ」の本性をのぞかせる。口癖は「ズラ」(「ズラ」については補足事項を参照)。
- 派遣労働者としてその日暮らしをしていたが、三國造船に派遣されたことをきっかけに社長令嬢である三國緑と偶然を装って再会。三國家に取り入り、陰で殺人事件を繰り返し、ついには三國家を乗っ取る。
- 少年時代の風太郎(11):齋藤隆成
- 幼い頃から明日の生活にも事欠き、教科書代、給食費、遠足の写真代50円すら払うこともままならない程、貧困な家庭に育つ。貧乏の惨めさと、金の力を目の当たりにして世の中すべてを憎み、「銭がすべて、銭のためなら何でもする」という考えに達し、金のためなら殺人さえも厭わない非情な人格(=銭ゲバ)となる。
- 三國緑(24):ミムラ(幼少期:森迫永依)
- 三國造船社長令嬢。容姿も心も美しいお嬢様。風太郎と茜の結婚により風太郎とは義理の姉弟という関係になる。風太郎の壮絶な生い立ちを知ることで、彼に対して憎しみと哀れみが入り混じった複雑な感情を抱くようになる。
- 三國茜(21):木南晴夏
- 緑の妹で、右の頬に大きな痣を持つ。痣に加え、足も不自由で車いす生活を送っていることから周囲に壁を作り、幸せな人間を憎んでいる。風太郎の真意を薄々知りつつ結婚するものの、後に首吊り自殺を遂げる。
- 三國譲次(56):山本圭
- 三國造船(株)第4代社長。代々続く大富豪。緑と茜の父親。風太郎によって雇われた枝野良夫により、射殺される。
- 桑田春子(19):志保
- 三國家の家政婦。風太郎と同郷。偶然風太郎の本性を知り、怯えながら家政婦としての仕事をこなす。
- 荻野宏(22):近藤公園
- 少年時代の風太郎と共に新聞配達をしながら大学に通っていた苦学生で、荻野聡の弟。不幸な境遇の風太郎に親切に接していたが、ある時逆上した風太郎にバットで撲殺されてしまう。
- 荻野聡(36):宮川大輔
- 荻野宏の兄で、警視庁本庁の刑事。菅田とコンビを組んでいる。弟・宏の仇でもある風太郎の周囲で起こる事件を執拗に追い続けていたが、妻子の安全と治療費とを引き換えに風太郎に買収される。
- 荻野加奈江:宮本裕子
- 聡の妻。長らく、心臓の病気で病床にあったが、聡と風太郎との取引により無事、移植手術を受ける。
- 荻野正義(11):深澤嵐
- 聡と加奈江の息子。小学5年生。
- 菅田純(25):鈴木裕樹
- 刑事で、荻野聡とコンビを組んでいる。執拗に風太郎を付け狙う荻野に半ば呆れつつも付き合っている。
- 野々村保彦(48):光石研
- 食堂「伊豆屋」の店主。風太郎に家族ぐるみで親身に接しているが、甥・真一の件をきっかけに金の力に屈服させられる。
- 野々村祥子(36):りょう
- 保彦の妻。
- 野々村晴香(34):たくませいこ
- 保彦の妹。
- 野々村由香(16):石橋杏奈
- 保彦の姪。第8話では、借金の申し出と引き換えにその肢体を買って欲しいと風太郎に懇願する。
- 野々村真一:松山ケンイチ(二役)
- 保彦の甥で、由香の兄。容姿は風太郎に酷似しているが、左眼の傷がないのが相違点。無謀な性格で、家族にとって非常に頭の痛い存在。
- 蒲郡桃子(35):奥貫薫
- 風太郎の母で、蒲郡健蔵の妻。夫の健蔵に代わって水産関係のパートで家計を支えていた。貧困のために満足に治療を受けることができず病死。
- 蒲郡健蔵(45):椎名桔平
- 風太郎の父。口癖は「わーお」。最初は、会社に勤務していたものの、社内での不祥事で解雇されてしまう。それ以来、仕事に対する意欲を失い、酒と女に溺れ自堕落な生活を送っている。したたかな性格で、時には風太郎すら翻弄する。社長となった風太郎から現金10億円をせしめるが持て余してしまい、大金持ちの虚しさを知る。なお蒲郡健蔵を演じる椎名桔平は第4話の間だけ裏番組となったテレビ朝日系ドラマ『警官の血』にも出演していた。
主なゲスト
- 寺田修司(49) : 田口トモロヲ(第1、2、6、最終話)
- 風太郎と同じ派遣先「蒲田合板工場」で働いていた派遣労働者。風太郎に撲殺される。
- 白川正輝 : 田中圭(第2、3、6、最終話)
- 緑の幼馴染で、三國家と同様の富裕層の青年。風太郎の正体を怪しむが、逆に殺害される(手口は描写が無く、どう殺されたのかは不明)。
- 田辺 : 正名僕蔵(第3、最終話)
- 貧しい労働者。風太郎に金で買われ、彼の策略に加担する。
- 枝野良夫 : 柄本時生(第4、5、6、最終話)
- 三國造船で働いていた派遣労働の青年。両親は借金が原因で自殺した。また、ガンのため余命幾許も無い。境遇の似た風太郎に親近感を抱くようになり、彼の悪事に協力する。
- 寛子 : 奥貫薫(第6話)
- 風太郎の母である桃子と瓜二つのホームレスの女性。風太郎から金を受け取ったが為に、ホームレス仲間のいざこざに巻き込まれて殺されてしまう。風太郎の母・桃子と同じ奥貫薫が二役演じている。
- ホームレスの老人:品川徹(第7話)
- 子供の頃の風太郎が一時期行動を共にしていた男。
その他のゲスト
- 診療所の医師 : 八十田勇一(第1話)
- 担任の先生 : みやなおこ(第1話)
- 高村薫:平野靖幸(第1話)
- 「蒲田合板工場」に勤務している派遣社員。
- 派遣社員 :久松信美
主な舞台
- 蒲田合板工場
- 風太郎が解雇されるまで働いていた派遣先。多くの派遣労働者が働いている。撮影には、キーテック㈱木更津合板工場が使われている。
- 三國造船㈱
- 風太郎の派遣先。三國譲次が社長である。本社の建物は、群馬県前橋市にある群馬県庁が使われている。
- なお、工場では多くの派遣労働者が働いており、風太郎もその一人である。
- 三國家別荘
- 伊豆の三國家避暑地。子供時代の風太郎と緑が出会う。ここに招かれた風太郎がマカロンを盗もうとしたが緑に見つかり、激しく糾弾された。この事件は風太郎の人格形成に多大な影響を与えることになる。
- 蒲郡家
- 伊豆の寂れた港町にあり、現在は廃屋。
- 伊豆屋
- 風太郎の行きつけの食堂。風太郎はいつもベラ定食を注文する。アットホームな雰囲気で風太郎をもてなす。
- 三國家
- 緑たちの住む豪邸。撮影には、和敬塾が使われている。風太郎も結婚後はここに住む。
- 理想の世界(最終話)
- 風太郎が死の直前にイメージした、誰もがみな(一部を除く)幸福に暮らしている社会。暗い運命をたどった登場人物たちが全員救済(成仏)されている。
スタッフ
- 原作:ジョージ秋山『銭ゲバ』(幻冬舎文庫)
- 脚本:岡田惠和
- 音楽:金子隆博
- サウンドデザイン:石井和之
- 技斗:佐々木修平
- 助っ人(脚本協力):根本ノンジ、さかいあお
- プロデューサー:河野英裕、難波利昭(AXON)
- 演出:大谷太郎、狩山俊輔
- 制作協力:トータルメディアコミュニケーション
- 制作プロダクション:AXON
- 制作著作:日本テレビ
主題歌
- かりゆし58 「さよなら」(LD&K Records)
サブタイトル
各話 | 放送日 | サブタイトル | 演出 | 視聴率 |
---|---|---|---|---|
第1話 | 2009年1月17日 | 愛をください…金のためなら何でもするズラ!! | 大谷太郎 | 12.0% |
第2話 | 2009年1月24日 | 愛は金で買えるズラ!!!! | 11.3% | |
第3話 | 2009年1月31日 | 罠! 美しい心が欲しいズラ | 狩山俊輔 | 9.0% |
第4話 | 2009年2月7日 | 僕の家族は母さんだけズラ | 大谷太郎 | 10.7% |
第5話 | 2009年2月14日 | 友情も愛も必要ないズラ… | 狩山俊輔 | 10.1% |
第6話 | 2009年2月21日 | 逮捕…金が招いた不幸ズラ | 大谷太郎 | 10.2% |
第7話 | 2009年2月28日 | 命の値段も結局金ズラか… | 狩山俊輔 | 8.7% |
第8話 | 2009年3月7日 | 悪は静かに死んでやるズラ | 大谷太郎 | 6.4% |
最終話 | 2009年3月14日 | 幸せはどこにあるズラ? | 10.5% | |
colspan="6"|平均視聴率 9.9% (視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ) |
まもなく!銭ゲバ
かつての『NNNニューススポット』が放送されていた20:54 - 21:00枠には、日曜日の21時台に放送されている『行列のできる法律相談所』以外の21時台の番組の見どころなどを放映する枠になっている。
『まもなく!銭ゲバ』をネットしている地域は、21:00ではなく20:54からのフライングスタート扱いになっている。
補足
- 2009年1月31日放送の第3話からコカ・コーラ一社提供で、実質21:02に番組スタート。
- 第4話で三國家の裏庭に埋められた死体を掘り起こす際に出てきた、「へのへのもへじ」の落書きは、原作者のジョージ秋山自身が描いている。
- 風太郎の口癖である「ズラ」は中部地方の静岡県東部から長野県東部にかけて使われる方言である(静岡弁・伊豆弁・甲州弁・信州弁)。しかし、「ズラ」は推量や確認を表す言葉であり(共通語の「だろう」「でしょ」に当たる)、原作やドラマでの「金のためなら、何でもするズラ」のような使い方は方言としては正しい用法ではない。また現在「ズラ」は死語に近く、中年層以下の世代ではほとんど使われない。
- 平均視聴率はこの枠で『受験の神様』以来の一桁となった。
- 本作品でドラマ内容の問題からコカ・コーラを除いた5つの提供スポンサーが提供クレジット非表示や番組提供を一時降板してカウキャッチャーやヒッチハイクでの提供を行った。また番組提供スポンサーの一つだったCanonは、談合事件の影響とドラマ内容の問題を理由として初回終了後の1分間にヒッチハイクとして流しただけで第2話以降は穴埋めでAC公共広告機構(現:ACジャパン)のCMに差し替えられ、今作品を最後に土曜ドラマの提供スポンサーから降板した。
- TVギャラクシー賞テレビ部門月間賞受賞。
- のちに同年8月1日に放送したTBS系ドラマ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の第1話で香取慎吾演じる両津勘吉が「わしは金の為なら何でもするズラ!」と言い、そこで速水もこみち演じる中川圭一が「銭ゲバだ!」と言うシーンがあった。
関連商品
- 銭ゲバ DVD-BOX(2009年5月22日発売)
脚注
関連項目
- 日本のテレビドラマ一覧
- 土曜ドラマ
外部リンク
ko:제니게바