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陰陽大戦記/富沢義彦 海童博行

共有

著者: 富沢義彦 海童博行
巻数: 3巻

富沢義彦の新刊
海童博行の新刊
陰陽大戦記の新刊

最新刊『陰陽大戦記 3


出版社: 集英社
シリーズ: ジャンプコミックス


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

keyaki0202 サンライズ系の剣を構える御馴染みのポーズを調べてたら西海道虎鉄が出てきてまた見たくなったよ陰陽大戦記 

陰陽大戦記の既刊

名前発売年月
陰陽大戦記 1 2004-10
陰陽大戦記 2 2005-08
陰陽大戦記 3 2006-03

陰陽大戦記』(おんみょうたいせんき)は、玩具「陰陽闘神機」のバックボーンをベースにした、集英社Vジャンプに連載されていた原作監修WiZ・作画海童博行・シナリオ富沢義彦の漫画。また、2004年9月30日から2005年9月29日までテレビ東京系で放送されていたテレビアニメである。

概要

式神を『神操機(ドライブ)』によって降臨させることができる『闘神士(とうじんし)』の戦いを描いた作品。作品タイトルからも分かるように、陰陽五行思想…五行思想や陰陽思想、そして陰陽道を作中で大きく扱っている。

玩具やゲームなども発売され、いわゆるメディアミックス展開をしているといえる。

式神

この作品における式神とは、闘神士が闘神機と呼称する召喚機械で式神界より呼びよせ、契約を結ぶことで闘神士に従える荒ぶる神々と精霊の総称。通常は節季を司る大自然の神々。季節の運行を表す二十四節気の名を冠した二十四の種族に分かれていて、それぞれ「運命」「信頼」「根性」「加護」などの様々な意味を象徴している。式神の能力をどこまで引き出せるかは闘神士の力量しだいである。式神が現実世界に実体化するには闘神士の「気」を必要とする。また、契約した闘神士の言うことに基本的には忠実であり、どんな悪行でも善行でも分け隔たりなく実行する。人と同等の思考を持ち、闘神士との友情を深め合うこと等も可能である。

用語

太極神(たいきょくしん)
地球が進化する力。この封印が解かれると未曾有の災害を齎す。過去に解かれたもののうち、3回目は一般にノアの大洪水と呼ばれている。
大極文字(たいきょくもじ)
式神と闘神士が使う特殊な文字。式神の衣装や武器、闘神士の使う符や封印に記されている。ヤクモは読めなかったがコゲンタは読むことができる。
太白神社(たいはくじんじゃ)
陰陽や寺社系統と外れた天流闘神士専用の活動拠点として分かれた神社でヤクモの実家。『太白』とは戦闘を象徴とする金星の異名。ヤクモ達が住んでいるのは支殿。
闘神士(とうじんし)
自然の神々である式神と契約し、闘神機や神操機(ドライブ)で式神界から式神の力を引き出して魑魅魍魎と戦う陰陽道を戦闘に特化した者達。時代と共に多種多様の職業の人々に浸透。1200年前に国同士の争いで式神を戦いの道具として使ったため、数多くの式神達が名落宮(ナラク)に突き落とされた。結果、式神達が司っていた自然が荒廃してしまい、妖怪を溢れさせてしまった。
闘神巫女(とうじんみこ)
闘神士を補助する巫女。特殊能力を持ち、緑色の勾玉を髪飾りとしている。
黄泉送り(よみおくり)
禁忌を犯した闘神士を異次元に封印する儀式。
五行の理(ごぎょう - ことわり)
五行とは、木・火・土・金・水の五つの気を総称したもので、一定の法則に従ってバランスを保っている。それぞれには相性があり、式神同士の戦闘に大きく影響する。
逆式(さかしき)
闘神士が式神を取り込み強大な力を得る禁術。発動には5人の属性が異なる闘神士を生贄として複雑な印を切らなければならない。尚、場合によっては取り込んだ式神に闘神士の肉体が乗っ取られる事もある。
闘神機(とうじんき)
式神の力を現世に解放する球状の召喚機械。式神が倒されても記憶消失することは無いが、二度と同じ式神と契約することが出来ない。
八方音(はっぽうおん)
闘神士が式神に印を切る時に唱える所謂呪文詠唱や武器言語のこと。「坎」「離」「兌」「震」「乾」「巽」「坤」「艮」を音階であらわした言葉。
印(いん)
闘神士が召喚機械によって式神に攻撃行動を伝えるためのサイン。これがないと式神は有効な行動が出来ない。また、初めから知っているはずも無いので新しい印を覚える事は少なからず強くなるとも言える。天流では全国各地に散らばっている鬼門や自社仏閣に割り振って探し当てる方法を修行の一環としている。また、式神が信頼の証として教えることもある。神操機とは互換性が無いため、同じ式神の同じ技でも違う物になる。
闘神符(とうじんふ)
副次攻撃や防御、身を隠すなど多様に使用できる鬼門の文様が描かれた赤札。漫画版では、符力が続く限り式神を降神、使役する事も出来る。(漫画版の数年後と言う設定なのでTV版の世界でも可能だと思われる)裏面の中心付近に効果に対応した漢字が現れる。
刻渡りの鏡(ときわたり - かがみ)
過去に行ける神器。タイムマシンの様に自在に行き来する程万能では無く、何らかの波動を捉えた場所にしか行けない。基本的に能力を持った闘神巫女が使用する。微調整しないととんでもない場所に行き着いてしまう。
闘神装束(とうじんしょうぞく)
闘神士達が戦いの際に身に付ける防具。三流派に共通しているのは首当て・手甲・流派章である。(但し、流派章は各流派でデザインが異なる)首当ては八方音を唱えるため、手甲は刀や銃弾から守るためを前提としている。
名落宮(ナラク)
式神にとって地獄の様な世界。闘神機や神操機(ドライブ)が壊れるか、闘神士が死亡してしまうか、契約者との契約に違反してしまう等で式神界に帰還できなかった式神が堕ちる場。また、闘神士が式神を使って人を殺めてしまった場合、式神との契約は解除されるため、式神は式神界に帰還することができず名落宮に落とされる。契約している式神と行くと危険。
零神操機(ゼロドライブ)が封印されている場も存在。
式神界(しきがみかい)
式神が住み、契約が満了したとき帰ってくる世界。自然の神々である式神の住む世界のため、現世とは表裏一体で存在する世界であると推測される。
零神操機(ゼロドライブ)
闘神機の原型である神操機でもその特殊な部類に入る召喚機械。強大な力故に名落宮に封じられていた。細部が通常の物と異なっている。「マホロバの乱」後に再び封じられたが、神流との戦いで再び開封された。劇中ではヤクモが使用。
刻の御柱(とき - おんばしら)
太極神を封印している光の柱。歴史が歪む瞬間に現れる。過去7回目撃されているらしい。
天流(てんりゅう)
伏魔殿を守護する流派。魑魅魍魎などの封印に長けていた。地流と共に疲弊したが、現代になって復活している。修行方法は各地の修行場に赴き印等を旅を通して学んでいく模様。組織構成は其々の五行の理に分けられたて構成されている。組織力を保っていたが相次ぐ「関西空港事件」や「マホロバの乱」等の戦いで力を失ってしまい、天流闘神士達は全国に離散してしまい、さらに勢力を盛り返した地流による討伐に追い討ちかけられ組織としては最早滅んでしまっている。
五行王
マホロバの直系の弟子で、木行の者、火行の者、土行の者、金行の者、水行の者の五つの部門の最高位に位置する最強の闘神士達。だが土行王がマホロバと袂を分かち抜けたため、今では「四転王」となっている。
地流(ちりゅう)
伏魔殿から漏れ出した妖怪を倒す流派。妖怪を倒すのに長けていた。天流が栄華極める中使命に殉じ戦いに明け暮れ多くの同胞を失い絶望の内にいたときに神流に唆されて天流と争い、共に疲弊してしまうが、地流宗家と名乗っていたミカヅチによって組織は復興。更に勢力を伸ばしている。基本的に地流の闘神士はミカヅチグループの社員となっているようだ。妖怪を倒すことを使命とした流派であるため実力主義を念頭置いている。
神流(じんりゅう)
伏魔殿に潜伏しウツホの封印を解こうと暗躍する謎の流派。その殆どが戦乱を逃れウツホの里で彼を慕い、平穏に暮らしていた。後の天流、地流となる闘神士達の手で封印され、犠牲になった人々の子孫で構成されている。
神操機(ドライブ)
勾玉状の形をした式神の力を現世解放する召喚機械。闘神機よりポテンシャルは高い。そのため、神操機によって降神した式神はコスチュームや模様など身体の細部が異なる。四方向だけで印入力できるので、闘神機を使う印で切ることは一部を除いて出来ない。
流派章(りゅうはしょう)
闘神士と流派と段位を示すリストバンド。
神操機包具(ドライブホルダー)
神操機をしまうためのホルダー。
大降神(だいこうじん)
式神界での本来(戦いでの)の姿。「心」「技」「体」の印を続けざまに切る事によって発動する。また、闘神石で無理矢理に擬似大降神させる事が可能。
擬似大降神(ぎじだいこうじん)
闘神石を埋め込まれた式神が人為的に大降神した姿。但し、本来の姿よりも異形。また、暴走しやすい。
鬼門(きもん)
伏魔殿の出入り口。
伏魔殿(ふくまでん)
鬼門の別呼称。妖怪が住み着いているが、一部では自然に恵まれた桃源郷の様な風景が広がっている。その奥にウツホが封印されていた。気力の消耗が激しく、式神の使用は極めて危険である。闘神石が多く眠っている。
新太白神社(しんたいはくじんじゃ)
京都の太白神社から数メートル離れて建造した新しい社。天流総本家の跡が残っている。
月の勾玉(つき - まがたま)
天流神器のひとつ。月の満ち欠けで鬼門に入れる。また、ウツホを開放するための鍵でもある。
陰陽八卦盤(おんみょうはっけばん)
天流神器。闘神石の所在が分かる。天流の物なので、地流の者には扱い辛いらしい。
地流大鬼門(ちりゅうだいきもん)
地流が数十年かけて伏魔殿の深層部に存在する四大天が並ぶ像の力を直通させるために作られた人工鬼門。その開放に「闘神石」の力が使われた。
闘神石(とうじんせき)
伏魔殿のフィールドを形成させてウツホを封印している力が込められている。式神に直接入れるか、神操機(ドライブ)にセットさせる事で擬似大降神させる事が出来る。
四大天(よんだいてん)
太極神に仕える『四天王』の『東のジコク〔火〕』・『南のゾウチョウ〔水〕』・『西のコウモク〔土〕』・『北のタモン〔金〕』の意。アニメでは妖怪から神に昇格した『八大鬼神』である『ガンダルヴァ〔水〕』・『カルラ〔木〕』・『キンナラ〔土〕』・『デーバ〔金〕』・『ヤクシャ〔火〕』・『アスラ〔金〕』・『マゴラカ〔木〕』・『ナーガ〔水〕』の八体内、「春を司るガンダルヴァ〔水〕」・「夏を司るアスラ〔金〕」・「秋を司るナーガ〔水〕」・「冬を司るデーバ〔金〕」の四体を指す。里の人々や路頭に迷う式神の願いを受けて自然の力と式神の力を結集してウツホが手に入れた四季の力はこれによる物。その力で荒れ果てた大地を次々と再生させて本来の美しい姿に戻した。なお、東のジコク〔火〕の配下の眷属が、ガンダルヴァ〔水〕・カルラ〔木〕。南のゾウチョウ〔水〕の配下の眷属が、アスラ〔金〕・キンナラ〔土〕。西のコウモク〔土〕の配下の眷属が、ナーガ〔水〕・マゴラカ〔木〕。北のタモン〔金〕の配下の眷属が、デーバ〔金〕・ヤクシャ〔火〕である。四天王・八大鬼神の頂点に立ち太極神に最も近い存在と言われる天帝こと中央の『タイシャク〔木〕』が存在する。声優は長嶝高士。モデル四天王、八部鬼衆、天竜八部衆。
極神操機(きわめドライブ)
式神と闘神士をつなぐ陰陽神具=神操機(ドライブ)が互いの絆と闘神士の能力が極限まで極められた時に新生する物。これを介して降神する式神は新たな装束となって、圧倒的な力を発揮する。
流派石(りゅうはせき)
流派章にはめ込まれた石。極の位に成り、極神操機がなければ使えない。極めた者は結束石や強神石等を使い分ける。
超降神(ちょうこうじん)
逆式とも大降神とも違う力。極神操機で力を向上させた式神。「心」「技」「体」の強神石によって様々な戦闘スタイルに変わる。
超大降神(ちょうだいこうじん)
チカミチ
ヤクモが作中多く発する言葉。近道、或いは近道をする事の意。
バイス
ヤクモが作中多く発する言葉。「さようなら」という意味を持つ
※漫画版、アニメ版共に共通用語。ただし、アニメ版では変化してしまっている模様。

漫画

あらすじ

アニメ版の数年前の物語を描く。闘神士『マホロバ』はさらなる強大な力を手に入れたいがために、闘神道の禁忌である「逆式」を行う。この愚行にいち早く気づいた元弟子である太白神社宮司『モンジュ』は、儀式が完了する前にマホロバを封印しようとした。しかし、すでに逆式は完成しており、マホロバは強大な力とともに目覚め、モンジュと闘神巫女『イヅナ』に襲い掛かる。異変を察知し、駆けつけたモンジュの息子『ヤクモ』は、父の窮地を救うため神棚に飾られていた闘神機で式神と契約、『白虎のコゲンタ』を降神させるが、初めての実戦故思うようにならない。モンジュがサポートし必殺の印を切るが、返しの印で弾き返された上に石化の呪符で父親を封印させられてしまう。

コゲンタはモンジュが以前契約していた式神『白虎のアカツキ』が生まれ変わった存在だった。ヤクモの身を託され誓うコゲンタ。だが、マホロバは刻を震わし、太極神を復活させ陰陽の陽のみの新世界を生み出そうと刻渡りの秘術で部下を様々な過去へと向かわせ、歴史を変革し封印を解こうと暗躍する。禍々しい野望を食い止めるため、ヤクモとコゲンタは様々な時代を渡りマホロバの部下や四転王たちと激闘を繰り広げる。

漫画版登場人物

現代の人物・式神

吉川 ヤクモ(よしかわ - )
漫画版主人公。京都に住む、ごく普通の小学5年生(印の十四から小学6年生)。白虎と契約、「コゲンタ」と名付ける。快活でクラスの人気者。サボりや遅刻が多い。教科書をカバンごと忘れるなど、おっちょこちょいな面がある。口癖は「チカミチ」「バイス」。父親が闘神士だったので、その役割なども解っており、いつかは父親のような闘神士になりたいと望んでいた。マホロバの野望を砕き、封印された父モンジュを救うため、コゲンタとともに戦いを繰り広げる。血筋ゆえか戦闘センスはかなりのもので、闘神士としての腕の良さはコゲンタも認めるところ。コゲンタに負けず劣らず勝気な性格で、コゲンタに対しても物おじせずはっきり物をいう。印の十で闘神機が限界をむかえコゲンタを名落宮に落としてしまうが、モンジュとコゲンタに対する想いの力で「零神操機」の封印を解きコゲンタを取り戻す。
マホロバを取り込み大極神の力までも手に入れたランゲツを倒すため、コゲンタや仲間たちと奮闘。十年前の父と同じく、コゲンタの命を使ってランゲツを撃破する。
白虎のコゲンタ(びゃっこ - )
十年ぶりに契約された信頼を司る陽の白虎族。口が悪く短気で乱暴な性格だが、信頼を司る式神であることに強い自信と誇りを持っており、契約者のために命を投げ出すことも厭わない。モンジュと契約していた時の名は「アカツキ」。十年前の「関西空港事件」で最凶の妖怪「百鬼夜行」を倒すためにその命を捧げた白虎のアカツキの生まれ変わり。モンジュの息子であるヤクモに特別な感情を抱いており、何としても守り抜きたいと願っている。豊穣のネネ・ルリ姉妹とは腐れ縁。闘神機をまともに扱えなかったヤクモに対し、「人間ごときが……ナメた口聞いてんじゃねェぞ!!」と悪態を吐くなど、信頼の式神とは思えない態度をとることもあったが、日々成長していくヤクモを相棒として認めるようになる。落ち込むヤクモを勇気付けたり、冷静さを失ったときは諭したりと、乱暴なだけではない信頼の式神らしい姿も多くみられる。
太極神の力を手に入れたランゲツを倒すため、十年前と同様に自分の命をぶつける。ヤクモにモンジュと同じ悲しみを味わわせないため、寸前で現世に留まるが、すでに肉体は限界をむかえていた。現世に留まっていられる間に契約を満了し、「バイス」の言葉を最後に式神界に帰還する。
吉川 モンジュ(よしかわ - )
ヤクモの父親。「白虎のアカツキ」の元契約者であり、マホロバの元弟子。土行王の過去を持つ。十年前、最凶の妖怪「百鬼夜行」を倒すためにアカツキの命を犠牲にし、それ以来闘神機を封印した。息子のヤクモに自分と同じ思いをさせたくないと、ヤクモが闘神士になることに反対していた。しかし、心の底ではヤクモが闘神士になることを望んでいた。アカツキ(コゲンタ)のことを同志であると考えている。闘神符の扱いが巧みで式神を倒せるほどの実力を持つ。逆式化した元師によって石化の闘神符で封じられる。最終話で封印は解かれる。
イヅナ
太白神社の闘神巫女。刻渡りなどの秘術を使う。モンジュが封印されてしまったため、ヤクモの生活の面倒は彼女が見ている。ヤクモの教育係であるが、事あるごとにあしらわれている。キレると怖い。信頼の式神にあるまじき態度をとるコゲンタをたしなめることも。
ヒトハ
ヤクモの同級生の女の子。遅刻やサボりが多いヤクモに呆れる日々。
シマムラ
ヤクモの同級生。

マホロバ一派

マホロバ
最凶最悪の闘神士。モンジュの師匠でもあった人物。老人だが逆式を使用しているため、若返っている。組織機能を失っていた天流を再度組織化させ各地の妖怪の討伐等をより組織的に可能にした人物。この世の陰である悪を滅し、陽である善だけを残した「白き世界」を実現しようと目論む。印の二十五でランゲツにその肉体を乗っ取られる。
白虎のランゲツ(びゃっこ - )
マホロバが使役する最凶最悪の式神。信頼を司る陰の白虎族。種族名とは裏腹に、体色は黒。逆式に使われたが、力に囚われ逆にマホロバの体を乗っ取った。その結果、印と契約から解放され完璧な力を手に入れた。よって、術者がいなくても技を使う事が出来る。自分が究極の力を得るために多くの人間の命が犠牲になることも厭わない。コゲンタが「信頼」に拘りランゲツを否定するのは下らない感情に囚われているからだという。信頼を司る白虎族でありながら、そんな下らんもの(信頼)はとうの昔に捨てさったと言い放つ。究極の力を求め太極神の力を手に入れて世界を滅亡させかけるが、ヤクモとコゲンタに倒される。
消雪のマガホシ(しょうせつ - )
消雪族の式神。コタロウに倒される。
赤銅のミソヒト(あかがね - )
赤銅族の式神。オニシバに倒される。
柊のトウベエ(ひいらぎ - )
柊族の式神。オニシバに倒される。漫画内及び公式サイトでは名前はトウベイとなっている。
金行王 カゲロウ
忍姿をした四転王の一人。黒鉄のフジを使役する。ヤクモをおびき寄せるためにモモタの村を襲撃した。ヤクモを侮っていたが敗北。逃走後、敗北を許さなかったマホロバに取り込まれる。モデル服部半蔵。
黒鉄のフジ(くろがね - )
カゲロウが使役する黒鉄族の式神。コゲンタとフサノシンにより倒される。
水行王 ナギ
水行を極めし四転王の一人。ひょうひょうとした態度で行動する。本来は土行の者だが、土行ではモンジュを超えることができなかったため水行へと転身した。モンジュに憧れている。二丁の銃を使用。コンゴウとの闘いで瀕死の重傷を負ったコゲンタを治療した。ヤクモに真相を話して共闘するが、マホロバの攻撃からヤクモを庇い負傷。戦いの途中で力尽き絶命。モデル坂本竜馬。
凝寂のエビヒコ(ぎょうじゃく - )
海老の姿をした式神。
秋水のエレキテル(しゅうすい - )
デンキウナギの姿をした式神。
霜花のオニシバ(そうか - )
本来ナギが使役する柴犬の姿をした式神。進路を司る。ナギのことを「親分」、コゲンタのことを「兄さん」と呼ぶ。口癖は「粋っすね」。
火行王 シラヌイ
四転王の一人。粗暴な性格で好戦的なお馬鹿。盗んだバイクを乗り回す。二つの闘神機で二体の式神を同時に操る事が出来る。また、(闘神機の共通の機能の可能性もあるが)闘神機を合体させて更に強力な式神を呼ぶ事も出来る。ラクサイにより「名落宮」に封印される。モデル宮本武蔵。
大火のムミョウ(おおび - )
蝙蝠の姿をした式神。盲目。
癒火のツルヤッコ(いやしび - )
鶴の姿をした式神。
雷火のジョニザ(いかずち - )
楽天家なハクトウワシの姿をした式神。お馬鹿。シラヌイとは似たもの同士。「陰陽手槍 暴狼丸」を振るう。二つの技を同時に出すなど実力はかなりのもの。「零神操機」の力で進化したコゲンタに倒される。
木行王 ウンリュウ
四転王の一人で五行王筆頭。モヒカンの様な特徴的な髪型をしている。様々な計略を張ってヤクモを倒そうとする。北条姉妹の父親を殺害した真犯人。マホロバ信奉者で、最期はマホロバにその命を自ら奉げた。モデル武蔵坊弁慶。
榎のコンゴウ(えのき - )
ゴリラの姿をした式神。コゲンタのことを「アカツキ」と呼ぶ。
凝寂のカニエモン(ぎょうじゃく - )
蟹の姿をした式神。
青錫のツクモ(あおがね - )
螻蛄の姿をした式神。
ランマル
マホロバの部下。ノブナガを利用しようとするが、逆に切り殺される。
雷火のタカマル(いかずち - )
鷹の姿をした式神。神速を誇り、「陰陽手槍 稲妻王」を振るう。コゲンタの「連撃怒涛斬魂剣」の前に敗れ去る。
北条 ナナ(ほうじょう - )
ヤクモの学校に転校してきた少女。父親をヤクモの父モンジュに殺されたと思い込んでおり、復讐のためにヤクモに近づく。姉と共にヤクモを殺そうとしたが犠牲になろうとするネネを救おうとして術に巻き込まれそうになった所をヤクモに救われる。迷いを抱くようになり、最終的には真相を知り、ヤクモと和解して協力を約束する。
豊穣のネネ(ほうじょう - )
コゲンタの「アカツキ」の頃からの知り合いで腐れ縁。ルリとは姉妹。コゲンタに抱きついたりし、かなり親しげである。契約しているナナがヤクモを敵視していたため、コゲンタとも敵対することになったが、コゲンタと戦うのはあまり気が進まない様子。後に楓のダイカクの襲撃から契約者を守るためにコゲンタと共闘。過去にも一緒に戦った経験があるらしい。目と耳で遠方の敵の居場所を察知する特殊能力がある。「ニャハ」が口癖。コンゴウに倒されるが、最終回でマリと契約して大極神の暴走を止めるため奔走する
北条 マリ(ほうじょう - )
ナナの姉。本来は優しい女性だったが、父親をヤクモの父親に殺されたと思い込んで復讐を誓う。ウンリュウを妄信し、その影響か妹やネネを犠牲にする事も厭わないほど冷酷になっていた。だが、後に自分達が利用されていたという真実を聞かされて落胆する。その後ヤクモと和解し、最終話では大極神の暴走を制止するためネネと奔走。
豊穣のルリ(ほうじょう - )
コゲンタの「アカツキ」の頃からの知り合いでネネとは姉妹。コンゴウに倒されるが、最終話でナナと契約を結んで太極神の暴走を止めるために奔走。
クチキ
ウンリュウの部下。データを駆使するバトルスタイルだったが、データを盲信し過ぎたために逆にヤクモ達に追い詰められる。マホロバに取り込まれてしまった闘神士の1人。
楓のダイカク(かえで - )
「鹿」の姿をした式神。コゲンタを追い詰めるもクチキの失態により敗北する。
マシラ
ウンリュウの部下。かなり凶暴な性格で、ヤクモにも攻撃を仕掛けてきた。
榎のサネマロ(えのき - )
「猿」の姿をした式神。コゲンタの短気さをからかう。雅な闘いを好む。
ワクラバ
ウンリュウの部下。水行王ナギに倒される。
榎のオトチカ(えのき - )
「小猿」の姿をした式神。
ムネモリ
ウシワカを抹殺するために送り込まれたマホロバの部下。闘神符を妖怪化する術に長けている。
朱雀のバラワカ(すざく - )
朱雀の姿をした式神。

過去の人物・式神

ノブナガ
戦国最強の武将。ヤクモに少なからず強烈な印象を与える。
モモタ
老闘神士。フサノシンの契約者。因みに、太白神社には彼の物語が絵本『桃太老』となって伝わっている。
雷火のフサノシン(いかずち - )
モモタが契約する雷火族の式神。英雄願望が強い。黒鉄のフジを倒すためコゲンタと共闘する。
モモスケ
モモタの孫。
ツクヨミ
明治維新前後に活躍した闘神士の会津藩士。刻渡りの鏡で明治元年の会津にやってきたヤクモと出会い共闘、ランゲツを撃退する。明治二年、函館五稜郭でヤクモとコゲンタに再会し、ともに逆式ランゲツと戦う。闘神機や神操機では無く闘神符で式神を降神させる。
青龍のコタロウ(せいりゅう - )
ツクヨミが契約する青龍族の式神。五稜郭でコゲンタ、オニシバとともに奮闘するも逆式ランゲツに倒される。
チヨ
ツクヨミの妹。
芽吹のバンナイ(めぶき - )
名落宮に住まう芽吹族の式神。ラクサイの弟子。
玄武のラクサイ(げんぶ - )
バンナイの師匠。以前は玄武族の長老であったが、地位を後進に譲り現在は名落宮で大極神の研究をしている。
ウシワカ
ゲンジの御曹司。京都の鞍馬寺に身を寄せている。 自尊心が高く、周囲に心を開こうとはしなかった。しかし、身を挺(てい)して自分のことを守ってくれたヤクモの姿に感化され、「本当の強さ」とは何なのかを知る。ガキ扱いするコゲンタの足を思いっきり踏ん付けた……
椿のゴロウザ(つばき - )
ウシワカが使役する巨体の式神。
癒火のヒヨシノ(いやしび - )
白鳥の雛の姿をした式神。少年闘神士が使役。
繁茂のマスラオ(はんも - )
少年闘神士が使役するハリネズミの式神。
楓のベニマル(かえで - )
羊の姿をした式神。
椿のホウシュン(つばき - )
パンダの姿をした式神。

※漫画版の陰陽大戦「マホロバの乱」は天流最大の内乱を描いており、地流と神流は登場しない。

アニメ

本作はクラッシュギアシリーズを手がけたサンライズ第10スタジオが母体となり、渡辺洋一プロデュース、菱田正和監督の下、テレビ東京開局40周年記念作品として製作。

同名漫画が原作となってはいるが、世界観や登場キャラクターは異なっている。だが、登場する式神などは同一である。

原作の主人公であった吉川ヤクモが17歳の伝説の闘神士として登場、最終回EDにはイヅナも1カットだけ登場している。

1年を通して、全体の作画が非常に安定していた。これは、キャラクターデザインの倉田綾子が毎回作画に参加し、重要なシーンの作画を担っていたことと外注が少なかったこと等からによるものである。なお、主要キャストは「クラッシュギア」シリーズ、「出撃!マシンロボレスキュー」での配役を踏襲した形態をとっている。

作中の技名などで用いられた筆文字は、後に『銀魂』で全話のサブタイトル題字を担当することとなる若鍋竜太によるもの。

あらすじ(アニメ)

古来、伏魔殿を守護する天流と魑魅魍魎を討伐する地流という2つの流派が存在した。両流派は互いに協力し合っていたが、今から約1000年前、地流が天流を襲ったことで両派は完全に決裂する。そして現代。天流は流派としての機能を消失、地流は新総帥『ミカヅチ』の元で再興し、表舞台に勢力を伸ばしていた。

『太刀花リク』は何処にでも居る極普通の中学1年生。しかし地流闘神士の少年ヤマセが襲って来たことを契機に封印されていた神操機(ドライブ)を手にし、式神『白虎のコゲンタ』と契約。時間が経つにつれて二人の絆は深まり、次々と襲いかかってくる地流闘神士の刺客を迎え撃つ。

アニメ版登場人物

天流

太刀花 リク(たちばな -)
声 - 福山潤、早水リサ(幼少時)
本編の主人公。天神中学校ボート部部長で1年A組の生徒、12歳。O型うお座。白虎のコゲンタと契約。地流の襲撃から逃れるため、母ショウシによって1000年前の世界から現代に飛ばされてきた天流宗家。本名は「ヨウメイ」。両親がいない事にコンプレックスを持っており、太刀花ソウタロウ(後述)を唯一の頼れる家族として慕う。内気な性格で辛いことがあっても我慢ばかりしていたが、コゲンタとの出会いはそんな彼に少しずつ変化を生じていく。カレーライスと二番茶と甘いものが好物。嫌いな物はグレープフルーツジュース。青色を好む。枕が変わっても平気で寝ることができる。恥ずかしいと感じた時に額を指で掻く癖がある。得意なスポーツはサッカー。料理が極端に下手である。
非常に温和で思いやりのある少年だが、呑気でやや天然ボケ(フサノシン曰く、ボケボケ闘神士)である。コゲンタのことを掛け替えのない存在だと考えており、コゲンタを失うことを何よりも恐れる。そのため、闘神士と式神の絆や契約に関してコゲンタと対立してしまうことも。また、その心の優しさ故に戦闘に集中できなくなることが多々あり、「闘いに集中しろ!」とコゲンタに注意されることもしばしば。その反面、自分の過去を弄んだ者や、コゲンタと両親を傷つけた神流の闘神士に対しては、烈火のごとく怒り自分を見失ってしまうことがある。
コゲンタと契約して間もない頃は、闘神士としての自覚に欠け、式神との契約とは何なのかも十分に理解していなかった。そのため、闘う理由もはっきりとせず、雰囲気に流されて闘うことが多かった。しかし、コゲンタを失わないために強くなることを誓うと、修行や印探しにも積極的に取り組むようになる。天流宗家としての記憶を取り戻すと、自身に課せられた使命と運命を自覚。天流が過去に犯してきた罪、三流派が絡み合う過去の因縁に翻弄されながらも、宗家として今自分がすべきことは何なのかを模索する。そして、地流や神流の野望のために苦しむ多くの人々を守るため、仲間とともに闘いぬくことを決意。太極を滅ぼす厄災の元凶となったミカヅチ、そしてウツホに立ち向かっていく。
自分が天流宗家であるがために両親を苦しめていたと感じており、自分がいなくなることで両親は苦しみから解放されたのだと思っていた。その思いがコゲンタに対して心を完全に開けない原因になっていた。過去の真実を知り、コゲンタに完全に心を開いてからは、あらためてコゲンタの力をみんなの笑顔を守るために使いたいと思うようになる。自分の中にいるもう一人の自分をずっと恐れており、コゲンタのことを憎しみや怒りにまかせて道具のように扱ってしまう自身の未熟さに嫌悪感を抱いていた。しかし、コゲンタの言葉のおかげでどちらの自分も受け入れられるようになり、ウツホの幻術にも打ち勝つほどの強い自信を手に入れることができた。
ウツホとの闘いが終わった後、1000年前には敢えて戻らず、現代で「太刀花リク」として生活することを選択した。中学1年生の最後にコゲンタとの契約を満了した。その後、リュージとともに出場した全国中学生ボート大会にて審査員特別賞を受賞。春には無事中学2年生となり、少なからずモモを意識し始める。コゲンタが自分に教えてくれたこと、与えてくれたものの大きさを噛みしめながら、皆と楽しくも平凡な日々を過ごしている。
白虎のコゲンタ(びゃっこ -)
声 - 相田さやか
土属性で信頼を司る白虎族の式神。節季は秋分。愛刀「陰陽剣 西海道虎鉄」を振るう。口の悪さが特徴的。1000年以上前から白虎のランゲツとは因縁がある。前大戦では、天流最強の闘神士ヤクモの式神としてランゲツと死闘を繰り広げた。
短気で乱暴な性格だが、信頼を司る式神であることに強いプライドを持っており、契約者のためなら命を投げ出す覚悟も持っている。ただ、自分の想定範囲外の出来事に対して妙にビクついたりする時がある。また、契約者のすべてを受け止めようと気負いすぎる傾向がある。リクの心の闇を理解してやれなかった自分の甘さを反省したり、落ち込んでいるリクを慰めたりと優しい面も多い。リクのことをよく叱責するが、リクの穏やかでのんびりとしたところや危なっかしいところを気に入ってもいる。人間を軽蔑している面があり、特に富や権力に執着する人間を嫌っている。しかし、妖怪などから人間の命を守ることこそ式神と闘神士が本来なすべき役割であるとも考えている。ボケキャラが多い本作において専らツッコミ役。よく猫扱いされ、そのたびに不機嫌になる(が、リクにも猫だと思われているようだ)。リクの同級生リナには「トラさん(リナの亡き愛猫)」と呼ばれ慕われているが、本人はかなり迷惑している。
リクと契約して間もない頃は、闘神士としての自覚に欠けていたリクに歯がゆい思いをして事あるごとに説教することが多かった。しかし、リクが自分なりに強くなろうと努力するようになると、思いやりのある言葉をかけたり、リクの調子や学生生活にも気を配ることが多くなる。モンジュやヤクモ等かつて自分が契約した闘神士達との落差に呆れつつも、天流宗家としてしだいに成長していくリクを頼もしい相棒だと思うようになる。
リクの心の闇についてずっと一人で考えており、リクの苦しみを無くしてやりたいと願っていた。また、契約を満了させるための条件が明確にならない事を焦っていた。その気負いや焦りはリクとの心のすれ違いを拡大させ、戦闘にも大きな影響を及ぼした。虎鉄を折ってしまうと、自分がリクの全てを受け止めきれていないのではないかと思うようになり、リクの信頼を勝ち取ろうと必死になる場面も。また、何とかリクに心を開かせようと働きかけるも拒絶されてしまう。
実は1000年前に天流宗家を襲撃した張本人である。リクの伯父ライホウによって契約前に引きずり出され大降神させられたため、当時のことは何も覚えていない。真実が明らかになった際、涙を流してリクに謝罪。信頼を司る式神としての誇りを失いかけ、契約を解除し自分を名落宮に落とすように申し出る。しかし、コゲンタ自身には何の罪もないとするリクの言葉に救われる。リクの自分に対する揺るがぬ信頼を目の当たりにすると、リクの夢を叶えるため全力を尽くして闘うことをあらためて誓った。
ミカヅチとの決戦では、宿敵ランゲツと共闘。一度は逆式イツムに滅されるが、リクとの絆の力で復活。さらに、大降神とも逆式とも違う新しい形「超降神」を可能にした。ミカヅチ戦後、太極を滅ぼそうとするウツホを止めるため、リクとともに伏魔殿に赴く。仲間たちとともに激戦を繰り広げるが、ウツホの滅びの力によって消滅してしまう。しかし、太極の窮地を救うために復活。ウツホの願いを聞き入れ、復活した他の式神たちと力を合わせ滅亡寸前の太極を再生した。
リクとの契約は全ての闘いが終わった中学1年の最後に満了し、式神界へと帰っていった。式神界に帰った後もリクの身を案じている。平和な日々にはやや退屈している模様。
白虎の虎武神(びゃっこ - とらぶしん)
声 - 三宅健太
大降神のときの姿であり、また同時にコゲンタの式神界に置ける本来の姿である。
ナズナ
声 - 神田朱未
京都にある天流縁の社「新太白神社」の闘神巫女。10歳。柊のホリンと契約。それ故に刻渡りの秘術なども使える。ひとりで新太白神社を切盛りしていたが、リクに月の勾玉を届けた際、そのままソウタロウが経営しているアパートへ引っ越す。リクとソーマの日々の食事の面倒は彼女が見ている。料理は和食が得意だが、洋食もスクランブルエッグ等の簡単なものなら作れる。年齢に反してかなり大人びた言動をする。はじめはリクが地流出身のソーマと親しくすることに反対していた。また、コゲンタと同様にマサオミの言動には当初から疑念を抱いていた。何かにつけリクに寄り添おうとするモモを牽制する。愛用のシャンプーは「ジャスミンの雫」。通信教育によって中学3年生までの学習能力を身につけている。書道8段の資格も持つ。ソーマのことを意識しているようだが、まだまだお互い幼く素直になれずにいつも喧嘩となってしまいがちである。
大戦終結後、再び新太白神社へと戻っている。刻渡りの鏡を用いてマサオミ達を彼らの生まれ育った時代へと帰す。
柊のホリン(ひいらぎ -)
声 - ゆかな
ロップイヤー兎の姿をした式神。京都弁で話す。お菓子好き。「陰陽数珠 嬰児」で様々な術や技を繰り出す。本来はフランス人形風。超必殺技と大降神後に戦闘不能となったコゲンタの治癒にあたるなど、ヒーリング能力を駆使する。
吉川 ヤクモ(よしかわ -)
声 - 森田成一
原作版主人公。17歳(誕生日が秋分の節季のため物語終盤時は18歳)。コゲンタの元契約者にして名付け親でもある。前陰陽大戦では、父親のモンジュを救うためコゲンタとともに奮闘。最強の闘神士マホロバや最凶の式神ランゲツと死闘を繰り広げた。現在は生きる伝説の闘神士として天流に名を轟かせている。
五属性、五体の式神と同時契約している。位は不明(第46話においてコゲンタとリクの会話で五と言っているが上記の同時契約による五行の五であると思われる)。性格は冷静沈着。かつての直情的な面は影を潜めている。強大な相手にも臆することなく対峙する強い意思の持ち主。闘神符を巧みに使いこなすその圧倒的戦闘能力はコゲンタも認めるほど。闘神符の扱いはコゲンタと契約していた頃よりさらに向上している。
前大戦終結後、暗躍する神流の動向を探索し伏魔殿に赴いていた。神流に対抗するため、名落宮にある「零神操機」の封印を再び解いた。ウツホの「無の力」と自身の「零の力」が衝突すると時空が歪み太極が崩壊してしまうことを悟ると、戦線を離脱。ウツホの「無の力」から太極を守るための人柱となることを選択し、その身を捧げた。
ウツホとの闘いの後、実家の太白神社に戻っている。式神を持たずとも闘神士の技量を確かめられる最高の競技をカバティと考えている。
榎のサネマロ(えのき -)
声 - 麻生智久
前大戦ではマホロバ四転王、木行王ウンリュウの部下マシラに使役されていた。しばしば、語尾に「…多分」を付ける。
榎の獄門猿(えのき - ごくもんざる)
本編未登場。サネマロの本来の姿。額と両目に札を貼った大ザル。
雷火のタカマル(いかずち -)
声 - かわのをとや
前大戦ではマホロバの部下ランマルに使役されていた。熱血漢。本来は巨大な鷹。
青龍のブリュネ(せいりゅう -)
声 - 西前忠久
ヤクモが最も使う土属性の式神。軍人口調。本来は巨大な翼を持つ飛龍。
黒鉄のリクドウ(くろがね -)
声 - 吉田智則
関西弁を使う金属性の式神。独自の勝負に拘る。本来はミサイル搭載車。
消雪のタンカムイ(しょうせつ -)
声 - 大本眞基子
水属性。優等生だが残酷性を持ち合わせる。本来は巨大な海豚。
西郷 テル(さいごう -)
声 - 坪井智浩
全く金を持たず修行の旅を続けている青年。16歳。イソロクと契約している。真面目で礼儀正しく誠実だが、思い込みが激しくドジな面もあり、また大変な大食漢でもある。その食欲のために他者に迷惑を掛けることも多いが憎めない。新太白神社で出会ったナズナに一目惚れしてしまい、以後彼女の前に出ると行動が突飛になることが多い。なんとか彼女を振り向かせようとしているが当人には相手にされていない…と言うよりは「頼れる仲間」以上の認識を持ってもらえないようだ。戦闘時たまに「煩悩」が全開になると人が変わったかの様に暴走する事もあり、その姿はある意味非常に恐ろしい。しかし、その本性を表に出している時の記憶は全く残らない。
大戦を通じ、地流のムツキとはお互いを信頼しあう仲となり、神流討伐隊長になるが、本領を発揮せぬまま大戦終結後任を降り、再び当てもない闘神士としての旅に出るが、成長に変化がない模様で、東京国際展示場に偶々いたナズナによく似た巫女のコスプレの女性に見惚れていたりもしている。
赤銅のイソロク(あかがね -)
声 - 矢部雅史
金属性の式神。巨体と怪力を生かし、「陰陽鉄球 朝洞塊」での攻撃が得意。本来は巨大なカブトムシ型戦車。テルの暴走に影響され攻撃力が上昇することも。お酒に目がない。
太刀花 ソウタロウ(たちばな -)
声 - 岸野幸正
ヨウメイ(太刀花リク)を現代で受け取った天流の神主。自宅兼アパートの『めぞん太刀花』(自宅住所:信州 磐悌郡 天神町 めぞん太刀花101)を経営している。リクの本当の祖父ではないが、彼を本当の孫として可愛がっている。昔、アパートの近所にある道祖神を祀った神社の宮司をしていた。闘神符の使い手。ヤマセとの戦いで入院生活し退院後、自分は天流宗家を育てるには未熟だとして家を出て旅を始める。その間にリクの心を埋める物を探しておりショウシたちが詠った石碑を見つけて大戦終結後に再会したリクにそれを伝えた。後に管理人に復帰する。
イッセイ
声 - 山口太郎
リクの父親。自分は力がない、とリクを闘神士にして地流の強襲に立ち向かせようとした。解放されたガシンに神操機の手ほどきをする。山上憶良の『宇利波米婆〜』と『銀も金も玉も〜』の和歌をリクのために引用し、石碑として残した。
ショウシ
声 - 能登麻美子
リクの母親。約1000年前の平安の世界で鬼門を開き、ヨウメイ…つまりリクを地流の強襲から守るために現代の天神町へと送った人物。またガシンを氷柱の呪術から開放した人物でもある。
ライホウ
声 - 矢部雅史
ショウシの兄、リクの伯父。前天流宗家。天流宗家としてその身を捧げようとしたが、自分を己の欲を満たすために利用しようとする者達の多さに絶望していた所に、ウツホに出会った。救いを求めてウツホの封印を解こうとしたが、伏魔殿の力を失うのを恐れた天流の者達に捕まり幽閉されてしまった。その為。かなり自己中心的な性格になっている。天流に幽閉されていたが、地流の襲撃の際に神流に救出されて言われるがままに地流側に味方し、ウツホの力に汚染されている状態でコゲンタと契約完了せずに大降神させて虎武神で天流総本殿を焼き尽くした。ウツホによって伏魔殿で復活したが、ウスベニ同様にその肉体は妖怪の集合体。超降神したランゲツの技に倒される。
霜花のクロイチ(そうか - )
ドーベルマンの姿をした式神。ウツホから四大天「ガンダルヴァ」を与えられる。本編にライホウのパートナーとして登場予定であったが出演は結局最終回の1回だけしかなかった。

地流

飛鳥 ユーマ(あすか -)
声 - 小田久史
真の地流宗家。15歳。ソーマの兄。ミヅキは許婚。白虎のランゲツと契約しており、リクの熱血的な好敵手である。自らの信念・覚悟・願いに多大な誇りを持ち、卑怯な戦いを嫌う。孤高な一面もあり、他人と馴れ合うことを由としなかった。しかし、ランゲツたちの行動や言葉により昔の自分が掲げた信念を思い出すことになる。「power」を「パゥワー」と発音。感情が昂ぶると、目に炎が燃え上がる。
大戦終結後、父親と和解。飛鳥神社の宮司見習いとなり、力谷でランゲツとの契約を満了する。物語は終わりを告げたが、ミヅキとの恋物語は静かに続いている。
白虎のランゲツ(びゃっこ -)
声 - 三宅健太
土属性の白虎族の式神。1000年前以上から白虎のコゲンタとは深い因縁がある宿敵同士。種族名とは裏腹に、体色は黒。前大戦で最強最悪の闘神士マホロバと契約、逆式化した経験がある。凶悪、獰猛だが、契約者のためならどこまでも忠義を尽くす。ユーマとは「人々の笑顔を守る」という条件で契約したが、彼はその考え方が廃れていた時期もあり、ランゲツが積極的に喚起させる場面も見られた。
どうやらお淑やかな人物が好きな模様。大戦終結後、力谷でユーマとの契約を満了し、式神界に帰っていく。
白虎の闇猛虎(びゃっこ - やみもうこ)
ランゲツの本来の姿。体の所々に棘が付いた四脚のサーベルタイガー。
飛鳥 ソーマ(あすか -)
声 - 早水リサ
10歳。雷火のフサノシンと契約するユーマの弟。地流闘神士だったが、一時期はユーマとのいさかいもあってリク(天流)に味方していた。地流を破門されている間はリクのアパートに転がり込んでいた。その後すれ違いが修復し再び地流に戻っている。既に大学を卒業し頭脳明晰(日本史は苦手)なのだが、箸は正しく持つことができず牛丼などのジャンクフードを好み、泣き虫ですぐに泣いたり等、根は普通の10歳の男の子である。ミカヅチグループの株により幾度も儲けていて、TVショッピングに出る高額商品もかなり購入している。そのためテレビ番組はいつも株式の番組やニュースばかり見ている。ナズナのことを意識しているようだが、デリカシーのない発言で茶化すなど素直になれず、喧嘩ばかりの毎日であった。
ミカヅチが倒れ大戦終結後、ミカヅチグループの若社長となり、部下を叱り付ける忙殺する日々を送っている。“社長”という立場とミカヅチグループの900兆もの莫大な資金を手にし、何かが吹っ切れたかのようにナズナへの猛アタックを仕掛けるが、逆に一喝される始末で前途多難である。
雷火のフサノシン(いかずち -)
声 - 渡辺明乃
火属性で希望を司る雷火族のやんちゃな若い式神。飛行速度は最速を誇る。「陰陽手槍 雷鳴王」を振るう。同じ一族のタカマルを慕う。ナズナとの関係改善に導こうとソーマに働きかけるなど、彼の世話を焼く。荒っぽい面もあり、短気な性格のコゲンタとは出会ってからたびたび衝突していた。
雷火の爆雷羽(いかずち - ばくらいば)
大降神のときの姿であり、また同時にフサノシンの式神界に置ける本来の姿。鎧兜を纏った隼。
ミヅキ
声 - 根谷美智子
16歳。ミカヅチの養女でユーマの許嫁。聡明で気丈な女性。許婚がついたことを受け入れられないユーマから反発されることもあったが、彼から離れようとはしなかった。カンナとチームを組み、心を許しあっていた。甘露のクラダユウと契約していたが、ユーマを青龍の乱武竜から守るためにクラダユウを失い、記憶を無くす。その直後からユーマを拒絶しはじめるが、伏魔殿での旅を経て再びユーマを想うようになる。
ミカヅチが倒れた以後は飛鳥神社に住み、闘神巫女として再出発するようだ。
甘露のクラダユウ(かんろ -)
声 - 立野香菜子
水母に似た姿の式神。「陰陽錫杖 祓々」を武器とする。託宣を得意とし、少なからず回復技が使える。
ミカヅチ
声 - 銀河万丈
ミカヅチグループ元代表取締役社長。57歳。赤銅のイツムの契約者。表向きは地流の宗家としているが、それは真の宗家であるユーマの存在を隠すための偽の名だった。飛鳥家の母が好きで、彼女を振り向かせることが夢だったが、結局振り向かせることはできなかった。ミズキを養女にしたのは若いころの彼女の面影があったため。闘神士は表に出るべきではないとする飛鳥と対立。「四大天」の力によって五行の流れを改変し、地上を実り豊かな世界に作り替えようとした。ウツホを押さえるためイツムと逆式を行うものの、精神を乗っ取られリク、ソーマと対峙するが、極神操機の力で新生したコゲンタ