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静かなるドン/新田たつお

共有

著者: 新田たつお
巻数: 64巻

新田たつおの新刊
静かなるドンの新刊

最新刊『静かなるドン vol.64



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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静かなるドンの既刊

名前発売年月
静かなるドン v.1 2001-05
静かなるドン v.2 2001-05
静かなるドン v.3 2001-06
静かなるドン v.4 2001-07
静かなるドン v.5 2001-08
静かなるドン v.6 2001-09
静かなるドン v.7 2001-10
静かなるドン v.8 2001-11
静かなるドン v.9 2001-12
静かなるドン v.10 2002-01
静かなるドン v.11 2002-02
静かなるドン v.12 2002-03
静かなるドン v.13 2002-04
静かなるドン v.14 2002-05
静かなるドン v.15 2002-06
静かなるドン v.16 2002-07
静かなるドン v.17 2002-08
静かなるドン v.18 2002-09
静かなるドン v.19 2002-10
静かなるドン v.20 2002-11
静かなるドン v.21 2002-12
静かなるドン v.22 2003-01
静かなるドン v.23 2003-02
静かなるドン v.24 2003-03
静かなるドン v.25 2003-04
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静かなるドン』(しずかなるドン)は、新田たつおによる日本の漫画作品。1989年より『週刊漫画サンデー』(実業之日本社)にて連載中。2010年現在単行本は96巻まで刊行されている。長寿の人気漫画であり、累計発行部数は4000万部を突破した。また、1991年からオリジナルビデオが制作され、1994年に日本テレビ系列でドラマ化された。2000年と2009年には映画版が公開、2010年にはドラマCDが発売されるなど様々なメディア展開が行われている。

ストーリー

主人公・近藤静也は昼は下着会社プリティの冴えないデザイナー、夜は1万人の子分を持つ広域暴力団新鮮組3代目総長を務める。そんな近藤静也のカタギ人生とヤクザ人生の奮闘を描いていく。

登場人物

登場人物の名前は有名人、歴史人物など様々なものをもじったものが多い。特に近藤静也が総長を務める新鮮組のモチーフと思われる幕末の新選組に関係する人物の名前が使われることが多い。なお、ここに列記してある登場人物はごく一部であることを留意していただきたい。また、原作とテレビドラマ/オリジナルビデオ版では多少人物の設定が異なる場合がある(例:沖田寝多がオリジナルビデオでは猪首とともに総長を警護している場面が多くあるが原作には見られない)が、ここでは原作に従う。()内は該当キャラクターのモデルとなった人物。

作品全般を通して、長く登場機会のあるキャラクターほどシリーズごとに時折性格や思考が変化することがある。

主人公

近藤静也
下着会社プリティのデザイナーでもあり、新鮮組の総長でもある。やや小柄で子供っぽい風貌が特徴。
元は総長ではなく平凡なサラリーマン人生を歩んでいたが、父近藤勇足が反目の組に殺されたことにより、運命が狂う。拮抗した勢力を持つ生倉と肘方が新鮮組の跡目を巡り権力抗争を引き起こす恐れがあったため、それを防ぐ形でやむを得ず、新鮮組総長の跡を継いだ。ただし近藤妙は静也の極道の才能を見抜いており、適任は静也しかいないと考えていた。普段争いごとを好まず、そのため子分からは「静かなるドン」とも揶揄される。しかし、子供の頃から武芸、射撃を叩き込まれたこともありいざという時はとんでもない強さを発揮する。
昼はサラリーマンであるが、デザイナーとしてはさっぱりである。彼のデザインする下着は独創的というと聞こえはいいが、およそ実用とは言いがたい変なデザインの下着を連発する。とはいえ物量作戦が功を奏しているのかヒット作は多く、実はプリティの中でも一番のヒットを連発しているように思える。会社の人間は当然静也の夜の顔を知らないが、会社の関係者では秋野明美を始めとして静也の夜の顔を知っている者もいる。
新鮮組総長の時は一貫して、サングラス姿。ほとんどが黒いワイシャツに白ネクタイ、白スーツと言う姿をとる。まれに黒スーツもあり。
実は近藤勇足の息子ではなく、政治家の常盤金成の息子であるというストーリーがあったが、実際には母、妙の対常盤和解用の口実だった。
最終決戦を前に会社を退職。全ての退路を断って最終決戦に臨み、龍馬に自分がヤクザ解体を望んでいることなどを告白し龍馬にわざと敗北して自分が死ぬことでヤクザ解体の夢を龍馬に託そうとしていた。だが自分が死ぬと明美も死を選んでしまうことを知り、明美のために全てに嫌われても生き続けることを決意した。
究極の下着がヒットしてからは、鬼州組に正体を隠すため昼間は「ボルドー権藤」として活動。函館戦争に鬼州組が集結しているにもかかわらず、本人は、プリティ河合社長と川西取締役に鉄槌を下すため東京に残る。函館での戦いに対しては、長期戦に持ち込み裏切った東北の親分達の心を疲弊させる作戦で勝利した。
サラリーマンとしての給料は手取り20万円であるコミックス30巻より
秋野明美
元は下着会社プリティのチーフデザイナーであったが退職、起業し、その後は順調にキャリアアップしている。連載当初は少女といった感じだったが、現在は気丈な大人の女性に成長した。
連載初期は静也にとって「高嶺の花」のような片思いの相手だったが、彼女の危機を知った静也から助けられるうちに「ヤクザの静也」に好意を持つようになる。その後は静也の正体を知らないまま相思相愛となり、静也の正体を知ると昼の静也も全力で愛するようになる。ただし表向きは静也の正体を知らない(ことになっているが、静也も既に秋野が自分の正体を知っていることを悟っており、お互い知らないフリをしている)。
近藤の母、妙からは「静也が覚醒しないのはお前のせいだ」と言われビンタを張られたが逆に妙にビンタを張り返すなど芯の強さが伺える。また妙の策略により2度総長代理に就くことになる。
また、総長である静也が暴走しかけた際には静也の暴走を止めた経緯が複数回あり、静也が秋野の前で土下座したこともあった。そのため生倉や肘方からは「(秋野は)実は新鮮組の影のドンなのでは」などと噂された。

新鮮組

以下は新鮮組陣営に所属する人物である。新鮮組は関東一円を取り仕切る暴力団であり、構成員の数は1万人原則1万人だが、新鮮組が圧倒的優位の状況では「組員は3万人に迫る勢い」と言うセリフがある。を数えるという設定になっている。現在では横浜を除く東日本全ての暴力団をその傘下にしている。

本家及び幹部

近藤勇足(近藤勇)
新鮮組の2代目で先代総長、その強大な戦闘力とカリスマ性により、新鮮組を一気に関東最大の暴力団に発展させた。
大久保によると「重厚でカミソリのように切れる」男で、平気で子分を捨て駒に使い数々の抗争を勝ち抜いた。物語は彼が敵対組織に殺されたことにより始まる。
近藤妙
先代、近藤勇足の正妻で静也の母親。新鮮組内でも二代目姐として大きな発言力を持つ。
常にニトログリセリンを携帯していることから「ニトロのお妙」と呼ばれるようになった。静也の才能を見抜いている賢母(?)である。
静也が幼い頃より極道の英才教育を施してきたが、期待に反して静也が選んだのは下着デザイナーと言う、彼女から見れば「くだらない仕事」であった。下着会社を辞めて、ヤクザ一本道に進んで欲しいと願い、これまで何度か会社を辞めさせる工作をしている。しかし、静也がデザイナーとして表彰をされた時には授賞式を見に行ったりするなど、ある程度認めている節もある。
新鮮組幹部たちを駆け出しの頃から面倒見てきたため、「姐さん」と呼ばれ一目も二目も置かれている。還暦を迎える高齢だが、一向にそうは見えない美貌を保っている。
以前は秋野の姐としての才能を見抜き、2度総長代行に据えたことがある。
鳴戸竜次
新鮮組ナンバー2の貸元頭。
静也の父の代に精鋭の武闘派集団『鳴戸組』を率い数々の抗争を勝利に導いた。
破天荒かつお茶目な性格で当初、組の金を持ち逃げしたことにより命を狙われていたが、競馬で勝ったため組に戻ることを許される。その際、初対面の静也とたちまち意気投合し、忠誠を誓うようになる。その理由として拡大主義・抗争を好む先代と違い、平和主義で守りに徹する静也に好感を覚えたことや、また静也が三代目を継いで以来自分の組員が死亡していないことを考え「本当の親分は戦いを避ける親分じゃねぇのか」と語っている。
新鮮組では静也に忠誠を誓う数少ない人間であり、これまで静也の危機を公私に渡り何度も救ってきた。新鮮組内では沖田など一部の幹部以外からはその余りにいい加減な性格と規律を無視して自由奔放に行動する生き様で、あまり高く評価されてはいない。
しかしかつて新鮮組最強と言われた実力の持ち主であり高い戦闘力を持つため、侮られると同時に他の幹部からは「恐怖」の対象でもある。鬼州組、沢木五代目の東京侵攻作戦の際、囚われの身になった静也を救うため、万間猛と相打ちになったと見られていたが、実は生きておりその後はドン・ファンと名乗り、理江と共にシシリアン・マフィアのボス、コルネオーネのボディガードとして姿を現す(ドン・ファンとは「ドンのファン」という意味)、この時、覆面をしており正体を隠していた。
後のアメリカン・マフィアとの抗争時に再度、静也の前に現れ窮地を救う。この時は正体を明かしたものの、助けの船を呼びにいったまま行方をくらませた。
白藤龍馬率いる鬼州組と新鮮組の抗争が本格化したのち、静也の前に現れ組に堂々と復帰した。最強の「鳴戸うずしお軍団」(ネタは鳴門の渦潮)の彼に対する忠誠は深く、いまだに軍団長を始めとする軍団員達は鳴戸の言うことしか聞かない。
龍宝国光
鳴戸が出奔した後の貸元頭。
鳴戸の忠実な子分で、極道世界では「龍宝を手に入れるものは天下を制す」とすら言われた人材。
当初は抗争により刑務所に入っていたが、鳴戸亡き後に(実は生きていたのだが)出所し、鳴戸組の二代目を継ぐ。非常に高い戦闘力を持ち、特に射撃においては鳴戸すら上回る逸材。性格的には鳴戸とは異なり、やや反抗的な面はあるが生真面目で冗談の通じない性格。
最初は静也の資質とカタギの仕事に疑問を抱き、生倉のクーデターに協力、静也を退陣に追い込む。しかし生倉の正体を知り失望し、また静也のただ知れぬ能力と人柄を知り、以後は静也に忠誠を誓い心強い味方となる。ただし静也が極道に専念しないことをよく思わないのは相変わらずで、未だに絶対服従するのは鳴戸のみである。
一見クールに見えるが熱い性格であり、たびたび静也の命に背き破門や絶縁になっても、己の信念を貫き通そうとする。最初の親分である鳴戸への敬愛の気持ちは強く、後に再会した時は涙を流していた。ナナちゃん、アニーなど女性にはモテルが本人は一向に気にしていない。
ピアスをしているが、これには自殺用に青酸カリが仕込まれている。ピアスに仕込んである青酸カリを服用しようとしたケースは2度あり、1度目はドンファン(鳴戸)に叩き落とされ2度目は飲み込んだもののすでに青酸成分が酸化した後であったため死ぬことはなかった。
猪首硬四郎
新鮮組の突撃隊長。
新鮮組最古参の化石組より静也が子供の頃から部屋住みとして本家に務めており、静也の教育係を任されてきた。彼のことを初期は「若」と呼んでおり、新鮮組よりも静也個人に忠誠を誓う組員である。
ごつい体格の見かけどおり抗争となるとそのパワーを生かし、バルカン砲などの重火器を扱う。
一見暴力だけの粗暴な組員と見られるが、根は穏やかで子煩悩な性格である。綾子の復讐に血迷い一人で鬼州組本家へ突撃しようとする静也を、鳴戸の件を持ち出して冷静に諫める場面もある。女の色気に弱く、オカマにモテる。ぬいぐるみを抱いて寝ていることがある。
なお別れた女房との間に一人息子の硬太がいる。
生倉新八(永倉新八)
新鮮組のナンバー3。
新鮮組系の組織で最大最弱の『生倉会』の会長。奸智に長け、上昇志向が強く静也が総長となっていることに不満を抱いており暗殺・失脚など様々な策を用いて何度も総長の座を下ろそうと画策していたが、そのたびに失敗してきた。
一回だけクーデターに成功し新鮮組総長に就任するが、早とちりから鬼州組組長、海腐の娘を100円で売り飛ばしたことによりたちまち失脚、処刑されるところを静也に罪を許され、その後も新鮮組幹部として活動する。が、全く懲りておらず、その後もありとあらゆる策謀を用いて総長の座を狙い続ける。その野望に反して非常に臆病かつ小心者であり、暴力に対する脅迫にはほとんど無抵抗に従う。また子分の小林から「あいつは日本一喧嘩の弱いヤクザじゃ」と評されるほど戦闘力は低い(年寄りに一発でノックアウトされたこともある)。しかし薬物催眠によって理性を失った時には肉弾戦で妙を押さえつけるほどの身体能力を見せたため、実際の肉体的な強さは持っているというが、その「気の弱さ」が災いして実力が出せないと思われる。
政治力に長け、ほとんどの幹部に付け届けを行っている。その範囲も本人以外の家族の誕生日などありとあらゆる祝い事にプレゼントを贈っている。プレゼントの内容も宝石から子供の玩具までと非常に幅広い。別名『付け届けの生倉』。その付け届け気質が災いして、鬼州組の胡麻田と同盟を結ぼうと彼の家族へのプレゼントを贈ろうとした際、胡麻田は、同盟を断ったら家族を殺すという脅迫か、と疑った(生倉本人に全くそんな気はなかったのだが)。ギャグ担当として欠くことのできない人物でもある。自身が会長を務める『生倉会』を先代の頃に上手く立ち回り、抗争の矢面に立つの避けて組を拡大させた。数は力、というと聞こえはよいが、実際は生倉会は結束力も弱く組員の質も低い数だけの弱小組織である。志乃という妻がおり、非常に愛妻家でかかあ天下。
なお、前の妻との間に豊美という娘が一人いる。最近になって息子の虎太郎が生まれ、非常に溺愛しているが、自分も妻も養育には向かないということで乳栗に養育を任せきっている(乳栗はさまざまな意味で理想的な教育者であったことが後に判明、そのおかげで虎太郎は常識はもちろん仁義や誇りといった親とは正反対の美徳を学び育ちつつあり、生倉会傘下の組長たちから両親に似ず聡明な子であると思われている)。
肘方年坊(土方歳三)
新鮮組のナンバー4。
新鮮組内では生倉会と勢力を二分する肘方組の組長で、禿頭に小さなサングラスが特徴。生倉とは跡目上のライバル関係にあり、ことあるごとに対立している。連載開始当初は「鬼の肘方年坊」といわれていたが、全くそれらしい活躍がない。
当初は生倉と同様に静也が総長であることを快く思っておらず、自分が総長になることを夢見ていた。しかしどちらかと言うと組内の序列を重んじる律儀な性格であり、積極的に静也を引きずり下ろそうとするのではなく、他の人間が静也に対する不満を持ちだした際(主に生倉)に、その尻馬に便乗する形で総長退陣の姿勢を持ち出す。また静也が死んだと思われたときには総長代行として鬼州組と手打ちをしようとする幹部を一喝したりと、多少気弱ながらもオーソドックスなヤクザの幹部とも言える。
初めは軽視していた静也の能力に徐々に畏怖するようになり、龍宝を取り込んだ生倉の猛攻から救ってもらった以後は反抗する姿はめったに見られない。金を借りている子分に頭が上がらないなど、親分としての器には若干問題があり、結果、総長職を譲られた時には辞退し、静也に忠誠を誓っている。
丸禿で髪が1本もないが1度だけ1本生えたことがあり「お毛々様」と呼んで我が子のように慈しんでいた。しかし生倉との抗争でその髪の毛は焼けてしまった。この時、自分の体よりも髪の毛の心配をしている。
娘が一人いる。
沖田寝多(沖田総司)
新鮮組のナンバー5。沖田組の初代組長。
新鮮組内では数少ない鳴戸の理解者。また、三代目を継いだ静也にも、他の幹部とは異なり、できるだけ理解しようとしていた。中立的かつ現実的な性格で、鬼州組の脅威がなくなるならと静也の奇想天外な行動にも一応の理解を示していた。
しかし沢木五代目の東京侵攻作戦の際、一向に静観する静也に失望し、鬼州組の刺客に家族を人質に取られて自殺を強要され死亡した。
親類に組のヒットマンを捨てて女と駆け落ちした沖田宗司がいる。
引田(沖田総司)
沖田組の2代目組長。
先代の沖田同様、中立的な立場をとっているが鬼州組に対しては少々血の気が多い。新鮮組の幹部の中では比較的高い戦闘力を持つまともな極道で、肘方によると「若手の星」らしいが今のところあまり活躍はしていないものの、白藤竜馬の危険性をいち早く見抜くなど高い能力をうかがわせる。地味ながら頼れる若手であり、龍宝もかつての鳴戸と沖田の関係に似た付き合いをしている。
胴堂平助(藤堂平助)
新鮮組最高幹部。
本人を含め傘下のものは経済ヤクザばかりで抗争は苦手である。基本的に肘方派のようで生倉と肘方が対立する場合は肘方につく。
山波敬助(山南敬助)
新鮮組最高幹部。沢木5代目の東京侵攻作戦の際に射殺される。彼の死には普段冷静な沖田でさえ取り乱した。
泥沼
新鮮組幹部の一人。元は蛭夜組の幹部。
高知県出身。昔恩を受けた病院長の息子の頼みを断りきれず、静也に銃を向ける。真相をすべて知られた後に許され新鮮組の幹部となった。静也に忠誠を誓う数少ない幹部の一人。
後に組を起こしたのか泥沼組組長となっていた。以後は抗争の中で序列も上がり、生倉と取り込まれた龍宝によるクーデター時も変わらず静也に忠誠を誓い守ろうとする。
静也が最も頼りにする部下の一人だったが、鬼州組東京侵攻後、暴利組達に新撰組本家を襲われ、近藤妙を守り、死亡。壮絶な死にざまを見せるが乳栗に台無しにされる。
隅田小夏
戦前から続く名門・関東鉄火組の6代目。女ながら非常に好戦的な性格。
妙の案で静也と見合いをする。見合いは不調に終わったが、後に妙の推挙で新鮮組幹部となった。
清川一郎(清河八郎)
六本木陰獣会の2代目会長。
誤解により静也に感服し盃を受けたが数年後に幻滅していたところを海腐に唆され新鮮組に反乱を起こした。結果的に反乱が失敗に終わり八方塞がりになっていたが静也に許され新鮮組の幹部として復帰した。その際、再び静也に感服し幹部の中では数少ない静也に忠誠を誓う人物でもある。
静也と初対面した登場当初はダンディな雰囲気を漂わせており、東京大学卒という経歴から知性派と見られていたが、反乱を起こした再登場時以降、誇れる学歴が無いことが判明、向こう見ずで自信過剰なギャグキャラクターとなっており、若干子供っぽい面が見られる(新鮮組の船にロボットアニメのタイトルのような名前をつけようとしていた)。
大久保竜造
関東に隠然たる勢力を持つ関東正気会会長。
新鮮組の先代近藤勇足の兄弟分であり、静也が3代目を襲名する際に後見人になった。かなりの短気で居合い斬りの達人でもある。
仕込み杖で「斬る!!」というのが口癖(というより本当に斬ってしまう危ない人物である)。初期は一向に極道稼業に専念する気のない静也に対してイライラしており、何度も「斬る!」を連発していたが、そのたびに静也に切り替えされ、次第に静也の非凡さを認めるようになる。しかしカタギの仕事を認めたわけではなく、一度プリティに押しかけたことがあるが、その時高名な下着評論家と間違えられ、恥ずかしい写真を静也に撮られてしまう。
初期は関東正気会は新鮮組とは別の独立した組織(その証拠に幹部会に大久保は出席していない)だったはずだが、現在は『新鮮組内関東正気会』などとTVで紹介されるなど、新鮮組の内部に組み込まれたようである。鬼州組東京侵攻後、暴利組達に新撰組本家を襲われ、近藤妙を守り死亡。最後は感動の最後を見せるが乳栗に台無しにされる。
勝魁舟(勝海舟)
深川の幕臣組の組長。勇足の代に新鮮組と事を構えたが、惨敗させ手打ちに持ち込んだ。
静也がいる限り天下に名前を売るチャンスは来ないと思っていたが静也が引退を表明すると生倉を利用して陰ながら操ることで自分の実力を試そうとしていた。
その後は静也が引退を撤回すると元通りに深川に引っ込もうとしていたが、静也が思いついた総長代行案により、総長代行として静也の杯を受けて組の運営に携わることになる。
頭が切れることで新鮮組幹部たちにも一目置かれており、静也が白藤龍馬との戦いで落命したと思われたとき、近藤妙は彼を後任の総長に推している。
原田左巻夫、平間明彦、井上源太(原田左之助、平間重助、井上源三郎)
新鮮組の幹部達。
基本的に名前のみの登場だが、原田は肘方・生倉とともに鳴戸の引退を直訴した時に登場している。
服部勲太(服部氏)
静也の影武者。密偵としても働き、鬼州組4代目・坂本の病状もつかんでいた。MrJの手によって静也の身代わりとなって殺害される。
服部文太(菅原文太)
勲太と同じ忍者の出で静也子飼いの部下の一人。非常に忠誠度が高く、静也が鬼州組の大船団に特攻隊を仕掛ける作戦を話すと、その役目を買って出ようとした。

構成員

生倉会
吝井
生倉会の舎弟頭。
妙と生倉による「鬼州組5代目姐を殺ることを条件に生倉を跡目にする」という密約に従い、小林や生倉会幹部の九十九を引きつれ龍子を襲う。その際龍子と共にいた静也をもろともに殺そうとするが九十九が土壇場で静也を殺すことを拒否。九十九ごと静也を殺そうとするが失敗し逃亡。そのまま高飛びする。おそらく生倉会の中で唯一と言っていい武闘派ヤクザ。
小林秋奈(小林旭)
生倉会の戦闘隊長。
親分と同じく臆病で戦闘能力は低いが、その抜群の反射神経で銃弾をかわすことが出来る。通称「横っ飛びの小林」。
生倉と同様ギャグ要員として欠くことが出来なかったのだが、鬼州組との抗争の際に囚われ、無数の弾をかわしきれずに蜂の巣になって死亡。作者は「生倉とはいいコンビだったのに殺したのはしまったと思った」と語っている。
その後も生倉の幻覚の中で再登場、この時も得意の弾丸かわしを見せつけ「ワシはマトリックスより10年早く弾をかわしている」と威張っていた。
大林一穴
小林亡き後の生倉会の戦闘隊長を務める。
競馬のノミ屋をやっていたため、相手の戦闘力を図る能力を持つ。相手の戦闘力が高い場合は叫び、主を危険から守る。
しかし戦闘隊長としての活躍はここだけで、以後はほとんど絵だけの登場すらも減り、戦闘隊長としての地位も乳栗が引き継ぐことになる。
乳栗一角
生倉会系・緋具味一家の組員、隻眼で凶悪な人相を持つ。しかし下着集めが趣味で静也の下着の数少ないファンでもある。そのせいか生倉会では唯一の親総長派でもある。
一時期生倉会の戦闘隊長を務めていたこともあるが、生倉邸において温泉を掘り当てたことにより独立し、関東温泉一家・初代組長となる。上記の二人とは違い特殊能力を持たないが、ギャグ要員として欠かすことができない人物である。必殺技は工具による乳首つねり(乳栗は乳首が弱点だと思っている)。
頭はアホと思われていたが、後に利口者を嫌う生倉の性格を見抜いた上での演技だったという衝撃の事実が判明。直感、行動力だけでなく知性も含めた実力で主である生倉、静也の危機を救っていたことがわかる。
また生倉の嫡子、虎太郎の養育係も務める(当初はアホながら子育ての素質があったと思われていたが、その優れた能力で優秀な虎太郎が道を踏み外さないよう善導している)。
近藤静也記念館建設のために静也のデザイナーとしての足跡を一つ残らず残していた。
近藤静也記念館初代館長でもある。
南原九官鳥
生倉会幹部。生倉の命で海腐の娘、彩子を100円で風俗に売った。
竹井
生倉会系小舞組傘下の組長。
後に新鮮組を裏切り鬼州組みにつき、さらに生倉を誘う。
遠山陰吾(遠山景元)
生倉会系・陰美組組長。
背中に桜吹雪の刺青があり、通称遠山の陰さん。ゲーム機賭博で草魔会と諍いを起こし、そのまま抗争に発展させてしまう。歯医者で虫歯の治療中にヒットマンに襲われ死亡する。
一寸坊也(一寸法師)
生倉会系・緋具味一家組長。小柄。
雄琴冬次
生倉会系・穴倉組幹部。スナイパーライフルによる狙撃、拳銃による銃撃戦の名手で通称「早撃ち雄琴」(しかし龍宝はこの呼び名や雄琴自身の存在を聞いたことがなかったという)。
男色で舎弟の若本を溺愛しており周囲からもたびたび、奇異な目で見られていた。穴倉組の解散後も若本の仇を討つため静也を狙撃しようとするが静也の優しさに感動し半ば静也の意志を無視し忠誠を誓う。
好意の無い人間に対しても義理堅い性格であり静也を暗殺するため生倉から情報をもらったことについて捕らえられても頑なに口を割らなかった。なお遅漏であり「遅撃ち雄琴」とも称されていた。
若本広美
雄琴の舎弟で通称「銃持ちの寵童」。
銃をとる雄琴の横で「発射して下さい!」と叫び促す。雄琴同様、男色で雄琴の射撃にも性的興奮を感じる。鳥羽・伏見の戦いで死亡。
宝蔵院万太郎(谷万太郎、宝蔵院流槍術)
生倉会系・日和見会幹部。
得物による一騎打ちを好む剣豪に近い性格を持つ十字槍の使い手で通称「槍万」。鳥羽・伏見の戦いで死亡。
中村半五郎(中村半次郎)
兵庫の生倉会系・殺兆連合会長。「人斬り半五郎」の異名を持つ。
鳥羽・伏見の戦いの前準備のため大阪を攻撃し海腐を足止めしていたが身元を知られ窮地に陥り応援を求めたが見捨てられ静也と生倉を恨む。
鳥羽・伏見の戦いの後、胡麻田組の傘下に入り新鮮組を攻めるが返り討ちに合い生倉の独断で射殺されてしまう。鳥羽・伏見の戦いにおける静也の判断による最大の被害者の一人。
ダンジョン・松永(松永弾正)
滋賀の生倉会系・穴倉組組長。
組事務所が地下15階建てで最下層の15階までヒットマンが辿り着いたことはないと言われていた。
鳥羽・伏見の戦いでの敗戦で鬼州組の報復を恐れ組を解散する。
筒井順次(筒井順慶)
奈良の生倉会系・日和見会会長。
栃乙松
栃木の生倉会系・苺一家組長。
生倉考案の杯自動販売機で杯を受ける。同じ栃木の肘方組系・日光結構連合の山岸に些細なことで射殺される。
蒲井継之助(河井継之助)
生倉会5人衆の一人で新潟に一家を構える。自分達を犬扱いをする生倉に失望している。生倉会の中で函館戦争の際にもただ一人だけ新鮮組に残ったがそれは息子の虎太郎の器量に惚れてのことであった。
浦和光
生倉会5人衆の一人で浦和に一家を構える。生倉を諌めて殴られた。
板子
生倉会5人衆の一人で青森の恐山会会長。卑屈な態度を気に入られ会長代行に就任した。
生倉の息子・虎太郎の誕生会に風邪をひいて出かけたことで一度殺されかけており、そのことを恨んで鬼州組のスパイとして新鮮組の情報を伝えている。生倉への恨みから東北の親分達に鬼州組への寝返りをそそのかした張本人だが、静也が戻ってくるように発言するといの一番に杯を受けることを表明し、新鮮組の函館戦争の勝利のきっかけを作った。東京奪回作戦の際に手柄を立てようとして獅子王連合の骨手牛に頭蓋骨を砕かれて殺害される。
肘方組
川地
肘方組の戦闘隊長。
サングラスに黒スーツで特に特徴の無い男。一般組員が入り乱れるとどれが川地だかわからないときがある。
骨梨
肘方組系・骨進会会長。
秋野の弟を入会わずか1週間でヒットマンとし、静也に殴られる。
宇和島
骨進会の組員。秋野の弟、年彦の先輩。
年彦をヤクザの世界に引き込んだ張本人。その後もすでにサラリーマンとなった年彦を使い、斉藤の命を狙わせようとした。
上田河馬吉
肘方組系の組員。
秋野と結婚が決まった男性下着デザイナー・佐々辺の上司である忌中に銃を売る。忌中を始末した静也の身代わりとして服役し、出所したときには肘方組の所属になっていた。チャイニーズマフィアの店をたかり、殺される。
托鉢坊一
肘方組系・御陀仏組組長。
税金を逃れるため組を宗教法人にした。反乱を起こした六本木陰獣会に殴り込みをかけるが岩倉に射殺され自分の上げた経で成仏する。
鮴山(日光猿軍団)
肘方組系・日光結構連合組長。金融業を手広く手がけており、肘方にも金を貸している。代貸の山岸が生倉傘下の苺一家組長を殺してしまい、指を詰めて詫びを入れる。富士の最終決戦後は、新鮮組を裏切り鬼州組につき、暴利組と新鮮組本家(近藤妙・大久保竜造)を襲うなど変わり身の早さ(力の強いものにつく)を見せるが、静也の函館戦争の勝利を受けてまた新鮮組に戻ってきた。
虎八
肘方の部下。声帯模写が得意。
鳴戸組
岡田異造(岡田以蔵)
鳴戸竜次時代の鳴戸組戦闘隊長。鬼州組との抗争の際に死亡。
西郷造友(西郷隆盛)
組員は百人ほどだが本人含む全員が死を恐れないプロのヒットマンで構成された鹿児島の最強軍団・薩摩次元組の組長。
普段は多少馬鹿にされたくらいでは怒らない温厚で冷静な風貌・性格だが戦いにおいては「退却の文字は無い」と公言する。
静也はあまり薩摩次元組の傘下入りに乗り気ではなく命知らずな組員や褌一丁で戦うスタイルなどから薩摩次元組や西郷本人を「時代錯誤の人殺し集団」「アナクロ野郎」などと批判していた。
鬼州組の指示で新鮮組との抗争に駆けつけるが命懸けで戦いを止めようとする静也に感服し新鮮組に寝返り、龍宝の杯を受ける。後にマフィアとの抗争で死亡。
その他
黒悶一発
大阪の新鮮組系黒悶連合会長。
3代目襲名披露での凛々しい姿を見て静也を崇拝していた。しかしサラリーマンとしての静也の情けない姿を見てショックを受け、そのまま脳の血管が切れて死亡。跡目を継いだ若頭の長丸は前々からの計画通り鬼州組に乗り換えたため、新鮮組は関西での牙城を失うことになった。
美川拳吉(美川憲一)
沖田組の戦闘隊長。
おねぇ言葉でしゃべる。腕は立つ。沖田が死亡した後は一時幹部会に出席していた。
蛇川軍次
沖田組系・見廻組組長。
鳥羽伏見の戦いの原因を作ったと言っても過言ではない男であり、龍馬とこの男の対立が原因で戦いは始まってしまった。最終的に龍馬に殺害された。引田は杯をやったことを後悔していた。
寒井修造
見廻組の若頭。
鬼州組との抗争の際、竜馬にビルから叩き落される。
酷物 通
見廻組の行動隊長。通称:いけいけカボチャ。
穴倉組などの応援を受け調子に乗って暴れていたが、伏見奉行組の藤乃に腕を切られる。最後は鳥羽伏見の戦いで海部に頭を割られ死亡した。
雷電 豪
泥沼組系・土佐闘犬組組長。
鉄の犬小屋の異名をとる難攻不落の自宅を持つ。幹部の地位を欲する井上悶太のたくらみによって、鬼州組幹部の宇丼組組長・讃岐殺害の容疑を掛けられ、濡れ衣を掛けられたまま死んで行った。
三囲精次
関東鉄火組の代貸。
空手の有段者。親分の子夏に思いを寄せていたという。
岩倉(岩倉具視)
六本木陰獣会・特攻隊長。
勇足の時代に新鮮組を散々苦しめた実力は海腐も認める。初代会長に恩義を感じ二代目の清川を暖かく見守る。清川が反乱を起こした際、鬼平に逮捕され刑務所送りになってしまう。
その後のアメリカンマフィアのスペルエンペラー襲撃に際して薩摩次元組の西郷と共に本家の守備に就くため静也が保釈金を支払ったことから、静也からも高く評価されていることが伺える。
御手洗清
仙台の新鮮組系楽堕会会長。
頑固な性格で本部の指令に逆らい鬼州組系の上潮組と抗争を起こす。静也の命令で加勢に入っていた龍宝が帰京したため殺される。
蔵王
楽堕会の組員。
神輿担ぎで鍛えた力自慢の男。御手洗の死亡後も最後まで抵抗を続ける。静也の介入で上潮組が壊滅した後は御手洗の娘と結婚し2代目を継いだ。
痛井 舞
博多の新鮮組系中州毒針組組長。
毒薬を塗った頭の角が武器。鳥羽・伏見の敗戦で弱体化したところに竜馬の九州侵攻を受け部下の筒本に組を譲り引退した。
斎藤 始(斎藤一)
深川の幕臣組の客分で鳴戸の親友。
鳴戸同様、豪快で軽妙な性格だが高い実力を持つ。元々は静也の父である勇足から盃を進められたが、断って幕臣組の客分となった(断った理由は「(静也の父は)頭がいかれている」ため)かつて撫子という美人の妻を持っていたが対立組織によって殺されたという過去を持っている。
静也の人柄に惚れて杯をもらいたいと申し出たが自由人を束縛したくないという静也の考えから新鮮組の客分となっている。視力は両目共に2.0であり龍宝すら上回る戦闘力の持ち主。
自分が死んだ時唯一泣いてくれる女だという理由で、撫子という妻と同名の醜女の漫画家を彼女にしている。
鬼州組の東京侵攻の際に本家に殴りこんできた山野のヒットマンによって撫子が殺されたと思い込み在日米軍から武器を調達し、大阪へ帰る途中の鬼州組を待ち伏せし、多数の組員達を道連れに死亡した。
山岡鉄太郎(山岡鉄舟)
幕臣組の若頭。
江戸時代から続くという目に見えないほど細い針を心臓につき刺す暗殺術を使う。
榎本武明(榎本武揚)
月野一家を追い落とし北海道のヤクザ全てを新たに統括している函館晴々会の会長。
表向きは獅子王総裁とおなじ海運業をしており表家業の仕事においてもめったに人前に姿を現さない。勝の説得により静也の配下となり、その大艦隊は鬼州組も恐れを抱くほど。
大鳥京助(大鳥圭介)
函館晴々会の若頭。
静也の器量を測りかね、その人物を試す。

デザイン業界

プリティ

以下は近藤が勤める下着会社プリティに所属する人物である。プリティは単行本41巻にて、ライバル社の社員から「東証二部にも上場していない会社のくせに」と言われる。

河合
プリティの代表取締役社長。
一代で現在の地位を築いた。このように描くと有能に聞こえるが、好色かつ浪費家で、特に女絡みの失敗は数えきれず、幾度も会社を潰しかけている。また静也のクビを脅しに使って愛鈴をムリヤリ愛人にするなど経営者としても人間としても最低である。
プリティが潰れずにすんでいるのは副社長である妻によるところが大きい。傾いていた会社の業績が静也の「究極のランジェリー」によってV字回復したにもかかわらず川西に対して「君がボツにすればよかった」と発言し、その金をすべて使い切るべく、川西と馬場花子の二人を抱きこんで愛人を複数抱え込もうとしている。だがそんな企みが旨く行くわけも無く、いざ浮気しようとした矢先に心筋梗塞を発症し、病院送りになりそのまま和解条件として社長の引退を示され、それにしたがって社長を引退してしまう。
河合政子
河合社長の妻、プリティの副社長でもある。連載の初期から登場しているが、当初はそれほど重要な役割ではなかった。
しかし連載が進むにつれ、無能な社長に代わり大黒柱的な存在となっている。近藤静也の正体を知る一人で、秋野との間柄を知っているだけではなく彼のデザイナーとしての将来性を買っている。また川西が会社の金を使い込み家のローン返済等に充てたときも川西を責めることなく社内融資として処理し一切を許すなど賢女ぶりを発揮する。
馬場刑事に教えられて静也の正体を知っていた模様で出世させてでも静也を会社に留めようとするが、静也が辞表を出してしまったため、自分の隠し子という噂を流し、静也が堅気になることを条件に社長にしようとしている。夫が心筋梗塞で倒れたときには社長の引退を条件として示し、自分も副社長をともに引退した。
川西
プリティの元取締役。
静也の直属の上司で、下には厳しく上にはペコペコの典型的な中間管理職。元々下着デザイナーで、社内コンペで最終選考まで残るなど腕は衰えていない模様。管理職になってからはゴマすりとおべんちゃらで現在の地位まで出世したある意味努力の人。
遠距離通勤、上からの無茶難題に堪え忍ぶ、長い住宅ローンなど、その生き方は静也にも少なからず感動を与え「ヤクザより強い」と言わしめている。
連載当初は普通のサラリーマンといった感じだったが、一向に給料が上がらず、家庭の状況はかなり厳しい状態である。それを受けて最近では格差社会の負け組代表のようなサラリーマンになってしまっている。遅刻が多く、デザイナーとしての実力に疑問符がつく静也を目の敵にしている。河合社長の腰巾着だが、身代わりにヤクザに殴られる、リストラの一環として人間監視カメラにされてしまうなどロクな目にあっていない。しかしそれでも会社を辞めなかった。
茨城に自宅を持ち、妻、高校生の息子、小学生の娘の四人家族、「女房子供を食わせるためなら悪魔にだって魂を売る」と言い放つほどの家族思いである、そのせいか、監視カメラ事件の時は帰宅出来ない彼のため、家族が深夜会社のロビーで誕生日を祝うほど家族の絆は強い。
最近では自分史を書いて出版社に持ち込んでいるが相手にされていない模様である。長らく出世より遠ざかっていたが、ようやく取締役に出世。文句を言いながらもまんざらではない様子。
静也の遺留パーティの席では「無用の用」という言葉を用いて静也を会社に留めようとした。しかし、静也がデザインした究極のランジェリーを没にしそうになるなど、川合社長や倉越専務から叱責されると、静也に八つ当たりしたりする情けない面は健在。静也の究極のランジェリーがヒットしたおかげで社内に居場所がなくなり、社長や馬場花子と組んで暗躍したりしているが、内心では疑問を抱いている。プリティとラムール・エテルネル社の合併により取締役を解任され、元の部長に戻ったが給料は上がったために文句は無い模様。
逃野("逃げろ")
静也の先輩社員。
秋野が抜けた後のプリティのチーフデザイナーを務めていたが川西の出世により部長になった。逃げた妻が金持ちの男性と再婚したため金持ちを憎んでいる(総長としての静也の画策により復縁)。
娘が一人おり、連載が進むにつれちゃんと歳を取っているが、援助交際をしようとしたことがあり(総長としての静也に救われた)、家庭はうまくいっていないようである。口が悪く少々嫌味なところがあるが、コブ取り爺さんの話では、静也に手柄を譲ってもらったことを知り、ご褒美を辞退するなど男らしい面も見せる。
山中
男性デザイナー。
静也とほぼ同年代でお互い呼び捨ての関係。逃野にくっついていることが多い。女性にもてず合コンを繰り返している。
馬場花子
プリティの経理課に所属する女性社員。
ブス。経理としては有能でプリティの経費を一身で管理している。自分のことを溺愛している警視庁の刑事である兄がいる。
当初は静也に惚れておりアタックしてきたこともある。最初はデザイナーの山本勘美と結婚するものの結婚したとたんにデザイナーとして低迷させてしまうなど恐るべきさげまんの女である。現在は兄の部下である案条刑事と結婚している。会社側の人間のギャグキャラクターとして欠かすことの出来ない人物でもある。
一万人に一人と言われるバンパイア破りの血を持っている女性でもあり、アメリカンマフィアの幹部であるウィザードをあっという間に老化させてしまった。子供が生まれたことをきっかけに退職していたが、経理主任が定年退職したために後継者の育成という仕事を与えられて会社に戻ってきた。しかし、迫っていた若い社員がプレッシャーに耐え切れず辞めてしまい、また旦那にも相手にされていないことから河合社長や川西の悪巧みに乗ってしまう。社長が静也の究極のランジェリーのイメージをぶち壊すためにモデルの馬場クリステルとしてデビューさせようとしていたが明美の説得によりその考えを翻意、会社の金庫番としてやり直すことになる。
石田ナナ
秋野が会社を辞めた後に入れ替わりで入ってきた女子社員。
当初は静也のことをちょっとだけ尊敬したものの、静也が会社の中ではダメ社員であることがわかると、とたんに冷たくなった。
静也のことを完全に愛している秋野を見て疑問を抱いたこともある。だが静也のことは完全に嫌いなわけでは無いようで危ない時には助け舟を出すこともある。
井伊直子
河合社長が会社を女の王国にしようとした時にヘッドハンティングして川西に変わる部長として雇い入れた女性。
次々と社長の言うとおりに社員たちを首にしてきたが、静也を首に出来ないということで部長を降格させられてしまうものの、やる気のある社員を首に出来ないと社長に意見するなど自分なりの信念は持っている(最もこれはデザイン部の部長になりたいという黒江の意見を社長がまともに聞いてしまったため)。
最終的に黒江が警察に検挙された事により自分から会社を辞めていった。
倉越
プリティの専務。
妻とはすでに死別している。経営陣の中では割とまともなほうで、ラムール・エテルネル社との合併後は秋野に続く副社長となった。また、その際政子は専務の彼を後継者としなかったことを詫びているが、鷹揚と受け入れている。
時村
プリティの常務。
社長や専務の命令を下に伝えるだけの中間管理職のような役員。川西が転勤したときにはデザイン部の部長代理も務めた。時村が辞任したため、川西は取締役に昇進できた。
吉田翔貧(吉田松陰)
経理主任。
河合の女の王国計画の際、業務上横領の疑いで倉越とともに拘留される。副社長の話によれば定年退職した模様である。
黒江並子
デザイナー。
河合社長と無理やり肉体関係を結び、会社の中で自分が有利な立場になるために河合社長を黒魔術によって操ったと思い込んでいた女性。
だがそれは河合福社長が入院したことを幸いに考えていた計画を実行に移そうとしたことと、タイミングがただ同じというだけの話であった。最後には何か負けを認めたかのように警察に検挙されていった。河合社長によると、「顔は最悪だが、名器だった」。
一条寺由紀
副社長の妹。一時開設された博多支社の支社長。
ヤクザの恋人が忘れられず、収監された福岡まで追いかけ、その地でスナックを経営していた。立ち直るきっかけを模索していた副社長により博多支社長を命じられる。元デザイナーで、立ち直ってからは京都のデザイン会社でやり直すことを決めた。
友野朋子
デザイン部の新入社員。
倉越専務の遠縁であり、デザイナーとしての静也にあこがれてコネを使って入社した。田舎育ちと両親の教育のせいで、クレジットカードを知らなかったり座敷童を信じたりするなど非常識なところもあるが純朴な女性。山中が好意を寄せている。

ラムール・エテルネル社

愛倫(あいりん)
姉と共にジョン・ロンに養われていた孤児で、彼の死後に莫大な遺産を相続した女性。
設立資金を出資したオーナーで、後に社長となる。クロードという男との間に張という子供をもうけるが、アレキサンダーの部下ウィザードの手によって子供共々殺害されてしまう。
岬由里亜
チーフデザイナー。
元は妙が静也にデザイナーへの夢をあきらめさせるためプリティに送り込んだ女性で、両親の借金の取立てを抑えることを条件に従っていた。後、秋野に引き抜かれる。
静也の二足のわらじを知る人物の一人。
千代田
男性デザイナー。
デザイナーとしての秋野に憧れており、デザイナーの募集に応募して採用された。かなりの大柄で静也からは相撲部屋と呼ばれている。また、秋野の外出時にはボディーガードを買って出ている。
雨守
ハイヤーの運転手。
社長となり多忙となった秋野の運転手を務める。目立たないが秋野が新鮮組と関係していることを知る一人。

ダイオー

岩田
インナーウエア国内最大手「ダイオー」の専務。後に社長となる。
静也の人間性を評価しており引抜を仕掛けたが、デザイナーとしては評価していなかった。
根本遼平
第二デザイン部室長。
デザイン部の切れ者として知られており、才能を見出した秋野をスカウトする。
島村俊助
特別開発部主査付課長代理係長補佐。
つまりヒラ。アドルームの担当社員。
緒地鉄太(落ちてった)
元デザイナーで島村の後任。
酒癖が悪い。秋野がヤクザと関係があることをダイオー本社へ密告し追い落とそうとするが失敗。その後秋野を逆恨みしチャイニーズマフィアの楊に暗殺を依頼する。プリティに再就職した日に暗殺が失敗したことを知り逆上。秋野を殺そうとして逮捕される。また静也の正体を知っている一人。

その他

山本勘美(山本勘助)
元レマウンの専属デザイナーで秋野も憧れるトップデザイナー。
元々は猪首にあこがれる保毛田兄弟と共に「パンティの穴」にいた男であり、静也にその弱味を握られプリティの専属になるが馬場花子と結婚したとたんスランプに陥ったため成果は挙げられなかった。
その後失踪し京都の山の中でオーダーメードの下着職人となる。馬鹿でスケベで変態でもあるが秋野と静也の仲を心配するなど悪い人ではない様子。
イッセー尾山(イッセー尾形、女形)
通販下着の大手セルシオールの社長でありデザイナー。
絶世の美女だがオカマ。静也の中の野獣性を最初に見抜き、忠告をしたこともある。
青田真久里
大手ワコーレのデザイナーでプリティに引き抜かれたよう装って潜入した産業スパイ。
セルシオールがなぜプリティと業務提携を行ったのかを探っていた。過去にプリティ入社試験の最終選考で静也に破れ不採用になったことがある。
安井京子
元プリティのデザイナーで専務の倉越と交際していた。
その後妊娠し、すでに一人身だった倉越から求婚されるがヤクザの兄がいるため身を引いた。さらに兄の借金返済のため自分のデザインした下着を着て浅草ロンドン座でストリップをしている。
彩沢子
日本デザイナー界の重鎮で妖怪と呼ばれる女性。
サマンサ密子の秘密パーティーに秋野を呼ぶ。
佐々辺晋作
紳士下着メーカー沖原商会のデザイナー。
交通事故で両親を亡くした遠縁の親戚の子を脚長おじさんとして援助していた。秋野と知り合い結婚を申し込む。静也との関係を知っても手を切るべきだとして諦めなかったが、最終的には結婚式当日に破談にする。
大山
独立した秋野が最初に設立したデザイン事務所「アドルーム」のアシスタント。
訛りの強いしゃべり方をする大柄な女性。
中洲川大吉
高名な下着評論家。
著書「間違いだらけのパンティ選び」で知られるほか、週刊誌で下着のコラムも連載している。秋野のことは、業界で知らないものはモグリだと言い切るほど高く評価している。

鬼州組

以下は鬼州組陣営に所属する人物である。鬼州組は作中では関西の暴力団であり、勢力は3万人の組員を擁するという設定になっている。現在では横浜を含め西日本全ての暴力団を傘下におさめている。

歴代組長

坂本健(四代目)()
鬼州組の四代目にて中興の祖、海腐によると「天下を支配する覇王」の器を持ち、その統率力で曲者ぞろいの鬼州組を一手にまとめ上げ着々と勢力範囲を広げていた。
しかしその体は末期癌に犯されており、先の長い命では無かった。静也の器量に脅威を感じており、自分の存命中に静也を倒そうと、自ら大軍団を率いて東京遠征を強行するも、無理がたたりその道中にて病死する。
後述する白藤龍馬の父親である。凡人組にも少しだけ登場しており、そこでは彼がいかにして四代目になったかが描かれている(ただし龍馬のエピソードで凡人組のストーリーと決定的な矛盾が生じていることから、その経緯も別のものになっており、パラレルな扱いとなっている)。
沢木全次郎(五代目)
鬼州組の五代目。坂本健の生前は若頭として活躍。
頭は切れるものの組を率いるにしては少し頼りなかったが、5代目に就任後は優柔不断な面はなくなった。
しかし、亡くなった坂本の妻龍子に真剣に惚れていたため、それが弱点となり、新鮮組との抗争の際に味方の汚田信長に狙撃されて死亡した。
海腐雄二(六代目)
沢木の死後、鬼州組の6代目を務める。沢木時代に刑務所より出所、その後は若頭として辣腕を振るう。
剣の腕はずば抜けており、超一流の殺し屋ですら切り捨てたこともある。頭もきれる男で登場当初はカタギを大切にする、迷惑を掛けないという性格だったが、有能な後継者や組員が抗争で次々に死亡していく中、新鮮組を倒すために手段を選ばなくなった(静也の会社に電話してきたり、直接乗り込んできたこともあった)。左手が義手になっているがこれは、ホテルにおいて大村鬼次郎の手下に襲われたときに少女を庇ったときに負傷した物である。
連載開始以来、最も長く鬼州組組長を務めていた。
マフィアとの抗争終了後に自分では静也に勝てないことを痛感、自分の跡目を龍馬に譲ろうと考えている。
物語後半では肺がんに冒されていることが明らかになり、白藤龍馬の指揮の下鬼州組が関東侵攻を開始した際には肉体的には別人のように衰えてしまった。しかし気力は衰えておらず、自分の命を掛けて静也を倒そうと考え、糜爛ガスを原料に使った細胞毒を体に投与してまで生きながらえようとした。最終的に静也の首を求めて函館まで大軍を率いて遠征を強行する。龍馬が法王源一郎を殺害してマイクロチップを奪い闇の権力者達のことを知って戦いを挑もうとしていることなどを静也から聞かされ、自分がヤクザに引き込んだために龍馬が変わってしまったことを知り、悲しみの中死亡した。
白藤龍馬(坂本龍馬)(七代目)
鬼州組4代目の妻坂本龍子の息子。
元は自分の出自を知らなかったが、後に知ることになる。暴走族の総長だったのだが、敵対していた暴走族に彼女が輪姦され子供のできない体にされてしまう。それ以来更生し、大手建設会社の営業社員になる。しかし一本気な性格ゆえ上司とはそりが合わず会社を辞め、海腐に誘われヤクザの道を歩むことになる。九州と広島を傘下に治めた功績で若頭に出世した。出世した後は殺人命令も出来たり、秋野を利用して法王幻一郎から秘密ファイルを見せてもらおうとするなど、計算高く打算的な、非情な一面も見られる。
鬼州組のトップとして東京侵攻・新鮮組との抗争を指揮している。しかし、彼の出自を知る静也との関係は単なる敵味方の関係を超えて複雑である。
明美が法王幻一郎と交わした会話から、チップが法王の体内に隠されていると確信。法王を殺害してチップを奪った。闇の権力者たちの秘密をつかんだようでチップの内容を利用して、闇の権力者たちに復讐しようと考えておりバベル・ザ・ドバイに時限爆弾を仕掛け爆破、報復に来たアレキサンダーを返り討ちにした。

幹部

獅子王一徹()
獅子王連合総裁。関西極道界の御意見番的な存在で龍子の父親でもあり、鬼州組の当代もこの人の意見にだけは耳を傾けなければならないほどの超大物。組員達が全滅して戦力の無くなった海腐や龍馬達の前に現れ龍馬の盃を受けると宣言し龍馬の配下となった。龍馬専用の特注リムジンを用意するなど、口では言わないものの人の親的な部分も覗かせている。
普段は神戸の自宅でほとんど動かないが有事の際には表に出てくることもある。龍馬の祖父に当たる人物。
坂本(白藤)龍子
鬼州組4代目坂本健の正妻。容貌は先述した秋野に似ている。
坂本亡き後鬼州組の指揮権を一時期握った。静也に思いを寄せ、プリティの社員が社員旅行で香港に行ったときに静也を追いかけ香港に渡る。その際、夜、静也が龍子を秋野と間違えて睦みあい、それが原因となって新鮮組掃討の命令を出す。
後に自分の命と引換に秋野の命を救うことになる。せめてこの世を去ってからは堅気に戻りたいとの思いから、母方の白藤姓を名乗ると遺言状にしたためていた。
天王寺亀之助
坂本時代から沢木と勢力争いをしている鬼州組の本部長。
沢木との争いには勝ったものの部下の万間正造が人違いから龍子を殺してしまい、獅子王の怒りを買って失脚する。
不渡哲也(渡哲也)
海腐時代の最初の若頭。海腐が引退して組を任せようと思うほどの男のはずだが、経済ヤクザであり銃を撃ったことさえなかったなどどうにも小物感の漂う男。静也の狙撃に成功し重傷を負わせるが却って自信過剰になり、無謀な決戦を挑み殺される。
胡麻田("困った")
鬼州組のナンバー2。
生倉曰くゴマスリだけで成り上がったゴミ。生倉と同様のキャラであり、生倉の鬼州組バージョンといったところ。
海腐が6代目に就任したことについて良く思っておらず、暗殺しようとしたこともある。
しかし、マフィアとの抗争の際に海腐が一旦引退し、6代目代理という形であったが頂点に立ったものの、自分には務まらないということで、辞退した。
その後は跡目をとろうと色々画策を行うものの、龍馬の台頭で完全に勢いを無くし、最後は和平策を阻止しようとする海腐の策謀で井上共々殺害されてしまう。
山野穴太("山のあなた")
登場当初は鬼州組幹部としては低幹部だったが、連載が進むにつれ順調に勢力を伸ばしている。
静也の妹、静子に顔をやけどさせられ、額に尻の皮を移植した。だが山野穴太はそら怖く災い為すと人は言う。長らくサングラスを取った顔を見せなかったが最近は外すようになってきている。
当初は胡麻田とつるんでいたが今では完全に龍馬にしたがっている。
影虎
海腐の秘蔵っ子で、東の龍宝に対して西の影虎と並び称される男。
海腐のために命を投げ捨てるほどの覚悟を持っている。龍宝と同じくらいの実力を持っていると推測され、極道としてのけじめ、実力をまざまざと見せ付けた。
龍宝を追い詰めた際にも外道な同胞ではなく自ら止めを刺そうとするなど、好