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音やん/中村博文

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著者: 中村博文
巻数: 20巻

中村博文の新刊
音やんの新刊

最新刊『音やん 20


出版社: 双葉社
シリーズ: アクションコミックス


音やん』(おとやん)は中村博文による漫画作品。正式なタイトルは『【熱血! 寿司職人物語】音やん』。

概要

双葉社『アクションピザッツ』にて連載。その後、同誌の掲載作品の変移、その後の休刊・リニューアルに伴い2004年11月20日号に掲載された201話を最後に連載休止。その後、同社のコンビニコミック「食の鉄人たち」シリーズに新作が掲載されるようになった。

2009年4月現在、掲載分は全て単行本化されている。(1 - 20巻)

料理・グルメ漫画で前提になることが多い勝負は、あくまで数あるエピソードの一部にとどめ、どちらかと言えば職人の日常に重点を置き、その中での主人公・音やんの成長を描いている。

あらすじ

大坂出身の寿司職人、花田音三郎(通称、音やん)は婚約者を病で亡くし、一年経っても仕事に身が入らない状態だった。見かねた親方の計らいで東京のあかね寿司に世話になることに。

紆余曲折あって、ようやく過去に踏ん切りをつけ立ち直った音やん。

寿司勝負や別の店への助っ人、悩みを抱えた客との関わりの中で音やんは奮闘し、成長していく。

登場人物

花田 音三郎(はなだ おとさぶろう)
主人公。通称音やん。大阪出身。髪型はリーゼント。おっちょこちょいで喧嘩っ早く、困った人を見捨てられない性格。大坂で独立を前に婚約者・しのぶを亡くし、失意のどん底にいたが、東京での人々との出会いの中でようやく気持ちに整理をつける。
東京で奮闘しているうちに、慕ってくれる仲間を得、やがて独立、「音寿司」を構えることに。
人によっては日本一と言うほどの腕前で、作中の勝負や競技会などでは負け知らず。その一方で技術に溺れずお客様を第一に考える寿司鉄人。休みの日に、他の店の味を研究するために寿司の食べ歩きをするほどの研究熱心さも持つ。

あかね寿司

茜徳治(とくじ)
東京の月ノ島に店を構えるあかね寿司の親方。
人情家で、なにかと面倒ごとを持ち込む音やんに厳しくも優しく接する。お客様へのもてなしが第一、という信条で、寿司勝負や競技会にはあまり肯定的ではない。
茜みさ子
徳治の娘。勝気な性格。店の給仕の他、経理を預かっており、音やんは作中で何度か給料を前借りしている。ちゃっかりしている。
金平(きんぺい)
姓は不明。あかね寿司の職人で徳治の一番弟子。女好き。何かと音やんに先輩風を吹かす。音やんが独立を考えるきっかけとなる。
丸男(まるお)
姓は不明。あかね寿司の見習い。すでにある程度仕込みも任されており、給仕や接客もかなりのもの。語尾に「ぞなもし」と付けることがあった。

音寿司

成り行きであかね寿司に転がり込む面々が増え、金平に忠告されたことで独立を決意した音やんが開いた店。
最初は取り壊し寸前のビルを、好意で半年無料で借りられることになり、マグロ寿司専門店として大繁盛。
その後石神田公園近辺の貸し店舗に移転した。
吉沢 永吉(よしざわ えいきち)
岡山出身。登場時19歳。魚河岸で魚を盗んで袋叩きにされていたところを音やんに助けられ、あかね寿司に転がり込む。お調子者でスケベで見栄っ張り。その為に揉め事を引き起こすことも。
音やんと接しているうちに寿司職人を志すようになり、弟分として修行を積んでいくことになる。
木戸 金治(きど きんじ)
音寿司の仕入れ担当。永吉がやった詐欺まがいの金策絡みで音やんと出会うことに。
マグロ漁船に乗っていたこともあり、マグロに関しては目利きはかなりのもの。
酒好きで揉め事を引き起こすことがあり、音やんに禁酒令を食らったことも。
富 正平(とみ しょうへい)
新橋を本店にいくつかの系列店を持つ富長鮨の親方の次男。ロンゲのイケメン。
登場時20歳。小学生から寿司が握れ天才と呼ばれたほどの技量の持ち主だが、親方が愛人に生ませた子供だったため冷遇されやる気を無くしていた。
木戸と酒の席で出会い、成り行きであかね寿司のツケ場に立つことになり、音やんの仲間になる。

その他の人物

黒田(くろだ)
下の名前は不明。
腕利きで名の知られた流れの寿司職人。大柄で手もでかく二貫同時に握れ、江戸料理や懐石でも高度な技術や知識を持っている。音やんと寿司勝負をしたこともある。
皮肉屋でしたたかな性格。女にも強い。
風来坊な生き方が性にあっているのか、たびたび(特に女絡みで)店の主になる機会がありながらも、ことごとく袖にすることに。そのために引き起こされた揉め事に音やんが巻き込まれたことも。
谷 町子(たに まちこ)
少女小説家。石神田に新装開店した音寿司の最初のお客。
代表作「カボチャのハート」シリーズが通算一千五百万部の売れっ子。
作品に登場させて、大ヒットのきっかけになった愛犬ゴン太君の葬式の通夜ぶるまいで百人前の寿司が必要になり、その注文を音やんが引き受けたことがきっかけとなり、新装開店した音寿司のファン第一号に。
もてなしに凝る性質で、たびたび風変わりな依頼を持ち込んでくる。