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黒ベエ/藤子不二雄A

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著者: 藤子不二雄A
巻数: 3巻

藤子不二雄Aの新刊
黒ベエの新刊

最新刊『黒ベエ 3


出版社: ブッキング
シリーズ: 藤子不二雄Aランド


黒ベエの既刊

名前発売年月
黒ベエ 1 2002-07
黒ベエ 3 2002-09

黒ベエ』(くろベエ)は、藤子不二雄による日本の漫画作品。藤子不二雄が描くブラック・ユーモア漫画の一つである。

概要

1969年(昭和44年)より約1年間『週刊少年キング』(少年画報社)に連載。『ブラック商会変奇郎』『オヤジ坊太郎』『夢魔子』『狂人軍』『仮面太郎』『笑ゥせぇるすまん』『魔太郎がくる!!』といった、藤子不二雄Aによる一連のブラックユーモア作品群の基礎の一端を担った作品と言える。特に「スズキ・ミチオの秘密復讐計画」は表向きおとなしい中学生が悪魔的な復讐心でいじめっ子たちに仕返しを繰り返す物語であり、『魔太郎がくる!!』の原型とみなしうる作品である。

藤子・F・不二雄の『ジャングル黒べえ』とタイトルの類似で混同されることが多い。

本作品のエピソードのうち2本(「ワニ料理」「スズキ・ミチオの秘密復讐計画」)が、『笑ゥせぇるすまん』のアニメスペシャルの脚本に流用されており、本来は黒ベエの超能力である影ふうじ・影うつしを、自在に使いこなす一風変わった喪黒の姿が見られる。

あらすじ

スーツとマントを着込んで山高帽を被り、ハゲワシ(ハゲベエ)を連れた謎の小男黒ベエ。自分や他人の影を自在に操る超能力を持った彼は、行く先々で出会った、少々むかっ腹の立つ人々に徹底的な嫌がらせや仕返しを行い、その人の人生を破滅させていくこともあれば、運命に翻弄される人の人生に少々手助けをすることもある。

キャラクター

黒ベエ

黒いえんび服に黒いシルクハット、黒い革靴、黒いステッキ、黒いマントの全身真っ黒な謎の男。いつも様々な人を奇怪なストーリーに巻き込んだり巻き込まれたりする。性格はつかみどころがなく、人を陥れたかと思えばかわいそうな人間の手助けをすることもある。「影使い」であり影封じ、影移し、影手術等様々な魔法?が使える。役は話によって異なり一般的な漫画における主人公になることもあれば狂言回しに徹することもある。

ハゲベエ

ハゲタカ。黒ベエのペット。食い意地が張っていて動物園のハゲタカと入れ替えられた時もまったく緊張せず出されたエサをたいらげたことがある。

エピソード

  • プロローグ
  • ワニ料理
  • スズキ・ミチオの秘密復讐計画

スズキミチオは一見冴えなくておとなしい少年だが、実は自分をいじめた相手に次々と残酷な復讐をほどこしていく狂気と残忍性を秘めた少年だった。興味を持った黒ベエはミチオを付け回すがミチオは黒ベエのことをよく思ってなく…。

  • しごく者 しごかれる者
  • 車(カー)こそわが命

せっかく家族のために車を買ったのに家族はあまり喜んでおらず、それどころか自分を罵倒する始末。切れた細井は車で 爆走して鬱憤を晴らすがこれが予想外に気持ちいい。車を恋人のように愛するようになり車の中で生活するようになった細井だが…。

  • ハゲベエと黒ベエの場合は

ハゲベエと大喧嘩した黒ベエは動物園のハゲタカとハゲベエを入れ替えてハゲタカをペットにすることに。ハゲタカの予想外の手間のかかりぶりにウンザリした黒ベエはハゲタカを鳥マニアに売る。飼育係として鳥マニアの家についてきた黒ベエは自分の遺産の相続争いでヘトヘトになっている老人に出会う…。

  • 梶一郎の受難

満員電車の中で黒ベエの靴を踏みつけてどけなかったという理由で、黒ベエにありとあらゆる手を使って復讐されてしまう梶一郎。黒ベエの巧みな行動で会社での信用を失ってしまった梶が自宅で謹慎するために、ホームで電車を待っている後ろに黒ベエの姿が…。

  • 機械マニア

機械城という謎の城に拉致されてしまった黒ベエとハゲベエ。城主とその息子、械一に様々な機械を使っていたぶられてしまう。実はこの親子には黒ベエを拉致したとんでもない理由があり…。

  • 黒ベエ 白ベエになる!

いつものようにイタズラをして人をいたぶる黒ベエ。上機嫌になっている黒ベエに見知らぬ少女が声をかけ、黒ベエの悪行をたしなめる。馬鹿馬鹿しいと思い去る黒ベエだがどうしても少女の事が頭から離れず…。

  • おこる卵
  • 石投げ
  • まわるよ まわる パチンコ玉が

単行本

  • 朝日ソノラマサンコミックス刊(全3巻) - 絶版
  • 中央公論社「藤子不二雄ランド」刊(全3巻) - 絶版
  • ブッキング「藤子不二雄ランド」刊(全3巻) - 復刊