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11人いる!/萩尾望都

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著者: 萩尾望都
巻数: 1巻

萩尾望都の新刊
11人いる!の新刊

最新刊『11人いる!



twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

secondthirdtwot 萩尾 望都(はぎお もと、本名同じ、女性、1949年5月12日 - )は、日本の漫画家。 福岡県大牟田市生まれ。埼玉県在住。血液型はO型。 代表作は『ポーの一族』、『トーマの心臓』、『11人いる!』、『残酷な神が支配する』、『バ... http://t.co/U1cMBighno
asariyositotter RT @elsinola: ブラックジャック EAT-MAN 機動警察パトレイバー 究極超人あ~る グレイトフルデッド さよなら絶望先生 まんがサイエンス サイボーグ009 11人いる! あずまんが大王 #好きな漫画10冊晒して全部被ったら結婚
Togerigger_ (本当は萩尾望都先生の『11人いる!』)
showtime_tw 【テレビ/ドラマ】宮藤官九郎脚本! 10人家族なのになぜか11人いる!? 笑えて、泣けて、ちょっと感動!『11人もいる!』毎週金曜日16:00に見逃し配信を更新!第4話(11/11放送分) 好評配信中! #11nin http://t.co/AOYFCYkO
showtime_tw 【テレビ/ドラマ】宮藤官九郎脚本! 10人家族なのになぜか11人いる!? 笑えて、泣けて、ちょっと感動!『11人もいる!』毎週金曜日16:00に見逃し配信を更新!第4話(11/11放送分) 好評配信中! #11nin http://t.co/AOYFCYkO

11人いる!」(じゅういちにんいる!)は、萩尾望都の中篇サイエンス・フィクション漫画。

概要

漫画雑誌『別冊少女コミック』1975年9月号から11月号に連載された元々は前・後編で終了する予定であったところ、何らかの事情で予定外の11月号への「完結編」掲載となった(それにより11月号には「ポー・シリーズ」の「ホームズの帽子」とダブル掲載になった)。これに対して翌1976年連載の「続・11人いる! 東の地平・西の永遠」や「ポー・シリーズ」の「エディス」は、最初から3話連載の予定で前編・中編・後編となっている。。1976年、第21回小学館漫画賞少年少女部門を受賞。

宇宙大学の入試最終テストの試験会場、外部との接触を絶たれた宇宙船を舞台に、宇宙のさまざまな国からやって来た11人の受験生が、疑心暗鬼のなかで反目しつつ、信頼関係を築き合いながら友情や恋を培い、非常事態を乗り越えようとするさまを描く。発表当時の少女漫画ではまれな、本格的なSFだと衝撃を与えた。綿密な設定と魅力的な登場人物、緊張感のある構成は完成度、影響力共に高い。「11人いる!」というインパクトのある題名も高評価を受けている。

続編に「続・11人いる! 東の地平・西の永遠」、番外編に「スペース ストリート」がある。またテレビドラマ・映画・舞台にもなっている。

ストーリー

宇宙大学の入試の最終科目は実技、しかも漂流中と仮定し外部との接触を断たれた宇宙船で、乗員と設定された10人のチーム全員が、船が恒星の衛星軌道を公転し終わる(53日)まで生き延びる、協調性を測る試験だった。

だが、宇宙船・白号の中に入ってみると10人だけのはずがなぜか11人いた。試験実施本部との連絡は不可能、唯一使用可能な非常信号の発信ボタンを押せば外部と接触を取ったことになり、生命の安全は確保される代わりにその時点で全員が連帯責任で不合格になるため、11人は互いに疑惑を抱きながら合格決定の53日目に向けて過ごし始める。反目し合いながらも友情を培う11人だったが、受験生の1人で僧侶であるヌーが占星術で、自分達のチームワークの崩壊―不合格を予言する。一方、タダトス(主人公・タダ)は“初めて乗る”はずの白号をよく知る自分にとまどい、そんなタダをフロルはなにかと構い、マヤ王バセスカ(王さま)は疑っている。

18日目、白号の軌道が公転軌道から外れたことがわかる。太陽に近づくにつれ白号の船内温度は上昇し、野生化してそこかしこに藪を作っていた電導ヅタが異常繁茂。電導ヅタについて調べていたタダは、その最中に5歳のときに白号に乗り合わせていたことを思い出す(記憶が封じられていた)。電導ヅタは気温が上昇すると自衛のため表皮に結晶を作るが、その結晶体に死亡率93%の伝染病・デル赤ハン病のウイルスが発生することがある。タダが乗船していた当時、デル赤ハン病の発生により、タダの両親を含む白号乗員の9割が医療力の不足から集団感染死するという大事件が起きていたのだ。

船内の暑さと伝染病への不安から、11人はいら立ちが高じ、ついには疑惑の目が向けられたタダを殺そうという動きまで起きてしまう。そんな中、ガンガがデル赤ハン病に感染。しかしサイボーグのガンガは大事に至らず治りかけで、回復者の赤斑から抽出できるワクチンの採取の見込みができた一方、ガンガは自分が11人目だと告白する。しかしそれはタダをかばうためのウソで、タダの提案とフロルの説得により、全員で船内で爆発を起こして白号の軌道を変える作業を行った。そうして白号の軌道を変えることに成功し、危機を脱したように見えた11人だったが、ヌーが予言したとおり、フロルが発病してしまう最悪の事態に。死に至る病に、フロルを除く全員が、満期まで8日を残して非常ボタンを使うことに同意する。涙ながらに悔しがるフロルにタダはプロポーズする。やがて迎えの船が到着。集合させられた船内の一室で、判定を言い渡す教官として現われたのは、なんと受験生の1人のはずのグレン・グロフ(石頭)だった。

石頭は、11人いたのは満期の53日までに非常信号の発信ボタンを押させるためのトラップ(すべてのチームに設定がされていた)で、“本当の11人目”だった自分の妨害工作、さらには予定外のアクシデントにもかかわらず彼ら10人はギリギリまで耐え、首席で合格したと宣告。そして10人はそれぞれの未来へ旅立っていく。

登場人物

タダトス・レーン(タダ)
主人公。テラ系シベリース出身。すぐれた直感力があるが、白号に来てから調子が狂い出す。実は5歳のときに乗船していて、そこでデル赤ハン病が発生。自身はワクチン接種を受けて助かったが、肝心のワクチンが十分に作れなかった(培養のためのマウスが足りず、5歳までの乳幼児だけを救う量がせいぜいだった)ため、両親を含め乗員の9割・1万人以上が集団感染し死亡するという大事件この話を聞いた王さまが、これほどの大事件を知らなかったのかとテラ系出身者たちに問うたが、「ムチャ言うな」、「そのころわてら5歳かそこらやで」と、アマゾンとチャコが答えている。を経験している。その記憶は長老当時の白号のキャプテンで、ワクチンなしで生命を取り留めた1人であった。により封印されていたが、電導ヅタの繁殖によりデル赤ハン病が発生することを調べているうちに記憶の封印が解けた。
フロルベリチェリ・フロル(フロル)
どの星系にも所属してない辺境惑星のヴェネ出身。成人した時点で分化する雌雄未分化の完全体で、ヴェネのしきたりでは長子のみ男に、残りは女性となるのに対し、自身は男になりたいのに末子で女性にならなければならないため、合格したら特例として男になることを認めるという条件を受けて宇宙大学を受験。不合格の場合は女性になり、近隣に住む年の離れた領主と結婚しなければならなかった。女性的な容姿で、当初マン(男性)チームだと思っていた皆を驚かせる上に「マン(男性)チーム」というのは後に設定変更されたもので、雑誌連載時および小学館文庫1976年旧版などでは、女性が最終テストに残ったということに皆が驚いている。つまり、女性がここまでたどり着くこと自体が奇跡的だったということになる。、しゃべる星間用語はべらんめえ調。自身が女性視されることを特に嫌悪している。
バセスカ(王さま)
サバ系アリトスカ・レ出身。マヤ王。自身の誇りをかけ腕試しに受験。合格しても統治のために国に帰らなくてはならない。
ソルダム四世ドリカス(フォース)
サバ系アリトスカ・ラ出身。出身が隣接であることから王さまと真っ先に打ち解ける。
アマゾン・カーナイス(アマゾン)
テラ系シュシュ出身。狩猟民族であるため全身傷あとだらけ。
チャコ・カカ(チャコ)
テラ系クエス出身。関西弁なまりの星間用語を話す。
ドルフ・タスタ(赤鼻)
テラ系ペロマ出身。体は大きいが気は弱い。
トト・ニ(トト)
サバ系ミス出身。耳が大きく気が小さい。農業と植物の専門家。
ヴィドメニール・ヌーム(ヌー)
星系未所属の辺境星ヴィヌドーからの初めての受験生。ヴィヌドーも雌雄同体の星で、大半の者は成長して脱皮し雌雄どちらかに変化するが、ヌーは体中がウロコに覆われたままどちらにも変化しない雌雄未分化の完全体で、星のしきたりとして僧になった“ヴィドメニール”はヴィヌドー語で僧侶の意。。宗教のテーマは「すべて運命(さだめ)」。ある意味同類のフロルをやはり完全体だと真っ先に指摘するも、ヴィヌドーの言葉であったため皆に伝わらなかった。
ガニガス・ガグトス(ガンガ)
サバ系トレドレーガ出身旧版では、自己紹介で「レドレーガ」と述べ、“サイボーグ”化の経緯を説明した際には「トレドレーガ」と述べているためどちらが正しいのか不明だったが、新版で「トレドレーガ」に統一されている。。トレドレーガ型青緑色クロレラの栽培方式によるサイボーグ。惑星全体をおおう風土病によるきわめて短命な種族のため、状況を改善すべく9歳のときに実験的に培養を受けた。クロレラ培養なので血液や内分泌器官に至るまで全身緑色。コンピュータの修理中に、タダのしくじりで感電させられ負傷するが、逆に“11人目が自分から正体を明かすようなドジをやるわけがない”とタダの肩を持つ。
グレン・グロフ(石頭)
セグル系灰白色星出身。「まるで岩石人間」と評される容姿をしている。実は宇宙大学教官(大佐)で、“11人目”としてスクランブルを起こし非常用のボタンを押させることと、予想外の事態が起きた場合に受験生の生命を守ることを任務としていた“大学のワナだ”と怒る10人に対し「70組すべて1人多く組まれたのだ」と弁解している。。テレパシストでもある。

続・11人いる! 東の地平・西の永遠

続・11人いる! 東の地平・西の永遠(とわ)」は、漫画雑誌『別冊少女コミック』1976年12月号から1977年2月号に連載された。マヤ王バセスカが統治するアリトスカ・レ(通称「東の地」)と宇宙大学を舞台に、前作で受験生だった彼らが大学生になってからを描く。タダとフロルは王さまに招かれて休暇を利用し東の地を訪ねるが、クーデターに巻き込まれてしまう。

登場人物

「11人いる!」登場分は省略。

バパ大臣
王さまの腹心。憂国の士で急進派。アリトスカ・ラ(通称「西の地」)に対抗して軍備増強を図るが、王さまは穏健派で母星アリトスアリトスカ・レとアリトスカ・ラは、母星アリトスを中心に公転している。において西の地が領有する鉱山への侵攻を許さないためクーデターを起こす。
トマノ
王さまの実兄。陽気で酒好き。クーデターの際に新王として担がれるお飾り的存在。
オーセ法司長
オナ
法司長の娘。
アマン伯爵
無愛想だが王さまの味方でよき理解者。
火消しの赤毛(レッド)
銀河連邦の情報部員「火種と火消し」の片方。バセスカ達をさまざまな面から支援する。
チュチュエリア九世ドリカス(チュチュ)
フォースの妹。
ゾンブル
ドゥーズ大国の秘密情報部長官。大統領からアリトスカ東西両国を手中に収めるための、双方への秘密工作を命じられる。

スペース ストリート

「(タダとフロルの)スペース ストリート」は、漫画雑誌『別冊少女コミック』1977年3月号から9月号に連載された。「11人いる!'」の登場人物によるコメディ。学内で起きるドタバタ騒ぎを描く。

単行本・文庫本

  • 小学館文庫『11人いる! -SFロマン傑作選』(全1巻) 1976年7月20日初版発行 ISBN 9784091907127
    収録作品 「11人いる!」、他3編(「ユニコーンの夢」、「六月の声」、「10月の少女たち」)
  • 小学館文庫『続・11人いる! -東の地平・西の永遠』(全1巻) 1977年8月20日初版発行 ISBN 9784091907141
    収録作品 「続・11人いる! -東の地平・西の永遠」、他1編(「マリーン」)
  • 萩尾望都作品集 第1期(全17巻中、第13巻・第14巻)
第13巻『11人いる!』 1978年5月10日初版発行 ISBN 9784091780133
収録作品 「11人いる!」、他3編(「精霊狩り」、「ドアの中のわたしのむすこ」、「みんなでお茶を」)
第14巻『続・11人いる! -東の地平・西の永遠』 1978年6月10日初版発行 ISBN 9784091780140
収録作品 「続・11人いる! -東の地平・西の永遠」、「スペースストリート」、他2編(「六月の声」、「左ききのイザン」)
  • 『11人いる! -萩尾望都スペースワンダー』(全1巻) 1986年11月15日初版発行 ISBN 9784091788115
    収録作品 「11人いる!」、「続・11人いる! -東の地平・西の永遠」
  • 小学館文庫『11人いる!』(全1巻) 1994年12月1日初版発行 ISBN 9784091910110
    収録作品 「11人いる!」、「続・11人いる! -東の地平・西の永遠」、「スペースストリート」
  • 萩尾望都Perfect Selection(フラワーコミックススペシャル全9巻中、第3巻)
第3巻『11人いる!』 2007年8月29日初版発行 ISBN 9784091312099
収録作品 「11人いる!」、「続・11人いる! -東の地平・西の永遠」、「スペースストリート」

映画化・舞台化

テレビドラマ

NHK少年ドラマシリーズの1作として、1977年1月2日午後6時5分~45分に放映、DVDも発売されている。

  • 脚本 - 佐々木守
  • 制作 - 黛叶
  • 演出 - 峯岸透
  • 音楽 - 広瀬量平
  • 出演
    • フロル - 山城はるか
    • タダ - 佐山泰三
    • 王様 - 吉田次昭
    • 四世 - 柴崎敏
    • ヌーム - 片岡功
    • ガンガス - 保積ぺぺ
    • アマゾン - 中村俊男
    • トト - 蔵忠芳
    • グレン - 山田昌人
    • チャコ - 三ツ矢雄二
    • ドルフ - 石垣恵三郎
    • 宇宙大学学長 - 佐藤慶

映画

1986年11月、キティ・フィルムによりアニメーション映画化。

  • スタッフ
    • 監督 - 出崎哲・富永恒雄
    • 製作 - 多賀英典
    • 原作・構成 - 萩尾望都
    • 企画 - 落合茂一
    • 脚本 - 今泉俊昭・小出一巳
    • 作画監督 - 清水恵蔵
    • キャラクターデザイン - 杉野昭夫・清水恵蔵
    • エフェクト作監 - 前島健一
    • メカニカル設定 - 矢島洋一
    • 美術監督 - 東潤一
    • 撮影監督 - 小山信夫
    • 録音監督 - 斯波重治
    • 音楽監督 - 及川禅
    • 音楽 - 福田裕彦
    • プロデューサー - 古徳稔
    • 制作協力 - マジックバス
    • 制作 - 株式会社キティ・フィルム
    • 配給 - 東宝株式会社
  • 出演(メインキャスト)
    • タダ - 神谷明
    • フロル - 河合美智子
    • 王様 - 田中秀幸
    • 四世 - 古川登志夫
    • ガンガ - 玄田哲章
    • アマゾン - 鈴置洋孝
    • ヌー - 若本紀昭
    • 石頭 - 池水通洋
    • 赤鼻 - 塩屋浩三
    • トト - TARAKO
    • チャコ - 柏倉つとむ
  • 出演(サブキャスト)
    • 丸山詠二
    • 橋本晃一
    • 平井隆博
    • 沢木郁也
    • 広瀬正志
    • 鈴木れい子

主題歌

  • 主題歌 「僕のオネスティ」
歌:川上進一郎/作詞:神沢札江/作曲:川上進一郎/編曲:星勝
  • 挿入歌 「とことん I LOVE YOU」
歌:河合美智子/作詞:谷穂ちろる/作曲:面輪かおり/編曲:ライオンメリー
  • カセットテープ - 11人いる!
    • 規格品番 - 28CS0111
    • 販売元 - キティレコード
    • 発売日 - 1986年
  • LP - 僕のオネスティ/11人いる!
    • 規格品番 - 28MS0111
    • 販売元 - キティレコード
    • 発売日 - 1986年
  • EP - とことん I Love You/11人いる!
    • 規格品番 - 7DS0132
    • 販売元 - キティレコード
    • 発売日 - 1986年
  • CD - オリジナルサウンドトラック
    • 規格品番 - H33K20056
    • 販売元 - キティレコード
    • 発売日 - 1986年

ビデオ

  • LD
    • 組数 - 1枚組
    • 収録時間 - 91分
    • 規格品番 - HCL-3001
    • 販売元 - 創美企画(現・ハピネット・ピクチャーズ)
    • 発売日 - 1987年06月21日
  • VHS
    • オリジナル全長版
    • 収録時間 - 91分
    • 規格品番 - JSL-10007
    • 制作・著作 - キティ・エンタープライズ/日本ビクター
    • 発売元 - CIC・ビクタービデオ
    • 発売日 - 1989年03月01日
  • VHD
    • 組数 - 1枚組
    • 収録時間 - 91分
    • 規格品番 - VHP-68045
    • 制作・著作 - キティ・エンタープライズ/日本ビクター
    • 発売元 - 日本ビクター
    • 発売日 -
  • DVD
    • ディスク枚数 - 1枚
    • 収録時間 - 90分
    • 規格品番 - PIBA-7116
    • 販売元 - パイオニアLDC(現・ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメントジャパン)
    • 発売日 - 2002年03月22日

舞台

演劇ユニット、アクサルにより舞台化。

  • 初演 - 2004年6月25日~6月28日、シアター代官山
    • 2004年7月1日~7月7日、シアターぷらっつ江坂
    • 2004年7月10日~7月11日、愛知県芸術劇場小ホール
  • 脚本 - 安井省人
  • 演出 - 吉谷光太郎
  • 美術 - 柴田隆弘
  • 照明 - 浜崎亮
  • 音響 - Alain Nouveau
  • 舞台監督 - 永易健介
  • 衣裳 - 杉浦潤子
  • 制作 - 安井省人・瀬戸憲一・清水沙織
  • プロデューサー - 砂岡誠
  • 出演 - 郷本直也・柄谷吾史・田中照人・斎藤准一郎・斎藤洋一郎・入谷啓介・古川貴生・松木賢三・山本健史・日ノ西賢一・内藤悠一・勝洸久・吉谷光太郎

余談

  • 萩尾によると、本作のヒントの1つになったのは、宮沢賢治の童話『ざしき童子のはなし』であるという(遊んでいる子どもの中に妖怪座敷童子が紛れ込み、「誰も知らない顔がない」―全員が互いを知っているのになぜか1人増えているというエピソードがある)小学館文庫1976年旧版の作者あとがきに、「『11人いる!』の原案にひたっていたのは、高校のころ。ベースに、小学校のころ読んだ賢治の『ざしき童子』がある。-10人で遊んでいると、いつのまにか、ひとりふえて、11人になっていました-。ゾォッとしたものだ。」と記されている。。本作の場合は逆に“全員が初顔合わせであるゆえ、誰が部外者なのか分からない”ということになる。
  • ざしき童子を基にしたストーリーを宇宙船の中の話にしたのは、ストーリーを考えた高校の頃、「当時SFを好きで読んでいたもので、宇宙船内で起こる事件ていうのを趣味でたて続けに考えている最中だったので、それに合わせて-」と語られている『キネマ旬報』1986年11月上旬号の「特集 11人いる!」の作者インタビューより。
  • ストーリーを考えた当時、7つ以上の顔を描けなかったため先が描けなくなってしまったとのことで、そのときいなかったのは「ヌーと王さま。赤鼻もいなかったかなあ。」と語られている
  • 本作は担当者も驚くほど好評だったため、メンバー11人全員の惑星出身地の構想であと11本作品ができると思ったが、主人公のタダがいい子過ぎてうまく動かなかったため断念したということが、津原泰水との対談で語られている『小説すばる』2005年3月号「スペシャルWトーク(1) 津原泰水×萩尾望都」より。(実際にできたのは王さまと四世の出身地を舞台にした「東の地平・西の永遠」のみで、津原泰水との対談で「幻の9本があるわけですね」の問いに対して萩尾は「アハハ、そうですね」と答えている)。
  • 「11人いる!」というタイトルにインパクトがあるためか、他作品のセリフで用いられることがある。
スティール・ボール・ラン(荒木飛呂彦) 11人の追っ手が眼前に迫ったことを知って主人公が発したセリフ。
重機人間ユンボル(武井宏之) 敵側の戦士が11人いることに驚いて、主人公の部下が発したセリフ。

脚注

外部リンク

hr:Bilo ih je 11