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Barレモン・ハート/古谷三敏

共有

著者: 古谷三敏
巻数: 21巻

古谷三敏の新刊
Barレモン・ハートの新刊

最新刊『Barレモン・ハート 21


出版社: 双葉社
シリーズ: 双葉文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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Barレモン・ハートの既刊

名前発売年月
Barレモン・ハート 1 1999-10
Barレモン・ハート 2 1999-11
Barレモン・ハート 3 1999-12
Barレモン・ハート 4 2000-01
Barレモン・ハート 5 2000-02
Barレモン・ハート 6 2000-03
Barレモン・ハート 7 2000-08
Barレモン・ハート 8 2001-02
Barレモン・ハート 9 2001-12
Barレモン・ハート 10 2002-05
Barレモン・ハート 11 2002-10
Barレモン・ハート 12 2003-05
Barレモン・ハート 13 2003-10
Barレモン・ハート 14 2004-05
Barレモン・ハート 15 2004-11
Barレモン・ハート 16 2005-06
Barレモン・ハート 17 2005-09
Barレモン・ハート 18 2006-05
Barレモン・ハート 19 2007-07
Barレモン・ハート 20 2008-10
Barレモン・ハート 21 2009-10

BARレモン・ハート』(バーレモンハート)は、古谷三敏(ファミリー企画)による日本の漫画。うんちくを扱った漫画作品で、『漫画アクション』(双葉社)にて連載中である。内容は酒場で繰り広げられる数々の人間模様と、それに関係した様々な酒の紹介となっている。

2015年10月にBSフジにて中村梅雀の主演でテレビドラマ化された。2016年4月にはSEASON 2が開始された。2017年3月24日には「春のスペシャル」が放送された。2017年10月1日には「秋の2時間スペシャル」が放送された。2017年12月24日には「クリスマススペシャル」が放送された。

概要

キャッチフレーズは「気持ちがすごくあったかい!!」(コミックス第4巻以降)。

都内某所にある一軒のバー「レモン・ハート」での、一話完結のストーリーが描かれている。決して奇をてらった話ではなく、酒を中心としたマスターと客との会話などがメインとなっている。それぞれの酒の紹介も ごく自然に行われており、知らず知らずに酒のウンチクが身につくよう配慮されている。

紹介される酒はウイスキー、ブランデー、バーボン、リキュール、スピリッツなどの一般的な洋酒(蒸留酒)にとどまらない。ワイン、ビール、シャンパン、カクテル、日本酒、焼酎、中国酒など多岐にわたっている。各話についても、人情話、ドンデン返しの話、男のこだわりや生き様を紹介する話、など多種多彩である。

単行本の第1巻は1986年に初版が出ており、以降30年以上にわたって連載が続いている。しかし、掲載誌は何度も変わっており『COMICアクションキャラクター』『漫画アクションピザッツ』『週刊大衆』など。、漫画の雰囲気もキャラクターの容貌も年月と共に多少変化している。『漫画アクション』では、毎号連載されていた時期もあったが、途中から不定期(月イチ)連載となっている。

長期連載のため、作中でレモン・ハートの店自体も変わっている。工事を伴う大幅改装は1度あった→ 第07巻 Part.085 「レモン・ハートが消えた日」が、それ以外でも気が付かないような変化もあった。初期の店の形状は「港の近くの古ビル風」「居酒屋」「ログハウス風」と、連載された時期によって微妙に異なっている。

なお、店名である「レモン・ハート」は、ラム酒の一銘柄に由来している(詳細後述)。

登場人物

レギュラーの登場人物

マスター
レモン・ハートのオーナー兼マスター。
四角い顔、ブタ鼻、小さい目。美男子というわけではなく、派手なパフォーマンスはしない人物ながら、バーテンダーとしての腕は一流で本物。それもさることながら、頭の中にはあらゆる酒の知識が詰まっている。酒と酒場を愛し、酒とうんちく話を客に提供することを無上の喜びとしている人物。うんちくの披露に夢中になり、常連に窘められるバーマンらしからぬ所を見せることもある。
このマスターはレモン・ハートの店内に、世界中に存在する ほとんど全ての銘柄の酒をストックしている。そのためレモン・ハートの複数ある棚は電動式の二重構造になっていて、奥の棚には「バーのムードにそぐわない」という理由から日本酒を隠している。また、地下室(複数階)にはワインやウイスキーの樽が膨大に保管されているメガネさんによれば、ワインのシャブリだけでも常時100種類以上あるとのこと。 → 第11巻 Part.140 「シャブリ小僧」
過去わずか一本の酒のために店を臨時休業にして、海外まで探しに出かけることもあった→ 第02巻 Part.023 「異国の空の下で」。なお、このエピソードで、マスターは、「サケは飲むもの」「どんなに珍しいサケであっても、飲まなければ価値はわからない」というポリシーを明かしている。。まれにストックしていない酒を客にオーダーされると、不機嫌になったり→ 第18巻 Part.232 「謎の言葉」悔し涙を流したり→ 第11巻 Part.139 「お〜いアブサンや〜い!」した。
基本的にお客のオーダーには応えるが、自身のこだわりに触れる酒については、我を通すこともある→ 第9巻 Part.121 「レモンハート誕生秘話」にて、「ザ・グレンリベット」で水割りを注文する客には帰ってもらっていた、と松ちゃんが言っていることから。。また、「サケは飲むもの」というポリシーを持っており、珍しく貴重な酒を収集だけして飲まないでいるコレクターの行為については否定的であるしかし、「ドメスティック・ジン」やコルク栓の「バランタイン50年」を目の前にした時は飲むのをためらい、躊躇する場面もあった。
本名は不明だが、一部の関係者からは「良ちゃん」→ 第01巻 Part.006 「マスターの約束」と呼ばれている。また、バーテンダースクールでは「蘊蓄先生」と紹介された→ 第09巻 Part.117 「ブルー・ムーン・デート」こともある。酒以外の趣味は、気軽な一人旅→ 第05巻 Part.067 「栄光のマルガリータ」とアウトドア→ 第17巻 Part.216 「アウトドアはお好き?」。ファミリーコンピュータの『ドラゴンクエスト』に夢中になったこともあった→ 第02巻 Part.040 「ドラクエの仲間たち」この「ドラクエ」の回のとき、作中でとりあげられたのは『ドラゴンクエストII』だった。。一時期ド素人で押しかけ弟子の爺さん→ 第09巻 Part.111 「弟子入り志願」。この人物の初登場は、第08巻 Part.107 「老バーテンダーとの出会い!!」。第31巻 Part.400 「真夏の夢一夜」にも登場した。を使ったこともあるが、レモン・ハートは基本的にマスターたった一人で切り盛りしている。
若い頃は意外と鼻っ柱の強い性格であったらしく、大学卒業後に入社した会社を上司と喧嘩し1ヶ月で辞めて、定職にも就かずブラブラしていた。たまたま東北仙台の国分町を旅行中、なにげなく一軒のバーに立ち寄った。そこのバーのマスターの一言に心を動かされ、その店で修業をすることになる。修業は非常に厳しかったが、苦労の末にバーテンダーの基本を習得することができた→ 第09巻 Part.121 「レモン・ハート誕生秘話」。その後の詳細は明らかにされていないが、一時期ホテルのバーに勤めていたこともある「たしか わたしはあるホテルのバーで修行していた頃ですね」→ 第18巻 Part.237 「思い出1974」。「スコッチ以外は酒じゃない」などと生意気な発言をしていたこともあったらしい。
メガネさん
レモン・ハートの常連。本名は不明。
一年中ソフト帽にトレンチコートを着たボギースタイルで、昼でも夜でもサングラスをかけているトレンチコートには酒を隠し持っている。第07巻 Part. 84「正月の絵日記 はれときどきサケ」では「ワイルドターキー・スキットルボトル」を、第07巻 Part. 88「陽なたぼっこして遊ぼう」では「富久娘燗番娘」を、第08巻 Part.107「老バーテンダーとの出会い!!」では「ブラドノック23」を取り出している。。サングラスを取って素顔を披露したことは、未だかつて一度もない過去一度だけグラッパで泥酔し、サングラスがズリ下がった状態を写真に撮られたことがあった。だが この時も両眼は閉じていて、彼の本当の顔は確認できなかった。→ 第07巻 Part.089 「イタリア式悪酔い」トシちゃんが通っていたバーのド素人のマスターがシェイカーを振った際に椅子からズリ落ち、同時にメガネもズレているが、この時は背後から描かれているため、素顔は描かれていない。→ 第08巻 Part.107 「老バーテンダーとの出会い!!」。また、スポーツ新聞 (競馬新聞)も必須のアイテムである。
ハードボイルドを心がけているが、いつもシリアスというわけではないようだ。自他とも認める「スピリッツの鬼」。普段飲む酒はジンが多いが、珍しい酒には種類を問わず目がなく、マスターに無理を言ってでも飲みたがる一面もある→ 第10巻 Part.128 「再会&再会」。このエピソードでは、マスターがブランデーの棚に隠した「ポール・ジロー」をカウンターの外側から探し出している。。酒全般の知識とテイスティング能力はマスターに次いで優れている。レモン・ハートの客の中では一番の酒の飲み手として、マスターも一目置いている。
普段から贅沢をしているわけではないが、いいサケのためならお金は惜しまない性格。マスターに20万円ほどのツケを払っていた時もあり、お金はそれなりに稼いでいるようだ。稀にツケを溜めていることもあるが、後述の松ちゃんに比べると払いは良いため、マスターが文句を言うことは少ない。
職業も不明だが、海外を飛び回り、かなり危ない仕事もやっているらしい→ 第10巻 Part.125 「港の見えるサケ」。このエピソードで、「仕事たのまれてカンボジアへ行っていた」と発言。これに対し、マスターは「まさかPKOの裏仕事じゃあないだろうね」と返事をしている。。英語とフランス語以外に、スワヒリ語にも精通。幼い頃に孤児だった彼はアメリカ人宣教師に育てられ、船乗りに憧れ、その後ロサンゼルスの大学を卒業した→ 第8巻 Part.101 「テーマ・去りゆく夏」。このエピソードでは、幼い頃キリギリスを捕まえに行ったことと、三時間も炎天下にいたため日射病になったことを明らかにしている。ただし、養父母は登場していない。また、この頃からメガネを掛けている。→ 第17巻 Part.220 「『とてつもない』という名のワイン」。一時、某国の外国人部隊に所属していたこともある→ 第13巻 Part.173 「シャンパンの泡のように」。そのためか腕っ節は驚くほど強く、ギャングや外国人とのケンカでも引けを取らない→ 第02巻 Part.024 「一夜の出来事」。一人で数人相手に勝ってしまうことも多く、今のところ喧嘩で負けた描写はない。しかし別に血気盛んというわけではなく、普段の道理はわきまえた人物である。
ただし怒る時の迫力は凄まじく、相手の胸倉を掴み今にも殴りかからんとする勢いで脅したこともある→ 第29巻 Part.379 「謎の男」
また、後述するトシちゃんについては、何度か「オレの若い頃にソックリだ」と発言している→ 第08巻 Part.102 「バーボン小僧」。このエピソードで、「マスターにガツンとやられた」と発言。一方、マスターは「記憶にございません」と返事をしている。→ 第14巻 Part.181 「パパ・ドブレで乾杯!」
松ちゃん(松田)
レモン・ハートの常連。
職業はフリーライター。コピーライターでもある。トレードマークはチョビひげ。ブランデーやウイスキー、日本酒が何から造られているか知らない→ 第06巻 Part.079 「幻の銘酒・赤磐雄町」など、自他共に認める酒オンチ。いつもウイスキーのウーロン茶割り(後述)を注文し、マスターの不興を買っている。世界一酒が揃っているバーの、世界一酒の味がわからない20年来の常連客→ 第20巻 Part.258 「庄治クンの憂鬱」。ただ、以前に比べて最近は酒の知識も少しずつ増えてきており、飲む酒の種類も増えている。また、自分からウイスキーのウーロン茶割り以外の酒を注文することもある→ 第02巻 Part.017 「真冬の夜の夢」では「ジョニ黒」を、第10巻 Part.122 「マンハッタン・シンドローム」では「マンハッタン・カクテル」を、第10巻 Part.127 「究極のブラディー・メアリー」では「ブラディー・メアリー」を注文している。。対外的には酒に詳しい人物と見られるようになってきており、酒関係の相談や原稿依頼を受けることもある。
性格は気さくでお人よし。また、ズボラでスケベ。たまにダサすぎて聞くに堪えないような言動や台詞を吐いてしまうことがある。女性には可哀想なほど縁がなくほとんどの女性は、恋愛に発展することもなくフラれてしまうほど。過去二度だけ、好意を持ってくれた人がいたのだが、一人はチョイスしたお酒のせいで余計なことを言ってしまって台無しになり、もう一人は酒の知識がなかったばかりに気持ちを察することができず、フラれてしまった。なおマスターやメガネさんも独身だが、彼らはそれなりに女性と縁がある。、よくマスターやメガネさんにからかわれている。その反面、彼を介して(レモン・ハートのマスターとメガネさんの演出協力もあって)成立したカップルや、仲直りをした恋人・夫婦は数多い。
仕事関係の知り合いや大学の先輩・後輩が多いが、彼自身の兄弟や親戚も非常に多い。特に彼の甥や姪は、レモン・ハートに数多く来店している。大学ではミステリー研究会に所属。
いつも食うや食わずの生活をしており、マスターにツケが溜まっている。ギャンブルもやるが勝ち運には乏しく、本人曰く「100万円という金は手にしたことがない」。
名前については、「松田二郎」→ 第02巻 Part.029 「山峡の秘酒」「松田良平」→ 第07巻 Part.084 「正月の絵日記」「松田松吉」→ 第19巻 Part.249 「新しい門出」と異なる物が出ている。
出身地も東京、九州などいくつか異なるものがある。

準レギュラーの登場人物

ほとんど毎晩通うような常連客は、基本的にメガネさんと松ちゃんのみ。出演が1回だけの常連ではない客の方が、人数は圧倒的に多い一度しか登場していないゲストであっても、常連客と思わせる節はある。第10巻 Part.126 「息子が送ってきた酒」に登場した畑中先生は、メガネさんと松ちゃんに「常連コンビ」と声を掛けている。また、第12巻 Part.157 「1/150のプロポーズ」に登場した青木さんは、マスターから「今日は早いですね」と声を掛けられている。一度登場したゲストが、再登場した例が、過去にある。第31巻 Part.400に再登場したゲストを除き、長期間のブランクをおいて再登場したケースとしては、第12巻 Part.156 「スイートテン・トスカーナ」に登場した中島タカシ・京子夫妻が、第20巻 Part.260 「ベストバーマンの条件」に再登場した例がある。なお、この2回のエピソードに登場した酒は、前者がサシカイア、後者はグラッパ・ディ・サシカイア。。以下は これまでBARレモン・ハートに3回以上登場し、今後も登場するであろう準レギュラーの紹介である。

トシちゃん
本名は不明。おそらく客の中では一番若い。にきび面でキャップをかぶっている。よくレモン・ハートに自分の彼女を連れてくる人物だが、その彼女は(ナオミ→ 第08巻 Part.102 「バーボン小僧」、アケミ→ 第11巻 Part.140 「シャブリ小僧」、ミユキ→ 第14巻 Part.181 「パパ・ドブレで乾杯!」など)回によって異なるため、なかなかのプレイボーイであるようだ。
レモン・ハートに初めて来たときは、バーボンの知ったかぶりを気取っていたが、メガネさんから叱責され弟子(?)になった→ 第08巻 Part.102 「バーボン小僧」。 バーボン小僧、スコッチ小僧など、その度に着目している酒は変わる。ワインのシャブリやカクテル(ダイキリ)などに興味を持ったこともあった。
基本的に勉強好きで、徐々に酒に関する知識も増している。性格は見栄っ張りで生意気だが、思いやりがあり素直な一面もある。
チヨコ(岡野千代子)
松ちゃんの姪。トレードマークはボブカット(ワカメちゃんのような)ヘアー。通称、「オッチョコ・チヨコ」。「おいしい日曜日」という雑誌の編集者。松ちゃん同様に明るい性格だが、多少あわて者で酒の知識は松ちゃん以下である。松ちゃんのことを「松おじさま」と呼び、少なからず尊敬している。
ブラック黒田
松ちゃんの知り合いの、小太りのフリーライター。サングラスに黒い帽子と黒いスーツを常用している。名刺まで黒(文字は白抜き)→ 第12巻 Part.150 「ブラック野郎登場!」。黒にこだわりがあり、黒っぽい酒とカクテルを主に飲むが、それら以外にはジャック・ダニエルズやメーカーズマークのブラックラベルしか飲まない。自分の姪をレモン・ハートに連れてきたこともある→ 第12巻 Part.151 「三つのカクテル物語」。ちなみに彼は巨人ファン。また小学校・中学校時代からの友人に、白が好きで阪神ファンの白井さんがいる→ 第16巻 Part.201 「白と黒」
マガリ(横田)
松ちゃんの叔父。へそまがりのマガリ。あきれるほどのヘソマガリで、その例は枚挙に暇がない(例 :歩道橋は用事がなくても必ず渡る。愛用の腕時計は針が反時計回り。夏は熱燗で冬はビール)。酒も一風変わった物を好み、黄色いワイン→ 第17巻 Part.218 「超へそまがりオーダー」や大麻エキス入りのビール→ 第22巻 Part.287 「変り種ビール」などに感激した。しかし飲み手としてはなかなかであるらしく、マスターをして「変わった人だけど、サケの味のわかる舌は確かだよ」と言わしめるほど。
既に成人している「直木(なおき)」という名前の息子がいる。息子は父親と異なり、ヘソマガリではない普通の好青年。レモン・ハートで久々に顔をあわせ、松ちゃんと三人でウイスキーを酌み交わした第24巻 Part.313「アイリッシュ・ダンス」では松ちゃんのイトコであったが、Part.315「映画大好きお父さん」で松ちゃんの甥っ子に設定が変更されている。ちなみに第17巻 Part.218「超へそまがりオーダー」時点ではマガリは「俺は生涯独身だが」と自分で言っており、独身者の設定であった。
おでん屋の親父
はげ頭の親父。本名は不明だが、「おでんの伝六」と呼ばれている。よくレモン・ハートの近くに屋台を出している。酒にも詳しく、マスターの先輩格で良き相談相手。あまり自分のことは話したがらないが、過去にはバーテンダーをしていたと匂わせる節もあった→ 第12巻 Part.152 「究極のドライマティーニ」。第29巻 Part.382「究極の舞茸酒」までは、BARレモン・ハートに入店したことがない、唯一の登場人物であった。

詳細

酒の紹介
一部の初期の作品は異なるが、ほとんどの場合はテーマの酒一本が1ページの大ゴマで紹介される。また、次のページに横長で縦書きの解説メモが添えられるのが常となっている。
メモの内容は紹介された酒の製法や製作者の話、名前の由来やエピソードなど様々である。カクテルの作り方を紹介したことも多い。回によっては紹介が省略されるケースもあった。また、醤油、おむつ、ランプ用のオイルなど、酒とは全然関係ない物が紹介されたこともある。
店内の雰囲気など
ゆったりした店内には、長いカウンターといくつかのボックス席がある。古いジャズやシャンソンが静かにながれ、壁にはリトグラフ が飾られている→ 第18巻 Part.236 「チンタラ先生」
TVモニターやカラオケなどは置いていない。店の出入り口は二つある。カウンター内はBARレモン・ハートの聖域とされており、常連といえども入ることはできないただし過去一度だけ、メガネさんがコックになるというエピソードがあった。 → 第14巻 Part.184 「特別の招待状」
営業時間は夕方から深夜まで。前述の通り地下室は貯蔵庫になっていて、ワインやウイスキーなどの酒樽が大量にある。店の2階は酒の本のための書庫になっており、マスターは仕事が終わった後に泊まることもできるようだ→ 第19巻 Part.242 「意外な同伴者」
ウイスキーのウーロン茶割り
文字通り、ウイスキーをウーロン茶で割っただけの飲み物。「ウーロン割り」も同じ意味。ウイスキーの銘柄は特に指定されていない。BARレモン・ハートで松ちゃんが毎回必ずオーダーする酒(カクテル?)で、松ちゃんの代名詞にまでなっている。冬用のホット・バージョンもある。
マスターにとって一番出したくない酒「松ちゃん! この店はこんなにたくさんのサケがそろっています。そのなかでわたしが一番出したくないサケを どうして松ちゃんは注文するの!」→ 第13巻 Part.163 「女のお酒」でありながら、このウーロン割りほど数多く登場した酒はない。いつもは何も言わないマスターも、普段これしか飲まない松ちゃんに我慢できず怒ったことが一、二度あった。
なぜ松ちゃんが(水割りではなく)ウーロン割りにこだわるのかは明らかにされていないが、本人は「これが一番うまいから」→ 第13巻 Part.163「女のお酒」と言っている。
スランジバール
BARレモン・ハートで、マスターやメガネさんが乾杯するときなどに時々使っている言葉。
スランジバール(「」または「」という表記もある。)は、ゲール語で「あなたの御健康を」という意味。イングランド・アイルランド・スコットランド等で乾杯する時に使用されている。参考::en:Sláinte
BARレモン・ハートの名前の由来
作中でも明らかにされているが、「レモン・ハート」()は実在するラム酒の一銘柄である。作中ではアルコール度数75.5%の「レモン・ハート・デメララ151」が「世界で一番強い酒」として紹介された他、数話で登場し紹介され、レモン・ハートをベースに用いたオリジナルカクテル「レモン・ハート」が登場する話もある。また、「世界で一番強い酒」は本作のコンビニコミック版(5coinsアクションオリジナル版)での副題ともなっている。
後の話でスピリタスが登場しレモン・ハートが世界で最も強い酒ではなくなったことも紹介されている。
ラム酒としてのレモン・ハートは、以前はガイアナで製造されていたが2000年代半ばに蒸留所が閉鎖され、2010年には終売。その後、2012年にはカナダのハイラム・ウォーカー社からラベルデザインなどが変更され復刻販売されている。

備考

ダメおやじとBARレモン・ハート
この作品の元は、同作者が『週刊少年サンデー』に連載していた『ダメおやじ』である。後期に登場していた主人公(雨野ダメ助)の行きつけバー「ウンチク」が、別の作品『BARレモン・ハート』となり発展した。
マスターとメガネさんは漫画『ダメおやじ』の「バー・ウンチク編」と最終回に登場したが、松ちゃんは一度も出てこない。当時の(若い頃の)メガネさんはハードボイルドで性格もきつく、どことなく近寄り難い雰囲気があった当時は「メガネさん」とは呼ばれていなかった。
そのダメおやじの雨野ダメ助もBARレモン・ハートにゲスト出演した。一度目は初めて店に来た恐妻家の客という設定で、妻のオニババ(冬子)も写真で紹介された→ 第10巻 Part.133 「浦島インアメリカ」。二度目は第31巻 Part.400 「真夏の夢一夜」。妻のオニババ(冬子)と一緒に来店した。
実在のBARレモン・ハート
西武池袋線大泉学園駅北口より徒歩2 - 3分の所に、漫画と同名の「BARレモン・ハート」がある。作者の古谷三敏自身が経営しているもので、本人も時折顔を出すと言う。

書誌情報

古谷三敏『BARレモン・ハート』双葉社〈アクション・コミックス〉、既刊32巻(2017年7月12日現在)

再編集された文庫版コミックスや廉価版のコンビニコミックも多数発行されているアクション・コミックスの文庫本は「双葉文庫名作シリーズ」として発行されているが、選り抜き版は「双葉文庫」からの発行となっている。。 また、カクテルのエピソードを集めた『12色のカクテル』も発行されている。

関連書籍

コミックとは別に、「レモン・ハート」の名がついた古谷三敏の本も何冊か出版されている。

  • 『BARレモン・ハート酒大事典』(古谷三敏著、双葉社)
  • 『BARレモン・ハートカクテル大事典 -BARレモン・ハートSPECIAL VERSION-』(古谷三敏,稲保幸 共著、双葉社)
  • 『BARレモン・ハートつまみレシピ』(古谷三敏著、双葉社)
  • 『BARレモン・ハート酒楽食楽』(古谷三敏著、双葉社)
  • 『~あの頃、レモン・ハートで~BARで飲みたい31の名酒』(古谷三敏,古谷陸著、双葉社)
  • 『ふれあい酒場 BARレモン・ハート』(古谷三敏,古谷陸著、双葉社)

「レモン・ハート」の名はついていないが、同じく古谷三敏の本。

  • 『知識ゼロからのシングル・モルト&ウイスキー入門』(古谷三敏著、幻冬舎)

さらに会計の入門書として、下記のコミックが2004年に出版された。

  • 『BARレモン・ハート 会計と監査』(古谷三敏著、日経BP社)

酒やカクテルの紹介はまったくないが、マスター・メガネさん・松ちゃんは登場する。彼ら3人の会計の疑問に、たまたま客として訪れた会計士(奥山さん)が応えるというもの。他の会計士(女性)も登場する。(監修:日本公認会計士協会)

テレビドラマ

同作を原作とした連続テレビドラマがBSフジ「BSフジの22時」枠(月曜日22:00 - 22:55)にて同局の開局15周年記念ドラマとして2015年10月5日から11月9日まで放送された。全6話。主演は中村梅雀。

2016年4月4日から9月26日まで『SEASON2』全26話が放送された。

2017年3月24日には、「春のスペシャル」が放送された。

2017年10月1日には、「秋の2時間スペシャル」が放送された。

2017年12月24日には「クリスマススペシャル」が放送された。

キャスト

  • マスター - 中村梅雀
  • メガネさん - 川原和久
  • 松ちゃん - 松尾諭

スタッフ

  • シリーズ構成 - 水野宗徳
  • チーフ演出 - 上野修平
  • 演出 - 高杉祐一、西方健保、小林そら
  • 音楽 - 進藤陽悟
  • 技術協力 - 共同テレビジョン
  • 美術協力 - フジアール
  • ポスプロ - オムニバス・ジャパン
  • 監修 - 古谷陸(ファミリー企画)
  • 企画協力 - 双葉社(杉山敦夫、平田昌幸)
  • プロデュース - 田平秀雄(BSフジ)、湯谷幸司
  • 製作 - BSフジ、NEXTEP

放送日程

season1

各話放送日サブタイトルゲスト:役名脚本
第1話10月5日再会石橋蓮司:久保田先生水野宗徳
女医さんとデート堀内敬子:瑤子先生千葉美鈴
第2話10月12日1/150のプロポーズ紫吹淳:京子さん
若林久弥:青木
水野宗徳
バーボン小僧柄本時生:トシちゃん
稲村梓:ナオミ
千葉美鈴
第3話10月19日酒言葉実川貴美子:美子さん
サチコの酒里見浩太朗:北原先生
三倉茉奈:サチコ
水野宗徳
第4話10月26日少年時代の酒三浦浩一:野口
宇納佑:内田
千葉美鈴
ファンシーボトルの謎小野真弓:ユミ子
第5話11月2日王様のビール阿藤快:山形社長
佐藤藍子:岡田美奈子
最も危険な酒小林竜樹:出口
第6話11月9日へそまがり人生ベンガル:松田一郎
レモンハートな男たち
(原題「レモンハートの酔心地」・「コロンボたちが集まる夜」)
永山智啓
山田百次
夏目慎也
堀靖明
水野宗徳
息子が送ってきた酒金田明夫:畑中彰千葉美鈴

SEASON2

  • 新作1本の後、カクテル名鑑かBAR名鑑が入り、season 1の旧作が「Classic」として再放送され、最後に登場した酒の解説が入る形となった。
  • 14話からは「classic」にSEASON 2のものが入る形となった。

各話放送日サブタイトルゲスト:役名脚本Classic
第1話4月4日昭和50年の思い出西郷輝彦:牧田信吾
松田賢二:牧田海
稲本達郎女医さんとデート
第2話4月11日両手に花の勝負師及川いぞう:森田洋介
林貴子:林ユカ
森めぐみ:中野ユミ
千葉美鈴息子が送ってきた酒
第3話4月18日サケ・ア・ラ・カルト~バレリーナの憂鬱~マイコ:静香
浅利陽介:正彦
稲村梓:ナオミ
王様のビール
第4話2016年5月29日の「フジバラナイト FRI」(フジテレビ)枠でも放送。4月25日停電の夜に温水洋一:友部正夫稲本達郎酒言葉
第5話5月2日スコッチ小僧柄本時生:トシちゃん
稲村梓:ナオミ
多田直人:ヒロシ
千葉美鈴バーボン小僧
第6話2016年6月25日の「フジバラナイト FRI」(フジテレビ)枠でも放送。5月9日六月の花嫁に大杉漣:山村
木南晴夏:知子
紀村龍:岡田
稲本達郎1/150のプロポーズ
第7話2016年7月2日の「フジバラナイト FRI」(フジテレビ)枠でも放送。5月16日安い酒の定義佐戸井けん太:丸山社長
石井正則:斎藤
千葉美鈴最も危険な酒 |-

|第8話2016年7月23日の「フジバラナイト FRI」(フジテレビ)枠でも放送。
5月23日出発たびだちの酒尾上寛之:藤井二郎稲本達郎へそまがり人生

第9話5月30日カクテルグラスにさよなら遠山俊也:佐野洋平
須藤温子:松坂ミドリ
金沢知樹ファンシーボトルの謎
第10話6月6日老猫の仕事
(原題「生涯現役」)
田山涼成:駒崎貢
平山あや:小栗芙美
千葉美鈴サチコの酒
第11話6月13日白と黒深沢敦:ブラック黒田
福澤朗:ホワイト白井
稲本達郎再会
第12話6月20日めおと鶴亀渡辺正行:鶴二郎
角替和枝:亀代
金沢知樹少年時代の酒
第13話6月27日さらば友よ高杉亘:高田稲本達郎レモンハートな男たち
第14話7月4日悪魔という名のビール櫻井淳子:土井みどり水野宗徳六月の花嫁に
第15話7月11日熟年離婚奥田瑛二:矢島公作
仁科亜季子:矢島芳子
両手に花の勝負師
第16話7月18日ガンコな味
(原題「おそれいりやのガンコ親父」)
六平直政:鉄男
杉浦太陽:タケシ
稲本達郎スコッチ小僧
第17話7月25日甘いお土産佐藤仁美:山中美智子
富永沙織:吉永真理(写真出演)
昭和50年の思い出
第18話8月1日北帰行白石美帆:恵子めおと鶴亀
第19話8月8日招かれざる客
(原題「見知らぬ常連」)
川平慈英:アニキ
中尾明慶:サブ
岡部尚:警官
老猫の仕事
第20話8月15日たった一人の送別会飯田基祐:小沢部長
黒田大輔:寺田
金子岳憲:岩井
金沢知樹カクテルグラスにさよなら
第21話8月22日なつかしのジン・トニック麿赤兒:福田栄三郎サケ・ア・ラ・カルト~バレリーナの憂鬱~
第22話8月29日鬼検事のけじめモロ師岡:安藤
金山一彦:沢村
アディフィラ・オー・エー:黒人青年
甲斐輝:客
弓長由依:客
稲本達郎出発の酒
第23話9月5日バカの木トリオ野間口徹:杉本
中山夢歩:柳
加藤麻子さらば友よ
第24話9月12日ラベル・ストーリーズ
(原題「男勝り」)
山村紅葉:高岡律子稲本達郎白と黒
第25話9月19日忘れっぽい男芦田昌太郎:船戸修一
原幹恵:船戸美代子
金沢知樹停電の夜に
第26話9月26日望郷のワイン遠藤雄弥:谷川三郎
粂康晴:編集長
水野宗徳安い酒の定義

春のスペシャル

放送日サブタイトルゲスト:役名脚本
3月24日グッバイ ジョニー火野正平:井出拓三水野宗徳

  • BS放送時には3本の旧作が間に挟まれた。
  • 2017年5月10日にフジテレビにて本作が「老猫の仕事」と組み合わされて放送された。

脚注

注釈

出典

外部リンク