IS〈インフィニット・ストラトス〉 8

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IS 〈インフィニット・ストラトス〉』(インフィニット・ストラトス、Infinite Stratos)は、弓弦イズルによる日本のライトノベル。およびこれを題材としたアニメ、漫画作品。弓弦のデビュー作でもある。イラストはokiura(MF文庫J版)→CHOCO(オーバーラップ文庫版)が担当。

アニメ放送開始後の第6巻までの累計発行部数は120万部。第7巻発売時の累計発行部数は135万部第7巻発売時にシリーズ文庫につけられた帯より。

沿革

2009年5月、MF文庫Jにて第1巻が刊行された。2010年3月には第4巻の帯で赤星健次の作画によるコミカライズが発表され、『月刊コミックアライブ』2010年7月号より連載が開始された。

2010年6月発売の第5巻帯にてテレビアニメ化が発表され、2011年1月から同年3月まで放送された。

2011年4月に第7巻が刊行されて以来、続刊刊行が途絶えていたが、2012年12月29日には出版元をオーバーラップへ、イラストレーターをCHOCOへそれぞれ変更し、続刊刊行や関連事業を再開する「IS 〈インフィニット・ストラトス〉プロジェクト再起動」が発表された

2013年4月20日にはステージイベント「ISオールナイトフェスティバル」にてテレビアニメ第2期の制作が発表され、新コミカライズも同年5月発売の『月刊サンデーGX』(小学館刊)2013年6月号から結城焔の作画による連載が開始された。

あらすじ

女性にしか反応しない世界最強の兵器「インフィニット・ストラトス」、通称「IS」(アイエス)の出現後、男女の社会的な立場が完全に一変、女尊男卑が当たり前になってしまった時代。

主人公の織斑一夏は、自身が受ける高校の入学試験会場を間違えて、IS操縦者育成学校「IS学園」の試験会場に入室。そこにあったISを男性でありながら起動させてしまったため、強制的にIS学園に入学させられてしまう。

「世界で唯一ISを使える男」である一夏は、彼以外が全員女子のIS学園生徒たちにとっては興味の的。さまざまな出会いや再会を通し、一夏の前途多難な日常と、ISを巡る戦いの日々が始まる。

登場人物

「声」はアニメ版での声優を表し、特筆することがない限りオリジナル(日本語版)、英語版の順に記述している。

主要人物

声 - 内山昂輝、前田綾乃(小学生時代)、ジョシュ・グレイル(英語版)
本作の主人公。IS学園の1年1組に所属。クラス代表。
9月27日生まれ。身長は172cm。血液型はA型。世界で唯一、男にしてISを扱える。飄々とした性格ながら、信念を貫く熱い一面も持つ。
整った容姿に加え、無自覚に女性をときめかせる言動をするため、学園の内外を問わず数多くの女子に好意を寄せられている。しかし、恋愛に対しては異常に鈍感で、相手の好意には全く気が付かない。
セシリアやラウラ、そしてかつての箒や鈴など、出会った当初は仲が悪かった人物とのちに仲良くなることが多く、本人もそのことは自覚している節があるが、相手の感情が恋愛感情に発展していることは全く気づいていなかった。しかし、電脳世界におけるヒロインたちの救出を通して、彼女たちのことを異性として意識し始める。また箒の電脳世界における偽の自分には嫉妬の念さえ向けていた。
物心つく前に両親に捨てられて以来ずっと姉の千冬と2人で暮らしてきた。そのため両親のことは顔も覚えておらず、幼少期の記憶もあまりない。千冬の「過去に側に誰がいたのか、ちゃんと覚えておけ」という言葉により定期的に記念写真を撮っているが、最古の写真は一夏が小学1年生の時の千冬とのツーショットであり、それ以前のものは存在しない。小学1年のときに千冬の付き合いで箒の実家の道場に通うようになって以来剣道をたしなんでおり、当時は箒よりも強かった。また千冬から真剣の居合いの手ほどきも受けている。しかし、中学に入ってからは生活費の足しにするためにと、部活もせずアルバイト三昧の生活を送り腕が鈍ってしまった。高校受験の際、千冬に養われていることを引け目に感じなお、千冬がどこで働いているのかは、一夏が学園に入り生徒と教師として対面するまで知らなかった。、学費が安く就職率の高い私立藍越(あいえつ)学園を受験するはずが、間違ってIS(あいえす)学園の試験会場に入り、偶然、受験者用のISを男性でありながら起動させてしまったため、男性でありながら特例的にIS学園へ入学させられた。
IS学園入学後はやる気がなかったが、箒による特訓やさまざまな相手との模擬戦、実戦を通じて昔の実力を取り戻しつつある。また、飲み込みも早く、他の生徒のほとんどは遅くとも中学生からすでにISの勉強を始めている中、入学までISに関する知識は皆無だったにもかかわらず、驚異的なスピードで腕を上げている但し、ISに関しては学園に入るまで訓練を受けていなかった素人であるため、長期間訓練を受けてきた他の専用機持ちと比較すると技術が未熟であり、11巻時点で銀の福音やアラクネ、エクスカリバーをはじめとする敵を単独で倒した事は殆ど無く、他者との連携に際しても味方の足を引っ張る場面が多々見られる。。しばらくは部活に入っていなかったが、5巻の学園祭にて生徒会長の楯無の提案による「クラブ対抗一夏争奪戦」で生徒会が実質的に勝利したことにより副生徒会長に任命され、指定の部活動へ期間限定のレンタル部員として随時派遣されることとなった。これは一夏が特定の部へ所属しないことによる、各部や学園長からの苦情に対する措置である。
常に外で働いていた千冬に代わって家事全般をこなしてきたことからそのスキルは高く、マッサージも得意。千冬に対してかいがいしく世話をしたり、千冬の水着姿を見て顔を赤らめたりする様子などから、ヒロインの面々からはシスコン疑惑をかけられているほか、他の生徒の間でも「織斑一夏は年上が好き」という噂が流れている。
幼い頃から千冬に守られてきたことから「誰か(何か)を守ること」に強い憧れを持つが、それにこだわるあまり、自身の実力をわきまえない行動2巻でラウラが千冬の駆る暮桜を模倣したVTシステムに取り込まれた際には姉を模倣された怒りで冷静さを失い、生身でISに立ち向かおうとした。また、シルバリオ・ゴスペル戦においてはゴスペルの稼働停止が第一優先事項であるにも拘らず、たまたま目に入った密漁船に気を囚われ過ぎて白式のエネルギーを枯渇させてしまい、作戦を失敗へと追いやっている。をとったり、直情的になったりする3巻の箒の回想では小学生時代の彼女を虐めていた男子を、6巻で街中でシャルロットをナンパしている男性に対し、話し合いもせずにいきなり殴りかかっている。。また、会話中にジョークを思いつくことがしばしばあるが、他人からは総じて不評(ただし簪には好評)。さらに、考えが表にあらわれやすいらしく、よく考えを読まれて突っ込みを入れられたり失礼なことを考えて相手を怒らせたりして、ISまで持ち出され制裁されることもある。このように精神的に未熟な部分があるが、周囲からは言動がときどき「年寄りっぽい」とも評されている。
家族に関する話題は千冬との間で暗黙の了解で禁句となっており、自らも避けていたがマドカとの接触を機に気に留めるようになる。
ルームメイトは「篠ノ之箒」⇒「シャルロット・デュノア」の後、一人部屋を経て「更識楯無」となった。楯無については正式な部屋割りではなく、生徒会長権限で押しかけてきたものだが、亡国機業(ファントムタスク、後述)の暗躍に対する一夏の護衛という意味合いがあったことが示唆されている。その後、再び一人部屋に戻るが、アリーシャの飼い猫のシャイニィを引き取る。
専用ISは「白式」⇒「第二形態・雪羅」⇒「第三形態・ホワイト・テイル」。IS適性は「B」。
声 - 日笠陽子、モニカ・ライアル(英語版)
本作のメインヒロイン。IS学園の1年1組に所属。一夏によると「ファースト幼馴染み」。
7月7日生まれ。身長は160cm。血液型はO型。長年の剣道で鍛えられた体は実際よりも長身の印象を受けると一夏に評されている。長い黒髪でポニーテールにしている。離れ離れになったと再会できるように願かけとして、一夏に褒められたこの髪型を維持していた。年齢不相応に大きい胸の持ち主で、本人も相当気にしている。一見すると質実剛健でしっかりしているように見えるが、一夏のことで自分に都合のいい妄想や解釈をすることも少なくない専用機限定タッグマッチのパートナー選びの際に一夏が「パートナーになってもらいたい人は決まっている」という発言を聞いた時(しかも直接言われたのではなく、小耳に挟んで聞いた話)に、何の根拠もなく「自分のことを言っている」と決めつけていた。。制服は標準デザインのままだが、スカートは短めにしている。ただし、膝近くまであるブーツに白のニーソックスも穿いているため、露出はそれほどない。
実家は剣術道場でもある篠ノ之神社。そのため、幼い頃から剣道をたしなんでおり、実力はかなりのもの。中学3年生の時に全国大会で優勝し新聞の表紙を飾った。一夏とは剣術道場の同門で小学校では1年生の時からずっと同じ学級だった。一夏と知り合った当初は馬が合わず、たびたび衝突していたが、小学2年生の時、同級生の男子児童らのいじめから守ってくれたことを切っ掛けに好意を抱き名前で呼び合う仲になる。その後は剣道を通じて打ち解けていったが、小学4年生の時に引っ越したため、離れ離れになった。
それから一夏とIS学園で6年ぶりに再会した。IS学園でも剣道部に所属している。1学期は一夏のIS訓練のために幽霊部員と化しており、学園祭で部長から恨み事を言われたことがきっかけで2学期からは顔を出す頻度が増え、部員との関係も良好となっている。昔から人付き合いが苦手で集団から孤立する傾向があったが、学園入学後は少しずつ周囲に溶け込むようになり、友人と買い物に行くようにまでなった。一夏に対しては照れもあり何かと暴力的な態度を取ることが多かったが、それを自分の悪い癖であると自覚するようになり、次第にその傾向も薄れてきている。
入学当初は味なし炒飯を作ってしまい一夏に文句を言われるほどで、あまり料理の腕は高くなかった。以後は練習で発生した大量の失敗作を自分で処分したからか、急激に上達して純粋に料理がうまいと言われるまでになった。
姉である束がISを発明して以来、小学4年生の時から政府の重要人物保護プログラムにより日本各地を転々とさせられおり、現在は一家離散状態。後に(もっとも保護(監視)が必要な)束が失踪してからは執拗な監視と聴取を繰り返されており、心身共に負担を受け続けてきた。IS学園にも束の妹という理由で政府により入学させられたため、束にはかなりのコンプレックスを感じている同級生には束と自分は「関係ない」と言ったが、上級生が一夏にコナをかけてきた際には「束の妹」であることを利用して追い返した。。そうした過酷な生活の影響からか、カッとなって暴力的行動に出易く、力に溺れて自分や周りを見失うといったこともあり本人も気にしている。中学3年生の時の剣道の全国大会では、優勝したものの試合後にそれが単なる憂さ晴らしでしかなかったことに気付いて強い自己嫌悪に陥った。「銀の福音」と交戦した際にも封鎖海域内を航行していた密漁船を犯罪者であるという理由で見捨てようとし、一夏が負傷する事態を招く一因となった。なお、この時、一夏は密漁船を助けるために「銀の福音」撃墜の唯一の好機を潰している。元々ISに対しては道具以上の感覚を持っていなかったことと「紅椿(専用機)」を求めたのもIS乗りとしてどうこうではなく、あくまで「一夏の傍にいられるアドバンテージ」としてだった。自責の念もあり、もうISには乗らないとまで思いつめた。だが、鈴からハッパをかけられたこともあってどうにか立ち直り、再び「銀の福音」と戦うことを決意している。
IS学園入学当初は、一夏ほどではないもののISに関する成績は芳しいものではなかったが、次第にその身体能力の高さと剣道の腕がISの操縦に活かされるようになる。「銀の福音」との再戦時に単一仕様能力「絢爛舞踏」を発動し、勝利に大きく貢献した。その後、誰の助けも受けようとせず実力が伸び悩んでいたが、一夏に少し遅れて楯無の指導を受けるようになる。「サイレント・ゼフィルス」の襲撃時には楯無に受けた助言に従って行動し「絢爛舞踏」を任意に発動できるようになった。専用機のみのタッグマッチトーナメントの前にも楯無の指導を受けており、実力が向上し続けている。また、「ゴーレムIII」との戦闘時に突然出現した新装備の特性を瞬時に理解するなど、徐々に才能を発揮してきている。
幼少期は姉の束のことを慕っていたが、ある「事件」アニメ第2期7話では千冬との戦闘が回想されるを境に束を避けるようになった。そんな中「紅椿」を与えてくれたことをきっかけに束との関係について悩むようになる。その後、楯無との交流を通して、束との関係を修復を徐々に考えるようになる。
ルームメイトは「織斑一夏」⇒「鷹月静寐」。
専用ISは「紅椿」(3巻より)。IS適性は当初は「C」、ISに関しては他人に説明するのが下手で擬音だらけの表現になる。7巻で楯無によるステータスチェックで「S」であることが判明した。適性「S」を出した者は世界でもヴァルキリーやブリュンヒルデくらいしかおらず、しかも、わずか半年程度でこれほどの変化を見せた者は前例が無い。この急激な適性の向上は束と関係があるのではないかと楯無は推測している。また、8巻におけるクロエのワールド・パージに対して他の4人より効果が薄く、プログラムによって「作られた一夏」を自分の意志で消してしまった(箒以外の者が作った一夏は、一夏が倒した)。
主要人物の中で初めて「二度表紙に登場したヒロイン」である(後述)。
声 - ゆかな、ブリトニー・カボウスキー(英語版)
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。イギリスの代表候補生。
12月24日生まれ。身長は156cm。血液型はO型。縦ロールのある長い金髪に透き通った碧眼を持つ。容姿には誇りを持ってはいるが、唯一胸に関しては白人女性としては幾分小さめであることを気にしている。イギリスの名門貴族の出自で、過去に両親を列車の事故で亡くし、勉強を重ねて周囲の大人たちから両親の遺産を守ってきた努力家でもある。男尊女卑の時代だったころから実家発展に尽力した母親のことは尊敬していたが、婿養子という立場の弱さから母親に対し卑屈になる父親に対しては憤りを覚えていた。制服には自分流の改造を加えており、パニエやペチコートを組み込んだドレス風のデザインとなっている。また、スカートの下は黒いストッキングを着用している。
当初は両親に関する事情から男を蔑視し、一夏に対して高圧的な態度をとっていたが、彼とのクラス代表を決めるIS模擬戦の中で、自分が考える「理想の男」の姿を見せた彼に好意を抱くようになる。それ以降、一夏への態度は一変し、代表候補生として培ってきた知識や経験を活かして彼のIS操縦技術の向上を手助けしようとしている(一夏にアタックするための口実でもある)。後にIS模擬戦闘での成績が下がりがちになり、試験機的要素の強い専用ISの性能も相まって実戦では連戦連敗を喫していることに苦悩したが、「サイレント・ゼフィルス」との戦闘を経てビームの偏向射撃を習得した。
その育ちのためかプライドが高く、上品な口調と物腰から大人びて見えるが、一夏に自分を印象づけたいがために無理な背伸びをするなど年相応に子供っぽい面も見せており、何事にもポーズから入る節があるが、違和感があることから隙だらけであり、他のヒロインたちに比べて、からかわれることが多い。修学旅行の際には、一夏の隣に座りたいがために慣れない正座を我慢したり、一夏に食べさせてもらえることを喜んだり、勝負下着をつけて一夏を誘惑しようとしたりした。目標としては一夏を婿入りさせることである。
部活動はテニス部。
本人に自覚はないが、料理の腕は壊滅的。視覚的な部分を頼りにしており、味見をしないため、作る料理は見た目だけが完璧で、味のほうはすさまじいものとなってしまう。ただ、自作の料理と専属メイドのチェルシーの料理を食べ比べてからは真面目に味見を行うようになり、ある程度上達する。しかし、今度は食べた一夏が悶絶するほどの激辛トムヤムクンを作るなど過激な料理を作るようになる。
ルームメイトは存在するが名前などは不明。部屋の家具は天蓋付きのベッドをはじめすべて自身が持ち込んだ特注品に入れ替えられており、部屋のほとんどをセシリアが占領している状態となっている。照明や壁紙も自分の好みのものに替えている。
専用ISは「ブルー・ティアーズ」。IS適性は「A」(うちBTシステム適性「A」)。ISに関しては理路整然と説明するが表現が細かすぎて却ってわかりにくい。
主要人物の中で箒に次いで二番目に「二度表紙に登場したヒロイン」である(後述)。
声 - 下田麻美、ヒラリー・ハーグ(英語版)
本作のヒロインの1人。IS学園の1年2組に所属。のちに1組に所属する。中国の代表候補生。一夏によると「セカンド幼馴染み」。愛称は「(りん)」。身長は150cm。血液型はB型。なお、コミックスでは姓が「鳳」と誤植されている。
ツインテールの髪に小柄な体格と八重歯が特徴的なかわいらしい見た目だが、サバサバした性格で気性が激しいところがあり、考えるよりも行動というタイプ。協調性に欠けたところがあり、教師に対しても敬語を用いず対等の口調で話す(アニメでは教師には敬語を使っている)。自他共に認めるほどフットワークが軽く、IS学園に編入してきた時に持ってきた私物もボストンバッグ一つで収まるほどだった。中学3年からISの勉強を始め、猛勉強の末に1年で専用機持ちの代表候補生になったという努力家の一面もある。貧乳に最大のコンプレックスを抱いており、指摘されると激昂する。制服には自分流の改造をかなり加えていて、冬服でも肩の部分が露出しており、夏服に至ってはチューブブラの上にへそだしのブラウス、ショートパンツ丈のキュロットと標準デザインから大きく逸脱している。実家が中華料理店だったため、中華料理が得意。一夏と知り合った頃は壊滅的だったが、その後上達した模様。中華料理以外も見栄えはよくないが味はまともらしい。戦闘力は高く、動体視力も優れている。
箒が引っ越していったのと入れ違いの形で、小学5年生の始めに一夏のいる学校に転校してきて知り合い、初対面の時には一夏の顔面にグーパンチをしているアニメBlu-ray&DVD第3巻初回特典書き下ろし小説・『鈴編』より。。理由は不明。それから中学2年生の終わり、両親の離婚のため、中国に帰国するまで一夏と時間を共にした。中学に入ってからは一夏・弾との3人でよく遊んでいたが、弾の妹である蘭に対しては一夏を巡ってライバル意識のようなものを持っていた。当時は実家の中華料理屋に一夏がよく食事に来ており、鈴の方も一夏の自宅に頻繁に遊びに行っていたため、今でも彼の自宅の部屋へ気兼ねなく入っていくなど勝手知ったる仲だが、千冬には苦手意識を持っている。また、その頃から一夏にずっと好意を抱いているもののなかなか素直になれず、自らの気持ちをうまく伝えることができずにいる。箒に次いでツンデレの傾向が強い。一夏のIS学園入学を知り、彼を追いかける形で再来日、新年度開始早々の四月に途中編入として入学してきた。元々軍部から入学を勧められていたときは他国に興味がなく拒否していたが、一夏の入学の件を知ると一転して軍部を脅す形で編入した。
部活動はラクロス部。
ルームメイトは「ティナ・ハミルトン」。
専用ISは「甲龍」。IS適性は「A」。ISに関しては基本「勘」でこなしているようで他人に対して説明することは端から放棄している。
声 - 花澤香菜、シャノン・エメリック(英語版)
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。フランスの代表候補生。身長は154cm。血液型はAB型。
金髪に紫の瞳を持つ、中性的な顔立ちの美少女。髪を首の後ろで束ねており、一見ショートカットに見えるため、ボーイッシュな印象を与える。華奢な体型だが、胸の大きさは普通程度にはある。初登場時(2巻)は男装し、一夏の他にも存在した男性操縦者という触れ込みで、「シャルル・デュノア」を名乗ってIS学園に転入してきた。デュノア社の社長の実子だが、愛人との間に生まれた娘であるため、2年前に母親(声 - 嶋村侑)が死亡した後はデュノア家に引き取られたが、事実上居場所がなかった。その後、偶然IS適性が高いことが判明したことから、自分の意志と関係なくIS開発のための道具として扱われてきた。IS学園へ転入したのも、デュノア社がIS開発の遅れによる経営危機に陥ったため、数少ない男性の操縦者として世間の注目を集めることで会社をアピールするとともに、一夏に接近して彼とそのISである「白式」のデータを盗め、という社長命令によるものであった。
当初、男同士ということで一夏と部屋も同室となり、訓練や私生活を通して友情を深めていたが、間もなくアクシデントにより女性であることがバレてしまう。一夏へ真相を告げて学園を去ろうとするが、彼の説得で思いとどまり、同時に自分の居場所を作ってくれた彼に好意を抱くようになる。初めは本名を一夏だけに明かしたが、その直後、実家と決別して本来の名と性別で再入学を果たしたため、あらためて一夏によって「シャル」という愛称を付けられる。なお、実家と決別した以後もデュノア社からは滞りなく武装や追加装備がシャルロットに届いている。
エクスカリバー戦前にデュノア社に立ち寄り、専用機「ラファール・リヴァイヴ・カスタムII」は「コスモス」と融合し特殊第三世代「リィン・カーネーション」となり、その際に父親アルベールが自身をIS学園に転入させた真意、自分や母に対し確かな愛情を抱いていたことを知り、実家とのわだかまりは解消された。
男装していた時は、制服は無改造のままだったが、喉仏が無いのを隠すためか、下にハイネックのシャツを着ていた。女子用の制服に変わった後も特に改造はしていないが、スカートの丈は箒と同様に短めとなっている。さらに素足にスニーカーを穿いているため、肌の露出はかなり大きい。
再入学後はラウラと同室になり、年頃の少女の感覚に疎いラウラの世話を焼いたりして良好な関係を築いている。男装していた時の名残で現在も一人称は「僕」(ただし、先生の前では「私」ゲーム「イグニッション・ハーツ」における一夏との若奥様ごっこの際にもこの一人称を使用。に直している)。街に出ると周囲の人々が思わず見とれるほどの美少女なのだが、上記の通り顔立ちに中性的なところがあり、男装すると違和感なく美少年に見られるため、女性として再入学した後は次第にそれを気にするようになってきている。またその点で、外見は小柄で神秘的な美少女であるラウラを羨ましがっているところがある。
穏和で控え目な優等生で人当りも良く、ヒロインの中では珍しく一夏とも初対面時から関係は良好。だが、まれに嫉妬のあまり暴走することがあり、一夏が「女子(楯無)と話をしていて授業に遅れた」と聞いたときにはISを展開してこらしめようとしており一夏に対する制裁を命じたのは千冬だが、シャルロットもやる気満々であった。ゲーム版では箒とセシリアとラウラも制裁に加わった(当時は鈴と簪は同じクラスにいなかったので、その経緯で参加しなかった)。、一夏によると「怒らせると一番怖いこの時は大抵、一夏を「織斑くん」と呼ぶ。」。何事もそつなくこなす器用さを持ち、転入当初は苦手だった箸も、臨海学校の時にはまったく問題なく使えるようになっていた。人付き合いでも常に場の空気に気を配っており、個性の強い他のヒロインの面々のフォローに苦心するはめになることも多い。反面、結果的に抜け駆けのような形になることも多いため、その点で他のヒロインの面々から警戒されている。
部活動は料理部に所属。料理の腕は高い。
ルームメイトは「織斑一夏」⇒「ラウラ・ボーデヴィッヒ」。
専用ISは「ラファール・リヴァイヴ・カスタムII」⇒「リィン・カーネーション」。IS適性は「A」。
声 - 井上麻里奈、ティファニー・グラント(英語版)
本作のヒロインの1人。IS学園の1年1組に所属。ドイツの代表候補生。ドイツのIS配備特殊部隊「シュヴァルツェ・ハーゼ」隊長。階級は少佐。身長は148cm。血液型はAB型。
長い銀髪に、右目は赤色で左目は金色のオッドアイを持ち、左目の方には黒い眼帯をしている。体格はかなり小柄でかつ細身だが、ヒロインの中で唯一の正規の軍人であり、もともと遺伝子強化試験体(簡単にいえば生体兵器に近い試験管ベビー)として生み出されたこともあって、体術なども含め戦闘能力はきわめて高い。なお、唾液には微量だが医療用ナノマシンが含まれている。
戦うための道具としてありとあらゆる兵器の操縦方法や戦略などを体得し、好成績を収めてきた。しかしISの登場後、ISとの適合性向上のために行われたヴォーダン・オージェの不適合により左目が金色に変色し、能力を制御しきれず以降の訓練では全て基準以下の成績となってしまう。このことから「できそこない」と見なされて存在意義を見失っていたが、ISの教官として赴任した千冬の特訓により部隊最強の座に再度上り詰めた。この経緯から、ラウラは彼女を尊敬し「教官」と呼んでいるただし、一夏が千冬に構うことが多い考えから、その点に関しては面白くないと思っている。。制服は一部改造を加えており、スカートではなく第二次大戦時のドイツ空軍の軍服に似たデザインのズボンを穿いている。
シャルロットと同時期にIS学園に転入してきた。もともとは冷徹な性格の持ち主で、表情の変化にも乏しく、その威圧感から部隊内でも孤立していた。転入当初は一夏に対して、千冬がモンド・グロッソ2連覇を逃した遠因を作ったことから、「教官に汚点を残させた張本人」として毛嫌いしていた。また、他の学生たちのことも見下しており、後のツーマンセルのトーナメントでも、パートナーである箒のことを足手まといと決めつけ、連携を全くとろうとしなかった。しかし、その際に起きた自身のISの暴走を一夏に救われ、その際の「お前を守ってやる」という一言がきっかけで彼に惚れてしまい、一夏のファーストキスを奪う。
一夏に惚れてからは彼を自分のにせんとアプローチしている。本来は婿であるが、クラリッサに恋愛相談を持ちかけた際に「日本では気に入った相手を『自分の嫁にする』という風習がある」という、間違った知識を教わったため、この表現を用いている。
ルームメイトとなったシャルロットを始めとする他の生徒との交流を通じて次第に性格も柔和になり、年頃の少女らしい反応を見せるようにもなってきている。しかし、これまで軍の戦いの道具(=生体兵器)としての生き方ばかり叩き込まれてきたため、一般的な学生や年頃の少女の感覚に疎い上、部隊の仲間から日本の文化に対する色々な(誤った)知識を吹き込まれているので、おかしな行動を取ってしまうことも多い。明快かつロジカルな考え方をする傾向が強く、思ったことはストレートに口にするため、一夏への好意もことあるごとにはっきりと公言しており、一夏に好意を持つ他の専用機持ちの面々からはその性格を羨ましがられている他のヒロイン達とは違い、妄想になることは少なく、たとえ妄想に突入しても、その内容は他のヒロインに比べると論理や発想の飛躍が少ない傾向がある。。また、一夏にタッグを断られて気が立っていた際には、多額の金を払ってまで手に入れた唯一の一夏の写真にナイフで穴を空けてしまい、動揺する乙女な面も見せている。
ヒロイン達との仲は基本的に悪くはなく、一夏のことでも多少、妬む程度だが、楯無に対しては一夏に対する馴れ馴れしさから、いい印象は抱いていないただし、それでも、ゲーム版では楯無をさん付けで呼んでいる。
部活動は茶道部に所属。なお、料理の腕に関しては、刃物の扱いに非常に長けているうえに軍のローテーションで食事係も経験しているため、できなくはない模様。ただしそれはあくまで「生き抜くため」の技術であり、一般的なレシピの知識は乏しい。おでんを作った時は見よう見まねで作ったため、若干ズレたものになっていた。
ルームメイトは(転入直後は不明)⇒「シャルロット・デュノア」。
専用ISは「シュヴァルツェア・レーゲン」。IS適性は「A」。
声 - 三森すずこ
本作のヒロインの一人。 IS学園の1年4組に所属。のちに1組に所属する。後述の更識楯無の妹で、日本の代表候補生。
セミロングの髪形で、姉とは対照的に癖毛は内側に向いている。眼鏡をかけているが、視力矯正用ではなくIS用の簡易ディスプレイで、むしろ視力はよい。スタイルは悪くないが、周囲の人間(楯無や布仏姉妹)と比べて自分だけ胸が小さめであることを気にしている。趣味はアニメ鑑賞で、特に大好きなのが勧善懲悪のヒーローもの。
制服は通常の物をベースに左の二の腕に腕輪のような装飾物を付け、スカートの両端にも頭に取り付けているISのヘッドギアらしきものに似たメカを取り付けている。さらには黄土色のパンティーストッキングオーバーラップ版では黒地のニーハイに変更されている。に黒地のオーバーニーハイブーツを着用している。
明朗な姉と違い、内気で臆病な性格で、他者を遠ざける傾向がある。事実、人を寄せ付けない雰囲気を放ち、クラスでも孤立気味だった模様。幼い頃から優秀な姉と比較され続けて心がふさぎ、しかも簪本人は他人に対して能動的な行動を取るのは甘えであるとの考えから泣き言を言えなかったため、徐々に心を閉ざしていき、現在のような人格が形成された。このような境遇から、「自分を助けに来てくれるヒーロー」に憧れている。偉大過ぎる姉に対して強いコンプレックスを抱いており、自分を卑下していたが、代表候補生というだけあって本来は非常に優秀な人材。彼女の持つ演算処理能力や情報分析力、空間認識能力、整備能力などは非常に高く、一夏たちが電脳世界にダイブした際には、的確なサポートを行っている。
代表候補生でありながら自分の専用機が「白式」開発の煽りを受けて完成されず、ずっと専用機関係の行事へ参加できなかったため、一夏のことを恨んでいた。かつて姉の楯無がそうしたように、専用機を自ら組み上げることでコンプレックスを解消しようと努力するもうまくいっていなかった。そこへ、一夏から専用機限定タッグマッチのパートナーを持ちかけられる。最初は断っていたが、ふとしたことでうっかり承諾の返事をしてしまった結果、戸惑いつつもコンビを組むこととなった。一夏や整備科の協力によって専用機が完成したことから独力の限界と人の心の温かさを悟って、一夏に心を開くようになる。しかし、その直後に一夏がパートナーを持ちかけたのが、実は姉の楯無からの依頼によるものだったことを知ってしまい、ショックを受け、落ち込んでしまうが、ゴーレムIIIの襲撃事件を経て成長。姉との疎遠な関係を氷解させることができた。そして、一夏に自分が抱く理想のヒーロー像を見て彼に好意を抱くようになる。
早い段階で一夏を呼び捨てで呼べるようになっていたが、他の恋のライバルとなる箒、セシリア、鈴、シャルロット、ラウラの5人はいずれも我の強い性格であったため、当初は一夏との接触に及び腰となっていた。しかし、徐々にしたたかさも見せるようになっており、他の5人が一夏とのキスを巡っている隙にさり気無く抜け駆けで実行に移そうとしたり、それを箒とラウラに阻止された際には理論武装による長い弁解をしている。また、一夏を電脳世界に送る際にはスタンガンを使って気絶させるなど、過激な面も見せている。
なお、MF文庫J版の単行本7巻の表紙は箒だったが、オーバーラップ文庫の新装版の表紙では簪に変更されている。
専用ISは「打鉄弐式」。
声 - 斎藤千和
本作のヒロインの一人。IS学園2年生で生徒会長。現役のロシア代表操縦者。裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部「更識家」の当主であり、17代目の楯無。「楯無」とは更識家当主が代々襲名する名前であり、彼女の本名は更識 刀奈(さらしき かたな)
明瞭快活で文武両道、料理の腕も絶品でさらに抜群のプロポーションとカリスマ性を持っている。ただし編み物だけは苦手らしい。常に扇子を持ち、時おりそこにセリフ代わりの言葉が書かれている。くすぐり攻撃が得意で一夏、ラウラ、箒が被害に遭っている。
制服は上着がベスト風に改造されており、やや赤紫色がかった茶色のパンティーストッキングを着用している。
ミステリアスで掴み所の無い性格をしており、強引かつマイペースな言動で容赦なく他者を振り回す子供じみた一面があると思えば、飄々とした態度の裏で学園や生徒を守ろうとさまざまな考えを張り巡らせているため、年齢にそぐわない大人っぽい言動をすることもある。また、人の心の掌握にも長けているようで、激昂していた箒とすぐに打ち解けあうなど、短時間で他者を自分のペースに引き込んでは男女問わずに仲良くなる。その点から一夏には「人たらし」と称される。
肉弾戦・IS戦の双方ともに作中屈指の実力を持ち、自他共に認める「IS学園最強」。多種多様な格闘技に精通しており、軍人として訓練を積んできたラウラを手玉に取るほど身体能力は高い。また楯無は日本の生まれ育ちでありながら、「更識家」の特権である自由国籍権によって国籍を変えたことでロシアの代表となったようだが、その経緯は不明。
強力な専用機を持ちながらもその経緯から操縦技術が低い状態にある一夏と箒の専属コーチとなり、日々鍛えている。一時期は生徒会長権限で一夏の部屋に押しかけルームメイトとなり、一夏に下着や裸エプロン(に見せかけた水着エプロン)姿を見せたり、その現場を箒たちに見せ付けて状況をかき乱すなどして楽しんでいる。パチスロ版では「一夏と同部屋になる権利」を掛けたバトルを他ヒロインたちと繰り広げる。同居を解消した後も部屋の鍵を勝手にピッキングして一夏の部屋に入り浸っている。
自分に苦手意識を持つ簪との関係を改善しようと努めていたが、長年上手くいかずにいた。しかし、ゴーレムIIIの襲撃事件を経てお互いに本心をさらけ出し、一夏の尽力もあって簪と和解するに至った。その過程で一夏に惹かれるようになり、ワールド・パージ事件において窮地を救ってくれたことから一夏に好意を抱く。
一夏に好意を抱くようになってからは一夏のいちいちの言動や行動に箒達以上に過剰な反応をしていつものペースを乱してしまい、完全に舞い上がってしまう。さらには本名を明かした経緯から一夏が婿入りした妄想をして鼻血まで出してしまう。
「IS〈インフィニット・ストラトス〉 ポス×ポスコレクション Vol2」で、アニメ版のキャラクターデザインを担当した倉嶋丈康がイラストを書き下ろしているが、原作の髪色が水色なのに対し、先述したイラストでは紺色に近い色になっている。
現在の専用ISは「ミステリアス・レイディ」。

IS学園関連

教員・職員

織斑 千冬(おりむら ちふゆ)
声 - 豊口めぐみ、ルーシー・クリスタン(英語版)
一夏の姉で、彼のクラスの担任。茶道部顧問で1年生の寮長。第1回IS世界大会(モンド・グロッソ)総合優勝および格闘部門優勝者。身長は166cm。年齢は物語の開始時点で24歳原作第1巻第2話より。。束いわく、バストは88㎝。血液型はA型。
一夏からは普段「千冬姉(ちふゆねえ)」と呼ばれているが、学校ではその呼び方を許さず「学園内では織斑先生と呼べ」と厳しく命じている。自らも学園では一夏のことを「織斑」と呼んでいるが、ごくまれに「一夏」と名前で呼ぶこともある。かつて日本の代表を務めていた。
鋭い吊り目に、黒いスーツと黒いストッキングの似合う長身とボディラインが特徴。非常に厳しい性格で、公私ともに厳格な人物。規則を破った生徒には容赦なく鉄拳や出席簿で制裁を与えるが、平時はそうでもなく、山田を下の名前で呼んで親しく接したり、自宅で一夏と2人だけの時は案外ずぼらな一面も見せるゲーム版では学園内でもノリのよい一面を見せており、箒ルートで、一夏と仲良くなった箒を、一緒にして夫婦呼ばわりして、さらには箒を義妹扱いしていた。。一夏からは「真面目な狼」と評されている。一夏には公私共に厳しく接しているが、それは期待や心配の裏返しで、内心は非常に大切に思っている。一夏がISを起動できることが判明する前は、彼にISについての知識を知ることすら認めなかった。IS開発者である束とは小学校以来の付き合いで、当時は本気で他人を無視していた彼女を引っ叩くことである程度改善させているらしい。それ以来、束の意図により同じ学校の同じクラスであり続け、そのことは千冬も知っていた。その結果、仲のいい付き合いになっていたものの、現在は行方をくらまして何やら陰謀を張り巡らせている彼女に対し、強い警戒心を抱いている。
一夏と共に両親に捨てられ、自身の力のみで一夏を守ってきた苦労人。中学生の頃は触れれば切れるナイフのような雰囲気で、時々一夏にも恐れられるほどだったが、束とよくつるんでいた高校生の頃には多少丸くなっていたという。学生時代に箒の実家の道場に通っており、居合いの心得もある。生身でファング・クエイクと戦闘をするほどに非常に高い身体能力と戦闘技術を持つ。一夏に両親のことを聞かれても何も答えようとせず、「私の家族はお前だけだ」と一夏に念を押している。常に外で働いていたため、家事は苦手。
ISに開発当初から関わっていたため、ISに関する知識は豊富で、操縦技術も他のパイロットよりも遥かに高い。公式試合で負けたことがなく、大会で総合優勝を果たしたことからも誰もが認める世界最強のIS操縦者だった。その美貌や実力に憧れを抱く者は多く、敬意をもって「ブリュンヒルデ」と呼ばれることがあるが、自身はその呼び名を嫌っている。一夏の誘拐事件を境に、1年ほどドイツ軍に出向してIS操縦者を育成する教官を務めた後、現役を引退して1年ほどの空白期間を経てIS学園に教師として赴任した。何者かとの私闘が原因で、現在は暮桜は凍結状態にある。
専用ISは「白騎士」⇒「暮桜」(現役時代に使用)。
山田 真耶(やまだ まや)
声 - 下屋則子、シンシア・マーティンズ(英語版)
一夏のクラスの副担任。
身長は155cm。血液型はO型。身長は平均程度だが、実際より低く見えると一夏から評されている。巨乳でメガネをかけている、常に生徒にも敬語を使う温和な教師。押しが弱く、やや天然で、ドジな所があるが生徒に対する賞罰はきちんとしている。実は元日本代表候補で学生時代は「銃央矛塵(キリング・シールド)」と呼ばれており、ISの操縦技術は千冬が認めるほどの高さを誇り、模擬戦ではセシリアと鈴音の二人の代表候補性が同時に挑んでも歯が立たなかった。
千冬に強い憧れを抱いているらしく、時おり熱い視線を送っているが、一夏が入学してからは彼のことも意識している節がある。
揚がり症かプレッシャーに弱く混乱しやすい一面があり、一夏の入学試験の際の対戦ではなぜか壁に突っ込んで自滅し、IS使用の実習初日にも制御不能になって一夏と激突している。
専用ISは「ラファール・リヴァイヴ・スペシャル=幕は上げられた(ショウ・マスト・ゴー・オン)」(10巻から使用)。
榊原 菜月(さかきばら なつき)
部活棟の管理を任されている教員。生徒に優しく品行方正、容姿も悪くはないが男運がない。同性からも反応の良くない相手を毎回好きになり、そのたびに痛い目を見て1人でやけ酒をあおっている。最近は実家が何度もお見合いを勧めてくるのが悩み。
エドワース・フランシィ
数学担当の教員。カナダ出身。趣味は盆栽で現在彼氏募集中。第6アリーナで簪の飛行テスト中の事故を目撃した。
轡木 十蔵(くつわぎ じゅうぞう)
IS学園の用務員で、柔和な人柄と親しみやすさから「学園内の良心」といわれている壮年の男性。実態はIS学園の実務関係を取り仕切る事実上の運営者であり、表向きは妻がIS学園の学園長となっている。

生徒

1年1組

一夏の所属するクラス。ストーリーが進むにつれて専用機持ちのメンバーが増えていくことになり、9巻終盤では更識楯無の意向によって、専用機持ちの1年生全員が所属するクラスとなった。

織斑 一夏(おりむら いちか)

篠ノ之 箒(しののの ほうき)

セシリア・オルコット(Cecilia Alcott)

凰 鈴音(ファン リンイン)

シャルロット・デュノア(Charlotte Dunois)

ラウラ・ボーデヴィッヒ(Laura Bodewig)

更識 簪(さらしき かんざし)

声 - 門脇舞以
IS学園の1年生で生徒会書記。一夏のことは「おりむー」と呼びただし、唐突な展開に冷静さをもてなくなった時は「織斑くん」と呼ぶ。、会う度に腕などにくっついている。
間延びした口調でズレた発言が多いが、時折核心を突いた発言や正論を唱えることもある。袖丈が異常に長い制服や私服、着ぐるみを主に着用。常に眠たそうで行動もゆったりとしており、のほほんとした雰囲気を醸し出すところから基本的に一夏からは「のほほんさん」と呼称されている。アニメでのクレジット表記も「のほほんさん」となっている。本名が明記されるのは原作の5巻から。元々一夏がその呼び方を思いついたのは本名を覚えていなかったからであるが、偶然にも本名を縮めると「のほほん」となる。
布仏家は代々更識家に仕えてきた家系であり、更識姉妹の幼なじみ。簪の専属メイドでもあり、彼女の世話やISの整備を手伝ったりしており、整備の腕は高いらしい。銃を組み立てるのも得意でかなり早いが、射撃の腕前は一夏によると、0点。本人によると、生徒会にいると仕事が増えるからほとんど仕事をしていない。
外見のデザインはアニメの為に倉嶋が手がけており倉嶋の同人誌『ISの何か。準備稿』に記述あり。、後に原作の挿絵にもフィードバックされている。
体育祭のコスプレ生着替え走で簪の着替えを手伝ったが、自己紹介で自身のスタイルを公表しようとした結果、簪を怒らせている(自身と比べて簪のスタイルが劣っているため)。3サイズは上から91・59・8…(途中で遮られている)と、かなりグラマラスである。
専用ISは「九尾ノ魂」(ゲーム『アーキタイプ・ブレイカー』にのみ登場)。
鷹月 静寐(たかつき しずね)
声 - 和田カヨ(アニメ第1期) / 上田麗奈(アニメ第2期)
いつもヘアピンを付けている。一夏からクラスで一番のしっかりものと評されるほどの真面目な性格とは裏腹に、ジョークが満載された本を好む。現在の箒のルームメイトであり、箒に「カップルがデートで行くお店ベストテン」という記事が載っている雑誌を貸していた。
相川 清香(あいかわ きよか)
声 - 佐藤有世
ハンドボール部に所属している。趣味はスポーツの観戦とジョギングで、根っからのスポーツ好き。本音といつも行動を共にしている。一夏に接近したいと考えている一方で、一夏とヒロイン達の恋愛事情をゴシップとして面白がっている所もある。
8巻で一夏が身体測定を担当した最初の一人だが一夏が計り方を間違えて体に触ってしまい、いやらしい声を上げたことから当時のクラスメイトのヒロイン全員(つまり、箒、セシリア、シャル、ラウラ)に成敗されるきっかけを作った。
四十院 神楽(しじゅういん かぐら)
声 - 原由実
剣道部に所属している。後頭部の髪を御団子にまとめている。風貌は大和撫子で清楚で気品がある。旧華族出身である。体育祭のコスプレ生着替え走で箒の着替えを手伝った。
アニメ版では温厚な雰囲気であるのに対し、OL版のイラストでは、箒と同様にクールな雰囲気になっている。
鏡 ナギ(かがみ ナギ)
声 - 岩山ちひろ
陸上部に所属している。ロングヘアーで、いつも赤いヘアピンを付けている。実家が寿司屋である。セシリアに恥じらいが無いと指摘される。体育祭のコスプレ生着替え走でセシリアの着替えを手伝った。
谷本 癒子(たにもと ゆこ)
声 - 〆野潤子
髪型はおさげである。自称:7月のサマーデビル原作3巻では櫛灘という女子生徒のことを指している。。体育祭のコスプレ生着替え走で当初はシャルロットの着替えを手伝うはずだったが、手伝いを理子に託したことを書かれた置き手紙を残して逃げた。理由は不明。
岸原 理子(きしはら りこ)
声 - 籠瀬千恵子
頭にカチューシャを着けた眼鏡っ子。自称ウザキャラで、本人はリコリンと呼んで欲しがっている。体育祭のコスプレ生着替え走で癒子の代わりにシャルロットの着替えを手伝った。9巻口絵のカラーイラスト(体操着姿)ではISスーツの形に日焼けしていた為、訓練機を用いた自主訓練には積極的な模様。
夜竹 さゆか(やたけ さゆか)
声 - 前田綾乃
容姿は清香に似ており、ミディアムサイズの黒髪が特徴第1期キャラクターデザインを務めた倉嶋丈康による同人誌『ISの何か。準備稿』に記載。。後から発表されたオーバーラップ版のイラストでは特徴が無いのが特徴だが、体形と髪形はラウラに近く、黒いヘアピンを付けているこれは同クラスの国津 玲美の特徴に近い。。体育祭のコスプレ生着替え走でラウラの着替えを手伝ったが、かなり失礼な紹介をされた為に怒っていた。
国津 玲美(くにつ れみ)
容姿はナギに似ており、常にグレーのヘアピンを付けている。制服はスカートを膝辺りまで伸ばしているのが特徴。
かなりん
声 - 田中涼子
紫色のショートヘアが特徴で、制服の下に黒地のストッキングを穿いている。アニメ版で清香達同様に登場しているが、現時点では彼女だけは未だに原作に登場していない。
生徒会
更識 楯無(さらしき たてなし)

布仏 虚(のほとけ うつほ)
IS学園の3年生で本音の姉。生徒会会計。学年では首席で整備科に所属。明確な生年月日は不明であるものの、10巻にて誕生日が修学旅行の日程よりも後であり、それ程日が離れていない事が伺える。
顔立ちは似ているが、眼鏡に三つ編みをしており、しっかり者で本音とは対照的。紅茶を淹れるのがうまく、楯無からは「世界一」と評されている。学園祭の時に弾と遭遇し、以来弾と交際関係に発展する。
妹の本音と同様に更識姉妹とは幼なじみ。ときどき楯無のことを「お嬢様」と呼んでいる。
アニメ未登場。
布仏 本音(のほとけ ほんね)

織斑 一夏(おりむら いちか)

その他の生徒
ティナ・ハミルトン(Tina Hamilton)
IS学園の1年生で、鈴のルームメイト。アメリカ出身で容貌は金髪碧眼。太る太るとぼやいているが登場時は決まって菓子を食べている。スタイルは鈴と対照的にグラマラスである。一夏に紹介してもらうのを条件に体育祭のコスプレ生着替え走で鈴の着替えを手伝ったが、適当な紹介しかされなかった上に、一夏にも紹介してもらえなかった模様。
アニメ版には登場していない。
櫛灘(くしなだ)
IS学園の1年生。自称:7月のサマーデビルアニメ版では谷本 癒子に変更されている。
アニメ版では未登場。
黛 薫子(まゆずみ かおるこ)
声 - 世戸さおり
IS学園の2年生。整備科に所属しており2年生のエース。部活動は新聞部に所属で副部長を務めている。
好奇心と行動力の塊といえる人物で、一夏のことは格好の取材対象として頻繁にインタビューをしに伺っているが、興味のないコメントは無視したり物足りないコメントは改竄・捏造するなど真面目とは言い難い面がある。昔からくじ運が悪