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うる星やつら/高橋留美子

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著者: 高橋留美子
巻数: 18巻

高橋留美子の新刊
うる星やつらの新刊

最新刊『うる星やつら no.18


出版社: 小学館
シリーズ: 小学館文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

makeinu_MMD ずっと劇漫画作家の小池一夫さんを「Twitterでなんかバズること言ってるキャラクターのおっさん」って思ってたんですが、この方、「うる星やつら」の高橋留美子さんや「ドラゴンクエスト」の堀井雄二巨匠が影響を受けた作家だとゲームセンタ… https://t.co/gxO0PPtFJk
17steps RT @kanaman7: 松本零士先生風【うる星やつら】のラムだっちゃさん https://t.co/oQld9t7JyI
6dndndn9 ヴァージンVSは最初聴いたのが星空サイクリングでうる星やつらのイメージだったけど、街角のメルヘンをちょっと観てからは天野喜孝の絵も浮かぶように
ebkbon うる星やつら〔新装版〕(14) (少年サンデーコミックス) / 高橋留美子 http://t.co/2IgNEkEnKj #うる星やつら〔新装版〕(14)(少年サンデーコミックス) #高橋留美子
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ラム(Lum)は、高橋留美子の漫画作品及びそれを原作としたテレビアニメ作品『うる星やつら』に登場する架空の人物。

アニメでの声優は平野文。

キャラクター概要

『うる星やつら』のメインヒロイン。「うる星(ラム星・鬼星とも)」アニメ版での設定。原作では星の名前は設定されていない。から地球侵略のためにやってきた鬼型宇宙人の娘。仙台弁のように語尾に「だっちゃ」、「~っちゃ」とつけて話す。地球を賭けた鬼ごっこの相手としてコンピューターでランダムに選ばれた諸星あたるとの鬼ごっこに負け、本人の勘違いからあたるの婚約相手となったことで諸星家に住み着く。以後はあたるのことを「ダーリン」と呼び、心底ほれ込んでいるただし誤解求婚される以前は、あたるを「お前」と呼んでいる。。星座は虎縞一角獣座という架空の星座。

連載当初はゲストキャラだったが、その後作中において主役級キャラクターとなっていった(後述)。

物語の第一話であり彼女の初登場でもある「うわさのラムちゃんだっちゃ」は「お別れ直前スペシャル!輝けうる星大賞」でベスト10にランキングされた。

容姿・服装

面堂の部下には鬼っ娘(おにっこ)と呼ばれている。基本的な容姿は地球人と酷似しているが、耳が少し尖っていて、頭に小指程の小さい二つのツノを持つ。このツノは鬼族の特性として成長に伴って生え替わりがある。また髪の色は、原作ではレーザーディスクやDVDの光彩のような虹色(構造色)をしていて、見る角度によって様々に変色する。アニメでは常に緑色で変色はしない。

身長はあたるや面堂などの主な男子生徒よりも低く、他の同級生の女子キャラクターと殆ど同じなので、日本人女子の平均程度とみられる。物語の中でラムを見た多くの男子キャラからは「すごい美人」「かわいい」「ぐらまあ」などとその容姿を褒められる美少女である。

普段は、日本古来の鬼のイメージとして形称化されることがある「虎縞模様」のビキニとロングブーツを着用しており、露出度が非常に高いなお、本人によるとこの虎縞ビキニは一張羅であるとのこと。。とてもセクシーな曲線美の持ち主で、作品初期には露出度の高さと相まって色気で男性キャラを魅了する場面も見られ、あたるも、第1話で鬼ごっこの相手がラムとわかった瞬間「ツノをつかむには体をつかまんと…」と言ってにやけるシーンがある。 友引高校に通うようになって以降はセーラー服をはじめとして、地球の一般的な女の子の服(和服も含め)を着る場面も増えた。またアニメ版ではセーラー服着用の際、しのぶ達一般生徒が赤いスカーフを付けているのに対し、彼女だけ黄色のスカーフを付けている。下着は、普段着でもある虎縞ビキニ。

こうしたラムのキャラクターデザインは、高橋留美子自身の原案スケッチによると、当初、「ショートヘアでビキニ」タイプと「ロングヘアでミニワンピ」タイプの2案が存在し、最終的には昭和53年の正月に両者の折衷案ともいえる「ロングヘアのビキニ」で決定した(昭和57年3月発行「少年サンデーグラフィック」第1巻より)。

また、本来ラムは「うる星やつら」を連載する以前に考えていた短編のキャラクターとして登場させる予定であったと原作者は語っている。

能力・特性

飛行能力と放電能力を有する。初登場の地球の命運をかけた鬼ごっこの時は、高くジャンプする程度だった(ポーン、という擬音が付く)が(ただし、鬼ごっこ終了時にUFOに自ら飛行して帰還する描写があるので、鬼ごっこの間はルールでジャンプ以上の飛行を禁止されていたという解説が、後発の少年サンデーグラフィック第3巻に掲載された)、その後は完全な飛行を見せるようになり、その気になればかなりの速度(速度の描写はエピソードによって差があるので、数値的な最高速度がどの程度かは不明)で飛ぶことができる。

電撃を放つ超能力を持つため、高電圧を吸収して充電することも出来、その際は電気の味が分かるとみられる描写がある。原作では第3話「悲しき雨音」での再登場時より使用している。電撃は怒った際の攻撃に使われる他、愛情表現であったり、寝ている間に寝ぼけて放電することもあると自ら語っている。なお、原作第8話「酒と泪と男と女」まではあたるに電撃を使用するのは愛情表現目的が多かったが電気ショックが人間にとって苦痛なことや場合により感電死することを知らなかった。この回で電撃を喰らって喜ぶラム後援会4人組アニメのラム親衛隊相当を見て、日頃電撃を喰らって悲鳴をあげるあたるの方が異常(言うまでもないが本来はあたるが正常で、4人組の方がマゾヒスト気味。)と思って電撃を与えすぎて失神させてしまい、死んだと勘違いした。これ以降は愛情表現で使用することがなくなる。あたるは当初はラムの電撃を喰らって悲痛な叫びをあげるというのが初期のお決まりであったが、あたるが超人化してくると避けられることも多くなる。

放電するとストレスが解消される体質のようである。また、ただし、ツノが生えていない間(作中の描写では数日程度)や、錯乱坊が作った超能力封じの黄色いリボンを角につけられている間はこれらの超能力を失う。また、「トラブルは舞い降りた」の回などではウルトラセブンのワイドショットの様なポーズで電撃を発射している。

以上の超能力を除いた腕力については、地球人の一般女性と同程度である劇中において腕相撲勝負で、あたるに負けている。。また寒さにも非常に強く、雪が積もるような日でもビキニ姿で平然と外出している(本人いわく「鍛えかたが違う」)。

普段はあたるの部屋(諸星家の2階)、または地球上空に停泊している自分専用の虎縞模様の小型UFO(ラムの母星では個人用の乗り物らしい)に住み、あたるの部屋で寝るときは、押し入れの中で一人か、テンと一緒に寝ている描写がある。自分のUFOの中で眠るときは、普段は自室のベッドで寝ているが、疾病(地球の風邪に感染した時など)の際には治療カプセルのようなところに入って寝ている描写もある(「風邪、イヤですね」より)。


作中、幾度となく自らが着けているブラジャーから物を取り出すシーンがあり、睡眠薬の反応液、包帯、Gコン、エンゲージリング、千円札などが出てきたことがある。睡眠薬の反応液を取り出した際、面堂に「あなたのブラには妙なものが入ってるんですね。」とつっ込まれた(春のうららの落第教室)。なお、ブラジャーの替えはなく、これが鬼ごっこの敗因ともなった。 

また、これはラムだけではなく鬼族は、体内にばい菌が入るとツノが免疫反応して牛のように曲がって伸びてしまうという症状が出る時がある(「ラムちゃん、ウシになる」より)。

編み物もできるが、腕はお世辞にも良いとはいえない原作「ハートをつかめ」より

ラムと食

彼女の手料理は猛烈に辛く、あたるはラムの料理をまずいとよく言う。このために次回作の天道あかね同様に料理が下手なキャラと思われがちであるが、ラムが味覚障害ではなく鬼族自体がタバスコのようなホットソースをジュースのように飲む程の辛党の種族であるため、人間と鬼族との味覚の違いのせいである。

ラムの料理の腕は(鬼族の基準では)決して悪くはなく、実際に人間の味覚に配慮して月見団子を作った時には温泉マークから評価されてすらいる。ただ、かなり雑ではあり、且つ人間の味覚に配慮した場合にも地球人に影響がある素材で作っていたので、ドジっ娘とも言うべき本人の性格が影響している部分もある。

地球の料理については、ラーメンを「味がない」と言っている。梅干しを食べると酔っ払う体質(テンも同じなので鬼族特有の体質と思われる)で、更にそうなるとところ構わず電撃を乱射してしまう。ニンニクの臭いが苦手。また地球外の食材では『モグモグ』という食材が嫌いと言っている。

性格・人物

長所は非常に無邪気で人見知りをしない。またお人好し世話焼きな面を持つが、後述の短所で台無しになることが多い。また意思が強く、先述の様に希に見る凶運の持ち主にして並みのアホではないあたるを夫と決めると終始妻として行動し、あたるとの同居も父親が実家(というか母星)に帰るように進めてもきっぱり断っている第34話「君去りし後」

短所としては失敗すると爆発する料理を平気で失敗したり、足でUFOの操作をしていたり、パスポ-ト切り替えを面倒臭がったり、鬼族や人間との味覚の違いを考慮しないで料理を作ったりと、がちゃがちゃした原作「風邪見舞い」でランが発言適当で雑な上に配慮に欠けた面がある。おまけに幼馴染のラン曰く、ラムの最大の欠点は「悪気がない事」と指摘しているようにそれらを悪気なくやってしまう。いわゆる天然キャラである。

当初はしのぶに対していたずらをしようとするなど、後期の弁天以上に粗野で攻撃的な性格をしていたが三角関係が解消すると、初期のような攻撃的な性格は鳴りをひそめていった特に原作第一話での言葉遣いは、ヒロインとしての座を固めた頃とは比べ物にならないほど荒っぽかった。また、アニメ版のような無邪気なものでなく、鬼ごっこであたるに殴る蹴る高所から突き落とすなど後の同一人物とは思えないほどのキャラクターとして描かれている。。同様に初期は非常に大胆な性格でもあり物語序盤では過激にもあたるにすぐに抱きついたりキスしたりしたが、奥手なしのぶへの当てつけ目的だったためか終盤では腕組みをする程度に落ち着いている。また、愛想を付かした相手とは言えレイとの約束を平然と反故するなど、初期は悪女としての描写も少なくなかった。

子供の頃は極めておてんば、かつ過激な性格。銃を悪戯して叱られる、小学校の先生にバズーカ砲を撃ち込む、中学校の先生に時限爆弾を仕掛ける(いずれも相手はロボットやサイボーグで、攻撃を喰らっても全くの無傷であったが)、などの逸話が作中で語られている。日頃は顕著ではないが、犬夜叉の様に売られた喧嘩は買う主義で「絶体絶命」ではあたるとしのぶの「浮気」に徹底抗戦をし、ついには特攻攻撃までしていたり、「トラブルは舞い降りた」では『面堂がお前に決闘を仕掛けた』とあたるに言われると面堂を攻撃して敗北させたり、しばしば挑戦してくるスケバン3人組の挑戦を逃げも隠れもせずに受けたりしている。

しかし、ヒロインであり連載開始したばかりの頃は、その個性が際立っていたが、話が進むに連れてラム以上にアクの強いキャラクターが次々と登場し、次第にラムは彼らの個性の前に埋もれていき、終盤では、比較的常識人的な位置づけのキャラクターとなっていった。

他の人物との関係

諸星あたる 
原作においては第1話であたるに求婚されたと勘違いし、第3話でさらにタクシー代として地球の石油含有量を要求ちなみにこのタクシー代は雷エネルギー9ガラスで清算されている。されたあたるの足元を見る形で一途な押しかけ女房となったが、浮気性のあたるはそれを鬱陶しく感じ、毎回なんとかして彼女から逃れようと策を凝らし、電撃制裁を喰らっていた。それが原因で幼馴染であり恋人であったしのぶが面堂に惹かれた事もあって破局した一因となる。この事から一時期本気でラムを嫌っていた。しかし、おユキや弁天登場以降はラムをおユキと弁天との「女づる」と認識するにいたる。面堂にラムを押し付けたいが、「女づる」がなくなると困るとの打算が働き、真剣に悩んだりしていた。但し基本的には、電撃制裁でナンパを邪魔するので厄介者扱いであったが、『君まてども…』の回で組野おと子男子生徒が面堂のプライドを粉砕するために用意した架空の女子。当初は別人物が代役を使う予定であったが、食いすぎでダウンした。「組の男」をもじったものに変装して以降、あたるとの関係は次第に実質的なものに変化する。
一生添い遂げる決心であたるに心底惚れており、あたるを「ダーリン」と呼び、その想いは果てしなく素直で一途。あたるが浮気をすると電撃を与えて制裁する。ラムのあたるに対する行動パターンは、序盤はいかにあたるとしのぶとの仲を邪魔するか、おユキ登場以降は、いかにあたるの(ラムから見た)浮気を止めるか、また面堂登場以降になってくると、あたるを妬かせようとする行動もし始める。アニメでは彼女の星では婚約は神聖なものであるという設定ちなみに原作ではこの設定が劇中にない。があり、これも彼女の決意に影響を与えている
最初はあたるに纏わり付いており、学校の授業中にまであたるに引っ付いていたが、後に正式な手続きを踏んであたる・しのぶ・面堂らの通う友引高校に生徒として編入する。普段はあたると一緒に学園生活と寝食を共にしている。あたるの部屋で寝る時はいつも押し入れで寝ているが、彼と一つの布団で一緒に寝たことがある。あたるはラムを抱く気であったが、ラムにはその気がなかった。なお、高橋曰く「あたるの部屋で一緒に寝る広さは十分にあるが、二人は高校生なのでダメ! 」とのこと。(ただし、アニメ版172話ではまるで家族のように、テンを中心に3人で川の字になって寝ている。)
しかし、運命製造管理局に当初あった未来の扉の中に、あたるがハーレム構想を実現した未来においては、あたるが甲斐性なしのためにラムがハーレム維持のために働かされた末に耐え切れなくなって消息を絶つという不幸な未来が存在した。これらの未来は後に全て一度破壊(リセット)された。
基本的には鬼ごっこであたるに敗北し、以後地球の諸星家に居着いている。しかし、前述した未来の扉の中には、あたる以外の男性と結婚しているもの(レイ、終太郎)もあり、また「異次元空間ダーリンはどこだっちゃ」のように、あたるが鬼ごっこに負けたため、地球が鬼星の占領下に置かれたという別次元も存在する。(もちろんこの次元ではラムは諸星家に住んでおらず諸星一家に敵意を向けられていた。また、この話は「お別れ直前スペシャル!輝けうる星大賞」でベスト7にランキングされた。)また、未来では現在のようなビキニスタイルではなく、母と同じような虎縞柄のチャイナドレスを着ていた。
『ダーリン大凶!恐怖の四次元おみくじ』では「泥沼化」、「クサレ縁」、「これ以上あたると付き合えば必ず不幸になる」と散々言われていたが、ボールに映った人と一緒になると必ず不幸になると言われる「トラブルキャッチボール」に、2人以上映る事もあるにもかかわらずレイしか映らなかったことから、必ずしもあたるが最悪のパートナーという訳ではない。
三宅しのぶ 
本格的に地球に住み着いた第3話以降、以前からのしのぶとあたるとの関係を「浮気」と決め付け、あたるを巡る恋敵として度々衝突し、しのぶが死んだと勘違いして喜んですらいた第6話「愛で殺したい」参照。が、あたるが第三者に浮気した際は協力関係になることもある。また、原作第18話の「さよならを言う気もない」においては、あたるが分裂した際に優等生の方をしのぶが、アホの方はラムが引き取るということで合意して和解し、その後の妨害であたるが正常に戻るものの、正常体が2人できたのでやはり片方をラムが引き取ることでしのぶとラムの双方に円満な解決となるところだったが、本作は基本的に一話完結型のためかその次回作では無かったことになってしまう。
しかし当のしのぶはあたるに当初から愛想がつきていた上に面堂に惹かれたため、しのぶとの確執は落ち着いている。面堂目当てに面堂邸に招待されたラムにくっついていくということもあったが、基本的にあたるや面堂がラムと関わるか、舞台が教室である場合以外で関わることはない。
面堂終太郎
初登場した時点から好感を抱かれており、面堂邸に招待することも多いが当の本人はあたる一筋であるためにあまりその想いを気にした様子は少なく、ただの友達、もしくはそれ未満といった関係。当初はあたるを妬かせるために面堂に抱きついたりして利用するが、「春のうららの落第教室」の回ではスタミナ強化薬で性欲が強化されて理性がすっ飛んだ面堂に羽交い絞めにされて襲われたあげく、接吻されたので電撃を食らわしており、面堂を恋愛対象にしていないのが伺える。
しかし、面堂財閥の全面協力のおかげで世界が救われた経験もあるため、本人も面堂のその努力を認めた描写も見られる。なお運命製造管理局に当初あった未来の扉の中に、レイと結婚した未来以外に、面堂と結婚している未来が複数存在していたが、これらの未来は後に全て一度破壊(リセット)された。
レイ
ラムの当初の婚約者であったが、『愛より食』のその性格により破談また、レイと婚約者として交際していた頃のラムは、現在のような虎縞ビキニではなく、肩紐のないワンピース型の水着のような服を着ていた。。初期は何度かラムに復縁を求めていた。「テンからの贈り物」の回で、ラムがレイと結婚するとラムが不幸になるとされ、運命製造管理局にあった未来の扉にはレイとラムが結婚していた未来があったが、その未来ではランに恨まれ、ランから生涯に渡ってラムに復讐することを宣言されており、かなり不幸な未来になっていた。後にその未来は破壊(リセット)されている。

名前について

名前の由来は日本にビキニの流行をもたらしたとされるグラビアアイドルのアグネス・ラム。ラムのビキニスタイルも彼女の影響、との見解もある。イタリア、フランスなど海外で『うる星やつら』が放映される時には、タイトルを「LAMU」(伊語:ラムゥ、仏語:ラミュ)とされることがある。

しゃべり方

基本的に原作者・高橋留美子の人工言語であるが、一人称の「うち」、疑問の助詞「~(の)け?」などは方言からの借用である。ただし、日本各地の方言で見られるため、どの方言からの借用か分からない。

アニメ・映画における平野文による発話では、共通語・標準語のイントネーションで話され、方言要素は語彙のみに限定された。

「だっちゃ」

語尾の「~だっちゃ」「~っちゃ」(:コピュラ、っちゃ:終助詞)は、高橋が読んだ井上ひさしの小説において用いられていた仙台弁(宮城県)に由来するあつじ屋「方言あれこれ」(漫画家・山本貴嗣)(井上は山形県生まれだが、幼少期から高校時代まで仙台市で育った。井上の小説には仙台弁の「~だっちゃ」「~っちゃ」が多用されている)。そこからヒントを得て、「勝手なやつら」の登場人物「だっぴゃ星人」(半魚人)が語尾に付ける「だっぴゃ」を可愛らしく「だっちゃ」にし、ラム語を作り出した少年サンデーグラフィックうる星やつら

高橋は、文字化された仙台弁から「~だっちゃ」「~っちゃ」を借用したため、実際の話し言葉の仙台弁における用い方とは一部異なる。例えば、ラムが「Yes」の意味で「だっちゃ」を単独で用いる場合があるが、仙台弁では稀な用法である。すなわち、仙台弁の語尾を借用しながらも、高橋による人工言語化が進められている。

なお、仙台弁と同様に「~だっちゃ」「~っちゃ」が用いられる方言には因州弁(鳥取県)と佐渡弁(新潟県)があるが、高橋は「ラム語」が自らの出身地である新潟の由来ではないと言っている。また、助詞(格助詞・終助詞・間投助詞)として文節末や文末に「~ちゃ」を付ける方言に、富山弁、山口弁、北九州弁および九州東部の豊日方言(宮崎弁など)があるが、促音化が見られず、「」も入らないことにより、「ラム語」の語尾とは異なる。

キャラクターとしてのラム

作品の人気キャラクターであるラムが主人公と思われがちであるが、作者によれば主人公は諸星あたるのようである。「少年サンデーグラフィック」において作者の高橋留美子は「どちらが主人公なのか」という質問に対し「私は諸星あたるが主役だと思っていますがね」と発言している。しかし、「女性の方が華があるので、表紙やキャラクター商品には女性を前に出している」と回答した。ラムは当初ゲストキャラでしかなく、第2話「やさしい悪魔」と、第15話「いまだ浮上せず」には出ていない(アニメの悪魔の話にはラムの出番がある。また、アニメの「大金庫! 決死のサバイバル!! 」ではあたると面堂の2人だけが登場しラムは登場しなかった。)が、連載が進むうちに登場回数が激増し、作品を象徴するキャラクターになった。原作ではあたるとラムの両者共に「自分が主役だ」と思っているようだ。

長髪でグラマラス、活発ながらしおらしく嫉妬深い女性像は高橋の好むストックキャラクターの一つであり、ラムのキャラクター性は過去の作品群や次回作の『らんま1/2』のシャンプーにも見受けられ、初期のラムに似た性格となっている。

2006年より刊行されている再版本のコメントで高橋は「自分が描いたキャラでもっとも理解できないキャラ」と話している高橋曰く、自分はひねくれていたり変わっていたりするキャラの方に感情移入がしやすく、ラムのようにまっすぐな性格のキャラは自分の中にはないものと語っている。。アニメ版で監督を務めた押井守は「ラムという娘は一年半(監督を)やったけど、結局よくわからない」と話しており、その対談で宮崎駿は「ラムは女のウラミがこもったキャラ、女の復讐」と話している(1983年)。明石家さんまは理想の女性像を「ラムちゃん」と語っている(2000年代、テレビでの発言)。理由は「浮気しても電撃程度で許してくれるから」とのこと。

そのキャラクター人気や知名度から放送当時のバンダイの1/12プラモデルやツクダホビーのジャンボフィギュア、現在においてもマックスファクトリーのfigmaなどのフィギュアで幾度となく商品化されたほか、2003年8月12日~9月15日のデイリースポーツには、高橋留美子描き下ろしによる阪神タイガースを応援するラムのイラストが掲載された。

脚注

id:Lum (karakter)