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おそ松くん/赤塚不二夫

共有

著者: 赤塚不二夫
巻数: 1巻

赤塚不二夫の新刊
おそ松くんの新刊

最新刊『おそ松くん


出版社: 小学館
シリーズ: 小学館文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

oznokakashi RT @visco110: 『GS』第2号(1984)「あまりにも『おそ松くん』な現代思想」より。文はあの中森明夫。作画は赤塚不二夫(当たり前だ)。 https://t.co/TQ3woxRf4k
v_together_ RT @_fanfanny_: 「おそ松くん」劇画シーン #赤塚不二夫 (1988年) @retoro_mode https://t.co/9UK7EdwrCO
m_suikyou おそ松さんのエイプリルフールネタが手塚治虫風おそ松さんだったけど、手塚治虫先生が実際に描いた手塚おそ松くんもある(火の鳥) https://t.co/a6JDlClYsG
karin_betu RT @nagekinoumi: 「イヤミはひとり風の中」はマンガ『おそ松くん』の中でも屈指の名作とよばれた感動作。映画好きで知られた赤塚不二夫がチャップリンの『街の灯』を翻案して描いたもの。原作では江戸時代が舞台だったけども、「おそ松さん」では戦後の話になっていましたね。#お…
melonkuman [定期] おそ松さん 銀魂 涼宮ハルヒの憂鬱 ポケモン 宇宙戦艦ヤマト ガンダム アイシールド21 ドラゴンボール ゆるゆり 東京喰種 名探偵コナン おそ松くん ドラゴン桜 Phycho-pass #好きなアニメがあったらRT #RTしたひと全員フォローする

おそ松くん』(おそまつくん)は、赤塚不二夫の漫画である。『天才バカボン』以前に描かれた作品で、赤塚のギャグ漫画家としての確固たる人気を確立した。

概要

「週刊少年サンデー」に1962年16号から1967年33号まで連載されていたほか、「ボーイズライフ」(1966年4月号から12月号まで)や学年誌にも掲載され、1970年「別冊少年サンデー」10月号まで小学館の各雑誌で作品が発表され続けた。発想の原点は「1ダースなら安くなる」(:en:Cheaper by the Dozen (1950 film))というハリウッド映画で、漫画のコマで描ききれる人数ということから6人のキャラクターが描かれたひみつのアッコちゃんのコンパクトはなぜ…(徳間書店)掲載のインタビューより。なお、「少年サンデー増刊号」等で掲載されたスペシャル版では、チャップリン等の映画作品の翻案が多い。のち「週刊少年キング」の1972年5号に『新おそ松くん』として掲載され(『チビ太の金庫破り』リバイバル版)、同年13号から1973年53号まで再び『おそ松くん』の題名で連載した。

その後も小学館の学年誌での別冊付録として旧作が掲載されていたほか、テレビアニメ第2作目の放送に際し講談社の「コミックボンボン」で1987年11月号から1990年3月号まで掲載されていた。

また、1989年4月に発行された「週刊少年サンデー30周年記念増刊号」にて『あの有名キャラクターは、いま!?』のタイトルで連載開始当時から27年が過ぎたという設定で4ページの読み切り作品が掲載。1993年に発行された「ビッグコミック」では創刊25周年記念企画としてサッポロビールの製品『黒ラベル』とのタイアップ広告『大人になったおそ松くん』が7ページのイラストと文章で掲載され、連載当時から25年後のメインキャスト達が登場した。

第10回(昭和39年度)小学館漫画賞受賞。同名の連続テレビアニメが1966年と1988年の2度製作されており、こちらも人気を博す。月曜ドラマランド(フジテレビ)にて実写版も製作された。

作品内容

長期にわたり連載された作品であり、かつその間の内容の変更が著しいため便宜上数節に分ける。

初期(週刊少年サンデー連載)
当初は六つ子を主役に据えて日常に対する意外性を持たせながらも、六つ子の腕白ぶりに手を焼く両親、六つ子のクラスメートで憧れの美少女トト子、ずる賢くてへこたれないチビ太が脇を固めた生活感あふれるシチュエーション・コメディだった。このため、六つ子が学校に行く場面やガキ大将と対決する場面もあった。中盤からイヤミ、デカパン、ハタ坊、ダ・ヨーンといったキャラクターが出現し、次第に「主役を食う」状態となる。内容もイヤミとチビ太を中心としたスラップスチック・コメディに変化していった。やがて初期設定は一切無視され、いろんな設定で六つ子とイヤミ、チビ太が絡み合うナンセンスギャグ作品になった。
中期(週刊少年サンデー・別冊少年サンデー掲載、ボーイズライフ連載)
週刊少年マガジンでの『天才バカボン』の開始が引き金となり、週刊少年サンデーの誌面強化を理由に『おそ松くん』の週刊連載を打ち切られた赤塚は、代償に『おそ松くん』の月に一度の掲載と増ページを認めさせた。ここで発表した作品は既述の通り映画の翻案が多く、手塚治虫の採ったスターシステムと同様に赤塚によってキャラクター達が一俳優の如く様々な適役をこなしていった。『イヤミはひとり風の中』『チビ太の金庫破り』『オメガのジョーを消せ』など傑作が多く、このシリーズは映画好きな赤塚の真骨頂でもあった。最終話『いまにみていろミーだって』(1970年)ではイヤミとバカボンのパパのコンビが実現している。
後期(週刊少年キング連載)
『天才バカボン』『レッツラゴン』と並行して描かれた作品。イヤミが主役で、それまでは主役も多かったチビ太ですらチョイ役にとどまり、六つ子に至っては全く登場しない話がほとんどである。出ても扉程度で、「ぼくがさっぱりでないのに、おそ松くんなんてひどいよ!」などとイヤミに抗議するシーンがほとんどだった。基本的に女にモテず、金も無くいつも空腹にさいなまれているイヤミを中心に話が展開し、そこに目ン玉つながりのお巡りさん(本官さん)などのキャラクターが絡み、シュールなギャグを展開する。ニャロメ、オカマのカオルちゃん、ウナギイヌ、ノラウマ、竜之進(カメラ小僧篠山紀信)などのゲストキャラクターも多く出演した。また、デカパンがイヤミの敵役となっている話が多い。
最新版(コミックボンボン連載)
テレビアニメ第2作制作を機に再執筆されたもの。基本に立ち返り再び六つ子中心の話となり、イヤミは脇役に戻る。またデカパンが発明家、イヤミが通りすがりのエセ紳士でなぜか周囲に振り回されひどい目に遭う男、チビ太が空き地の土管の中に住む孤児に設定が固定され、六つ子とチビ太の関係も以前のようにズルいチビ太にしてやられた六つ子が仕返しをするのではなく、心優しいチビ太を一方的に六つ子がいじめるものに変化している。このシリーズに限り「あぶニャン」というネコ型ロボットが登場する。

なお、「中期」と「後期」の間、いわゆる中断期(1969年 - 1970年)は、『もーれつア太郎』や、週刊少年サンデーに移籍した『天才バカボン』にゲスト出演する事が多くなる。そして『ア太郎』の長編作である『風雲もーれつ城』や『まっくろシッポを東京でなおせ!』などでは、3作の主要キャラが共演する様になる。

登場人物

※ 週刊少年サンデー版およびアニメ第2作を中心に記載する。

六つ子
本作の主人公。苗字は松野。父、松造(まつぞう)と母、松代(まつよ)の息子。
おそ松
長男。リーダー格でケンカも一番強い。血液型はA型でピーマンが嫌い。名前はお粗末から来ている。
カラ松
次男。さっぱりしているが飽きっぽいのが難点。名前は唐松からきている。
チョロ松
三男。名前の通りすばしっこい。おそ松とペアを組むことが多い。良く転ぶ。
一松(いちまつ)
「一」が付いているが四男。一番まじめで意志も強い。名前は市松模様からきている。
十四松(じゅうしまつ)
五男。気が優しいが、その分気が弱い。六つ子の中で一番口うるさい。名前は鳥の十姉妹から来ている。
トド松
六男。のんびり屋、風呂が大嫌い。名前は椴松から来ている。「とどのつまり」ということでもある。
基本設定では小学校5年生10歳。
1964年夏発売の「別冊少年サンデー 夏休み号」の特集記事によると、誕生日は5月24日となっている。
容姿、服装は6人とも全く同じで、見分けるのは実質不可能。ただし、竹書房12巻収録の「三十年後のおそ松くん」では、頭髪量などに個人差が発生していた(おそ松以外は髪の毛のことを気にしている)。違いは以下の通り。
  • おそ松→鼻からヒゲが生えており、髪型は変わっていない。
  • カラ松→バーコードの様な禿頭である。
  • チョロ松→サザエさんの波平の様な禿頭である。
  • 一松→七三分けになり、眼鏡をかけている。
  • 十四松→無精髭が生えている。髪型がボサボサになった。
  • トド松→ややイガグリ頭っぽくなった。
また、アニメ第2作では40年後で設定されており、チョロ松だけが変わり果てていた(原作同様、頭のことを言われると怒る)。未だ全員が両親と住んでいる。
1993年発表の『大人になったおそ松くん』では25年後の六つ子の職業が具体的に描かれている。
  • おそ松→平社員のサラリーマン。独身。1人で両親の面倒を見ているため髪の毛がバーコードになる。
  • カラ松→八百屋へムコ養子に行き女房の尻に敷かれる。
  • チョロ松→警察官。倒れた松造を病院に運ぶおそ松の車を検問に引っ掛けたため松造の容態が悪化する。
  • 一松→社長令嬢と逆タマ結婚し二代目社長に就任。
  • 十四松→医者になる。医者だが倒れた松造を救う腕はなかった。
  • トド松→魚屋を営んでいる。店で売っていた魚の骨が松造のノドに刺さり松造が倒れる。
各人の性格、嗜好には上記の通り差があり、6人同時に行動することは意外に少ない。おそ松およびチョロ松は多くの場合ともに行動しており、トラブルメーカーとなる。この2人と他の4人、もしくはおそ松と他の5人の間の対立関係の存在をうかがわせる描写も多い。
最新版(コミックボンボン版)では必ず1人は転んで登場する。
姓は「松野」であるが、ごく初期には「山野」姓になっている作品もある。
原作やアニメ第2作では中盤頃から主役の座をイヤミ・チビ太に奪われ脇役に降格してしまった。サンデー版最終話「いまにみていろミーだって」では、イヤミとバカボンパパが訪れた客としての登場のみ。また「中断期」には、『もーれつア太郎』の「風雲もーれつ城」で、デカパン城の御庭番として登場したのみ。
イヤミ
名前の通り、嫌味な男性。漢字表記は「井矢見」。30歳。痩せ型で3枚の出っ歯と口髭、当時人気を博していたビートルズ式のリーゼントヘアーが特徴。語尾に「〜ザンス」をつけて話す。一人称は「ミー」、二人称は「チミ」。手足を曲げながら「シェー」と叫ぶギャグは国民的な流行語となった。
コメディアンのトニー谷がモデルとされているが、作者の駆け出し時代の担当編集者、週刊少年サンデーの樺島記者がモデルという説も有る。(トニー谷の顔はイヤミとはまったく似ていないため)
ほとんどの話では独身の設定でモテない場合が多い。既婚で設定されている場合は妻も出っ歯になっている。かなりの潔癖症で、べしやケムンパスは素手では触らないが、なぜかゴミだけは平気で触れる
職業や役割は様々。原作初登場時は医者の役だった。おそ松たちの学校の教師やお父さんの会社の同僚、時に上役、あらゆるインチキ商売、乞食、こそ泥。『チビ太の金庫やぶり』ではチビ太を執拗に追跡する刑事として出演している。キング版では目玉つながりの同僚警官を演じるエピソードも。
あらゆる悪戯や嫌味な言動を行った末に、六つ子やチビ太らにボコボコにされるのがオチとなることが多い。
フランス帰りを自称し、フランスの事を「おフランス」と呼ぶが、実際には渡仏経験は無いと思われ、フランス料理の食材エスカルゴを殻ごと食べてしまう場面や、教師役として出演した回で、フランス旅行帰りの生徒にフランスのことを習う場面などがある。少年キング版では「ミーはおフランスなんかにいちどもいったことがないざんす」と明言する回や、デカパンが発明した小型台風を飲み込み、自ら大型台風となって念願のフランスに飛びパリのエッフェル塔に激突した回がある。
善人や弱者として登場することもあり、主役の浪人者を演じた時代劇『イヤミはひとり風の中』は、おそ松くんの物語の中でも屈指の名作とされる。(チャップリンの映画『街の灯』の翻案。)
アニメ第2作では最初期はセールスマンという設定だったが、この設定はすぐになくなり悪徳医師から松造の上司など、原作同様様々な役割を担う。前半では、原作と同じスタイルだったが、後半では、変わっていたのは以下の通り(細くて長い手足→太くて短い手足、リーゼントヘアー→スネ夫の様な髪型、笑窪がある→笑窪がない、顔の角にヒゲ→顔の真ん中にヒゲ)。40年後ではデカパン製薬会社の用務員兼宿直員になっていて、3回以上シェーをすると体にこたえるらしい。イヤミ役を演じた肝付兼太はこの役のオーディションを受け、10年前にこの役をやれたらもっとテンションを上げられたのに、と思っていた。それでも収録が終わると「今日は毛細血管が7本切れた」というくらいテンション高く演じていたそうであるWEBアニメスタイル 特別企画『あの声、あのキャラ、あの作品 肝付兼太と『ギャートルズ』』
トリビアの泉のなかで「「岡」4を縦に書くとイヤミがシェーをしているっぽく見える」というネタが紹介されたことがある。
1970年ビッグコミック掲載の読切『ミスターイヤミ』ではイヤミが行きつけのバーで女性と出会い同棲を始める。読者の年齢層が高いため間接的ではあるが大人向けの表現が見受けられる。
『大人になったおそ松くん』ではアメリカでバーテンダーの修行をした後、日本のバーで働いている。店の常連客のおそ松と憎まれ口を叩き合っている。25年経ち白髪まじりになったが出っ歯(ただし入れ歯)とホラ吹きぶりは相変わらずで独身。バーテンの修行をしたと言っているがカクテルを作れるか怪しい。
また、ミカンを食べると、出っ歯が伸びて、東京タワーを破壊してしまうシーンは、CMでも使われた。
「もーれつア太郎」の『風雲もーれつ城』ではダヨーン、ココロのボスと共謀で殿を毒殺し城を乗っ取ろうとする反乱分子の首謀者として登場。他の家臣も瞬時に倒すほどの剣の腕前を持つが、修行から帰って来た殿の弟であるハタ坊に敗れる。
チビ太
六つ子たちのライバル。名前の通り身長は低いが、年齢は基本的に六つ子たちと同じで、上であることも少なくない。1本だけ毛を残し、2段になった禿頭(後に「すごい石頭」という設定ができる)に丸い大きな目(ただし黒目は小さい)が特徴。おでんが大好物。生意気な性格で、「ケケッ」という、人を馬鹿にした笑い方をする。六つ子たちにこっぴどくいじめられても決してへこまず(逆にいじめる側になることもある)、大変しぶとい。動物や花を可愛がったり、惚れた子に一途に尽くすなど、純粋な面もある。親は設定されておらず、単独で登場。ネコやカエルなどと同居していることが多い。登場する回の半分以上がイヤミとワンセットでの登場であるが、子供であるのでイヤミほど役割の自由度は持たない。悪徳医師イヤミの助手や乞食イヤミの子分になっていたり、逆にイヤミの敵役(親分やライバル、天敵)に回ることもある。
なお初登場時(竹書房版第5巻収録)には厳格な両親に表向き従順な息子、という設定であった。チビ太はその初登場時から六つ子と取っ組み合いの喧嘩を演じ、この時は見事に六つ子に勝った。
『大人になったおそ松くん』では25年後係長になっている。身長150cm、頭髪量が増える。最終学歴は私大中退。新聞配達に始まり皿洗い・パチンコ屋の店員・牛丼屋のバイト・トラック運転手・AV男優・露天商の使い走り・ビルの窓ふき・ガードマン・漫画家のアシスタントと様々な職業を経て現在の会社に就職。かつておでんを握っていた手が寂しいので若いOLの尻をさわろうとする。なお原作版の「30年後…」ではデカパン製薬の部長となるが、六つ子が開発した若返り薬を受付のイヤミと結託して飲もうとするも、六つ子がすり替えた年取り薬を飲んでしまってイヤミ共々高齢となり、その罰で双方とも給仕に降格となってしまった。
主役を演じた『チビ太の金庫破り』(オー・ヘンリーの小説『よみがえった改心』の翻案)は、作者自身が「おそ松くんの物語の中で一番のお気に入り」と明言している。
やはり傑作と評価の高い『下町のチビ太キッド』は、題名の通りチャップリンの映画『キッド』の翻案であるが、ストーリーは全くと言っていいほど異なる。それまでの「おそ松くん」にはチャップリンの役を演じられるキャラがおらず、故に演じるのは、この物語のみ登場のゲストキャラ。(但し、アニメ第2作の79話「チビ太のまぶたの母ザンス」ではデカパンが演じている。)なお、このキャラは他の作品の主人公であるが、赤塚漫画では極めてマイナーなキャラで、事実上『下町のチビ太キッド』のみで記憶されている。
アニメ第2作では江戸っ子の気質があるのか、いじめられると「てやんでぇ、バーロー、ちくしょう」を早口で捲くし立てる。40年後では部長になっていて、美人の妻と4人の子供がいる。ちなみに第2期で彼を演じた田中真弓は、今まで数多くのキャラを演じてきた中でも特に彼を気に入っているWEBまんとら 第69回 ゲスト:田中真弓/小山茉美(7月28日放送)
「もーれつア太郎」の『風雲もーれつ城』では殿の召使いとして登場。終盤でア太郎達が火炙りにされそうになり殿が替え玉であることもばれた際、殿を毒殺した犯人がイヤミである事に気づき窮地を救う。殿の飼い猫であるニャロメと仲が悪く、ニャロメがイヤミ側につき逃げようとした際、大きな石の下敷きにした。
松造
六つ子たちの父親。松野家だけにまつぞうという名前。漫画では当初、「三松屋」という商店を経営していた。前述の「『別冊少年サンデー』の特集記事によると、六つ子が生まれた時には酒屋を経営したが、生活の為に店を売ったという。しかし連載開始時にはご近所に「三松屋さん」と言われた所を見ると、六つ子の成長後にまた店を再開したと推測される。その後はサラリーマン、平社員という設定。よくボーナスを落とす。(ただし1回は休日にゆっくり休むための狂言であった。)また六つ子の代わりに誘拐されたチビ太の身代金に払ったこともある。意外にもイヤミより先に「シェー!」のポーズを取っている(竹書房の5巻。ただしこの時のセリフは「いやーん!」だった)。物語の中では妻子に対する不満が多く、家族にないがしろにされて家をとびだしたことや、ヤクザのチビ太に頼ったこともある。中日ドラゴンズのファン。
アニメ第2作では劇中でOP曲をよく歌う事から、年齢は推定50歳。また、69話の『魔法を使って若がえるザンス』で若返った松造は松吉と名乗り勉強し直すもうまくいかず、六つ子からも生意気だと言われる。
『大人になったおそ松くん』では25年後トド松の店で買ったの魚の骨をノドに詰まらせ倒れおそ松の車で病院に運ばれるがチョロ松の検問に車が引っかかり容態が悪化、死亡する。
松代(まつよ)
松造の妻、六つ子の母。専業主婦だが、息子が6人もいるせいで毎日とても忙しい。性格は真面目で働き者だが、やや見栄張りでヒステリックなところがある。丸縁の眼鏡をかけており、極度の近眼で(裸眼では、目の前のゴリラやライオンが識別できないほど)、また一時失明しイヤミ扮する目医者に「トリ目の一種」と診断された事があり、目に何らかの病気を抱えていると思われる。薄黄色の服とピンクのスカート。六つ子・松造同様、中期以後は出番が少なくなるが、サンデー版末期に掲載された「キャプテンかあちゃん」では、女海賊団の首領キャプテン・カーチャン役で堂々の主役となり、ハターボ船長(ハタ坊)率いる海賊団の部下である六つ子を人質に取りながら、その六つ子が生き別れの息子だったと密かに知って涙ぐむキャラを演じている。
アニメ第2作では松造と同様に魔法で若返り、松代は松子と名乗りアイドルとして一躍人気者になるが、同じアイドルであるトト子の執拗な嫌がらせに遭う。
『大人になったおそ松くん』では25年後松造、おそ松と同居している。
ハタ坊
コウモリの羽の様な髪型で、頭に小さな日の丸の旗を立てている男児。この旗は皮膚を貫通し、頭蓋骨に突き刺さっている。基本的に幼児で、やや頭が悪い印象のキャラクター。語尾に「〜だジョー」をつけて話す。同様の髪型で、やはり頭に旗を立てた家族(両親および妹)が登場することもある。せこせことした動作はバスター・キートンがモデルであるという。主役を演じた事は数える程しかないが、重要な脇役が非常に多く、チビ太の弟分、デカパンやダ・ヨーンの助手、イヤミに苛められる役等が多い。しかし意外にも腕力が強い面もあり。(チビ太をやっつけたこともある。)『オメガのジョーを消せ』では復讐の鬼を演じている。
アニメ第2作での普段の服装は原作と異なり、ヒヨコが描かれた緑色のオーバーオールを着ている。40年後ではすでに孫までいる。
『大人になったおそ松くん』では25年後売れっ子コメディアンになっている。
「もーれつア太郎」の『風雲もーれつ城』では修行中である殿の弟役として終盤に登場。タレ目から一変して勇ましい顔となっており、イヤミを一瞬で倒すほどの強さを持つ。その後デカパンを新たな城主とし、再び修行の旅に出かける。
デカパン
富士山のような禿頭の裾野だけに頭髪が残り、鼻の下に髭を蓄えている中年男性。肥満体に縦縞の大きなパンツ(名前の由来)のみを着用。そのパンツの中には様々なモノ(カナヅチやノコギリなど)が収納されている。基本的に性格は温厚。動物好きで、犬、猫を多く飼っており「坊や」と呼んで可愛がっている。東北弁を模したと思われる言葉を話す。一人称は「ワス」で、語頭に「ホエホエー」、語尾に「~だス」をつけて話す。イヤミ・チビ太・ハタ坊とは違って主役を演じることは無く、(おそらく恰幅の良さゆえ)大富豪役や会社重役、研究所所長役もしくは善良医師役が多い。六つ子のおじさん役、トト子、ハタ坊の父親役で出演したこともある。ただし、竹書房から出版されている後期のおそ松くんでは、ギャングのボスや刑務所の看守といった悪役を演じることが多い。
息子の太郎がいる話があり、この息子はパンツの柄がピンクと白のしましまであり、寝ているところを起こされると暴れる。
アニメ第2作58話では6軒の会社を経営しており、出加建設、出加重器、DEKAファイナンスの社長とホテルDEKAのオーナー、そして出加不動産とデカグループの会長を務めている。つまり、ホテルが3つにゴルフ場が2つに映画館が10個に八百屋が3軒もある。他にもパンツのデザイン会社も経営し、宝石店も営み、全財産90億円を持つ大富豪を演じたこともある。40年後では100歳であるにも関わらず、製薬会社の社長をやっている。年齢は、50~60代。
『大人になったおそ松くん』では25年後も外見に殆ど変化は見られない。
第2作での、声優は大平透が演じていたが、天才バカボンのアニメシリーズでは、元祖では北村弘一が、平成・レレレでは緒方賢一が演じていた。
「もーれつア太郎」の『風雲もーれつ城』では殿の忠実な家老として登場。真面目で心優しく周りの人々(イヤミ等は除く)の信頼も厚い。殿が毒殺された時、瓜二つであるバカボンのパパを替え玉にする。その後ハタ坊に新たな城主として任される。
ダヨーン
頭髪を真ん中から分け、垂れ目で異様に口が大きな壮年。大食いだが、体は太っておらず、痩せた体系。53歳(アニメ第2作の40年後で93歳と言いかけて訂正するシーンがある)。ゲタを履いている(アニメ第2作では、黒い革靴)。とぼけていて、間の抜けた印象の強いキャラだが、西部劇では渋いシェリフも演じた。役柄は警官や商店主、またはイヤミに対する債権者役が多い。デカパン同様主役を演じる事は無いが、シェリフ役での副主人公は何度かあった。また、アニメ第2作では、ムナゲキャサリンや怪人ダヨン面相などといった悪役を演じることが多い。一人称は「ワシ」で語尾に「~だヨーン」をつけて話す。藤子不二雄Aの『マンガニカ』によると、つのだじろうの長兄の角田喜代一が、ガラスに顔を押し付けた時の顔がモデルとされている(藤子Aの『フータくん』に登場する「テツカブ」も同一人物がモデルであるという)。
ちなみに、「ダヨーン」とは、彼の口癖がそのまま名前になってしまったのではないかと、考えられている。
『大人になったおそ松くん』では25年後売れっ子コメディアンになったハタ坊の付き人をやっている。
「もーれつア太郎」の『風雲もーれつ城』ではイヤミ、ココロのボスと共謀して殿を毒殺、城を乗っ取ろうとする家臣の1人として登場。最後はア太郎達に倒される。
トト子(漢字表記は「魚魚子」)
ヒロイン。六つ子たちのあこがれの美少女。名前が示すように、家は魚屋を営んでいる。性格は普段おとなしい割に気が強く、怒らせると強烈なパンチを食らわせるなど、相当に怖い。しかし優しい心を併せ持っており、従軍看護婦役で登場したサンデー版後期作「イヤミ小隊突撃せよ」では、駐屯していた島に不時着したアメリカの少年兵士トムを、隊長のイヤミや下士官のダヨーンに抗議されても看病した。漫画の初期に出てくる兄は“ファイティング弱井”というリングネームのボクサー。「とつげきーっ!のらねこ作戦」では、元軍人の祖父が登場する(しかし最初期では普通のおじいさんが登場している)。
モッコリとしたおかっぱ頭に赤いカチューシャとオーバーオール式のスカート、耳元に付けている黄色いリボンと、白い幕の付いたピンク色のシャツ、長いハイソックスと赤い靴がトレードマーク。
初期の頃はおかっぱ頭が小さかった。
年齢は推定10歳(13歳、18歳という説もある)。
もともと脇役だったため、サンデー版後期では松野一家以上に出番が少なくなり、長編ではデカパンの娘役で出る事が多い。最終話「いまにみていろミーだって」ではデカパン社長の秘書役で登場するが、わずか4コマしか登場せず、しゃべったのは1コマだけ(チビ太部長に誘われた時)、全身(秘書だけあって、かなりのスレンダー)を見せたのも1コマだけで、話には全く関わらない。
コミックボンボン版では、言葉遣いがかなり乱暴になっている。
アニメ第2作では中盤から薄情者、腹黒、自己顕示欲が強い女の子として描かれるようになり、原作では無かった衣装を披露することもある(バニーガール、婦人警官など)。家業に関する描写は現われず、非常にがめつい性格である。相当な自惚れやであり、52話では本当のこと(根性が真っ黒に汚い婦人警官)を言ってしまったイヤミにキレて六つ子扮する自衛隊を呼んだほどである。また、40年後ではデカパンの娘と設定されており、茶髪で別人の様に太ってしまう(おそ松曰く「トト子ちゃんと結婚しなくてよかった」)。41話では、彼女が主役である話「摩天楼のホワイトクリスマス」では、ホテルに遅れた「フランク・ハタボー」の代役で歌(イートメモリーズ)を歌ったことから、歌は上手かったらしい(一時期では、緊張していた)。
『大人になったおそ松くん』で六つ子全員ととっかえひっかえ付き合った事が明らかになる。夫には付き合った人数を6人ではなく1人だと言ってある。チョロ松(他の異性にチョロチョロ視線を飛ばすため破綻)、カラ松(いつもカラッケツだった)、一松(一抹の不安があったため十四松と二股かける)、十四松(一松と二股かけたがダメになる)、おそ松(名前の通りオソマツだった)、トド松(トドのつまりに付き合いトドこおりなく終えた)。結局レギュラー陣以外の男性と結婚、一児をもうける。もうすぐ2人目を出産予定。
『ひみつのアッコちゃん』の主人公加賀美アツコに酷似。同一視されている。最新版には自ら「ひみつのアッコちゃん」と偽って無銭飲食を企てたが失敗に終わるエピソードがある。1989年に発行されたコミック本のあとがきで、似ていることを指摘された赤塚自身が「そんなわけないだろ」などと逆ギレ気味に反論している。ただし一方では、赤塚が生前「トト子イコールアッコ」という趣旨の発言を残していたらしい、とも伝えられている。
ちなみに、誕生日は、名前を表すように10月15日。
本官さん
『天才バカボン』にも登場する、『目ん玉つながりのおまわりさん』(別の通称)。デビューは本作の漫画版。アニメ第2作では19話まで登場し、85話で復活した。
八頭勝三(やつがしら かつみ)
アニメ第2作で本官さんの代わりに転勤してきた無精ひげのおまわりさん。21話から警官役として登場し、23話で自己紹介をした。上記のおまわりさんと同じ性格だが、極度の人形好きでその人形を『カオルちゃん』と呼んでいる。人形を持って『ねぇ、カオルちゃん』『そうよ、そうよ』などと、独り言を度々呟いて言っている。年齢は推定30代中頃で、40年後でもその人形を持っている。腹話術バージョンとおままごとバージョンがある。本来は『天才バカボン』などで描かれていた「オカマのカオルちゃん」というキャラクター。また、人形の名前の由来にも、なっている。
レレレのおじさん
『天才バカボン』(アニメ天才バカボンの元祖・平成・レレレを含む)とおそ松くんに登場しているホウキを掃くおじさん。「レレレのレー、おでかけですか?」が口癖。天才バカボンに出演している時、着ている服の色は濃い黄色だが、おそ松くんに出演している時、着ている服装は同じく濃い緑色であり、おそ松くんに出演している時のおじさんの方が若干背が高い。漫画では主に少年キング版に、アニメ第2作では19話まで出演していた。
「もーれつア太郎」の『風雲もーれつ城』では二コマだけの登場。イヤミとデカパンの決闘の最中突如登場し、イヤミに叩かれる。
ニャロメ
赤塚作品(主に『もーれつア太郎』)でおなじみのキャラクターである。口癖は「ニャロメだニャロメー」もしくは「文句あっか!」で語尾は「~ニャロメ」のよく喋る機関銃猫。魚が大好物でよく魚泥棒したりゴミ捨て場でゴミを漁る。本家とは違い、自分のことを「ニャンゲン」だと思っておらず、人間の女の子に恋をしない。
アニメ第2作の『おでんと初恋どちらがだいじ』ではニャロ子と言う彼女がいる。
べし
赤塚作品でおなじみのキャラクターである。片目を閉じたカエルで語尾に「~べし」をつけて話す。
アニメ第2作の『大富豪チビ太さまザンス! 』では8匹もおり、音楽を演奏していた。
漫画原作にはほとんど登場しない。
ケムンパス
赤塚作品でおなじみのキャラクターである。イヤミたちが嫌っている。毛虫で語尾に「~ヤンス」をつけて話す。
アニメ第2作の『おでんと初恋どちらがだいじ』ではケム子と言う彼女がいる。
漫画原作にはほとんど登場しない。
夜の犬
赤塚作品でおなじみのキャラクター、その名の通り夜だけ現れて前足一本で逆立ちをしているブルドッグ種。
ジャジャ子
ハタ坊のいとこという設定で、チビ太が好意をもった子供。おでん嫌いだったがチビ太のおでん嫌いになるための熱意にひかれおでんを食べてみたらおでん好きになった。家は赤塚台駅の隣にある隣の駅という100mも満たない先にある駅が最寄り駅ということになっている。アニメ第2作の1話にだけ出てきたが、本来は別の作品(『ジャジャ子ちゃん』)の主人公。

宇宙人(エイリアン)

アニメ第2作の14話・44話・85話と竹書房版の20巻に登場し、体は柔軟性でゴムの様に伸びる。44話では地球を撮影した宇宙人が去っていく時にフジサンケイグループの目玉マークを描いて帰っていった。

ナンマイダー
声:大平透
男。眉毛と目がつながっている。エイリアンのボス。名前は、なんまいだぶつからきている。一人称は「あたい」。顔は赤色。
ゴンベーダー
声:丸山裕子
男。放射線状の髪の毛が特徴。おそ松に化けた。ジンベーダーと気が合う。一人称は「オラ」。顔は紫色。
ジンベーダー
声:太田淑子
男。カール状のヒゲが特徴。チョロ松に化けた。ゴンベーダーと気が合う。一人称は「あたし」。顔は黄緑色。
アッカンベーダー
声:千葉繁
男。いつも舌を出しているひょうきん者。一人称は「ボク」。顔はオレンジ色。
バブバブダー
声:松井菜桜子
女。赤ん坊のような性格でおしゃぶりを銜えている。一人称は「わたし」。顔はピンク色。
カレンダー
声:神山卓三
男。鼻が∞のマーク。カレンダーだけど、カレンダーではない。一人称は「拙者」。顔は緑色。
シンジマッタダー
声:横尾まり
男。鼻に絆創膏を貼っている。名前と一人称は帰ってきたヨッパライが元になっている。一人称は「オラ」。顔は水色。
インベーダー
声:阪脩(14話)、水鳥鉄夫(85話)
男。おそ松とチョロ松をさらってきたエイリアン。仲間紹介の後にコレデオシマイダーと言う。一人称は「わたし」。顔は黄色。

コミックス

1988年のアニメ第2作放送に伴い、講談社から少年サンデー版及び少年キング版を収録した全34巻と、コミックボンボン連載分29話中計20話を収録した「最新版」全2巻のKCボンボンコミックスが発刊された(現在は絶版)。

このほか、曙出版からアケボノコミックス『おそ松くん全集』として全31巻が、小学館からゴールデンコミックスとして全1巻が、また汐文社のホームコミックスからは傑作選として5巻、朝日ソノラマのサンコミックスからも自選傑作集として10巻の単行本が刊行されていた(いずれも絶版)。

全34巻の講談社版と曙出版の『おそ松くん全集』のタイトルを以下に記す。

2007年現在、新刊で入手可能な物は竹書房より竹書房文庫で刊行されている全22巻と、小学館文庫の『赤塚不二夫名作選1 おそ松くん』である。このほか「コミックパーク」にて小学館「赤塚不二夫大全集」より購入可能(全34巻および『最新版おそ松くん』全2巻)。

収録作が多いKCボンボン版、曙版、竹書房版には重複作品が多いが、いずれも未収録の作品がある。(小学館の学年誌・週刊少年キング掲載分の一部や「ボーイズライフ」1966年7月号掲載分「コミックボンボン」連載の最新版の一部など)

なお竹書房版に収録された作品のサブタイトルは、曙版より引用しているが、差別用語等が入っている物は改題している。中には理由不明のまま改題したのも有る。

ドラマ

1985年12月16日には月曜ドラマランドで「おそ松くん イヤミ・チビ太の板前一本勝負」として放送された。

原作とは世界観の違う作風であった。また、山下達郎が主題歌を歌うなど手の込んだ作品だった。

ストーリー

おそ松たち六つ子の料亭・松野屋とイヤミがコックをするレストラン松野亭は仲が悪い。松野亭ではチビ太が板前の修行していた。そこへ日本一の料理評論家・海原がやってきてチビ太とイヤミに料理対決をさせる。

原作との相違点

  • 主役がチビ太になっているが、チビ太を演じる人が女優なので、女性に変更されている(一人称も「わたし」)。原作やアニメではチビなのに背が大きくなっている。
  • イヤミの髪型が短髪でありヒゲももみあげも生やしておらずめがねを掛けている。出っ歯は入れ歯。また、語尾に「~ザンス」をつける回数が少ない。
  • トド子が黒めがねを掛けている。トド子とトトコは姉妹と設定されている。
  • デカパンに頭髪があり、体系も痩せ型になっている。ちゃんと服も着ている。
  • 本官さんの目がメイクでありヒゲを生やし付け出っ歯をしている。
  • ダヨーンの顔が普通の顔になっている。ヒゲはメイク。
  • おそ松くんの家が料亭になっている。
  • おそ松くんら六つ子が劇中で負傷し、後半に登場しない。

キャスト

  • おそ松:中島陽典
  • イヤミ:所ジョージ
  • チビ太:渡辺千秋(現・渡辺ちあき)
  • 松造:荒井注
  • トド子:高見恭子
  • ダヨーン:竹中直人
  • デカパン:稲川淳二
  • 本官さん:田代まさし
  • トトコ:遠藤由美子
    • 原作者の赤塚不二夫もゲスト出演していた。

スタッフ

  • 原作 - 赤塚不二夫
  • 脚本 - 土屋斗紀雄
  • 演出 - 奥村隆市
  • 主題歌 - 山下達郎
  • 挿入歌 - 「レスラー」竹中直人

アニメ

第1作

  • 1966年2月5日から1967年3月25日まで毎日放送系列で放送。スタジオ・ゼロ、チルドレンズコーナー製作。
    • 毎日放送のテレビアニメ製作初参入作品にして、在阪局初の自社製作テレビアニメでもある。
  • 第1作はモノクロ作品のため1970年代初頭よりほとんど再放送されず、その後フィルムも行方不明となっていたが、1990年に毎日放送の千里丘スタジオにあるフィルム保管倉庫から発見され、開局40周年記念のビデオソフトとして発売、関西ローカルで再放送もされた。特番で他局へ映像を提供する際は放送時に「映像提供 毎日放送」または「映像提供 MBS」とテロップで表示される。
  • 2002年にCS放送で35年ぶりに放送された。本放送当時の毎日放送はNETテレビ(現:テレビ朝日)とネットを組んでいた(いわゆる腸捻転解消前)ため、TBS(腸捻転解消後の毎日放送ネット系列)では本放送が放送されていなかったが、CSでの再放送はTBS系列のTBSチャンネルで行われた。
  • 2003年には全放送分がDVD化されている。

キャスト(第1作)

  • おそ松:加藤みどり
  • チョロ松:山本圭子
  • 一松・トド松:北浜晴子
  • 十四松:東美江
  • カラ松:鈴木恵美子
  • トト子:白石冬美
  • かあさん:麻生みつ子→近藤高子
  • とうさん:八奈見乗児→鈴木泰明
  • イヤミ:小林恭治
  • チビ太:田上和枝→水垣洋子→沢田和子
  • ハタ坊:貴家堂子
  • デカパン:神山卓三→和久井節緒
  • ダヨーン:大竹宏

スタッフ(第1作)PJ:ANIMEにおいてスタッフ記述の削減が合意されたため、記述を一部コメントアウトしています。異論がある場合は、ノートで提起してください。<-->

  • 原作・監修 - 赤塚不二夫
  • 脚色・絵コンテ - 永沢詢、鈴木伸一ほか
  • 作画演出 - 宮沢一夫、クニトシロウ、鈴木伸一ほか
  • 作画 - 堀内裕、村田四郎、栗原清、鈴木伸一、永沢詢、勝又和雄、光延博愛、村山国郎ほか
  • 美術 - 児玉喬夫、半藤克美
  • 音楽 - 渡辺浦人(第1期)・三保敬太郎(第2期)
  • オーディオ演出 - 松下秀民、川瀬絢一郎
  • 製作担当 - 上野壽夫
  • 制作 - 山本善次郎
  • 企画制作 - 毎日放送、チルドレンズ・コーナー、スタジオゼロ(途中から)

主題歌(第1作)

1度だけ変更がされているが、いずれも作者である赤塚不二夫自ら作詞を手がけている。なお、オープニング曲がそのままエンディング曲にも使われていた。

第1期 「おそ松くんのうた」
作詞 - 赤塚不二夫 / 作曲 - 渡辺浦人 / 唄 - 松代、六つ子、イヤミ、チビ太
第2期 「おそ松くんのうた2」
作詞 - 赤塚不二夫 / 作曲 - 三保敬太郎 / 唄 - 藤田まこと

各話リスト(第1作)

1966年2月5日 - 1967年3月25日
話数サブタイトル話数サブタイトル話数サブタイトル
11るすばんは犬にまかせろ2039いやみなイヤミなお客さん3977デカパン杯いじわる大競馬その1
2こじきロボット40チビ太のマドロス78デカパン杯いじわる大競馬その2
23井矢見のつり堀2141イヤミのオフランス軒4079自動車レース一等だジョー
440人の盗賊42家出したお父さん80チビ太の動物園エサ係
35チビ太ののらねこ作戦2243イヤミのダイヤモンドいれ歯4181花よりけんか
6空からきたドロボウ44進め!!ネコ部隊82ゆうかいされた?おそ松くん
47お手伝いロボット2345イカレた九官鳥4283金庫破りはやめた!その1
8井矢見のクリーニング屋46チビ太の子守歌84金庫破りはやめた!その2
59近道はこちら2447ポンコツ逃亡者をつかまえろ!4385グランプリ全滅レース
10ビロ〜ンと笑って100万円!48ぼくお金持ちだジョー86チビ太の親さがし
611ねらわれたおそ松2549スーパーケチのおじいさん4487タダでスキーをしようその1
12チビ太の三四郎50ほえほえ山のぼり88タダでスキーをしようその2
713魔法のヤカン2651おフランス式占い機4589わしのボーナスをかえせ!
14怒れ!スーパーマン52なんでもやると6回戦(59)それいけクマ松
815帽子をとったらハイそれまでよ2753お父さんのロボット作戦4690放火魔はオデンが好き
16いのしし狩り54おいだせ!うそつき二人組91けんかロボット大暴れ
917イヤミの歯医者2855おんぼろキャンプ騒動4792クリスマスきびしいザンス
18ぼうふらちゃんの仇を討て!56ガードマンだぞ!おそ松くん(57)七人になった六つ子
1019ぼくはジャイアントチビ太!2957七人になった六つ子4893クマの親子ご案内
20逆襲!ペペン作戦58うりこみ合戦94デカパンオリンピック
1121養子になったおそ松くん3059それいけクマ松4995トト子ちゃんの年賀状
22チビ太の透明人間60チビ太がペットだす(10)ビロ〜ンと笑って100万円!
1223ひっこしてきたカワイコちゃん3161ゴロニャンお天気博士5096スキーもおフランス式
24大あばれスモッグ一家62ひとりぼっちのカバ太郎97魔法のランプはもういらない
1325オムツの実験ぜったい反対!!3263ほんとのこというな5198オニババこわーい
26イヤミのデザイナー6410万円の怪電話(63)ほんとのこというな
1427忍法イヤミ流3365イヤミのインチキ海の家5299ケケッぼくは名探偵
28クラス委員長はケケおれだい!66チビ太の大サーカス(1)るすばんは犬にまかせろ
1529イヌになった?チビ太3467チビ太の綱わたり53100おつむのかがやき世界一
30あやしい転校生68おそ松はわるい子(73)パパ、タバコやめなさい
1631タイムマシンで石器時代へ3569わんぱくワン公キライッ!54101チビ太ジャングルへ行く
32がらくた作戦70泣く子もだまるアリ部隊(76)ゴルフ高くつくジョー
1733チカ子ちゃんとチビ太3671おでんノイローゼチビ太55102モモから生れたチビ太郎
34ねてる子を起すな72タヌキをだませ!(85)グランプリ全滅レース
1835あやしき?プレゼント3773パパ、タバコやめなさい56103空から突撃ケケケッ
36虫歯のことならドクトル・チビ太へ74チビ太空をいく104特別番組・これが六つ子だ
1937チビ太はイイコか?3875チビ太だけが親孝行※ ( ) 括弧内は再放送
38チビ太のガールフレンド76ゴルフ高くつくジョー

放送ネット局(第1作)

  • 毎日放送
  • 日本教育テレビ(NETテレビ。現:テレビ朝日)
  • 名古屋放送(現:メ〜テレ)
  • 九州朝日放送
  • 沖縄テレビ(フジテレビ系列 遅れネット)

第2作

  • 1988年2月13日から1989年12月30日までフジテレビ系列で放送。スタジオぴえろ(現ぴえろ)製作。
  • 表題は『おそ松くん』であるが、旧作と区別するために『新・おそ松くん』『平成のおそ松くん』と呼ばれることがある。
  • 1988年当時の流行を取り入れており、イヤミが光GENJIのファンであり、トト子がのりピー語をしゃべっていた。(54話ではダヨーンもワンシーンのみ使った。)
  • 原作漫画には登場しないニャロメやレレレのおじさんなど後の作品のキャラクターが出演している。(但し、レレレのおじさん、目ン玉つながりのおまわりさんは途中まで)
  • 本作以降、1998年終了の『烈火の炎』まで、フジテレビ系の土曜18時30分はスタジオぴえろ製作のアニメーション作品が10年近く放送され続けた。
  • 『ハクション大魔王』『タイムボカンシリーズ』など長くギャグアニメを手掛けて来たタツノコプロ系の流れを継ぐスタジオぴえろがこの作品で初めて赤塚アニメの制作に携わった事は特筆に値する。また、脚本面の戦力としてシュールなコメディを得意とする奇才・浦沢義雄が参入した点も重要である河出書房出版社『文藝別冊 赤塚不二夫追悼』「赤塚アニメは時代を超えて再生し続ける」原口正宏
  • 明石家さんまにはイヤミ役の依頼があったが会社のギャラが合わなかったらしく、事務所が勝手に断ったらしい。さんま本人は「心残りだ」と残念がっている。毎日放送『痛快!明石家電視台』2002年9月23日放送分
  • BGMの1つは、放映終了後に始まったテレビ東京系列のバラエティ番組『開運!なんでも鑑定団』において、スタジオでの鑑定中の時に用いられている(『ピンクパンサーのテーマ』に似ているが別の曲)。
  • 第64話の「ちびざるチビ太の大冒険!」と第65話の「トト子のわがままオシャカ様」は西遊記をモチーフにした重厚な作風であり、1週では収まりきらず、 唯一の2週1話完結作品となった。
  • 第6話「ナンマイダでもうけるザンス」は「らくだ」、第10話「地獄の死神セールスマン!!」は「死神」などの古典落語にちなむストーリーが多く見られた。
  • イヤミとチビ太が主役同然となっている。特にイヤミの存在感は大きい。アニメ本編の内容もさることながら、主題歌、次回予告においてもイヤミの個性がより大きく取り上げられている。逆に6つ子兄弟のおそ松を除くキャラクターはかなり脇役の位置にされている。
    • オープニング曲のイントロが始まる前にイヤミが登場し「おそ松くんが、始まるざんす」と呼びかける。その後イヤミが「シェー!」と叫び、本来主役の六つ子兄弟が登場するが「わーーいっ!」とイヤミを突き倒して通り過ぎるだけで六つ子の出番が終わる。イヤミが「シェー!」のポーズのまま倒れた姿が残って上からタイトルロゴが登場。イントロが始まっていく。
    • オープニング曲のアニメーション内でもメインで登場するのはイヤミで、六つ子が登場するのはサビの部分で左から右へ走り去っていく場面と、最後に画面縁にメイン・サブキャラクターが出る中に混じっているだけである。オープニングアニメーション内での登場回数はなんとサブキャラクターである本官さんよりも六つ子兄弟の方が少ない
    • エンディング曲は「おそ松くん音頭」というタイトルだが、振り付けには「シェー!」のポーズが何度も見られる。
    • エンディング曲で表示される声優の紹介テロップでも、おそ松の次にイヤミ、チビ太が出て、おそ松以外の兄弟はデカパンやダヨーン、とうさん、かあさん、トト子、ハタ坊、ニャロメよりも下に表示されている。また、おそ松、チョロ松、トド松以外の兄弟の声は、下記の通り2役掛け持ちなので、ハタ坊、トト子、かあさんの出番があるときは、カラ松、十四松、一松の名前は表示されない。
    • エンディング曲の後、第30話までの毎話にイヤミが「○○○は×××ざんすよ! シェー!」と叫ぶコーナーがあった。何故か当時のプロ野球ネタが多い。また第62話以降はチビ太が様々な事柄に文句を言う「今週のてやんでえバーローコーナー」が不定期に設けられていた。
    • また第31話 - 第61話では、「みんなのシェーポーズコーナー」が設けられ、シェーをしている全キャラの上で、視聴者より寄せられた、シェーをしている写真が載せられた。
  • イヤミ、デカパン、ダヨーンの声は別々の声優で声をやっていたが、平成天才バカボンとレレレの天才バカボンでは、3人とも、ダヨーンの代役を演じた緒方賢一が演じている。
  • イヤミ役の肝付とダヨーン役の神山は、『怪物くん』のドラキュラとオオカミ男の声を演じていた。
  • 2003年にテレビシリーズがDVDBOX化されているが、テレビスペシャルの『あっぱれチビ太の鬼たいじザンス』及び劇場版『おそ松くん スイカの星からこんにちはザンス!』、OVA『イヤミはひとり風の中』、天才バカボンと共演した『バカボンおそ松のカレーをたずねて三千里』はDVD化されていない。
  • 本作のオープニングシーンが、2009年8月からTBSの『リンカーン』のオープニングで使われた。(イヤミ役は三村マサカズで、その他のレギュラー陣が六つ子を演じた。)

キャスト(第2作)

  • おそ松:井上瑤
  • イヤミ:肝付兼太
  • チビ太:田中真弓
  • チョロ松:松本梨香
  • トド松:林原めぐみ
  • カラ松・ハタ坊:真柴摩利
  • 十四松・トト子:松井菜桜子
  • 一松・母さん:横尾まり
  • 父さん・べし:水鳥鉄夫
  • デカパン:大平透
  • ダヨーン・ケムンパス:神山卓三、緒方賢一(80-83話、代役)
  • 本官さん・ニャロメ・レレレのおじさん:千葉繁

スタッフ(第2作)PJ:ANIMEにおいてスタッフ記述の削減が合意されたため、記述を一部コメントアウトしています。異論がある場合は、ノートで提起してください。<-->

  • 原作 - 赤塚不二夫
  • 企画 - 嶋村一夫
  • 監督 - 鴫野彰
  • キャラクターデザイン - 岸義之
  • 美術監督 - 小林七郎→石津節子
  • 撮影監督 - 高橋宏固
  • 音楽 - 本間勇輔
  • 音響監督 - 水本完
  • オープニング・エンティングアニメーション - 芝山努
  • プロデューサー - 清水賢治、木村京太郎
  • アシスタントプロデューサー - 鈴木重裕
  • 製作 - 布川ゆうじ
  • 制作 - フジテレビ、読売広告社、ぴえろ

主題歌(第2作)

オープニングテーマ「正調 おそ松節」
作詞 - 秋元康 / 作曲 - 見岳章 / 編曲 - 竜崎孝路 / 唄 - 細川たかし
エンディングテーマ「おそ松くん音頭」
作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 中山大三郎 / 編曲 - 竜崎孝路 / 唄 - 細川たかし

リメイク版では、主題歌の変更が行われなかった。

各話リスト(第2作)

アイキャッチ
第65話まではアイキャッチでキャラクターの顔が離れてはくっついて離れてはくっつくを繰り返していた(おそ松⇒イヤミ⇒チビ太⇒ダヨーン⇒トト子⇒チョロ松⇒【CM】トド松⇒デカパン⇒ハタ坊⇒レレレのおじさん⇒本官⇒松造⇒松代⇒カラ松の順)が第66話からはイヤミがチビ太をハンマーで殴ったらチビ太が貯金箱のようになり崩れ、金銀財宝が出てきた。(イヤミは喜びのシェーをした)又、CM明けでは逆にチビ太がイヤミを殴り中から小さなイヤミが数匹出てきた。(当然チビ太も驚きのシェーをした)
次回予告
大抵のお話はOPのカラオケ版の音楽が流れ、お話に登場したキャラクターが次回予告のナレーションを演じるが、第17話、第21話、第40話では、ドラマ風になっている。

1988年2月13日 - 1989年12月30日 1日1話 約24分 {| class="wikitable" style="font-size:small;white-space:nowrap;" |- !話数!!サブタイトル!!脚本!!絵コンテ!!演出!!作画監督 |- |1||シェーッ!六つ子ザンス!||星山博之||colspan="2" style="text-align:center;"|鴫野彰||川端宏 |- |2||うらないは、こりごりザンス||浦沢義雄||colspan="2" style="text-align:center;"|うえだひでひと||アベ正己 |- |3||天才イヤミの化け薬ザンス!||星山博之||colspan="2" style="text-align:center;"|渡部高志||岸義之 |- |4||シェ〜ッ!!ミーはバレリーナ||浦沢義雄||横田和善||熊坂礼次||山崎勝彦 |- |5||チビ太の恋はハナと散るダス||colspan="3" style="text-align:center;"|鴫野彰||山本哲也 |- |6||ナンマイダでもうけるザンス||照井啓司||鴫野彰|