まりあ†ほりっく/遠藤海成
著者: 遠藤海成
巻数: 11巻
最新刊『まりあ†ほりっく 9』
twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)
まりあ†ほりっくの既刊
名前 | 発売年月 |
---|---|
まりあ†ほりっく 1 | 0000-00 |
まりあ†ほりっく 2 | 2007-11 |
まりあ†ほりっく 3 | 2008-07 |
まりあ†ほりっく 4 | 2008-12 |
まりあ†ほりっく 4.5 | 2009-01 |
まりあ†ほりっく 5 | 2009-10 |
まりあ†ほりっく 5 | 2009-10 |
まりあ†ほりっく 6 | 2010-02 |
まりあ†ほりっく 7 | 2010-10 |
まりあ†ほりっく 8 | 2011-03 |
まりあ†ほりっく 9 | 2012-02 |
『まりあ†ほりっく』は、遠藤海成による日本の漫画作品。通称「まりほり」。
概要
ミッション系(カトリック)の女子校を舞台に、百合趣味の少女と女装したドS少年を巡るラブコメディ。
『月刊コミックアライブ』(メディアファクトリー)2006年8月号(創刊号)から連載開始。作者としては3つ目の連載作品となる。
著者によれば、企画段階では「男性向けのちょっとHなラブコメ」を想定していたが、コミックアライブ編集部とのプレゼンにてパンチラ描写が満場一致で不要と判断されたため断念したとのことである『まりあ†ほりっく4.5公式ガイドブック』P.119。また、キャラクターに関しては、ギャルゲー系のキャラクターのテンプレから少しずつずらして書いている『月刊コミックアライブ5月号増刊遠藤海成DX』 P.102。
2008年にはドラマCD化もされ、2009年1月から3月まではテレビアニメが放送された。
ストーリー
男性恐怖症で同性愛者(百合趣味)の女子高生・宮前かなこは、運命の相手(女性限定)との出会いを求めて、天の妃女学院附属中学高等学校に編入する。そこで出会ったのは、1年下の祇堂鞠也。その可憐な美少女ぶりに舞い上がるかなこだったが、ひょんな事から鞠也が実は男であることを知ってしまう。しかし、鞠也もまたかなこの百合趣味を見抜き、互いの秘密を握ったまま、かなこは鞠也と、彼に仕えるメイド・汐王寺茉莉花に監視される形で、寮の同室で暮らす破目になる。それは、かなこの波乱に満ちた学園生活の始まりだった。
登場人物
※声は、ドラマCD版 / テレビアニメ版の順。
主要人物
- 宮前 かなこ(みやまえ -)
- 声 - 平野綾平野は、ドラマCD版では主人公のかなこを担当していたが、アニメ版では鞠也の妹の静珠を担当している。 / 真田アサミ
- 本作の主人公。2年A組在籍。8月31日生まれ。身長:173cm→175cm。体重:54kg→61kg→57kg。血液型:AB型。視力:2.5。静岡県出身。
- 運命の恋を求めて天の妃女学院に編入した女子高生。なおも成長中の長身とそれに見合うスタイルを持つが、本人にとって身長は寧ろコンプレックスとなっている。美少女に目が無い百合趣味(レズビアン)という秘密があり、あらゆる美少女を見る度によく鼻血を噴く反面、男性恐怖症で触れられると蕁麻疹が出る。男性恐怖症は先天的な物では無く、少なくとも中学卒業時までは男好きであり後に縦笛の上半分や体操服を盗まれるなどの悪戯を受け、恐怖症になったらしい。鞠也の正体を知る一方、彼には自身の百合趣味を見抜かれており、先輩でありながら学院内での立場の差などもあって逆らえない他、転入早々学級委員を任される等、何かと薄幸な目に遭わされている。成績は非常に悪く、期末考査には学院創立初の全教科赤点を取っている。基本的に欲望に忠実に動いたり全く人の話を聞いたりしない為、かなり非常識な行動や言動で騒動を起こす事もしばしば。
- 幼少時、天の妃に遊びに来た事があり、芙美との面識もあるが、本人は記憶に無い。
- 父親は天の妃女学院の元教師、亡き母親は天の妃OG。他に姉と妹がいる。
- 主人公でありながら、コミック表紙を一度も飾っていないが、毎回カバー下には登場している。ちなみにアニメ版OPに至ってはポリゴンでかろうじて形作られ、着色された程度に扱われている。
- 祇堂 鞠也(しどう まりや)
- 声 - 小林ゆう / 同左
- 本作の正ヒロイン的存在。1年A組在籍。3月3日生まれ。身長:160.3cm。血液型:A型。視力:2.0。
- イタリア人のクォーターで、外見はかなこにとって理想的な金髪にツーサイドアップの可憐な美少女だが、実は男。弓道部所属。編入前、学校見学に訪れたかなこに正体を知られ、彼女を監視する為、強引に彼女のルームメイトとなる(表向きは、隆顕親衛隊からの嫉妬を避ける為としており、寮長も公認)。以来、彼女を弄り倒して楽しんでいる(本人曰く「女装姿で優等生気取りはストレスが溜まる」)。常日頃からかなこを虐めて笑っているものの、祖母や自身の事について言及されると本気で凄んだり怒りを露わにする時もある。祖母・イレーネの遺言で双子の妹・静珠と理事長の座をかけて、卒業までの3年間両校の全生徒に正体が知られない様に過ごしている(元々知っていた汐王寺姉弟、編入前に正体を知ったかなこは対象外)。「オカマ、女装趣味ではない」と言うが、それ以前にもした事があり、ファンサービスと称して様々なコスプレを披露する等、女装には気合が入っている。
- 成績優秀、文武両道、品行方正で、人当たりも良く、中等部では生徒会長を務め、高等部の進学式では新入生代表として挨拶する程の人望を持つが、これらは演技で、衆目がない所では、ドSで腹黒い本性を露にし、これを知るのは、学院内ではかなこと茉莉花のみ。自身の能力や美貌に自覚的なナルシストで洞察力も鋭く、前理事長の孫という身分も含め、目的の為にはそれらを存分に活用する。金と権力を好み、(自分以外の)男嫌いだが、かなこや静珠の様な恐怖症ではなく、興味が無いだけである。実は女装時に名前(身分)も入れ替えており、本名は祇堂静珠である。
- 汐王寺 茉莉花(しのうじ まつりか)
- 声 - 井上麻里奈 / 同左
- 幼少時から、鞠也に仕えるツインテールのメイドで、常に彼と行動を共にしている。9月16日生まれ。身長:162cm。血液型:O型。
- かなこが学園内で最初に出会った人物で、出会い頭にかなこを「メス豚」呼ばわりした。使用人の身でありながら、かなりの毒舌家で主人の鞠也を含め誰に対しても辛辣なツッコミや罵声を浴びせるが、鞠也の命令には基本的に忠実に従う。普段はクールで無表情だが、必要に応じて演技もこなす。また、泣きながら添い寝(密室に男と二人きりになる為)を頼んできたかなこに渋々ながら一緒に寝てやるなど、それなりの優しさはある(ただし高額の料金を徴収する)。尚、カバー裏では「デレは無い」と自らツンデレを否定している。常にメイド服だが、実は鞠也のクラスメイト。イレーネの遺言で、双子の弟・竜胆同様特例で認められている。成績優秀で、鞠也と同率で学年主席を取る程。他にも、読心術など多彩な技能を持つ模様。宝石をこよなく愛し、マイカルタは自分の欲しい宝石リスト(参考価格入り)になっている。家は祇堂家の分家で、時々実家の両親にメールを送っており、前フリは「前略 故郷のお父様、お母様。」
- アニメでは、「茉莉花」(下の名前)のみクレジットされている。
かなこのクラスメイト
- 桐 奈々美(きり ななみ)
- 声 - 神田朱未 / 同左
- ショートカットの眼鏡っ子。4月16日生まれ。身長:148cm。体重:39kg。血液型:B型。
- 物静かで真面目だが、言動に理解されにくい部分(物事をストレートに捉える為、悪く言えば人間味が無い)がある為、クラスでは1人でいることが多い。だが、最近ではサチや弓弦と親しくなっている。芙美にかなこのことを頼まれて以来、彼女が困った時には助けに回るが、あくまで頼まれた故の行動であって、本人はかなこを友人ではなく、ただのクラスメイトとしか認識していない。席はかなこの隣。趣味は読書。勤勉そうに見えるが、理系が苦手で追試の常連となっている。
- 稲森 弓弦(いなもり ゆづる)
- 声 - 後藤沙緒里 / 同左
- 長い黒髪の美少女。4月25日生まれ。身長:165cm。体重:48kg。血液型:A型。
- 弓道部所属で、校内でも普段から弓道着で通しており、芙美に指摘されているが、本人は制服だと主張している。物腰が穏やかで優しい性格だが、なかなか芯のある部分も見せる。一見天然だが、どちらかというとツッコミ役で、サチに対して暴走したかなこに張り手をかます等、かなこの扱いも徐々に慣れてきている。サチとは親友だが、彼女と奈々美が仲良くしている事に嫉妬して弓道の腕が落ちるというスランプに陥るも、誤認だったことが分かると思い直し、以降奈々美とも交遊するようになる。第三女子寮で生活しており、弓道部の先輩・千史と同室。
- 桃井 サチ(ももい - )
- 声 - 新谷良子 / 同左
- 後ろ髪を2つにまとめた小柄な少女。7月27日生まれ。身長:152cm。体重:42kg。血液型:O型。
- 純粋で明るく人懐っこい性格。実家が宝石商を営んでいる為、宝石の知識は豊富。前理事長の形見のロザリオを鑑定した事もある。それ以外にも色々な事を知っている。左ポケットには様々な道具や物(飴やおはじきと言った物からボーリング・マシーンなど)が入っており、鞠也に「いつでも何でも持っている女」と言われ、本人もそれを自分のアイデンティティと認識していて、お株を奪われた際は大きなショックを受けていた。だが、彼女のおかげで問題が解決したと感謝する者が大勢おり、誕生日にはその人達が一致団結して聖誕祭を開く程。また、『世界よいこちゃんランキング3位』にも選ばれている。
- 筒井 穂佳(つつい ほのか)
- 声 - なし / 高田初美
- 隆顕親衛隊の中心人物。11月19日生まれ。身長:156cm。体重:42kg。血液型:A型。
- 一ツ橋 瑛(声:伊藤美穂)コミックス5巻まで名前がなかった。、羽二重 美衣(声:高梁碧)と共に、かなこへの嫌がらせ(色々な海産物をかなこの机に入れるなど)に精を出すが、かなことしては是非とも仲良くなりたい相手。一度は和解するが、その後の隆顕の行動が裏目に出て、再び仲がこじれる事となる。ただ、かなこや奈々美のピンチに影からこっそり助け舟を出す優しい一面もある。性格は、所謂ツンデレ。ある出来事がきっかけで髪型をデコレーションする「カリスマ盛り師」と呼ばれるようになる(ちなみに校則違反)。
天の妃女学院の生徒・教師
- 石馬 隆顕(いしま りゅうけん)
- 声 - 甲斐田裕子 / 同左
- 高校3年生。2月15日生まれ。身長:175cm。体重:51kg。血液型:O型。かなこの本来のルームメイトだった人物。ショートカットの美人。
- かなこ以上の長身で王子様系の言葉を話す。所属する演劇部では男役を張り、評判が良い。責任感が強く面倒見が良い性格から多くの後輩に慕われており、親衛隊もあるが、過去に隆顕と同室になった生徒は親衛隊の嫉妬から、海産物を使った嫌がらせを受けている。また、非常に生真面目かつ一本気で、自分の決めたことは必ずやり遂げようとする。かなこの無神経な発言で泣いてしまうなど女の子らしい一面も見せる。『三国志』の大ファンで、三国志のマイカルタを持っている程。剣術の心得もあり、時には道着姿で真剣を携えることもある。
- 熊谷 芙美(くまがい ふみ)
- 声 - なし / 豊口めぐみ
- かなこの担任教師。担当科目は社会。愛称:くまたん先生。若々しくて可愛い教師。気さくで飾らない性格。かなこの母親とは先輩後輩の関係で、かなこの父親の教え子。かなこが幼少時に会っているが、彼女は覚えていない。年齢は20代ギリギリ。殿村からは「ふーみん」と呼ばれている。
- 志木 絢璃(しき あやり)
- 声 - なし / 松来未祐
- 高等部の生徒会長。高校3年生。10月8日生まれ。身長:167cm。体重:51kg。血液型:A型。
- 金髪の縦ロールと抜群のスタイルを持つ美女。しっかり者で、人のことをよく察せる。鞠也とは親戚で幼少時からの付き合いがあり、その腹黒い本性を知る人物。過去の聖母祭で起こった事故から一方的に鞠也を嫌っている。色々な物をデコレーションする「カリスマデコ師」としても有名で、彼女へのデコ依頼は後を絶たない(ちなみに校則違反)。
- 菜鶴 真紀(なつる まき)
- 声 - なし / 葉月絵理乃
- 高等部の副会長。高校3年生。12月24日生まれ。身長:158cm。体重:43kg。血液型:AB型。
- 髪型は黒髪のウェーブ。絢璃を「あやりん」と呼ぶ。昔から絢璃と仲が良かった為、鞠也達と接触する機会が多く、前理事長や鞠也達の情報を多数知っている。保健室の出没率やミステリアスな雰囲気から「保健室の姫」と呼ばれているが、これはただ単に手先が不器用でよく怪我をする為である。その為保険係では無いのに保健室の備品管理を任されている。
- 鼎 藤一郎(かなえ とういちろう)
- 声 - なし / 杉田智和
- 日本人の父親とフランス人の母親を持つハーフの男性教諭で神父。27歳。かなこ同様、母親は既に他界しており、かなこの「前略 天国のお母さん」に対し、こちらは「拝啓 天国のママン(フランス語:母親)」。美形で、生徒からの人気は高い。担当科目は国語で、ことわざなどの慣用句をよく用いるため、漫画では脇に注釈が付いている。真面目で生徒想いだが、思考がズレている。鞠也に惹かれる一方(当然、鞠也の正体は知らない)、神父や教師の立場から生徒との許されぬ愛に悩んでいる。ただ、彼の他に茉莉花、絢璃にも惹かれている。かなこが重病に冒されていると思い込み、何かと彼女を気にかけているが、鞠也の悪戯に利用される形でかなこに抱きついたことがある為、彼女には非常に嫌われている。また、寮長先生にまんまとプラズマテレビやDVDプレーヤーを買わされたり、鞠也の嘘を信じ込んだりと、都合良く利用されている。
- 静珠との会話で、竜胆に「本能的に気付かれたかも知れない」と思われ、注視されているが、本当に気付いたかは不明。
- 殿村(とのむら)
- 声 - なし / 佐久間紅美
- 養護教諭にして弓道部顧問。芙美とは仲が良い模様。グラマーな体型を持ち、常に何かを頬張っているが太らない体質らしい。
- 皐月 千史(さつき ちふみ)
- 声 - なし / 伊藤美穂
- 高校3年生。6月21日生まれ。身長:160cm。体重:52kg。血液型:O型。
- 弓弦のルームメイト。弓道部所属。面倒見の良い性格でスランプの弓弦を気遣うなど、優しい一面がある。
- パオラ・マニャーニ
- 3年E組在籍。イタリアから交換留学生として天の妃に編入してきた。隆顕とは親友で、来日する以前からインターネットを通じて『三国志』について語り合う程(隆顕が留学を決意させたきっかけを作った模様)。天の妃で売られている「三国志カルタ」も彼女が作ったものらしい。19話で名前が出てきたが本人は未登場。
- 円城寺綾乃(えんじょうじ あやの)
- 声 - なし / 渡辺明乃
- アニメオリジナルキャラクター。水泳担当の体育教師。色黒でボーイッシュな雰囲気で巨乳。但し、かなこの夢の中に登場した架空の人物で、実際には存在しない。
その他の登場人物
- 寮長先生(りょうちょうせんせい)
- 声 - 沢城みゆき / 同左
- 天の妃第二女子寮の寮母。通称:ゴッド(寮長)。幼女の外見に割烹着、動く猫耳(本物かどうかは不明)と八重歯が特徴。年齢不詳。おっとりとした、ですます口調で話す。寮の規則を破ろうとする生徒や怒った際には鋭い眼つきで相手を睨むが、時々行われる「抜き打ち検査」で70点以上の隠し方をした場合のみ特例で許すなどお茶目な一面を持つ他、黒歴史を好む。三国志の登場人物を実際に知っているかのように語る、雨を止める、現実とは時間の流れが異なる空間を知っているなど正体が人間であるかも疑わしい人物であるが、追及しようとすると無視するか威圧感を与え黙らせる。
- ちなみに同じシャフト制作の『夏のあらし!』アニメ第9話では、鼎神父、与那国と一緒にモブキャラとしてゲスト出演している。
- 与那国(よなくに)
- 声 - 不明 / 松来未祐
- 天の妃第二女子寮の頼れる番犬。オス。親父顔の眉毛犬で、割烹着を着せられている。鳴き声は「ひゃんっ」。かなこ曰く「不気味かわいらしい方」。好物は、酢昆布。寮長からは「与那国さん」と呼ばれている。マイカルタは動物の足形。元々は第一女子寮で雇われた「命知らずのコマンドー」で当時は相当なワルだったらしいが、ダイエットによる空腹で錯乱したかなこに噛まれたり鞠也に「名ばかり番犬」と言われたりと、本当に頼りになるかは不明。
- 祇堂 静珠(しどう しず)
- 声 - なし / 平野綾
- 鞠也の双子の妹。3月4日生まれ、身長160.6cm(兄より少し高い)。体重:45kg。血液型:A型。
- 一人称は、「僕」。顔は鞠也と瓜二つであり、見分け方は泣きボクロの位置(鞠也が左目、静珠が右目)。兄と入れ替わる形で、男装して御星の森学園に通っているが、本人は男性恐怖症。男装時に名前も入れ替えており、つまり彼女が本物の祇堂鞠也である。学園では男のフリをしているにも関わらず、縦笛や体操服を盗まれており、潔癖症と通っている為時々猥談を聞かされるなど専ら酷い目に遭っている。男性を「ケダモノ」と称し徹底的に嫌う反面、かなこら女性には優しく接する。
- 汐王寺 竜胆(しのうじ りんどう)
- 茉莉花の双子の弟で、静珠の執事。9月16日生まれ。身長:173cm。血液型:B型。
- 幼少時、姉と共に使用人として祇堂家に雇われた。サバイバルゲームマニアで、常に拳銃(メル友からもらった実銃)を携帯しており、鞠也や静珠にも躊躇無く突き付ける。罠作りも得意で、防犯の他に鞠也を嵌める為のものもある。祇堂兄妹と違い、顔は茉莉花と全然似ていない。常に温厚な笑みを絶やさないが、主人に辛辣な発言をする所は同じ。
- 祇堂・マリヤ・イレーネ
- 鞠也と静珠の祖母で、天の妃女学院と御星の森学園の前理事長。イタリア人。物語開始時から数ヶ月前に他界し、第4巻で1周忌を迎えた。寛大で豪胆だが、茶目っ気のある性格。『三国志』に精通したらしい。鞠也と静珠が化粧でほくろの位置も変えて入れ替わっていても明確に見分けていた。鞠也と静珠が異性装して通学するきっかけとなった張本人。亡くなった今でも、孫や知人から敬愛されている。
- 宮前 みき(みやまえ -)
- かなこの妹で、彼女曰く「メロメロに可愛い」。地元の有名私立中学に通う。かなこは「みきたん」「みきみき」と呼びかける。鞠也とも昔から面識があり、天の妃訪問の折、鞠也の手をかなこに押し付けて男性であると確認した後、鞠也に交際を申し込むが、はぐらかされてうやむやになった。かなことは反対に賢いが、体が弱い。母親の事は「悪ふざけのせいでパパが天の妃を辞職した」と嫌っており、墓参りすらしない。イレーネとは過去に会った事があるらしく「人生の恩人」として敬愛し、かなこに会いに天の妃に訪れた時も「本当の理由」としてイレーネの墓に訪れた。
- 宮前 柚芽(みやまえ ゆめ)
- かなこの姉で、カリフォルニア工科大学に在学中。かなこは姉の事は「バカ」「要らん姉」とあまり好きではないらしく、鞠也と茉莉花からカリフォルニア工科大学の事を説明されても「裏口入学」などと言って認めようとはしなかった。6巻で名前が出たが、幼少期の後姿のみ登場。
- かなこの母
- かなこが「天国のおかあさん」と言っている人物。天の妃中等部在学時に当時教諭だったかなこの父親と出会い、中等部卒業後に結婚、かなこ達三姉妹を設けたが、かなこが小学校入学時に他界。かなこは母親の事は好きだが、みきは過去の出来事を知ってから嫌っている。かなこは母親の顔を覚えておらず、みきに顔写真の載っているアルバムを持ってきてもらったが、本能的にまだ見る時期ではないと未だに確認していない。
- 何太郎くん(なんだろう-)
- 原作において色々な物事の解説をするイメージキャラクターで、一見中年のやくざ風で、葉巻を吸いながら解説をする「うっとおしいオヤジ」。口癖は「金儲けのにおいがしやがるぜ」。
用語
- 天の妃女学院附属中学高等学校(あめのきさき-)
- 通称:天の妃(「マリア」という意味)。東京都にあるミッション系の中高一貫教育私立女子校。幼等部、小等部、短大もある。学生寮(第一は閉鎖、現在は第二~第五女子寮が設けられている)が用意されているが、自宅通学も可能。前理事長は祇堂・マリヤ・イレーネで、彼女の遺言により鞠也と静珠のどちらかが高等部卒業後に理事長の座に就くか決まるまで両親が代わりに運営している模様。元々は広大な敷地内に御星の森学園と共にあったが、第一女子寮閉鎖に伴い砦が建造され2つに分けられた。
- 第二女子寮
- 鞠也とかなこ(319号室)、隆顕(310号室)が暮らす寮で、洋風3階建てのH型の建物。朝食は7時30分、夕食は19時と時間厳守で、食前のお祈りに遅れると問答無用で飯抜きになる。他にもテレビが設置されている談話室やネットが繋げるパソコン部屋など充実しているが、開放時間を破ると寮長による「ゴッドの雷」が落ちる(ブレーカー落とし)。他にも1階13号室「開かずの間(寮長の黒歴史コレクションルーム)」がある。2階に大浴場があるが、過去にかなこが眼福にあやかろうと一番風呂に入った際、興奮による鼻血で浴場が血に染まった事があり、それ以来かなこだけ浴場を控え、3階のシャワールームを使用する様に言われた。
- 鞠也の隠れ家
- 鞠也がかなこと同居する際、風呂など何かと不便な所もあるために作った隠し部屋。かなこの人形を勝手に改造して付けたボタンを押すと声紋照合が始まり、本人だと確認するとクローゼットが開かれ入る事ができる。本来クローゼットの向こう側は廊下だが、数部屋と浴場が完備しているなど次元・空間を完全に無視した設計になっている。鞠也としてはかなこを見張る為に無駄な出費をしたと嘆いている。
- 御星の森学園(みほしのもり‐)
- 通称:御星の森。天の妃女学院に隣接する姉妹校で、私立男子校。
- 修道館
- 弓道部の稽古場(射場)がある。
- 第一女子寮
- 元は迎賓館だった寮。寮長先生の話によると、隣に御星の森学園がある為、当時は下着泥棒や覗きが多かった。そこで防犯の為に沢山の罠を仕掛けたが、やりすぎて寮生すら入れなくなり閉鎖。但し、非常口は設置されている。現在は立ち寄る者もおらず、第一女子寮は天の妃女学院の見取り図には載っていない。
- マグノリアの樹
- 天の妃女学院の第一女子寮の中庭にある樹。大安吉日に女子から告白すると2人は永遠に幸せになれるというジンクスがあり、生徒の間でも有名らしい。
- 砦
- 第一女子寮の閉鎖後、御星の森の生徒が入れない様2つの学校の間にある丘陵に十数年の時をかけて建築された建造物。両校の合同文化祭が開催される秋の一時期にしか大門が開かれる事がなく、鍵を所持する一部の人間以外は両校の正門から入るしか方法がない。
- 祇堂邸
- 天の妃女学院の敷地内の北側にある邸宅で、静珠と両親、竜胆が住んでおり、鞠也と茉莉花も時々帰宅している。本家以外の立入が禁止され、周囲には竜胆が仕掛けた防犯用の罠があり、彼の先導なしで邸宅に入る事は難しい。静珠によると、落とし穴等の「見せ罠」に引っ掛かるのはまだ幸運な方で、ベトコン仕込みの「メインディッシュ」に引っ掛かると五体満足でいられる保障がないらしい。イレーネを含む祇堂家の霊園もあり、許可さえ下りれば墓参りができる。
- かなこの鞄
- 鞠也から(強引に)プレゼントされた鞄。ヌルヌルとした謎の生物が潜んでいる。食欲旺盛で言葉も話す。持ち物検査に引っかかり森に捨ててきたが、なぜかかなこのクローゼットに戻っていた。そのため、普段遣いの鞄になった(教科書等の持ち物に粘着液が付着するが、かなこは気にしない様にしているらしい)。アニメやアンソロジー本では、随分とかなこに懐いている。
- 聖母祭(せいぼさい)
- 毎年、5月31日に天の妃女学園で行なわれる祭。生徒が天使の格好をして、マリア像を担いで校内を練り歩く。かなこ曰く「桃色コスプレカーニヴァル」
- 天の妃の七不思議
- 天の妃で噂される七つの不思議な出来事で、「血塗られたマリア像」などがあるが、実は全てかなこが自然に巻き起こしたものである。
- 第二女子寮の七不思議
- アニメ版のみの設定。第二女子寮に代々伝わる七つの不思議な出来事。六つの不思議な出来事を知った後に七つ目の出来事を知ると恐ろしい事が起きる。本来七つ目の出来事だけを教えてもらうと問題ないのだが、かなこは運悪く一つ目から教えてもらったばかりに結局全て知る事になってしまう。
単行本
各巻ともカバーの表・裏・背表紙で表情が異なる。主人公のかなこが、いつまでたっても採用されないことがネタにされている。
- 漫画
- 1巻 2007年2月23日発刊 ISBN 978-4-8401-1676-3 表紙:鞠也
- 2巻 2007年11月22日発刊 ISBN 978-4-8401-1974-0 表紙:茉莉花
- 3巻 2008年7月23日発刊 ISBN 978-4-8401-2246-7 表紙:奈々美
- 4巻 2008年12月22日発刊 ISBN 978-4-8401-2503-1 表紙:絢璃(通常版) / ISBN 978-4-8401-2502-4 表紙:鞠也・茉莉花(DJCD付き限定版)
- 5巻 2009年10月23日発刊 ISBN 978-4-8401-2595-6 表紙:弓弦(通常版) / ISBN 978-4-8401-2594-9 表紙:鞠也(ドラマCD付き限定版)
- 6巻 2010年2月23日発刊 ISBN 978-4-8401-2988-6 表紙:サチ
- 7巻 2010年10月23日発刊 ISBN 978-4-8401-3388-3 表紙:みき
- ガイドブック
- 4.5巻公式ガイドブック 2009年1月23日発刊 ISBN 978-4-8401-2518-5 表紙:鞠也
- アニメ公式ガイドブック 2009年10月23日発刊 ISBN 978-4-8401-2931-2 表紙:鞠也
- アンソロジー
- まりあ†ほりっくアンソロジー 2009年3月25日発刊 ISBN 978-4-8401-2716-5 表紙:鞠也
ドラマCD
- ドラマCD まりあ†ほりっく 2008年7月25日発売
- ドラマCD まりあ†ほりっく 2009年4月24日発売
テレビアニメ
2009年1月から3月にかけてUHF局系、AT-Xにて放送された。全12話。2009年5月よりgooブロードバンドナビにて有料(1話は無料)で動画配信中。また、2010年1月から3月にかけてUHF局系にて再放送された。2010年10月22日には第1期のBD-BOXの発売と第2期の制作が公式Webサイトで発表された。
スタッフ
- 原作 - 遠藤海成
- 監督 - 新房昭之
- シリーズディレクター - 宮本幸裕
- 副監督 - 龍輪直征
- シリーズ構成 - 横谷昌宏
- キャラクターデザイン - 守岡英行
- 総作画監督 - 守岡英行、山村洋貴
- 美術監督 - 飯島寿治
- 色彩設計 - 滝沢いづみ
- 撮影監督 - 江上怜
- 編集 - 松原理恵
- 音楽 - 西脇辰弥
- 音響監督 - 亀山俊樹
- プロデューサー - 浅香敏明、高橋和也、南寛将、大澤信博
- アニメーションプロデューサー - 久保田光俊
- プロデュース - ジェンコ
- アニメーション制作 - シャフト
- 製作 - まりあ†ほりっく製作委員会(メディアファクトリー、フロンティアワークス、AT-X、ジェンコ)
主題歌
- オープニングテーマ
- 「HANAJI」
- 作詞 - 有森聡美 / 作曲・編曲 - 村井大 / 歌 - 小林ゆう
- ※第1話のオープニングテーマは無し。
- エンディングテーマ
- 「君に、胸キュン。」
- 作詞 - 松本隆 / 作曲 - 細野晴臣、坂本龍一、高橋幸宏 / 編曲 - 依田和夫 / 歌 - 天の妃少女合唱団(かなこ(声:真田アサミ)&鞠也(声:小林ゆう)&茉莉花(声:井上麻里奈))
- YMOの『君に、胸キュン。』のカバー曲であり、シングルジャケットはYMO版シングルジャケットのパロディである。なお、これまでソロカバーではあったが、ユニットでのカバーは初めて。
- ※第2話はエンディングテーマなし(DVDではあり)。
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 | エンドカードイラスト |
---|---|---|---|---|---|---|
第1章 | 戯れの接吻 | 横谷昌宏 | 武内宣之 | 宮本幸裕 | 山村洋貴 守岡英行 | 兎塚エイジ |
第2章 | 甘美な疼き | 龍輪直征 | 森義博 | 古川英樹 | 小林尽 | |
第3章 | 被虐の若芽 | 龍輪直征 | 岩崎安利 伊藤良明 | 近藤るるる | ||
第4章 | 悦楽の代償 | 板村智幸 | 潮月一也 | 氷川へきる | ||
第5章 | 禁断の匂い | 大嶋実句 | 石倉賢一 | 宮崎修治 牛島希 | 狐印 | |
乙女の秘蜜 | ||||||
第6章 | 倒錯の保健室 | 横谷昌宏 | 龍輪直征 | 飯村正之 | 伊藤良明 潮月一也 水上ろんど | saxyun |
第7章 | 疑惑の黒下着 | 大嶋実句 | 板村智幸 | 森義博 | 古川英樹 | 蒼樹うめ |
第8章 | 穢された聖母・前編 | 龍輪直征 | 宮本幸裕 | 桝井一平 | BLADE | |
第9章 | 穢された聖母・後編 | 横谷昌宏 | 板村智幸 | 石倉賢一 | 宮崎修治 | 久米田康治 |
妄想の果てに | ||||||
第10章 | 微乳の過ち | 龍輪直征 | 岩崎安利 | 高河ゆん | ||
伯林の恋文 | ||||||
第11章 | 神への供物 | 大嶋実句 | 森義博 | 前田達之 牛島希 | 環望 | |
最終章 | 夢のプール開きのおはなし | 横谷昌宏 | 龍輪直征 | 宮本幸裕 | 工藤裕加 岩崎安利 | 遠藤海成 |
鼎神父、再びのおはなし | ||||||
新たなる挑戦者のおはなし | ||||||
名探偵かなこ、最後の事件のおはなし | ||||||
ゴッドの夏の想い出のおはなし | ||||||
プールの授業はこれで最後のおはなし | ||||||
女だらけの水泳大会のおはなし |
放送局
- 本放送
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送区分 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
千葉県 | チバテレビ | 2009年1月4日 - 3月22日 | 日曜 24時30分 - 25時00分 | 独立UHF局 | |
神奈川県 | tvk | 日曜 25時30分 - 26時00分 | |||
東京都 | TOKYO MX | 2009年1月6日 - 3月24日 | 火曜 25時30分 - 26時00分 | ||
兵庫県 | サンテレビ | 2009年1月7日 - 3月25日 | 水曜 26時10分 - 26時40分 | ||
愛知県 | テレビ愛知 | 2009年1月8日 - 3月26日 | 木曜 25時58分 - 26時28分 | テレビ東京系列 | |
日本全域 | AT-X | 木曜 9時00分 - 9時30分 (リピート放送あり) | CSチャンネル | 製作委員会参加 | |
埼玉県 | テレ玉 | 2009年1月9日 - 3月27日 | 金曜 25時30分 - 26時00分 | 独立UHF局 |
- 再放送
放送地域 | 放送局 | 放送期間 | 放送日時 | 放送区分 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
神奈川県 | tvk | 2010年1月9日 - 3月27日 | 土曜 24時30分 - 25時00分 | 独立UHF局 | |
千葉県 | チバテレビ | 2010年1月10日 - 3月28日 | 日曜 23時30分 - 24時00分 | ||
兵庫県 | サンテレビ | 2010年1月11日 - 3月29日 | 月曜 24時00分 - 24時30分 | ||
東京都 | TOKYO MX | 2010年1月13日 - 3月31日 | 水曜 25時30分 - 26時00分 |
DVD・BD
テレビアニメ版を収録した全6巻。また、各巻(第5巻は除く)にはテレビ未放送の短編映像特典が収録されている(レンタル版には未収録)。
2011年2月23日にはBD-BOX(本編全2枚組)が発売予定となっている。
Webラジオ
『まりあ†ほりっくWebラジオ 天の妃放送部』
アニメイトTVでは過去6回分の配信を試聴可能。
メディファクラジオは、アニメイトTVより1週間遅れ。過去全ての配信を視聴可能。
第92回は動画配信された。
- コーナー
- †ふつおた
- 番組へのお便りなどを紹介。
- †与那国さんを探せ!
- リスナーのペットに関するエピソードや写真を紹介する。
- †反逆は、すなわち死を意味します!
- 番組側の偉い人からの指令にパーソナリティ2人が挑戦する。負けた方には罰ゲームが待っている。
- †番組冒頭のあいさつことば
- 冒頭で行うあいさつをリスナーから募集。
- †理不尽さん、いらっしゃ〜い♪
- 第6回放送より開始。リスナーから寄せられた日常生活での理不尽なエピソードを紹介する。
- †まり†ほり カルタを作ってみよう!
- 第20回放送より開始。『まりあ†ほりっく』を表す文章をリスナーから募集し、番組内で紹介。パーソナリティーの2人がその中からカルタの読み札となる文章を決める。
- ゲスト
- #27・28新谷良子(桃井サチ役)
- #37・38神田朱未(桐奈々美役)
- #59沢城みゆき(寮長先生役)
- #89・90井上麻里奈(汐王寺 茉莉花役)
脚注
関連項目
- UHFアニメ一覧
- YMO(エンディングテーマ『君に、胸キュン。』オリジナル曲)
外部リンク
- テレビアニメ公式サイト
- テレビアニメ公式サイト (TOKYO MX)
- アニメイトTV WEB -まりあ†ほりっく Webラジオ「天の妃放送部」-
- メディファクラジオ まりあ†ほりっく 天の妃放送部
- goo ブロードバンドナビ 動画配信
ko:마리아†홀릭