ブラッディ・クロス/米山シヲ

『ブラッディ・クロス』は米山シヲによる日本の漫画作品。

概要

作者の旧ペンネーム・水城葵で、タイトル『BLOODY CROSS』で『月刊少年ガンガン』（スクウェア・エニックス）に一度読み切り掲載。その後、同誌2009年3月号より連載中。

あらすじ

混血の天使・月宮と日向が、自らの命を蝕む烙印を消すため時に争い、時に共闘する。

「神の預言書」争奪戦で、純血の天使「続」と出会うことで、２人は聖戦（クルセイド） に大きくかかわることになる。

登場人物

混血

天使と他の種族の間にできた子供。神は清浄な立場にある天使が、他の穢れた種族と結ばれるのを許さなかった為混血の子供に呪いの烙印を架した。

月宮（つきみや）

本作の主人公。天使と吸血鬼の混血。長剣を武器にする他、自らの血液を自在に操って戦う。また、吸血した相手の記憶を読み取ることもできる。魔族の血が半分混ざっているため「嘘」を見破る力がある。

冷静そうに見え容姿端麗な女性だがプライドが高く好戦的な性格であるが、日向のことを信じたりと甘い一面もある（しかしこの時の日向は桃瀬が化けたものだった）。また日向や続にバカにされるといつも殴っている（たまに平手打ち）。しかし尚に対しては先輩的な立場で彼の心配をしたりする。（尚がスパイとは気づいていない。）

生まれた時から混血の呪いを持ち、胸の部分に十字の烙印が刻まれていて、呪いが発動するとその瞬間死ぬという状態にある。そのため「神の預言書」と「鍵」を求めている。「神の預言書」の力によって呪いは消えたが、皐によって精神的に殺害されるも、続に神の力の片鱗を分けてもらい復活した。第二の遺産争奪戦で、桃瀬に重傷を負い意識を失ったが、目を覚ましたときには傷が治っており、右胸に新たな烙印が刻み込まれていた。

日向（ひなた）

本作のもう一人の主人公。混血の天使。月宮と同じ呪いの烙印を持ち、呪いを解くために預言書を求める。飄々とした掴みどころのない性格をしているが、呪いを解くことに関する貪欲ぶりは月宮に劣らない。主に呪符を使った戦いを得意とする。月宮と同じ神の力によって復活した。

続の協力者であり、スパイとしてアルカナ及び皐側に潜伏しており、信頼を得ている。しかし月宮にはそのことを打ち明けておらず、彼女も日向を完全に敵だと信じ切っていた。現在も月宮に嫌われている。

尚（なお）

天使と人間の混血。日向と同じく呪符を用いた戦闘を得意とする。月宮や日向と同じ烙印を持ち、その死期が近いため、呪いを解くために神の遺産や純魔族を探す。その途中で月宮に出会う。皐が続側に送り込んだスパイ。

料理が壊滅的で自分でも味見ができない。また、月宮の部屋を探すためにダウジングを使ったりとストーカーぽい一面がある。ちなみにバイセクシャルである。

天使

続（つづき）

神託を受けた純血の天使。「神の力」を手に入れるため、月宮と日向を利用する。背が小さいのを気にしている。神の遺産にたどり着く「運気」と、その力を感じ取る「能力」を持つため、本人自ら「神の遺産」を取りに行こうとはせず、そのために月宮と日向を向かわせるが、時には自ら出向くこともある。また、砂時計の形をした「自身の幸運を食って世界の理を変える力」ももっているが、自重している。だが第二の遺産の争奪戦の時には使用した。俺様的な一面を持ち、プライドが高く、混血の天使達を見下しているが、尚との会話は馬が合う。しかし、押しには意外と弱い。面倒事は花村や月宮たちに任せるのが主義で、コント的なやり取りを行うこともある。堕天使との戦いで右足左腕を骨折する。武器は刀。

花村（はなむら）

犬っぽい魔族。続の従者。拳銃を武器にする。続とは主従関係にあるが、言いたい事はハッキリ言う性格。過去にフランスで修業し三ツ星のレストランの厨房で料理人をしていたり、陶芸家など数多くの仕事を経験しており、技術は折り紙つきでコネも豊富。「ドS」の性根が拭い切れないらしく、その捌け口は大概続に向かう。肉万歳な、自由なやつ。

堕天使

皐（さつき）

神託を受けた堕天使。他者の精神を｢殺す」力を持ち、天使側の力も使うことができる。クールな性格。

続は皐2つ下の弟である。右目に眼帯をしている。

桃瀬（ももせ）

猫っぽい魔族。皐の従者。自らの影を操って戦い、影を応用し誰かに変装する事も可能。皐に心酔しており、彼の命を受けて動いている。皐が神になったら殺してほしいと言っている。

アルカナ

和泉（いずみ）

アルカナの代表取締役。未来を予見する能力を持ち、どこに神の遺産が現われるかを予知できる。自身が神になる為に、神の遺産を狙う。誰も気づかぬほどの速度で行動し、杭を武器にする。

牧野（まきの）

アルカナの構成員。限られた空間で幻術の自身を作り出す。日向に遊ばれることが多く、桃瀬から雑魚呼ばわりされる。

「九妃」（くき）

アルカナの構成員。まったく同じ姿をした9人の女性。一人欠けてもすぐに9人が揃うため、人工的に量産されている可能性が高い。初めに月宮たちの前に現れた九妃は、神の遺産「雷槍グングニル」を操った。

用語

混血（こんけつ）

天使と魔族の間に生まれた呪われし存在。天使と魔族両種族から見下されている。

烙印（らくいん）

混血の天使に刻まれた呪いの印。呪いが発動したり、強い力を察知すると反応する。１８歳までに純魔族の血を飲まなければ、呪いが発動し、死ぬ。

浄化（じょうか）

あらゆる穢れを祓うことができる清浄な力。天使にのみ持つことが許される。

神の遺産（かみのいさん）

神の力を持つ道具。聖戦を引き起こすために必要となる。世界中にもともと散らばっているものと、聖戦のために新しく出現するものの二種類が存在する。

神の預言書（かみのよげんしょ）

略は預言書。第一の神の遺産。神の力について記された書物で、烙印の呪いを解くことができる。あらゆる種族が狙うレアアイテム。開くには鍵が必要となる。

預言書の鍵（よげんしょのかぎ）

第一の神の遺産。神の預言書を開くための鍵。

聖櫃（せいひつ）

神の遺産の一つ。空間を支配する力を持ちグングニルの攻撃を防ぐことができる。

雷槍グングニル（らいそうグングニル）

神の遺産の一つ。武器型。「必ず命中する槍」と言われ、一度攻撃が放たれれば決して避ける事はできない。ただし聖櫃があれば、攻撃を防ぐことが可能。「双槍」、「大剣」など変型が可能。

絶つもの（セイバー）

神の遺産の一つ。一振りであらゆるものを粉砕する。

氷雨（ひさめ）

神の遺産の一つ。刃が触れた部分を氷付けにする。

燭台（しょくだい）

第四の神の遺産。

智恵（コクマー）

第五の神の遺産。

聖戦（クルセイド）

「次の神を決めるゲーム」と呼ばれる戦い。

アルカナ

軍事犯罪組織。聖戦を引き起こすため、神の遺産を狙う。

書誌情報

• 米山シヲ 『ブラッディ・クロス』 スクウェア・エニックス〈ガンガンコミックス〉、既刊4巻（2010年10月22日現在）
  1. 2009年7月22日初版（2009年6月22日発売）、ISBN 978-4-7575-2584-9
  2. 2009年11月21日初版（同日発売）、ISBN 978-4-7575-2721-8
  3. 2010年4月22日初版（同日発売）、ISBN 978-4-7575-2844-4
  4. 2010年10月22日初版（同日発売）、ISBN 978-4-7575-3023-2

外部リンク

• ガンガンNET | ブラッディ・クロス
• ブラッディ・クロス - 漫画 - ガンガンONLINE -SQUARE ENIX-

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