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ブレーメン5/佐々木淳子

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著者: 佐々木淳子
巻数: 6巻

佐々木淳子の新刊
ブレーメン5の新刊

最新刊『ブレーメン5 6


出版社: 小学館
シリーズ: フラワーコミックス


ブレーメン5の既刊

名前発売年月
ブレーメン5 3 1983-08
ブレーメン5 4 1984-03
ブレーメン5 5 1989-03
ブレーメン5 6 1989-11

ブレーメン5』(ブレーメンファイブ)は、佐々木淳子作による少女漫画作品。略称は「ぶれご」。

小学館の漫画雑誌「週刊少女コミック増刊号」1980年5月30日号から連載開始。その後、掲載誌を「コロネット」に移し、1989年まで連載された(後述)。単行本は全6巻、文庫本版3巻。

解説

佐々木の初の連載作品。連載期間中の1984年、佐々木の同時期連載作品『ダークグリーン』の連載が本作と同じコロネットに移ったため、本作は1984年をもって一旦連載休止。翌1985年、レギュラーキャラクターが一切登場しない作品『銀の谷』が雑誌「プチフラワー」に掲載された後、『ダークグリーン』完結の翌年である1988年に連載再開。しかしその頃には、本作のテーマである宇宙SFのブームが縮小していたために新しい読者に恵まれず、掲載誌の廃刊もあって1989年に完結を迎えた。4年間の休載期間中、作者の画風の変化に伴い、キャラクターのデザインもかなりの変化を遂げているため、物語中においては3,4歳ほど成長した設定となっている。

完結から15年後の2004年、『ダークグリーン』の外伝『リュオン』の単行本化に合わせ、本作の外伝『ヒュウ』が描き下ろされた。時間軸上では設定の都合から本作の続編ではなく、休載期間直前に位置する物語となっているが、キャラクターは画風変化後のデザイン、つまり休載期間後の成長した姿であり、この矛盾点は作者自身も認めている。さらに2006年、Webコミック上で新作『ブレーメン5 SNOW MOON』が発表された。

なおタイトルの「ブレーメン5」は、登場人物の1人・ヒュウが自分たちを『ブレーメンの音楽隊』になぞらえて考えたグループ名だが、作中ではほとんど用いられない。

あらすじ

閉じられた楽園の中で暮らす少女ユズは、平穏な生活を送りつつも、楽園の外には何があるのかと疑問を捨てきれないでいた。だがある日、その世界の中に突如侵入した青年タウロにより平穏は破られた。ユズの住んでいた世界は科学者による実験環境。そしてその外は2155年の地球、頭脳都市ゼラス。そこでは様々な実験体の製造や、神をも恐れぬ人体実験が繰り返されていたのだ。ユズはタウロや後に知り合った仲間たちと共に、安住の地を求めて宇宙船ジェダIIで遥か宇宙へと旅立つ。

登場人物

ユズ
人工的に造られた自然環境の中で生まれ育った少女。実験体ではあるが、常人と変わりない身体を持つ。楽天的で好奇心旺盛な性格。14歳。
タウロ
白人の右半身、黒人の左半身、黄色人種の下半身を持つキメラの青年。頭脳都市ゼラスの人種差別撤廃の象徴として作られた実験体。一同のリーダー格。17歳。
DNA操作により人間の上半身と黒豹の下半身を持つ実験体の少年。考えるより先に本能で行動するタイプで、乗り物など機械類の操作は苦手。13歳。
CA38
土星の衛星タイタンの労働区にいた宇宙労働用電化人間(サイボーグ)。機械の体を持ち、過去の一切の記憶を消去されている。推定年齢34歳前後。
ナダ
正式名称はNADA・R・22。一同の乗る宇宙船・ジェダIIのコンピューターの端末機。頭脳は宇宙船のメインコンピューターだが、肉体はアミリナという女性。22歳。

ブレーメン5 SNOW MOON

ブレーメン5 SNOW MOON』は、ブレーメン5の外伝作品。2006年12月、講談社のWebコミック『絶対恋愛クリスマス』に掲載され、同社の無料Webコミックサイト・MiChao!にて2006年末まで期間限定公開された。現在ではYahoo!コミックなどの各種電子書籍で購入することができる。

あらすじ
ジェダIIが立ち寄った雪の惑星は、命を持った雪状生物が住んでいた。雪原で仲間たちとはぐれてしまったユズは、雪うさぎに導かれ、雪でできたクリスマスの街を目にする。地球の風習のはずのクリスマスがなぜ、地球から遠く離れた惑星にあるのか?

関連項目

  • リュオン

参考文献

  • 佐々木淳子 『ブレーメン5』1-3巻 メディアファクトリー、2001年。
  • 佐々木淳子 『リュオン』全1巻 幻冬舎、2004年。
  • 佐々木淳子他 『絶対恋愛クリスマス』 講談社、2006年。