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モテキ/久保ミツロウ

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著者: 久保ミツロウ
巻数: 4巻

久保ミツロウの新刊
モテキの新刊

最新刊『モテキ 4


出版社: 講談社
シリーズ: イブニングKC


モテキの既刊

名前発売年月
モテキ 1 2009-03
モテキ 2 2009-08
モテキ 3 2010-01
モテキ 4 2010-05

斜体文モテキ』は、久保ミツロウによる日本の漫画作品、および、それを原作としたテレビドラマ作品。

概要

『イブニング』(講談社)にて、2008年23号から2010年9号まで連載された。単行本は全4.5巻。本編は第4巻までで、第4.5巻は番外編と作者へのインタビュー・対談などが収録されたファンブックである。

第1巻には連載以前の『週刊ヤングマガジン』2003年35号に掲載された藤本幸世と林田尚子の中学時代を描いた読み切り漫画「リンダリンダ」が、第3巻には『マガジンSPECIAL』2009年No.09号に掲載された藤本の高校時代を描いた番外編「モテキ in school days」が、第4.5巻には連載終了後の『イブニング』2010年15号 - 16号に掲載された中柴いつかを主人公とした前後編の番外編「モテキ ガールズサイド」が、それぞれ収録されている。

あらすじ

三十路間近のモテない派遣社員・藤本幸世は、ある日突然知り合いの女の子から次々と連絡が入り、いわゆる「モテ期」に入る。これまでモテ期の来なかった藤本は、焦りながらも女の子とコンサートに行ったり水族館に行ったりと、無我夢中でデートやイベントをこなしていくが……。

登場人物

藤本幸世(ふじもと ゆきよ)
主人公。29歳(作中で30歳の誕生日を迎えた)。派遣社員。九州出身。夢もなく金もなく、今までモテたことがない恋にへタレな草食系男子。人生で初めての「モテ期」の到来にとまどうも、無我夢中でイベントをこなすが、自分に対する自信のなさと恋愛経験値の低さから、あと一歩のところで玉砕しまくる。都会暮らしが合わないらしく、作中で太ったり痩せたりを繰り返している。亜紀や夏樹によるとモテるスペックはあり、高三の時に人生で1度だけ後輩の文子から告白されたこともあるが、外見が好みではなかったため断っている。一応非童貞。
土井亜紀(どい あき)
27歳。派遣社員。藤本の前の派遣先の同僚。会社では地味で苦手なタイプと藤本は思っていたが、素顔は美人で社交的な素敵女子。だがその一方で素敵女子なりのコンプレックスも持ち合わせている。毎年夏の野外フェスに行くほどの音楽好きで、1年前に、フジロックに藤本と一緒に行ったことで彼氏に浮気していると誤解され別れている。その1年後の彼女のメールから藤本の「モテ期」が始まった。藤本に好意を抱きアプローチをするものの、藤本の性格ゆえに上手くいかず衝突を繰り返すが、紆余曲折の末に交際を始める。
中柴いつか(なかしば いつか)
22歳(作中で23歳の誕生日を迎えた)。照明助手。女らしさを感じさせない元気な女の子。藤本とは2年前に飲み会で知り合って以来、音楽や漫画の趣味が合う気の置けない友達の一人で、恋愛遍歴も似通っている。島田に片想いしており、そのことを引きずっていたが、藤本の後押しがきっかけで立ち直る。それをきっかけに藤本と友達以上恋人未満の関係となるが、藤本と亜紀のキスを目撃してショックを受け、交流が途絶える。その後もこの一件を引きずっており、その顛末が連載終了後の番外編「モテキ ガールズサイド」にて描かれた。
小宮山夏樹(こみやま なつき)
藤本より1歳年下のOL。藤本が全てに絶望していた25歳の時に出会った。美人な上に気さくな性格で、「愛されゆるふわ」な雰囲気を持つが、その一方で結構毒舌で無神経な発言も多い。ラジオ好きで、時々自虐的なブログを書く。普段はまず酒を口にしないが酒に弱く、酔うといろいろなことがどうでもよくなり、すぐ男と寝てしまう。それが原因で婚約を解消した経験あり。藤本が人生で一番好きだった人で、ミステリアスな雰囲気で彼を翻弄する。後に仕事をやめてしまい、腰を痛めて九州に帰っていた藤本と、祖父の葬儀で帰省していた島田の前に現れる。
林田尚子(はやしだ なおこ)
藤本の中学の同級生。中学時代はヤンキーで、藤本は彼女のことを嫌っていたことが、連載以前の読み切り漫画「リンダリンダ」で描かれている。その後も波瀾万丈な人生を送ったようだが、今はすっかり丸くなっており、バツイチで由真という娘がいる。藤本が実家に帰省した際に再会し、メルアドを交換してからはよき相談相手となり様々なアドバイスを与えるが、その内容は時としてかなりざっくばらんである。
島田雄一
藤本の中学・高校の同級生。会社員。数ヶ月前にユリエと結婚している。藤本とは親友同士であるが、25歳頃の無職だった藤本は、正社員で恋人もいた島田を一時期敬遠していた。いつかの初恋の相手でもある。特にイケメンではないが好漢であるため人に好かれやすく、何人もの女性と浮気をしており、実はユリエとは離婚の危機にある。
神崎桜子
藤本の高校の2年先輩。藤本の初恋の人で、告白したがふられている。実は隣の部室でいろんな男とやりまくっていたのだが藤本はまったく気づかなかったことが、番外編「モテキ in school days」に描かれている。後に東京の大学に進学し、同じく東京の大学に進学してきた童貞の島田を誘惑して関係を持った。
文子
27歳。通称「ブル子」。藤本の高校の2年後輩で、藤本に告白した唯一の女性。現在は結婚して子供もおり、夫のひろ君と居酒屋を経営している。常連客の尚子とは顔見知り。
小宮山基樹
夏樹の姉。保育士。外見は夏樹と似ても似つかないが、夏樹以上に毒舌家。藤本の初体験の相手である。後にできちゃった結婚をして、実家のあった静岡に移った。
林田由真
10歳。尚子の一人娘。小学生。小悪魔的な性格でクラスの男子にモテているが、全く相手にしていない。なぜか藤本にはよく懐いている。
墨田
40代。通称「墨さん」。バツイチで、藤本とそっくりの顔を持つが、藤本とは対照的に世慣れていてかなりのプレイボーイ。セクハラめいた発言が目立つが、友人や身の回りの相手に対しては面倒見のよい一面も見せ、偶然飲み会で会った藤本や知人のオム先生のことを何かと気にかけている。いつかの初体験の相手。
小野坂オム
26歳。漫画家。通称「オム先生」。『週刊少年マガジン』で「キャバママは18歳!!」を連載中。藤本の憧れの存在だが、極度に内気で世間離れした性格や気遣いが苦手なこと、そして漫画家という特殊な職業のためか社会人スキルが極度に低い。献身的に世話をする亜紀に対し好意を抱いている。身長156㎝。

サブタイトル

各話のタイトルは実在する楽曲が元ネタとなっているコミック『モテキ』的 音楽のススメ。()内はアーティスト名。

  1. 格好悪いふられ方 (大江千里)
  2. ボクラの海はクラゲの海 (ムーンライダーズ『9月の海はクラゲの海』)
  3. ランニング・ショット (柴田恭兵)
  4. 恋はいつも幻のように (ホフディラン)
  5. ザ・ミーハー (森高千里)
  6. 深夜高速 (フラワーカンパニーズ)
  7. JINGI・愛してもらいます (中山美穂)
  8. はっきりもっと勇敢になって (岡村靖幸)
  9. 好きなら好きっ! (遠藤久美子)
  10. MIND CIRCUS (中谷美紀)
  11. パーフェクトスター・パーフェクトスタイル (Perfume)
  12. 巡恋歌 (長渕剛)
  13. 銀河鉄道の夜 (GOING STEADY)
  14. モテたくて… (ギ・おならすいこみ隊)
  15. 好きなコはできた (The ピーズ)
  16. 笑顔に会いたい (濱田理恵)
  17. スイミング (深田恭子)
  18. 永遠のパズル (橘いずみ)
  19. 自分らしさなんて (TOMOVSKY)
  20. Rollin' Rollin' (七尾旅人×やけのはら)
  21. ネイティブダンサー (サカナクション)
  22. Cutting Edge (ECD)
  23. ロックンロールは鳴り止まないっ (神聖かまってちゃん)
  24. GET UP AND DANCE (スチャダラパー)
  25. 頭の中の傷 (カーネーション)
  26. 流星ビバップ (小沢健二)
  27. サマーヌード (真心ブラザーズ)
  28. 紅茶の恋 (Bivattchee)
  29. Trampoline Girl (NUMBER GIRL)
  30. STAY GOLD (Hi-STANDARD)
  31. 男子畢生危機一髪 (eastern youth)
  • 1巻特別収録:リンダリンダ (THE BLUE HEARTS)
  • 3巻特別収録:モテキ in school days
  • 4.5巻収録:モテキ ガールズサイド〈前・後編〉

単行本

イブニングKCより

  1. 2009年3月23日発売 ISBN 978-4-06-352259-4
  2. 2009年8月21日発売 ISBN 978-4-06-352278-5
  3. 2010年1月22日発売 ISBN 978-4-06-352296-9
  4. 2010年5月21日発売 ISBN 978-4-06-352319-5
  • 4.5 2010年9月7日発売 ISBN 978-4-06-352327-0

テレビドラマ

2010年7月16日から10月1日までテレビ東京のドラマ24枠で放送された。ドラマ24ではこのドラマが通算20作品目であたるため「ドラマ24 第20弾特別企画」というサブタイトルがついており、同枠ではこのドラマからデータ放送が実施されている。

受賞

  • ギャラクシー賞 2010年9月度月間賞
  • 第66回 ザテレビジョン ドラマアカデミー賞 特別賞

主なキャスト

  • 藤本幸世(29歳) - 森山未來
  • 土井亜紀(27歳) - 野波麻帆
  • 中柴いつか(22歳) - 満島ひかり
  • 小宮山夏樹(28歳) - 松本莉緒
  • 林田尚子(29歳) - 菊地凛子
  • 島田雄一(29歳) - 新井浩文
  • 墨さん(42歳) - リリー・フランキー
  • 島田ユリエ(28歳) - 堀まゆみ
  • オム先生(32歳) - 浜野謙太
  • 小宮山基樹(30歳) - 信川清順
  • 林田由真(4歳) - 信太真妃
  • デブフジ(太った時の幸世) - 森田完
  • 幸世15歳(中学生の幸世) - 泉澤祐希
  • 幸世の父 - でんでん
  • 幸世の母 - 戸村美智子

スタッフ

  • 脚本・演出 - 大根仁
  • チーフプロデューサー - 岡部紳二(テレビ東京)
  • プロデューサー - 阿部真士(テレビ東京)、市山竜次
  • 音楽 - 岩崎太整
  • 制作 - テレビ東京、オフィスクレッシェンド
  • 製作著作 - 「モテキ」製作委員会

主題歌

  • オープニング曲:フジファブリック「夜明けのBEAT」(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
  • エンディング曲:Half-Life「J-POP」(tearbridge records)

コンピレーション・アルバム

  • モテキ的音楽のススメ 〜土井亜紀・林田尚子盤〜(ソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ)
  • モテキ的音楽のススメ 〜中柴いつか・小宮山夏樹盤〜(tearbridge records)

サブタイトル

各話放送日サブタイトル視聴率
第1話2010年7月16日格好悪いふられ方2.8%
第2話2010年7月23日深夜高速〜上に乗るか 下に寝るか〜2.7%
第3話2010年7月30日恋はいつも幻のように3.1%
第4話2010年8月6日はっきりもっと勇敢になって2.8%
第5話2010年8月13日リンダ リンダ2.6%
第6話2010年8月20日ロックンロールは鳴り止まないっ3.8%
第7話2010年8月27日スイミング
第8話2010年9月3日永遠のパズル
第9話2010年9月10日NUM-AMI-DABUTZ3.8%
第10話2010年9月17日悪い習慣
第11話2010年9月24日サマーヌード
第12話2010年10月1日男子畢生(ひっせい)危機一発 |-

原作との相違点

  • 藤本幸世の出身地が九州から関東に変えられている。
  • 藤本と土井亜紀が行った野外フェスがフジロックからTAICOCLUBに変えられている。
  • 林田由真の年齢設定が10歳から4歳に引き下げられている。
  • オム先生の年齢設定が26歳から32歳に引き上げられている。
  • 藤本が太った状態から元の体型を取り戻す流れがファンタジックなものに変更されている。
  • 物語終盤、藤本と中柴いつかが連絡を取って、二人の関係がある程度修復するエピソードがある。(原作では交流が途絶えたまま物語は終了する)
  • 最後に藤本が土井と関係を修復するエピソードがカットされている。

ネット局

放送対象地域放送局系列放送曜日・時間放映期間
関東広域圏テレビ東京(TX)
制作局
テレビ東京系列金曜 24時12分 - 24時53分2010年7月16日 - 2010年10月1日
北海道テレビ北海道(TVh)
愛知県テレビ愛知(TVA)
岡山県・香川県テレビせとうち(TSC)
福岡県TVQ九州放送(TVQ)
大阪府テレビ大阪(TVO)月曜 24時12分 - 24時53分2010年7月19日 - 2010年10月4日
新潟県テレビ新潟(TeNY)日本テレビ系列木曜 24時38分 - 25時18分2010年7月29日 - 2010年10月14日
奈良県奈良テレビ(TVN)独立UHF局木曜 25時00分 - 25時35分
福島県福島中央テレビ(FCT)日本テレビ系列金曜 25時53分 - 26時28分2010年9月24日 -
青森県青森テレビ『深夜のドラマBOX』枠で放送。(ATV)TBS系列月曜 24時25分 - 25時00分2010年10月4日 -
長崎県長崎放送(NBC)火曜 24時45分 - 25時20分2010年10月5日 -
山形県テレビユー山形(TUY)金曜 24時15分 - 24時50分2010年10月8日 -
岩手県IBC岩手放送(IBC)金曜 25時00分 - 25時40分2010年10月22日 -
石川県北陸放送(MRO)木曜 25時25分 - 26時05分2010年10月28日 -
熊本県熊本県民テレビ(KKT)日本テレビ系列土曜 25時00分 - 25時40分2010年10月30日 -
広島県広島テレビ(HTV)金曜 25時03分 - 25時43分2010年11月12日 -
鳥取県・島根県日本海テレビ(NKT)土曜 24時50分 - 25時35分2010年12月4日 -

脚注

外部リンク