東京アンダーグラウンド/有楽彰展
著者: 有楽彰展
巻数: 10巻
最新刊『東京アンダーグラウンド 10』
twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)
東京アンダーグラウンドの既刊
名前 | 発売年月 |
---|---|
東京アンダーグラウンド 1 | 1998-07 |
東京アンダーグラウンド 2 | 1999-02 |
東京アンダーグラウンド 3 | 1999-08 |
東京アンダーグラウンド 4 | 2000-02 |
東京アンダーグラウンド 5 | 2000-09 |
東京アンダーグラウンド 6 | 2001-02 |
東京アンダーグラウンド 7 | 2001-08 |
東京アンダーグラウンド 8 | 2002-02 |
東京アンダーグラウンド 9 | 2002-08 |
東京アンダーグラウンド 10 | 2003-03 |
『東京アンダーグラウンド』(とうきょうアンダーグラウンド)は、有楽彰展による日本の漫画作品。『月刊少年ガンガン』(スクウェア・エニックス)にて連載された。単行本は全14巻。嶋田純子により小説化されている。
概要
2002年にテレビ東京系でテレビアニメ化され、4月2日 - 9月24日の期間で放送された(全26話)。ファンの間ではアングラ、TUGと略されている。
物語
タイトルの通り、東京の地下の封じられた世界の物語。
無敵のケンカ王と呼ばれる高校生、浅葱留美奈(あさぎ るみな)はある日、「公司(カンパニー)」と呼ばれる地下社会から脱走し地上にやってきた2人の少女、「生命の巫女」であるルリ・サラサと、その護衛役チェルシー・ローレックに出逢う。
留美奈は公司からチェルシーとルリに向けられる刺客と戦うことになるが、敵に追いつめられ、ルリはまたアンダーグラウンドへと連れ戻されてしまう。留美奈達はルリを救うべく地下に乗り込むが……。
登場人物
主要人物
- 浅葱留美奈(あさぎ るみな)
- 声 - 関智一
- 本編の主人公。高校1年生。15歳 身長168cm 体重56kg 血液型A型
- 「可愛い女の子とのバラ色の学園生活」を目指している、活動的な少年。地上にて公司の刺客の赤に一度殺害されるが、その直後にルリの持つ反魂(はんごん)の力で蘇り、同時に地下世界で扱う者がいなかったという「風の能力」を手に入れる。連れ戻されたルリを助ける為にアンダーグラウンドに降りる事を決意する。チェルシーとよく衝突がある(周りからは痴話喧嘩とみられている)が、彼をよく理解してくれるのもまた彼女である。物語終盤、チェルシーが自らの命と引き換えに白龍を倒し、彼はルリと再会を果たす。
- 幼い頃から祖父に古流武術(浅葱流剣術)を無理やり教えられていた関係で中学時代からケンカが強いことで有名であり、高校入学早々に3年の番長をあっさり倒す。
- しかし公司の刺客に歯が立たなかった事から本格的に祖父に師事し古流武術を身につける。同時に託された「小烏丸」という自分の背丈より長いながらも抜群の切れ味を持つ日本刀(恐らく元ネタは小烏丸という同名の著名な日本刀)と合わせて、「浅葱流剣術『烈風』」を始めとした、急激な気圧の変化が生み出す真空の刃などの必殺技を駆使する。空気の流れを読むこともできる。
- 物語序盤でルリに惚れ、アンダーグラウンドに入ってからはチェルシーと接近していくが、どちらとも関係は曖昧なままである(作品自体を打ち切った感が否めないため仕方ないとも言える)。
- 好きなものは運動とデート。ただしデートはあくまで将来の夢である。嫌いなものは勉強と修行、そしてケンカ。実はかなりのメカ音痴で携帯電話の使い方も分からなかった。
- 必殺技
- 浅葱流剣術『烈風』
- 風を刀身に纏わせ、刀を振り下ろすと同時に急激な風撃と真空の刃を巻き起こす必殺技。元々は祖父が見せた浅葱流剣術『疾風』だったが、自分で編み出した技の威力を見て、留美奈自身が烈風と名付けた。以降戦いを続ける事で様々な烈風のバリエーション技を生み出していく。
- 超・烈風
- その名の通り最大出力で放つ烈風。無数の巨大な瓦礫を一撃で全て吹き飛ばす威力を見せた。
- 烈風(最弱)
- アニメ版で使用。絡んできたチンピラを追い返すために加減して烈風を放ったが、周囲に大きな被害を出した事から、威力は全く変わっていないと思われる。
- 烈風陣
- 赤との再戦時に使用。風の流れを制御して竜巻を作り出し、その竜巻を敵に放つ技。技の思案にはテイルの水の能力がヒントになった。
- チェルシー・ローレック
- 声 - 茂呂田かおる/三石琴乃
- 生命の巫女の護衛。19歳 身長170cm 血液型A型
- 「公司の創立メンバー」の一人で「生命の巫女」であるルリの護衛役。自分の信念を曲げない、勝気な性格である。美人で、スタイルが良い。突っ走る留美奈にブレーキをかけるのも彼女の役目であり、日々の苦労も絶えない。「重力」の能力を持ち、重力波で敵を叩たき潰す「ジオ・インパクト」「グラビティ・アタック」「鉄震靠」などの技を使う。ルミナの「風」程ではないにしろ、「重力」もアンダーグラウンドでは珍しい能力とされている。煉照との戦いの際、相手の炎を重力で取り込む「ファイア・インパクト」という重力使いらしからぬ技を使ったことも有名。物語中盤で一時記憶喪失になるが、その際にスラムで留美奈に渡した帽子を離さず持ち歩いていたりと、実は留美奈に好意を抱いていた様子がうかがえる。
- 『アンタに会えてよかった』や『もしも最初に手を握ったのはルリ様でなく私だったらって事よ!』等と重大発言をしている。又、華秦戦で瀕死になった留美奈を、ルリから受けた反魂の力を受け渡して助けた。
- 余談だが、留美奈と初めて遭遇したときの扱いの差(チェルシーが見開きなのに対しルリは数コマ)とアンダーグラウンドに入ってから留美奈と接近していったことから、「物語のヒロインがルリで、留美奈に対してのヒロインがチェルシー」という声が読者の中にはある。
- 実は猫好き。嫌いなものは虫で、特にゴキブリは嫌いなよう。
- ルリ・サラサ
- 声 - 寺田はるひ
- 「公司(カンパニー)の象徴」である「生命(いのち)の巫女」。年齢は14歳程度。身長152cm 血液型AB型
- 華秦の姉、サラサのクローンであり、容姿も似ている。おっとりした性格だが、白龍の腕に噛み付いたり、誘拐犯にキンケリをくらわせて逃走しようとするなど、度胸を見せるシーンもある。護衛役であるチェルシーの話から地上に興味を持ち、公司を脱走。一時的に地上の風景を見るが、すぐに連れ戻されてしまう。赤に殺された留美奈を反魂の能力で生き返らせ「風の能力」を留美奈に付加した。尚、反魂の能力は生物、人を蘇生(または再生)させる能力である。基本的に自分が触れたものが蘇生するようだが、「タワーゲート」での留美奈の敗北、最下層(スラム)崩壊の際には、離れた場所からも能力を行使している。
- 自分のために周りが傷付く事を恐れており、留美奈をはじめ、チェルシー、シエル等が手傷を負うたびに心を痛めている。地下空洞(アンダーグローブ)で「サラサ」と出会い「ルリ」として歩き始める。因みに、チェルシーの回想シーンで、2人で絵を描いている場面があるが、あまり絵は得意でない様子。物語の途中でさらわれるため、出番が極端に少なくなる(単行本にはおまけ漫画でそのことについてのパロディも存在する)。
- 好きなものは花と散歩と風。(風については留美奈の影響と思われる)嫌いなものは診察。
- サラサ
- 華秦の姉であり、ルリの元となる人物。8年前に龍の暴走を抑えるために犠牲になるが、彼女の意識は龍に取り込まれた。龍がこの世から消える事を望み、華秦に自分を殺すよう語りかけた。
- 五十鈴銀之助(いすず ぎんのすけ)
- 声 - 保志総一朗
- 高校1年生。15歳 身長174cm 体重55kg 血液型B型
- 留美奈の幼稚園からの幼馴染み。科学者への道を希望している。いつも度の強いぐるぐるメガネをかけているが、外すと留美奈も知らない美形の顔が現れる。彼には「能力」が無いため、地下世界で出会った発明家にして彼の師匠でもある翠が開発した、能力が無い者でも水・炎・雷・氷等の力を操る事の出来るメカ「練氣銃」を使って戦う。「僕は文化系だよ〜」が口癖。
- 好きなものは科学と読書。運動が嫌い。
主人公の仲間
- シエル・メサイア
- 声 - 大谷育江
- (元)公司年少組 10歳 身長130cm 血液型B型
- 雷使いの少女。当初は命令で風の能力を身に付けた留美奈を試す為に地上に現れる。留美奈の能力の強大さを知り、撤退。後に地下世界に戻されたルリの護衛役を任じられ、ルリと親交を深める。ルリがこのままだと殺されてしまう事を偶然知り、留美奈達に会わせる為に彼女を連れて脱出を図る。それ以後は留美奈達の仲間となり、ルリを救う為に共闘するようになる。年齢の割に自立心が強いが信頼できる目上の人間に対しては歳相応の性格となる。自身の能力である雷を使った数々の攻撃・必殺技を得意とする。能力制御のために常にリボンを巻いており、これが無いと強力な技のコントロールができない。しかし、絶対と言われる白龍の水の防護を僅かに貫通した事があり、能力の高さを見せている。通称「雷娘」または「雷チビ」。
- 好きなものはお菓子とリボン。嫌いなものは犬。
- テイル・アシュフォード
- 声 - 笹島かほる
- 公司A級師兵。17歳 身長約172cm 体重約58kg 血液型AB型
- 物語序盤、ルリを連れ戻すために派遣されてきた2人の刺客のうちの一人。プライドが高く、自分の能力に絶対の自信を持っていたが、留美奈との初戦闘で思わぬ反撃をくらい、傷を負ってからは彼に復讐の念を抱くようになる。2度目の戦いでの敗北以後は、「留美奈を倒すのは自分」という信念のもとに動き、公司と敵対する。「水」の能力を持ち、100tの水を押し固めた、形状を自在に操れる水の剣「穿水刃」を初めとして水を使った多彩な技を使う。後に対留美奈用の必殺技として「狐爆殺」を生み出す。同じくA級師兵に所属する秋紘とは幼なじみの関係であり、彼女から「泣き虫テイル」と呼ばれていた。公司創設メンバーの一人。
- シャルマ・ルフィス
- 声 - 野田順子
- B級師兵 16歳 身長164cm 血液型O型
- 氷使い。かつて師兵時代のチェルシーとコンビを組んでいた色黒の女性。チェルシーにかなりの対抗心を燃やしている。武器は鞭で、氷・冷気を活かした技を得意とする。何故か地下世界にいながら関西弁を話す。ローレックファンクラブの会員No.1であり、チェルシーとかつて自分を育ててくれた女性を重ね、憧れを抱いていた。当初は留美奈達と敵対していたが、スラム編以降は仲間に加わる。通称「ロールパン頭」。
- 高麗(コウリン)
- 声 - 木村亜希子
- 公司年少組 10歳 身長132cm 体重32kg 血液型B型
- 兄の羅(ロウ)と同じく「磁力」の能力を持つ。A級師兵になることを目標に最強を目指していたが、白龍に利用された上、留美奈達と共に最下層(スラム)へと落とされてしまった。そこで出会った半獣人の04(レイヨン)と出会い、今度はA級師兵ではなく、彼女の治療のために留美奈を襲うのであった。兄に彼女との関係において04を『弟のフィアンセ』と茶化されていたとはいえ、当人たちはお互いに悪く思っていない。兄の羅は万年のC級師兵である。武器はヨーヨー二刀流で、ヨーヨーやインラインローラーに磁力を込めて戦う。留美奈たちが地上に戻った後は、兄と一緒に公司に戻ったと思われる。
- スケボとヨーヨーが好き。嫌いなものは師兵試験。
- 羅(ロウ)
- 声 - 宗矢樹頼
- 高麗の兄。弟と同じく磁力使い。師兵の中でも下っ端のC級師兵で、弟の方が優秀。しかしそれ以上の欠点は、下手な変装を自分の得意技と思っていることと、上に卑屈で下に傲慢な性格、ルックス。ただし、このヘタレっぷりは、作品がチェルシーの立場やそれしか知らない留美奈たちからの視点であるが故。実際には師兵というだけで特権階級に入るらしく、能力者というだけで「スゴい」らしい。またどんなにコケにされても弟の高麗の為に身体を張るという弟思いな一面も見せる。原作の最終話でB級師兵に昇進したと思われるコマが掲載されていたことから、公司に復帰したと思われる。血液型はB型。
- 04(レイヨン)
- 声 - 飯塚雅弓
- 半獣人。年齢12歳程度 身長約136cm 血液型O型
- カッディールの研究の被験者の一人。10人いた被験者の中で唯一脱走に成功。その後、偶然カッディールの研究所に運び込まれ、翼の生えた形に変身する。カッディールを倒し、その後物語の終盤でテイル、留美奈達と再会する。高麗とは格別仲がいい。
- 翠(すい)
- 声 - 櫻井孝宏
- 発明家、兼格闘家。24歳 身長182cm 体重70kg
- かつて公司の師兵が「能力者狩り」と称して住んでいた村にやってきた際、ヘキサを守れなかったことから力を欲するようになり、能力者でなくても能力を扱える練氣銃を開発した。以来、公司を敵視している。銀之助に練氣銃の使い方を教える。以前からチェルシーとは面識がある。発明好きで部品探しのためかジャンク街も好き。銀之助曰く、ヘキサの尻に敷かれているらしい。
- エミリア・ルナリーフ
- 声 - 高野直子
- 公司の衛兵。18歳 身長178cm
- 通称エミリー。ローレックファンクラブ会員ナンバー2。チェルシーに憧れているが、ジルハに比べると普通の性格。コンピューター機器の扱いに長けている。地上の復元に熱心だった。嫌いなものは爬虫類。
- ジルハーツ・ミセット
- 声 - 川澄綾子
- 公司の衛兵。18歳 身長145cm
- 通称ジルハ。ローレックファンクラブ会員ナンバー3、および終身名誉会長。後輩のエミリア同様、チェルシーに憧れている。やや妄想癖。実は一般人の中ではそれなりに強い。
- 任務と紅茶とチェルシーを愛する。嫌いなものはひ弱な男。
公司(カンパニー)
- 華泰(カシン)
- 声 - 森久保祥太郎、少年時代 - 小池亜希子
- 公司の支配者でNO.1の男。身長約176cm 体重約65kg 血液型AB型
- かつては「地下世界の英雄」と呼ばれていたが、白龍との接触をきっかけに序々に非道な性格に変わっていく。祟神、赤、テイル、チェルシーと共に、混沌としていた地下世界から今のアンダーグラウンドの秩序を築き上げた。「龍の暴走」で姉サラサを亡くしており、深い傷を負っている。白龍はそこに付け込み、少女を連れ駆け引きを持ちかける。…なんとそこには7年前死亡した姉と瓜二つの…。「地上への報復のため」龍の発掘を手がけるが、本当の目的は龍と一体化したサラサの記憶をサラサのクローンであるルリに転送し、サラサを生き返らせるためであった。全ての能力の源になった「生命の巫女」の血を分けた彼は、全ての属性を無効にする能力と、刀であらゆる物を切り裂く能力と、属性に縛られないいわゆる「無」と「斬」の二つの能力を持つ(アニメでは火、水、雷など、複数の能力を同時に使えた)。
- 白龍(パイロン)
- 声 - 寺杣昌紀
- 公司幹部。身長約188cm 体重約84kg 血液型O型
- テイルと同じく水使いだが、その実力は彼より上で、公司No.2の実力者。ルリを連れ戻すために地上にやって来た。目的のためなら非情な手段も辞さない性格。元地上の「箱庭」という実験施設に属していたことがあり、一時(?)は地上に戻ったがクローン技術を使って生み出された華秦の姉である「ルリ」を連れて公司に訪れた。華秦に一度不意打ちを食らい、無傷であったが何故か次の時には頬が切れていた(これは華秦の「あらゆる全てを切り裂く能力」のためだとされる)。元研究者であるため龍の存在に興味を示しており、龍の復活に熱心だった。水を駆使した様々な攻撃・必殺技を得意とする。彼の使う水はただの水ではなく、不純物を極限まで取り除いた「純水」であるため電気を通さない。体内に流れる水を支配できる程の強い能力を持つ。
- 崇神(スイジェン)
- 声 - 牛山茂
- 公司No.3の男。華秦やチェルシーと近い年齢のハズだが、メガネをかけているせいかかなりのフケ顔。能力者ではあるが、普段は事務仕事に追われる苦労人。重力を操り、その実力はチェルシーを上回る。姉への思いを断ち切れない華秦と、留美奈への復讐に燃えている白龍の次に座する身のため、アンダーグラウンド、公司の運命は彼の双肩にかかっており、常に悩み多き人物。公司創設メンバーの一人。血液型はO型。
- 赤(セキ)
- 声 - 三木眞一郎
- 公司A級師兵 身長約180cm 体重約75kg 血液型AB型
- 炎使い。公司No.4の実力を持つが、師兵に対する考え方などは、華秦や白龍とは相反するものがある。公司創設メンバーの一人。過去に一度留美奈を殺害した人物。留美奈との勝負の後に華秦を止めるような発言をしていたが、原作では作品が急に終わったため出番は無かったが、アニメ版では終盤においてチェルシーと共闘する。原作では留美奈と再戦、記憶を失っているチェルシーを安全な場所へ逃がしてからここに戻るという留美奈の言葉を信じ、その後戻って来た留美奈と戦う。最大必殺技の我龍双煉掌を繰り出すが留美奈の烈風陣の前に敗れる。敗北した赤はとどめを刺せと言うが留美奈はそれを拒否し、「俺のやり方でルリを救う」という言葉と、その後記憶を取り戻したチェルシーの「あんたは華秦や白龍とは違う」という言葉で赤は部下と共にその場を去った。
- 留美奈を過去の華秦と重ねて見ており、何処か留美奈に期待感を持っている。
- 秋絃(しづる)
- A級師兵。半獣を超える力を持つと超獣人。あらゆるDNAを内包し、混成させる力を持つ。そのため、変装も得意。テイルとは幼少の頃からの知り合いで仲が良かった。お節介な性格で、テイルが公司を裏切った時に彼が公司に戻れるよう説得するが失敗する。
- ハイエナ
- A級師兵。電気使い。箱庭の実験で視力を失い、その代わり電気を使って敵の位置を知る事が出来る。その能力や身のこなしの良さから、闇打ちが本職で、白龍の特殊部隊とも面識がある。
- キーラ
- A級師兵。操の能力者で、相手を操る事が出来る。ただし、能力の使用中は自分も動く事が出来ないという制約がある。
- ダイオン
- A級師兵。腐の能力者であらゆる物を土に還すことができる。シャルマの隣人を殺した張本人で、美しい者が朽ち果てる様を見るのが好きという外道。最期はシャルマに殺される。
- ライチ
- 声 - 山口隆行
- 巫女の番兵。通称ライチン。シエルとルリの逃亡を防げなかったので、罰として左遷された。
- 煉照(れんしょう)
- 声 - 宮本充
- 炎使いの師兵。公司における自分の扱いが同じ炎使いの赤に比べて悪い事に不満を感じ、巫女をさらって反乱を起こす。最期はチェルシーに止めを刺される。アニメ版では生存しており、地下武闘大会の試合に登場する。そこで再びチェルシーと戦い、互角以上の戦いを見せながらチェルシーをレジスタンスへと誘うが、当然その誘いは断られ、最後には再び彼女に敗れる。
- ランス・カッディール
- ロウワータウン公司保安支局局長。3年前は公司の獣化プロジェクトの責任者で、04ら10人の子供を使って人体実験を行った。実はその実験はカッディール自らが超生命体になるためのものであり、その力によりアンダーグラウンドの王になることを目論んでいたが、失敗し、04に止めを刺される。
白龍の特殊部隊
師兵とは異なる白龍直属の部下。元凶悪犯や死刑囚から構成されており、反乱分子の抹殺や能力者狩りなどの陰の仕事を行う。
- 熱(ねつ)
- 声 - 楠大典
- 熱使い。熱エネルギーにより筋肉の潜在能力を引き出す事が出来る。
- 影(かげ)
- 声 - 日野由利加
- 影使い。神経ガスにより相手の視覚を混乱させる事を得意とする。攻撃は毒魔手で行う。
- 煙(けむり)
- 声 - 堀内賢雄
- 煙使い。煙で姿をくらます戦いが得意。パワーファイターで、大剣使いでもある。
- 音(おと)
- 声 - 杉山佳寿子
- 音使い。「音」は通称で、本当の名前は幻音(うつね)。笛を吹き、その笛の音を聴いたものを操る事ができる他、空気を圧縮して放つ事も出来る。聴力も優れている。
その他
- ヘキサ
- 声 - 小島幸子
- 翠の恋人。瀕死状態にあった翠を介抱した事がきっかけで知り合う。能力者狩りの時に公司に連れ去られ、幻音の能力で操られていたせいで翠と戦うが、チェルシーが幻音の笛を破壊した事により我に返る。その後、翠とはいい雰囲気のようである。
- じじい
- 声 - 富田耕生
- 留美奈の祖父。浅葱流古武術の達人で非常に強いが、スケベ。留美奈に武術を教え、小烏丸を渡した。
- ブラッド
- スラムの住人。半獣人。地下武闘大会に参加しており、公司の横槍がなければ留美奈達と戦うはずだった。公司のことは良くは思っておらず、スラム崩壊以後に留美奈達にスラムへの行き方を教えた。スラムのマスターの反乱計画にはあまり興味がないらしい。
- 溶(よう)
- 声 - 天田益男
- スラムの住人。酸の能力者で、触れるものを溶かす事が出来る。その能力により、付近の住人を支配していたが、シャルマに倒される。
- 神楽幸平(かぐら こうへい)
- 元・箱庭の研究者。研究者の中では珍しく、被験者にも優しかったため、龍の民からは慕われている。禁龍鉱を応用したアンチ能力腹巻を開発し、チェルシー達に修行させた。白龍とも面識がある。
- アモン
- 龍の民の親分格。チェルシーの事を「姉御」と呼び崇めている。かなりの力持ち。
- トビン
- 龍の民。身のこなしが鋭く、チェルシー達の修行に付き合う。口が悪い。
エニックスお家騒動と本作
本作は少年ガンガンの月刊から隔週刊への移行の際、目玉として登場した「まもって守護月天!」が月刊ベースでの連載であった為、そちらと交代で隔号毎に連載される、所謂コスタリカ方式での連載でスタートした。
ところが、その最中にエニックスお家騒動が置き、「守護月天」の桜野みねねが月刊コミックブレイドに移籍してしまう。その為急遽本作が毎号連載に切り替えられた。
しかし、もともと隔号連載を前提としていたところへの突然の頻発化は、ただでさえこの時期荒れ始めていた有楽の作画が更に荒れた上、連載継続不可能の事態に陥り、休載となった。雑誌掲載時は1話毎に絵柄が変わるほどの荒れ振りだった。コミックスでは丁度休止直前の8巻収録分がこれにあたるが、単行本収録の際に大幅修正されている。
しかし有楽は他誌への移籍はせず、エニックス側も発行漫画誌整理の後、再月刊化されたガンガン本誌での再開という処遇で迎えている(この騒動では大清水さち『ツインシグナル』のように、Gファンタジー廃刊を避けるためガンガン本誌からGファンタジーに移動させられた作品もあった)。
さらに、アニメ化経験のある著名作で、ある程度固定ファン層がいた事から、後にガンガンの屋台骨を支える事になる『鋼の錬金術師』の人気が安定するまでの間。
その前後においてはさほど変化の激しくない有楽の作画が、本作の連載中の特に一時期に荒れたことは、。
アニメ
スタッフ
- 原作 - 有楽彰展(スクウェア・エニックス「ガンガンコミックス」刊)
- 企画 - 岩田圭介、田口浩司、渡辺哲也
- プロデューサー - 東不可止、山西太平、萩野賢
- シリーズ構成 - 隅沢克之
- キャラクターデザイン - もりやまゆうじ
- サブキャラクターデザイン - 六道那拓美
- 美術監督 - 一色美緒
- 色彩設定 - 川見拓也
- 撮影監督 - 松本敦徳
- 音楽 - 多田彰文
- 音楽プロデューサー - 佐々木史朗
- 音楽制作 - ビクターエンタテインメント
- 音楽協力 - テレビ東京ミュージック
- 音響監督 - 高桑一
- アニメーションプロデューサー - 朴谷直治
- 監督 - 伊達勇登
- 製作 - テレビ東京、dentsu、ぴえろ
主題歌
オープニングテーマ
- 「情熱」
- 作詞:小玉キョウ/作曲・編曲:木村玲/歌:1
- (第1話 - 第17話)
- 「HEY YOU!!〜失ってはならないもの〜」
- 作詞:小玉キョウ/作曲・編曲:木村玲/歌:2
- (第18話 - 第25話)
エンディングテーマ
- 「覚醒都市」
- 作詞・作曲:新居昭乃/編曲:保刈久明/歌:新居昭乃
- (第1話 - 第25話)
- 「Eternal Flower」
- 作詞:藤林聖子/作曲・編曲:石塚知生/歌:寺田はるひ
- (第26話)
各話リスト
話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
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第1話 | 地上…運命の出逢い | 隅沢克之 | 伊達勇登 | 六道邪柘美 | |
第2話 | 反魂(はんごん)…生命(いのち)の巫女 | 岡嶋国敏 | 久城りおん | 大坪幸麿 | |
第3話 | 覚醒…風・動くとき | 西園悟 | 浦田保則 | 六道邪柘美 | |
第4話 | 満月…ルリの想い | 横手美智子 | 佐藤昌文 | 実原登 | |
第5話 | 対決…二人の水使い | 小林一三 | 栗井重紀 | 小林一三 | |
第6話 | 修行…それぞれの決意 | ||||
第7話 | 突入…地下世界へ | 西園悟 | 武本康弘 | 荒谷朋恵 | |
第8話 | 師兵(スーペイ)…闇に潜むワナ | 久城りおん | 大坪幸麿 | ||
第9話 | 練氣銃…ともに戦うために | 大和屋暁 | まついひとゆき | 浦田保則 | 大西貴子 |
第10話 | 逆襲…水使い再び | 横手美智子 | 佐藤昌文 | 実原登 | |
第11話 | 死闘…憎しみを越えて | 西園悟 | 小林一三 | 栗井重紀 | 小林一三 |
第12話 | 反逆…光への脱出 | まついひとゆき | むらた雅彦 | 番由紀子 | |
第13話 | 約束…リボンにこめた想い | 大和屋暁 | 荒谷朋恵 | 上野真理子 | |
第14話 | 追撃…タワーゲートの刺客 | 横手美智子 | 久城りおん | 大坪幸麿 | |
第15話 | 襲撃…引き裂かれた絆 | 隅沢克之 | 浦田保則 | 大西貴子 | |
第16話 | 衝撃…忘れえぬ旋律 | 佐藤昌文 | 実原登 | ||
第17話 | 漸撃…笑顔のために | まついひとゆき | 浦田保則 | 金塚泰彦 | |
第18話 | 再会…涙ぬぐう風 | 西園悟 | むらた雅彦 | 番由紀子 | |
第19話 | 焦燥…とどかぬ想い | 横手美智子 | 岡嶋国敏 | 昆冨美子 | |
第20話 | 刺客…磁力使いのワナ | 大和屋暁 | 久城りおん | 大坪幸麿 | |
第21話 | 最下層(スラム)…反逆者たちの街 | 西園悟 | 荒谷朋恵 | 上野真理子 | |
第22話 | 結集…処刑場(キリングフィールド)への招待状 | 佐藤昌文 | 実原登 | ||
第23話 | 激戦…頂点を目指して | 大和屋暁 | まついひとゆき | 浦田保則 | 大西貴子 |
第24話 | 理由…裏切りの炎 | 横手美智子 | むらた雅彦 | 金塚泰彦 | |
第25話 | 崩壊…癒されぬ心 | 隅沢克之 | まついひとゆき | 熊谷雅晃 | 斉藤英子 |
第26話 | 光へ…想いをひとつに! | 浦田保則 | 番由紀子 |
原作との相違点
- 原作での華秦は能力を吸収して、相手の能力を使えなくする。しかし、アニメ版では様々な能力を扱う事ができるようになっている。
- 崇神はアニメ版で戦うシーンが無いので能力が明らかになっていない。尚、原作で使用する能力は重力である。
OVA版
『月刊少年ガンガン』・『月刊ガンガンWING』・『月刊Gファンタジー』・『月刊ステンシル』、4誌合同スペシャルアニメビデオにおいて、ショートアニメを収録。
- キャスト
- ルミナ:関智一
- チェルシー:三石琴乃
- ルリ:寺田はるひ
- 五十鈴銀之助:保志総一朗
- 華秦:上田祐司
- 白龍:子安武人
- 煙・ナレーション:小西克幸
- スタッフ
- 演出:大庭秀昭、篠崎康行
- 絵コンテ・キャラクターデザイン・作画監督:佐々木敏子
- 美術:砂川千里
- 彩色設計・色指定:伊藤靖子
関連項目
- 東京地下秘密路線説
外部リンク