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気楽に殺ろうよ/藤子・F・不二雄

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著者: 藤子・F・不二雄
巻数: 1巻

藤子・F・不二雄の新刊
気楽に殺ろうよの新刊

最新刊『気楽に殺ろうよ


出版社: 小学館
シリーズ: 小学館文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

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kamigata0 「種の保存と繁栄に必要不可欠な性欲は公益的性格を持つが故に罪深いものではなく、むしろ個体の生存にのみ必要不可欠である食欲の方が独善的性格を持ち、罪深く恥ずかしいことである。」藤子・F・不二雄の1972年の短編、「気楽に殺ろうよ」から #manga #価値観
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気楽に殺ろうよ」(きらくにやろうよ)は、藤子・F・不二雄(発表時は藤子不二雄名義)の読み切り漫画作品。1972年(昭和47年)『ビッグコミック』5月10日号に掲載された。単行本では『藤子・F・不二雄 SF短編PERFECT版』第1集に収録。人間の価値観をあえて逆転させた作品。

概要

物語に出てくる登場人物は、主人公が唯一「正常」であり、他の人々は「異常」な行動をとる。例えば、彼らは殺人を公認し、性欲をおおっぴらと表すのに対し、食欲をさらけ出すことをこの上なく恥ずかしがる。全てが異様な世界であるのだが、主人公はこの世界ではむしろ「異常」となる。しかし、食欲と性欲はどちらが欠けても人類は存続不能となる欲望である。では、彼らはどちらが正しくて、どちらが間違っているのか。或いはどちらも正しくないのか。価値観を逆転させる事で、我々人間が必然だと思う物がなぜそれが必然であるかを問い直し、必然である物がなぜ我々人間が必然であると思うのかという理由をテーマにしている。

あらすじ

主人公(河口)が朝起きて新聞を取ろうとしたときに、突然背中から刃物で刺されたような凄まじい激痛を受ける。発作は5分程で収まるのだが、主人公は今いる世界に違和感を覚えることになる。読者は、主人公と病院の先生との会話で少しずつ分かっていくのだが、どうやら全ての価値観が逆転した世界になってしまったらしい。しかし主人公はその事実を受け入れようとしない。そのため、どうも二人の会話がかみ合わない……。

価値観の変わったもの

食欲と性欲
種の保存と繁栄に必要不可欠な性欲は公益的性格を持つが故に罪深いものではなく、むしろ個体の生存にのみ必要不可欠である食欲の方が独善的性格を持ち、罪深く恥ずかしいことである。そのことからすると、性を扱った本や映像記録を持つことは恥じることではない。そのため、子供用の絵本であるはずのシンデレラが結婚したシーンに、王子とシンデレラが性交をしている描写がある。逆に食事中の写真をもつ事は恥であり、またポルノの換わりであるという事になる。ちなみに病院の先生は乱食パーティーの写真や8ミリをコレクションしていた。
平日と休日
月曜日が休日となっていることから、日曜日が平日になっていると考えられる。
公共交通機関
主人公の知り合いが、切符を値切っている。
殺人
殺人が公認されているのだが、1人殺すためには子供を1人作って権利書を貰う必要がある。

登場人物

主人公
名字は河口で、名前は不明。突然価値観の逆転した世界に入り込んでしまう。
主人公の妻。夫がおかしくなったと感じ、病院に行くように勧める。
先生
主人公の担当医。
学生のカップル
体型が父親に似た赤ん坊をゴミ箱に捨てて、新しい子供を作るべく駅のプラットホームで性交しようとしたが、駅員に注意される。
駅員
子供を捨てたカップルに対して、「ちゃんとスペア(次の子供)を作ってから保健所へ電話するのが順序だろ」と注意をする。