罪に濡れたふたり/北川みゆき

『罪に濡れたふたり』（つみにぬれたふたり）は、北川みゆきによる少女漫画作品。

1998年12月号から2004年12月号まで「少女コミックcheese!」（小学館）に掲載されていた。全18巻。

概要

近親相姦を描いた漫画。略称『罪ふた』。17巻発売当時（2004年9月）で累計450万部以上を売り上げている。

15年もの間、離れ離れになっていた姉弟が再会し、禁断の愛が貫かれる様子が描かれている。特にラスト2話のネームを書いた後の集中力は「ぐったりする程の集中力（本人談）」であったと言い、最後においてもドラマティックに物語が展開している。

あらすじ

鈴村香純は、傷心旅行で訪れたイタリアで鈴村由貴と偶然出会い、その時は互いの名前も知らぬまま一夜を過ごす。帰国後、香純は両親の離婚で15年間会っていなかった父親の葬儀で由貴と再会。2人は自分達が姉弟であると知る。更に、NYで働く香純の母親が父親を亡くした由貴を引き取った上にNYに戻った為、2人で生活する事になってしまう。相手は自分の実の弟であり姉であると理解しながらも2人は魅かれ合い、遂にはそれが罪と知りながらも愛し合うようになる。由貴は自分達に血の繋がりがない事を願い戸籍謄本を調べるが、その願いは儚く消える。更には恭子の妊娠騒動や和樹の死、母親の反対など、様々な障害が２人を襲うが、それでも2人は互いを愛し続ける道を選ぶ。

登場人物

鈴村香純（すずむら かすみ）

声：林原めぐみ

女子大生。篠木に振られ傷心旅行先のローマで、由貴と出会う。恭子が由貴の恋人であった頃は恭子に嫉妬していた。その頃は、友達である和樹に抱かれている時に、由貴の姿を重ね合わせたりしていた。由貴と結ばれた後、３度別れを切り出している。身長153cm。体重42kg。魚座。B型。父親似。

鈴村由貴（すずむら よしき）

ローマに留学しており、フォロ・ロマーノ近くの遺跡発掘場でバイトをしている最中に香純と出会う。幼い時の写真を見た香純には初めは妹の由貴（ゆき）だと思われていた。香純に出会うまでは冷めた性格だった。当初は「姉さん」と呼んでいたが、後に呼び捨てになる。身長183cm。体重66kg。蠍座。O型。母親似。

鈴村由香（すずむら ゆか）

香純と由貴の母親。NY在住。実子二人の関係を知ってからはどうにかして二人を引き離そうと画策し、遂には犯罪まがいの行為にまで及ぶ。別れた夫を今でも愛しており、香純を引き取ったのも彼に似ていたためである。逆に、自分似の息子の事は冷遇している。

浅田恭子（あさだ きょうこ）

由貴の恋人だったが、破局。それでもあの手この手で由貴に迫り、後に戸籍上の妻になる。父親はＴ大教授。

沢村和樹（さわむら かずき）

香純の幼馴染みで大学の同級生。小学生の頃から香純に片想いをしている。由貴との関係を知り、引き離そうとするが、後に理解を示す。香純の誕生日に、香純を庇い、交通事故で亡くなる。優しい性格。

安藤簾（あんどう れん）

由香の部下。由香に片想いをし、その身代わりとして香純との結婚を承諾。由香が未だ別れた夫を愛しており、その身代わりとして香純を引き取った事を知ると、更なる身代わりとして、香純に強引に迫る。最初は香純を子供扱いしていた。

関連項目

• ジェネティック・セクシュアル・アトラクション
• 大衆文化における近親相姦