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赤いペガサス/村上もとか

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著者: 村上もとか
巻数: 8巻

村上もとかの新刊
赤いペガサスの新刊

最新刊『赤いペガサス 8


出版社: 小学館
シリーズ: 小学館文庫


twitterでのコメント (関係ないのに引っかかることもあります...)

wssun_y 赤いペガサス(村上もとか) 1977年13号 - 1979年38号 Yahoo!オークションで検索☞ http://t.co/mQtsu3PYAu #ヤフオク #yauc #相互フォロー #少年サンデー
saitomisaki 赤いペガサスがキッカケの方多そうですね。気になる…読みたい!! RT @siren103: @saitomisaki 私の場合は村上もとかさんの「赤いペガサス」でした。
saitomisaki おお、名作と聞いたことが! RT @naohikoKITAHARA: 自分は村上もとか先生の『赤いペガサス』でしたw RT @saitomisaki ボンベイ型を知ったキッカケは何だったかな……
naruhiko_tanaka 蠢太郎、面白かった。村上もとかの漫画はやっぱりすごい。仁も面白かったけど。赤いペガサスの頃からの大ファンです。 #manga
ma_fto2 赤いペガサス [1~14巻 全巻] (著)村上もとか http://bit.ly/fkYYKG #manga

赤いペガサスの既刊

名前発売年月
赤いペガサス 1 1997-08
赤いペガサス 2 1997-08
赤いペガサス 3 1997-10
赤いペガサス 4 1997-10
赤いペガサス 5 1997-12
赤いペガサス 6 1997-12
赤いペガサス 7 1998-02
赤いペガサス 8 1998-02

赤いペガサス』(あかいペガサス)は村上もとかが1977年 - 1979年にかけて「週刊少年サンデー」に連載した漫画。

当時、日本においてはマイナーな存在だったF1グランプリを描いた先駆的な作品。時期尚早でブームを呼ぶまでには至らなかったが、F1の世界を世間に認識させたといえる。主人公の駆るSV01以外は、忠実に当時のF1の世界のマシンと人物を描いていた。レースコースによるメカニカルなモディファイ、ドライバーのテクニックの綾なども実際のものと同じ、チームスタッフさえ実在の人物が登場という内容で、F1ばかりか、レースの世界を広く世に紹介した。

あらすじ

ケン・アカバ(赤馬研)は日系英国人のF1レーサーである。彼の血液は世界でも珍しいボンベイ・ブラッドという型で、緊急時には同じ血液を持つ妹ユキの輸血を受ける必要があることから、2人は常に行動を共にし、単なる兄妹以上の親密な絆で結ばれていた。

F1サーカスにおけるケン・アカバの活躍を、当時の実在のレーサー(マリオ・アンドレッティ、ニキ・ラウダ、ジェームス・ハント等)、マシン(タイレル《当時日本ではティレルのことをこう呼んでいた》6輪、JPSのロータス等)と絡ませながら描く。

実話が元になったエピソード

南アフリカGP
ケンが黒人マーシャルをはねて死なせてしまうエピソードは、同年に実際に起こった死亡事故(シャドウのトム・プライスがリタイアした他車の処理のためにコースを横断したマーシャルをはねマーシャルは即死、プライス自身もマーシャルが持っていた消火器の直撃を受け死亡。)が元になっている。
アメリカ西GP
ケンが取り残されたロックを助けようとしたが叶わずロックが死亡してしまうエピソードは、1973年オランダGPで発生したロジャー・ウィリアムソンクラッシュ、同僚・デビッド・パーレイが駆けつけるも如何ともし難く焼死してしまう事故が元になっている。
モナコGP
ケンとジョディー・シェクターのバトル中に発生したマシン海中転落エピソードであるが、1976年までに2度発生している。

逸話

1978年にポピー(現:バンダイボーイズトイ事業部)からポピニカレーベルでSV01改が発売され、当時はアニメ化も検討されたが、ポピニカを残したままアニメ化が実現されなかった。

登場人物

ケン・アカバ
日系英国人のレーサー。ボンベイ・ブラッドという特殊な血液型を持つ。GTカーのレース中に観客を巻き込む死亡事故を起こし、それが原因でレーサーを引退し、F1ロータスチームのメカニックをしていたが、SVE(サンダーボルト・エンジニアリング)チームオーナーである会田氏に口説かれレース復帰を決意する。
ユキ・アカバ
ケンの妹。ケンと同じくボンベイ・ブラッドの貴重な保有者。母親と同居していたが、母親の死去によりケンの元に身を寄せる。ケンのレース復帰には反対だったが結局同意する。ケンが事故で大量輸血が必要な時は率先し献血する上に常にレース転戦先で採血し非常時用の血液保存を行う。
作中では市販されていないはずのフェラーリのコンセプトカーであるフェラーリ308GTレインボーを所有している。
ロック・ベアード
アメリカ人F1ドライバー。当初SVEチームのエースドライバーとして加入。生まれ故郷の市街地コースを舞台にしたアメリカGPで事故を起こし死亡。この事故はケンの其の後のレーサー人生に大きな影を落とす。
ペペ・ラセール
ロック・ベアードの後任としてSVEチームに加入した、19歳の若き天才レーサー。F1デビュー時はあまりにも強引なドライビングで他のレーサーから叱責されるが、後に優勝するほど腕を上げる。ユキのハートを掴むが、カナダGPのクラッシュで頭部を強打し死亡。
キャンディ・ウッドロング
映画女優を目指す娘。食うに困りモナコで無銭飲食事件を起こすもケンに助けられ、モナコGP中SVEチームに身を寄せる。ケンに惚れ結婚まで夢見たが、結局チームから離れる。
会田
SVEチームオーナー。自身もレーサーであったが、レース中の事故により現在は車イスでの生活。
ボブ・大友
SVEチーム チーフ・エンジニア。
トム・カサハラ
SVEチーム チーフデザイナー。SVEチームのマシンの設計・整備の責任者。1日に8回歯を磨く。SVEチームは1年間で009/01/01改/11と4度も新車を投入しているが、その内01改と11はトムの設計であることが明記されている(009と01のデザイナーは明示されていない)。尚、モナコGPの際の01改デビュー記者会見で、記者に「(01改が)ロータスと似ている」と言われ、「あっち(ロータス)がこっちを真似たんだ!」と豪語し、翌日の新聞各紙で槍玉に挙げられていた。モデルは当時、村上もとかのアシスタントをしていたトム笠原/笠原俊夫。
小原源三
SVEチーム エンジン・メカニック。ボブやトムとは古くからの友人。
菊池安彦
SVEチーム ボディー・メカニック。主人公のケンを嫌っている。ベアードの存命中はベアードのマシンを担当し、彼の死後、しばらく姿を見せなかったが、ペペ参入と共にペペのマシンを担当するようになる。
石川一郎
SVEチーム サスペンション・メカニック。ユキ・アカバに恋心を抱いていたが、意を決して告白するも、ふられる。
バートン
SVEチームメインスポンサーBIRTON社社長。ロック、ペペをSVEチームに紹介する。ケンを嫌っており、追い出しを図る。

作品中に登場する実在のF1レーサー

以下の人名、チーム名は作品当時の記述に基づいており、現在の記述と異なる場合がある

マリオ・アンドレッティ チーム:JPS・ロータス
作品中の1シーズンを通じ、ケンとワールドチャンピオン争いを繰り広げる。(但し、作品中での車両、チーム体制は連載が開始された1977年に準じているが、実際にマリオ・アンドレッティがワールドチャンピオンに輝いたのは翌年の1978年である)
F1による公道血液輸送リレーの際、ジェームス・ハントのマクラーレンに乗り、空港から病院への途中までを疾走し、エンジンが焼きついた後も血液を抱え走ってでも届けようとした。
ロニー・ピーターソン チーム:エルフ・タイレル
F1による公道血液輸送リレーの際、アンドレッティの乗るマクラーレンのエンジン焼き付きを予見し、病院に近いサーキット側から予想されるコースを逆走し、路上を疾走するアンドレッティから血液を受け取った。ケンはあまり人付き合いをしない、気難しい性格であったが、ロニー・ピーターソンとはモナコGP前にテニスを楽しむ場面が描かれている。
ジェームス・ハント チーム:マルボロ・マクラーレン
F1による公道血液輸送リレーの際、アンドレッティが自分の車両を使用して公道を走ることをほとんど即決で了承し、数日後の予選でマシンセッティングに苦しみながらも、ケンに走行時間を分けてくれるよう交渉しようとしたスタッフを叱責するプロフェッショナルなレーサーとして描かれている。
ニキ・ラウダ チーム:フェラーリ
ベアードが死亡した際の事故で、ケンが炎上するマシンからベアードを救出できなかったことを叱責された際、自らの事故の事を引き合いに出し、炎上するマシンに突進したケンの勇気を称えた。また、SV01改のデビューレースであるモナコGPではゴールラインを超える寸前迄0.1秒単位のバトルを演じる。
ジョディー・シェクター チーム:ウルフ
アパルトヘイト政策真っ只中の南アフリカGPにおいて、黒人のコースマーシャルのジミーと気さくに話す場面が描かれている。
エマーソン・フィッティパルディ チーム:コパスカー
当時所属していたコパスカーチームのマシンの戦闘力が低く苦戦していたが、カナダGPのスタート時にマシンを壊し最後尾スタートしたケンと共闘し、元ワールドチャンピオンの真骨頂はテクニックでもレース運びでもなく、わずかな隙間にも躊躇することなく突っ込んでゆく気概であることを示す。
リカルド・パトレーゼ チーム:シャドウ
後にF1レース最多出走を記録したレーサーも、1977年当時の、決勝レース初出走の新進気鋭のレーサーとして描かれている。
グンナー・ニルソン チーム:JPS・ロータス
ロータスチームのセカンドドライバー。雨のベルギーGPでケンと競り合い、F1初優勝を果たす。(実際に1977年、雨のベルギーGPでF1初優勝している。)
29歳の若さで癌のため急逝したニルソンへ、村上氏が追悼の意を込めて、1977年日本GPのみ出走した赤いインペリアルカラーのロータス78での優勝劇となった。
ジョン・ワトソン チーム:マルティーニ・ブラバム
ヴィットリオ・ブランビラ チーム:サーティース
モンツァ・ゴリラの愛称で親しまれるイタリアの人気者。雨のレースで滅法速いことが知られている。
カルロス・ロイテマン チーム:フェラーリ
アルゼンチンの鷹と呼ばれる。
ジャック・ラフィー チーム:ジタン・リジェ
パトリック・タンベイ
高橋国光
シーズン最終戦の日本GPで、ペペ亡きあとのSVEチームのセカンドドライバーとしてスポット参戦する設定となっている。(実際はティレル007・フォードでスポット参戦した。)
また、ケンとの会話で、ケンの父親(日系1世?)が2輪レーサー時代の国光に憧れ、ケンにレースを始めさせたと語るシーンがある。
星野一義
シーズン最終戦の日本GPに、国産F1であるKE009でスポット参戦する(こちらは史実である)。