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あまいぞ!男吾 3

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あまいぞ!男吾の既刊

名前発売年月
あまいぞ!男吾 2 2002-02
あまいぞ!男吾 3 2002-03

あまいぞ!男吾』(あまいぞだんご)はMoo.念平による日本の漫画作品。平成2年度(第36回)小学館漫画賞受賞。

概要

小学館発行の月刊漫画掲載誌『月刊コロコロコミック』にて86年3月号~88年3月号、88年6月号~92年9月号までの約6年半に亘り連載されていた。コミックスは全16巻で、復刊希望を受けて2001年に英知出版が全3巻の復刻本(完全版)を刊行、てんとう虫コミックス版未収録の完結編を含め全81話。

男気溢れる主人公、巴男吾(ともえだんご)が家族や友人らを巻き込んで、ドタバタ活劇を繰り広げる作品である。男吾は豪快・粗放であると同時に非常に義理人情に厚い性格で、ストーリーは彼の人情味や義理堅さによって展開していくことが多く、作者は人と人との心と体のぶつかり合いを中心にして作品を描いたとコメントしている。

この手の漫画としては珍しく、現実の時間と作中の時間とが殆ど揃っていた。連載が一年経過すると人物たちも一年進級しており、連載年数と同様、最終回までに6年近い時間が流れている。

小学校・中学校・高校と、主に3つの展開に分かれており、作品のスタイルも異なっている。

ストーリー設定は、テレビドラマ「あばれはっちゃく」を参考にしただけあって、その雰囲気を色濃く感じさせている。

単行本化の際には細かい修正やコマの並び方の変更、書き下ろしページが追加されることが多かった。

あらすじ

各章のタイトルは英知版/小学館版

大あばれ小学生編/副題なし

男吾とお姫と呼ばれる転校生のお嬢様、奥田姫子を中心に、クラスメイトや町内を取り巻く人々が繰り広げる学園コメディ。コミカルなドタバタ活劇のほかに、二人の色恋沙汰が絡む展開も多く、男吾の男らしい優しさに姫子が惚れ直すというパターンが主となっている。他に、男吾の友情や純粋さが大人たちを説得していく展開、逆に子供らが親の愛を知るといった深いテーマの作品が多い。ホビー漫画が人気の中心だった当時のコロコロでは評判は今ひとつだったため、男吾の卒業を持って連載終了が決定されたが、これを受けた作者はそれまで禁じ手としてきたバトル要素を含んだ前後編を執筆。これが大きな人気を得たため、連載再開が決定し中学生編がスタートする。

ぶっとび中学生編/おおあばれ!中学生編

大文字学園に入学した男吾が繰り広げるシリーズで、人情味溢れた小学生編とは一線を画し、男吾が社会の悪や暴君に挑んでいく展開が多く、男吾の正義漢ぶりが垣間見られる。ボクシングや剣道、柔道、フェンシングなど様々な格闘技が登場するが、肝心のスポーツはルールを度外視した荒唐無稽とも呼べるレベルであり、作者もスポーツはあくまでプロットを引き出すための材料として使ったとコメントしている。男吾が闘った相手として、風紀委員及び柔道部員、ボクシング部鶴田、剣道部、紅静波、白鳥竜子先生、不破源治郎などがおり、交換生徒として十文字中学へ招かれたこともある。『コロコロ』連載時では最も人気が高く、この時期に小学館漫画賞も受賞している。

がむしゃら青春編/青春立志編

瀬戸内海の百戸島を舞台に、高校生でありながら轟学園小学校3年9組の小学校教師として活躍する話。男吾が担任するクラスは問題児クラスで、一癖も二癖もある児童らに自分の豪放な生き方を説いていくものであり、男吾に大人としての自覚が見受けられ、小学生編のような人情話も見られるが、バトル展開が挿入されることが多かった。連載末期には突如としてケンカトーナメントという展開に入るが、作者が安易なバトル展開を嫌っていたことと連載終了の決定もあってあっさりと話は収束し、直後に話は大団円を迎える。その後別冊コロコロコミックにて完結編が掲載された。

登場人物

巴家

皆が格闘能力に優れ、第一巻冒頭では帰宅早々、玄関先から部屋に辿り着くまでの間、金時、安子、知子が立て続けに襲ってくるなど男吾曰く、一家にいるときは気の休まるときがない。更にほんの僅かな遅れでも食事にありつけないなど食事中さえもバトルである(病気と姫子の料理で気絶し家に担ぎ込まれその夕食の光景を見た負川曰く「原始時代だ」)。男吾=団子、金時、安子=あんこ、知子=しるこ など名前はそれぞれ甘味に由来している。家計は中流程度だが、家は広く、専用の道場がある。最初は家族だけで使っていたが、金時のリストラを機に格闘技教室に使われる。2巻の安子、叔母のセリフによると以前は長崎に住んでいた。金時と安子はミツの占いによる幼い頃の見合い結婚らしいが、ミツがギックリ腰で倒れた時、金時が男吾に「母ちゃんの実家(長崎)から電話があった」と伝える一方、安子はカツミの幼少時の写真を見せた際、「義妹の娘」と叔母との関係を姫子に伝えるなど実際に巴家がどちらの実家かは不明。因みに、男吾が学級委員長に就任した際や金時の失業直後、男吾が電話ボックスに置き忘れた赤ん坊を連れ帰った際など理由は様々なれど、家の一部が安子や金時によって破壊される描写が何度か見られる。

巴男吾(ともえ だんご)
物語の主人公。格闘一家の巴家の長男。性格は喧嘩っ早く縦横無尽、勉強嫌いで規則が大嫌い、時には暴力も平気で振るう熱血漢だが、本当は正義感が非常に強く、行動的で、情にも厚い。特に社会的な弱者には味方に回ることが多く、その純粋な心は何度も大人の心を揺り動かしている。遅刻の常習犯で毎回担任の負川に叱られている(例外として教育実習の山本典子の実習開始日と病気で寝込み巴家に泊まった翌朝、二人揃って遅刻している)。姫子とは最大のライバルであり、かつ相思相愛の恋人。アフターストーリーでは姫子と結婚し、一男一女の父親となっている。連載当時のコロコロ読者ページが行っていた「コロコロ大賞」では、3年連続「ド元気賞」に輝いていた。
巴金時(ともえ きんじ)
巴一家の大黒柱で、空手三段の猛者。その実力は北島、不破のケンカを一撃で仲裁したりするなど計り知れないものがあるが、家庭では特に失業直後など女性陣に悉く虐められており、立つ瀬がない。安子曰く「穀潰し」知子曰く「宇宙一の穀潰し」で、何度も就職先を首になってその度巴家に危機が訪れていたが、本人提案の格闘道場「巴道場」が軌道に乗り、その師範(自称)として地位を得た。男吾にとっても最強にして、最大の宿敵でもあるが、本人にとって安子こそが最大の天敵。男吾に「自分の信じたことを胸張ってやれ」と言うなど、基本的に放任主義。『コロコロ』掲載時、登場人物紹介で「きんとき」と振り仮名を振られ、次号のコーナーで「俺は『きんじ』だ!」と抗議することがあった。
巴安子(ともえ やすこ)
巴一家のよきお袋で、姫子は理想的な母親だと言っている。男吾に似た豪快さが持ち味で、一応柔道二段だが、スタイルは柔道と言うよりプロレスで大体技を仕掛けられるのは、失業直後の金時である。しかし、見かけとは裏腹に手先は器用で、かつ懐もしっかりしており、洋裁や着物の仕立てなどの内職で、収入不安定な旦那を支えてきた。得意技は金時から教わった投げ技「巴ダイナミック」。尚、彼女のフルネームは作中には一切載っておらず、コロコロ連載時の登場人物紹介コーナーで判明した設定である。二人とも長崎出身でミツのセリフによると金時とは10歳の時にミツの占いで見合い、後に結婚したらしい。一度、仕立ての仕事で座りっ放しが原因でギックリ腰になったが一晩寝ただけで完治すると言う驚異的な回復力を持つ。自身を診察し、後に球技大会を前に足を捻挫した姫子を診察した垣医師は男吾に母のギックリ腰が一晩で完治した理由を「(彼女は一週間全治に罹るが)あれはお前の母ちゃんがバケモンだからじゃ」と淡々と述べている。また、男吾の朝寝坊に厳しく叱責する場面もある一方で、始業5分前に男吾を起こしそれを楽しみに傍観している場面も見られる。
巴知子(ともえ しるこ)
男吾の姉で、剣道二段(詳しい変更理由は不明だが第一巻の登場人物紹介欄では初段と書かれている)。男勝りで家ではいつも竹刀を振るう一方、弟と違って成績も優秀で文武両道。武道の実力も男吾以上で、男吾から恐れられていた。性格はかなりガサツだが、女性らしいしおらしさも見せることがある。自分と全く性格も価値観も違う男、華道部部長の大和撫郎(やまと なでしろう)に告白され、交際している。当初撫郎と会うときはガサツな自分を必死で隠していたが、「本来のあなたが尚素敵だ」と言われ元の自分に戻る。ついでに、料理は語られているシーンはほとんどないが、安子がぎっくり腰で倒れ、料理を任されそうになった時本人が「家庭科の時間に玉子焼き作ったら食べた先生が油汗流して食べていた」と述べている。撫郎に告白された後、部屋を女性らしく模様替えした場面が一部分だけあったが普段の部屋は本棚には宮本武蔵など武術、刀剣などの書物、ボクシンググローブ、エキスパンダー、剣道の防具、ダンベル、鉄アレイなどが置いてあり、机の付近にはブルースリーとアントニオ猪木と思われるパネルがあるなど男吾曰く「いつ来ても、女の部屋とは思えない(逆に本人はそれが落ち着くらしい)」部屋との事。前述の交際が始まった際茶碗一杯で食事を済ませたり男吾におかずを分けたりと小食の場面もあったが金時、男吾曰く「普段は茶碗三杯は食べる」らしい(回のラストでは普段通りに戻っている)。
巴カツミ(ともえ かつみ)
長崎に住んでいる男吾の従妹で、男吾より一つ年下。男吾を「男ちゃん」と呼ぶ。男吾が尻尾を巻いて逃げるほど苦手としている相手であり、しかも小学生男吾をこてんぱんにするほど、かなり腕が立つ。内心は男吾が好きで、それが原因で姫子と恋の火花を散らすことになるも、すぐに意気投合。青春立志編で高校生として再度登場するが、てんとう虫コミックス版では掲載ページ数の都合で短縮されている。
巴ミツ(ともえ みつ)
男吾のお婆ちゃんで、剣道の達人。ぎっくり腰を患っても、矍鑠としていた。占いが大好きで、金時の相手を見定めたのも彼女の占いである。カツミに仕返しをしようと躍起になっていた男吾に、男らしさを説く。再度登場したときは占いで自分の死を予期してしまったため、かなり老け込んでいた。

 尚、詳細は語られている回がないので不明だが祖父と叔父は作中登場しないが叔母正子(安子の義妹でカツミの母)は巴家の女性では珍しく、温和な性格のようだ。

一文字学園初等部

私立小学校の様だが良くも悪くもない普通レベルの学校。しかし、教師陣たちは落ちぶれ学校だと劣等意識を持っている。

奥田姫子(おくだ ひめこ)
大財閥、奥田コンツェルンのご令嬢。男吾の恋人的な存在でもあり、ライバル的な存在。本人はご令嬢だからと言って、特別扱いされるのが大嫌いで、本来の優しい性格とは裏腹に問題行動を繰り返し、その都度学校を転々としていた。男吾に惚れたのは、自分を特別扱いせずに本気で付き合ってくれたからである。男吾と打ち解けたことで、一文字小学校ではクラスメイトみんなと仲良くなった。成績優秀、容姿端麗、頭脳明晰、スポーツ万能、ピアノもこなす、といいとこ取りであるが、唯一料理だけは殺人級の腕前で、小学生編初期では両親が揃って熱を出して寝込んだり、風邪を引いた負川に看病の為、手料理を作って食べさせた途端気絶させるなど失神者が出たり食した人物が悲鳴をあげるほどであった。更に小学生編終盤、操の家で経営しているアスレチックジムの男たちに拉致された際、撃退してしまう場面もあったがその問題の料理も、巴安子の特訓の成果で克服した。問題の手料理を最初に食したのは1巻の男吾である。因みに、「相手に食べさせる前に自分が先に食べるのは失礼(本人談)」との理由で自身では味見はしないらしい。男吾からは「お姫」、女友達からは「お姫ちゃん」と呼ばれている。性格は素直で純情、曲がったことが嫌いで忍耐強いところもあるが、融通が利かず、やきもち焼きの一面も持つ。見かけは華奢だが、格闘能力は登場当初から非常に高く、巴道場の一番弟子でもあり、合気道・空手・剣道の心得を持ち、小学校当時の男吾とはいえ互角に対闘し、ついに勝つことが出来なかった(男吾から勝負を放棄したケースが殆どだが)数少ない相手である。小学校卒業後は一文字学園中等部に進学。その為、中学校編ではほとんど出番が無かった。
大森ヒデキ(おおもり ひでき)
坊主頭で太った少年。おしゃべりで軽い男と思われていたが、実は大の母親思いで、母が過労で倒れたとき、学校を休んで必死で店(大衆食堂)を切り盛りしようとしていたことがある(が、彼の作った玉丼はコメントのしようのない味、素うどんは「酢うどん」であった)。妹のアキと母親との3人暮らし。2年生の時に亡くなった父親は大工で店も自身で建てたらしい。
玉美(たまみ)
姫子の親友で、男吾が姫子を泣かせたときは真っ先に突っかかる。バイオリンが趣味(腕前は問題外)。知り合いに漫画家がいる。男吾から「お玉」と呼ばれているが、本人は非常に嫌がっている。トン子とつるむことが多く、一話限りではあるが自身の練った作戦と女子の投票により男吾を学級委員長に就任させている。
二ノ宮修一郎(にのみや しゅういちろう)
男吾のクラスメートで、秀才の少年。姫子に密かに憧れている。優等生タイプで、学級委員長を務め、油絵など多彩な趣味を持っている。プライドが高く、1度委員長選挙に落ちたときは落ち込んで抜け殻のようになった。卒業後は都立一中に進学。
中島ミユキ(なかじま みゆき)
男吾のクラスメート。弟思いで、家庭的な女の子で男吾の提案で他のクラスメートたちとヒデキの家の食堂を手伝った時には、カツ丼を作って、客に出す場面が見られるなど作る描写はほとんどないものの、母親不在の際には、自身でも料理を作ると言う。票数は不明だが姫子がミス一文字コンテストに輝いた際には何名かの女生徒と一緒にノミネートされ、一票が読み上げられている。
古塚トシ子(こづか としこ)
男吾のクラスメートで、用務員、古塚伊助の孫娘。あだ名はトン子。お爺ちゃん子で、勤続30年の彼を誇りに思っている。その一方で、玉美とつるむことも多い。
他に、ヒデキと一緒に男吾と姫子をからかう事が多いケンジ、同学年で終盤に登場する隣のクラスの生徒でPTA会長の息子・佐々木進之助、ヒデキの家を手伝う際、花を買いに訪れた時に立ち寄った花屋の娘・水野と言う女生徒が登場するなど、氏名が不明ながら登場する同級生も何人かいるが作中にフルネーム及び、名前が主に呼ばれる同級生は上記の7名である。

 負川勝(おいかわ まさる)

男吾のクラスを担任する男性教諭。独身で、出身は新潟だが一文字学園の卒業生。問題児の男吾に頭を悩ませていたが、ある事件を境に和解。もみあげが長く馬面で、愛称はモミアゲウマ。教師になるのは小学生時代からの夢であり、仕事熱心。通勤には自転車を使用している模様だが、男吾曰く「俺の足の方が速い」ほどのボロ自転車らしい(山本典子に抜かれた直後、横転した)。
山本典子(やまもと のりこ)
自分からテン子先生と呼ばせていた教育実習生。見かけの明るさに対して、かなりの理論派であり、クラスメートの性格や好みのタイプを分析したりするなど、計算高い性格。理想の教育を夢見ている余り、上司に楯を突くような言動も。陸上部出身なのか初出勤時には負川の自転車と男吾を走りながら軽々と抜いている。
岸(きし)
一文字小学校保健室の医務員。いつも喧嘩の度に怪我をする男吾はお得意様であり、悩みの種でもあった。しかし、本当は男吾の味方で、署名運動の時に本音を放っている。
古塚伊助(こづか いすけ)
一文字小学校の用務員で、世話好きで子供好きな性格から、児童みんなの人気者。しかし、負川等教師陣からは煙たがられていて、授業妨害や空き巣への対応が遅れたなどの理由で辞めさせられるところだったが、男吾等児童の抗議で撤回された。酒癖が悪く、何度か仕事に支障をきたすほどの失敗を経験しているため、断酒している。男吾のクラスメートのトン子は彼の孫娘。一文字学園勤続30年と負川が一文字学園の生徒だった頃より在職していたらしく、負川の小学生の時の作文の一部内容を読み上げ通信簿の成績を披露しようとして途中で負川に制止された。

大文字学園中等部

男吾が小学校卒業後に進学した全寮制の共学中学校。柄の悪い不良校で男吾に同校までの道のりを訪ねられた近所の人が「大文字」の名を聞いただけで慌てて逃げ出すなど周囲から恐れられている学校である一方、武芸を中心とした運動部を初め、各種部活動は盛んで(作中存在が確認できるのは運動部は相撲、ボクシング、空手、剣道、野球、柔道、文科部は新聞部の他ブラスバンド、学園祭の案内のみだが美術部)また生徒達が主役という自由な校風から、決して吹きだまりだけの学校というわけでもなく、至って普通の生徒も多い。男吾が空手部の決闘に惨敗したきっかけで入学を志望することとなる。教員たちも血の気が盛んで生徒たちに拷問に近い体罰で校罰した生徒のために地下牢が設置されている。初等部から高等部まであるが、中等部卒業後は外部進学する生徒がしばしば存在し、男吾も大文字学園高等部には進学していない。男吾の前にはさまざまな宿敵と出会い激闘しあう。かつて敵だったキャラは後に新手の強敵の前では男吾のかませ犬となるケースが多く、言わばインフレ現象が起きている。また、作風がリアル時に連載していた「魁!!男塾」にも共通している部分があったために両者と比較することがあった。尚、小学生編の球技大会に一文字学園の宿敵として「大文字学園初等部」が登場するが、柄の悪い生徒も在学する中等部に比べ、比較的普通の生徒が多い模様。

生徒

円谷操(つぶらや みさお)
中学編のヒロインで、姫子と人気を二分するWヒロインの一人。円谷アスレチックジムの娘で、当初は小学生編にて「巴道場」に客を取られて男吾を憎む敵として登場した。しかし、再登場したときは完全に男吾に惚れ込んでおり、彼を追って大文字学園に入学。そして、自ら何度も「男吾一筋」と公言するほどである。しかし、男らしくない男は嫌いであり、男吾以外の異性にはまるで見向きもしない。性格は竹を割ったようにさっぱりしており、どんな場面でも常に潔い態度を執っている。その一方で、ちょっと狡賢い部分があり、小悪魔的な性質も持ち合わせている。姫子と最初に出会った時は、わざとらしく男吾に抱きついて姫子の嫉妬心を煽っていたが、再対面した時は、あっさり引き下がるどころか弱気になった姫子に塩を送るなど二人の関係を後押しする役割を果たしている。中学では空手部に所属しており格闘能力は非常に高いが、後にさまざまな強豪生徒の登場により格闘に関して薄れて行き、男吾のサポートキャラ的立場としか扱われなってしまう。また、頭も良く、機転が早い。ボクシングを経験している狡猾な兄とワガママな弟、ハジメがいる。
河内文太(かわち ぶんた)
大阪出身の大食漢。学園逃亡の罪で、男吾と同じ監獄に閉じこめられた。相撲部所属で、パワーは男吾に匹敵する。休憩時間での男吾との相撲の一番はある意味、学園の名物でもあり、野次馬が多い。柔道部との試合では副将を務める。
豆田陣八(まめだ じんぱち)
男吾に何度も果たし状を送り込む男。スピードと握力はかなりのもので、男吾を兄貴と呼び慕い、自分も一番弟子を名乗っているが、二階堂姉妹にあっさり返り討ちされたり、安子に最弱呼ばわりされたりと、全く立場がない。巴安子からは豆八と呼ばれている。
早乙女力(さおとめ ちから)
柔道部から男吾が立ち上げた新柔道部に入部してきた坊主頭の少年。気が弱く泣き虫で、気の強い3人の姉妹、愛、優、心にいつも苛められていた。父親は船乗りで家を空けていることが多く、母親は彼が物心付いた頃に病死。それゆえ、食事を始め、自分で家事一切をこなす。あだ名は「オニギリ」。柔道部との試合では先鋒を務めたが、敗退。
北島剛(きたじま つよし)
学園台風の異名を持ち、体重110kgの巨漢。かなり粗暴な性格で、安眠を妨げる者は誰であってもぶっ飛ばしてしまう。パワーは男吾とほぼ互角。だが、後に登場した不破、聖の咬ませ犬にもなってしまう。
関和美(せき かずみ)
新聞部に所属する少女。かなり気が強く、正義感も強く、行動的。出っ歯であり、男吾たちからは「ネズミ」と呼ばれている。書く記事は主に暴露ネタとゴシップ。何故か、初登場時には部員は和美以外は女性部長しか登場しなかった。
火山(ひやま)
男吾が大文字学園入学の契機となった空手部の先輩で、男吾が心から尊敬している。腕っ節の強さは男吾と互角かそれ以上の強者で、静派の暴動を鎮圧した実績を持つ。また、意外と理知的であり、無駄な力を振るったりもせず、常に立場を平等に見ているなど観察力にも長ける。一方、恋愛には全くの奥手で惚れた女性の為に腑抜けになってしまいトレードマークの逆立った髪もしなびてしまう。大矢高等学校に進学し、下宿生活をしている。
鬼塚(おにづか)
倉田先生の片腕となって縦横無尽な暴力を振るっていた柔道部の主将。当初は男吾率いる新柔道部をたたきつぶすため、あれこれ汚い腕力を振るっていた。しかし新柔道部との対戦の中で、男吾の心意気に打たれ、あくまで卑劣な手段を用いようとする倉田に逆らい、彼との真剣勝負を挑む。相手の襟を取ってを思いっきり叩き付ける、得意技の地獄落としで男吾を追い詰めるが、最後は敗北、潔く負けを認め男吾と和解する。しかし、男吾に変わって鶴田と勝負し、無残な敗北を遂げた。
鶴田輝(つるた あきら)
ボクシング部に所属するスキンヘッドの男。カミソリのように鋭く、稲妻のように速いパンチを繰り出す。性格はかなり狡猾であったが、勝負に関してはフェアプレイ精神も持っている。男吾との初対決で失神KOに追い込んだこともある猛者。
最後は男吾に敗れるが、それまでは無敗だった。
紅静波(くれない しずは)
大文字学園の女番長として暴動事件を起こし、更生のためフランスへ留学していた帰国子女。だが、帰国後は以前の女番長風は全くなくなり、やたら「美しさ」を強調しつつ、財力で運動部の歓心を買う(対照的に「美しくない」と言う理由で泥臭い武道部全般を半ば差別的に排斥する)など、陰湿なやり方で学園を支配するようになる。また食堂の食事を全て洋食にした際に、食堂のオバチャンを首にした為、激怒した男吾と対立することになる。「美しさ」にこだわって戦いのスタイルもフェンシングを得意とするが、潜在的な気性の荒さは変わっておらず、激昂した際には女番長時代の必殺技メリケンパンチも使った。「紅静波編」は中学生編の中でも特に人気の高いエピソードである。
一条真琴(いちじょう まこと)
大文字学園剣道部主将で、剣道をこよなく愛する。ある事情から男を装っていたが、合宿中に女であることを見破られてしまう。「波切り胴」を得意技とする。
谷広美(たに ひろみ)
男吾と真琴の真剣勝負を目の当たりにして、剣道部に志願入部した少年。自分のことをグズでノロマと呼んでいるが、粘り強く最後まで合宿に耐え抜き、古木を叩き割る程の力強い太刀を手に入れた。
岬ヒカル(みさき ひかる)
一年間の入院生活から大文字学園に戻ってきた少年。相当な美形のため、放っておいても周りから異性が寄ってくるが、入院前は相撲部に所属しており、「張り手の岬」の異名を持つほどであった。操に一目惚れし、彼女のために男吾に本気の体当たりを見せ、男吾を驚かせる。後に文太の勧誘を受け、相撲部にカムバック(したかどうかは記載されていない)。
玄田(げんだ)
大文字学園男子寮の寮長で、その生真面目さからも周りから全幅の信頼を得ていた。男吾の無茶に巻き込まれ、足を骨折。しかし、男吾の人としての真っ当さを見抜いており、男吾を寮長に任命する。
森下(もりした)
大文字学園女子寮の寮長で、非常に口うるさい性格。男吾が寮長になったことをずっと認めなかったが、自分の罪を庇ってまで自分をガス中毒から助けてくれたことで、彼と和解した。
二階堂乱(にかいどう らん・姉)、二階堂舞(にかいどう まい・妹)
吊り目の双子姉妹。元々は十文字学園の生徒で、プロクラスのボディーガード。二人の連携と足技による戦い方を得意としている。初戦は男吾のスカートめくりで破れ、ブルマ着用で再び男吾に挑むも完敗。リベンジを果たすために大文字学園に転校してくる。後に、さらに強くなるため男吾に弟子入りする。妹の方は密かに男吾に懸想しているようである。双子だけに顔は同じだが下着の色は異なる。また髪の結びが対になっている。登場時は乱が左結び、舞が右結びだったが後に作画上の理由で逆になった。後に登場する不破や聖の前での男吾のかませ犬としか扱われなくなってしまうが、不破の戦いでは不破の強点について男吾にサポートした。
不破源治郎(ふわ げんじろう)
全国津々浦々を歩き回り、果たし状をかき集める謎の青年。学園荒らしの不破と恐れられ、男吾を追って大文字学園に転入してきた。常人離れした腕力を持ち、学園台風北島や二階堂姉妹をなぎ倒す程の実力があるが、男吾との戦いに敗れて改心した。単細胞ぞろいの大文字学園メンバーの中ではかなり頭が回る方であり、聖直也の策略を見抜き、逆に罠を仕掛けて対決に持ち込んだが完敗する(しかし、聖の右手を負傷させたことで、結果的に男吾の勝利を後押しした)。本当は大の母親思いであり、母親の遺言である「強い男になれ」を思い違いして受け止めていただけである。「~ズラ」が口癖。

教師

倉田(くらた)
大文字学園教師で、理事長の息子。男吾の最初のクラス担任。通称「シロトカゲ」。服装や成績、その他校則に厳しいスパルタ教師で、違反者を丸刈りにし監禁室に閉じ込める。一時は父親の威光を使って学園を支配していた。父は学園理事長であり僧侶。モデルとなったのは当時仮面ライダーBLACKで俳優デビューしたばかりの倉田てつをである。柔道部と新柔道部との試合後、学園を去る。
白鳥竜子(しらとり りゅうこ)
問題児締め出しを図る教頭(ヤツレウナギ)の手下を装っていた女性教師。本当は文部省から派遣された視察官で、真贋を見極める能力に長けている。パワー、スピード、ボディーの頑丈さは男性以上で、男吾も全く歯が立たなかった。本作登場人物では最も強い人物の一人で、終盤でケンカトーナメントの覇者の一人であった事が判明した。
荒巻(あらまき)
大文字学園の教師。厳つい風貌をしており、顔はツギハギ傷だらけで、見た目はヤクザ。言動も見た目に違わず粗暴だが、言い訳や曲がったことが嫌いで、正義感は人一倍強い。キックボクシングの経験を持ち、喧嘩の強さもかなりのもの。カオリ先生に惚れている。男吾は「アゴマキ」と呼んでいる。
カオリ先生
大文字学園には似つかわしくないほど華奢な女性教師。担当は美術。温厚だが、物怖じせず言いたいことはきっぱりと主張するタイプ。男らしい荒巻先生を好意的に受け止めている。
石倉(いしくら)
大文字学園の学園長で、当初は倉田の運営方針を偵察するため用務員を装っていた。しかし、後に倉田の不正を知り、素性を見せる。物事に対して、人一倍鋭い慧眼を持ち、男吾が卒業した後も、山岡高校でお山の大将となっていた彼を拳骨一発で目を覚まさせるなど、彼の成長を大きく後押ししている。

十文字学園中等部

ボス(大原勇(おおはら いさむ))
落ちこぼれクラス、×組のリーダー格で、非常に責任感が強い少年。テンガロンハットが特徴で、百発百中のパチンコ玉を武器とする。大原学園長の実の息子で、成績は非常に優秀だったが、如月俊擁する管理教師の横暴な運営方針に反旗を翻し、自ら進んで×組を立ち上げた。当初のうちは外様の男吾をまるで信用していなかったが、後に彼の男らしさを認めるようになる。
小島(こじま)
男吾が転入した先で最初に仲良くなったクラスメイト。
トム・サンクス
関西人の母親を持つアメリカ人のハーフで、流暢な関西弁を喋る。十文字学園には父親の仕事の都合で転校。結構お気楽な所があり、学校を逃走したところを管理教師に捕らえられる。スケボーを自在に乗りこなし、時に武器として活躍する。
メグ
吊り目で、そばかす顔の少女。名字は小高。名札に剃刀を仕込んでおり、それを武器としている。母親譲りで地毛が赤く、それが原因で、無理に黒く染めようとした管理教師らに楯突いたことで、リンチを加えられる。
フーコ(北見冬子(きたみ ふゆこ))
気弱な事勿れ主義の少女。食べることが大好きでかなり太っており、制服の規定サイズ違反によってはみ出し者のレッテルを貼られるようになった。普段から厚底の眼鏡を掛けているが、円らな瞳をしており、素顔は相当の美人肌でもある。一度はボスに対する恋心を付かれて男吾を裏切るが、最後は彼女の涙の叫びによって、今まで逃げ腰だった他の生徒達を如月討伐に踏み切らせる等、大きな影響を与えるようになった。
リキ
姓名は不祥。ブルース・リーを髣髴とさせるような顔付きをしており、カンフーの達人。下っ端の管理教師たちは薙ぎ倒す実力があるものの、大元締めのケンベエに手も足も出なかった。
ケンベエ(剣兵衛)
管理教師の大元締めで木槌やさすまた、掃除用具などを始め、武器を自在に操る猛者。太っているが身軽で、サングラスを掛けている。しかし、重装備が仇になって池で溺れたところを男吾に助けられてから、彼の純潔な心に惚れ込み、加勢をするようになる。本作最強候補の一人。
如月俊(きさらぎ しゅん)
如月財閥の御曹司にして、学校改革を企んでいた黒幕。血も涙もない冷酷な男で、父の権力を笠に着て、腕自慢、暴力好きの管理教師やプロのボディガードである二階堂姉妹を呼びよせ、反抗する人間を抑えつけたりと、やりたい放題であった。父親に自分の実力を見せようとして行っていた事であったが、当の父親は真っ当な人間であり、金と暴力で学校支配など言語道断だと身勝手な息子を一喝し、あっさり事態は収束した。
卯月了(うづき りょう)
如月の右腕と呼ばれる男。連載時には男吾に十文字までの道を教える通りすがりの一生徒だったが、単行本の書き下ろしページでこの設定が追加された。男吾と入れ替わりで大文字に行き学園統一を目論むが、大急ぎで戻った男吾の目の前で大文字の生徒たちに叩き出された。

轟学園

男吾が教師として紹介された瀬戸内海の小島『百戸島』にある私立小。良好な環境による徹底した管理学習を行うことで、全国指折りの難関校進学率を誇る名門であり、一部地元の小学生も通学している。当の男吾が担任したのは『落ちこぼれ』といわれていた3年9組であり、ここで約1年間教師を受け持つことになった。以下に紹介する神崎~横田は全員、9組の児童である。

神崎円(かんざき まどか)
花を愛で、積極的で明朗快活な女の子。青春立志編のヒロインで、男吾をすごく慕っている。父親はプロレスラーのゴッド神崎だが、彼女がケンカで苛められるたび父親がしゃしゃり出たせいで、都内の学校を出て行く羽目になったため、当初は父親をすごく嫌っていた。
磯辺五郎(いそべ ごろう)
学校をサボって釣りばかりしている少年。泳ぎは上手い。
谷山愛(たにやま あい)
絵を描くのが好きな、内向的な女の子。いつもはすごく控え目だが、言いたいことはすっぱり言ってしまう勇気も持っている。非常にぱっちりした綺麗な瞳を持っているが、常に髪に隠れている。
大塚大地(おおつか だいち)
親子で農作業を営む元気な少年。大声で馬鹿力が自慢で、「働かざる者、食うべからず」が家訓。普段からニコニコしているが、親を馬鹿にされた時は、怒りを露わにした。
半田修(はんだ おさむ)
名の通りハンサムな少年で、モテまくって生きるなどホストじみた生活を夢見ている。だが、親から来る手紙を全く読まないことから、他人には言えない家庭事情がある。
城戸満(きど みちる)
猫をこよなく愛する、少し太り気味の少女。少し臆病者で、カナヅチ。
小笠原勉(おがさわら つとむ)
ひたすら教科書ばかり読んでいる少年。性格は暗く、完全に殻に閉じこもっていた。
早川夏実(はやかわ なつみ)
島の寿司店、けんか寿司の看板娘。身長が145cmと小学校3年生にしては高い。奇抜な寿司をお客に出すのが好き。
横田仁(よこた じん)
テンガロンハットを被った細目の少年。
工藤進太郎(くどう しんたろう)
通称、ゴクドー先生。国体選手にもなったことのあるスポーツ万能タイプで、8組の人気者。当初は男吾を嫌っていたが、男らしさを見直して和解する。喧嘩の腕も相当なもので、トーナメントの覇者。

その他

聖直也(ひじり なおや)
一文字学園に通う少年で、男吾よりも1つ下。登場時、巴道場で実力No.1。見かけのベビーフェイスに反して柔術を得意とし非常に強く、1人で二階堂姉妹、台風、不破などを倒す。姫子に惚れており、男吾を嵌めようとし、失敗した腹いせに姫子に襲いかかったりした。
判大丸(ばん だいまる)
男吾が大文字学園在学中、受験のため巴家に居候していた従兄の青年。姫子に惚れており、男吾にライバル宣言をするが、男の約束を重んじる男吾の友情を認め、すぐに和解する。
入網照子(いりあみ てるこ)
大矢高校弓道部の主将。ふくよかな体型で、性格も剛胆。周囲からはマンモスカバなどと罵られているが、火山が一目惚れした相手でもある。名前の由来は、ウィリアム・テルから。
弓姫(ゆみひめ)
同弓道部所属で弓術の達人。かなりの美人で、彼女の練習中には常に黒山の人だかりができるが、当の本人は常に冷静で、そして冷淡。プライドがすこぶる高く、男吾の無謀な挑戦も臆することなく引き受けた。
琉王丸一平太(りゅうおうまる いっぺいた)
ケンカトーナメントの優勝候補としてノミネートされていた沖縄生まれの少年。通称、ハブの一平太。6人の弟妹がおり、トレードマークの鉢巻きにはその名が記されている。五郎を人質にして、男吾に一対一の対決を挑み、好戦を演じる。最終的には、末っ子の病気を案じ、トーナメントを棄権する。
ゴッド神崎(ゴッドかんざき)
神崎円の父親で無敗を誇るプロレスラー。普段は優しそうな顔をして愛嬌を振りまいているが、ひとたび怒らせると、大木を素手で引き抜いたり、トラックを吹っ飛ばしたりするなど化け物じみたパワーを持つ。娘が苛められるたびにしゃしゃり出たことが原因で、娘との関係に溝を生む。円の将来を賭けて男吾と真剣勝負を挑み、怪我のハンデもあって男吾が勝ちを収めるが、彼が作中で唯一「殺される」と戦慄した相手でもある。
俵十三(たわら じゅうぞう)
ケンカトーナメント初代チャンピオン。大会決勝会場に現れ男吾にその思いを託す。
花田松千代(はなだ まつちよ)
一代で巨万の財を成した男で、ケンカトーナメント主催者にして黒幕。しかし、その真の狙いは決して地位や名声欲のためのものではなく、男吾の果敢な行動に心を打たれ、彼に大いに同調する。

番外編

大人になった男吾とその子供である男児の活躍が描かれた作品。連載終了後に書き下ろされた完結編と英知出版刊行の漫画誌『トラウママガジン』創刊号の読切として描かれた「だんじて!男児」がある。主役は男吾の息子である巴男児で、ヒロインは奥田姫子にうり二つな美少女、岡田ヒロコ。他に男児のライバルである井成デーブ3兄弟、そして男児の妹の乙女などが登場する。特に後者は、連載終了から10年近く経過しているにも関わらず、ほとんど画風が変わっていない。尚、「男児」において『トラウママガジン』掲載時には連載予定があったらしいが、出版社との都合によって読切に変更された。なお、2008年11月現在においては「だんじて!男児」の再掲載はどの媒体でもなされていない。

アニメ

『男吾』のアニメ化は計画こそあったものの、実際のアニメ化までには至らず、シンエイ動画によるパイロット版が製作されるのみに留まった。製作時期はかなり早く、連載が一年すぎる前にはすでに出来上がっていたことが当時のコロコロの作者コメントから伺える。英知出版の愛蔵版において、そのセル画を見ることが出来る。