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ぼくらの 11

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ぼくらのの既刊

名前発売年月
ぼくらの 1 2004-08
ぼくらの 2 2005-02
ぼくらの 3 2005-08
ぼくらの 4 2006-02
ぼくらの 5 2006-08
ぼくらの 6 2007-02
ぼくらの 7 2007-08
ぼくらの 8 2008-02
ぼくらの 9 2008-10
ぼくらの 10 2009-02
ぼくらの 11 2009-12

ぼくらの』は、鬼頭莫宏による日本の漫画、およびそれを原作としたテレビアニメ。派生して発生した小説版『ぼくらの〜alternative〜』についても本項で述べる。

『月刊IKKI』(小学館)において2004年1月号から2009年8月号まで連載され、IKKI COMICS(小学館)にて全11巻で単行本化されている。 2007年4月にテレビアニメ化され、2007年5月からは小説版『ぼくらの〜alternative〜』が全5巻で刊行された。

近未来の日本を舞台に、謎の超技術で作られた巨大ロボットを操り、地球を守る為に戦う少年少女たちが主人公である。物語は1話ごとに1人の子供に焦点を当てた連作形式で構成される。極限状況に直面する子供たちは、自らの人生、家族や社会とのつながり、生命の意味などを問い直してゆく。

あらすじ

夏休みに自然学校に参加した少年少女15人は、海岸沿いの洞窟でココペリと名乗る謎の男に出会う。ココペリは「自分の作ったゲームをしないか」と子供達を誘う。ゲームの内容は、「無敵の巨大ロボットを操縦し、地球を襲う15体の巨大なを倒して地球を守る」というもの。兄のウシロに止められたカナを除く14人は、ただのコンピュータゲームだと思い、ココペリと契約を結ぶ。その晩、黒い巨大なロボットと敵が出現し、ロボットの中のコックピットに転送された子供達15人の前には、ココペリと、コエムシと名乗る口の悪いマスコットが待っていた。これが黒いロボット・ジアースの最初の戦いであった。……戦闘を重ねるにつれ、子供達はゲームの真の意味を目の当たりにすることになる。

戦いを終えたココペリは姿を消し、コエムシをアドバイザーとして子供達の戦いが始まった。1人目のパイロットに選ばれた少年は、戦闘終了直後に海へ転落して、不慮の死を遂げる。2人目の少年が戦闘直後に突然死した際、コエムシはようやく子供達にゲームのルールを明かす。ジアースの動力源は操縦者の命であり、世界を守って死ぬか、全人類と共に死ぬかという2つの選択肢しかないのだ。戦闘終了後に選ばれる次の操縦者は、敵が現われるまでの間、自分自身の死と向き合う事になった。家族を守る為に戦う少年もいた。人目を気にする生き方を見直して、運命を自分で背負ってゆく事を決意した少女もいた。

事態を把握した日本政府は子供達を国防軍の管理下に置き、軍の装備で敵を倒そうとするが一蹴され、子供達は次々に失われてゆく。また、ジアースの顔にある光点の数の減り方から、カナの他にも未契約者がいる事が示唆される。やがて敵の正体は、自分達と全く同じ条件の平行世界の人間達である事が明かされる。分岐してゆく世界を淘汰するために、それぞれの地球にロボットとコエムシが送り込まれていたのだ。子供達の悩みは、より深まってゆく。

ジアースの情報がマスコミに漏れ始め、子供達は地球の英雄となるが、同時に戦闘の被災者からの大きな恨みを買う事にもなる。しかし一部のパイロットが公表され、その戦いぶりが報道される中で、被災者を含む人々にもパイロット達を支持する声が増え、共に命を賭けて戦う者も現われる。戦闘回数は残り僅かになるが、敵の戦い方にも予想外のものが多くなり、苦しい戦いが続く。

残り3戦となり、生き残っていたウシロ・カナ・マチの3人の内、未契約者はマチであった。彼女は別の地球から来たコエムシの妹だった。

ウシロは養子であり、カナとは実の兄妹ではなかった。契約者の不足を補う為に契約を結んでいた国防軍の田中一尉こそが、ウシロの実母であった。

(以降漫画版あらすじ)契約者となった大人達が戦闘支援のために命を落とした後、マチとウシロ(契約したふりをしていただけで実際は契約していなかった)も契約を結び、残り2戦へと立ち向かう。

ジアース (Zearth)

子供達が操縦することになる巨大ロボット。コエムシはヌイグルミと呼んでいる。昆虫か甲殻類を思わせる生物的な外観を持つ。デザインがアニメと単行本では異なり、腰の辺りから腕の付け根が始まる独特の形状である単行本版に対し、アニメ版は腕の付け根の位置が高く、より人間型に近い形状をしている。また単行本では一度だけ四足歩行に変形する。身長は約500メートル。戦闘は基本的に格闘によって行われるが、全身のあらゆる箇所からレーザー作中ではレーザーと呼ばれるが、『ぼくらの』第4巻所収「ぼくらのおまけ」によると、実際はレーザーではなく質量兵器。小説版によれば粒子ビームに類似。を発射することも出来る。また、パイロットの意志に応じて装甲や腕などを途中から切り離すことも可能。最高移動速度は陸上で1000km/h程度身長1.8mの人間がそのままの体型で500mまで大きくなったとすると、少し速く歩く程度の運動でこの速度に達する。作品中では「走る」「跳ぶ」などの運動もしている。、水中で100km/h程度。機体があまりに巨大なため、何気ない末端部の運動でも簡単に音速を超えるアニメ版では現実感を重視し、ジアースの運動は見た目上非常に鈍重になるように描写された。

コックピットは直径20mのドーム状空間。内壁が全周モニターとなっており、360度の視界を確保できる。フローティング構造となっているため、ジアースが転倒したりしても天地方向は動かず、また衝撃も吸収される。操縦者は生物の魂を見ることができ、コックピット内から自分が知っている人間がどこにいるかを探し当てることができるアニメ版では、パイロットの意識とジアースが直結しており、パイロットの見たいものが映し出されると説明されている。。子供達が座る椅子は、各人が愛用、あるいは思い入れの深いものが複製されている。馬蹄形に並んでおり、戦闘時に操縦者の椅子が列の中央に移動する。なお、アニメ版では椅子は円形に並ぶため、戦闘時の椅子の移動はない。

ココペリとコエムシによると、敵性体と比較してもジアースは「強い」ロボットであり、少なくともココペリとその仲間達によって13戦を勝ち抜いた上で子供達に渡されていることからも裏付けられる。最大の弱点は、ジアース単体では索敵能力がパイロットの目視しかないことであり、視界を奪われたり、アウトレンジから攻撃された際はなすすべがない。

ジアースの命名者は阿野万記(マキ)。地球を意味するThe EarthのTheを「(Zの方が)究極っぽいから」という理由でZに変えてZearthと命名した。また、マキ本人が父親から借りた漫画をヒントに命名したと言っている。後に国防軍によってこの名称が発表されるまでは、世間では「黒い怪獣」と呼ばれていた。その他、ウシロ編の敵性地球からは、「第5侵略体グール」と呼称されている。小説版では長い間名前が付けられず、単に《人形》と呼ばれており、後に日本政府によって「アムシペ」というコードネームを与えられた(アムシペとはアイヌ語で蟹の意)。原作のマキに相当する阿野摩子(マコ)がパイロットになった際、マコによってジアースと名付けられた。Zには、大日本帝国海軍で「皇国の興廃此の一戦に在り。各員一層奮励努力せよ」の意味で用いられたZ旗の要素など、原作よりも多くの要素が付加されている。

なお、原作では物語の冒頭でココペリが操縦した時と、子供達が操縦するようになってからでは、顔に当たる部分のデザインが変わっている。

操縦と戦闘のルール

  • 敵は1回の戦闘につき1体出現する。形態も戦い方もまちまちだが、全ての敵の内部には共通して直径およそ20メートルの球体状、花のつぼみ様の核(コックピット)があり、それを破壊すれば敵を倒すことができる(ただし、後述のように厳密な勝利条件は異なる)。
  • 戦う敵の正体は、“枝状分岐宇端末点”すなわち平行世界(パラレルワールド)の地球人。敵となる地球はなるべく近い可能性の地球同士が選ばれる(とは言え宇宙全体で見た近い可能性であり、文化などが大きく違う世界が殆ど)。
  • 戦闘の始まる日時は事前には明らかにされず、戦闘時には契約した全員が強制的にジアースのコックピットに転送される。ただし操縦者は一戦闘につき1人だけで、後のメンバーはそれを見守る事しか出来ず、通常の方法では交替もできない。ジアースと敵との戦闘は、その回の操縦者が直前までいた場所で行われる。ただし敵と子供達は全く同じ条件なので、敵地(アウェイ)で戦う場合もある。
  • 操縦と言っても、念じればその通りに動くので簡単に操作できる上、装甲は厚く、コックピットは安全なので多少の攻撃ではダメージには至らない。
  • 戦闘終了後、次に操縦する子供は啓示のような形で名を呼ばれる。
  • 勝利条件は、正確には「その回の操縦を担当している敵のパイロット」を「自分達の世界の人間」が殺す事である(アニメ版は異なる)。その際、手段の如何及び殺す人間が誰かは問われない。「他世界の人間」の手によらないで操縦者が死亡した場合は、生き残りの中から次の操縦者が選ばれる。
  • 戦闘に負けるか、決着がつく前に48時間の制限時間が過ぎると、自らの地球にとらわれている宇宙が消滅してしまう。
  • 戦いの目的はコエムシ曰く、「宇宙の未来の可能性の淘汰」「ただの自然現象」だが、コエムシやココペリも具体的に戦いを行わせている存在のことを知っている訳ではない。マーヤによると、「あまりにも多くの可能性があっても無意味なので、可能性同士を戦わせることによって有意味な可能性だけを残す」ためとのこと。
  • 世界の興亡を決める最後の戦闘に関しては、最後のパイロットが、他の地球に自分達の操縦していたロボットを引き継がせ、実際に最終決戦をその地球の契約者に見せることで、戦い方を次の地球にチュートリアルすることを兼ねている。なお、このチュートリアルでの戦闘は引き継ぎ先の地球の興亡とは無関係である(アニメ版では引継ぎ戦のパイロットは死亡しない設定になっている)。稀にチュートリアル等で別の地球から訪れたゲーム参加者とその地球に元からいた人物が瓜二つ(容姿・性格など)であるというケースが存在し、その場合はコエムシによって元からその地球にいた人間は不自然にならないタイミングで隔離される。劇中ではマチが該当した。
  • その他
    • 各ロボットはそれぞれが多様なフォルムと戦術を有する。敵の核の中には、ジアース同様のドーム空間状のコックピットと椅子およびパイロット達が収納されており、ジアースのコックピットも敵の核と同様の外殻で覆われている。
    • 各ロボットには再生能力があり、酷い破損をしても、次の戦闘が開始されるまでには完全に再生される。ロボットの中には、再生能力を利用した飛び道具などの攻撃方法を持つ機体もある(体の一部分を敵に飛ばし、その部分を再生するなど)。
    • ジアースの能力は基本的に操縦者の生命力に比例するとされる。すなわち、パイロットの年齢が若ければ若いほど基本能力が上昇する(正確にはパイロットの魂の若さである)。また、パイロット個人の能力(腕力など)にも感応することがあるが、運動が苦手としていたキリエが全パイロット中最も機敏に動かせたため必ずしも感応するとは言えない。
    • 顔に当たる部分のスリットの数はゲーム参加者の人数に対応しており、生き残っているパイロットの数だけスリットに光が灯っている。これによりそのロボットが何戦を勝ち抜いてきたかが分かる。各機体に必要な契約者の数は同じ機体を使っていてもその都度違い、引き継ぎ前に各担当のコエムシにどこからか聞こえる声で用意すべきパイロットの人数が告げられる。
    • 与えられたロボットのスリット数だけ戦闘に勝てばその世界の地球は残るが、それより多い人数で契約してもかまわない。その場合はパイロットとして選ばれなかった者は生き残ることができる。なお既に契約が完了している場合は、チュートリアルなどによって別の地球を訪れた際はその地球での契約=二重契約は認められない。
    • 病死や事故死などにより契約者の数が足りなくなった場合、別の人間が追加で契約を交わすことができる。この場合、先に契約を交わした者全てが死亡した後で、初めて追加契約者がパイロットに選ばれ、同時にスリットに光点が灯り、コックピット内に椅子が出現する(この仕組みは、マガジンと呼ばれている)。戦闘中に全ての契約者が異世界人の手によらずして死亡した場合戦闘は一時中止となり、24時間内に補充パイロットを追加して戦闘を継続できなかった場合は敗北となる。この場合、勝利した相手のパイロットもルール通り死亡する(アニメ版ではパイロットの順番が次の戦闘に持ち越しとなる)。
    • 戦闘終了後、パイロットの遺体は自宅に転送されるのが基本であるが、本人が望めば遺体を消滅させたりジアース内の隙間に保管することもできる(小説版では、過去の戦いで散ったジアース操縦者の遺体収容スペースの描写がある)。
    • 引継ぎ戦で敗北した場合、上記の通り前の地球は消滅するが、引継ぎ先の地球は消滅しない。また引継ぎ先の契約者達も死なずに素粒子セルを書き直されて復活する。

出現した敵

出現した敵については、「門司邦彦」編の後に国防省によって呼称が発表されている。頭文字はアルファベット順になっている。ただしアウェイ戦の敵に関しては正式な呼称がなく、その全てが既出の敵と同型であるため、単行本にて「○○II」と記述されている。

アニメ版の敵については、原作との相違点がある場合のみ記述する。なおカッコ内の数は光点の数。

「ココペリ」編
“アラクネ (Arachne)”。スリット数13、光点数13。四本足のクモのような形状。接近戦に加え、電撃による攻撃も行う。アラクネとはギリシア語でクモの事。
アニメ版
名称は同じ“アラクネ”。形状も同じだが脚が6本あるのが相違点。(12)
「和久隆/ワク」編
“バヨネット (Bayonet)”。スリット数13、光点数確認不可。巨大な剣か槍の穂先の様な形状。空中を自在に飛行し体当たりによる攻撃を行う。バヨネットとは銃剣の事。
アニメ版
“ビースト”。カマキリの体にサメの頭。接近戦を主体とし、飛行もしない。ビースト (Beast) とは英語で獣のこと。(12)
「小高勝/コダマ」編
“キャンサー (Cancer)”。球体から複数の足が生えた様な不気味な形状。長い触手で相手を絡め取り、引きずり回してダメージを与える。キャンサーとはラテン語でカニのこと。(14)
小説版コダマ編では「トミコローツ戦記」というジアースの戦いを題材としたゲーム内の敵キャラとして登場している。
「矢村大一/ダイチ」編
“ドラム (Drum)”。スリット数14、光点数8。その名の通り、巨大なドラム缶の様な形状。体を横たえて転がり、地上にある物を押し潰す。また、体表に刃を出して敵を削り取る攻撃を行う。コエムシ曰く、「空間に対して回転している」らしく、接地する平面がなくとも回転可能で、押さえ込まない限り回転を止められない。
アニメ版
形状は原作とほぼ同じだが、2本の脚で直立している。脚は横倒しになる時に収納される。また、信地旋回が可能で小回りが効く。(光点数は確認不可)
「半井摩子/ナカマ」編
“エニグマ (Enigma)”。スリット数14、光点数9。がっしりした人型の体で、ボクシンググローブのような腕から強烈なパンチを放つ。街の人々の避難が終わるまでの時間を待った後、ジアースに正面から殴り合いを挑んで敗れた。エニグマとは「謎」「不可解なもの」を指すドイツ語。(確認不可)
「加古功/カコ」編・「本田千鶴/チズ」編
“フィッグ (Fig)”。スリット数13、光点数8。3本の足を持つ細長いイチジクのような形状。足を折りたたんで上空に飛翔した後、標的の上に落下して破壊する。フィッグとは英語でイチジクの事。
アニメ版
“スクイド”。直立した電動ノコギリの様なボディに短い4本の椅子の様な足がついた形状をしている。ノコギリの刃で切りつける攻撃を主体とする。スクイド (Squid) とはヤリイカのこと。(10)
「門司邦彦/モジ」
“ゴンタ (Gonta)”。スリット数、光点数ともに確認不可。万力のような腕と、それを締め付ける4つのリングで構成されている。剥き出しの急所で敵を誘い、両腕で挟み込んで押し潰す。ジアースを絶体絶命の窮地まで追い込んだ。名前の由来は単行本のおまけページに「N○Kの教育工作番組から」と書かれている。
アニメ版
“フォートレス”。キノコのような形をしており、真ん中から2体に分裂する。主な武器は鎌状の腕。偽の急所や、ダミー側のボディを守ろうとするなどの心理戦を仕掛けてきた。フォートレス (Fortress) とは大型要塞のこと。(9)
「阿野万記/マキ」編
呼称不明(アニメ版ではガリア (Gallia))。作者は“アラクネII”と呼んでいる。形状はアラクネとほぼ同じだが(カラーリングやスリットの形状が微妙に違う)戦法は異なる。後部にある人型の部分が立ち上がり、4本の足を高速回転させて攻撃する。スリット数13、光点数10(アニメ版は5)。
「切江洋介/キリエ」編
呼称不明。作者は“エニグマII”と呼んでいる。スリット数14、光点数6。人型だが、腰の部分から腕が生えている。戦闘の描写はなかったため、攻撃方法は不明。
アニメ版1
“ハインド”左右非対称のアンバランスな体形をした人型。戦闘開始直後、自らの胸部装甲を剥がして急所を取り出し、自害した。ハインド (Hind) とは牝鹿のこと。(4)
アニメ版2
“イグルー”。全体に鋭角が目立ち、腕が刃物になっている人型。前方への突進攻撃を得意とする。イグルー (Igloo) とはイヌイットが雪で作る住居のこと。(2)
「古茂田孝美/コモ」編
“ハムバグ (Humbug)”。スリット数14、光点数2。一見普通の人型に見えるが、その内部には、夥しい数の触手があり、それで相手の体内に侵入するという、恐るべき罠が隠されており、ジアースにも戦闘では事実上勝利している。ハムバグとは「詐欺師」を指す英単語。
アニメ版
名称不明。寸胴な体型の人型。溶解液を相手に浴びせて攻撃する。(確認不可)
「往住愛子/アンコ」編
“アイドル (Idol)”。飛行するタイプで、正面から見ると「山」の字を上下逆にしたようなシルエットを持つ。先端から溶解液が出る針を持ち、その針を相手に刺して攻撃する。この針は使い切っても再生する。また、かなりのスピードで動き、ジアースでは捕捉する事も難しい。わざとジアースの攻撃をギリギリで避けたり、まるで対戦相手を馬鹿にするかのような態度を取る。アニメ版にもマチの地球での戦いで同じ姿をした敵が登場している。
アニメ版
名称不明。クジャクのような姿で、背中から生える無数の針で相手を貫いて攻撃する。(7)
「吉川寛治/カンジ」編
“ジャベリン (Javelin)”。通常は円形をしているが、大砲の形に変形することで超長距離砲撃特化戦闘が可能。砲撃形態では砲身が1000mにもなる。ゴンタと同様に、弱点は剥き出しになっている。作中では戦闘開始時に無数の針を発射し、それをマーカーとしてハワイから日本のジアースに対して砲撃を行った。関達が自身らを的にするという捨て身の戦法により、地球ごとレーザーで貫かれて倒された。ジャベリンとは、英語で投げ槍という意味である。この戦いではアメリカの要請により、日本軍によって核爆弾を敵に対して使用されたがまったく効き目が無かったため、3メガトンの威力をもってしても急所でさえ破壊できないことが分かった。
アニメ版
“キングダム”。骨格標本のような不気味な姿をした人型で、手から黒いビームを発する他格闘戦も得意とする。ジアースプログラムのコピーのため、認知工学研究所の前に現れ、急所を破壊された後、ジアースプログラムによって街の電力を取り込み、再起動した。キングダム (Kingdom) とは英語で王国のこと。(11)
「宇白可奈/カナ」編
名称不明。作者は“キャンサーII”と呼んでいる。スリット数15、光点7。キャンサーに巨大な2本の脚が生えて直立したような形状をしている。長い触手を鞭のように相手に叩きつけながら相手の装甲を剥ぎ取り、それを武器に相手を斬りつける。人が乗った無人機からばら撒かれる煙幕でジアースを錯乱させたり、戦闘機を撃墜された田中を人質に取ったりなど卑劣な戦法を仕掛けてきたが、それが仇となってカナの怒りを買い無残に敗北した。
「町洋子/マチ」編
アニメ版
“リドル (Liddle)”。ずんぐりした形の人型。戦闘開始直後に無人兵器により攻撃され、街が燃え上がる。ジアースに急所の前の装甲を剥がされ、炎で急所を焼かれた。(4)
「宇白順/ウシロ」編
名称不明。ジアースと同じタイプ。スリット数11、光点数3。ジアース同様に格闘戦を主体とする。ウシロは当初カナに暴力を振るっていた反動に苦しむが、その後敵を圧倒。しかし敵のコエムシの登場により敵コックピットを開け、それにより敵パイロットを逃がしてしまう。しかしウシロはアウェーであったため、その地球上の全人類を殺害するという方法を取り、自らの行為に苦しみながらも撃破した。
アニメ版
“マスタング”。前後対称の形状で、上半身を回転させるなど格闘戦が得意。ジアースとの30時間以上の死闘の末、急所を破壊された。ジアースはその後ウシロの意思で分解された。マスタング (Mustang) とはアメリカの野生馬。(2)

世界設定

近未来の日本が舞台。我々(読者や作者)の世界の未来だとは限らないが、作中の描写(実在する兵器の登場や、実在する漫画・アニメのタイトルへの言及等)から、仮に別の世界だとしても、20世紀までは殆ど同じ歴史を辿っている。正確な時代は不明だが、兵器の型式から2036年の直前である。アニメ版では、ウシロの生年が平成29年=2017年と示された事から、2030年から2031年にかけての物語である。

自動車・航空機などに近未来的なデザインは見受けられるが、機能そのものは基本的に現在のものを踏襲している。なお、このデザインの違いは別の地球だからではなく、未来であることが理由であると単行本の巻末コメントで説明されている。

日本は航空母艦等を装備した国防軍を所持している。兵器の制式名称に皇紀を用い、F-15Jが41式、F-2が60式というようになっている。一方で、階級名は自衛隊式である。

戦争における無人兵器の使用を許すことは戦争を起こすハードルを下げる恐れがあるとして、「天津条約」という国際条約によって全世界的に規制されている。この話題は人の命の軽重を問う場面で提示されており、本作の主題と関連が見られる。したがって、作中で撃破される戦闘機などの兵器はほとんど全て有人兵器である。なお、アニメ版においては、終盤において一時的に無人兵器運用制限を緩和する決議が取られており、ジアースおよび敵性怪獣に対して使われた。

沖縄の米軍基地をめぐる日米間の紛争の後、日米安全保障条約は破棄されており、米国とは仮想敵国のような関係にある。その代わり、中国とは日中安全保障条約が結ばれているが、こちらも2010年現在の日米安保の様な全面的な依存関係ではない。東アジア、ひいては世界を軍事的緊張が覆う中、日本も国際的に非常に微妙な立場にある。

そんな中、世界のパワーバランスを覆す程の巨大な軍事力が突然現れれば、いつの時代でも人間の考えることは変わらない。日本政府はこの圧倒的な「ちから」をいち早く手中に収めるべく、子供達と接触を図る。しかし、そのテクノロジーは人間の手に負えるものではなく、結果的に政府・国防軍は子供たちのサポートに回る事になる。

番外編

ぼくらの 特別ヘン(「鬼頭莫宏とあし☆すた」名義)
コミックス11巻初版限定版付属の冊子に収録。内容について作者は「自パロ」、「アンソロジーっぽい感じ」と語っており、作者自身は24ページ中9ページ描いて、残りはアシスタントが描いている。
当初は、最終話が掲載された『月刊IKKI』2009年8月号にて、9月号に掲載される旨が予告されていたが、原稿の入稿後に内容面を考慮して編集部の判断によって掲載を見送られた『月刊IKKI』に掲載されなかった理由については、「マジメな作品を使ったおちゃらけに対して不愉快な思いをする読者がいる可能性があると(編集部が判断したと)いうことらしいが、聞いた話であり、本当のことかどうかはわからない。」と作者のサイトにて語られている。
ぼくらの 〜1年後の待ち人〜
鬼頭莫宏イラスト&バックヤード集『ぼくらの』に収録の、6ページの短編。本編最終話にて、別の地球へ旅立った佐々見の帰りを待ち続ける多手の様子を描いている。

登場人物

TVアニメ

2007年4月から9月までUHF局などで放映された。企画のスタートは原作の「阿野万記」編連載時であった『ぼくらの』第7巻所収の「アニメ版ぼくらの制作レポート」によると、おおざっぱなストーリーの続きやキャラクターの関係を原作者から聞いた上で、自由に作ったとの事。。アニメ版の後半はオリジナルストーリーとなり、オリジナルキャラクターを含む大人たちの行動が多く描かれ、独自の作品解釈による結末(原作とは平行世界の設定)が付けられた。ゲームのルールやキャラクターの性格などの設定にも大きく変更された所がある。また、性的な描写や残酷なエピソードが割愛されたり和らげられた箇所も多い。各話の順番も一部変更された。エンディングテーマの「Little Bird」は、後に原作の「吉川寛治」編で関が口ずさむ歌として、「Vermillion」は小説版のマリア編において同じく関が口ずさむ歌として使用された。

3DCGを多用したリアルな映像で描かれたが、飛行するメカがなくなり、ロボットの動きもスローモーになり、対戦相手の形態が変更されたものもあるなど、戦闘シーンは特に大きく変更されている。これに関しては原作者も監督とのインタビューにおいて、戦闘の緊迫感を欠き不満であると漏らしたが、監督は巨大なモノが戦うという事を現実的に考えての改変であると答えている。

パイロットの選定は、コックピット内の椅子がルーレット状に回転することで行なわれる。同時に操縦者は啓示を受け、身体のどこかに床と同様の紋様が現れる。この選定は、戦闘直後ではなく、時間をおいて行なわれる。ジアースへの転送は、椅子を媒介として子供たち自身の意思によっても行なわれる。コエムシは、契約した人間のパイロット登録やパイロットの順番の決定を、自由に決定する権限を持つ。ルーレットは余興に過ぎない。TVアニメ版の契約者と光の位置関係はワク右側上から2、コダマ右側上から4または左側上から3、カコ左側上から6、チズとチズの子供左側上から4・7、ダイチ、ナカマ、モジの3人は右側上から3・5・6、マキ左側上から5、キリエ左側上から2、アンコ右側上から7、コモ右側上から1、カンジ真ん中、ウシロ左側上から1である。23話でマチ右側上から2が追加された。また、TVアニメ版は敵味方共に15スリットある。

アニメ版のあらすじ

「阿野万記」編までは原作に準じている。

政財界の権力者達は、「子供達の契約を解く鍵を探す」という建前の元に、ジアースの技術を研究して産業や軍事に利用しようとする。子供の親達は、子供を救う方向に世論を動かす為に、ジアースの情報公開を目指して協力し合う。しかしその企ても権力者の陰謀により潰され、子供達はこの地球からも孤立してゆく。ジアースのコピープログラムであるジアースプログラムの開発が進むが、実はそれすらもゲームの主催者である支配者の計画であった。プログラムの働きにより「勝ち抜いた地球」も、そのエネルギーを支配者に奪われる運命にあった。

未契約者はマチであり、彼女は別の地球から来たコエムシの妹であった。彼女により「契約者の一人だけは、次の地球へのゲームの引継ぎ者として生き延びられる」という秘密が明かされる。ゲームに疑問を感じ始めていたマチは、コエムシを射殺して自ら契約を結ぶ。そしてジアースの管理は契約者達の手に委ねられた。マチはジアースプログラムを破壊し、最後のパイロットとなったウシロは戦闘後にジアースそのものを解体することで、ゲームの連鎖は断ち切られる。一人生き残ったウシロの妹カナは、戦いの経緯を物語として伝えてゆく事を決意し、生きる戦いを始めた。

スタッフ

  • 原作 - 鬼頭莫宏
  • 監督 - 森田宏幸
  • 副監督 - 川畑えるきん
  • キャラクターデザイン - 小西賢一
  • メカニカルバイザー - 鈴木勤
  • 色彩設計 - 飯島孝枝
  • 3D監督 - 大野克尚
  • 美術監督 - 池田繁美
  • 撮影監督 - 藤田賢治
  • 編集 - 廣瀬清志
  • 音響監督 - 明田川仁
  • 音楽 - 野見祐二
  • プロデューサー - 永井理、難波秀行
  • アニメーション制作 - GONZO
  • 製作 - イズミプロジェクト

主題歌

オープニングテーマ
「アンインストール」
作詞・作曲・歌 - 石川智晶 / 編曲 - 西田マサラ
エンディングテーマ
「Little Bird」(第1話 - 12話)
作詞・作曲・歌 - 石川智晶 / 編曲 - 西田マサラ
「Vermillion」(第13話 - 24話)
作詞・作曲・歌 - 石川智晶 / 編曲 - 西田マサラ
挿入歌
「ロストイノセント」(総集編)
作詞・作曲・歌 - 石川智晶 / 編曲 - 西田マサラ

各話リスト

話数サブタイトル脚本絵コンテ演出作画監督
1ゲーム川崎ヒロユキ森田宏幸権園小夏
朝来昭子
2ジアース与口奈津江佐野隆史林直孝小島彰
3秘密西田大輔藤森カズマ菊池勝也小林利充
4強さ山中英司はしもとなおと長坂寛治
5弱さ与口奈津江小林孝志飯島弘也
坂崎忠
6情欲名村英敏信田ユウ山中正博
7川畑えるきん夏目真悟
8復讐小林哲也畠山茂樹都竹隆治
渡部穏寛
9家族西田大輔関野昌弘佐々木美和
関野昌弘
10仲間藤森カズマ岡村正弘小島あきら
11三原武憲青木真理子
12血のつながり与口奈津江名村英敏菊池勝也坂崎忠
13地球柳沼和良林直孝Shuzilow.HA
14迷い西田大輔笹木信作信田ユウ山中正博
室井康雄
15自滅与口奈津江小林孝志夏目真悟
15.5追想総集編
16正体西田大輔平尾隆之畠山茂樹谷川亮介
渡部穏寛
17情愛与口奈津江山下祐下司康弘小島彰
佐々木美和
18現実藤森カズマ粟井重紀秦野好紹
19西田大輔川畑えるきん小林孝志Shuzilow.HA
20宿命大知慶一郎関野昌宏みくりや恭輔佐藤道雄
雨宮英雄
21真相与口奈津江笹木信作信田ユウ小林利充
22道程西田大輔藤森カズマ畠山茂樹渡部穏寛
谷川亮介
23雪景色大知慶一郎大橋誉志光林直孝夏目真悟
室井康雄
24物語与口奈津江森田宏幸
川畑えるきん
朝来昭子
渡辺純子

放送局

放送地域放送局放送期間放送日時放送区分
兵庫県サンテレビ2007年4月8日 - 9月30日日曜 25時30分 - 26時00分独立UHF局
神奈川県tvk2007年4月10日 - 9月25日火曜 23時00分 - 23時30分
東京都TOKYO MX火曜 23時30分 - 24時00分
愛知県テレビ愛知2007年4月12日 - 9月27日木曜 26時58分 - 27時28分TXN系列
全国AT-X2007年4月29日 - 10月7日日曜 11時30分 - 12時00分
(リピートあり)
CS放送

小説版

小説版『ぼくらの〜alternative〜』は、大樹連司によるライトノベルである。表紙と挿絵は原作者の鬼頭自らが担当している。2007年5月に小学館ガガガ文庫より刊行が開始された。全5巻。

原作とは異なる平行世界の物語である。原作と類似した状況でパイロットは選ばれ、そのメンバーも多くは共通している。操るロボットは原作とほぼ同じもので、名前もジアースと名付けられる。アドバイザーとなるのは謎の少女・マーヤであり、そのアシスタントとして登場する「コエムシ」の姿や性格は原作のコエムシとは異なっている。椅子のデザイン・配置やパイロット選定方法は、原作にほぼ準拠している。

操縦者となる順番は原作と異なっており、原作の初期パイロットたちは運命を覚悟した上で戦うことになる。また子供たちが操縦者とならなかった場合の行動が描かれたり、逆に原作では脇役であった人物をパイロットとしてその内面を描く、狂言回し・マーヤの暗躍により、世界が破滅へと向かっていく過程が描写されるなど、原作の登場人物たちのもうひとつの可能性が繰り広げられた。

原作者の作品「なるたる」に登場したキャラクターが、戦闘機のコードネームとなっている。

小説版の登場人物

トミコローツ

ジアースを含め、「怪獣」は日本政府によって「トミコローツ」と総称されている。これは原作者の鬼頭莫宏の作品『辰奈1905—トミコローツ戦記』からとられており、アイヌ語で「戦争をする棺桶」と言う意味の鬼頭による造語である。ジアースに与えられたアムシペの名もこの作品に登場するトミコローツから来ている。

各トミコローツはそれぞれ形状も特徴も全く異なるが、いずれも遠距離兵器(大半の機体がレーザー)を持つ点は共通である。

《教師》編
《蜘蛛》。形状、性能ともに原作のアラクネに酷似している。色は白。アラクネと同じく放電を用いる。
コズエ編
《猿人》。灰色の直立したゴリラ。原作のエニグマに似ている。レーザーと格闘戦で戦う。
カコ編
《風車》。8枚のプロペラのような部位と土台で構成されている。遠距離戦を主体とするタイプで、プロペラを回転させてエネルギーを溜め、8本のレーザーを集中させて強力な攻撃を行う。プロペラの羽は切り離して全方位からの飽和攻撃を行うことが可能。
ツバサ編
《矛盾》。名前の通り、それぞれ《矛》と《盾》のような形状をしている。2体で1体の珍しいタイプ。《盾》がレーザーで相手を牽制しつつ《矛》を守り、《矛》が突撃して装甲を突き破る。核は《盾》側にある。
ワク編、チズ編
《洋梨》。同名の拷問具に似た機体で、洋梨型の機体が4つに分かれて敵機体を挟み込み、身動きをとれなくしてから溶解液で攻撃する。戦術としては原作のゴンタに相当する。
キリエ編
《蜻蛉》。槍の本体に二対四枚の羽を有し、視認するのも困難なほどのスピードで飛び回り、相手を串刺しにする。原作のバヨネットを高性能にしたものと言える。
コダマ編
《岩亀》。小山のような胴体から4本の脚が出ている。自らの質量とそれに見合った怪力で戦う。
マコ編
《白猿》。二足歩行で、外形や形態の可変性など、様々な点でジアースによく似ている。四脚形態への変形機構を有する。
アンコ編
《灯台》。3本の足が生えた塔のような形状。機動力は低く攻撃手段も電撃のみでその威力も弱いが、それを補うように(その世界の人間たちが)ジアース側の良心や倫理観を咎めるような心理戦を仕掛ける。
コモ・カナ編1
《打筒》。積極的な行動を示さなかったため詳細は不明だが、原作のドラムに相当する。
コモ・カナ編2
《孔雀》。トミコローツの中では数少ない、レーザー(粒子ビーム)を持たないタイプ。羽に見える部分は攻撃肢と呼ばれる紐状の武器で、これがレーザーに代わる遠隔攻撃武器となり、ジアースのコックピットを直接攻撃してくる。原作のハムバグに相当する。
マリア編
《大烏》。ジアースの約2倍はある巨体を持つ鳥形。飛行タイプの中では速度が遅いが、本体から分離する「艦載機」を搭載しており、これでジアースを攻撃する。また、ミサイル・生物兵器等の「同時代的」兵器も搭載している。ただし、それらの兵器は《大烏》本来の装備ではなく、彼らの世界のものを操縦室に持ち込み、外で組み立てたものである。
カンジ編
《紅蠅》。その名の通り蠅を思わせるフォルム。幻覚攻撃を使い敵パイロットを幸せな幻想の中に閉じ込めてしまう強敵だが、逆にそれを破られると後はほぼ何もできない。
ミク編
《水母》。触手を用いての直接攻撃を行う、トミコローツの中ではさして強くないタイプ。
エピローグ(ウシロ編)
《弦月》。ジアース同様人型で、巨大な塔のような印象を与える威容。胸部に三日月のような部位を備えており、接近戦タイプかと思われたが実は三日月から発射する強力な破壊光線をメインに戦う。

書誌情報

  • ぼくらの(原作漫画、小学館〈IKKI COMICS〉、全11巻)
    • 第1巻 2004年6月刊行 ISBN 978-4-09-188502-9
    • 第2巻 2004年12月刊行 ISBN 978-4-09-188503-6
    • 第3巻 2005年6月刊行 ISBN 978-4-09-188504-3
    • 第4巻 2005年12月刊行 ISBN 978-4-09-188306-3
    • 第5巻 2006年6月刊行 ISBN 978-4-09-188323-0
    • 第6巻 2006年12月刊行 ISBN 978-4-09-188349-0
    • 第7巻 2007年7月刊行 ISBN 978-4-09-188372-8
    • 第8巻 2008年1月刊行 ISBN 978-4-09-188389-6
    • 第9巻 2008年9月刊行 ISBN 978-4-09-188425-1
    • 第10巻 2009年1月刊行 ISBN 978-4-09-188435-0
    • 第11巻 2009年12月刊行 ISBN 978-4-09-188490-9 (初版限定冊子付き版 ISBN 978-4-09-159067-1)
  • 「ぼくらの」オフィシャルブック(2008年1月、小学館〈IKKI COMICS スペシャル〉):アニメ版の情報が中心
  • 鬼頭莫宏イラスト&バックヤード集『ぼくらの』 (2009年12月、小学館 ISBN 978-4-09-179039-2) 本編完結後を描く6ページ『ぼくらの 〜1年後の待ち人〜』を収録
  • ぼくらの〜alternative〜(小説版、小学館〈ガガガ文庫〉、全5巻)
    • 第1巻 2007年5月刊行 ISBN 978-4-09-451008-9
    • 第2巻 2007年7月刊行 ISBN 978-4-09-451020-1
    • 第3巻 2007年9月刊行 ISBN 978-4-09-451026-3
    • 第4巻 2007年12月刊行 ISBN 978-4-09-451041-6
    • 第5巻 2008年6月刊行 ISBN 978-4-09-451075-1

DVD

  • ぼくらの(アニメDVD、2007年7月 - 2008年3月、ビクターエンタテインメント、全8巻)

補足

  • 物語のコンセプトはジョージ秋山の漫画『ザ・ムーン』に範をとったものであり、単行本1巻の初期の帯には秋山が推薦文を寄せていた。また、ジアースの名称も『ザ・ムーン』に肖ったものであり、作中で名付け親のマキがその旨を話している。
  • 「日乃レポート」などの設定、独自の(架空の)素粒子論など、『なるたる』を始めとした他の作品との共通する設定基盤を持つ「ぼくらの」オフィシャルブック ISBN 978-4-09-188399-5 記載
  • アニメ版クレジットにおいて表記されている“イズミプロジェクト”とは、アニメ版監督である森田宏幸によると、本作におけるファンドの名称であるとの事。いわゆる製作委員会方式と似てはいるが、それよりは出資・製作体制が若干小規模になっている様である。またGDHの説明によると有限会社と名目上なっているが、特別目的会社(SPE)として設置されており、実質的に製作委員会方式と形態は同一となっている。同様に、イズミプロジェクト名義での製作になっている作品に『パンプキン・シザーズ』がある。
  • 本作を描くきっかけは「魔法少女モノ」であり、主人公が大きな力を得た代償として周囲を危険に晒してしまうところから、操縦すると人が死ぬロボットが発想されたという「マンガノゲンバ」、2007年11月14日放送分より

脚注

関連項目

  • セカイ系
  • なるたる
  • ヴァンデミエールの翼

外部リンク

ca:Bokurano da:Bokurano

ko:지어스