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キン肉マンレディー 2

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キン肉マンレディー』(キンにくマンレディー)は、小川雅史による日本の漫画作品。1980年代に大ヒットした漫画『キン肉マン』(ゆでたまご)を原作とし、同作の登場人物を女性に置き換えた、原作者公認のパロディ漫画である。集英社のウェブコミックサイト『ウルトラジャンプエッグ』で2008年6月19日から連載開始した。2010年3月現在、同サイトで連載中で、単行本は1巻が発行されている。

概要

1979年から1987年まで集英社『週刊少年ジャンプ』に連載されたゆでたまごの漫画作品『キン肉マン』を原作とする。本作の始まった2008年は『キン肉マン』の連載開始から29年目にあたり、「29(にく)周年」の語呂合わせで節目の年として数々の記念イベントが開催されるなどした。

原作には主人公のキン肉マンをはじめとする、多くの戦う男性キャラクターが登場するが、本作はそのほとんどが女性に置き換わった、原作世界のパラレルワールドを舞台とする。その中において、キン肉マンのお目付役の少年・ミートだけは「元の世界」での記憶を持ったまま登場し、原作とパロディ化された世界の差異を指摘するような、原作を知る読者と同じ視点での物語の進行役を務める。

物語はおおむね原作のストーリーを踏襲して進行するが、銅ベルマンやスフィンクスマンといった原作でほとんど顧みられない「その他大勢」として描かれていたキャラクターが本作では大きく取り上げられる傾向にある。また女性化にあたり、乳房や臀部が露出するなどの軽い性描写が存在する。一方で、マリやビビンバといった原作のヒロインに当たる存在は登場していない。時代設定は、原作が連載当時の1980年代だったのに対し、本作には携帯電話やインターネットといった十数年後に普及するテクノロジーが登場している。

連載とは別に、『週刊プレイボーイ』2007年11月5日号に掲載された複数作家による『キン肉マン』のパロディ4コマ漫画の中に「キン肉マンレディー」がある。2ページ3本立てで、女性化のデザインはおおむねその後の連載と同様だが、設定は「ある日突然超人たちが女性に変わっていた」というもの。

あらすじ

『キン肉マン』の続編『キン肉マンII世』では、『キン肉マン』の物語終了後にミートが危機に備えて「超人保存装置」(プリザーブカプセル)で眠りについたという設定がされたが、装置に入ったはずのミートが目覚めるとそこは超人たちが女性化したパラレルワールドだった、というのが本作の導入となる。ミートは戸惑いながらも、目の前に現れたキン肉星の王女・キン肉マンレディーをその頭脳と経験でサポートすることを決意する。

登場人物

※は、性別が男のままの超人。女性化した人物は元の名を併記する。

主要超人

キン肉マンレディー(キン肉マン)
本作のヒロインで、キン肉星の王女。キン肉マンのとさか状の部分は髪型で表現されている。プラチナブロンド髪の美人で、巨乳でムチムチのナイスバディ。天真爛漫な性格で明るく前向きな性格だが、泣き虫なところもある。一人称は「ワシ」で、語尾に「なのじゃー」をつけてしゃべる。
異常なほどの怪力で、相手を宇宙まで吹っ飛ばすほど。乙女の本能による、自己防衛本能としての火事場のおっぱい力を持っている。
アレキサンドリア・ミート ※
第20回超人オリンピックの日本代表に選ばれたキン肉マンレディーのコーチとして、レディーの母(キン肉星大王)が呼んだ特別コーチだったが、超人保存装置の副作用によりその肉体に原作世界のミートの精神のみが移り、記憶を保ったままパラレルワールドの歴史を追体験することになる。キン骨マンの悪巧みを未然に防ぐなど知識を活かしレディーをサポートする。
ザ・テリーマンガール(テリーマン)
日本政府の契約によりキン肉マンレディーの代わりの日本代表としてやって来たが、キン肉マンレディーのムチムチなバニーガール姿に一目惚れし、契約を破棄。以後、レディーと親友になる。第20回超人オリンピックではキン肉マンレディーとラーメン娘との闘いに乱入したのが原因で失格になる。
レディ・ロビン(ロビンマスク)
第19回超人オリンピックの優勝者。顔の出る兜を被って鉄のビキニを着た、無口かつクールな性格の美女。無表情なことから「ロビン・マスク」とも呼ばれ、極端に怒った(逆上した)時や画面がロング(遠景)になった時は顔まで仮面でおおったような絵になる。
第20回超人オリンピックでは、自分の(前回優勝者としての)権限でキン肉マンレディーを出場できるように取り計らい、キン肉マンレディーと決勝戦を争う。実はエルフの血を引いており、そのため長生きで、若く未熟な超人にはつい指導をしてしまう癖がある。ラーメン娘いわく「姉属性」。キン肉マンレディーとの試合中に勝ったら彼女を妹にしたいと漏らしてしまう。必殺技はタワーブリッジ。

その他の超人

本作での残虐ファイトとは相手の衣服をはぎ取ることを言う。

キン骨マン※
世界初の怪人界の特別親善理事。超人オリンピックの参加証を渡しに来たのだが、怪人の襲来と勘違いしたキン肉マンレディーとテリーマンガールの2人により痛めつけられ、結果としてレディ・ロビンにより理事の権限を剥奪、その後は小悪党に。変身により格好良くなるが、数分と持たず元の姿に戻る。
イワオ ※
キン骨マンのお供。こちらも変身により格好良くなるが、数分と持たず元の姿に戻る。
ハラボティ・マッスル(委員長)
原作と容姿が全く変わらないまま、女性的特徴が付け加えられている。
スペシャルマン(女)(スペシャルマン)
(元)アメリカ北部代表。テリーマンガールに出場権を勝手に取られて辞退させられてしまう。超人保護観察官の資格持ち。括弧書きまでが名前として扱われている。
女カナディアンマン(カナディアンマン)
カナダ代表。原作のカナディアンマンの頭部にあしらわれたメイプルリーフは、眉毛とモヒカンヘアで表現されている。
キンター・クンター(キンターマン)
アフリカ代表。アフロヘアの女性。
ウナ・スカイマン(スカイマン)
メキシコ代表。マスクを被った女性。
ムッターブロッケン(ブロッケンマン)
ドイツ代表。オリンピック1回戦でラーメン娘との「残虐」ファイト対決になり、敗北して自信喪失し引退する。
フロンライン・ブロッケンJr.(ブロッケンJr.)
ムッターブロッケンの娘。
カニベー子(カニベース)
イタリア代表。右手はハサミ、左手はパーの形。
カーリー・クック(カレクック)
インド代表。キン肉マンレディーの初戦の相手で、サリーを着用したインド美女。頭のカレーライスは何度食べられても、インド・ヨーガを踊ればすぐにおかわりが出てくる。カレーライスの他に水やふかしたジャガイモなども出てくる。キン肉マンレディー・ミート・テリーマンガールの3人がかりで出てくるカレーやデザートを平らげられ、負けを認める。料理には一家言あり、店舗経営なども視野に入れて広く考えている。
銅ベルゥーマン(銅ベルマン)
レディ・ロビンの初戦の相手。名前の通り銅(硬度3)になれ、フォームチェンジも出来る。フルパワーで特攻するものの、あっさり敗れる。
獅子女マン(スフィンクスマン / スフィンクスマン)
テリーマンガールの初戦の相手。テリーマンガールをリング外に突き落とし、謎解きが出来なければリングに戻れない技「スフィンクス空間」を仕掛けるが、あっさり答えられ、今度は逆にテリーマンガールにより謎解き(?)を出題され、解けずに敗北。
ラーメン娘(ラーメンニャン / ラーメンマン)
中国代表。お下げ髪の小柄な少女。「~アル」が口癖の残虐超人。リングサイドに陣取ったカメラ小僧から金を取って「残虐」ファイト(※本作においては、試合相手に恥ずかしい格好をさせたりするファイトスタイルを意味する)を提供する。
ムッターブロッケンとの試合を邪魔したキン肉マンレディーに襲い掛かるが、キン肉マンレディーの驚異的なパワーにより返り討ちに遭い、怒ったテリーマンガールの乱入によりボロボロにされて完全に負ける。その後は利己的な副収入や委員会への妨害行為をとがめられ、棄権扱いになる。ややツンデレ。

関連項目

  • 女体化 - 萌え擬人化
  • キン肉マンの登場人物

外部リンク