ゴッドハンド輝 9
ゴッドハンド輝の既刊
名前 | 発売年月 |
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ゴッドハンド輝 1 | 2006-04 |
ゴッドハンド輝 2 | 2006-05 |
ゴッドハンド輝 3 | 2006-06 |
ゴッドハンド輝 4 | 2006-07 |
ゴッドハンド輝 5 | 2006-08 |
ゴッドハンド輝 6 | 2006-09 |
ゴッドハンド輝 7 | 2006-10 |
ゴッドハンド輝 8 | 2006-11 |
ゴッドハンド輝 9 | 2006-12 |
ゴッドハンド輝 10 | 2007-01 |
ゴッドハンド輝 11 | 2008-05 |
ゴッドハンド輝 12 | 2008-07 |
ゴッドハンド輝 13 | 2008-09 |
ゴッドハンド輝 14 | 2008-11 |
ゴッドハンド輝 15 | 2009-01 |
『ゴッドハンド輝』(ゴッドハンドてる GODHAND TERU)とは、『週刊少年マガジン』(講談社)で連載中の山本航暉による日本の漫画作品。通称『ゴッ輝』。天碕莞爾が構成、監修を務める。
概要
基本事項
- 安田記念病院(通称:ヴァルハラ(神々の座す処))を舞台として、主に外科医療を題材とした作品。
- 『週刊少年マガジン』2000年第33号にて読み切り作品として掲載。その後の好評を得たことから同誌2001年第16号より連載が開始され、現在も続いている。単行本は講談社のレーベル「少年マガジンKC」より発刊。第52巻まで刊行されている(2010年6月時点)。また、公式ガイドブックが2冊発売されており、連載中の作品としては異例の文庫版も発売されている。これ以外に、TVドラマの開始に伴って初期の作品がコンビニコミック版が講談社プラチナコミックスより発売された。
- 原作は2010年1月には単行本数が50巻に達し、2010年13号では連載が通算400回を超えるなど、『週刊少年マガジン』連載中の漫画の中では『はじめの一歩(1989年連載開始)』に次いで連載期間が長い(不定期連載の『金田一少年の事件簿』を除く)。
作品の特徴
- 作中の手術の場面で登場人物が手術衣を着た状態でもマスクが透けて描かれていることが多いため、登場人物の顔全体の表情が分かる。
- 他の医療漫画ではあまり取り上げられることのない診療科の医師である麻酔科医や整形外科医、形成外科医などが登場し、また、医師以外にも看護師、(臨床)薬剤師、管理栄養士、理学療法士、臨床工学技士、救急救命士などさまざまなコ・メディカルが登場する。
- 医療漫画としては珍しく経営者側の視点から描かれることが多く、最近の医師不足などによる医療崩壊や経済的な問題などにまつわる話も見られる。
- 登場人物のプロフィールはかなり細かく車などの種類まで書かれており、靴の種類は一部の登場人物のみ明記した上で変更されたことがある。
- また、読者がキャラクターとして登場することがある。ただし、元となった人物や登場の経緯などは特に説明されていない。
- 一部の人物を除いて年齢の正確な描写はない。間接的に示されている人物は何人かおり、輝の場合なら医学部卒業時に24歳で、ヴァルハラに来て〇年などというセリフなどから大体の年齢は推測できる。
あらすじ
研修期間を終えて、T県竜宮市の「安田記念病院」に赴任してきた伝説のゴッドハンドの息子・真東輝。彼は仲間・患者達と共に、二人三脚での「最高の医療」を目指し、日々成長していく。
登場人物
主要人物
- 真東 輝(まひがし てる)
- 安田記念病院外科医師。
- 本作品の主人公。J大の医学部卒。父親の「真東 光介」は「ゴッドハンド」の一人。幼いころに天下航空機の墜落事故に遭い、この事故で父を亡くしている。そのトラウマから高所恐怖症であり、航空機・ヘリコプターといった「空を飛ぶ乗り物」はもちろんだが、ジェットコースターやバイクなどの「強い空気抵抗を受ける乗り物」にも弱い。 胸には事故直後に父から受けた心臓マッサージにより出来た手形のアザがある。 4歳の頃に離婚した母親に関する記憶はほとんどなく、事故の後は叔母(光介の妹)の朱鷺子により育てられた。
- ヴァルハラの「第2世代(セカンドジェネレーション)」の一人。普段はドジばかりだが、患者の生命の危機の時には別人であるかのような才能を発揮する。医師になって以来(研修期間も含む)患者の死に直面したことがない「絶対的天運」を持つ。その人間性と真っ直ぐでひたむきな性格ゆえ、病院関係者、患者を問わず多くの人々から愛されている 。
ほとんどの人が「テル先生」(安田と北見のみ呼び捨て)と呼ぶ。本人もこの呼ばれ方にこだわっている。前述の通り父親との悲劇的な別れがあるため「父と子」という関係の患者とその関係者には特別な感情がある(北見にはそれが何らかの危険を伴うと指摘されており、安田は現在のところそのスタンスを見守っている)。
- 恋愛に関してはかなり鈍く、周りの人間からやきもちを焼かれることも多い。看護師の綾乃とは連載初期からかなり親密で、遂に恋仲になるが普段は変わらず接しており、表立った変化はあまりない。
- 12月11日生まれで射手座。B型。身長161.5cm。体重54kg。身長が低く、踏み台を使わないと手術台に届かない。横浜ベイスターズのファン。『シュガーミルクストロベリー』という飲料が好物で 極度の甘党である が、あまり太らないためナースたちに羨ましがられたこともある。趣味はプラモデル作りとラーメン。片付けが苦手。四瑛会に勤務してからも寮の部屋をすぐに散らかしてしまい叱られた。
- 北見 柊一(きたみ しゅういち)
- 安田記念病院外科部長。
- ヴァルハラを代表する「ゴッドハンド」で、テル及び藤井の指導医。専門は心臓外科。T大(後述)卒業で、20年に一度の逸材。T大の最年少助教授も確実だと言われていた。しかし、T大講師の時に安田の手術を見て衝撃を受け、彼の誘いを受けて安田記念病院に赴任。
- 自分が初めて親しくなった患者(後述)と死別したショックで、一度だけ執刀ミスを犯したことがある(
患者の死に繋がるような事態にはならずに済んだ)。その時の経験を教訓に、何時いかなる時でも沈着冷静でいられるようになったため、「氷凍(こおり)のメス」という通称が付いた。なお、この通称を作中で初めて呼んだのは輝で、手術の様子を「氷凍のメス」と例えたものがいつの間にか通称ということになっていた。
- テルを厳しく怒りながら、期待もしている。安田の背中を追いかけ、「神の頂」を目指している。
- 部下であるテルから時々呼び捨てで呼ばれることもあるが、あまり気にしていない。
- 左肘関節には柊形の大きな傷がある。これは彼が中学2年の時に信号無視の車に轢かれたときの傷痕であり、 一時は指先の機能が戻らないかもといわれたが、咲坂奈緒(旧姓:瀬川)が作ったリハビリメニューを続けることにより、現在では利き手同様に扱うことができる。
- 彼は下の名前で呼ばれるのを非常に嫌い、呼んだ者は成人男性に限りたとえ尊敬する安田でも殴る(名前に付いている柊にはトゲがあり、触れると怪我をするからという理由で嫌がる)。ちなみに、姓名判断では余り良くない名前らしいが、イメージで気に入っていたためにそのままつけたと作者は語っている
。
- ロングヘアが特徴的。
過去に短く切った際、(北見目当ての)女性患者の数が激減した。以来、散髪するときは安田の許可が必要となってしまっている。
- 9月16日生まれで乙女座。A型。身長182cm。体重76kg。独身。たびたび彼の女性関係がネタになっている。新しいもの好きで秋葉原によく行く。学生時代に持ち前の眼つきの悪さと転校続きという理由でよく因縁をつけられていたことから、実は医者の割にケンカ馴れもしている。
- 四宮 慧(しのみや けい)
- 安田記念病院外科医師。
- 「第2世代」の一人。T大出身で「北見の再来」と呼ばれていた程の腕。個人的にも北見を篤く尊敬している。
- 基本的に自分の認めた者の言うことしか聞かない(安田曰く「T大出身者は自分が認めたものにしか懐かない」。当初、医師に必要なものは「技術」のみと考えており、患者も自分の腕を振るう「道具」としてしか見ていなかったが、自分と似た境遇をもつ患者(後述)と接したことで本物の「医者」に成長した。
テルからは
「四宮」と呼び捨てで呼ばれる。
- 2月9日生まれで水瓶座。AB型。身長168cm。体重61kg。趣味はピアノ。愛車はフォルクスワーゲン・ゴルフ。幼少時にボヤを起こしてしまい火が苦手だったが、阪神大震災時の救急治療で克服した。
- ドラマ版では慧の設定はなく、梢がテルのライバルとなっている。
- 佐倉 綾乃(さくら あやの)
- 本作品のヒロイン。安田記念病院看護師。
- 普段は穏やかな性格だが、怒ると恐い。恋に関しては、かなり嫉妬深くもある(テルに対しては「冷たい笑顔」を振りまく)。
- 様々な出来事によりテルとは恋仲になっているが、進展に時間がかかりすぎるために周りの人から遊ばれるのもしばしば。
- 4月15日生まれで牡羊座。O型。身長161cm。3サイズはB92・W57・H88。趣味は通販。北島三郎の大ファンで、アルバムは全て持っているらしい。また、隠れプロレスファンであったり、コスプレ用のナース服を買ったりするなど、周りが呆気にとられるような行動をすることがたまにある。5人兄弟の長女(第一子)。その世話好きの性格から、看護師となることを決めたらしい。
安田記念病院
安田潤司が、竜宮市内の病院を買い取り、理想の医療を追求するプロジェクト『プロジェクト・ヴァルハラ』を遂行する。 故に病院自身もヴァルハラと呼ばれる。
- 安田潤司(やすだ じゅんじ)
- 安田記念病院院長(元兼任外科部長)。
- ヴァルハラの「ゴッドハンド」。 竜宮市内の病院を買い取り、理想の医療を追求するプロジェクト『プロジェクト・ヴァルハラ』を遂行する。アメリカで修行を積んだ天才外科医で「黄金の左手」の異名をもち、日本初の子宮内胎児(皇稜斗の長女・櫻)手術の成功者。
- スキンヘッドやイヤーカフ、細長いレンズのメガネといった外見はほとんどその筋の人にしか見えない。過去に「ハゲ」と陰口を言った医師はその場で丸刈りにされたらしい。冗談が大好きな明るい性格で、よく部下をからかう。 各診療科の看護師と茶飲み話をしたり、夜になると院長室でマンガサイトをめぐったりと、院長らしからぬ行動を取る。
- 元々は「奇跡」を信じていなかったが、アメリカ修行中にテルの父・真東光介と会い、「神の領域」を目指すようになる。出身大学は光介と同じであり、光介のことを「真東先輩」と呼んで尊敬している(幼い頃のテルとも会ったことがあるが、テル自身は事故の影響で忘れている)。
- 3月3日生まれで魚座。B型。身長178cm。体重64kg。趣味はパチンコ。愛車はミニクーパーだが、機械に疎いようで何度か故障させており、同乗していた北見は呆れていた。妻・里美は元T大付属病院心臓外科の看護師(旧姓は鈴木)で、北見の知り合い。
- モデルは映像作家・漫画原作者の安田潤司(名前をそのまま使用)。作者・山本航暉の麻雀の師匠でもある。
- 皇 稜斗(すめらぎ りくと)
- 安田記念病院理事長及びIT企業「SUMERAGI社」会長。
- 日本の富豪の5つの指に入り、「日本PC界の若き帝王」、「日本のビル・ゲイツ」と称される。KZ病院による買収事件を機に、テルを通じてヴァルハラと関わるようになる。その後は経営に携わりながら、外科医育成用シミュレーションシステム「生命(レーベン)」や「3D電子カルテ」の開発を行って、ヴァルハラの医療に貢献している。
- 家族に妻の聡子と息子の海斗、娘の櫻がいる。このうち、櫻は胎児の状態で心臓に障害を持つと診断されるも、安田によって治療され無事生まれた。幼少時に弟と死別しており、このことがきっかけでコンピューターにのめり込むようになる。
- 一代で巨額の財を築いただけあり、自家用ヘリを所有していたり、初対面にテルに条件付きとはいえヴァルハラへの3億円融資を提示するなど太っ腹。また、ヴァルハラのスポンサーを引き受けた際にも、高額な医療機材を多数提供している。
- 6月1日生まれで双子座。O型。身長174cm。体重62kg。好物はハンバーガー。住まいは、自己所有のマンションの最上階ワンフロア全て。かなりお茶目な性格で、人は彼を「お茶目な天才」と呼ぶ。
- 岩永 修(いわなが しゅう)
- 安田記念病院麻酔科部長、麻酔科医。
- 別名「スリープマスター」。テルと仲が良く、院長にからかわれる回数はテルの次に多い。また北見の理解者であり、その北見から飲みに誘われることもある(何故か北見の個人的な買い物に付き合うこともしばしば)。
- 一時は生活の維持と家族との時間を確保するためにKZ病院に移籍するが、経営者のケビンが救急患者の「金にならない」と受け入れを拒否する経営方針であり、これに落胆する。また、テルの言葉と患者からの手紙によって求めていた「理想の医療」に気づき、ヴァルハラへ復帰する。
- 当初はヴァルハラ唯一の麻酔医のため医局に入っていなかったが、2人の麻酔医(後述)の採用により、麻酔科部長に出世した。 実在の麻酔指導医“岩永修”が作者のサイトで漫画出演権を得たために、本人の顔写真やプロフィールを参考に造られたキャラクターである。
- 3月19日生まれで魚座。A型。身長175cm。体重65kg。既婚者だが、妻は実家に帰ってしまうことが度々ある(子供が一人いる)。
- 片岡 貢(かたおか みつぐ)
- 安田記念病院外科医師。
- 「ゴッドハンド」の一人。現在は、四宮の指導医。外科部長の最有力候補だった(しかし、本人が自ら北見を推薦した)。
- オーストラリアに留学経験があり、現地の病院の外科部長に抜擢されかけたが、ヴァルハラの存在を知り帰国した。普段の手術は丁寧で、一般の医師と変わらない速さだが、緊急となると四宮をも圧倒する速さを見せる。
人柄の良さから、献血の際には日赤から直々に指名を受ける。学会でも評価は高いが、本人は目立とうとしないため「論文残して名前残らず」と言われているらしい。
- 本人は気づいていないが、看護師の栗田真穂に好かれている。
- 11月25日生まれで射手座。A型。身長168cm。体重73kg。既婚。趣味は釣り。特技は手品。温厚だが心配性な性格で、最近生え際の脱毛症が激しい。二児の父(一人は守)。
- モデルは漫画家の片山まさゆき。
- 沖 登志也(おき としや)
- 安田記念病院外科医師。
- 外科では安田、片岡に次ぐベテラン医師。別名「小言大王」で最初は若手に好かれていなかったが現在は慕われている。過去に患者の希望を急変時に忘れて処置してしまった経験から、細かいミスや確認などに人一倍厳しくなった。
- 過去にホワイトデーに義理チョコのお返しを忘れ、ナース達に疎まれたという経験がトラウマになっており、ヴァルハラではナース達に豪華なお返しをしている。
- 登場するときは損な役回りばかりで、プロフィール紹介のときも置いてけぼりにされた(後に復活)。
- 11月12日生まれで蠍座。AB型。身長179cm。体重78kg。独身。趣味は剣道とサッカー観戦で、浦和レッズのファン。
- 船場 聖樹(ふなば せいき)
- 安田記念病院形成外科部長。
- 自称「美の伝道師」で、少女漫画にでてきそうな顔立ち。北見より年上だがかなりハイテンションな性格で、普段着はかなり派手。一見すると軽薄な雰囲気のようでもあるがその実、縫合に関しては自分にも他人にも厳しい。医大生時代の患者の手術痕に影響を受け、形成外科医の道に進んだ。テルに対しての呼称は「テルりん」。
- 形成外科医は一人しかいないが北見の肘の傷を消そうとしつこくつきまとったために、北見から譲りうけた形成外科部室(元・外科部長室)に在籍している。しかしその後も傷を消すのを諦めていない。室内には病院内とは違い王宮のような装飾が施されていて、慧は梢に「覗いてはいけない部屋」と忠告している。
- 10月27日生まれで蠍座。A型。身長179cm。体重69kg。独身。治療用として蛭(名前は「モンロー」と「マドンナ」)を飼っている。口癖は「ビュリホ〜」。愛車はアルファロメオ。
- 市野沢 律(いちのさわ りつ)
- 安田記念病院脳外科部長。
- 「ゴッドハンド」の一人。別名「ミクロの魔術師」。美形だが普段は口を菱形に開け、女性避けのために眼鏡を着けている。
かなりの変人でもある。また、部下である脳外科医師には昇級試験として称して、自分と同じく口を菱形に開ける。オペの時はコンタクトレンズを着ける。
- 高校時代に脳腫瘍になり、祖父の母国のドイツで脳手術を受けた経験から、脳外科医を志した。
- 6月27日生まれで蟹座。AB型。身長181cm。体重63kg。独身。趣味はタップダンス。母方にドイツ人の血が入っている。
- 森 実継(もり さねつぐ)
- 安田記念病院内科部長。
- 「ゴッドハンド」の一人。院内一の「ダンディー」な男。テルとは仲が良く、北見に怒られているテルを庇ったりフォローしたりすることが多い。口は悪いが気は優しい親分肌。安田に対しては基本的に敬語だが怒るとタメ口になる。
- 8月15日生まれで獅子座。O型。身長184.5cm。体重79kg。バツイチで俊継という一人息子がおり、たまに会っている。NGOとしてザイールに赴任した経歴をもつ。
- モデルはラグビー選手の森重隆。作者が「もう、しませんから。」に出演した時に語っている。
- 小室 匠(こむろ たくみ)
- 安田記念病院小児科部長。
- 関西出身で、関西弁で話す。その流暢で面白いしゃべり方で、多くの子供の笑顔を作り出している。小児科のノウハウにも詳しい梢を見込んで移籍を促すが、固辞されている。
- 5月10日生まれで牡牛座。O型。身長176cm。体重75kg。独身。飼い猫(トラ猫)の名前は「日本丸」。
- 青木 和彦(あおき かずひこ)
- 安田記念病院整形外科医師。
- 「第2世代」の一人で、お人よしで気の弱い若手医師。テルたちと一緒にいることが多く、一時期は同い年の慧と比べられるのを疎ましく思っていた。何回も彼女に振られている。
- 4月1日生まれで牡羊座。O型。身長174cm。体重63.5kg。独身。趣味はビリヤード。
- 韮崎 洋平(にらさき ようへい)
- 安田記念病院麻酔科医師。
- 「第2世代」の一人。岩永の部下として水島と共に着任。色黒で頭にバンダナを巻いておりバンダナは100枚以上所有しており、365枚を目指している。テルたちとつるむことが多い。
- 7月31日生まれで獅子座。B型。身長186.5cm。体重82.5kg。独身。熊本弁で話し、辛子レンコンが好物。安田が熊本まで医者を探しに行った描写があるため、そこでスカウトされたのではないかと思われる。
- 水島 胡美(みずしま くるみ)
- 安田記念病院麻酔科医師。
- 「第2世代」の一人。若手医師の中では紅一点で、ややおせっかいな性格。特に恋に関してはうるさく、テルと綾乃の関係に度々ちょっかいを出す。最近では梢とつるんでいることがある。
- 6月12日生まれで双子座。AB型。身長159cm。3サイズは、B85・W56・H84。独身。
- 千石 勝利(せんごく かつとし)
- 安田記念病院整形外科部長。
- 広島弁で話す。左頬に大きな傷跡がある。
- 遠藤 睦美(えんどう むつみ)
- 安田記念病院看護師主任。
- 糸目が特徴。「患者には苦しい表情を見せてはいけない」をモットーとする心優しい人物だが、テルにとっては最恐の存在。彼女の上には「総看護師長」がいるらしいが未登場。
- 1月2日生まれで山羊座。身長164.5cm。3サイズは、B83・W60・H79。独身。
- 佐野 令以子(さの れいこ)
- 安田記念病院看護師。
- 綾乃の先輩格。テルと綾乃の仲をやきもきしながら見守っている。慧とは恋人同士だが、突然失踪した慧の行方に心を痛め神戸に出向き、再会し自宅の鍵を預かっている。その後、北見が神戸に行った際に自分の自宅の鍵を四宮に渡してもらった。
- 6月6日生まれで双子座。A型。身長163cm。3サイズは、B86・W58・H80。独身。
- 栗田 真穂(くりた まほ)
- 安田記念病院看護師。
- ポニーテールで眼鏡をかけている。好みの男性のタイプは片岡のような男性(髪の後退具合がいいらしい)。他の看護師同様、テルと綾乃の恋愛関係を見守っている。
- 9月2日生まれで乙女座。A型。身長167.5cm。3サイズは、B82・W59・H84。独身。
- 桃瀬 まのあ(ももせ - )
- 安田記念病院看護師。
- 佐野の同僚。北見に憧れていて、将来の夢は「外科部長婦人」。
- 8月31日生まれで乙女座。AB型。身長154.5cm。独身。
- 田井 静恵(たい しずえ)
- 安田記念病院看護師。
- 主にオペ看(手術時の看護師)を担当しており、器械出し(執刀医に器具を渡す看護師。高度な医療知識を必要とする)のスペシャリスト。レンズの厚いぐるぐる眼鏡をかけている(作者曰く、『描き分けられない』から)。
- 3月20日生まれで魚座。AB型。身長161cm。独身。
- 保田 光輝(やすだ みつてる)
- 安田記念病院管理栄養士。
- あだ名は「モッさん」。ひと舐めで食事の塩分濃度がわかる舌をもつ。落ち込んだら止められない性格。幼少のころ、交通事故で8か月入院した経験から栄養士を志した。
- 和泉 円(いずみ まどか)
- 安田記念病院臨床工学技士。
- ヴァルハラ唯一の女性臨床工学技士で、回診や手術時の機械操作に務めている。見た目と同様にお嬢様口調であるが、仕事柄機械いじりが好きでテルのパソコンも修理した。
- 藤井 基樹(ふじい もとき)
- 安田記念病院研修医。
- テルにとっては初めての後輩(慧、韮崎、水島もテルより後から着任したが、テルより年上)。血液恐怖症という外科医として致命的なコンプレックスを持っていたが、テルの叱咤激励で克服する。密かに綾乃に憧れる。指導医は北見であるが、実際にはほとんどテルが指導している。その後研修期間が終わり、一旦は大学病院へ戻ったが、テルが四瑛会へ研修医として出張中にヴァルハラに正式配属される。
- 福村 芙美子(ふくむら ふみこ)
- 安田記念病院臨床薬剤師。
- 外科の臨床薬剤師。医師や患者への薬剤処方に人一倍熱心な女性。子供の頃に薬の誤用で倒れた経験から薬剤師を志した。
- 四宮 梢(しのみや こずえ)
- 四宮家の長女で、慧の妹。現在は安田記念病院外科研修生。
- 傲慢で欲の深い父や兄の魁と烈を軽蔑しているが、慧だけは例外で一緒のベッドで寝るのを了承するほど(当然、この時は不満を言っていたが)なついている。政略結婚目的の縁談を嫌がっており、慧と同様にあまり両親とは会っていない。蓮とは普通に接している。向上心が強く、思ったことははっきり口に出す点は兄の慧と似ているが、慧よりも気さくな性格。
- 父からは産科や内科を勧められたようだが本人はこれを不服とし、外科を専攻。父親の組んだ縁談を破綻させたため蓮の紹介から竜宮市に引越し、自らの希望でヴァルハラに研修生として勤務。慧と同じく北見の下でキャリアを積み、外科医を目指す。
- 医家である四宮家の家風として、兄たちと同様に子供の頃から医学の英才教育を受けていることから外科以外の診療知識も豊富だが、父の意向に反したため四瑛会病院での研修医時代はオペ以外の治療にはほとんど携わらせてもらえず、救急医療など実質的な経験はまだ不足している。
- テルと慧がヴァルハラに復帰後、産婦人科医へ転向すべく四瑛会へ戻る。
- ドラマ版では、四宮慧が登場しないため、設定が「四宮慧の妹」ではなく「原作の四宮慧に相当する、テルのライバルの女医」へと変更され、第1話から登場する。
- 豊嶋 元(とよしま はじめ)
- 安田記念病院外科医。
- 一見呑気そうだが腕は確か。話し方に関西訛りがある。スペシャリスト優遇傾向の四瑛会の中で、全身を専門とする全身科医(ジェネラリスト)を目指している。四宮家の親戚で、同一族にのみ許される金色のネームプレートを持つが、四瑛会の主流からは既に外れているらしく内部の情勢にはあまり興味がない。古武術の心得があり、それを応用した介護方法をテルに教える。更に失踪した慧の行方を案じるテルにさりげなく情報を提供する。テルと同様に「シュガーミルクストロベリー」が好きな甘党。
- また、四宮家では慧と懇意で、彼を尊敬していることから協力的である。四瑛会竜宮病院の外科部長であったが、幼馴染みの梢のお目付け役としてヴァルハラに勤務することになる。ヴァルハラでは新人となるため片岡が指導医に就いている。
- テルと慧がヴァルハラへ復帰後、蓮から四瑛会の九州統括部長に任命されヴァルハラを去る。
- 神矢 翔子(かみや しょうこ)
- 安田記念病院外科医。
- 蓮の紹介で四瑛会から派遣される。テルとは過去に面識があるようだが、テルは全く覚えていない。
- 柳 優香(やなぎ ゆうか)
- 安田記念病院耳鼻咽喉科医師。
- 心の中では安田をハゲと呼んでいる(軽蔑しているわけではない)。
- 河野 雅之(こうの まさゆき)
- 安田記念病院産婦人科部長。皇櫻への胎児手術では第二助手を担当した。
- 有明 友治(ありあけ ともはる)
- 安田記念病院産婦人科医師。胎児手術で第三助手を担当した。
- 太田 晴紀(おおた はるき)
- 安田記念病院内科医師。
- 近藤 保(こんどう たもつ)
- 安田記念病院脳外科医師
- 丸橋 三郎(まるはし さぶろう)
- 安田記念病院脳外科医師
- 三上 政春(みかみ まさはる)
- 安田記念病院理学療法士。ヴァルハラ創立時からのメンバーの一人。
四瑛会
- 四宮 凱(しのみや がい)
- 慧の父親で、医療法人四瑛会前会長。
- 若い頃は光介をライバル視していた。実の父である龍奉とは仲が悪い。三男の蓮は幼少期に心臓病を患っていたが、光介の手術により快復。その少し後、彼も同じ手術を行ったが失敗し、患者を亡くしてしまう。その日に四男の慧が誕生するが、亡くした患者と同じ名を龍奉に付けられてしまったため、自身の「敗北の象徴」である慧を疎ましく思っている。患者や医療行為よりも利益を優先している。
- 自分の後釜として敬意を表していた魁を会長職に就かせ、自分を押さえつけていた龍奉を隠居に追い込み、自らの総帥就任を確実にしようとしていた。
慧が当選したことでその地位を失い、 ヤケ酒を煽るほど荒れていた。その際、蓮の希望により所持していた経営権を1億円で譲渡している。その後は魁達の仲介により龍奉と和解する。
- 四宮 蓮(しのみや れん)
- 慧の兄で、四宮家の三男。
- 四瑛会病院の医師。北見に匹敵する手術テクニックを持ち、四瑛会グループ内の学校である四瑛館大医学部をトップ合格の上に首席で卒業している。手術中はロック音楽(オペ時の気分によってかける音楽のジャンルは違っている)をかけるという特異な手術方法のため、四瑛会竜宮病院には蓮専属のオペスタッフがいる。
- 表面上は優しいが、お茶目でマイペースな行動から周囲(主に長船)がその行動に驚いたり舌を巻くことも多い。裏には冷酷なもう1つの顔を持つ。
帝王学に熟知しており、優秀でもあるため上手く丸め込んでいる。
- 自らの理想実現のために慧を強引に拉致監禁、四瑛会病院の統括外科部長の地位を与えた。その後、妹の梢がヴァルハラ勤務を希望したことを利用し、
テルも交換留学生として四瑛会に呼び込んだ。このように自身は表舞台に立たずに他人を手駒として動かすことに長けているが、
自分の意思で動くように仕向けている
経営権を集め持ち株比率を上回り、龍奉を引退させた。 後に龍奉の持つ経営権も蓮の手中となったことで、兄弟による共同運営と言いつつも、実質的な四瑛会の経営者は蓮となった。
- テルとのバーチャル手術対決に敗れ、彼らのヴァルハラ復帰を認める。
- 四宮 魁(しのみや かい)
- 四宮家の長男で、自他共に認める凱の後継者。
- 長年、弟の蓮と慧を良く思っていなかったが、それは自分と違い父親に従わないことや、自分よりも医師として優秀であることに嫉妬しているからである(魁も水準以上の腕前は持っている)。現在はテルや慧の尽力により仲が良かったころを思い出して和解し父・凱と御前のやり方に疑問を持つようになり、慧達と共に兄弟で本格的な組織改革を行なうことになる。
- 四宮家の長子として成すべきことを悩んだ末に、「個人としての医師」ではなく「多くの医師を従える四瑛会の経営者」となるべく「手術と病院経営について学びたい」と志願して海外留学した経験もある。
- 12月4日生まれでさそり座。身長185cm。体重87kg。妻と5歳になる息子の善と四瑛会本家内の洋館で暮らしており、家庭ではよき父親。
- 単行本のプロフィールで車はトヨタ・レクサスとなっているが、同名の車種は存在しない(レクサスはトヨタ自動車のブランドの1つである)。
- 四宮 烈(しのみや れつ)
- 四宮家の次男。長髪を後ろで束ね、メガネをかけている。
- 兄と同様の理由で蓮と慧を良く思っていなかったが、兄の魁と共に和解する。父や兄からの指示で行動するシーンがほとんどで、個人としてはあまり目立った動きはない。任されている病院が赤字に苦しんでいるらしい。
- 現在は慧達と共に四瑛会の組織改革に尽力している。
- 蘭木 長船(あららぎ おさふね)
- 四瑛会病院手術部長及び四宮蓮の秘書。
- 蓮とは幼稚園からの幼馴染。公私の区別なく常に蓮のそばに控え、雑事をこなしている(単行本のおまけ漫画では蓮の買ってきたゲームソフトのレベル上げやレアアイテム探しまでやっている)。蓮のワガママやマイペースな行動にたびたび振り回されているが、その忠誠心は揺るぎないもので、蓮の発表した大規模医療施設の構想に関して実現は厳しいと否定的な見解を述べながらもあくまで蓮について行くことを誓っている。蓮の手術時にかける音楽の選定・調達は長船が行っている。鼻がよく効く。実家は開業医で兄がいる。初登場以来、単行本でほぼ毎回彼をネタにしたおまけ漫画が掲載されている。
- 四宮 龍奉(しのみや りゅうほう)
- 四瑛会病院会長と四瑛館大学学長の上に立つ四瑛会グループの総帥。凱の父親で慧達の祖父だが、自分のことを「御前」と呼ばせている。会長の凱ですら逆らえない人物。
- 蓮や慧が独自に行動していることから凱を見下し蓮をバックアップしている。当選した慧が会長職を廃止して兄弟で大規模な組織改革を行なうと発表した際は、自身の持つ経営権を武器に慧達を封じ込めようとしていた。しかし、自分以外が持つ経営権全てを蓮と慧が手中に収めたことで、蓮の力量に納得し自ら引退を決意した。
- 四宮 千栄(しのみや ちえ)
- 慧の曾祖母であり龍奉の母。
- 自らも医師であり、個人病院に過ぎなかった四栄病院医師の四宮荘一に嫁ぎ、産科を創設。総合病院の四瑛病院へと発展させ、四瑛会の基礎を築き上げた。既に故人。慧からは「白いおばあちゃん」と呼ばれる。
- 大成 丹繕(おおなり たんぜん)
- 四瑛会竜宮寺病院の前院長。
- 患者を金づるとして見るなど、典型的な悪徳医師。院長就任当初は儲け優先で策を施すも返って裏目に出てしまい躓く。凱からヴァルハラ潰しを命じられて中傷サイトを甥に作らせたり、チンピラに北見を襲わせる。北見が反撃した瞬間を写真に撮りばら撒こうとするが、皇グループが実態の調査に乗り出していることに気づいた蓮によって追放される。
- その後は離島に転勤となっていたが、蓮の計らいで開業当初の失敗や不祥事は凱の命令が大元であると、御前や各病院長たちの前で証言した。
- 乃木 篤仁(のぎ あつひと)
- 四瑛会本院の外科第一医師。外科部と統合される前は蓮が率いるエリート集団である手術部に所属していた。
- 蓮の指示で四瑛会に留学したテルの指導医(実質的にはお目付け役)となる。立場上、テルや桧山からは一歩引いた位置にいるが、テルの医師としてのまっすぐさを評価している。
- 桧山 侑太(ひやま ゆうた)
- 四瑛会本院の若手外科医。
- かつての上司が派閥争いに敗れて左遷されたために受け持ち患者の手術が出来なくされたが、その窮地を救われたことから院内改革を進める慧に心酔するようになる。慧のライバルということでテルにも興味をもつ。昇級試験で優秀な成績を挙げたにもかかわらず、慧を慕っていることを凱に嫌われ、不合格となってしまう。
- 実家は有馬温泉の旅館で、姉と妹がいる。
- 脇坂 甚(わきさか じん)
- 四瑛会本院の医局長。
- 元は外科部長だったが、手術部との統合で長船にその座を奪われる。そのせいか蓮や慧とは犬猿の仲だった。自分と考えの違うテルに腹を立て、彼の四瑛会での初オペではスタッフを全て研修医にやらせるという嫌がらせを行うが、テルは見事オペを成功させた上に、失敗していれば自身も責任を取らされていたと蓮から指摘される。
- 次第にテルや慧の方針に共感するようになり、最終的には慧の支持に回った。
- 後沢 照久(ごさわ てるひさ)
- 四瑛会本院の外科医。
- 外科の第一医師で権力を盾に一般医師をいびっていた。脇坂と同様にテルや慧を嫌っていたが、特異な症例や長時間の執刀に適う技術を持ち合わせていないため、自分の思い通りにいっていなかった。慧の会長選挙当選後の組織改革に始めは戸惑っていたが、知人の子供の手術を自ら買って出た際に考えを改める。
- 氏家 吾郎(うじいえ ごろう)
- 四瑛館大学学長の次男。大学総長の座を狙う一方で会長選挙で魁や慧と争う。魁に加えて慧も出馬したことで自分は当て馬だったと落胆するが、御前に四瑛館大学の次期学長選挙では推薦すると言われ納得し、慧への支持を表明して立候補を辞退する。
- 水沢 徳之(みずさわ のりゆき)
- 四瑛館竜宮病院の現院長。
- 前院長の大成の失脚を受けて就任するが、ヴァルハラの影響もあり苦戦を強いられている。
- 恩田 清隆(おんだ きよたか)
- 四瑛会本院救急センター長。
- 長らく科の連携が取れていなかった影響で救急のみ慌しくなることが多かったために他科の医師と仲が良くなかったが、患者の治療を第一に考えるテルや慧の組織改革による外科との連携で状況が一変しテル達と好意的に接するようになる。
- 恩田 道隆(おんだ みちたか)
- 四瑛会博多病院院長兼北部九州責任者。
- 本院救急センター長である恩田の父親。患者優先の姿勢を持つ真面目な医師で、過去に赤字の救急を煙たがっていた凱と対立していた。慧達の組織改革に賛同する。
その他
- 真東 光介(まひがし こうすけ)
- 伝説のゴッドハンド。
- テルの父親。P大病院に勤務していたが、四宮 凱の策略により日本全ての病院から追放される。その後、テルを連れて渡米。
- 穏やかな表情であらゆる人の笑顔を作り出し、「怪物」と呼ばれるほどの手術テクニックを持つ。アメリカでは「真東」という名前から「ドクター・イースト(東)」と呼ばれた。実際の年とは裏腹にかなり若く見え、「怪物(モンスター)」というあだ名は元々そこから付いた(上司が本当の年齢を知って驚愕したのが始まり)。光介・テル・朱鷺子の3人と対面した安田曰く、「(童顔は)真東の家系」らしい。
- 4月30日生まれで牡牛座。O型。身長175cm。体重61kg。テルが4歳の時に離婚。18年前(21巻の時点)の6月25日、天下航空機墜落事故で死亡。
- 蓑輪 朱鷺子(みのわ ときこ)
- 光介の実の妹でテルの叔母。
- 天下航空機事故で父・光介を亡くしたテルを引き取った。母の顔を全く覚えていないテルにとっては実母のような存在。光介同様に、やはり実年齢より若く見える(安田よりも年上らしい)。夫・善治は「探偵 五右衛門シリーズ」などで有名な小説家。横浜在住。7月20日生まれ・蟹座で血液型はO型。身長164cm。オレンジが好物であり、テルへの救援物資にも必ず入れている。愛車は日産・ティアナ。子供がいないため、犬のモフをはじめとして数種類の動物を飼っている。
- 秋月 真澄(あきつき ますみ)
- 竜宮市外の病院「秋月診療所」の医師。
- テルに地域医療の大切さを教える。蓮の策略で四瑛会に自宅兼診療所を奪われるが、患者の老婆から中古アパートを提供され、診療所に改築し事なきを得る。
- 原田 司(はらだ つかさ)
- 竜宮市の病院「原田内科医院」の院長の長男であり、自身も内科医。
- 四瑛会の勢いに脅かされ一時期は父親の判断で四瑛会傘下に入りかけたが、ヴァルハラのサポートもあり危機を脱した。
- 大戸 敬之(おおと たかゆき)
- 竜宮消防署に勤務する救急救命士。
- 医師志望だったが、父親の死去のため経済上の理由から大学進学を断念。そのため中途半端な医者を嫌っていたが、テルたちには共感を示しており、ヴァルハラを信頼している。
- ケビン・ゼッターランド・久坂(くさか)
- KZ病院理事長。
- 日系三世。幼少時代は貧乏で、救急車の搬送を断られて母親を亡くす(アメリカでは救急車は有料であるため、乗車できなかった)。その後、裕福なゼッターランド家の養子になり、恵まれた生活を送り医師となる。しかし同僚となった安田から報酬目当てに過剰な手術を乱発することを非難され、患者からも提訴され医師を辞め、経営に専念するべくKZ病院を設立。
- 日本に上陸しヴァルハラのスポンサーであった三応物産を吸収合併し、岩永等数名の医師を引き抜き、ヴァルハラを乗っ取って潰そうとするが、皇によって阻止された上に山下(後述)の雑誌で営利優先主義の経営を報道される。失意のうちに心筋梗塞で倒れたところをテルに助けられ、命の大切さに気づきKZ病院の日本撤退を表明し帰国。現在はKZ病院を完全廃業して、アメリカで病院のコンサルティングを行っており、子供も生まれている。
- 斎藤 慎一(さいとう しんいち)
- バイクレーサー。
- 脾臓破裂で入院した患者。この時、テルは初めてインフォームド・コンセントを経験することになる。
- 退院後も度々登場。彼女の佳代(かよ)と結婚し、ヴァルハラで息子の疾太(はやた)が誕生した。かなりの恐妻家。現在は海外のレースに挑戦している。
- 山下 浩司(やました こうじ)
- 雑誌記者。
- ヴァルハラの医療ミス記事を書こうとテルに近づいた記者。医者のいい加減な診断によって父を亡くしたため、医者を信用していなかった。しかし、自分でも信用できなかった妻の痛みをテルが見抜いたことで、考えを改める。
- その後、テルにKZ病院の営利優先の実態を取材する代わりとして、皇を紹介した。
- 桂木 尊流(かつらぎ たける)
- 少年ピアニスト。
- 肺炎で入院していた患者。慧の弾くピアノに「自由」を感じ、彼になつくようになる。
- 後に、交通事故によって生死をさまよう重傷を負ったが、テルと慧の手術によって回復。この時、慧は患者に対して初めて「生きてくれ」と心の底から願い、患者の笑顔を望む本物の「医者」となった。
- 退院後も度々登場。慧と一緒にクラシックコンサートへ訪れており、慧の家に行ったこともある。
- 咲坂 菜緒(さきさか なお)
- 北見とは同級生に当たる。
- 旧姓「瀬川」。中学2年の時の北見が交通事故で搬送された病院に入院していた患者でもある。原因不明の病気で入院しており 医者が手を尽くしても判らなかったが、北見の懸命な努力により「褐色細胞腫」という病気だったことが判明。これをきっかけに、北見は医者を目指すようになる。北見とは相思相愛だった。
- 夫がヴァルハラで多重ガンの治療を受ける際に北見と再会した。現在は静岡在住で、子供が2人いる。
- 元々は亡くなった人物として描かれる予定だったが、作者の意向により助かる話に変更された。
- 倉橋 暁星(くらはし ぎょうせい)
- 登山家。
- 北見の研修医時代の患者。心臓病で入院していたが、看病の甲斐虚しく他界した(当時の日本では脳死が認められていなかったため、心臓移植が出来なかった)。それ以来、北見は患者との関係に一線を引いている。
- なお、北見は最後の手段として、当時アメリカにいた安田に「バチスタ手術」を依頼している(これが2人の初めての会話)。しかし、安田が到着する前に容態が急変し間に合わなかった。
- 6月12日生まれで双子座。O型。身長183cm。体重72kg。独身。10月4日逝去。
- 初登場時に血液型が「A型」と明記されていたが、作者がこのことを忘れておりプロフィールでは「O型」となっている。その後、公式ガイドブックで読者からの指摘があったことが記載されたがO型のままとなった。
- プロト・ぽてち・ピッツア・たぬきそば
- 皇グループに開発された犬型ロボット。
- 患者の精神的治療のためヴァルハラで使用されている。行動や仕草などは本物の犬を忠実に再現しており患者の癒しアイテムとしての効果も大きい。名付け親はもちろんテル。
- たぬきそば以外は、せめて頭文字をPでそろえようという皇の意向でそうなったが、たぬきそばの場合は電子カルテの展示会で「たぬきそば」と呼んでしまったのがインプリンティングされてしまい、初期化するのは勿体無いとしてたぬきそばとなった。
- 尚、四瑛会にも同様の犬型ロボットが使用されている。
- 鵜飼 恭吾(うかい きょうご)
- ネパールの日本人ガイド
- 神戸市出身で帰省時に阪神大震災に遭い住民の支援を手伝っていた際、慧をかばって重傷を負うが蓮による手術と慧の機転で一命を取り留める。弟が幼い頃に左足不随になり自分のせいで怪我をしたと悔やんでいる。大動脈弁閉鎖不完全で機械弁を入れており交換のためヴァルハラに入院。慧が執刀する予定だったが蓮に拉致され行方不明となったためテルが代わりに執刀した。
- 後に神戸で慧から六ヶ月検診を受けた。テルの頼みで自身の立場に悩んでいた慧を励ました。
- 5月7日生まれで牡牛座。O型。身長180cm。体重82kg。独身。
- 大原 大泰(おおはら たいぞう)
- 第二音羽荘の管理人。
- テルの住むアパートの管理人。ヴァルハラに紛れ込んだ迷子犬であるコリーの「茶々」をテルの頼みで飼っている。茶々をフリスビー大会に出場させようとしたりと、年齢の割に行動的である。ひげと和服が特徴的。
- 安田 里美(やすだ さとみ)
- 安田の妻。安田からは『母ちゃん』と呼ばれている。北見がT大病院に勤務していた頃、外科のナースをしていた。外科に異動する前は手術室に勤務し、当時研修医だった北見の手術を目の当たりにしている。安田とは当時のT大病院形成外科の教授に依頼されてリンパ浮腫のオペをしにきた安田のタクシー代を立て替えたのがきっかけで知り合い、後にステーキを一緒に食べに行って意気投合し婚約した。T大病院勤務時代はメガネをかけていた。旧姓:鈴木。
- 安田 有希(やすだ ゆうき)
- 安田のひとり娘。最初は父親の顔を見て泣き出していたが、今では一緒に風呂に入るほどである。北見についても最初はなつかなかったが(北見が安田宅を訪問した際、いきなり有希を抱き上げて泣かれてしまったため)、今は“北見しぇんしぇい”もしくは“北見しゃん”と呼んでなついている。
- 札川 久延(さねかわ ひさのぶ)
- P大病院の第一外科助教授。自身の執刀ミスを四宮 凱の助言で光介になすりつけた上に、教授の瀧田に破門状を書かせて日本中の病院から追放する。しかし、腕は光介より劣っていたため、患者からの苦情により瀧田に教授選挙の推薦を断られてしまう。
- 瀧田 義國(たきた よしくに)
- P大病院の外科教授。真東光介の腕を信頼しており、濡れ衣を着せた札川に押されて渋々、光介を破門したことを後悔する。破門後も光介から手紙が送られるなど尊敬されている。
- 塩飽 栄徳(しわく えいとく)
- T大の心臓外科教授。北見の才能を見抜き次期教授を狙える名医に育てようと手をかけていた。安田に奪われまいと北見の担当患者の手術を試みるが、現場から離れていたブランクから不慮のミスに対応できず、自分は育てる身として力不足と感じ北見を送り出す。
- 近江 千影(おうみ ちかげ)
- J大学病院の外科医で、テルの研修医時代の指導医。テルのドジに苦労しながらも秘められた才能と天運をうっすらと感じていた。
- 坪井 ヤエ(つぼい - )
- 母親が四宮千栄の同級生だった縁で、自分と息子の親子二代を取り上げてもらった。また実の娘のように可愛がってもらっていた。四瑛会の特別室に入院していた時にテルの真に患者を思う治療を受け、テルを「千栄さんと同じ『仁の心』を持ったお医者様」と慕う。そのテルから慧がどのような方かを聞き、預かっていた四瑛会の経営権をテルと慧に託す。全国展開している讃岐うどんメーカーのトップ。
用語
- ゴッドハンド
- 「神の手」と称される程の技術や能力を持つ超一流の名医の事。安田をはじめ、北見や片岡らヴァルハラの第一世代に結集している。また、世界的なゴッドハンドとして著名なのが、テルの父である真東光介である。
- 安田記念病院
- 学閥・年功序列に関係なく、真の医療を目指すために天才外科医の安田潤司が設立した救急指定病院。元は中古の病院であったものを、安田が格安で買い求めた。現在判明している医局は「外科」・「内科」・「麻酔科」・「脳外科」・「整形外科」・「形成外科」・「小児科」・「産婦人科」「皮膚科」・「耳鼻科」の10局に薬局も併設し、さらには全身を専門とする「全身科医(ジェネラリスト)」を育てている。
- その誠実かつ確実な治療から、全国的には「ヴァルハラ(神々の座す処-かみがみのいますところ
)」の異名を持つ。患者からの評判も高く作中では、医療スタッフの応対の良さ、病院自体の雰囲気、医療費が安い(1点あたりが相場より安い)。などが理由に挙げられている。、多くの患者は既存の患者からの口コミで獲得していることから、度々の経営妨害で患者が減ることはあっても、大きな痛手となることは少ない。県外から通院する患者もいる。
- 院長である安田の理想に賛同した多くのゴッドハンドが勤務しており、日本初の手術等の難手術もこなすほか、新たな治療法を模索したり、ペットロボットや電子カルテ等の新技術の導入にも積極的である。
- かつては開業時に出資した三応物産がメインスポンサーであったがKZ病院に吸収合併され、現在はSUMERAGI社の社長である皇稜斗が理事長を務めている。
- 四瑛会
- 神戸市を本拠地とする関西最大の医療法人。医科大学(四瑛館大学)なども持っており、政財界にも大きな力を持つ。医師別に階級ランクがあり、下から「研修医」→「一般医師」→「第二医師」→「第一医師」→「部長」→「院長」→「会長」に区別され、厳格な上下関係を持つ。また四宮家及び親族の者は「金色のネームプレート」を持つことが許され、院内でも相当な権威を持つ。
- 現在では四宮龍奉がグループのトップを務め、四宮凱が会長に就いている。四宮千栄が「医は仁術」をモットーに築き上げたが、現在では医師内での階級や昇級争い、(手術科など細分化されているように)別々の科による横の連携が全く出来ていないことによるチームワークの欠如や営利優先の経営が当たり前となっており、その現状を問題視する声も内部で上がっている。
- KZ病院(ホスピタル)
- アメリカに拠点を置いていた大手の病院。ゼッターランド家がその経営のトップを務めておりケビン・ゼッターランド・久坂が近年までトップを務めていた。一時は日本にも進出しておりヴァルハラの買収計画もあったが、スキャンダルや経営不振に伴い閉鎖され、アメリカでもバブル崩壊に伴い廃業した。
- T県で病院として運営された建物は売りに出され、四瑛会竜宮病院となっている。
- 外科医育成用シミュレーションシステム“生命(レーベン)”
- SUMERAGI社が開発した外科医育成用のシミュレーション機器。社長である皇稜斗が自ら開発の中心に立っており、患者自身がその場にいるような鮮明な映像技術を駆使している。製品版は医療関係の博覧会などに出されており、旧型はSUMERAGI社の倉庫にて保管されている。皇稜斗が理事長を務めているヴァルハラの外科医が訓練で使用することもある。
- 3D電子カルテ
- 同じくSUMERAGI社の開発した医療用システム。専用のペンでタッチパネルに書き込むだけでモニターに症状などのデータが表示され、患部の擬似映像や詳細も表示が可能。周辺の病院との地域ネットワークや患者と医師間でのメールによる連絡もできる。
- 竜宮市ではヴァルハラを中心に四瑛会を含めたすべての病院でネットワークが繋がっている。また、アメリカの病院(ケビンがコンサルティングを行っている病院)でも導入される。
- T大病院
- 作中に於ける日本の最高学府。
- P大病院
- 真東光介がかつて務めていた病院。作中では全国的にも有名で、影響力のある大学病院として描かれている。モデルとなった大学は不明。
- 四瑛館大学
- 四瑛会グループ内の医科大学。基本的に四瑛会グループの医師はこの大学の出身であるが、蓮は(全国的に見れば)地方の私立大学に過ぎないと言っている。長船らの話によると幼稚園からエスカレーターで進学できるようである。
- J大病院
- テルの出身大学の病院。テルいわく私立の三流大学らしい。
- シュガーミルクストロベリー
- 「死ぬほど甘い(北見)」「気絶するところだった(蓮)」と評されるほど甘い飲料。テルや豊嶋は好んで飲んでいる。テル曰く最近はコンビニにも置いてないらしい。
既刊一覧
単行本
講談社少年マガジンコミックス(少年マガジンKC)より発刊(既刊51巻)
- ゴッドハンド輝 1 (2001年7月17日初版発行 ISBN 4-06-312999-3)
- ゴッドハンド輝 2 (2001年8月10日初版発行 ISBN 4-06-313011-8)
- ゴッドハンド輝 3 (2001年10月17日初版発行 ISBN 4-06-313032-0)
- ゴッドハンド輝 4 (2001年12月17日初版発行 ISBN 4-06-313055-X)
- ゴッドハンド輝 5 (2002年3月15日初版発行 ISBN 4-06-313087-8)
- ゴッドハンド輝 6 (2002年5月17日初版発行 ISBN 4-06-363107-9)
- ゴッドハンド輝 7 (2002年7月17日初版発行 ISBN 4-06-363125-7)
- ゴッドハンド輝 8 (2002年9月17日初版発行 ISBN 4-06-363147-8)
- ゴッドハンド輝 9 (2002年12月17