ビリーバーズ 1
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ビリーバーズは1999年にビッグコミックスピリッツで連載された山本直樹の青年漫画作品。ワイド版全2巻。新興宗教が巻き起こす社会問題や、セックス集団に逸脱していく描写は秀逸。
あらすじ
『ニコニコ人生センター』という宗教団体に所属している主人公の『オペレーター』は、他の仲間2人と共に『孤島のプログラム』と呼ばれる無人島での共同生活を行っていた。初めは満ち足りていた彼らの生活も、追い詰められて移住してくる『みんな』と共に崩壊へと向かっていく。ラストシーンにおける『オペレーター』と『議長』の対比、『副議長』との対話が印象的。
登場人物
- 『オペレーター』
- 主人公、丑山(うしやま)。『議長』がやってくる前は、議長をしていた。『孤島のプログラム』における『第一本部』との通信担当。
- 『議長』
- 『孤島のプログラム』の責任者。要注意人物として『副議長』に解任される。
- 『副議長』
- 菱子(ひしこ)。暴力夫のもとから逃げ落ち、『孤島のプログラム』に参加する唯一の女性。
- 『第三本部長』
- 菱子の相談者。『副議長』と駆け落ちをすすめるため新しい『議長』になりすまして後から『孤島のプログラム』に参加。
- 『侵入者』たち
- 船で孤島に迷い込んだ男たち。立ち退きを求める『議長』『オペレーター』たちに『処理』される。
- 『先生』
- ゲーム「にゅうめん(NEW MEN)」作者。ゲームユーザーによって作られた宗教団体『ニコニコ人生センター』の主宰者。追い詰められた集団ごと孤島に誘導し、集団自決を試みるところを『第三本部長』によって殺害、阻止される。
- 長官
- 行政側の宗教集団対策責任者。
二重鉤括弧の表現について
作中における二重鉤括弧『……』で囲まれた表現は、団体内部でしか通用しない隠語が、適当な言葉に置き換えられていることを示している。
関連項目
- 第二海堡
- オウム真理教
- 人民寺院
- クアラルンプール事件
- ダッカ日航機ハイジャック事件