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フロンティア 3

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フロンティア』は、石渡洋司による日本の漫画作品。『チャンピオンRED』(秋田書店)にて2002年10月号(創刊号)より連載され、チャンピオンREDコミックスより全3巻で単行本化されている。

登場人物

目黒勇一
本編主人公。「北」の潜入工作員にして、「北」独自の暗殺術「黒の技法」の使い手。15年間日本に潜伏し、日本人として暮らしてきたが、妻である花の死の直後、上官であるフクロウの命を受け、逃走した同胞、リンとユンの追討に向かう。
日本に上陸したばかりの目黒にあてがわれた、偽装上の妻。本国に夫と子供を残している。15年の生活において、実際の夫婦関係はないものの目黒とは強い心の絆で結ばれている。癌を患うこととなり、第一話は花の病没シーンから始まる。
フクロウ
目黒の上官であり、日本国内における「北」の工作員を管轄する地位にある老人。目黒にリンとユンの討伐命令を下すが、その背後には目黒も知らぬ目的があった。
リン
日本名は「黒木武」。「黒のナンバー」暗殺セクションの精鋭である青年。幼馴染であり恋人であるユンを連れ、逃走を図る。日本国内を逃亡しつつ「北」の追手をかわしていくが、やがて目黒と邂逅することになる…
ユン
リンの恋人であり、目黒の妻、花さんの形見の娘でもある。その肩口には謎の焼印が押されている。
山本四郎
リンたちに接触する、関西弁を話すアフロヘアーの男。その正体は政府の雇われエージェントであり、目的は、来る国交正常化交渉の下準備としての「北」の情報提供者の保護、及び敵対工作員の除去。江戸時代からの動物芸人の血を引く人間で、カラスを駆使して諜報活動や攻撃を行う。仕事の報酬は、拉致された妹の正式な拉致被害者認定。
黒田
フクロウの配下。圧倒的な筋力の持ち主だが、普段は擬態してその実力を隠している。過去に本国にて、極限の飢餓から実の父親を殺して食うという経験をする。仲間の命を散らすことを厭わぬ残忍な攻撃を行う。
ストーン大佐
「黒の技法」を使用するゲリラの討伐の為に現れ、目黒らを襲撃する米兵特殊部隊の指揮官。機械の義手を持ち、その義手に仕組まれた装置で「黒の技法」を人工的に再現する。ベトナム戦争時、「黒の技法」を使う巨漢の襲撃に遭い、仲間を皆殺しにされた挙句、自身は掴まれた片腕を自ら切断して逃走するという過去を持つ。
ダグ・ロッカ
ストーン大佐の元に派遣された国防総省の官僚。小柄メガネ。謎のドキュメント「ブラックペーパー」の回収を目的とし、米兵部隊の指揮を取る。日本人及び「北」の人間に対し、徹底的に見下した態度をとる。
黛(まゆずみ)
リンたちを追跡する「北」のエージェントの一人。女。犬を思うままに操り、大量の犬を使って探査、追跡、及び戦闘を行う。
黒童(ヘイキョウ)
齢60にして戦場に立つ、「黒の技法」の最強の使い手。目黒の上官だった人間で、過去にベトナムにてストーン大佐を襲った張本人でもある。本国ではリンを含めた黒のメンバーの教官であった模様。フクロウの弟。

「黒の技法」(ブラックアーツ)

黒の技法とは「筋肉の振幅を一点に集中し、叩きつける」という一連の暗殺技術であり、これを会得した工作員は「黒の姓(メンバー)」と呼ばれる。銃器を持った人間を容易に制圧する力を持つ。

掌弾ネジ式蛇震掌(しょうだん ねじしき だしんしょう)
「内蔵の活動を斬る」技で、心臓に撃ち込むことで心停止を引き起こす。リンが頻用する。
掌弾圧式響鳴(しょうだん あっしき ひびき)
両の掌を撃ち合わせ、衝撃波を起こす。屈強な男でもその鋭い音に耳を塞がざるを得ず、動物類や女子供を失神させることもできる。
掌弾重ね撃ち地雷震(しょうだん かさねうち じらいしん)
攻防一体の型。相手の攻撃を両手で受け止めつつ、その攻撃部位を破砕する。
掌弾徹し伝破(しょうだん とおし でんぱ)
複数の人間にまとめて振動を通し、一度に打ち倒す技。
掌弾裏技仁王足(しょうだん うらぎ におうそく)
座った状態からノーモーションで両足を地面にぶち当て、衝撃を起こす。目黒は走行する電車内でこの技を使用し、床板を跳ね上げるどころか、そのまま電車を脱線させた。
掌弾裏技散布(しょうだん うらぎ さんぷ)
両腕に巻きつけたさらし布を四方八方に撒き散らす技。リンが米兵相手に目くらましとして使用した。
裏技 土塊の陣(うらぎ どかいのじん)
地面を踏みつけることで大量の砂埃を巻き上げる技。
掌弾変形刀威(しょうだん へんけい とうい)
手刀の形で繰り出される技で、対象物を破砕しながら切断する。
奥技 大砲殺し(たいほうごろし)
戦車の主砲が発射されるタイミングで、肘と膝とで主砲を潰し、暴発させる対戦車用の技。
人柱(じんちゅう)
物語の最後、目黒が黒童に対して使用した、目黒オリジナルの黒技。