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ブラッドラッド 4

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ブラッドラッド』(BLOOD LAD)は、小玉有起による日本の漫画作品。月刊『ヤングエース』(角川書店)にて、Vol.3より連載中。小玉にとっては2作目。単行本は2010年8月現在、同社の角川コミックス・エースレーベルより既刊2巻まで刊行されている。略称は「ブラドラ」。

キャッチコピーは、テメェの血に、従え。

あらすじ

東魔界でナワバリボスをしているオタクな吸血鬼・スタズのもとへ、ある日、人間の女子高生・柳冬実が紛れ込んでくる。戸惑いながらにも冬実に会ったスタズは、自分の中から湧いてくる気持ちを整理できずにいた。しかし束の間、冬実はナワバリ破りに来た魔物に喰われ、幽霊となってしまう。スタズは自分の気持ちの整理のためにも、彼女を生き返らせようと「血意」するが……。

登場人物

主要人物

ブラッド・チャーリー・スタズ
東魔界の一画を統べるナワバリボス。日本のアニメ・ゲームや漫画が好きな吸血鬼。基本的にこれら以外のことには消極的だが、冬実と出会って自身に生まれた衝動の正体を知るために、冬実を生き返らせようと決意する。
血を吸う吸血鬼を古臭いと嫌悪しており、ウルフからは、「ブラッドチェリー(吸血童貞)」と呼ばれている。
魔界の殿堂魔族である「吸血鬼」の正統なる血統種だが、現在は家出しており、兄妹とは絶縁状態にある。
流動的な魔力を使い自分から半径数十メートルまでの距離に多彩な攻撃をする事が出来るがその分本体は脆い。幼いころから宿す潜在的な魔力は強力なものだが、その量があまりに膨大すぎて制御ができず兄によって心臓に魔力を拘束する弾丸を打ち込まれた。そのためほとんどの魔力が使えなくなったが、それでも一般の魔物を圧倒するほどの力を持っている。
魔界と人間界を自由に行き来出来る訳ではないため、漫画・ゲーム・アニメのグッズなどを魔界で入手するのが困難である。そのため、彼のコレクションには人間界のアニメとややタイムラグがあり、人間界の情報が魔界に入ってくることもないため、人間界では常識的なオタク知識も知らなかったりする。
柳冬実(やなぎ ふゆみ)
日本の女子高生。両親は離婚しており、父と生活している。ひょんなことから魔界に紛れ込み魔物に喰われ死亡、その後幽霊となる。最初は自身が死に、幽霊となったことを実感できずにいたが、人間界で自身の存在を保つことが出来ないことが分かってからは、自身が魔族であることを自覚し始めた。
人間界の彼女の部屋は良く言えば整理整頓がされているが、殺風景で個性が無く、スタズからは「牢獄」と言われた。
ハイドラベル
最上級の空間魔術師。枠を使って空間を繋ぎ、人間界と魔界を繋ぐブラックカーテンを使用することができるが、ブラックカーテンの魔術を何者かに盗まれ、無断で使用されている。自身が出していないブラックカーテンは消すことができず冬実が魔界に紛れ込む原因となった。
スタズの封印されている魔力に興味を示し、スタズをオニクロ店長やウルフと戦うように仕向ける。
通称「ベル」だが、常に巨大なリュックサックを背負っているため、スタズやウルフからは「大福」と呼ばれている。
ウルフ
西魔界のナワバリボスでスタズの旧友。魔界の殿堂魔族である「狼男」だが純粋な血族ではないため親に捨てられた。自らのナワバリを拡大させており、西魔界の21区のうち18区が彼の支配下にあるが、本人は強い相手と戦うことが目的であり、権力や支配といったことには興味が無い。周囲からは「キングウルフ」と呼ばれるが、本人は好きじゃないらしい。
魔力を肉体に閉じ込め自身を強化する自己強化タイプ。スタズからは「力こそが全て。己の持てる魔力を全て肉体に封じ込めた脳までが筋肉の男」と称される。魔力で全身をコーティングすることで狼に変身できるが、純粋な狼男ではないので外に出した魔力が体内に戻ってしまい3分しか変身できない。また、外に出す魔力の量が狂うと中途半端な変身になってしまう。
スダズが連れてきた冬実に一目惚れしており、スタズとのボクシング対決でバニー姿(スク水にウサ耳)の冬美を見て、鼻血を噴き出すなど、意外と純粋である。

東魔界

デク
東魔界のナンバー2でスタズの手下。いつも突拍子のないスタズの行動に振り回されているが、スタズのことを慕っている。
ミミック吉田
東魔界の新人。変身能力があり、スタズが不在の間、影武者として留守を任される。スタズの大ファンで、なりたいものに化けてしまうという癖を持つ。
サティ
喫茶店「サード アイ」の三つ目の女主人。無口で全くと言って良いほど台詞が無く、視線だけで豆次郎とコミュニケーションをとる。二巻の巻末おまけの「魔界に生きる」では私生活が公開されたが、こっちでも喋らない。視線だけで豆次郎とスタズを威圧することができる。
喫茶店「サード アイ」はボス(スタズ)への家賃を免除してもらっている代わりに、スタズへのドリンクバーがタダになっている。
豆次郎
フェレットのような容姿をした三つ目の珍獣。喋れる。いつもサティと一緒におり、魔物としての能力もサティと一緒にいないとほとんど発揮できない。二巻の巻末おまけの「魔界に生きる」ではサティとの生活が公開された。二人の関係は、傍から見れば豆次郎が一方的に話しかけているかのように見えるが、ちゃんとコミュニケーションが成り立っているらしい。

西魔界

キジ
西魔界のナンバー2。常識人。
トビ
キジと同じくナンバー2。異常にウルフを慕っている。
フランケン・シュタイン
魔族の生態に詳しい、マッドサイエンティスト。人間の死体をつないで怪物を作った先祖を超えたいと思っている。

殿堂魔界

ブラッド・D・ブラッズ
スタズの実の兄。天才で、魔力向上のためのと称しスタズに様々な実験を行った。実験の結果スタズの才能を開花させるが、制御ができず心臓に魔力を拘束する弾丸を打ち込み封印する。スタズからは「余計なお世話でお節介、自分の目的を通すのが強引で自分そっくり」と嫌われている。
ほかにも、「人体蘇生の書」などの文献を執筆している。
ブラッド・T・リズ
スタズの実の妹。ブラッズのことを偏愛しており、ブラッズが自分より力がないスタズを気にかけ、その上家を出た後も心配されているのが気に入らずスタズのことを嫌っている。
魔界最大の刑務所「リズの玩具箱」監守で、魔界の罪人を裁き、強制投獄できる「特権」をブラッズから与えられている。

用語解説

魔素
空気中に含まれる魔力の素。体内への吸収の方法や、魔力として体外への出力の仕方がそれぞれの種族で異なる。
魔力
吸収した魔素を体外へ放出可能した状態。これの保有量や制御の得手不得手によって強さが決まる。
殿堂魔界
魔界の全てを支配化においた魔族だけが、行くことが許される魔界のVIPルーム。
殿堂魔族
殿堂魔界にいることが許された魔族。今のところ、「吸血鬼」と「狼男」が確認されている。
ONIQLO(オニクロ)
魔界のアパレルメーカー。人間界にも支店を出している。元ネタはUNIQLO(ユニクロ)

既刊一覧

小玉有起 『ブラッドラッド』 レーベルは角川コミックス・エース、既刊2巻(2010年9月現在)

  1. 2010年5月1日発売ブラッドラッド(1):コミック&アニメ:小玉有起 | 角川書店・角川グループ(2010年8月1日閲覧)、ISBN 978-4-04-715433-9
  2. 2010年8月4日発売 ISBN 978-4-04-715496-4

脚注