家栽の人 5
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家栽の人(かさいのひと)は、毛利甚八作・魚戸おさむ画の青年漫画。「家裁の人」と誤記されることがある(「家裁」は家庭裁判所の正しい略称である)。小学館ビッグコミックオリジナルに連載された。
内容
家庭裁判所裁判官の桑田義雄が、少年審判・家事審判を解決していく話を中心に人間の心情を描く物語。その話は必ず植物(特に花)とどこかでリンクする。そのため、題名は植物に関連するものとなっているが、一作のみ題名が植物とは異なっている。
登場人物
桑田義雄
- 岩崎地方裁判所春河支部の裁判官。最高裁判所判事・桑田恒太郎の息子。
- 司法修習生時代の成績は抜群。しかし少年事件の解決と彼らの更生に使命を感じ、再三の東京への転勤内示を拒否して春河に赴任。
- 家族は妻と長男。長男・守(通称・まる)は不登校であるが、心は純粋である。
- 植物を愛し、植物の生態に詳しい。裁判所の庭に花を大量に植えた。
- 温情派の傾向があるが、時には敢て厳しい審判を下すこともある。
- 物語の始まりでは緑山家庭裁判所に勤めている。
緑山家庭裁判所
- 山本家庭裁判所調査官補
- 熱意のある若い調査官補。未熟だが少年法の理想を信じ、桑田を支持している。
- 篠原書記官
- ベテランの書記官。判事の中では風変わりな桑田の扱いに慣れている。
- 浜口所長
- 緑山家裁に赴任してきた新所長。優秀な桑田になぜ出世願望がないのか理解できない。
- 桑田に最高裁判所調査官への転任を進めるが断られる。
緑山警察署
- 細川右近
- 緑山警察署捜査二課係長を勤める優秀な刑事。少年事件を通して桑田と知り合う。
- 後に自身の離婚問題について桑田に調停してもらう。
春河支部
春河支部判事
- 鳥海和友
- 桑田と全く逆の性格であり、少年審判を嫌っている。
- 如才無い性格であるとともに、上昇志向、中央志向的な姿勢。
- 戸井隆三
- 仕事はできるが、オフとの区別をはっきりつけている。
- 倉本哲
- 相当の皮肉屋。いつも鳥海と「反桑田」話で盛り上がっている。
- 子供の学校のために、単身赴任をしている。
- 桐島
- フェミニストの女性判事。
- 以前、昔桑田が勤めていた緑山家庭裁判所に在籍しており、相談を持ちかけたこともある。
- 戸井判事の後任として、桑田が春河支部に移った一年後に同じ裁判所に転任してくる。
春河支部調査官
- 渋谷直正
- 大酒のみ。不遇な家庭に育ったため人情派である。桑田を支持している。
- 格闘家のような体格で時には暴走することもある。
- 大滝信
- 渋谷の後輩。大方の場合桑田派だが、時々桑田の難解な方針に反発することがある。山本と同期で仲がいい。
- 今西恭子
- 仕事には情熱的な人物。彼女を中心に物語が展開することもある。
- 桐島とは女性同士ということもあってか、懇意である。
春河支部書記官
- 高崎又二
- 小心者だが善人。初めは桑田に懐疑的だったが、すぐに圧倒的な支持者となる。
- これといった特長は無いが、麻雀は「春河の虎」と呼ばれるほど。
春河支部長
- 目黒
- 5巻で春河に転任してきて登場。常にメモを持ち歩いている。部下を探るのが趣味。最初は桑田を認めていなかった。
地方検察庁春河支部
- 東山整史郎
- 検察庁の若きホープ。盆栽の扱いに慣れている。桑田には興味を持っている。
テレビドラマ
TBSで3度ドラマ化された。脚本は清水有生、プロデューサーは大岡進(2004年版の演出も担当)。
- 主題歌
- 大貫妙子「春の手紙」
初代
1993年1月7日から1993年3月25日まで、木曜日21:00-21:54に放送され、月曜ドラマスペシャル枠で1996年3月11日にスペシャルが放送された。
- キャスト
- 桑田義雄 - 片岡鶴太郎
- 今西恭子 - 仙道敦子
- 大滝信 - 風間トオル
- 渋谷直正 - 柄本明
- 鳥海和友 - 斉藤洋介
- 高崎又二 - 山谷初男
- サブタイトル
- 桑田判事登場
- 母の想い出
- 仮面を被った少女
- 離婚の執行猶予
- 愛の遺産
- 沈黙の少年
- 絆
- 誘拐
- 夢
- 三姉妹
- 少年A(前編)
- 少年A(後編)
水曜プレミア(2004年)版
2004年10月20日放送。
- 桑田義雄 - 時任三郎
- 野上真智子 - 伊藤歩
- 福留信 - 柳葉敏郎
- 照葉久恒 - 西村雅彦
- 有栖川正平 - 温水洋一
- 遠山秀一 - 伊藤淳史
- 古沢美香 - 坂野真弥
- 親方 - 六平直政
- 友田浩介 - 伊崎充則
- 橋本壮一 - 池内万作
- 古沢慶子 - 古手川祐子
- 川那部竜二 - 風間杜夫
関連項目
- 家庭裁判所