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海獣の子供 第3集

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海獣の子供』(かいじゅうのこども)は、漫画雑誌「月刊IKKI」で、2006年2月から連載されている五十嵐大介の漫画。五十嵐大介初となる長編作品である。第38回日本漫画家協会賞優秀賞、第13回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞作品。

ストーリー

ハンドボール部に所属する中学生、琉花はトラブルで夏休み早々部活禁止になってしまう。やさぐれた彼女は、シューズを買うためのお金で東京へ行き、そこで不思議な少年、と出会う。彼は海の生物と交感する力を持っていた。 その翌日、琉花は父親の勤務する水族館で、海と再び会う。そして、父親に海の面倒を見ることを命じられた。 いなくなった海を探しに浜辺に出た琉花は、海の双子の兄、とも出会う。海と比べ軽い性格の空に、琉花は反発しながらも交流を深めていく。 琉花が海と空に出会った頃、海には隕石が落ち、世界では『白斑』を持つ魚が光となって消える現象が多発していた……。

登場人物

安海琉花
主人公。自分の気持ちを上手く言葉にして他人と接することが苦手な中学生。運動神経が高く、ハンドボール部に所属している。トラブルで部活禁止になった夏休みに海と空に出会い、事件へと巻き込まれていく。水中でも地上と同じようにピントを合わせて物を見ることができる体質を持つ。空が消える直前、彼から隕石を託され体内に宿す。
琉花が夜の東京湾で出会った不思議な少年。泳ぎがとてもうまく、魚たちとも交感することができる能力を持つ。兄の空ほどではないが乾燥に弱く、水中の方が活発に活動できる。生まれてから2~3歳頃まで空と共に野生のジュゴンの群れの中で暮らしていたが、デデとジムに保護される。
海の双子の『兄』。ジムのサーフィンの教師。海とは異なる白い肌を持ち、乾燥に極端に弱く陸にずっといるのが苦手。海を守るべくジムとアングラードに自らの身体を調べるように依頼する。小笠原沖で自ら入手した隕石を琉花に託した後、光となって姿を消す。
ジム・キューザック
水族館に勤務している科学者。身体に自分が旅をしてきたそれぞれの地方のタトゥーを彫っている。若い頃、空によく似た『海の子供』を自分の過失で死なせてしまったことがトラウマになっている。空や海を調べることで『海の子供』や世界の元とされる『原人』の謎を追っている。
アングラード
若き天才海洋学者でジムのかつての相棒。現在はジムの元を離れ、「財団」側についているらしい。非常に中性的な外見が特徴。ジムとは異なるアプローチで海の謎に迫ろうとする。
デデ
占い師であり科学者である老婆で自称『海のなんでも屋』。ジム・アングラードとは旧知の仲である。失踪した琉花達を探すために加奈子と共に船を出す。
安海正明
琉花の父親。水族館に勤務し、ジムとともに研究をしている。
安海加奈子
琉花の母親。ずっと家で大量のビールを飲んでいる。正明とは別居している。海女の家系に生まれたが、後継になるのを嫌い両親とは離縁している。
ジャン・ルイ
ジムの仲間である中年の男性。世界中を廻りながら『海の子供』や海にまつわる様々な事象についての証言を収集・調査している。

関連項目

  • 五十嵐大介
  • 江ノ島水族館

外部リンク