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特攻!!ゾイド少年隊 2

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特攻!! ゾイド少年隊』(とっこう!! ゾイドしょうねんたい)は、『月刊コロコロコミック』に連載された、青木たかおの漫画。

概要

当初は別冊や増刊号に掲載された読み切り作品であったが、好評を機に本誌で連載化された。単行本は1989年にてんとう虫コミックスより、全2巻が発売。ただし読み切り版と連載版の一部が未収録となっている。ストーリーは大きく分けて、以下の2つに分類される。

ゾイドシミュレーター編
単行本1巻に収録。読み切り版もこのカテゴリーに属する。主人公の属する共和国ゾイド少年隊と、敵対する帝国ゾイド少年隊が、トミー(現タカラトミー)の開発した架空の装置「ゾイドシミュレーター」を使い、改造ゾイドに乗り込んで戦うという、競合誌であったコミックボンボンの作品「プラモ狂四郎」の影響を色濃く受けた内容となっている。ちなみにこのシミュレーターというコンセプトは、後に青木が描いた『魔神英雄伝ワタル2 魔神開発大作戦』でも使われているほか、「ゾイドバトラー雷牙」や、「ゾイドインフィニティ」にも影響を与えている。
また、主人公機にシールドライガーを用いたコミックはこの作品が初であり、後のゾイドアニメシリーズにおいて、ライガー系の機体が主人公機になったさきがけにもなった。
実機ゾイド編
単行本2巻に収録。1巻とは内容がガラリと変わり、共和国ゾイド少年隊の面々が、1/1スケールの実機ゾイド(ただし設定は公式と異なる)に乗り込み、平和のために戦うといった内容。帝国ゾイド少年隊の面々は登場せず、一部人物は設定変更されている。

主要登場人物

共和国ゾイド少年隊

大和 タケル(やまと たける)
本作の主人公。どんなピンチの時でもくじけない、勇気とガッツの持ち主。乗機はシールドライガーにたてがみを付け、金色に塗装した「ゴールドライガー」。バージョンの違いは存在するが、実機編においても同様の改造を施して使用した。
大門 アキラ(でーもん あきら)
通称デーモン。ゲームセンターあらしに似た出っ歯を持つ。読み切り版ではデスザウラーを操縦してタケルと戦ったが、連載版では金属製プロテクターを付けたディバイソンが乗機となり、共和国ゾイド少年隊の一員になっている。実機編では、マッドサンダーのブリッジ(後にコクピット)を担当。
熊沢 五郎(くまざわ ごろう)
通称クマゴロー。関西弁を話す、オーバーオール姿の少年。乗機はその名の通りベアファイターで、背中に巨大な砲台を取り付けている。実機編ではマッドサンダーのエンジンルームを担当。
綾小路 秀麻呂(あやのこうじ ひでまろ)
分厚いメガネに刈り上げ、蝶ネクタイといった、いわゆる「坊ちゃんキャラ」の少年。乗機は改造で翼を巨大化させたプテラス。実機編では得意のコンピューターを駆使し、マッドサンダーのブリッジで戦術分析を担当。ちなみにこの名前は、綾小路きみまろがブレイクする以前に付けられたものである。
森田 ひとみ(もりた ひとみ)
共和国ゾイド少年隊の紅一点。当時の少年誌作品にありがちなマスコット的女の子であり、シミュレーター編ではゾイドに乗っていない。実機編では、マッドサンダーのブリッジに搭乗している。
嵐山(あらしやま)
共和国ゾイド少年隊ではあるが、ラフプレーを多用する少年。そのため一時は帝国ゾイド少年隊のスパイだと思われていた。乗機は腕を4本に増やし、頭部に角を付けたゴジュラス。

帝国ゾイド少年隊

天竜 修羅(てんりゅう しゅら)
帝国ゾイド少年隊隊長。サングラスとマント姿が特徴。帝国ゾイド少年隊は卑劣な作戦を使う者が多く、彼も最初はそういった作戦の指示を出したこともあった。しかし、やがてタケルのフェアプレーに感化されて、正々堂々と戦わない隊員を戒めるようになった。ガンダムにそっくりなマスクを付け、変装して大会に出場したこともあるのだが、その姿が初登場したコマでは、隊長とは別人のように並べて描かれてしまっていた。構図の解釈次第では矛盾が生じる箇所である。
鮫島 リョウ(さめじま りょう)
帝国ゾイド少年隊隊員。乗機はアイアンコングの脚部を戦車に改造した「アイアンコング戦車バージョン」。
青竜鬼(せいりゅうき)
少年空手のチャンピオンで、帝国ゾイド少年隊・魔道衆の一人。パイロットの能力がそのままゾイドに反映されるシミュレーターにおいて、驚異的な格闘能力を持つ。乗機はデスザウラーにアイアンコングの腕を付けて格闘性能をアップさせた「ブルーザウラー」。
紅竜鬼(こうりゅうき)
帝国ゾイド少年隊・魔道衆の一人で紅一点。本名は紅子(べにこ)。最初はゾイドが好きな女の子としてタケルたちに近づき、クマゴローと秀麻呂を催眠術で洗脳した。シミュレーターでは洗脳した二人とともに、改造デスザウラーで攻撃を仕掛け、仲間を攻撃できないタケルを苦戦させた。乗機「レッドザウラー」は赤いデスザウラーに長い金髪を生やしたもので、両手に装備したヨーヨーで攻撃する。コロコロ掲載時は、青竜鬼と白竜鬼の話の間に対戦があったのだが、コミックスではなぜか未収録となっている。
白竜鬼(はくりゅうき)
帝国ゾイド少年隊・魔道衆の一人。動物園の園長に変装してタケルたちを罠にかけたり、共和国ゾイド少年隊にスパイを潜入さたりと、帝国ゾイド少年隊の中でも特に陰険な性格。乗機はグレートサーベル。作中唯一の、トミー公式改造ゾイド使用者である。
村雨 ケン太(むらさめ けんた)
表向きは共和国ゾイド少年隊に所属する、正々堂々としたさわやかな少年。だが、その正体はシミュレーションバトルレースにおいてタケルを倒すため、白竜鬼が送り込んだスパイ。乗機は、大会で禁止されている武器を隠し持った黒いシールドライガー「ブラックライガー」。

その他

森田技師(もりたぎし)
ひとみの兄で、トミー共和国ゾイド開発部の部員。共和国ゾイド少年隊のよきアドバイザーであり、実機編においてもタケルたちをサポートしている。
森田博士(もりたはかせ)
ひとみと森田技師の祖父で、森田メカ生体研究所所長。実機のゾイドを開発した生みの親でもある。
早乙女 源三(さおとめ げんぞう)
東北(もしくは北関東)の訛りが入った言葉を話す青年。メカの操縦にかけては天才的で、乗ると人格が一変してしまう。エネルギーコントロール装置が付けられていない実機ゴジュラスへ勝手に乗り込み、街で大暴れした。
ギルバート大佐
超最新兵器を開発し、戦争国へ売りさばく死の商人。独自にゾイド生命体の開発を行っていたが、先に完成した森田博士の生命体に目をつけこれを奪取、デスザウラーの改造ゾイド「デスダイバー」を製作した。その交戦データを元にして作り上げたデッド・ボーダーには自ら乗り込み、タケルたちに戦いを挑んでいる。
カン太
鼻にばんそうこうを貼った、少し太めの少年。ゾイド好きの仲間と共に、あけぼの学園ゾイド倶楽部を設立。ドラム缶や古タイヤを材料に、3ヶ月をかけて校庭に巨大なウルトラザウルスを作った。当初はタケルを嫌っていたが、後に命をかけてウルトラザウルスを守ったタケルの姿に心を開き、友達になっている。
涼子先生
あけぼの学園の教師で、ゾイド倶楽部の顧問でもある。デッド・ボーダーの攻撃からカン太たちをかばって怪我を負い、それが理由でカン太はタケルを嫌うようになった。森田技師は彼女に好意を持っているらしい。