築地魚河岸三代目 10
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著者: はしもとみつお 九和かずと はしもとみつお九和かずと はしもとみつお、九和かずと
出版社: 小学館
シリーズ: ビッグコミックスビッグ
はしもとみつおの新刊
九和かずとの新刊
はしもとみつお九和かずとの新刊
はしもとみつお、九和かずとの新刊
築地魚河岸三代目の新刊
出版社: 小学館
シリーズ: ビッグコミックスビッグ
はしもとみつおの新刊
九和かずとの新刊
はしもとみつお九和かずとの新刊
はしもとみつお、九和かずとの新刊
築地魚河岸三代目の新刊
築地魚河岸三代目の既刊
名前 | 発売年月 |
---|---|
築地魚河岸三代目 1 | 2001-01 |
築地魚河岸三代目 2 | 2001-05 |
築地魚河岸三代目 3 | 2001-11 |
築地魚河岸三代目 4 | 2002-03 |
築地魚河岸三代目 5 | 2002-07 |
築地魚河岸三代目 6 | 2003-01 |
築地魚河岸三代目 7 | 2003-04 |
築地魚河岸三代目 8 | 2003-07 |
築地魚河岸三代目 9 | 2003-10 |
築地魚河岸三代目 10 | 2004-02 |
築地魚河岸三代目 11 | 2004-07 |
築地魚河岸三代目 12 | 2004-12 |
築地魚河岸三代目 13 | 2005-03 |
築地魚河岸三代目 14 | 2005-06 |
築地魚河岸三代目 15 | 2005-10 |
築地魚河岸三代目 16 | 2006-02 |
築地魚河岸三代目 17 | 2006-03 |
築地魚河岸三代目 18 | 2006-07 |
築地魚河岸三代目 19 | 2006-11 |
築地魚河岸三代目 20 | 2007-03 |
築地魚河岸三代目 21 | 2008-04 |
築地魚河岸三代目 22 | 2008-05 |
築地魚河岸三代目 23 | 2008-06 |
築地魚河岸三代目 24 | 2008-07 |
築地魚河岸三代目 25 | 2008-10 |
築地魚河岸三代目 26 | 2009-03 |
築地魚河岸三代目 27 | 2009-07 |
築地魚河岸三代目 28 | 2009-11 |
築地魚河岸三代目 29 | 2010-03 |
築地魚河岸三代目 30 | 2010-06 |
築地魚河岸三代目 31 | 2010-09 |
築地魚河岸三代目 32 | 2011-02 |
築地魚河岸三代目 33 | 2011-06 |
築地魚河岸三代目 34 | 2011-12 |
築地魚河岸三代目 35 | 2012-05 |
築地魚河岸三代目(つきじうおがしさんだいめ)は、小学館発行のビッグコミックで連載中の漫画作品。
築地の魚市場(築地市場)を舞台とし、魚介の食材を題材としたグルメ漫画である。
大沢たかお主演、松原信吾監督により映画化された。(松竹系・2008年6月7日公開)なお、第1作公開前にシリーズ化が決定し、2009年に2作目が公開されることが告知されていた。しかし、1作目が興行的に不発であったため、2010年に公開が延期されることが発表された。さらに、2010年に入り、2011年への公開延期が決定。実質上続編の制作は白紙状態となっている。
概要
作画:はしもとみつお、原作:大石けんいち(1巻)、鍋島雅治(2-21巻)、九和かずと他(21巻-)。2008年12月現在で、単行本が第27巻まで発売されている。ストーリーは各回2-3話程度の長さで、毎回魚介の食材を1つテーマとして採り上げて、そこに魚河岸らしい人情味のある人間模様をからめていく構成になっている。コミックスではアドバイザーで元仲卸三代目の小川貢一と妻の平野文(声優・エッセイスト)によるクッキング漫画が巻末についている。また、小川貢一は実際に築地に「千秋」と「千秋 はなれ」という魚料理店を開店している。
あらすじ
銀行の人事部員だった赤木旬太郎は上司に命じられて行ったリストラ執行の自分なりの責任を取り退職、妻の父の跡を継いで築地魚河岸の仲卸「魚辰」の三代目を務めることに。右も左も解らない築地で持ち前の明るさ、食いしん坊、好奇心で築地・魚を通じて起こる様々な問題を解決していく。
登場人物
特徴として本名ないし苗字や下の名前のどちらかが不明な人物が多いことが挙げられる。
- 赤木旬太郎(あかぎ しゅんたろう)
- 元銀行員。妻の父親の跡取りとして、まったく勝手の分からないまま築地魚河岸の仲卸『魚辰』を三代目として継ぐことになった。周りからは基本的に『三代目』と呼ばれる。持ち前の明るさ、見事な食いしん坊っぷり、一度食べた味を忘れない天性の舌の記憶、破天荒な行動力で周りの人々を魅了していく。
- 戸川英二(とがわ えいじ)
- 元板前。割烹「天海」で料理・包丁の腕を磨いていたが、酔客とトラブルを起こして店を追い出され『魚辰』で働く。河岸の仕事、料理の腕とも一流で魚辰の大黒柱。場外市場の小料理屋「ちあき」を営む千秋と結婚。
- 当初は素人である三代目を快く思っておらず冷たい態度を取ることもあったが、徐々にそのすぐれた味覚と仕事に対する姿勢を認め、三代目をサポートすることに喜びを感じるようになる。
- 東京都のフグの免許を持っている。
- 前述の通り一流の料理の腕を持つが喫煙者であり、吸っている銘柄はセブンスター。
- 平井雅(ひらい まさ)
- こてこての江戸っ子気質。向こう見ずで短気な性格から何かといざこざも起こすが、威勢の良さと調子の良さで河岸のムードメーカー的存在。無類の競馬好き。大衆魚については英二も認める確かな仕事をし、英二の能力を尊敬している。ゴルフが上手いという意外な特技がある。25巻でエリと結婚。小学校の頃のあだ名は平井雅→ひらいまさ→ヒラマサで、ヒラマサと呼ばれ、小学校3年の頃「泳げそうな名前」と言われ、カナヅチなのに水泳大会に出たことがある。酒好きで、飲みすぎをエリに注意されることもある。
- ちなみに英二と同じく喫煙者である。
- 木村拓也(きむら たくや)
- 御前崎の漁師の息子。勉強家で魚の知識が豊富であり、一生懸命な三代目をしっかりとサポートしアシストする。「脂ののった戻りガツオのように一人前になるまで故郷に帰ってくるな」という父の言葉を胸に日々努力をしている。ちなみにカツオは好物で、マナガツオをライバル視している。目を開くと顔が怖い。
- 平井(旧姓:菊野)エリ(ひらい(きくの) えり)
- 魚辰のお帳場で働く。電卓によるつっこみは魚辰の名物。好きな食べ物はフグや茂助のだんごなど。25巻で雅と結婚。
- 青木ヶ原卓哉(あおきがはら たくや)
- 11巻「猫かぶりのカマス」より登場。元は塩干物の老舗の跡取りだったが店がつぶれ、魚辰に再就職。拓也と区別するため若(わか)と呼ばれる。最初は要領ばかりが良くて魚辰の雰囲気から浮いていたが今はすっかりなじんだ。父親の干物に対する情熱と自分への想いを知り、いつか店を再興する決意をする。拓也とは親友になり、良いコンビに。鮮魚の店の冬の寒さが苦手。
- 大旦那
- 三代目の義父。魚辰の二代目にあたる人である。その粋の良さから河岸のゴッドファーザー的存在。引退しても陰ながら魚辰と三代目を見守っている。現在は船で世界を回っている。
- 赤木明日香(あかぎ あすか)
- 三代目の妻。グラフィックデザイナー。料理は苦手。夫を慕い、支え合っているが、お酒を飲むと威勢がよくなる一面も…。近年、跡取りになる男児を出産した。
- 新宮秀一郎(しんぐう しゅういちろう)
- 築地のサラブレッドと呼ばれる。寿司ネタなどを扱う特種物仲卸「新宮」の三代目。日本の水産、魚の食文化、江戸前寿司、築地市場の運営などの問題に取り組む。クールで完璧主義な性分から物言いも厳しい。魚を扱う知識・技術ともに完璧で、全く非の打ち所がないように見えるエリートだが、飛行機が苦手なのが唯一の弱点。当初は素人の旬太郎が魚河岸にいるのを許せなかったが、やがてその行動力や姿勢を認め、さりげないヒントや助け舟を出すようになる。
- ハイエナ先生
- 本名は海江田(かいえだ)。元は日本橋から続く老舗の仲卸の三代目。店は潰れてしまったが、築地の生き字引として酒を飲みつつも築地の衆にアドバイスをしてくれる。
- 千秋(ちあき)
- 場外市場にある、魚辰スタッフ行きつけの小料理屋「ちあき」を営む。出て行った夫(医師)を待ち続けていたが、一途に想いを寄せる英二と一緒になる。
- 取手(とりで)
- 新橋に「とりで寿司」を構える、生粋の江戸前寿司職人。その腕は新宮三代目も高く評価する。一度は経営難から店を閉めようとしていたが、魚辰三代目の発案で「ネギトロバラチラシ」のランチを始め、経営を立て直すことができた。それ以来、魚辰の得意先の一人として三代目と親しい間柄になる。普段は謙虚で穏やかな性格だが、こと寿司に関しては妥協を許さない厳しい姿勢を持っている。なお、寿司職人の経歴については初登場時は15歳から寿司を握り始めて今年で25年と話していたが、妻の小百合が登場した回では大学院在学中(最低でも22歳~)に修行し始めたことになっており、矛盾が生じている。
- 取手小百合(とりで さゆり)
- 取手の妻で元は向島の芸者。艶やかで美人。芸者だった頃、単なる気紛れから当時民俗学を専攻する学生だった取手に説教をしたが、それがきっかけで取手は寿司職人を志す。そんな取手の実直さに惚れ込み、取手の実家の反対を押し切って結婚した。娘がいる。
- 横山(よこやま)
- 共新ストアーの鮮魚担当。低価格にこだわり、いろんなミスから魚辰を困らせる。それでも真摯に商売をする三代目に影響を受け、お客さんの気持ちを考えた商売を目指すようになる。9人の子どもがいる大家族の父親。関西出身で白身の魚や鱧を好む。
- ミッキー江戸川(ミッキー えどがわ)
- 著名な辛口グルメ評論家。ガイドブックなどの執筆を手掛けたり、グルメ番組などにも出演する。シャーロック・ホームズのような格好をしている。
- 桜井みさき(さくらい -)
- ミッキー江戸川のアシスタント。仏頂面のミッキーに代わり、テレビでおいしい感動を表情で伝えられる。魚を触ることが出来なかったが、拓也の指導の下、克服する。ミッキーとは仕事を越えた関係にある。
- 志村(しむら)
- 神田駅前に大衆食堂「しむら食堂」を経営する。三代目の初めてのお客さん。他界した妻の後を継ぐが、料理下手で客がいなくなり、店をたたむ決意をする。しかし三代目の熱意に打たれてもう一度努力する決意をし、店を建て直した。今では魚辰のお得意様。
- 部長
- 三代目が住富銀行にいた時の上司。非情なリストラ経営を進めていたが、行員時代の三代目の親身なリストラケアを聞き、考え方を一新した。別れた妻との間に娘がいる。別れた妻は事故で亡くなっている。
- 山田(やまだ)
- 三代目の行員時代のちょっと頼りない後輩。こまった事があると忘れた頃に三代目を頼って魚河岸にやってくる。職場の住富銀行が合併し、住富四つ葉富士見道頓堀銀行となり、更に玄界灘雪国銀行との合併で新しく「あい銀行」となる際のネットバンクプロジェクトチームのチーフとなる。その後は更に営業部へ異動。
- 大将(たいしょう)
- 豚骨ラーメンの老舗「どがんでん」の店主。店が寂れていたところでアゴ出汁のヒントを得て、彼オリジナルのアゴ+豚骨のダブルスープのラーメンを作ることに成功する。どんな状況でも同じ味のラーメンを作ることができるらしく、小太郎曰く「本物の天才」。
- 小太郎(こたろう)
- ラーメン屋「小太郎」の店主。大将(彼は兄さんと呼んでいた)とどがんでんで修行していたが、才能の差を感じてサンマをベースとした魚介系醤油味に転向。憎まれ役を演じていたが、本当は大将とどがんでんを誰よりも愛して心配していた。
コミック
- 築地へようこそ! <ブリ・カツオ・アジ・コハダ・カワハギ・イワシ>
- くれっ面のフグ <タイ・イカ・フグ・数の子・ニシン>
- 江戸前の心 <ヒラメ・オヒョウ・アサリ・シタビラメ)
- 幸せな中食 <イサキ・クルマエビ・ハモ>
- シシャモと呼ばれた魚 <サケ・ケイジ・シシャモ・キャペリン・タラ・ヒゲダラ・タコ>
- カキ喰えば… <カキ・サヨリ・アイナメ・トビウオ>
- 尺アユの涙 <キス・アユ・サンマ>
- アマダイの腕 <アマダイ・ヤガラ・キチジ・ズワイガニ>
- 旬の一品 <アンコウ・マナガツオ・トリガイ・メバル>
- 希望のウナギ <ウニ・スズキ・ウナギ・坂東太郎(ブランド名)>
- 手塩にかけた干物 <戻りガツオ・カマス・干物>
- サワラぬ神に… <サワラ・養殖ブリ>
- 築地のおでん <おでん・マグロ・バカガイ・アナゴ>
- ごちそうのケガニ <ケガニ・カラスミ・ボラ・ホタテ・イタヤガイ・ガスエビ>
- 幻の養殖カレイ <アカムツ・カスゴ・カレイ・マツカワ>
- 溶けないウニ <カツオブシ・カナガシラ・塩水ウニ>
- ブランドのイカ <壱岐剣(ブランド名)・サバ>
- アラと…アラ? <アラ・クエ・冷凍マグロ・ハタハタ・イカの塩辛>
- 負け犬のマス? <マス・ハマグリ・キビナゴ・タチウオ>
- 山のトラフグ <ホッケ・アワビ・イセエビ・山のトラフグ>
- ノルウェーのアプローチ <ノルウェーの水産業・ナメタガレイ・ウツボ>
- 海を守るロゴマーク <ホッケ・海洋管理協議会・サザエ>
- 能登はやさしや <タカベ・ウメイロ・エビスダイ・能登の魚介類・魚の数え方>
- 勇気のイトヨリ <スルメイカ・秋サバ・イイダコ・イトヨリ>
- ブリの誓い <ナマコ・ブリ・カサゴとウッカリカサゴ・シイラ>
- 巣立ちのガザミ <魚の「旨さ」とは?・ガザミ・粟国の塩(自然塩)とスク(アイゴの稚魚)>
- コチの空似 <ヒラマサ・マゴチとメゴチ(ネズッポ)・イクラとマスコ(カラフトマスの卵)・キンメダイ>
- 素晴らしき父子鯛 <ハッカク(トクビレ)とヘダイ・カマボコ・クロダイ・平成二十一年つきじ獅子祭り(築地三百五十年式年大祭)>
- そこにしか咲かないカニ <タナカゲンゲ、サクラエビと資源管理型漁業、青森県の水産物・七子八珍・花見ガニ(トゲクリガニ)、アジ料理>
- クロムツの教え <酒の肴・シジミ汁、ブリの逃亡者、クロムツとアカムツ、タイのアラ汁・味噌の違い>
2008年映画版
公式サイトにはウィキペディアならぬ「ウオペディア」が掲載されている。人間関係や設定は原作と異なる。
キャスト
- 赤木旬太郎:大沢たかお
- 主人公。元・商社マン。商社に勤めていた際、課長に昇進するも、リストラ担当の仕事をさせられる。商社を退職し、魚辰で働くことを決める。
- 英二:伊原剛志
- 明日香の腹違いの兄。お互いに相手に気遣って隠すことですれ違いを生じていたが旬太郎のおかげで和解する。
- 雅:マギー
- 魚辰の従業員。気が強くケンカ早い江戸っ子。
- 拓也:荒川良々
- 旬太郎に何かと手伝いをしバックアップする素直な青年。
- エリ:江口のりこ
- 魚辰の従業員。帳場を守る魚辰の華。原作のように電卓でツッコむ名シーンはない。
- 明日香:田中麗奈
- 旬太郎の恋人。プランナーとして銀座の一等地にあるデパートのショーケースをコーディネートするバイヤー。
- 鏑木徳三郎(大旦那):伊東四朗
- 「魚辰」主人。江戸っ子。愛人だった向島の芸者にも子供(英二)を産ませた。
- 駒さん:甲本雅裕
- 英二と明日香が結婚することを望み、勘違いから2人が婚約したと思い込み、式場としてハルオの神社を強引に押さえるなど無茶な行動をする。
- 片岡十四郎:鈴木一真
- 千秋と婚約までするがフラれる。
- 千秋:森口瑤子
- 場外で小料理屋を営む。奥ゆかしさのある女性。
- 漆原:佐野史郎
- 旬太郎の勤めている商社の常務で上司。旬太郎を公私で扱き使う。
- 金谷聡:大杉漣
- 妻の介護のために有給休暇を多く取得していたことなどを会社側から付け込まれ、リストラ要員に。入社してきた頃から旬太郎を可愛がってきた元・上司。
- 順子:森下愛子
- 金谷の妻。末期ガンに冒されている。作品エンドロールでも療養に移った田舎でリンゴを食べていた。
- 真田正次郎:柄本明
- 徳三郎の幼なじみ。寿司屋の主人。何でも言い合える仲なので、徳三郎とよくケンカする。
- 牛尾:六平直政
- 魚河岸に魚を納める水産会社の社長。旬太郎のよき理解者。旬太郎に魚について多くのことを教える。
- ハルオ:田口浩正
- 築地にある神社の宮司。
- アルプスのマスター夫妻:温水洋一、峯村リエ
- 築地場外でみんなが集う喫茶店のマスター夫婦。
スタッフ
- 監督:松原信吾
- 脚本:安倍照雄、成島出
- 音楽:本多俊之
- 主題歌:秦基博「虹が消えた日」(BMG JAPAN・AUGUSTA RECORDS)
- 製作委員会メンバー:松竹、三井物産、小学館、衛星劇場、木下工務店、小学館プロダクション、大広、コアプロジェクト、Yahoo! JAPAN
- 製作プロダクション・配給:松竹
- 上映時間:116分
外部リンク