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風の戦士ダン 8

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風の戦士ダン』(かぜのせんしダン)は、原作:雁屋哲、作画:島本和彦による日本の漫画作品。『週刊少年サンデー増刊』(小学館)にて、1982年から1986年まで連載された。

作品概要

現代に現れた忍者ダンが活躍する。漫画本編の内容と共に原作者の雁屋哲と作画の島本和彦両人にとっての過渡期の作品。

その他

漫画原作者の雁屋哲が、デビューしたての漫画家・島本和彦と組んだ作品。雁屋が原作を手がけた作品で、有名なものは『男組』と『美味しんぼ』である。この超ヒット作2つの間に雁屋が原作を担当した作品が『風の戦士ダン』であった。

この作品もヒットはしたものの、この作品の前後に雁屋が原作を手がけた超ヒット作には及ぶべくもなく、長い間、『風の戦士ダン』は、雁屋、島本両人にとっての「黒歴史」と言える作品と考えられてきた。

2009年3月、サンデーマガジン共同50周年記念パーティーで雁屋と島本の2人が再会し、その当時のお互いのわだかまりをぶつけあい、両人が後日、それぞれのブログでその事に触れた事で、『風の戦士ダン』は「黒歴史」ではなく、ふたりの活動履歴における「過渡期」的作品である事が一般に知られることになる。

『風の戦士ダン』連載前の雁屋は「熱き男の格闘漫画」の原作者として有名であり、熱き男のロマンをギャグで茶化すなど、とても考えられない作風であった。また、雁屋は自分が考えた原作に無いものを漫画の中に入れられると、非常に神経質になる事で知られていた。島本和彦のHPによると、島本はアマチュア時代に好きな漫画やアニメのパロディー漫画しか描いたことが無いため、デビュー後、間もなかった彼は渡された原作をパロディー化して漫画にするしかなかったという。当時の雁屋は上記の性格から、そんな島本の作風を嫌悪していたのではと思われており、そういった経緯からも「黒歴史」的な作品だと考えられていた。

雁屋はブログにおいて、担当編集は島本からあがってくる原稿をおそるおそる出していたと発言している。雁屋は「島本和彦のギャグ」は自分が納得させられるほど面白いと感じ、自分でもマンガにギャグを入れていきたいと考えるようになった。そして『美味しんぼ』が成立できたのは島本のギャグセンスを吸収し、原作からギャグを入れる新たな表現方法を手に入れる事が出来たからだ、と述べている。