KAPPEI 2
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『KAPPEI』(かっぺい)は、若杉公徳による日本の漫画作品。『ヤングアニマル』(白泉社発行)にて、2011年11号から連載中。
概要
作者の前作である「デトロイト・メタル・シティ」に次いで『ヤングアニマル』に連載された2作目である。世紀末に「北斗の拳」のような文明が崩壊した世界が訪れると信じ、ひたすら鍛えていながら活躍する場を得られなかった男を主人公とした、世間の常識とのギャップによって生じる騒動を描いたギャグ漫画である。
あらすじ
1999年7の月。ノストラダムスが予言したこの時、世は荒廃し、秩序は乱れ、無法が支配する世界が訪れる。その時に備え、来るべき世紀末に人類を救うべく、己を鍛え上げる男たちがいた。ある日、強力無比な無戒殺風拳 獅闘流(むかいさっぷうけん しとうりゅう)を会得した弟子たちを集め、老師は言った。
「解散」
時は2011年。世界滅亡の時は一向に訪れる様子はなかった。これは時代に全く必要とされず、世界の救世主になれなかった男の物語である。
登場人物
- 勝平(かっぺい)
- 主人公。滅び行く世界を救うため、己を鍛え続けてきた男。袖を破り取ったジャンパーを身に纏い、長身で筋骨隆々とした肉体を持ち、人並み外れた格闘能力を持つ。生まれた時から離れ小島で殺人拳「殺無戒殺風拳 獅闘流」の修行に明け暮れ、滅びゆく世界を救う「終末の戦士」となるべく育てられたが、「終末が訪れる様子がまったくない」という理由で、他の弟子たちと共に突如放り出され、今後の生き方を模索するべく東京に流れ着いた。長らく離島で禁欲的な生活をしていたため世間の一般常識に疎く、また女性とは一切接触のないまま過ごしてきたため、自身の性欲や女性を前にした時に生じた気持ちに戸惑う。しかし上京して二週間ほどでスマートフォンを使いこなせるなど、現代文化への順応性はかなり高い。
- 啓太(けいた)
- 勝平が町で出会った青年。正智大学に通う大学生。チンピラに絡まれているところを助けてもらって以来、勝平の男らしさに惚れ込んでいる。
- 山瀬 ハル(やませ ハル)
- 女子大生。勝平が一目惚れした相手。啓太の高校の同級生でもある。
- 八木(やぎ)
- 啓太の友人。髪を茶色に染めた、軽いノリの若者。
- 新井 久美子(あらい くみこ)
- 啓太の友人。眼鏡をかけた女性。
- 守(まもる)
- 勝平と同じく、生まれた頃から無戒殺風拳の修行を積んできた仲間で、蛇戦流という勝平とは異なる拳法を体得している。「クール」が口癖。イジリー岡田を尊敬している。
- 師範
- 無戒殺風拳の使い手で、勝平の師匠。ノストラダムスの予言を信じ、救世主を生み出すべく、何人もの男たちを幼少の頃より育て上げ己の拳技を叩き込んだ。しかし、予言のあった1999年7の月を過ぎ、2011年に至っても世界が全く滅びる気配を見せないため、気まずい表情で弟子たちに解散を言い渡す。文明とは隔離された離れ小島に長年住んでいるはずだが、台詞にはいつもやたら軽く俗っぽい単語が混ざっている。
出典
- 『ヤングアニマル』(白泉社) 2011年11号 -
外部リンク