王国の鍵 第1巻
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『王国の鍵』(おうこくのかぎ)は、紫堂恭子による日本のファンタジー漫画作品。
角川書店の『ASUKA』にて2002年8月号から2004年11月号にかけて連載された。単行本は同社のあすかコミックスDXより発売、全6巻。
あらすじ
300年前に内乱で3つに分裂した王国は、再統一を目指して戦いを繰り返していた。そのうちの一国、ランドール王国の国王と世継ぎの王子は自ら軍を率い最前線で戦っていたが戦死してしまう。
しかし遺された弟王子アーシャは、尊敬する父と兄を失ったことに傷つき、王位継承を拒否。後継者争いによる内乱を避けるためにランドール王国は、謎の秘法「王国の鍵」を手に入れた王家の血筋の者に王位を与えると発表する。こうして、アーシャたち5人の王位継承候補は、「王国の鍵」を求めて旅を始める。
登場人物
- アーシャ(アスタリオン)
- ランドール王国の第二王子。13歳。剣術や争いごとを嫌う、読書好きでやや頭でっかちな少年。体を動かすことは苦手だが、王子という窮屈な身分を嫌って自由に憧れたり、耳栓を詰めて説教を聞き流すなど、基本的には普通の少年である。優秀な兄の存在で影が薄く、周囲からはボンクラ扱いされているが、実際は賢く人を見る目も優れている。
- バド(バドリアス・ユリウス)
- ランドール軍の大尉で、アーシャの兄ウィンスロットの親友。若いながら国一番の剣の使い手と噂される腕前であり、また指揮官としても優秀。基本的に女ったらしだが、敵に対しては女でも容赦ない。アーシャをよくからかうが、数少ないアーシャの理解者の一人。
- ガイウス
- 「王国の鍵」と深い関わりがあり、関わった人の運命を変えると言われる「竜人」の一人。黒竜の異名を持ち、黒い帽子とマントを常に身にまとっている。予知能力に優れ、バドの肉体と魂を求めている。
- レティ(レティシア・オードリン)
- アーシャのいとこで、公爵家の跡取り姫。13歳。「王国の鍵」を探す王位継承者候補の一人。女の子ながら剣術を習うほど活発で、またアーシャの良き理解者でもある。
- アレックス
- レティの護衛である百合騎士団の団長。美青年で剣の腕も立ち、レティに想いを寄せられるようになる。
- ラトナ
- 美貌の女剣士で、竜や「王国の鍵」を研究する神秘学者エレアザルの孫。竜や「王国の鍵」に関する知識を一通り持っており、祖父に代わってレティ一行に同行する。
- クラヴィス・ドラコニア十二世
- 竜を操る技を完成させた「竜使いの王」の子孫を名乗る謎の人物。王位継承候補のアレン公爵に雇われている。
- セイヤヌス
- ガイウスの仲間である「竜人」。青竜の異名を持ち、女性のように美しい男性の姿をしている。人間を非常に憎んでおり、人間だけを焼く不思議な炎を発する能力を持つ。
- アスローン・フェアハート
- ランドール王国の国境地帯オルヌスの若当主。「王国の鍵」を探す王位継承者候補の一人。礼儀正しく誠実な人柄で、バドとも知り合い。